JP3988411B2 - Ito焼結体とその製造方法、及びそれを用いたitoスパッタリングターゲット - Google Patents

Ito焼結体とその製造方法、及びそれを用いたitoスパッタリングターゲット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ITO焼結体とその製造方法、及びそれを用いたITOスパッタリングターゲットに関し、更に詳しくは、スパッタリングの際、ノジュールの発生が抑制され、かつ成膜速度が変化しないITOターゲットとして使用できるばかりでなく、液晶ディスプレー、タッチパネル、ELディスプレー等で代表される表示用デバイスの透明電極や、あるいは太陽電池用透明電極の材料として広範にわたって使用できるITO焼結体とその製造方法、さらにはそれを用いたITOスパッタリングターゲットに関する。
【0002】
【従来の技術】
透明電極用のITO(Indium tin oxide)薄膜を形成する方法には、スプレー法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などが知られているが、多くの場合、スパッタリング法が採用されている。スパッタリング法は、一般に、約10Pa以下のアルゴンガス圧下で、基板を陽極、ターゲットを陰極とし、これらの間にグロー放電を起こしてアルゴンプラズマを発生させる。このプラズマ中のアルゴン陽イオンを陰極のターゲットに衝突させてターゲット成分の粒子を弾き飛ばし、この粒子を基板上に堆積させて成膜するというものである。
【0003】
スパッタリング法は、アルゴンプラズマの発生方法で分類され、高周波プラズマを用いるものは高周波スパッタリング法、直流プラズマを用いるものは直流スパッタリング法という。また、ターゲットの裏側にマグネットを配置してアルゴンプラズマをターゲット直上に集中させ、アルゴンイオンの衝突効率を上げて低ガス圧でも成膜可能としたものをマグネトロンスパッタ法という。
【0004】
通常、ターゲットとしてITO焼結体が用いられ、粉末焼結法、即ち実質的にインジウム酸化物やスズ酸化物を所望の組成に配合し、加圧成形した後、1400℃以上の温度で焼結する方法により製造されている。
従来、酸化スズ(SnO)が10重量%程度含まれるITOスパッタリングターゲット(以下、単にITOターゲットということがある)は、密度が7.0g/cm未満の焼結体を加工して製造されているが、最近、成膜性能を向上させるために、より高密度なITO焼結体の開発が検討されている。
【0005】
例えば、特開2000−144393号公報には、密度7.02g/cm以上(相対密度で98%相当以上)で、密度のばらつきが±1%程度であるITO焼結体の製造方法が提案されている。このITO焼結体でターゲットを製造し、スパッタリングに用いれば、初期段階は良好に成膜できるが、末期に近づくに従って、ターゲット表面にノジュールと呼ばれる黒化物が発生し、異常放電等を惹起し、性能(スパッタレート)が低下する。この原因は、焼結体の空孔分布が制御されていないためであって、長時間スパッリングした場合、その影響を無視し得ないことを意味している。
【0006】
また、ターゲットの表面粗さを均一に制御する方法が知られているが、これによればスパッタリング初期段階では異常放電が少なく安定した成膜速度が達成できるものの、中期から後期の段階になると新生面が現れ、ターゲット表面にノジュールが発生し、異常放電が起こって、最後まで安定しない。
更に、特開2000−203945号公報には、成形体の側面、上面及び下面に発熱体を設けた焼成炉を用いて、ITOターゲットを製造する方法が提案されている。この方法によれば、成形体を均一に加熱でき、焼成雰囲気を制御しやすいという利点はあるが、成形体セッターを含む炉下部と、補助ヒーターを含む炉上部とを分割せねばならず、この結果、装置が複雑化し生産性が低下するなどの問題が懸念される。
【0007】
このような状況にあって、大型または厚肉のITOターゲットを用いたスパッタリングにおいて、ノジュールの発生を抑制し、スパッタリング初期から末期まで成膜速度を低下させない、ITOターゲット用の高密度なITO焼結体の開発が切望されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、前述した従来技術の問題に鑑み、スパッタリングの際、ノジュールの発生が抑制され、かつ成膜速度が変化しないITOターゲットとして使用できるばかりでなく、液晶ディスプレー、タッチパネル、ELディスプレー等で代表される表示用デバイスの透明電極や、あるいは太陽電池用透明電極の材料として広範にわたって使用できるITO焼結体とその製造方法、さらには、それを用いたITOスパッタリングターゲットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、実質的に酸化インジウム及び酸化スズからなり、かつ酸化スズの含有量が35重量%以下である焼結体において、焼結密度、該焼結体の平面方向における最大密度差、および平均空孔数を特定の数値範囲にすれば、スパッタリングの際にノジュールが発生しにくく、成膜速度が変化しにくいITO焼結体が得られること、さらには、上記ITO焼結体の原料粉末を混合、成形した後、得られた成形体を炉床板のセッター上に敷き粉を介して載置し、酸素雰囲気下に焼結する方法において、該成形体の下面と炉床板との間及び該成形体の上面と天井板との間に、酸素ガスが流通するに十分な間隔を設けた上で、所定の温度で、該成形体の表面に酸素ガスを流通させることにより該炉内の酸素雰囲気を置換しながら、所定の焼結温度で一定時間の間保持し、焼結すれば、上記ITO焼結体が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
即ち、本発明の第1の発明によれば、実質的に酸化インジウム及び酸化スズからなり、かつ酸化スズの含有量が35重量%以下である300mm×300mm以上の大面積、かつ6mm以上の厚さを有する焼結体であって、焼結密度が7.13g/cm 以上で、かつ該焼結体の平面方向における最大密度差が0.03g/cm以下であり、更に厚み方向中央部における2μm以下の平均空孔数が500個/mm以下であることを特徴とするITO焼結体が提供される。
【0013】
また、本発明の第の発明によれば、第1の発明において、平均空孔数が200個/mm以下であることを特徴とするITO焼結体が提供される。
【0015】
一方、本発明の第の発明によれば、第1の発明において、実質的に酸化インジウム及び酸化スズからなる原料粉末を混合、成形した後、得られた成形体を炉床板のセッター上に敷き粉を介して載置し、酸素雰囲気下に焼結する方法において、該成形体の下面と炉床板との間及び該成形体の上面と天井板との間に、酸素ガスが30〜150cm/分の流速で流通するに十分な5〜30mmの間隔を設けた上で、1000℃以上の温度で、該成形体の表面に酸素ガスを流通させることにより該炉内の酸素雰囲気を置換しながら、1450℃以上の焼結温度に保持し、焼結することを特徴とするITO焼結体の製造方法が提供される。
【0017】
更に、本発明の第の発明によれば、第の発明において、焼結が1時間以上行われることを特徴とするITO焼結体の製造方法が提供される。
【0018】
また、本発明の第の発明によれば、第の発明において、焼結した後、冷却前あるいは冷却後に、該焼結体を再び所定の焼結温度に加熱し、酸素ガスの流通を止めた状態で30分以上保持することを特徴とするITO焼結体の製造方法が提供される。
【0019】
一方、本発明の第の発明によれば、第1又は2の発明に係る焼結体を用いてなるITOスパッタリングターゲットが提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のITO焼結体とその製造方法などについて詳細に説明する。
【0021】
1.ITO焼結体
本発明のITO焼結体は、実質的に酸化インジウムと酸化スズとからなるが、その際、酸化スズ成分の含有量は35重量%以下であって、更に該焼結体の焼結密度、平面方向における最大密度差は、それぞれ、7.10g/cm以上、0.03g/cm以下、かつ平均空孔数は800個/mm以下という特定の数値範囲を有することが必要である。このような焼結体は、一般に硬い平板状を呈していることから、タイルと称されることがある。
【0022】
本発明のITO焼結体の組成では、上述したように、酸化スズの含有量を35重量%以下とする。酸化スズの含有量が35重量%を超えると、焼結密度に弊害があり、所望のITO透明導電膜を安定して得ることができない。
なお、焼結体には、本発明の目的を損なわない範囲内で、酸化インジウム及び酸化スズ以外の成分、例えば酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化セリウム、酸化チタンなどが添加されてもよい。
【0023】
また、上述したように、焼結密度が7.10g/cm以上で、かつ該焼結体の平面方向における最大密度差が0.03g/cm以下であり、更に平均空孔数が800個/mm以下でなければならない。焼結密度は、水を用いたアルキメデス法によって測定した数値である。
【0024】
焼結密度は、任意の箇所で測定した最小値が7.10〜7.20g/cm、好ましくは7.13〜7.17g/cmである。7.10g/cm未満では、大面積のITO透明導電膜を均一に形成することができず、7.20g/cmを超える密度は現実的ではない。焼結体の密度は、平面方向にわたって一様でなければならず、その最大密度差、即ち焼結密度の最大値と最小値との差は0.03g/cm以下とする。
【0025】
平均空孔数は、走査型電子顕微鏡(SEM)によって焼結体を観察し、この任意の面で測定した値の平均であり、これを800個/mm以下、好ましくは500個/mm以下、更に好ましくは200個/mm以下とする必要がある。平均空孔数が800個/mmを超えると、ノジュールが発生しやすくなる。
また、スパッタリング末期まで安定した成膜速度を持続させるためには、厚み方向の平均空孔数のばらつきを小さくすることが望ましい。なお、空孔径は、平均で5μm以下、好ましくは2μm以下にすることにより、空孔近傍でガス成分が吸着し酸素量が変化しても、その影響を最小限に止めることができる。
上記の焼結密度と平均空孔数には密接な関係があり、いずれか一方が前記の範囲を外れても、高性能なITOスパッタリングターゲットを得ることができない。
【0026】
2.ITO焼結体の製造方法
本発明のITO焼結体を製造する工程は、原料粉末から成形体を形成する工程と、該成形体を炉に入れて焼結させる工程に大別できる。
原料粉末から成形体を形成する工程では、実質的に酸化インジウム及び酸化スズからなる原料粉末を混合し、これを成形する。続く焼結工程は、こうして得られた成形体を、炉内の炉床板、セッター上に敷き粉を介して載置する工程、及び酸素雰囲気下に焼結する工程に分かれる。
【0027】
原料粉末である酸化インジウムと酸化スズは、所望の重量比、例えば、65〜97:3〜35、好ましくは80〜95:5〜20の割合で混合する。酸化インジウムとしては、平均粒径が0.5μm以下、好ましくは0.4μm以下(粒度分布は、粒径0.1〜0.8μmの粒子が85重量%以上、更に好ましくは、95%以上を占める)の粉末を用いる。
また、酸化スズとしては、平均粒径が2.5μm以下、好ましくは2.0μm以下(粒度分布は、粒径7.0μm以上の粉末が10重量%以下、好ましくは3重量%以下を占める)の粉末を用いる。原料粉末は、公知の装置を用いて混合、撹拌でき、バインダーとしてポリビニルアルコール(PVA)などを添加して造粒した後、10〜100μm、好ましくは30〜50μmの範囲に整えればよい。こうして得た顆粒は、例えば1000kg/cm以上で加圧成形して成形体とする。
【0028】
本発明の焼結工程においては、予め、該成形体の下面と炉床板との間及び該成形体の上面と天井板との間に、酸素ガスが流通するに十分な間隔を設けておき、次いで、1000℃以上の温度で、該成形体の表面に酸素ガスを流通させることにより該炉内の酸素雰囲気を置換しながら、1400℃以上の焼結温度に保持し、焼結させる。温度が1000℃に達しないうちは、雰囲気は酸素雰囲気でも大気雰囲気であっても構わない。
【0029】
本発明で使用する焼結炉の内部構造と、これに成形体を設置する態様を図1によって説明する。炉の種類は特に限定されないが、通常、加熱雰囲気を制御しやすい電気炉が採用される。炉の上部、下部には炉床板1、天井板2が配置され、該炉床板1にはセッター3、敷き粉4を介して成形体5が載るように構成されている。
【0030】
本発明では、該成形体の下面と炉床板との間(h1)及び該成形体の上面と天井板との間(h2)に、酸素ガスが流通するに十分な間隔を空けることが重要である。この間隔は炉の大きさによっても異なるが、通常は5〜30mm、好ましくは7〜20mmとする。
成形体の下面と炉床板との間は、セッターの厚さと敷き粉の厚さで間隔を調節する。セッターの厚さは5〜20mmの範囲とするのが好ましい。なお、セッターの巾は10〜50mmが好ましく、隣り合うセッターの間隔は30mm以下、好ましくは10〜20mmとする。
敷き粉は、特に限定されないが、成形体がセッターに融着するのを防ぐ材料であって、焼結温度でも溶融しないものが好ましく、無機物質、例えば酸化スズ粉末などが使用される。敷き粉は、微細な粉末状態のままセッター上へ均等に分散させるか、又は均一な厚みに成形したシートを用い、1〜10mmの厚さとするのが好ましい。セッター、敷き粉のいずれかによって上記の間隔に合わせればよいが、セッターによる方が容易、かつ確実であろう。
【0031】
成形体を炉内に設置する際に、セッターと敷き粉の合計厚みを5〜30mmとし、また、成形体の上側の表面と天井板の上部においても5〜30mmの間隔に設定する主な理由は、成形体へ十分に酸素の流れを取り込むためである。
厚みが5mm未満では、成形体の表面に酸素ガスが均等に流れにくく、密度むらが生じ、また、成形体が炉床や天井板と接近しすぎても、成形体内の外周部と中央部で加熱むらが発生しやすい。逆に、成形体の表面から30mmを超えると、炉内に成形体を設置する空間に無駄ができ、酸素も多量に消費するので経済的ではない。
【0032】
炉内の温度を上げ、1000℃になったところで、常圧において、成形体の上部及び下部の表面に酸素ガスの流通を開始し、炉内の酸素雰囲気を置換させつつ、1400℃を超えたら、焼結温度で1時間以上、好ましくは5時間以上、更に好ましくは10時間以上保持する。
その後、酸素ガスの流通を実質的に止めて、30分間以上、焼結温度に保持してから、最後に冷却する。このように本発明の焼結工程は、予備焼結工程、本焼結工程、及び冷却工程からなり、必要により、更に再焼結工程を付加してもよい。
【0033】
本焼結工程は、1400℃以上において、酸素ガスを成形体の上部及び下部の表面に流通させて、焼結温度で1時間以上保持する工程であるが、焼結温度を1450〜1550℃に設定するのであれば、保持時間は5〜20時間を目安とすればよい。
焼結工程中、成形体内部は、温度のばらつきを±20℃以下に抑えるために、成形体の表面で温度ばらつきが±10℃以下となるように注意する。上記のように、成形体上面から天井板、炉床から成形体下面の間隔を5〜30mm、好ましくは7〜20mmに調整したが、これは温度の安定化にも効果がある。
【0034】
酸素ガスは、30〜150cm/分で流通させるのが好ましい。流通量が小さすぎると、成形体の表面から酸化スズが蒸発しやすくなり、密度を上げ難くなるばかりか、組成ずれを起こしやすくなる。また、流通量が多すぎると、酸素気流によって焼結体の表面が過冷却され、温度むら、密度むらが生じて、焼結体の反り量が増大してしまう。
流通時間は、小型の焼結体であれば30分未満でもよいが、近年、特に大型化しているITOターゲット、例えば、焼結体サイズが300mm×300mm×6mm程度、特に400mm×500mm×10mm程度と、ターゲットが大型で厚くなるほど、全体の温度分布が制御しにくくなるので、好ましくは60分間以上かけ保持させる。
これにより、平面方向、厚み方向がおおむね均一に加熱され、焼結密度や平均空孔数がばらつくのを大幅に低減でき、更には焼結収縮時、加熱が不均一になって発生した反りも、焼結体の自重によって軽減される。
【0035】
本焼結工程の後、実質的に酸素ガスの流通を止めて、冷却工程に移る。再焼結工程は、冷却工程を終えてから、再度、焼結温度にして焼結体を加熱する工程である。本焼成工程と同様に、30分間以上保持すればよい。焼結温度を1450〜1550℃とすれば、保持時間は30分〜2時間を目安とする。この工程を付加することにより、炉内全体の温度が均一になり、結果的に焼結体の均熱性が向上し、結晶の平均粒径、焼結体の平均空孔径や平均空孔数を一定の範囲内に制御できる。再焼結工程は、冷却工程の後にしてもよい。
【0036】
3.ITOスパッタリングターゲット
上記の方法で製造されたITO焼結体は、平面研削等により加工し、所定の寸法にしてから、バッキングプレートに貼り付けることにより、本発明のITOスパッタリングターゲットとすることができる。必要により数枚のタイルを分割形状にならべてもよい。
【0037】
このITOスパッタリングターゲットは、タイル内が7.10g/cm以上(相対密度で約99%)の焼結密度を有し、焼結体内部の平均空孔数が800個/mm以下に制御されているので、ノジュールを効果的に抑制できる。
つまり、焼結密度が高く、平均空孔数が少ない焼結体を採用することで、スパッタリングが進み、一定のエロージョン深さに達しても、異常放電回数を急激に増加させないので、成膜する際にパワーを上げたり、ターゲットの表面をクリーニングする等の処理が不用である。
焼結体は、表面部よりも内部の方で空孔数が増加しやすいとされているが、最もエロージョンが深い厚み付近になっても安定してスパッタリングするには、特に密度が7.10g/cm以上で、厚み方向の中央部付近の平均空孔数が、500個/mm以下であるターゲットを採用すればよい。
【0038】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0039】
(実施例1)
酸化インジウム粉体90重量%と、酸化スズ粉体10重量%とを混合し、これに成形用バインダーとしてPVAを1重量%添加し、造粒した。酸化インジウム粉体の平均粒径は0.35μm(粒度分布は0.1μm未満が0.2%、0.8μmを超える粉体が4.5%、即ち、0.1〜0.8μmが95.3%を占める)であり、酸化スズ粉体の平均粒径は1.9μm(粒度分布は7.0μm以上が2.2%を占める)であった。造粒後、30〜50μmに整えた顆粒を用いて、常温において2000kg/cmの圧力で、400mm×500mm×10mmに成形した。
炉床板のセッター上に、仮焼した酸化スズの敷き粉を介して成形体を載置し、炉床板から成形体下面までの高さを7mmに調整し、成形体上面から天井板までの距離も7mmとした。これを昇温し、1000℃に達したら、酸素ガスを成形体表面に120cm/分の流速で流しながら、1500℃にて10時間保持して焼結した。酸素流速は成形体を設置する時に調整し、一定流量で流しつづけた。この後、酸素ガスの流れを止めた状態で1時間保持し、自然放冷した。
酸素ガスを流した状態で温度を測定すると、成形体表面付近で、温度は±4℃ばらついていた。また、酸素ガスの流れを止めた状態では、最終的な温度ばらつきは±1.5℃以内であった。タイルの反り量を測定すると0.3mmであった。
タイル全体の寸法及び重量から計算した密度は、7.13g/cmであり、約30mm角に切断した試験片の密度を、水を用いたアルキメデス法にて測定すると、平均7.153g/cm、最小7.145g/cm、最大7.162g/cmであった。
また、密度が7.15g/cmの箇所を、厚み方向にて鏡面研磨後、エッチングし、組織をSEMで観察した。タイル表面付近における空孔数は、平均63個/mmであり、中央部付近で平均97個/mmであった。また、平均粒径は約3.8μm、平均空孔径は1.5μmであった。これらの結果は表1に示した。
【0040】
(実施例2〜8)
実施例1と同様にして、成形体上面から天井板までの距離は変えずに、炉床から成形体下面までの距離、酸素の流速、保持時間のいずれかを変化させて、焼結し、ITO焼結体を製造した。
得られた焼結体を約30mm角のサイズに切断し、それぞれの試験片で焼結密度を測定した。また、タイルを鏡面研磨し、更にエッチング処理を施したのち、SEMにより組織観察して空孔数を測定し、平均空孔数を求めた。結果は表1に示した。
【0041】
(比較例1、2)
実施例1と同様にして、成形体上面から天井板までの距離は変えずに、炉床から成形体下面までの距離、酸素の流速、保持時間を変化させて焼結し、ITO焼結体を製造した。
得られた焼結体を約30mm角のサイズに切断し、それぞれの試験片で焼結密度を測定した。また、タイルを鏡面研磨し、更にエッチング処理を施したのち、SEMにより組織観察して空孔数を測定し、平均空孔数を求めた。また、平均粒径、平均空孔径を測定した。結果は表1に併記した。
【0042】
【表1】
Figure 0003988411
【0043】
(実施例9)
実施例1に示した原料粉末の組成を、酸化インジウム粉体80重量%と、酸化スズ粉体20重量%に代えて、同様に造粒した。酸化インジウム粉体は、平均粒径が0.35μm(粒度分布は0.1μm未満が0.3%、0.8μmを超える粉体が4.6%、即ち、0.1〜0.8μmが95.1%を占める)、酸化スズ粉体は、平均粒径が1.9μm(粒度分布は7.0μm以上が2.2%を占める)の粉体を用いた。造粒後、実施例1と同様にして、400mm×500mm×10mmに成形し、焼結後、得られたタイルの反り量は0.2mmであった。
タイル全体の密度は、平均7.175g/cm、最小7.165g/cm、最大7.187g/cmであった。また、密度7.17g/cmの箇所において、厚み方向の空孔分布をSEMにて観察した。表面付近の空孔数は、平均110個/mm、厚み方向での中央部付近で平均120個/mmであった。平均粒径は2.7μmで、平均空孔径は1.4μmであった。
【0044】
(実施例10)
実施例1に示した原料粉末の組成を、酸化インジウム粉体95重量%と、酸化スズ粉体5重量%に代えて、同様に造粒した。酸化インジウム粉体は、平均粒径が0.34μm(粒度分布は0.1μm未満が0.3%、0.8μmを超える粉体が4.2%、即ち、0.1〜0.8μmが95.5%を占める)、酸化スズ粉体は、平均粒径が1.9μm(粒度分布は7.0μm以上が2.2%を占める)の粉体を用いた。造粒後、実施例1と同様にして、400mm×500mm×10mmに成形し、焼結後、得られたタイルの反り量は0.3mmであった。
タイル全体の密度は、平均7.14g/cm、最小7.131g/cm、最大7.147g/cmであった。また、密度7.13g/cmの箇所において、厚み方向の空孔分布をSEMにて観察すると、表面付近の空孔数は、平均53個/mm、厚み方向での中央部付近で平均390個/mmであった。焼結体の平均粒径は7.8μmで、平均空孔径は2.1μmであった。
【0045】
(実施例11)
実施例1に示した原料粉末の組成を、酸化インジウム粉体69重量%と、酸化スズ粉体31重量%に代えて、同様に造粒した。酸化インジウム粉体は、平均粒径が0.34μm(粒度分布は0.1μm未満が0.3%、0.8μmを超える粉体が4.2%、即ち、0.1〜0.8μmが95.5%を占める)、酸化スズ粉体は、平均粒径が1.9μm(粒度分布は7.0μm以上が2.2%を占める)の粉体を用いた。造粒後、実施例1と同様にして、400mm×500mm×10mmに成形し、焼結後、得られたタイルの反り量は0.3mmであった。
タイル全体の密度は、平均7.17g/cm、最小7.162g/cm、最大7.183g/cmであった。また、密度7.17g/cmの箇所において、厚み方向の空孔分布をSEMにて観察すると、表面付近の空孔数は、平均160個/mm、厚み方向での中央部付近で平均190個/mmであった。平均粒径は2.1μmで、平均空孔径は1.2μmであった。
【0046】
(実施例12)
実施例1に示した原料粉末の組成を、酸化インジウム粉体97重量%と、酸化スズ粉体3重量%に代えて、同様に造粒した。酸化インジウム粉体は、平均粒径が0.34μm(粒度分布は0.1μm未満が0.3%、0.8μmを超える粉体が4.2%、即ち、0.1〜0.8μmが95.5%を占める)、酸化スズ粉体は、平均粒径が1.9μm(粒度分布は7.0μm以上が2.2%を占める)の粉体を用いた。造粒後、実施例1と同様にして、400mm×500mm×10mmに成形し、焼結後、得られたタイルの反り量は0.2mmであった。
タイル全体の密度は、平均7.11g/cm、最小7.104g/cm、最大7.114g/cmであった。また、密度7.11g/cmの箇所において、厚み方向の空孔分布をSEMにて観察すると、表面付近の空孔数は、平均290個/mm、厚み方向での中央部付近で平均160個/mmであった。焼結体の平均粒径は8.1μmで、平均空孔径は2.0μmであった。
【0047】
(実施例13)
実施例1で得たITO焼結体(タイル)をバッキングプレートに接合して、ITOスパッタリングターゲットを製造した。
これをスパッタリング装置に設置し、2.5W/cmのパワー、積算電力で400kWhのDCスパッタを印加し、スパッタリングした。成膜開始から200kWh程度までは、ほとんど異常放電は発生せず、200kWhを超えると、わずかながら異常放電回数が増加した。また、スパッタリング後、表面エロージョン部ではノジュールがほとんどなく、エロージョン部の周辺付近でわずかなノジュールが観察された。
【0048】
(比較例3)
比較例1で得たITO焼結体(タイル)をバッキングプレートに接合して、ITOスパッタリングターゲットを製造した。
これを実施例11と同じスパッタリング装置に設置し、2.5W/cmのパワー、積算電力で400kWhのDCスパッタを印加しスパッタリングした。200kWhになる前から、徐々に異常放電が発生し、200kWhを超えると、異常放電回数が増加した。また、スパッタリング後、表面エロージョン部、エロージョン部の周辺付近で、ノジュールが目だった。
【0049】
【発明の効果】
本発明では、実質的に酸化インジウム及び酸化スズからなり、かつ酸化スズの含有量が35重量%以下の焼結体において、従来よりも、その焼結密度を高め、平面方向における最大密度差を小さくし、平均空孔数を少なくしたため、スパッタリングの際にノジュールが発生しにくく、成膜速度が低下しないITOスパッタリングターゲットが提供できる。こうして性能の良いITOスパッタリングターゲットを安定的に供給しうることから、その工業的価値は極めて大きい。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する焼結炉の縦断面図であり、セッター上に敷き粉を介して成形体が載置された状態を示している。
【0051】
【符号の説明】
1 炉床
2 天井板
3 セッター
4 敷き粉
5 成形体
h1 (炉床−成形体の距離)
h2 (天井−成形体の距離)

Claims (6)

  1. 実質的に酸化インジウム及び酸化スズからなり、かつ酸化スズの含有量が35重量%以下である300mm×300mm以上の大面積、かつ6mm以上の厚さを有する焼結体であって、
    焼結密度が7.13g/cm 以上で、かつ該焼結体の平面方向における最大密度差が0.03g/cm以下であり、更に厚み方向中央部における2μm以下の平均空孔数が500個/mm以下であることを特徴とするITO焼結体。
  2. 平均空孔数が200個/mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のITO焼結体。
  3. 実質的に酸化インジウム及び酸化スズからなる原料粉末を混合、成形した後、得られた成形体を炉床板のセッター上に敷き粉を介して載置し、酸素雰囲気下に焼結する方法において、該成形体の下面と炉床板との間及び該成形体の上面と天井板との間に、酸素ガスが30〜150cm/分の流速で流通するに十分な5〜30mmの間隔を設けた上で、1000℃以上の温度で、該成形体の表面に酸素ガスを流通させることにより該炉内の酸素雰囲気を置換しながら、1450℃以上の焼結温度に保持し、焼結することを特徴とする請求項1に記載のITO焼結体の製造方法。
  4. 焼結が1時間以上行われることを特徴とする請求項3に記載のITO焼結体の製造方法。
  5. 焼結した後、冷却前あるいは冷却後に、該焼結体を再び所定の焼結温度に加熱し、酸素ガスの流通を止めた状態で30分以上保持することを特徴とする請求項3に記載のITO焼結体の製造方法。
  6. 請求項1又は2に記載の焼結体を用いてなるITOスパッタリングターゲット。
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