JP4136826B2 - 昇降式基板処理装置及びこれを備えた基板処理システム - Google Patents

昇降式基板処理装置及びこれを備えた基板処理システム Download PDF

Info

Publication number
JP4136826B2
JP4136826B2 JP2003206920A JP2003206920A JP4136826B2 JP 4136826 B2 JP4136826 B2 JP 4136826B2 JP 2003206920 A JP2003206920 A JP 2003206920A JP 2003206920 A JP2003206920 A JP 2003206920A JP 4136826 B2 JP4136826 B2 JP 4136826B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
processing apparatus
processing
substrate processing
liftable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003206920A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004140336A (ja
Inventor
茂 水川
勝利 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Precision Products Co Ltd filed Critical Sumitomo Precision Products Co Ltd
Priority to JP2003206920A priority Critical patent/JP4136826B2/ja
Publication of JP2004140336A publication Critical patent/JP2004140336A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4136826B2 publication Critical patent/JP4136826B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Weting (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体(シリコン)ウエハ,液晶ガラス基板,フォトマスク用ガラス基板,光ディスク用基板などの各種基板に対し、これを移動させながら(搬送しながら)所定の処理を行なう処理装置、並びに複数の処理装置を連結して構成される基板処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、液晶ガラス基板の製造工程では、現像液の塗布,エッチング液の塗布,レジスト膜を剥離するための剥離液の塗布といったウェットプロセス処理が行なわれ、各ウェットプロセス処理間では、洗浄処理及び乾燥処理が行なわれる。
【0003】
そして、上記各処理を行なうための処理装置として、従来、搬送ローラ上に基板を載置して、当該搬送ローラによって基板を水平方向に移送しながら処理を行なうように構成された処理装置が知られており、更に、上記各処理を連続的に行なうために、各処理装置を連結して構成された図15に示す如き基板処理システムが知られている。
【0004】
図15は、従来例に係る基板処理システムの概略構成を示した平面図であるが、同図15に示すように、この基板処理システム200は、基板投入/排出部201,基板処理部205及び基板搬送部210からなる。前記基板投入/排出部201は、複数の基板を収納したカセット203を載置する載置台202と、載置台202上に載置されたカセット203内から基板を一枚づつ取り出して基板処理部205に投入し、処理を終えた基板を基板処理部205から取り出してカセット203に格納する移戴装置204からなる。尚、移戴装置204は、通常、載置台202の長手方向に移動可能となったロボットから構成される。
【0005】
前記基板処理部205は、相互に平行に並設された第1処理部206及び第2処理部207の2つの処理ラインからなり、第1処理部206及び第2処理部207は、図16に示すように、それぞれ矢示方向に基板を搬送する複数の搬送ローラ208を備え、この搬送ローラ208によって基板を搬送しながら所定の処理を行なうようになっている。例えば、第1処理部206は基板をエッチングする処理部であり、搬送中の基板に対してエッチング液が塗布される。また、第2処理部207は、水洗処理部207a及び乾燥処理部207bからなり、水洗処理部207aでは基板に洗浄水が供給され、乾燥処理部207bでは基板に乾燥用の気体が供給される。
【0006】
前記基板搬送部210は、第1処理部206によって処理された基板を第2処理部207に搬送する手段であり、第1処理部206から排出された基板の搬送方向を切り換えて搬送する方向切換装置211と、方向切換装置211から排出された基板を前記排出方向に搬送する複数の搬送ローラ212と、搬送ローラ212によって搬送された基板を、その搬送方向を切り換えて第2処理部207に搬送する方向切換装置213とから構成される。
【0007】
図17に示すように、前記方向切換装置211は、第1処理部206を構成する搬送ローラ208の搬送面と同じ水平面内で同じ搬送方向に基板Kを搬送する複数の第1搬送ローラ214と、この第1搬送ローラ214間に配設され、第1搬送ローラ214の搬送面から上下方向に突没するリフタ215と、第1搬送ローラ214の上方に相互に対向して配設され、第1搬送ローラ214の中心軸と直交する中心軸を有し、基板Kを前記搬送ローラ212側に搬送する複数組みの第2搬送ローラ216とからなる。尚、互いに対向する第2搬送ローラ216は、相互に接近/離反する方向に移動可能となっている。また、図中、符号217は、基板Kの移動を制止するストッパを示している。
【0008】
この方向切換装置211によると、第1処理部206から排出された基板Kは、第1搬送ローラ214によってストッパ217に当接するまで前記排出方向に搬送される。このときリフタ215は第1搬送ローラ214の搬送面から下方に没している。ついで、リフタ215が第1搬送ローラ214の搬送面から上方に突出し、これによって基板Kが図17において2点鎖線で示す位置に上昇せしめられる。このとき第2搬送ローラ216は互いに離反した位置に在る。ついで、第2搬送ローラ216が相互に接近する位置に移動した後、リフタ215が降下する。これにより、基板Kは第2搬送ローラ216によって支持された状態になり、この後、この第2搬送ローラ216によって第1搬送ローラ214の搬送方向と直交する方向、即ち、搬送ローラ212側に搬送,排出せしめられる。この様にして基板Kの搬送方向が切り換えられる。
【0009】
特に図示しないが、前記方向切換装置213も上述の方向切換装置211とほぼ同様の構成を備えており、搬送ローラ212によって搬送された基板Kを、その搬送方向を切り換えて第2処理部207に搬送する。
【0010】
図15に示すように、この基板処理システム200は、第1処理部206,基板搬送部210及び第2処理部207が平面視C字形状に配設され、移戴装置204によってカセット203から取り出された基板Kは、まず、第1処理部206に投入される。ついで、基板Kは、第1処理部206内を矢示方向に搬送されながら所定の処理(エッチング処理)を施された後、基板搬送部210においてその搬送方向が切り換えられて第2処理部207に投入される。そして、基板Kは、第2処理部207内を矢示方向に搬送されながら所定の処理(水洗処理及び乾燥処理)を施された後、移戴装置204によって再びカセット203内に格納される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、第1処理部206及び第2処理部207において、搬送中に基板Kの姿勢が変化すると、例えば、搬送方向に対しこれと直交する方向に斜めに傾いたりすると、精度の良い処理を行なうことができない。そこで、従来、図16に示すように、上記搬送ローラ208の両端部のローラに鍔部208aを形成し、この鍔部208aによって搬送中の基板Kの姿勢を制御するようにしている。このことは、上記第1搬送ローラ214及び第2搬送ローラ216についても同様である。ところが、このような鍔部208aを設けると、当該鍔部208aが障害となり、基板Kの搬送方向を搬送ローラ208の搬送面内で切り換えることができない。そこで、上述した方向切換装置211,213では、基板Kを鍔部208aの上端より上方に持ち上げて、その搬送方向を切り換えるようにしている。
【0012】
また、上記理由から基板Kを昇降させるように構成した基板搬送部210では、同部において基板Kの処理を行なうことができないため、基板Kの搬送のみを行なっていた。即ち、例えば、同部において基板の洗浄を行なう場合、基板Kを昇降させると、ノズルから噴射される洗浄液の強くあたるところと、そうでないところを生じ、洗浄効果にむらを生じるのである。
【0013】
このため、従来の基板処理システム200では、上記のように基板搬送部210において基板Kへの処理を行わないようにしているが、その一方で、このことにより却って、以下に説明するような問題を生じていた。
【0014】
即ち、例えば、図15に示した例のように、第1処理部206において基板Kにエッチング処理を施した後、未洗浄のままこれを搬送すると、第2処理部207への搬送時間のバラツキによってエッチングの進行度合いが異なってしまい、エッチングを高精度にコントロールすることができないのである。基板搬送部210は、基板Kを昇降させる機構及び第2搬送ローラ216を移動させる機構からなる複雑な動作機構を有するため、その搬送時間を高精度にコントロールするのは極めて困難である。
【0015】
また、例えば、第1処理部206の最終工程を洗浄工程とした場合、基板Kを乾燥させないで搬送すると、表面に乾燥むらを生じたり、或いは染みを生じて、基板Kが不良品となる。
【0016】
更に、上記従来の基板処理システム200では、水平に支持した状態の基板Kを水平方向に搬送しながら、これにエッチング液や洗浄水といった各種の処理液を供給しているが、このように水平姿勢の基板Kに処理液を供給した場合、基板Kの表面上で処理液の液流が生じ難くく、当初に供給された処理液が基板K表面上に滞留するため、引き続き供給される新たな処理液との置換が行われ難くく、処理に時間がかかったり、均一な処理を行うことができないという問題もある。
【0017】
その一方、基板K上に多量の処理液を供給するようにすれば、処理液の置換性を改善することができるが、多量の処理液を用いたのでは、効率的でなく、また、当該処理液を貯留するタンクの大型化など、装置の大型化を招くこととなる。
【0018】
また、上記従来の基板処理システム200では、第1処理部206と第2処理部207の2つの処理ラインを平行に並設しているので、装置の設置効率が悪いという問題もある。
【0019】
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、一方の処理ラインから他方の処理ラインに基板を搬送する機能を有すると共に、搬送中の基板に対して効率的に処理を行なうことができるようになった基板処理装置及びこれを備えた基板処理システムの提供をその目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するための本発明は、上下に並設された基板投入口及び基板排出口を備えてなる筐体状のカバー体と、
前記カバー体内に内装された処理機構であって、前記基板投入口から搬入された基板を受容して支持する一方、前記基板排出口から前記基板を排出する搬送・支持手段と、該搬送・支持手段を支持する支持架台と、前記搬送・支持手段によって支持された基板を傾斜させる基板傾斜手段と、前記搬送・支持手段の上方に配設され、前記基板傾斜手段によって傾斜せしめられた基板上に処理流体を吐出する処理流体吐出手段とを備えてなる処理機構と、
前記処理機構を支持して上下方向に昇降させ、該処理機構を前記基板投入口及び基板排出口に経由せしめる昇降機構とを設けて構成したことを特徴とする昇降式基板処理装置に係る。
【0021】
この昇降式基板処理装置によると、処理機構が昇降機構によって上下方向に昇降せしめられ、基板投入口及び基板排出口に経由せしめられる。そして、処理機構は、基板投入口に経由したときに、前工程の処理部から排出された基板を前記基板投入口から受容してこれを支持し、基板排出口に移動するまでの所定時間、処理流体吐出手段から基板上に処理流体を吐出する。これにより、基板は所定の処理が施され、処理後、前記基板排出口から次工程の処理部に排出,移送される。尚、処理流体が吐出され、所定の処理が行われる間、基板は基板傾斜手段によって水平面に対して所定角度だけ傾斜せしめられる。
【0022】
このように、この昇降式基板処理装置によれば、基板を支持する搬送・支持手段及び支持された基板上に処理流体を吐出する処理流体吐出手段からなる処理機構全体を昇降させるようにしているので、基板を搬送する際に、基板と処理流体吐出手段との位置関係が変化することがなく、したがって、例えば、基板を洗浄する場合に、処理流体吐出手段から吐出される洗浄液を基板上の各部にほぼ均等に供給することが可能であり、むらのない洗浄を行なうことができる。
【0023】
また、昇降機構によって処理機構を昇降させるという単一の動作で基板を搬送することができるので、その速度コントロールが容易であり、したがって、エッチングなどの処理を行なう場合にも、これを高精度にコントロールすることが可能である。
【0024】
更に、傾斜させた基板に対して処理流体を吐出させるようにしているので、基板表面上に供給された処理流体は、基板の傾斜によって下方に流下する液流を生じ、かかる液流によって、基板表面上の処理流体が、継続的に供給される新たな処理流体によって順次置換されることになる。斯くして、この処理流体の置換作用により、少量の処理流体で、短時間の内に、しかも均一に基板表面を処理することができるのである。
【0025】
尚、近年、基板大型化に伴って、これを処理するための処理流体の使用量や、処理時間が増加する傾向にあるが、上記のように基板を傾斜させて処理を行うことにより、その使用量の低減や装置の小型化を図ることができ、処理コストの低減を図ることができる。
【0026】
本発明において、前記処理流体には、現像液,エッチング液,レジスト膜を剥離するための剥離液や、洗浄用の洗浄水,乾燥用の気体といった基板を処理するための各種の流体が含まれ、かかる各種の処理流体を基板上に供給して、これを処理することが可能である。
【0027】
ところで、基板の傾斜角度は、基板表面上を流下する液流の速度を制御するものであり、言い換えれば、基板表面上に処理液が滞留する時間を制御するものであり、この速度が適当であるときに所望の処理効果を得ることができる。
【0028】
この意味で、前記処理液吐出手段が処理流体としてエッチング液を吐出するように構成されている場合には、前記基板傾斜手段によって傾斜せしめられる基板の水平面に対する傾斜角度は、1°以上7.5°以下の範囲内であるのが好ましい(より好ましくは、2°以上5°以下)。傾斜角度が7.5°を超えると、液流の速度が速くなり過ぎ、即ち、基板表面におけるエッチング液の滞留時間が短くなり過ぎ、逆に、傾斜角度が5°未満では、液流の速度が遅くなり過ぎ、即ち、基板表面にエッチング液が長時間滞留することとなって、いずれも処理が十分に行われず、エッチング液の使用量が増大するからである。
【0029】
尚、上記基板の傾斜角度が1°以上7.5°以下の場合、当該基板表面上を流下するエッチング液の加速度にこれを換算すると、当該加速度は重力加速度の0.08倍以上0.13倍以下の範囲となり、より好ましい範囲の2°以上5°以下の場合、重力加速度の0.03倍以上0.09倍以下の範囲となる。
【0030】
また、前記処理液吐出手段が処理流体として洗浄液や剥離液を吐出するように構成されている場合には、前記基板傾斜手段によって傾斜せしめられる基板の水平面に対する傾斜角度は、45°以上75°以下の範囲内であるのが好ましい(より好ましくは、55°以上70°以下)。傾斜角度が75°を超えると、液流の速度が速くなり過ぎ、即ち、基板表面における洗浄液や剥離液の滞留時間が短くなり過ぎ、逆に、傾斜角度が45°未満では、液流の速度が遅くなり過ぎ、即ち、基板表面に洗浄液や剥離液が長時間滞留することとなって、いずれも処理が十分に行われず、洗浄液や剥離液の使用量が増大するからである。
【0031】
尚、上記基板の傾斜角度が45°以上75°以下の場合、当該基板表面上を流下する洗浄液や剥離液の加速度にこれを換算すると、当該加速度は重力加速度の0.7倍以上0.97倍以下の範囲となり、より好ましい範囲の55°以上70°以下の場合、重力加速度の0.82倍以上0.94倍以下の範囲となる。
【0032】
また、前記処理機構は、処理流体吐出手段により吐出される処理流体の吐出方向を、前記基板の傾斜方向と平行であり且つ該基板上面と直交する平面内で揺動させる、即ち、基板の傾斜、上り方向と下り方向とに揺動させる揺動手段を備えた構成のものであっても良い。
【0033】
このようにすれば、処理流体の吐出方向が基板の傾斜上り方向に揺動せしめられるときには、かかる揺動によって、処理流体を基板表面上に滞留させる作用が増大する一方、処理流体の吐出方向が基板の傾斜下り方向に揺動せしめられるときには、かかる揺動によって、基板表面上を流下する処理流体の速度が増大することになり、処理液の滞留と流下とが基板表面全体に渡って繰り返し生起されることとなる。斯くして、かかる作用により、基板表面全体を短時間の内に、しかもより少量の処理流体で均一に処理することが可能となる。
【0034】
また、前記搬送・支持手段は、これを、前記基板を受容した後、受容した基板を、前記基板の搬入/排出方向に、繰り返し前後動させるように構成することができる。
【0035】
上述したように、上記昇降式基板処理装置においては、処理流体吐出手段から吐出される処理流体を基板上の各部にほぼ均等に供給することが可能であるが、その一方で処理流体自体に、例えば、圧力の高いところと低いところがあるというようにむらを生じている場合があり、このような場合には、基板に対し、厳密な意味で均質な処理を行なうことができない。
【0036】
そこで、上記のように、搬送・支持手段に受容,支持された基板を、その搬入/排出方向に繰り返し前後動させるように構成すれば、基板の前後動によって、基板に当たる処理流体の圧力むらが平均化され、基板に対して均質な処理を行なうことが可能となる。尚、この処理流体の圧力むらの平均化は、前記処理流体の吐出方向の揺動によっても行われる。
【0037】
また、前記昇降式基板処理装置は、これを、そのカバー体が、仕切り部材によって、前記基板の搬入/排出方向に駆動室及び処理室の2つの室に分割されると共に、前記基板投入口及び基板排出口を有する前記処理室には前記処理機構が配設される一方、前記駆動室には前記昇降機構が配設されてなり、
前記仕切り部材には、その上下方向に沿って、前記処理室と駆動室とを連通するための開口部が形成され、
前記仕切り部材に形成された開口部の上下方向に沿った両縁部はそれぞれ筒状に形成され、且つ該一対の各筒状部には、相互に対向する面に、上下方向に沿った切り欠き溝が形成され、
前記処理機構は、その前記支持架台が、前記仕切り部材の開口部内に設けられた連結具によって前記昇降機構と連結せしめられ、
前記連結具には、前記一対の筒状部間に配設され、且つ前記連結具の上方及び下方に延在するように配設された帯状のシート体であって、その両側縁部がそれぞれ前記切り欠き溝から前記筒状部内に挿入せしめられたシート体が接続されてなり、
前記駆動室と処理室が、前記仕切り部材,連結具及びシート体によって仕切られた構成とすることができる。
【0038】
処理流体に含まれる前記現像液,エッチング液や剥離液などは腐食性が高く、これが昇降機構に付着すると、当該昇降機構が損傷してその機能が損なわれる懸念がある。そこで、上記のように、昇降機構が配設される駆動室と、処理機構が配設される処理室とを、仕切り部材,連結具及びシート体によって仕切れば、処理室で使用される処理流体が駆動室に侵入するのを防止することができ、処理流体によって昇降機構が損傷するのを防止することができる。特に、仕切り部材に設けた開口部の上下方向に沿った縁部を筒状に形成するとともに、連結具の上方及び下方に延在するように配設されたシート体の両側縁部を、前記筒状部に形成された切り欠き溝から当該筒状部内に挿入せしめた、いわゆるラビリンス構造とすることで、駆動室及び処理室双方を気密性の高いものとすることが可能となる。
【0039】
更に、前記開口部,連結具及びシート体は、これらを複数組設けた構成としても良い。また、前記筒状部内の気体を排気する排気手段を設けると、前記シート体と切り欠き溝との隙間から筒状部内に侵入した処理流体を、前記排気手段によって排気することができるので、駆動室への処理流体の侵入を更に確実に防止することができる。
【0040】
また、前記シート体は、これを無端の環状に形成することができる。また、前記シート体の巻き取り/繰り出しを行う巻取/繰出機構を、前記シート体の上部側及び下部側のそれぞれに設け、前記昇降機構によって昇降せしめられる前記シート体の動きに応じ、当該巻取/繰出機構によって前記シート体の巻き取り/繰り出しを行うように構成しても良く、巻取/繰出機構は、前記シート体を巻き取る巻取軸と、該巻取軸を回転させる駆動手段とからこれを構成し、更に、前記駆動手段を、前記巻取軸が繰出方向に回転する際には、制動力のみを巻取軸に作用させる一方、前記巻取軸を巻取方向に回転させる際には、摩擦クラッチを介して前記巻取軸に動力を伝達するように構成しても良い。この巻取/繰出機構によれば、シート体に弛みを生じさせることなく、その巻き取り,繰り出しを行なうことができる。
【0041】
更に、前記駆動手段は、これを、前記巻取軸に連結した受動歯車と、この受動歯車に噛合した駆動歯車と、駆動歯車に連結された摩擦クラッチと、摩擦クラッチに連結された回転軸と、回転軸の両端部にそれぞれ連結し、回転軸の回転を一方向にのみ許容する2つの一方向クラッチと、一方の前記一方向クラッチを介して前記回転軸に連結されたプーリと、該プーリに巻回された伝動ベルトと、他方の前記一方向クラッチを支持する支持部材とから構成し、前記2つの一方向クラッチを、前記巻取軸を巻取方向に回転させる方向の前記回転軸の回転を許容する一方、前記巻取軸を繰出方向に回転させる方向の前記回転軸の回転を規制するように構成するとともに、前記伝動ベルトが前記昇降機構によって回動せしめられるように構成することができる。
【0042】
そして、上記構成の昇降式基板処理装置によれば、基板を水平若しくは傾斜させた状態で移動させつつ処理を行う第1基板処理装置と第2基板処理装置とを上下に並設し、第1基板処理装置の基板排出部と、前記昇降式基板処理装置の基板投入口とを接続させる一方、第2基板処理装置の基板投入部と、前記昇降式基板処理装置の基板排出口とを接続させ、基板を、第1基板処理装置,昇降式基板処理装置,第2基板処理装置に順次経由せしめるように構成した基板処理システムを構築することができ、第1基板処理装置と第2基板処理装置とを同一の水平平面内に並設した上記従来の処理システムと比べて、設置スペースが小さくて足りる基板処理システムとすることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態について添付図面に基づき説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示した正面図であり、図2はその平面図である。また、図3は、本実施形態に係る昇降式基板処理装置の概略構成を示した正断面図であり、図4は、本実施形態に係る洗浄装置の概略構成を示した正断面図であり、図5はその側断面図である。また、図6は、図5における矢視CC−CC方向の平断面図であり、図7は、図3における矢視AA−AA方向の平断面図であり、図8は、図3における矢視BB−BB方向の平断面図である。尚、図3は、図7における矢視DD−DD方向の断面図でもある。
【0044】
まず、本例の基板処理システム1の構成について説明する。
図1及び図2に示すように、本例の基板処理システム1は、基板投入/排出部2、上下に並設された第1基板処理装置6及び第2基板処理装置7、並びに昇降式基板処理装置10からなる。基板投入/排出部2は、複数の基板を収納したカセット5を載置する載置台4と、載置台4上に載置されたカセット5内から基板を一枚づつ取り出して第1基板処理装置6に投入する一方、処理を終えた基板を第2基板処理装置7から取り出してカセット5に格納する移戴装置3からなる。尚、移戴装置3は、載置台4の長手方向(矢示方向)に移動可能となったロボットから構成される。また、カセット5は図示しないAGVなどの搬送装置によって搬送される。
【0045】
前記第1基板処理装置6は、その基板投入側に、基板を水平状態から1°以上7.5°以下の角度(本例では7°)に傾斜させる基板傾斜機構部を備えるとともに、傾斜させた基板を引き続き傾斜した状態で矢示方向に搬送する傾斜搬送部を備える。一方、第2基板処理装置7は、昇降式基板処理装置10から排出された基板を受け入れて、これを更に、45°以上75°以下の角度(本例では70°)に大きく傾斜させる基板傾斜機構部と、傾斜させた基板を引き続き傾斜した状態で矢示方向に搬送する傾斜搬送部と、傾斜した基板を水平状態に戻す傾斜戻し機構部とを矢示方向に順次備える。そして、本例では、第1基板処理装置は、基板を搬送しながらエッチングするように構成され、第2基板処理装置7は同じく基板を搬送しながら洗浄及び乾燥させるように構成されている。
【0046】
図3,図7及び図8に示すように、前記昇降式基板処理装置10は、筐体状をしたカバー体11と、このカバー体11内に配設された処理機構20及び昇降機構40などからなる。尚、カバー体11には、第1基板処理装置6内に連通する開口部11a及び第2基板処理装置7内に連通する開口部11bが形成されている。また、カバー体11は支柱12によって支持され、その内部は、処理機構20が配設される処理室Aと、昇降機構40が配設される駆動室Bに仕切られている。
【0047】
前記処理機構20は、エッチング装置22及びこのエッチング装置22を支持する支持架台21からなる。エッチング装置22は、図4乃至図6に示すように、基板Kが搬入/排出される開口部23aを一側面に備えた筐体状のカバー23と、このカバー23内に配設された複数の搬送ローラ26と、この搬送ローラ26の上方に配設された複数のノズル29及び搬送ローラ26の下方に配設された同じく複数のノズル30などからなる。
【0048】
前記開口部23aに最も近い搬送ローラ26には、その上部に当接して、基板Kをニップするニップローラ27が設けられており、これら搬送ローラ26及びニップローラ27が正逆に回転することによって、基板Kが前記開口部23aから搬入され、同開口部23aから排出される。
【0049】
また、搬送ローラ26は、その回転軸26aの両端部が基台33によって回転自在に支持されており、この基台33には、基板Kの搬送方向に対して直交する方向に基板Kが移動するのを規制するガイドローラ34が配設されている。基台33は、基板Kの搬送方向に対して直交する方向に傾斜可能となるように、その中央部がカバー23の底面に立設された支持部材35に、接続部材36を介して揺動自在に支持されるとともに、その一方端部が駆動シリンダ37のロッド37aに係合部材38を介して係合されている。
【0050】
前記駆動シリンダ37は、油圧シリンダ若しくは空圧シリンダから構成され、そのロッド37aを昇降させることによって、前記接続部材36の支持位置を支点として、基台33を基板Kの搬送方向と直交する方向に傾斜させ、これにより、搬送ローラ26上の基板Kを同様に傾斜させる。尚、この基台33の水平面に対する傾斜角は、1°以上7.5°以下の範囲が好ましく、本例では、7°に設定している。
【0051】
搬送ローラ26の上方に配設された前記各ノズル29は、図示しないエッチング液供給源に接続された複数の供給管28にそれぞれ固設されており、前記エッチング液供給源(図示せず)から各供給管28に供給されたエッチング液を基板Kの上面(表面)に向けて吐出する。前記供給管28は、その軸線が基板Kの搬送方向に沿うようにその2本が所定間隔を空けて一列に配設され、且つこの供給管28列が基台33の前記傾斜角と同じ角度で傾斜した平面内で複列に並設されており、その両端部に形成された支持部28aが支持部材100によって軸受101を介して回転自在にそれぞれ支持される。そして、各供給管28列は揺動装置110によってその軸中心に正逆に回転せしめられようになっている。斯くして、この各供給管28の正逆回転によって、各ノズル29が基板Kの搬送方向と直交する平面内で揺動せしめられ、各ノズル29から吐出せしめられるエッチング液の吐出方向が、基板Kの傾斜上り方向と下り方向とに揺動せしめられる。
【0052】
図6及び図9に示すように、前記揺動装置110は、駆動モータ111と、駆動モータ111の出力軸111aに設けられた回転板112と、回転板112の中心位置から外れた位置に、軸中心に回転自在に立設された第1ロッド113と、一方端がカバー23内に設けられ、他方端がカバー23外に設けられた第1駆動軸114と、第1駆動軸114の他方端側外周部に、軸中心に回転自在に立設された第2ロッド115と、第1ロッド113と第2ロッド115とを接続する第1リンク116と、前記各列を構成する供給管28,28間の下方位置に、所定間隔を空けて前記支持部材100と平行に配設された2本の第2駆動軸118と、一方端に前記各供給管28の支持部28aとそれぞれ係合する係合穴117aが形成され、他方端に前記第2駆動軸118に形成された係合穴118aに嵌挿される係合軸117bが突設された複数の第2リンク117と、前記各第2駆動軸118に形成された切り欠き部118bに係合する係合軸119aを有する係合部材119と、前記第1駆動軸114の前記一方端に固着され、前記係合部材119を支持する支持部材120などからなる。尚、図9は、図6における矢視GG−GG方向の側断面図である。
【0053】
斯くして、駆動モータ111が回転すると、その回転動力が出力軸111aを介して回転板112に伝達されてこれが回転し、この回転板112の回転によって第1ロッド113,第1リンク116及び第2ロッド115を介して第1駆動軸114がその軸線方向に前後動(往復動)せしめられる。そして、第1駆動軸114がその軸線方向に前後動すると、その動力が支持部材120,係合部材119を介して第2駆動軸118に伝達され、これが前後駆動される。そして、第2駆動軸118の前後動により、第2リンク117を介してこの第2駆動軸118に連結された各供給管28が、上述した如くその軸中心に正逆回転せしめられ、これに固設された各ノズル29が基板Kの搬送方向と直交する平面内で揺動せしめられる。
【0054】
搬送ローラ26の下方に配設された前記各ノズル30は、前記エッチング液供給源(図示せず)に接続された複数の供給管31に固設されており、これら各供給管31を介して前記エッチング液供給源(図示せず)から供給されたエッチング液を基板Kの下面に向けて吐出する。尚、各供給管31は、基板K搬送方向に沿って並設され、固定部材102を介して基台33に固設された支持部材103によって支持されている。また、前記支持部材103には、基板Kの有無を検出するセンサ32が設けられている。
【0055】
また、前記カバー23の下端部には、開口部23bを介して相互に連通される集液槽24が設けられており、各ノズル29,30から吐出されたエッチング液がこの集液槽24に回収され、排出管25を通して適宜排出される。
【0056】
前記駆動室B内には、角パイプからなり、縦格子状に形成されたフレーム17が立設されており、このフレーム17に前記昇降機構40が付設されている。尚、フレーム17はブラケット18を介して支柱12に取り付けられている。
【0057】
前記昇降機構40は、連結具55,56及び57,58を介して支持架台21に連結される昇降台44と、前記フレーム17を構成する縦桟の、前記処理室A側の面に並設された一対のガイドレール45と、各ガイドレール45にそれぞれこれに沿って移動自在に係合し、且つ昇降台44に固設されたスライド部材46と、回転自在且つガイドレール45に対して平行となるようにフレーム17に支持されたボールねじ41と、このボールねじ41に螺合した状態で昇降台44に固設されたナット42と、フレーム17に固設されてボールねじ41を回転,駆動するサーボモータ43などからなる。
【0058】
サーボモータ43によってボールねじ41が回転せしめられると、これに螺合したナット42がボールねじ41に沿って移動(昇降)し、ナット42に連結された昇降台44、この昇降台44に連結具55,56及び57,58を介して連結された支持架台21、及びこれに支持されるエッチング装置22がナット42と共に昇降する。
【0059】
駆動室Bと処理室Aとは、仕切り部材11a,14,16によって仕切られている。仕切り部材11a,14間、及び仕切り部材14,16間にはそれぞれ開口部が形成されており、各開口部内に位置するようにそれぞれ連結具55,56及び57,58が設けられている。また、各開口部を形成する仕切り部材14の両側縁部15は、これに沿って筒状に形成され、これと対向する仕切り部材11a,16の各縁部には、これに沿ってそれぞれ筒状部材13が固設されている。また、仕切り部材14の両側縁の筒状部15と筒状部材13の各対向面にはそれぞれ上下方向に沿った切り欠き溝が形成されている。
【0060】
また、前記仕切り部材14の両側縁の筒状部15と前記筒状部材13との間には、これに沿って帯状のシート体65,66がそれぞれ設けられている。このシート体65,66は、その両側縁が前記切り欠き溝から筒状部15,筒状部材13内にそれぞれ挿入され、連結具55,56及び57,58によって表裏から挟持された状態でこれらに固着されている。そして、シート体65,66の各上端部及び下端部はそれぞれ後述の巻取/繰出機構70に巻き取られている。また、筒状部15及び筒状部材13は、図示しない適宜排気手段によってその内部の気体が排気されるようになっている。尚、本例では、前記シート体65,66に、耐摩擦性及び耐食性に優れたテフロン(登録商標)製のシートを用いた。但し、これに限られるものではなく、この他に、例えばステンレス製のものを使用することができる。
【0061】
斯くして、前記駆動室Bと処理室Aとは、実質的に、仕切り部材11a,14,16、筒状部材13,13、連結具55,56,57,58、シート体65,66によって仕切られている。
【0062】
また、図7に示すように、昇降台44には駆動モータ60が取り付けられると共に、バランサ50が接続されている。駆動モータ60はブラケット62を介して昇降台44に固設され、伝動ベルト61を介してエッチング装置22の搬送ローラ26を駆動する。一方、バランサ50は、ガイドレール45に対して平行となるようにフレーム17に固設されたガイドロッド51と、このガイドロッド51に沿って移動可能に当該ガイドロッド51に係合すると共に、昇降台44に係合した本体52からなる。
【0063】
前記巻取/繰出機構70は、図3に示すように、フレーム17の上部及び下部の双方に設けられており、具体的には、図8に示すように、巻取軸72,76、この巻取軸72,76の双方に連結した駆動軸71、駆動軸71を駆動するギヤ85などからなる。
【0064】
前記巻取軸72,76はそれぞれブラケット75,79によって回転自在に支持されている。そして、シート体66は、ブラケット75に回転自在に支持されたガイドローラ73,74を順次経由してその端部が巻取軸72に巻き取られ、シート体65は、前記ブラケット79に回転自在に支持されたガイドローラ77,78を順次経由してその端部が巻取軸76に巻き取られている。
【0065】
前記ギヤ85は、図10に示すように、トルクキーパ86に固設されている。トルクキーパ86は回転軸81によって軸通され、回転軸81はブラケット84に固着されたベアリング90及び一方向クラッチ87によって支持されている。また、回転軸81の端部には一方向クラッチ88を介してプーリ80が固着されている。そして、ギヤ85は、駆動軸71に固着されたギヤ89と噛合している。尚、前記一方向クラッチ87,88は、回転軸81の回転方向を規制する機能を有する。本例では、上部に設けられた巻取/繰出機構70の場合、回転軸81の矢示E方向への回転を規制する一方、矢示F方向への回転はこれを許容するようになっており、下部に設けられた巻取/繰出機構70の場合、回転軸81の矢示F方向への回転を規制する一方、矢示E方向への回転はこれを許容するようになっている。また、トルクキーパ86は、いわゆる摩擦クラッチであり、回転軸81に対して所定の制動力(ブレーキ力)を付与する。
【0066】
また、図3に示すように、上下に設けられた前記プーリ80,80には、無端状に形成された伝動ベルト82が巻回され、伝動ベルト82は、前記ナット42に固着されたホルダ83によって保持されている。
【0067】
次に、以上の構成を備えた基板処理システム1の作動について説明する。尚、昇降式基板処理装置10は、図3において実線で示した状態にあるものとする。
【0068】
まず、移戴装置3によってカセット5から順次基板Kが取り出され、第1基板処理装置6に投入される。投入された基板Kは、第1基板処理装置6内で、基板傾斜機構部によって、水平状態から所定の角度(本例では7°)に傾斜せしめられ、傾斜した状態で傾斜搬送部によって矢示方向に搬送されながら所定の処理(エッチング処理)を施された後、順次第1基板処理装置6から排出される。
【0069】
排出された基板Kは、次に昇降式基板処理装置10の開口部11a,開口部23aを順次通ってエッチング装置22内に進入し、搬送ローラ26の作用によって内部に搬入される。
【0070】
尚、エッチング装置22内の基台33は、駆動シリンダ37によって、予め水平面に対して7°に傾斜せしめられており、第1基板処理装置6から傾斜状態で排出された基板Kは、当該傾斜状態を維持した状態でエッチング装置22内に搬入される。その際、基板Kの両側はガイドローラ34によって案内されており、基板Kが傾斜方向に滑落することはない。そして、基板Kの搬入が完了すると、エッチング処理とエッチング装置22の降下が同時に行われる。
【0071】
即ち、エッチング液供給源(図示せず)から供給管28,31にそれぞれエッチング液が供給され、供給管28に設けられたノズル29及び供給管31に設けられたノズル30からそれぞれエッチング液が吐出されて、基板Kの表面がエッチングされる。尚、基板Kの裏面に向けてエッチング液を吐出するのは、そうしない場合に、基板Kの表面からエッチング液が部分的に回り込んで、同裏面に染みが形成されるからであり、裏面全面にエッチング液を吹きかけることで、染みが形成されるのを防止することができる。そして、このエッチング中、揺動装置110によって各供給管28がその軸中心に正逆に回転せしめられ、各ノズル29から吐出せしめられるエッチング液の吐出方向が、基板Kの傾斜上り方向と下り方向とに揺動せしめられる。
【0072】
そして、所定時間エッチングが行われると、エッチング液供給源(図示せず)からのエッチング液の供給が停止され、揺動装置110によるノズル29の揺動が停止せしめられる。尚、このエッチング処理は、エッチング装置22が降下を完了するまでの間に完了される。
【0073】
一方、エッチング装置22の降下は、昇降機構40のサーボモータ43が駆動されることによって行われる。即ち、サーボモータ43によりボールねじ41が降下方向に回転せしめられると、これに螺合したナット42がボールねじ41に沿って降下し、ナット42に連結された昇降台44、この昇降台44に連結具55,56及び57,58を介して連結された支持架台21、及び支持架台21に支持されるエッチング装置22がナット42と共に降下する。
【0074】
ナット42が降下すると、ホルダ83を介してナット42に連結された伝動ベルト82が矢示C方向に回動する。また、連結具55,56及び57,58が降下すると、これに固着されたシート体65,66が共に下方に移動し、これに伴って、上部に設けられた巻取/繰出機構70からシート体65,66が繰り出され、下部に設けられた巻取/繰出機構70にシート体65,66が巻き取られる。
【0075】
この巻取/繰出機構70の巻取/繰出動作を、図10を用いて更に詳しく説明する。図10は、上部及び下部に設けられた巻取/繰出機構70の平断面図である。尚、図示に基づき、連結具57,58及びシート体66について説明するが、連結具55,56及びシート体65についても同様である。
【0076】
まず、上部に設けられた巻取/繰出機構70について説明する。上部に設けられた巻取/繰出機構70では、連結具57,58が降下すると、シート体66に張力が生じ、巻取軸72に矢示H方向に回転動力が付与される。この回転動力は、巻取軸72に連結した駆動軸71、これに固着されたギヤ88、ギヤ88に噛合したギヤ85、ギヤ85が装着されたトルクキーパ86を順次介して回転軸81に伝達される。しかしながら、回転軸81は一方向クラッチ87によって矢示E方向への回転が規制されているため、同方向の回転が阻止される。このため、シート体66に生じる張力が次第に増大して前記トルクキーパ86に伝達されるトルクが増大する。
【0077】
トルクキーパ86は、ギヤ85に作用するトルクが所定の大きさよりも大きくなると、ギヤ85がトルク作用方向に回転するのを許容する。これにより、ギヤ85は矢示E方向に、ギヤ88,駆動軸71及び巻取軸72は矢示H方向にそれぞれ回転して、シート体66が巻取軸72から繰り出される。このように、シート体66は所定の張力を生じた状態で繰り出されるので、繰り出しの際に弛みを生じることがない。
【0078】
一方、ナット42の降下によって、伝動ベルト82が図3に示した矢示C方向に回動すると、プーリ80は矢示E方向の回転動力を受けるが、プーリ80と回転軸81との間に介在する一方向クラッチ88によって、プーリ80は回転軸81に対して矢示E方向に回転自在となっており、プーリ80は支障なく伝動ベルト82に従って矢示E方向に回転する。一方向クラッチ88は、回転軸81の矢示E方向の回転を規制するが、矢示F方向の回転はこれを許容するようになっている。したがって、一方向クラッチ88は、回転軸81に対して矢示E方向に回転自在となっている。
【0079】
次に、下部に設けられた巻取/繰出機構70について説明する。下部に設けられた巻取/繰出機構70では、ナット42が降下して伝動ベルト82が前記矢示C方向に回動すると、プーリ82が矢示E方向の回転動力を受ける。上述したように、下部に設けられた巻取/繰出機構70の場合、一方向クラッチ87,88は、回転軸81の矢示F方向への回転を規制する一方、矢示E方向への回転はこれを許容するようになっている。したがって、プーリ82が矢示E方向の回転動力を受けると、回転軸81は同方向に回転する。回転軸81が矢示E方向に回転すると、その回転動力がトルクキーパ86,ギヤ85及びギヤ88を介して、駆動軸71及び巻取軸72に伝達され、これらが矢示H方向に回転せしめられて、シート体66が巻取軸66に巻き取られる。
【0080】
尚、本例では、シート体66及び伝動ベルト82の移動速度よりも、巻取軸72の巻取速度が速くなるように、巻取軸72の軸径、プーリ80の径、及びギヤ85とギヤ88との間のギヤ比が設定されている。シート体66の移動速度よりも巻取軸72の巻取速度を速くすると、シート体66に生じる張力が次第に増大してトルクキーパ86に伝達されるトルクが増大する。上述したように、トルクキーパ86は、ギヤ85に作用するトルクが所定の大きさよりも大きくなると、ギヤ85がトルク作用方向に回転するのを許容する。これにより、ギヤ85と回転軸81とはスリップした状態となり、回転軸81は支障なくプーリ80に従って矢示E方向に回転する。このように、シート体66は所定の張力を生じた状態で巻き取られるので、巻取に際して弛みを生じることがない。
【0081】
以上詳述したように、本例の巻取/繰出機構70によれば、エッチング装置22の降下に伴って、弛み無く、シート体65,66を巻き取り及び繰り出しすることができる。
【0082】
そして、上記の如くしてエッチング装置22が下降端まで降下すると、搬送ローラ26が排出方向に回転せしめられて基板Kが開口部23aから排出され、カバー体11の開口部11bから第2基板処理装置7に移送される。尚、エッチング装置22が下降端に達した状態を、図3において2点鎖線で示している。
【0083】
基板Kの排出を完了すると、昇降機構40のサーボモータ43が駆動され、エッチング装置22が上昇せしめられる。その際、上記とは逆の作動によって、上部に設けられた巻取/繰出機構70にシート体65,66が巻き取られ、下部に設けられた巻取/繰出機構70からシート体65,66が繰り出される。
【0084】
そして、エッチング装置22が上昇端に達すると、上述した基板Kの搬入以降の動作が繰り返される。尚、エッチング装置22の昇降の際にサーボモータ43に作用する負荷が、バランサ50によって軽減されるようになっている。
【0085】
一方、第2基板処理装置7では、昇降式基板処理装置10から排出された基板Kが基板傾斜機構部によって70°の角度に更に大きく傾斜せしめられ、傾斜した状態で矢示方向に搬送されながら、所定の処理(水洗処理及び乾燥処理)が施され、処理後、傾斜戻し機構部によって水平状態に戻された後、当該第2基板処理装置7から排出され、移戴装置3によって再びカセット5内に格納される。このように、本例の基板処理システム1では、カセット5内に格納された基板Kが、順次、第1基板処理装置6,昇降式基板処理装置10及び第2基板処理装置7に経由することによって、所定の処理が施され、再び、カセット5内に格納される。
【0086】
以上詳述したように、本例の基板処理システム1によれば、第1基板処理装置6と第2基板処理装置7とを上下に並設し、これらを昇降式基板処理装置10によって連結した構成としているので、第1基板処理装置6と第2基板処理装置7とを同一の水平平面内に並設した上記従来の処理システム200と比べて、その設置スペースが小さくて足り、これを効率良く設置することが可能である。
【0087】
また、本例の昇降式基板処理装置10では、基板Kを搬送,支持する搬送ローラ26及び基板Kにエッチング液を吐出するノズル29,30からなるエッチング装置22全体を昇降させるようにしているので、基板Kを搬送する際に、基板Kとノズル29,30との位置関係が変化することがなく、したがって、ノズル29,30から吐出されるエッチング液を基板Kの各部にほぼ均等に供給することが可能であり、これにより、むらのないエッチングを行なうことができる。
【0088】
また、昇降機構40によってエッチング装置22を昇降させるという単一の動作で基板Kを搬送しており、また、サーボモータ43,ボールねじ41及びナット42からなる高精度に制御可能な機構によって昇降させているので、その速度制御を高精度に行うことができる。
【0089】
また、傾斜させた基板Kに対してエッチング液を吐出するようにしているので、基板Kの表面に供給されたエッチング液は、基板Kの傾斜によって下方に流下する液流を生じ、かかる液流によって、基板K表面のエッチング液が、継続的に供給される新たなエッチング液によって順次置換され、このエッチング液の置換作用によって、少量のエッチング液で、短時間の内に、しかも均一に基板K表面をエッチングすることが可能となる。
【0090】
更に、各ノズル29を揺動させて、これらから吐出されるエッチング液の吐出方向を、基板の傾斜上り方向と下り方向とに揺動させるようにしているので、エッチング液の吐出方向が基板Kの傾斜上り方向に揺動せしめられるときには、かかる揺動によって、エッチング液を基板Kの表面上に滞留させる作用が増大する一方、エッチング液の吐出方向が基板Kの傾斜下り方向に揺動せしめられるときには、かかる揺動によって、基板Kの表面上を流下するエッチング液の速度が増大することになり、エッチング液の滞留と流下とが基板Kの表面全体に渡って繰り返し生起されて、かかる作用により、基板Kの表面全体を短時間の内に、しかもより少量のエッチング液で均一にエッチングすることが可能となる。
【0091】
尚、近年、基板大型化に伴って、これをエッチングするためのエッチング液の使用量や、エッチング時間が増加する傾向にあるが、上記のように基板Kを傾斜させてエッチングすることにより、その使用量の低減や装置の小型化を図ることができ、処理コストの低減を図ることができる。
【0092】
前記ノズル29の揺動角は、90度以上120度以下の範囲が好ましく、更に、揺動速度は、1揺動動作が2秒以上10秒以下であるのが好ましい。
【0093】
また、エッチング液は腐食性が極めて高く、これがエッチング装置22から流出して昇降機構40に付着すると、当該昇降機構40が損傷してその機能が損なわれる懸念がある。本例の昇降式基板処理装置10によれば、昇降機構40が配設される駆動室Bと、エッチング装置22が配設される処理室Aとを、仕切り部材11a,14,16、筒状部材13,13、連結具55,56,57,58、シート体65,66により仕切っているので、エッチング装置22から流出したエッチング液が駆動室Bに侵入するのを防止することができ、エッチング液によって昇降機構40が損傷するのを防止することができる。
【0094】
特に、仕切り部材11a,14,16間に形成した開口部の上下方向の縁部にそれぞれ筒状部15及び筒状部材13を設けるとともに、連結具55,56及び57,58に固着されたシート体65,66の両側縁部を、筒状部15及び筒状部材13に形成された切り欠き溝から内部に挿入せしめた、いわゆるラビリンス構造とし、しかも筒状部15及び筒状部材13の内部を排気手段によって排気しているので、駆動室Bへのエッチング液の侵入を確実に防止することができる。
【0095】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
【0096】
例えば、上述の例では、エッチング装置22の昇降に合わせて、シート体65,66を巻取/繰出機構70によって巻き取り,繰り出しするようにしたが、シート体65,66を無端,環状に形成し、エッチング装置22の昇降に合わせて、これらが回動するように構成することもできる。
【0097】
また、上例では、昇降式基板処理装置10においてエッチングを行なうように構成したが、これに限られるものでは無く、洗浄や剥離処理など他の処理を行なうようにしても良い。このことは、第1基板処理装置6及び第2基板処理装置7についても同様である。
【0098】
尚、洗浄や剥離処理行う場合、前記駆動シリンダ37によって傾斜せしめられる基板Kの傾斜角は、45°以上75°以下の範囲内であるのが好ましい(より好ましくは、55°以上70°以下)。傾斜角が75°を超えると、液流の速度が速くなり過ぎ、即ち、基板K表面における洗浄液や剥離液の滞留時間が短くなり過ぎ、逆に、傾斜角度が45°未満では、液流の速度が遅くなり過ぎ、即ち、基板K表面に洗浄液や剥離液が長時間滞留することとなって、いずれも処理が十分に行われず、洗浄液や剥離液の使用量が増大するからである。
【0099】
また、基板Kのエッチング中は、基板Kが搬入/排出方向に所定距離だけ前後動するように、搬送ローラ26の回転が正逆に連続して切り換えられるように構成しても良い。このようにすれば、各ノズル29,30から吐出されるエッチング液の吐出量,吐出圧にむらがある場合であっても、基板Kを前後動させることで、基板K上面における前記むらを平均化することができ、基板Kをむらなくエッチングすることができる。
【0100】
また、前記処理機構20内において実施される処理が、上記のように、エッチング後の後工程に該当せず、エッチング液の付着による問題が生じない場合には、前記カバー体11内を前記処理室Aと駆動室Bとに仕切らずに、前記昇降機構40を、図11及び図12に示すような昇降機構130として構成することもできる。
【0101】
即ち、この昇降機構130は、駆動モータ131と、相互に平行に配設され、両端部にスプロケット132が装着された2本の下側回転軸133と、下側回転軸133の上方にそれぞれ配設され、同じく両端部にスプロケット134が装着された2本の上側回転軸135と、駆動モータ131の回転動力を傘歯車を介して各下側回転軸133にそれぞれ伝達する伝達軸136と、エッチング装置22を支持する支持架台139と、前記支柱12にそれぞれ固設された4つのガイドプレート137と、前記支持架台139に回転自在に支持され、前記各ガイドプレート137に当接してこれに沿ってそれぞれ案内される複数のローラ138と、前記上側及び下側のスプロケット132,134に掛け渡され、一方端が支持架台139の上部に、他方端が支持架台139の下部にそれぞれ固着された4本のチェーン140などを備えて構成される。
【0102】
この昇降機構130によれば、駆動モータ131が正逆に回転すると、その回転動力が、伝達軸136を介して各下側回転軸133に伝達され、当該各下側回転軸133がそれぞれ軸中心に回転せしめられ、かかる回転軸133の回転によってスプロケット132を介してチェーン140が回動せしめられて、エッチング装置22を支持した支持架台139が、各ガイドプレート137及び各ローラ138により案内されて上方又は下方に移動、即ち昇降せしめられる。
【0103】
斯くして、この昇降機構130によれば、上例の昇降機構40に比べて、構造を簡素化することができ、その製造コストを低減することができる。
【0104】
また、本発明に係る昇降式基板処理装置を用いた基板処理システムの他の態様として、図13及び図14に示したものを挙げることができる。同図13に示すように、この基板処理システム150は、基板投入/排出装置151、ドライ処理装置160、エッチング・洗浄装置170からなる。
【0105】
基板投入/排出装置151は、複数の基板を収納したカセット181を載置する載置台152と、基板を搬送する移載装置153とからなり、移載装置153は、軌道154上をその長手方向に沿って移動可能に設けられた移載ロボット155から構成される。移載ロボット155は3次元空間内の任意位置に移動可能となったハンドを備え、当該ハンド上に基板を載置した状態で、載置台152上のカセット181内から基板を一枚づつ取り出してドライ処理装置160,エッチング・洗浄装置170に投入したり、ドライ処理装置160,エッチング・洗浄装置170から排出された基板をカセット181内に再び格納したり、ドライ処理装置160とエッチング・洗浄装置170との間で基板を移送する処理を行う。
【0106】
尚、ドライ処理装置160は、基板に対してアッシング処理や成膜処理などのドライプロセスを実施する。また、カセット181は自動搬送車180によって載置台152上に搬入され、当該載置台152上から搬出される。
【0107】
エッチング・洗浄装置170は、図14に示すように、筐体状のカバー体を備え、その内部を、基板受入部171,基板降下搬送部172,エッチング部173,基板上昇搬送部174,基板乾燥部175及び基板払出部176などからなる複数の領域に区画形成した構成を備え、前記移載ロボット155によって基板受入部171に基板が搬入され、基板払出部177から基板が排出される。
【0108】
前記基板受入部171,基板降下搬送部172,エッチング部173,基板上昇搬送部174,基板乾燥部175及び基板払出部176はそれぞれ図16に示した如き搬送ローラ208の複数を備えており、基板受入部171に搬入された基板が、搬送ローラ208によって矢示方向に搬送され、基板降下搬送部172,エッチング部173,基板上昇搬送部174,基板乾燥部175を順次経由して基板払出部176に搬送される。
【0109】
前記基板降下搬送部172及び基板上昇搬送部174は、上述した昇降式基板処理装置10とほぼ同様の構成を備えている。そして、このエッチング・洗浄装置170では、基板降下搬送部172及びエッチング部173においてエッチング処理が行われ、基板上昇搬送部174において洗浄処理が行われ、基板乾燥部175において乾燥処理が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示した正面図である。
【図2】本実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示した平面図である。
【図3】本実施形態に係る昇降式基板処理装置の概略構成を示した正断面図である。
【図4】本実施形態に係るエッチング装置の概略構成を示した正断面図である。
【図5】本実施形態に係るエッチング装置の概略構成を示した側断面図である。
【図6】図5における矢視CC−CC方向の平断面図である。
【図7】図3における矢視AA−AA方向の平断面図である。
【図8】図3における矢視BB−BB方向の平断面図である。
【図9】図6における矢視GG−GG方向の側断面図である。
【図10】本実施形態に係る巻取/繰出機構の平断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る昇降機構の概略構成を示した正断面図である。
【図12】図11における矢視EE−EE方向の平断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示した平面図である。
【図14】図13における矢視FF方向の側面図である。
【図15】従来例に係る基板処理システムの概略構成を示した平面図である。
【図16】従来例に係る搬送ローラを示した正面図である。
【図17】従来例に係る方向切換装置の概略構成を示した模式図である。
【符号の説明】
1 基板処理システム
2 基板投入/排出部
5 カセット
6 第1基板処理装置
7 第2基板処理装置
10 昇降式基板処理装置
11a,14,16 仕切り板
13 筒状部材
15 筒状部
20 処理機構
21 支持架台
22 エッチング装置
26 搬送ローラ
29,30 ノズル
33 基台
37 駆動シリンダ
40 昇降機構
41 ボールねじ
42 ナット
43 サーボモータ
65,66 シート体
70 巻取/繰出機構
72,76 巻取軸
80 プーリ
82 伝動ベルト
85,80 ギヤ
87,88 一方向クラッチ
86 トルクキーパ
110 揺動装置
114 移動軸
117 第2リンク
118 第2駆動軸
119 係合部材

Claims (15)

  1. 上下に並設された基板投入口及び基板排出口を備えた筐体状のカバー体と、
    前記カバー体内に内装された処理機構であって、前記基板投入口から搬入された基板を受容して支持する一方、前記基板排出口から前記基板を排出する搬送・支持手段と、該搬送・支持手段を支持する支持架台と、前記搬送・支持手段によって支持された基板を傾斜させる基板傾斜手段と、前記搬送・支持手段の上方に配設され、前記基板傾斜手段によって傾斜せしめられた基板上に処理流体を吐出する処理流体吐出手段とを備えた処理機構と、
    前記処理機構を支持して上下方向に昇降させ、該処理機構を前記基板投入口及び基板排出口に経由せしめる昇降機構とを設けて構成したことを特徴とする昇降式基板処理装置。
  2. 前記処理流体吐出手段が、処理流体としてエッチング液を吐出するように構成され、
    前記基板傾斜手段が、前記基板を水平面に対して1°以上7.5°以下の角度で傾斜させるように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の昇降式基板処理装置。
  3. 前記処理流体吐出手段が、処理流体としてエッチング液を吐出するように構成され、
    前記基板傾斜手段が、前記基板の傾斜方向に沿って流動する処理流体の加速度が、重力加速度の0.02倍以上0.13倍以下の範囲内となるように、前記基板を傾斜させるように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の昇降式基板処理装置。
  4. 前記処理流体吐出手段が、処理流体として洗浄液又は剥離液を吐出するように構成され、
    前記基板傾斜手段が、前記基板を水平面に対して45°以上75°以下の角度で傾斜させるように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の昇降式基板処理装置。
  5. 前記処理流体吐出手段が、処理流体として洗浄液又は剥離液を吐出するように構成され、
    前記基板傾斜手段が、前記基板の傾斜方向に沿って流動する処理流体の加速度が、重力加速度の0.7倍以上0.97倍以下の範囲内となるように、前記基板を傾斜させるように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の昇降式基板処理装置。
  6. 前記処理機構が、前記処理流体吐出手段により吐出される処理流体の吐出方向を、前記基板の傾斜方向と平行であり且つ該基板上面と直交する平面内で揺動させる揺動手段を備えてなることを特徴とする請求項1乃至5記載のいずれかの昇降式基板処理装置。
  7. 前記搬送・支持手段が、前記基板を受容した後、受容した基板を、前記基板の搬入/排出方向に、繰り返し前後動させるように構成されてなることを特徴とする請求項1乃至6記載のいずれかの昇降式基板処理装置。
  8. 前記カバー体が、仕切り部材によって前記基板の搬入/排出方向に駆動室及び処理室の2つの室に分割されると共に、前記基板投入口及び基板排出口を有する前記処理室には前記処理機構が配設される一方、前記駆動室には前記昇降機構が配設されてなり、
    前記仕切り部材には、上下方向に沿って、前記処理室と駆動室とを連通する開口部が形成され、
    前記仕切り部材に形成された開口部の上下方向に沿った両縁部はそれぞれ筒状に形成され、且つ該一対の各筒状部には、相互に対向する面に、上下方向に沿った切り欠き溝が形成され、
    前記処理機構は、その前記支持架台が、前記仕切り部材の開口部内に設けられた連結具によって前記昇降機構と連結せしめられ、
    前記連結具には、前記一対の筒状部間に配設され、且つ前記連結具の上方及び下方に延在するように配設された帯状のシート体であって、その両側縁部がそれぞれ前記切り欠き溝から前記筒状部内に挿入せしめられたシート体が接続されてなり、
    前記駆動室と処理室が、前記仕切り部材,連結具及びシート体によって仕切られてなることを特徴とする請求項1乃至7記載のいずれかの昇降式基板処理装置。
  9. 前記開口部,連結具及びシート体の複数組が設けられてなることを特徴とする請求項8記載の昇降式基板処理装置。
  10. 前記筒状部内の気体を排気する排気手段を備えてなることを特徴とする請求項8又は9記載の昇降式基板処理装置。
  11. 前記シート体が無端,環状に形成されてなることを特徴とする請求項8乃至10記載のいずれかの昇降式基板処理装置。
  12. 前記シート体の巻き取り/繰り出しを行う巻取/繰出機構を、前記シート体の上部側及び下部側のそれぞれに設け、前記昇降機構によって昇降せしめられる前記シート体の動きに応じ、該巻取/繰出機構によって前記シート体の巻き取り/繰り出しを行うように構成されてなることを特徴とする請求項8乃至10記載のいずれかの昇降式基板処理装置。
  13. 前記巻取/繰出機構は、前記シート体を巻き取る巻取軸と、該巻取軸を回転させる駆動手段とから構成され、
    前記駆動手段は、前記巻取軸が繰出方向に回転する際には、制動力のみを巻取軸に作用させる一方、前記巻取軸を巻取方向に回転させる際には、摩擦クラッチを介して前記巻取軸に動力を伝達するように構成されてなることを特徴とする請求項12記載の昇降式基板処理装置。
  14. 前記駆動手段が、前記巻取軸に連結した受動歯車と、この受動歯車に噛合した駆動歯車と、駆動歯車に連結された摩擦クラッチと、摩擦クラッチに連結された回転軸と、回転軸の両端部にそれぞれ連結し、回転軸の回転を一方向にのみ許容する2つの一方向クラッチと、一方の前記一方向クラッチを介して前記回転軸に連結されたプーリと、該プーリに巻回された伝動ベルトと、他方の前記一方向クラッチを支持する支持部材とから構成され、
    前記2つの一方向クラッチが、前記巻取軸を巻取方向に回転させる方向の前記回転軸の回転を許容する一方、前記巻取軸を繰出方向に回転させる方向の前記回転軸の回転を規制するように構成されるとともに、
    前記伝動ベルトが前記昇降機構によって回動せしめられるように構成されてなることを特徴とする請求項13記載の昇降式基板処理装置。
  15. 前記請求項1乃至14記載のいずれかの昇降式基板処理装置を備えると共に、
    基板を水平若しくは傾斜させた状態で移動させつつ処理を行う第1基板処理装置と第2基板処理装置とを上下に並設し、
    前記第1基板処理装置の基板排出部と、前記昇降式基板処理装置の基板投入口とを接続させる一方、
    前記第2基板処理装置の基板投入部と、前記昇降式基板処理装置の基板排出口とを接続させ、
    基板を、第1基板処理装置,昇降式基板処理装置,第2基板処理装置に順次経由せしめるように構成したことを特徴とする基板処理システム。
JP2003206920A 2002-08-19 2003-08-08 昇降式基板処理装置及びこれを備えた基板処理システム Expired - Fee Related JP4136826B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003206920A JP4136826B2 (ja) 2002-08-19 2003-08-08 昇降式基板処理装置及びこれを備えた基板処理システム

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002238191 2002-08-19
JP2003206920A JP4136826B2 (ja) 2002-08-19 2003-08-08 昇降式基板処理装置及びこれを備えた基板処理システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004140336A JP2004140336A (ja) 2004-05-13
JP4136826B2 true JP4136826B2 (ja) 2008-08-20

Family

ID=32472495

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003206920A Expired - Fee Related JP4136826B2 (ja) 2002-08-19 2003-08-08 昇降式基板処理装置及びこれを備えた基板処理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4136826B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101615576B (zh) * 2004-07-19 2012-07-04 三星电子株式会社 基板处理设备及使用其的基板处理方法
JP4641168B2 (ja) * 2004-09-22 2011-03-02 芝浦メカトロニクス株式会社 基板の処理装置
JP4643384B2 (ja) * 2005-07-25 2011-03-02 芝浦メカトロニクス株式会社 基板の処理装置及び処理方法
JP2008098227A (ja) 2006-10-06 2008-04-24 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置
KR101298220B1 (ko) * 2012-01-20 2013-08-22 주식회사 엠엠테크 콤팩트한 기판 표면처리 시스템 및 기판 표면처리 방법
JP6632418B2 (ja) * 2016-02-19 2020-01-22 株式会社Screenホールディングス 基板処理システムおよび基板処理方法
TWI629116B (zh) 2016-06-28 2018-07-11 荏原製作所股份有限公司 清洗裝置、具備該清洗裝置之鍍覆裝置、以及清洗方法
JP6088099B1 (ja) * 2016-07-06 2017-03-01 株式会社荏原製作所 洗浄装置、これを備えためっき装置、及び洗浄方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004140336A (ja) 2004-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9087866B2 (en) Substrate cleaning/drying apparatus and substrate processing apparatus comprising the same, and substrate cleaning/drying method and method for manufacturing display panel
KR101229609B1 (ko) 처리시스템
JP3587788B2 (ja) 昇降式基板処理装置及びこれを備えた基板処理システム
JP4136826B2 (ja) 昇降式基板処理装置及びこれを備えた基板処理システム
KR100660780B1 (ko) 평판 디스플레이용 기판 전달 장치
KR20040016784A (ko) 승강식 기판 처리 장치 및 이것을 구비한 기판 처리 시스템
WO1998019333A1 (fr) Processeur et procede de traitement, et robot associe
JP2007046859A (ja) 減圧乾燥装置
JP4450724B2 (ja) 基板処理装置及びローダ装置及びアンローダ装置
JP4643384B2 (ja) 基板の処理装置及び処理方法
JP4627992B2 (ja) 基板処理システム
KR101985756B1 (ko) 기판 처리 장치 및 방법
JP2006131389A (ja) 基板処理装置及び平流し型基板搬送装置
JP3451074B2 (ja) 収容装置
JP3989382B2 (ja) 基板処理装置
JP2008270284A (ja) 基板の処理装置
KR20150077719A (ko) 기판 처리 시스템 및 방법
JP3435127B2 (ja) 基板処理装置
KR100412318B1 (ko) 양면 동시 세정이 가능한 매엽식 웨이퍼 세정장치
KR100693759B1 (ko) 고밀도 처리가 가능한 기판처리장치 및 방법
KR101968488B1 (ko) 기판 처리 장치 및 방법
KR102262112B1 (ko) 기판처리장치 및 방법
JP2022139303A (ja) 基板処理装置、および、基板処理方法
KR19990015331A (ko) 반도체장치 제조용 현상 장치 및 그의 제어방법
JP2004149244A (ja) 基板の処理装置及び処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080507

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4136826

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees