JP3989382B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示デバイス等に使用されるガラス基板を処理する基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LCD(Liquid Crystal Display)等の製造工程においては、LCD用のガラス基板上にITO(Indium Tin Oxide)の薄膜や電極パターンを形成するために、半導体デバイスの製造に用いられるものと同様のフォトリソグラフィ技術が利用される。フォトリソグラフィ技術では、フォトレジストをガラス基板に塗布し、これを露光し、さらに現像する。
【0003】
フォトレジストを塗布する工程では、例えば塗布装置にてレジストを基板上に塗布する。その後、エッジリムーバ装置にて基板の周縁部に付着した余分なレジストを除去する(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
塗布装置によるレジストの塗布処理と、基板周縁部のレジストの除去処理との間の工程において、減圧乾燥装置にてレジストが塗布された基板を乾燥させる処理を行う場合もある。
【0005】
このような塗布装置、減圧乾燥装置、エッジリムーバ装置等は土台として例えば金属製のフレーム等の支持部材によってそれぞれ装置ごとに下方から支えられている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−333356号公報(段落[0084]、図3,4)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年のガラス基板は大型化の傾向にあるためフレームの大きさも大型化せざるを得ず、例えば製品の出荷時においてフレームをトラック等の輸送手段により輸送する場合に不利不便であるという問題がある。
【0008】
ガラス基板はその幅が例えば120cm以上ある大きなものもある。このような大きなガラス基板を処理する装置はさらに大きく、例えば塗布装置なら3〜5m四方の大きさを有する。したがってこれを支えるフレームも同様に大きいが、トッラクの荷台の大きさには限界があるため荷台に積載することができない。
【0009】
また、装置が大型化しているため装置に用いられる部品等も大型化、大重量化し、上記の輸送の問題に加え、安全性の問題やメンテナンス上不便等の問題もある。
【0010】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、かかる輸送時の不便を解消することができる基板処理装置を提供することにある。
【0011】
本発明の目的は、装置のメンテナンス等を容易に行うことができる基板処理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る基板処理装置は、基板を処理する処理部と、複数に分割することが可能に設けられ、前記処理部を支持するフレームとを備え、前記フレームは、前記処理部のほぼ中央部を支持する第1のフレームと、前記中央部以外を支持する第2のフレームとを具備することを特徴とする。
【0013】
本発明において、例えば輸送時にフレームを分割すれば容易にトラック等の輸送手段に積むことができる。また、本発明の基板処理装置を実際に工場内に設置した場合においてはフレームを分割してメンテナンスを行うことができ、安全であり、作業が容易となる。また、処理部の輸送を容易にすることができるとともに、メンテナンスが容易になる。
【0015】
また、前記フレームは、前記処理部のほぼ中央部を支持する第1のフレームと、前記中央部以外を支持する第2のフレームとを具備するので、例えば処理部の中央部に機器類が比較的多く配設される場合に、第1のフレームでその機器類を支持し、処理部の他の部位を第2のフレームで支持する。例えば作業者がメンテナンス時に第2のフレームを第1のフレームから離すことで処理部中央に容易に手が届くため、当該機器類のメンテナンス等を容易に行うことができる。また、第1のフレームのみを取り出して例えば別の場所で機器類をメンテナンスすることにより作業性が向上する。さらに当該機器類が比較的大重量である場合にその機器類を1つのフレーム(第1のフレーム)で支持することにより安全性を向上させることができる。
【0016】
本発明の一の形態では、前記処理部は、基板を保持する保持部と、前記保持部に保持された基板を収容する容器と、少なくとも前記保持部を回転させる駆動部とを有し、前記第1のフレームは少なくとも前記駆動部を支持する。この駆動部は処理部の中央部にある場合が多く、比較的大重量である。したがって当該機器類のメンテナンス等を容易に行うことができるとともに安全性を向上させることができる。
【0017】
本発明の一の形態として、例えば処理部は基板に処理液を塗布する塗布処理部、基板を乾燥させる乾燥処理部、あるいは基板の周縁部に残った余分な膜を除去する除去処理部である。
【0018】
本発明に係る他の基板処理装置は、基板に処理液を塗布する塗布処理部と、前記塗布処理部に隣接し該塗布処理部で処理液が塗布された基板を乾燥させる乾燥処理部と、前記乾燥処理部に隣接し前記塗布処理部で処理液が塗布されることで基板の周縁部に残った余分な塗布膜を除去する除去処理部とを有し、前記塗布処理部と前記乾燥処理部と前記除去処理部とが直線状に配置された塗布膜形成部と、複数に分割することが可能に設けられ、前記塗布膜形成部を支持するフレームとを備えた基板処理装置であって、前記フレームは、前記塗布処理部のほぼ中央部を支持する第1のフレームと、前記中央部以外を支持する第2のフレームとを具備することを特徴とする。
【0019】
本発明では、例えば輸送時にフレームを分割すれば容易にトラック等の輸送手段に積むことができる。また、本発明の基板処理装置を実際に工場内に設置した場合においてはフレームを分割してメンテナンスを行うことができ、安全であり、作業が容易となる。また、処理部の輸送を容易にすることができるとともに、メンテナンスが容易になる。
本発明の一の形態によれば、前記塗布処理部は、基板を保持する保持部と、前記保持部に保持された基板を収容する容器と、少なくとも前記保持部を回転させる駆動部とを有し、前記第1のフレームは少なくとも前記駆動部を支持することを特徴とする。この駆動部は処理部の中央部にある場合が多く、比較的大重量である。したがって当該機器類のメンテナンス等を容易に行うことができるとともに安全性を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0023】
図1は本発明が適用されるLCD基板の塗布現像処理システムを示す平面図であり、図2はその正面図、図3はその背面図である。
【0024】
この塗布現像処理システム1は、複数のガラス基板Gを収容するカセットCを載置するカセットステーション2と、基板Gにレジスト塗布及び現像を含む一連の処理を施すための複数の処理ユニットを備えた処理部3と、露光装置32との間で基板Gの受け渡しを行うためのインターフェース部4とを備えており、処理部3の両端にそれぞれカセットステーション2及びインターフェース部4が配置されている。
【0025】
カセットステーション2は、カセットCと処理部3との間でLCD基板の搬送を行うための搬送機構10を備えている。そして、カセットステーション2においてカセットCの搬入出が行われる。また、搬送機構10はカセットの配列方向に沿って設けられた搬送路12上を移動可能な搬送アーム11を備え、この搬送アーム11によりカセットCと処理部3との間で基板Gの搬送が行われる。
【0026】
処理部3には、カセットステーション2におけるカセットCの配列方向(Y方向)に垂直方向(X方向)に延設された主搬送部3aと、この主搬送部3aに沿って、レジスト塗布処理ユニット(CT)を含む各処理ユニットが並設された上流部3b及び現像処理ユニット(DEV)を含む各処理ユニットが並設された下流部3cとが設けられている。
【0027】
主搬送部3aには、X方向に延設された搬送路31と、この搬送路31に沿って移動可能に構成されガラス基板GをX方向に搬送する搬送シャトル23とが設けられている。この搬送シャトル23は、例えば支持ピンにより基板Gを保持して搬送するようになっている。また、主搬送部3aのインターフェース部4側端部には、処理部3とインターフェース部4との間で基板Gの受け渡しを行う垂直搬送ユニット7が設けられている。
【0028】
上流部3bにおいて、カセットステーション2側端部には、カセットステーション2側から、基板G上の有機物を除去するためのエキシマUV処理ユニット(e−UV)19と、基板Gにスクラビングブラシで洗浄処理を施すスクラバ洗浄処理ユニット(SCR)とが設けられている。
【0029】
スクラバ洗浄処理ユニット(SCR)の隣には、ガラス基板Gに対して熱的処理を行うユニットが多段に積み上げられた熱処理系ブロック24及び25が配置されている。これら熱処理系ブロック24と25との間には、垂直搬送ユニット5が配置され、搬送アーム5aがZ方向及び水平方向に移動可能とされ、かつθ方向に回動可能とされているので、両ブロック24及び25における各熱処理系ユニットにアクセスして基板Gの搬送が行われるようになっている。なお、上記処理部3における垂直搬送ユニット7についてもこの垂直搬送ユニット5と同一の構成を有している。
【0030】
図2に示すように、熱処理系ブロック24には、基板Gにレジスト塗布前の加熱処理を施すベーキングユニット(BAKE)が2段、HMDSガスにより疎水化処理を施すアドヒージョンユニット(AD)が下から順に積層されている。一方、熱処理系ブロック25には、基板Gに冷却処理を施すクーリングユニット(COL)が2段、アドヒージョンユニット(AD)が下から順に積層されている。
【0031】
熱処理系ブロック25に隣接してレジスト処理ブロック15がX方向に延設されている。このレジスト処理ブロック15は、基板Gにレジストを塗布するレジスト塗布処理ユニット(CT)と、減圧により前記塗布されたレジストを乾燥させる減圧乾燥ユニット(VD)と、本発明に係る基板Gの周縁部のレジストを除去するエッジリムーバ(ER)とが設けられて構成されている。
【0032】
レジスト処理ブロック15に隣接して多段構成の熱処理系ブロック26が配設されており、この熱処理系ブロック26には、基板Gにレジスト塗布後の加熱処理を行うプリベーキングユニット(PREBAKE)が3段積層されている。
【0033】
下流部3cにおいては、図3に示すように、インターフェース部4側端部には、熱処理系ブロック29が設けられており、これには、クーリングユニット(COL)、露光後現像処理前の加熱処理を行うポストエクスポージャーベーキングユニット(PEBAKE)が2段、下から順に積層されている。
【0034】
熱処理系ブロック29に隣接して現像処理を行う現像処理ユニット(DEV)がX方向に延設されている。この現像処理ユニット(DEV)の隣には熱処理系ブロック28及び27が配置され、これら熱処理系ブロック28と27との間には、上記垂直搬送ユニット5と同一の構成を有し、両ブロック28及び27における各熱処理系ユニットにアクセス可能な垂直搬送ユニット6が設けられている。また、現像処理ユニット(DEV)に隣接して、i線処理ユニット(i―UV)33が設けられている。
【0035】
熱処理系ブロック28には、クーリングユニット(COL)、基板Gに現像後の加熱処理を行うポストベーキングユニット(POBAKE)が2段、下から順に積層されている。一方、熱処理系ブロック27も同様に、クーリングユニット(COL)、ポストベーキングユニット(POBAKE)が2段、下から順に積層されている。
【0036】
インターフェース部4には、正面側にタイトラー及び周辺露光ユニット(Titler/EE)22が設けられ、垂直搬送ユニット7に隣接してエクステンションクーリングユニット(EXTCOL)35が、また背面側にはバッファカセット34が配置されており、これらタイトラー及び周辺露光ユニット(Titler/EE)22とエクステンションクーリングユニット(EXTCOL)35とバッファカセット34と隣接した露光装置32との間で基板Gの受け渡しを行う垂直搬送ユニット8が配置されている。この垂直搬送ユニット8も上記垂直搬送ユニット5と同一の構成を有している。
【0037】
以上のように構成された塗布現像処理システム1の処理工程について説明する。先ずカセットC内の基板Gが処理部3における上流部3bに搬送される。上流部3bでは、エキシマUV処理ユニット(e−UV)19において表面改質・有機物除去処理が行われ、次にスクラバ洗浄処理ユニット(SCR)において、基板Gが略水平に搬送されながら洗浄処理及び乾燥処理が行われる。続いて熱処理系ブロック24の最下段部で垂直搬送ユニットにおける搬送アーム5aにより基板Gが取り出され、同熱処理系ブロック24のベーキングユニット(BAKE)にて加熱処理、アドヒージョンユニット(AD)にて、ガラス基板Gとレジスト膜との密着性を高めるため、基板GにHMDSガスを噴霧する処理が行われる。この後、熱処理系ブロック25のクーリングユニット(COL)による冷却処理が行われる。
【0038】
次に、基板Gは搬送アーム5aから搬送シャトル23に受け渡される。そしてレジスト塗布処理ユニット(CT)に搬送され、レジストの塗布処理が行われた後、減圧乾燥処理ユニット(VD)にて減圧乾燥処理、エッジリムーバ(ER)にて基板周縁のレジスト除去処理が順次行われる。
【0039】
次に、基板Gは搬送シャトル23から垂直搬送ユニット7の搬送アームに受け渡され、熱処理系ブロック26におけるプリベーキングユニット(PREBAKE)にて加熱処理が行われた後、熱処理系ブロック29におけるクーリングユニット(COL)にて冷却処理が行われる。続いて基板Gはエクステンションクーリングユニット(EXTCOL)35にて冷却処理されるとともに露光装置にて露光処理される。
【0040】
次に、基板Gは垂直搬送ユニット8及び7の搬送アームを介して熱処理系ブロック29のポストエクスポージャーベーキングユニット(PEBAKE)に搬送され、ここで加熱処理が行われた後、クーリングユニット(COL)にて冷却処理が行われる。そして基板Gは垂直搬送ユニット7の搬送アームを介して、現像処理ユニット(DEV)において基板Gは略水平に搬送されながら現像処理、リンス処理及び乾燥処理が行われる。
【0041】
次に、基板Gは熱処理系ブロック28における最下段から垂直搬送ユニット6の搬送アーム6aにより受け渡され、熱処理系ブロック28又は27におけるポストベーキングユニット(POBAKE)にて加熱処理が行われ、クーリングユニット(COL)にて冷却処理が行われる。そして基板Gは搬送機構10に受け渡されカセットCに収容される。
【0042】
図4は本発明の一実施の形態に係るレジスト処理ブロック15の平面図である。レジスト処理ブロック15は上述したようにレジスト塗布処理ユニット(CT)と、減圧乾燥ユニット(VD)と、エッジリムーバ(ER)とが設けられている。この処理ブロックのY方向の長さは例えば3m〜4mとされている。
【0043】
図9は上記減圧乾燥ユニット(VD)を示す断面図である。減圧乾燥ユニット(VD)は、下部チャンバ80と、その上を覆うように設けられその内部の処理空間を気密に維持する上部チャンバ44とを有している。上部チャンバ44は例えばエアシリンダ機構43により上下移動が可能に構成されている。エアシリンダ機構43は、例えば下部チャンバ80の両側部で支持柱41に懸架された支持体42に支持されている。下部チャンバ80には、基板Gを載置するためのステージ82が設けられ、下部チャンバ80の各コーナー部には、4個の排気口83が設けられ、この排気口83に連通された排気管がターボ分子排気ポンプ等の排気ポンプ(図示略)に接続されている。そして、下部チャンバ80と上部チャンバ44とが密着した状態でその中の処理空間を排気することにより、所定の真空度に減圧されるように構成されている。
【0044】
エッジリムーバ(ER)は図4に示すように、基板Gを裏面側から保持する保持部材52と、ガイドレール51に沿って図示しない駆動装置により移動させられるリムーバヘッド50とを有している。リムーバヘッド50及びガイドレール51はそれぞれ4つずつ設けられている。各リムーバヘッド50は移動させられながら例えばシンナを吐出するように構成され、基板Gの各端辺に付着した余分なレジストを除去する。
【0045】
レジスト処理ブロック15は、そのX方向に延設されたガイドレール60に沿って移動可能な保持アーム40が設けられている。保持アーム40はX方向に伸縮自在のアーム40aと、Y方向に伸縮自在のアーム40bとを有している。これらアーム40a、40bの伸縮動作はエアシリンダ等により行われる。保持アーム40は外部から基板Gを受け取った後、レジスト塗布処理ユニット(CT)、減圧乾燥ユニット(VD)、エッジリムーバ(ER)の順に基板を搬送する。
【0046】
これらのユニットCT、VD、ERはそれぞれ下方からフレームによって支持されており、このフレームは複数に分割することが可能に構成されている。図5はそのフレームの分割状態を示す平面図であり、図6はレジスト塗布処理ユニット(CT)におけるフレームを分解した状態を示す斜視図である。図5、図6に示すように、レジスト塗布処理ユニット(CT)では例えば3つのフレーム101,102,103に分割可能とされている。フレーム103は凹部103aを有し、この凹部103aにフレーム102が嵌設可能に構成されている。フレーム103及びフレーム101のX方向の幅は同一になっており、フレーム101はフレーム103とフレーム102とに接して結合される。
【0047】
減圧乾燥ユニット(VD)では、例えば、ほぼ中央においてチャンバ80、44等の主要な部材を支持するフレーム105と、フレーム104と、フレーム106とが分割可能となっている。これらのフレーム104,105,106はY方向の幅が同一とされX方向に配列されて結合される。このように分割可能することにより、メンテナンスする際にはフレーム104を単に引き出すことでレジスト塗布処理ユニット(CT)と減圧乾燥ユニット(VD)との間にメンテナンス空間を形成することができる。同じくフレーム106を単に引き出すことで減圧乾燥ユニット(VD)とエッジリムーバ(ER)との間にメンテナンス空間を形成することができる。また、それぞれのユニットの主要部を構成する部材を移動させることなくフレーム104、106を引き出してメンテナンス空間を形成できる。したがって、それぞれのユニットの設置位置を再調整することを避けることができ作業が楽になる。
【0048】
エッジリムーバ(ER)では、ほぼ中央において主要な部材を支持するフレーム108と、フレーム107と、フレーム109とが分割可能となっている。これらのフレーム107,108,109はX方向の幅が同一とされY方向に配列されて結合される。このように分割可能とすることにより、例えば清掃や調整等のメンテナンス回数の多いリムーバヘッド50等が配置される中央部をメンテナンスする際は、フレーム107を引き出すことにより中央部に近づいてメンテナンスできる。
【0049】
図7はこのようなフレーム同士の結合状態の一部を示す斜視図である。本実施の形態では、例えば複数のL型の取付部材112によりフレーム101と102とが結合される。取付部材112にはネジ穴112a、112bが形成され、例えばネジ115によって取付部材112がそれぞれフレーム101、102に取り付けられるとともに、2つの取付部材112同士がネジ116で結合される。ネジ穴112a、112bはそれぞれX方向、Z方向に長穴状に形成されている。これにより、フレームの組み立て時において、フレームの位置をX方向やZ方向に微調整することができる。
【0050】
以上のように構成されたレジスト処理ブロック15では、トラック等による装置の輸送時に、フレームを分割することができるので容易にトラック等に積むことができる。また、レジスト処理ブロック15を実際に工場内に設置した場合においてはフレームを分割してメンテナンスを行うことができ、安全であり、作業が容易となる。
【0051】
本実施形態では、レジスト塗布処理ユニット(CT)、減圧乾燥ユニット(VD)、エッジリムーバ(ER)において、それぞれカップ61、62や、チャンバ44、80等の部品が配置される位置によって、それぞれフレームの分割される方向が異なる。これにより、各部品のメンテナンスの必要度や重量に対応して、第1、第2または第3のフレームの分割方向を設定することにより、メンテナンス性及び安全性を向上させることができる。
【0052】
図8はレジスト塗布処理ユニット(CT)の断面図である。レジスト塗布処理ユニット(CT)のほぼ中央部には固定カップ61が配置され、固定カップ61はフレーム101、103に敷かれた底板90上に設置されている。つまりフレーム101、103によって固定カップ61が支持されている。固定カップ61は上部に開口を有し略円筒形をなしている。
【0053】
固定カップ61内には基板Gを収容する回転カップ62が収容されている。回転カップ62の上部は開口が形成され、蓋体37が着脱自在に設けられている。蓋体37には取っ手37aが設けられている。この取っ手37aを、昇降機構36(図4参照)により昇降自在に設けられたロボットアーム39が把持して蓋体37を回転カップに対して着脱するように構成されている。
【0054】
回転カップ62内には、基板Gを真空引きで保持するチャック部材63が設けられ、チャック部材63は回転軸部材68が取り付けられている。回転軸部材68はその下部に設けられたエアシリンダ70により上下に昇降可能に構成されている。また、回転軸部材68はバキュームシール部69を介して図示しない真空ポンプに接続され、これにより基板Gを真空チャックすることができる。
【0055】
回転軸部材は例えばボールスプライン等の軸受71を介してスピンドル体64に取り付けられている。スピンドル体64の上部には、回転カップ62の下部に固定された中空の回転部材67が取り付けられている。スピンドル体64は内側に設けられた部材64cと、外側の上部に設けられた部材64aと、外側の下部に設けられた部材64bとからなっている。例えば内側の部材64cはスピンドル体64の内部空間に配置された固定カラー73に複数のベアリング72を介して取り付けられている。スピンドル体の上部の部材64aはタイミングベルト65bを介してモータ65により回転するプーリー65aに接続されている。同様に、下部の部材64bはタイミングベルト66bを介してモータ66により回転するプーリー66aに接続されている。モータ65、66が同期して同じ回転速度で回転することにより、スピンドル体64、回転カップ62、軸受71、回転軸部材68、チャック部材63が一体的に回転させられる。
【0056】
モータ65、66、スピンドル体64は、外部筒体77、78、79によりそれぞれ収容されている。外部筒体77、78、79はそれぞれフランジ77a、78a、79aが形成されている。外部筒体77、78、79は図6に示すようにフレームの上部102a、102b、102cから嵌め込まれ、それぞれのフランジ77a、78a、79aによって懸架される構成となっている。フランジ77a、78a、79aには例えば図示しないネジ穴等が形成され、ネジ等でフレーム102に固定される。
【0057】
固定カップ61に隣接してレジストを吐出する例えば長尺状のノズル45(図4参照)を収容するノズル収容体46が配置されている。このノズル45は長手方向に沿って図示しない吐出孔が形成され、図示しない保持機構により保持されて固定カップ61上を移動しながら基板G上にレジストを吐出するようになっている。
【0058】
以上のように構成されたレジスト塗布処理ユニット(CT)では、トラック等による装置の輸送時に、フレームを分割することができるので容易にトラック等に積むことができる。また、レジスト塗布処理ユニット(CT)を実際に工場内に設置した場合においてはフレームを分割してメンテナンスを行うことができ、安全であり、作業が容易となる。
【0059】
また、モータ65、66、スピンドル体64等の駆動部の重量は全体でおよそ2000kg以上あり、レジスト塗布処理ユニット(CT)に設けられた機器類では比較的重量が大きいものである。このような大重量の駆動部を1つのフレーム102で支持しているので安全性を向上させることができる。
【0060】
また、このようなモータ65、66やスピンドル体64のメンテナンス時には、
例えば作業者が側部のフレーム101を中央のフレーム102から離すことでユニットの中央に容易に手が届くため、当該駆動部、その他の機器類のメンテナンス等を容易に行うことができる。またこの時、フレーム102のみを例えば別の場所に移動させてメンテナンスすることもでき作業性が向上し、ユニットの下部にもぐりこまなくてもよいので安全である。
【0061】
図10は上記固定カップ61の下方から見た平面図である。この固定カップ61は例えば分割面Aで2つの部材61f、61gが結合されて構成されている。61bは、上記スピンドル体64や回転軸部材68を通すための開口である。61aは分割された2つの半円状の部材61f、61gを結合させるためのフランジ部である。図11はフランジ部61aの拡大図であり、図12は図11におけるB矢視図である。図示するように互いのフランジ部61a同士が当接してネジ61cによって固定されている。図11に示す61dはカップの内壁であり、この内壁61dに沿って例えば気液分離等のために用いられる樹脂製の部材61eが設けられる。この樹脂製部材61eはカップ61が例えば工場に輸送された後、組み立て時に取り付けられる。
【0062】
固定カップ61の直径は例えば2m〜3mあるので、このような分割可能な構成によれば、カップ61の輸送を容易にすることができるとともに、メンテナンスが容易となる。
【0063】
レジスト塗布処理ユニット(CT)の動作について説明する。
【0064】
蓋体37がロボットアーム39により持ち上げられた状態で、基板Gが上記保持アーム40により保持されながら回転カップ62の真上まで搬送される。そうするとチャック部材63が回転カップ62の上端より高い位置まで上昇し、保持アーム40から基板を受け取る。基板を受け取ったチャック部材63が図8に示す最下の位置まで下降することで、基板Gが回転カップ62内に収容される。次に、ノズル45が基板上を移動させられながらレジストを基板上に吐出する。レジストの吐出後、蓋体37がカップ62に被せられ、カップ62とともにチャック部材63が所定の回転速度で回転することにより、その遠心力で基板表面の全面に均一にレジストが塗布される。
【0065】
本発明は以上説明した実施の形態には限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明はレジスト処理ブロック15において適用したが、他の処理ユニットにおいても適用可能である。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、装置や部品の輸送時の不便を解消することができるとともに、装置や部品のメンテナンス等を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る塗布現像処理システムの全体構成を示す平面図である。
【図2】図1に示す塗布現像処理システムの正面図である。
【図3】図1に示す塗布現像処理システムの背面図である。
【図4】一実施の形態に係るレジスト処理ブロックの平面図である。
【図5】レジスト処理ブロックを支持するフレームの分割状態を示す平面図である。
【図6】レジスト塗布処理ユニットにおけるフレームを分解した状態を示す斜視図である。
【図7】フレーム同士の結合状態の一部を示す斜視図である。
【図8】一実施の形態に係るレジスト塗布処理ユニットの断面図である。
【図9】一実施の形態に係る減圧乾燥ユニットを示す断面図である。
【図10】固定カップの下方から見た平面図である。
【図11】固定カップのフランジ部の拡大図である。
【図12】図11におけるB矢視図である。
【符号の説明】
G…ガラス基板
CT…レジスト塗布処理ユニット
VD…減圧乾燥ユニット
ER…エッジリムーバ
15…レジスト処理ブロック
61…固定カップ
62…回転カップ
64…スピンドル体
65,66…モータ
68…回転軸部材
101〜109…フレーム

Claims (7)

  1. 基板を処理する処理部と、
    複数に分割することが可能に設けられ、前記処理部を支持するフレームと
    を備え、
    前記フレームは、
    前記処理部のほぼ中央部を支持する第1のフレームと、
    前記中央部以外を支持する第2のフレームと
    を具備することを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記処理部は、基板を保持する保持部と、前記保持部に保持された基板を収容する容器と、少なくとも前記保持部を回転させる駆動部とを有し、
    前記第1のフレームは少なくとも前記駆動部を支持することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記処理部は基板に処理液を塗布する塗布処理部であることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記処理部は基板を乾燥させる乾燥処理部であることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記処理部は、基板の周縁部に残った余分な膜を除去する除去処理部であることを特徴とする基板処理装置。
  6. 基板に処理液を塗布する塗布処理部と、前記塗布処理部に隣接し該塗布処理部で処理液が塗布された基板を乾燥させる乾燥処理部と、前記乾燥処理部に隣接し前記塗布処理部で処理液が塗布されることで基板の周縁部に残った余分な塗布膜を除去する除去処理部とを有し、前記塗布処理部と前記乾燥処理部と前記除去処理部とが直線状に配置された塗布膜形成部と、
    複数に分割することが可能に設けられ、前記塗布膜形成部を支持するフレームと
    を備えた基板処理装置であって、
    前記フレームは、
    前記塗布処理部のほぼ中央部を支持する第1のフレームと、
    前記中央部以外を支持する第2のフレームと
    を具備することを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項6に記載の基板処理装置であって、
    前記塗布処理部は、基板を保持する保持部と、前記保持部に保持された基板を収容する容器と、少なくとも前記保持部を回転させる駆動部とを有し、
    前記第1のフレームは少なくとも前記駆動部を支持することを特徴とする基板処理装置。
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