JP3982847B2 - 常温硬化型水性塗料組成物 - Google Patents

常温硬化型水性塗料組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、常温硬化型水性塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築、屋外建造物等を塗装するにあたっては、従来から主に溶剤型塗料が使用されていた。溶剤型塗料は、造膜時に溶剤が揮散して公害、衛生面等に問題があることから、近年溶剤型塗料から水性塗料への移行が目立っている。しかしながら、これまでの水性塗料は、エマルジョン樹脂を主成分としており、高分子樹脂が粒子状に水に分散した形態をとっているので、造膜後のフロー性が悪く、塗膜の光沢を得にくい欠点を有していた。
【0003】
特開昭59−27969号公報には、フロー性を上げ、光沢を出すために、エマルジョン樹脂の分子量を低下させた水性塗料組成物が開示されている。しかし、この水性塗料組成物は、スレート、セメント等、下地の凹凸や吸い込みのある基材に塗布した場合、得られる塗膜の光沢が充分に満足できるものではなかった。
【0004】
特開平5−302037号公報には、樹脂水性分散体、顔料、カルボニル基含有共重合体樹脂、及び、ヒドラジン誘導体を含有してなる架橋性水性顔料分散液が開示されている。しかし、この技術では、フロー性は改善されるものの、光沢は満足できるものではなかった。
特公平5−263034号公報には、アクリル系共重合体ラテックス、水溶性アクリル樹脂からなる水性分散体組成物及び熱硬化性樹脂を配合してなる水性塗料が開示されている。しかし、この水性塗料は、金属用、プラスチック用等の塗料としては高光沢感を得ることができるが、スレート、セメント等、下地の凹凸や吸い込みのある基材では、高光沢感が得られなかった。
【0005】
また、特開平6−73308号公報には、グリシジル基含有単量体とエチレン性不飽和単量体とからなる共重合体が、アミノ基含有単量体とエチレン性不飽和単量体とからなる共重合体により被覆保護されている二重構造微粒子からなる一成分系水性プライマー組成物が開示されている。しかし、この技術では、二重構造微粒子のコア部とシェル部のポリマーの分子量がほとんど同じであるので、微粒子表面の柔軟性が悪いため、塗膜の平滑性が得られず、高光沢感が得られない問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、耐水性、貯蔵安定性、平滑性及び耐候性に優れ、下地が荒れている基材に塗布する場合であっても溶剤型塗料と同程度の光沢を得ることができる常温硬化型水性塗料組成物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、常温硬化型水性塗料組成物を、酸価が15〜80mgKOH/gであり、重量平均分子量が5千〜5万であるアクリル樹脂(A)5〜36重量%(固形分)、エポキシ当量が300〜5000であり、重量平均分子量が2万〜12万であるアクリル樹脂からなる樹脂水性分散体(B)1〜25重量%(固形分)、及び、顔料(C)からなり、上記アクリル樹脂からなる樹脂水性分散体(B)が、コア部及びシェル部からなる多層構造を有するものであり、上記コア部の重量平均分子量が、8万〜15万であり、上記シェル部の重量平均分子量が、2万〜8万であるものとするところに存する。以下に本発明を詳述する。
【0008】
本発明の常温硬化型水性塗料組成物の第一成分は、共重合体樹脂(A)である。上記共重合体樹脂(A)を構成するモノマーとしては特に限定されず、例えば、スチレン、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0009】
上記共重合体樹脂(A)は、酸価が15〜80mgKOH/gである。15mgKOH/g未満であると、酸化チタン等の顔料の分散状態が不良となり、その結果光沢が低下し、80mgKOH/gを超えると、光沢が低下し、耐水フクレが発生するので、上記範囲に限定される。好ましくは、20〜45mgKOH/gである。
【0010】
上記酸価は、これまで多用されていた顔料分散樹脂の酸価(通常、150〜200mgKOH/g)に比較して極めて低い。後に詳述するように、本発明の常温硬化型水性塗料組成物は、共重合体樹脂(A)、樹脂水性分散体(B)及び顔料(C)より構成され、かつ、共重合体樹脂(A)を多量に使用することを特徴とする。従来の酸価の高い顔料分散樹脂を用いた場合は、顔料の近傍が局在的に親水化し、そのため、耐水性を低下させる。一方、本発明の常温硬化型水性塗料組成物では、共重合体樹脂(A)の酸価を低下させることにより、耐水性の低下の原因となる上記のような現象を防止し、かつ、硬化後の塗膜強度の向上により、従来以上の塗膜性能を達成した点に特徴がある。
【0011】
上記共重合体樹脂(A)は、重量平均分子量が、5千〜5万である。5千未満であると、水に不溶となり、顔料分散が不良となり、5万を超えると、粘度が高くなり、塗料化が不可能になるので、上記範囲に限定される。好ましくは、8千〜2万である。
【0012】
上記共重合体樹脂(A)の含有量は、水性塗料組成物中、固形分として、5〜36重量%である。5重量%未満であると、顔料が分散できなくなり、36重量%を超えると、得られる水性塗料組成物の塗料化が不可能となるので、上記範囲に限定される。より好ましくは、10〜30重量%である。
【0013】
本発明の常温硬化型水性塗料組成物の第二成分は、樹脂水性分散体(B)である。上記樹脂水性分散体(B)を調製するためのモノマーとしては特に限定されず、例えば、スチレン、アクリル酸、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0014】
上記樹脂水性分散体(B)は、エポキシ当量が300〜5000である。300未満であると、貯蔵安定性が低下し、5000を超えると、耐候性が悪くなるので、上記範囲に限定される。好ましくは、500〜3000である。
【0015】
上記樹脂水性分散体(B)は、重量平均分子量が2万〜12万である。2万未満であると、耐水フクレが発生し、12万を超えると、光沢が低下するので、上記範囲に限定される。好ましくは、3万〜10万である。
【0016】
上記樹脂水性分散体(B)の含有量は、水性塗料組成物中、固形分として、1〜25重量%である。1重量%未満であると、光沢が低下し、25重量%を超えると、ハケで塗装したときの平滑性が低下するので、上記範囲に限定される。好ましくは、10〜20重量%である。
【0017】
本発明において、上記共重合体樹脂(A)と上記樹脂水性分散体(B)とを配合する際、その配合比率[(A)/(B)]は、20/80〜99/1が好ましい。[(A)/(B)]が20/80未満であると、光沢が低下し、99/1を超えると、得られる水性塗料組成物の塗料化が不可能となる。より好ましくは、25/75〜50/50である。
【0018】
本発明において、上記樹脂水性分散体(B)は、コア部(内層)及びシェル部(外層)からなる多層構造を有するものが好ましい。
上記多層構造は、例えば、以下のような方法で得ることができる。
水性媒体及び乳化剤からなる混合物に、エポキシ基含有単量体、アクリル系単量体及び連鎖移動剤からなる乳化液を添加して乳化重合させ、更に、アクリル系単量体及び連鎖移動剤からなる乳化液を滴下して乳化重合させる。
【0019】
上記水性媒体としては特に限定されず、例えば、ブチルセロソルブ、ブチルカビトール、テキサノール等を挙げることができる。
上記乳化剤としては特に限定されず、例えば、エマルゲン950(花王社製)等のノニオン系乳化剤等を挙げることができる。
【0020】
上記エポキシ基含有単量体としては特に限定されず、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記アクリル系単量体としては特に限定されず、例えば、スチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、モノ酢酸グリコール等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記連鎖移動剤としては特に限定されず、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等を挙げることができる。
【0021】
上記コア部の重量平均分子量は、8万〜15万が好ましい。8万未満であると、耐水フクレが発生し、15万を超えると、光沢が低下する。より好ましくは、10万〜15万である。
上記シェル部の重量平均分子量は、2万〜8万が好ましい。2万未満であると、耐水フクレが発生し、8万を超えると、光沢が低下する。より好ましくは、3万〜5万である。
上記コア部と上記シェル部の重量平均分子量の差は、7万以上が好ましい。7万未満であると、樹脂表面の柔軟性が低下して、コア/シェル型多層構造体とする効果を得にくくなる。
【0022】
このように、シェル部の重量平均分子量をコア部の重量平均分子量よりも小さくすることにより、樹脂の表面が軟らかくなり、樹脂間の隙間を埋めることができ、塗装後の表面を平滑にし、良好な光沢を得ることができる。
【0023】
上記コア部と上記シェル部の重量比は、(コア部の重量)/(シェル部の重量)=1/9〜9/1が好ましい。コアの重量比が1/9未満であると、耐水フクレが発生し、耐候性が低下し、9/1を超えると、光沢が低下する。より好ましくは、1/3〜3/1である。
【0024】
本発明の常温硬化型水性塗料組成物においては、色彩等を付与する目的のために顔料(C)を含有させる。
上記顔料(C)としては特に限定されず、例えば、二酸化チタン、酸化鉄、フタロシアニンブルー等の着色顔料;炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料;アルミ粉、マイカフレーク等の光輝剤等を挙げることができる。
上記顔料(C)の含有量は、常温硬化型水性塗料組成物中、固形分として1〜70重量%が好ましい。1重量%未満であると、隠蔽性が悪くなり、70重量%を超えると、光沢が低下し、塗料の粘度が高くなる。より好ましくは、20〜60重量%である。
なお、上記重量%は、顔料重量濃度(PWC)を意味する。PWCは、以下の計算式により求めることができる。
PWC={(顔料総重量)/(塗料中の全固形分の重量)}×100
【0025】
本発明において、常温硬化型水性塗料組成物は、上記顔料(C)をあらかじめ共重合体樹脂(A)と混合し、分散して顔料ペーストとした後、樹脂水性分散体(B)を混合して得ることができる。このようにすると、耐水性、貯蔵安定性、平滑性及び耐候性に優れ、下地が荒れている基材に塗布する場合であっても溶剤型塗料と同程度の光沢を得ることができる。
【0026】
本発明の常温硬化型水性塗料組成物には、必要に応じて、通常の水性塗料組成物に配合することができる各種の添加剤を適宜配合していてもよい。上記添加剤としては特に限定されず、例えば、増粘剤、消泡剤、可塑剤、造膜助剤等を挙げることができる。
【0027】
本発明の常温硬化型水性塗料組成物の構成上の特徴は、上に詳述したように、特定の共重合体樹脂(A)と特定の樹脂水性分散体(B)とをブレンドして使用するところにある。
本発明がその特有の効果を奏する理由は定かではないが、コア・シェル型の上記樹脂水性分散体(B)は変形しやすい軟らかい表面部分を有するので、樹脂水性分散体(B)及び共重合体樹脂(A)が、顔料(C)の粒子間の隙間を埋めることにより、塗料表面を平滑にして光沢が付与されるものと思われる。
本発明の常温硬化型水性塗料組成物は、ビル等の建築物、鉄橋等の建造物等の外装、貨物、電車等の外装及び内装、扉等の塗装に極めて良好に使用することができる。
【0028】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0029】
共重合体(アクリル)樹脂の合成
合成例1
温度調節器、いかり型攪拌器、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを備えた反応容器にブチルセロソルブ60重量部を仕込み、125℃に昇温してから表1に示す配合組成の混合物を3時間かけて徐々に滴下して反応させ、滴下終了後、30分間、125℃に維持した後、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート1重量部とブチルセロソルブ10重量部との混合物を30分かけて滴下した。1時間、125℃に維持して反応を行った。
反応終了後、反応生成物に25%アンモニア水6重量部、水69重量部を加えてカルボキシル基含有共重合体樹脂水溶液250重量部を得た。この共重合体樹脂水溶液は、不揮発成分40重量%、平均分子量1.5万、固形分換算で酸価45mgKOH/gを有する透明な溶液であった。
【0030】
合成例2〜7
表1に示す配合組成に従って、合成例1と同様にして共重合体樹脂水溶液を得た。
得られた共重合体樹脂水溶液の不揮発分、酸価及び平均分子量を表1に示した。
【0031】
【表1】
Figure 0003982847
【0032】
樹脂水性分散体の調製
調製例1
温度調節器、いかり型攪拌器、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器内に、水80重量部、エマルゲン950(花王社製、ノニオン系乳化剤)2重量部を添加した後、加温して温度70℃とした。この状態で、表2に示す各モノマーからなる乳化液の5%と過硫酸カリウム0.5重量部を水4重量部に溶解したものを添加した。次に、残りの乳化液を2時間かけて滴下ロートを用いて滴下反応させ、0.5時間の完結反応を行った。冷却後、これにアンモニア水(25%)2重量部添加して、濃度50%、pH8.5、エポキシ当量2840、重量平均分子量3万の共重合体樹脂水性分散体を得た。
【0033】
調製例2〜5
表2に示す配合組成に従って、調製例1と同様にして乳化重合させ、同様の後処理をして共重合体樹脂水性分散体を得た。表2に生成樹脂液のエポキシ当量と重量平均分子量を記載した。
エポキシ当量
エポキシ基1個を得るのに必要とする樹脂水性分散体の固形分量である。
分子量測定法
ポリスチレン換算GPC法により、共重合体樹脂及び樹脂水性分散体の分子量を測定した。
なお、樹脂水性分散体が多層構造である場合、コア部及びシェル部の分子量はそれぞれ単独では測定できないので、コア部及びシェル部を調製するときと同一の配合組成でそれぞれ重合して得た単一構造の樹脂水性分散体の重量平均分子量を、コア部及びシェル部の分子量とした。
【0034】
比較調製例1
温度調節器、いかり型攪拌器、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器内に、水80重量部、レベノールWZ(花王社製、アニオン系乳化剤)2重量部を添加した後、加温して温度70℃とした。この状態で、表2に示す各モノマーからなる乳化液の5%と過硫酸カリウム0.5重量部を水4重量部に溶解したものを添加した。次に、残りのモノマー乳化液を4時間かけて滴下反応させ、2時間の完結反応を行った。冷却後、これにアンモニア水(25%)2重量部を添加した。このようにして樹脂水性分散体を作製した。
上記のようにして得られた樹脂水性分散体は、濃度50%、pH8.5であった。また、このポリマーの重量平均分子量は20万以上であった。
【0035】
比較調製例2
グリシジルメタクリレートを用いなかったこと以外は、調製例1と同様にして樹脂水性分散体を得た。
比較調製例3
連鎖移動剤(n−ドデシルメルカプタン)を0.1重量部に変更したこと以外は、調製例1と同様にして樹脂水性分散体を得た。
比較調製例4
表2に示す配合組成に従って、調製例1と同様にして樹脂水性分散体を得た。
【0036】
【表2】
Figure 0003982847
【0037】
調製例6
温度調節器、いかり型攪拌器、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器内に、水70重量部、エマルゲン950(花王社製、ノニオン系乳化剤)2重量部を添加した後、加温して温度70℃とした。この状態で、表3に示す各モノマー及び連鎖移動剤からなる乳化液Aの5%と過硫酸カリウム0.2重量部を水4重量部に溶解したものを添加した。次に、残りの乳化液Aを2時間かけて滴下ロートを用いて乳化重合させ、0.5時間の完結反応を行った。更に、表3に示す各モノマー、連鎖移動剤からなる乳化液B及び過硫酸カリウム0.3重量部を水10重量部に溶解した液を2時間かけて滴下ロートを用いて乳化重合させ、1時間の完結反応を行った。冷却後、アンモニア水2重量部を添加した。
【0038】
調製例7〜9、比較調製例5
表3に示す配合組成に従って、調製例6と同様にして樹脂水性分散体を得た。得られた樹脂のエポキシ当量、重量平均分子量及び生成樹脂水性分散体の不揮発分を表3に示した。
【0039】
【表3】
Figure 0003982847
【0040】
実施例1
合成例1で得た共重合体樹脂水溶液250重量部、エチレングリコール10重量部、水50重量部、アンモニア水(濃度25%)1重量部、消泡剤(サンノプコ社製、SN デフォーマー315)2重量部、酸化チタン(石原産業社製、CR−97)240重量部及び水を配合し、ボールミルで混合、分散を行って、不揮発分61%の顔料ペーストを調整した。
得られた顔料ペーストに樹脂水性分散体553重量部、テキサノール20重量部、3%ヒドロキシエチルセルロース水溶液10重量部を混合して塗料を調製した。この塗料の顔料重量濃度(PWC)は、44%であった。
実施例2〜15、比較例1〜7
表4〜6に示す配合組成に従って、実施例1と同様にして塗料を得た。
【0041】
【表4】
Figure 0003982847
【0042】
【表5】
Figure 0003982847
【0043】
【表6】
Figure 0003982847
【0044】
塗板作成方法
得られた塗料をJIS A 5403(石綿スレート)に規定するフレキシブル板(縦10cm、横15cm、厚さ0.4cm)上に200μmのフィルムアプリケーターで塗布し、室温で7日間乾燥させて試験片を作成した。
塗膜光沢
JIS K 5400の7.6の鏡面光沢度により、60°と20°を測定した。
耐水性
試験片を、40℃の脱イオン水に浸漬し、24時間後に取り出し、塗膜の外観とブリスターの発生の有無を評価した。評価基準は、以下の通りである。
◎:非常に良好
○:良好
□:やや良好
△:普通
×:不良
【0045】
貯蔵安定性
塗料を20℃及び40℃で保存し、30日間経過後の粘度(KU値)を測定して、粘度変化状態を調べた。粘度測定は、JIS K 5400の4.5.2のストーマー粘度計で行った。
◎:粘度変化が+2KU以内
○:粘度変化が+3〜10KU
△:粘度変化が+11〜20KU
×:粘度変化が+21KU以上、又は、ゲル化したもの
【0046】
平滑性
塗料をガラス板上に乾燥後の膜厚が約100μmになるようにハケで塗布して20℃の空気中で放置して乾燥させた塗膜のハケ目を目視により調べ、評価した。評価基準は、以下の通りである。
○:平滑性が極めてよい
△:平滑性が若干劣る
×:平滑性が劣る
【0047】
ハケ洗浄性
水性塗料用すじかいバケ(穂の寸法長さ約4.5cm、幅約3.0cm、厚さ約2.0cm)を使用し、塗料に1時間ハケを浸漬し、20℃で10分間放置した後、水道水で充分洗浄し、ハケに付着した塗料(塗膜)の量を評価した。評価基準は、以下の通りである。
◎:完全に塗料(塗膜)が付着していない
○:ほとんど塗料(塗膜)が付着していない
△:少し塗料(塗膜)が残る
×:穂の半分以上に塗料(塗膜)が残る
促進耐候性
JIS K 5400の9.8.1のサンシャインカーボンアーク灯式により、1000時間照射した後、塗膜の外観と光沢を評価した。評価基準は、以下の通りである。
◎:非常に良好
○:良好
□:やや良好
△:普通
×:不良
結果を表7〜9に示した。
【0048】
【表7】
Figure 0003982847
【0049】
【表8】
Figure 0003982847
【0050】
【表9】
Figure 0003982847
【0051】
【発明の効果】
本発明の常温硬化型水性塗料組成物は上述の構成よりなるので、耐水性、貯蔵安定性、平滑性及び耐候性に優れ、下地が荒れている基材に塗布する場合であっても溶剤型塗料と同程度の光沢を得ることができ、ビル等の建築物、鉄橋等の建造物等の外装、貨物、電車等の外装及び内装、扉等の塗装等の塗料として好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. 酸価が15〜80mgKOH/gであり、重量平均分子量が5千〜5万であるアクリル樹脂(A)5〜36重量%(固形分)、エポキシ当量が300〜5000であり、重量平均分子量が2万〜12万であるアクリル樹脂からなる樹脂水性分散体(B)1〜25重量%(固形分)、及び、顔料(C)からなり、
    前記アクリル樹脂からなる樹脂水性分散体(B)が、コア部及びシェル部からなる多層構造を有するものであり、前記コア部の重量平均分子量が、8万〜15万であり、前記シェル部の重量平均分子量が、2万〜8万であることを特徴とする常温硬化型水性塗料組成物。
  2. コア部及びシェル部の重量比が、(コア部の重量)/(シェル部の重量)=1/9〜9/1である請求項1記載の常温硬化型水性塗料組成物。
  3. 顔料(C)の含有量が、常温硬化型水性塗料組成物中、1〜70重量%である請求項1又は2記載の常温硬化型水性塗料組成物。
  4. 顔料(C)をアクリル樹脂(A)に分散させた後、アクリル樹脂(B)を混合して調製される請求項1、2又は3記載の常温硬化型水性塗料組成物。
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