JP3983353B2 - 硬質体用の固形殺菌洗浄剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉末状等に固形製剤化することにより、使いやすさを大幅に向上させた、プラスチック、金属、タイル、レンガ、コンクリート、セメント、木等からなる硬質体の殺菌洗浄用として好適な硬質体用の固形殺菌洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
屋内環境の中では、床に存在する菌の数が圧倒的に多いのが現状である。よって、食品工場、製薬工場、大規模厨房、公衆トイレ、病院、老人福祉施設、保育園・幼稚園、学校等の施設においては、床面の殺菌をなすことが、それぞれの環境における菌数を減少させ、衛生的に保つ効果的な方法である。
【0003】
現在の床面の殺菌方法としては、液体系洗浄剤と液体系殺菌剤の組み合わせによる殺菌方法、液体系殺菌洗浄剤を用いた殺菌方法等が一般に採用されている。これらは、いずれも原液を希釈したものを床面に散布する方法である。しかし、これらの方法は、それらが液体であることに伴う、種々の問題点を有している。
【0004】
液体系洗浄剤及び液体系殺菌剤を組み合わせた方法の場合は、いずれも原液を希釈したのち、洗浄と殺菌を別々にすることになるため、煩雑で時間がかかりすぎてしまう。また、厨房等のように床面が濡れていることが多い場所では、散布した場所としない場所の判別が困難であるため、散布ムラが多くなり、使用量が過剰になったり、充分な殺菌がなされなかったりするという問題がある。
【0005】
液体系殺菌洗浄剤を用いた場合には、作業時の煩雑さは多少解消されるものの、希釈操作が必要であることや、散布ムラが多いことに伴う問題は依然として残っている。また、液体系の場合には、殺菌成分の有効成分濃度を上げにくいため、殺菌力を向上させるための活性剤を併用する必要があり、製品価格の上昇につながるという問題もある。
【0006】
このように従来の液体系の殺菌洗浄剤では、汎用されながらもその取り扱いにくさから、使用状態によっては本来の目的である殺菌洗浄が十分になされないという事態を招いている。このような事態は、厨房や病院等の施設では、食中毒や感染症を引き起こすことにもつながりかねず、看過できない重大な問題である。
【0007】
そこで本発明は、殺菌及び洗浄力の向上とともに、使い易さの点について改善するもので、それにより使用時における煩雑さを解消し、簡便でかつ確実に床面等の硬質体の殺菌及び洗浄を行うことができる硬質体用の固形殺菌洗浄剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、まず、上記した液体系の殺菌洗浄剤の問題点を殺菌洗浄剤を粉末状等の固形製剤にすることにより解決し、さらに固形製剤としても安定でかつ高い殺菌洗浄力を発揮できる組成について研究した結果、殺菌成分である塩素系殺菌剤と洗浄成分である界面活性剤とともに固形の酸を用いることにより、安定でかつ高い殺菌力及び洗浄力が得られることを見出し、本発明を完成したものである。
【0009】
即ち本発明は、(A)塩素系殺菌剤0.1〜80重量%、(B)固形の酸0.1〜80重量%及び(C)界面活性剤0.01〜80重量%を含有するものであり、1重量%水溶液のpHが2〜12であることを特徴とする硬質体用の固形殺菌洗浄剤を提供するものである。
【0010】
本発明でいう「硬質体」とは、平面的であるか又は立体的であるかを問わず、一定の形状を保持しているものを意味するものであり、殺菌及び洗浄処理ができるものであれば、硬さの程度は限定されない。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる(A)成分の塩素系殺菌剤としては、ジクロルイソシアヌル酸、ジクロルイソシアヌル酸ナトリウム、ジクロルイソシアヌル酸カリウム、トリクロロイソシアヌル酸、サラシ粉、高度サラシ粉、亜塩素酸ナトリウム等の水系で次亜塩素酸又は亜塩素酸を発生しうるものを挙げることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0012】
(A)成分の含有量は、充分な殺菌力を付与するともに、他の成分との配合性を考慮すると、0.1〜80重量%であり、好ましくは0.5〜50重量%であり、特に好ましくは1〜30重量%である。
【0013】
本発明で用いる(B)成分の20℃で固形の酸としては、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスコルビン酸、安息香酸、ピロリドンカルボン酸、リン酸等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0014】
(B)成分の含有量は、洗浄力及び殺菌力を高め、他の成分との配合性を考慮すると、0.1〜80重量%であり、好ましくは0.5〜50重量%であり、特に好ましくは10〜30重量%である。
【0015】
本発明で用いる(C)成分の界面活性剤としては、一般に洗浄剤に配合されている非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陰イオン界面活性剤又は陽イオン界面活性剤を用いることができるが、陽イオン系殺菌剤は含まれない。
【0016】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレンエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、蔗糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、アルキルポリグリセリンエーテル、アルキルグリコシド等を挙げることができる。両性界面活性剤としては、アルキルジメチルベタイン、アルキルジメチルアミドベタイン、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキルジメチルアミンオキシド等を挙げることができる。陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩類、アルキル又はアルケニル硫酸塩類、オレフィンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、飽和又は不飽和脂肪酸塩類、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩類、α−スルフォ脂肪酸塩類、α−スルフォ脂肪酸エステル類等を挙げることができる。陽イオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0017】
(C)成分の含有量は、洗浄力を高めるとともに、他の成分との配合性を考慮すると、0.01〜80重量%であり、好ましくは0.01〜50重量%であり、特に好ましくは0.5〜50重量%である。
【0018】
本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤には、さらに発泡剤を配合することができる。この発泡剤は、(B)成分の有機酸との反応により二酸化炭素を発生させ、それによる攪拌効果により(A)及び(B)成分の浸透性を高め、洗浄力及び殺菌力を向上するように作用するものである。発泡剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0019】
発泡剤の配合量は、好ましくは0.1〜80重量%であり、特に好ましくは0.5〜50重量%である。
【0020】
本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤には、さらにpH調整剤を配合することができる。このpH調整剤は、濡れた床面に散布するなど使用時に水と接触するような場合又は液状にして使用する場合において、塩素ガスが発生しないpHに調整するとともに、増量剤及び安定性向上剤としても作用するものである。pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、リン酸アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸カルシウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ポリリン酸カリウム、メタリン酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アンモニウム等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0021】
pH調整剤の種類と量は、硬質体用の固形殺菌洗浄剤の1重量%水溶液のpHが2〜12となるように適宜選択する。
【0022】
本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤には、殺菌力をより向上させるため、さらに陽イオン系殺菌剤及びキレート剤を配合することができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0023】
陽イオン系殺菌剤としては、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、ジアルキルジメチルアンモニウムハライド、モノアルキルトリメチルアンモニウムハライド又はこれらの対イオンが他のアニオンに変換されたもの等の陽イオン界面活性剤系殺菌剤、クロロヘキシジン、グルコン酸クロロヘキシジン等のようなビグアナイド系殺菌剤、アルキルジアミノエチルグリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン等のアミノ酸系界面活性剤を挙げることができる。陽イオン系殺菌剤の配合量は、好ましくは0.1〜20重量%であり、特に好ましくは3〜10重量%である。
【0024】
キレート剤としては、エチレンジアミンテトラ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ニトリロトリ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、ホスホン酸塩、エチレングルコールビス(2−アミノエチルエーテル)テトラ酢酸、ポリアクリル酸、イソアミレン−マレイン酸共重合体、ヒドロキシベンジルイミジノ酢酸、イミジノ酢酸又はこれらの塩等を挙げることができるが、(B)成分は含まれない。キレート剤の配合量は、陽イオン系殺菌剤の配合量の0.5モル倍以上が好ましく、1倍モル以上が特に好ましい。
【0025】
本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤には、殺菌力及び洗浄力をより向上させるため、さらに無機過酸化物を配合することができる。無機過酸化物としては、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、モノ過硫酸カリ複塩、硫酸ナトリウム・塩化ナトリウム・過酸化水素付加体等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0026】
無機過酸化物の配合量は、好ましくは0.1〜50重量%であり、特に好ましくは3〜20重量%である。
【0027】
本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤には、さらに本発明の目的を損なわない範囲の他の成分、例えば、上記以外の殺菌剤、造粒剤、増粘剤、香料、着色剤、研磨剤等を配合することができる。
【0028】
本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤は、殺菌洗浄効果及び使用時の安全性を高めるため、1重量%水溶液のpHが2〜12であり、好ましくは3〜8である。
【0029】
本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤としては、粉末状、粒状、顆粒状、錠剤状等の剤型が好ましいが、固形製剤であればこれらに限定されるものではなく、平板状、円柱状、直方体状のようなものであってもよい。本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤の構成成分が水を含まないものである場合には、各成分を混合し、必要に応じて成形することにより製剤化することができる。構成成分の一部又は全部が水を含む場合には、含水成分をアルカリ金属、アルカリ土類金属等の水酸化物、珪酸塩、リン酸塩、硫酸塩と混合し、50〜120℃で乾燥したのち、場合により残部の成分と混合することにより製剤化することができる。
【0030】
本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤は、使用時においては、例えば水で濡らした床に散布等したのち、ブラッシングを行い、水洗すればよい。また、浸漬による殺菌処理をするような場合には、液状にして使用することもできる。また、液状として、スプレー型の食器洗浄機用として用いることもできる。
【0031】
本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤の適用対象となる硬質体としては、プラスチック、ゴム、金属、タイル、レンガ、コンクリート、セメント、木等からなる床、階段、壁等の固定物のほか、それらからなる各種器械、器具、道具、家具、食器等の人が接触するもの全般を挙げることができる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0033】
参考例1〜5、実施例1、2及び比較例1〜3
表1に示す各成分を混合し、粉末状の硬質体用の固形殺菌洗浄剤を製造した。なお、非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(花王株式会社製のエマルゲン320p)を用い、両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキシド(花王株式会社製のアンヒトール20N,有効分35%)を用い、陰イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製のエマール70C,有効分70%)を用いた。これらの硬質体用の固形殺菌洗浄剤を、3.5゜DH硬水で100倍に希釈した水溶液(1重量%水溶液)を殺菌洗浄液として用い、下記の洗浄力及び殺菌力の評価試験をした。なお、希釈は、塩素ガスの発生を抑えるよう、水に本製剤を攪拌しながら少量ずつ添加することにより行った。結果を表1に示す。
【0034】
試験例1(洗浄力の評価試験)
▲1▼油汚れ洗浄試験
牛脂と大豆油を体積比1:1で混合した油脂20g、オレイン酸モノグリセリド0.25g及びオイルレッド0.1gをクロロホルム60mlに溶かして、油汚れ液を得た。1mg単位まで重量を測定した清浄なスライドガラス(76×26mm)6枚を用意し、25±1℃に設定した前記油汚れ液中に、1枚ずつ、約55mmのところまで2秒間浸漬して油汚れを付着させたのち、取り出した。スライドガラスの下部に付着した油汚れのたまりを清浄なガーゼにより吸い取り、油汚れの付着状態を均一にした。その後、25±1℃で1時間〜2時間風乾し、風乾中に重量を測定したのち、下記条件により洗浄した。なお、風乾終了時における6枚のスライドガラスの合計油汚れ付着量は、0.140±0.010gになるようにした。
(洗浄条件)
殺菌洗浄液:硬質体用の固形殺菌洗浄剤3.5゜DH硬水100倍希釈水溶液
洗浄方法:浸漬法
洗浄温度:25±2℃
洗浄時間:3分
この条件で洗浄後、直ちにスライドガラスの重量を1mg単位まで測定し、次式:洗浄率(%)=(洗浄前重量−洗浄後重量)×100/油汚れ付着量、から6枚のスライドガラス全体としての洗浄率を求めた。
【0035】
▲2▼蛋白質汚れ洗浄試験
脱脂粉乳20gを、60℃に温めたイオン交換水で溶解して希釈し、全量を100gとし、蛋白質汚れ液とした。1mg単位まで重量を測定した清浄なスライドガラス(76×26mm)6枚を用意し、25±1℃に設定した前記蛋白質汚れ液中に、1枚ずつ、約55mmのところまで2秒間浸漬して蛋白質汚れを付着させたのち、取り出した。スライドガラスの下部に付着した蛋白質汚れのたまりを清浄なガーゼにより吸い取り、蛋白質汚れの付着状態を均一にした。その後、25±1℃で風乾した。この操作をもう一度繰り返したのち、片面の蛋白質汚れを完全に除去した。その後、風乾し、110℃で1時間保持して蛋白質を変性させた。次に、12〜24時間の間に油汚れ洗浄試験と同じ条件で洗浄したのち、70℃の乾燥機で30分間乾燥した。その後、エリスロシンの1%溶液で着色し、着色面積(S1)を写真判定により測定し、次式:
洗浄率(%)=(S0−S1)×100/S0、から洗浄率を求めた。式中のS0は、初期の蛋白質汚れの付着面積を示す。なお、結果は、6枚のスライドガラスのうち、最大及び最小値を示したものを除いた4枚のスライドガラスの平均値として示した。
【0036】
▲3▼澱粉汚れ洗浄試験
清浄なスライドガラス(76×26mm)6枚を用意し、炊き上がりから30分間室温で放置した軟質の米飯0.2gを、6枚のスライドガラスの片面全面に引き伸ばして塗布した。その後、室温で一昼夜乾燥したのち、12時間以内に油汚れ洗浄試験と同じ条件で洗浄した。洗浄後、ヨウ素の呈色反応によって生じた青色部分の面積(P1)を写真判定により測定し、次式:
洗浄率(%)=(P0−P1)×100/P0、から洗浄率を求めた。式中のP0は、初期の澱粉汚れの付着面積を示す。なお、結果は、6枚のスライドガラスのうち、最大及び最小値を示したものを除いた4枚のスライドガラスの平均値として示した。
【0037】
試験例2(殺菌力の評価試験)
SCD培地(日本製薬(株)製)に、Escherichia coli IFO3972とStaphylococcus aureus IFO12732をそれぞれ接種して培養した菌液(約109〜1010cell/ml)と、実施例及び比較例の固形殺菌洗浄剤を滅菌した3.5゜DH硬水で希釈した希釈液を用意した。次に、前記菌液から0.1mlをとり、前記希釈液10mlに接種し、室温で60秒間作用させた。60秒後に菌接種液を一白金耳量採取し、後培養用SCD培地0.3mlが入ったミクロシャーレ(CORNING社製,96-Cell Wells)に接種した。30℃で3日間培養したのち、菌の発育を肉眼で観察した。このようにして、菌が生育していない最大希釈倍率を求め、殺菌力を評価した。この希釈倍率が高いほど、殺菌力が高いことを示す。
【0038】
【表1】
【0039】
表1から明らかなとおり、実施例1、2の固形殺菌洗浄剤は、いずれも高い洗浄力を及び殺菌力を示した。これに対して、(A)の殺菌成分又は(C)の洗浄成分を含有していない比較例1及び3は、洗浄力及び殺菌力のいずれもが低かった。さらに、(A)及び(C)成分を含有しているが(B)成分を含有していない比較例2は、洗浄力及び殺菌力のいずれもが実施例よりも低かった。これらの結果から、(A)及び(C)成分による殺菌力及び洗浄力が、(B)成分の作用により相乗的に向上されていることが確認された。
【0040】
【発明の効果】
本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤は、粉末状等の固形製剤であるため、殺菌及び洗浄力の有効分濃度を高めることができる。さらに、取り扱いが簡便で、散布した場所が容易に確認できる。このように本発明の硬質体用の固形殺菌洗浄剤は、取り扱いが簡便となり作業性が向上されたため、洗浄及び殺菌を確実に行うことができる。よって、食品工場、製薬工場、大規模厨房、公衆トイレ、病院、老人福祉施設、保育園・幼稚園、学校等の施設においては、確実に殺菌洗浄を行うことができるため、衛生状態を向上させ、不測の事態の発生を防止できる。また、水で希釈、溶解して食器や調理器具の浸漬洗浄殺菌剤として用いることもできる。さらに、液状系の場合のようなプラスチック容器等も不要となるため、保存運搬が容易であり、ゴミの減量化にも役立つものである。
Claims (2)
- (A)塩素系殺菌剤0.1〜80重量%、
(B)フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスコルビン酸、安息香酸、ピロリドンカルボン酸、リン酸から選ばれる1種又は2種以上の20℃で固形の酸10〜80重量%及び
(C)陽イオン系殺菌剤を除く界面活性剤0.01〜80重量%を含有するものであり、
発泡剤を0.1〜80重量%、pH調整剤、陽イオン系殺菌剤を0.1〜50重量%、エチレンジアミンテトラ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ニトリロトリ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、ホスホン酸塩、エチレングルコールビス(2−アミノエチルエーテル)テトラ酢酸、ポリアクリル酸、イソアミレン−マレイン酸共重合体、ヒドロキシベンジルイミジノ酢酸、イミジノ酢酸又はこれらの塩から選ばれるキレート剤を前記陽イオン系殺菌剤の含有量の0.5モル倍以上含有し、さらに、無機過酸化物を3〜20重量%含有する、
1重量%水溶液のpHが3〜8であることを特徴とする硬質体用の固形殺菌洗浄剤。 - 無機過酸化物が、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、モノ過硫酸カリ複塩、硫酸ナトリウム・塩化ナトリウム・過酸化水素付加体から選ばれるものである請求項1記載の硬質体用の固形殺菌洗浄剤。
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