JP3981544B2 - クレーンゲーム機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クレーンゲーム機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のクレーンゲーム機においては、ゲーム開始後、まず前後左右に移動可能に取り付けられた移動体を操作ボタンにより所望の景品上まで移動させると、移動体から吊下されたキャッチャーが景品位置まで降下し、キャッチャーに設けられた複数の把持アームが閉動作することにより、景品を把持できるようになっている。
また、その後景品を把持したままキャッチャーが景品落とし口の真上まで移動し、景品落とし口の真上で把持アームが開いて景品を景品落し口に落とすことにより、遊戯者がその景品を獲得できるようになっている。
【0003】
この種のクレーンゲーム機においては、キャッチャーの把持アームが景品を把持するときの把持力の大小により、景品獲得の成功率が左右されることとなるので、把持アームに与える付勢力を容易に且つ適正に調整できるクレーンゲーム機が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、実開昭61−163686号公報、実開平5−44176号公報等に示されるクレーンゲーム機は、いずれもばねの力を利用して把持アームを閉方向に付勢するものとなっている。
したがって、ばねの力を変えることができれば、景品獲得成功率を調整可能となるが、ばね力を変えるためにはゲームを中断させてばねを交換する必要があり、面倒であるとともに、時事刻々と変化する景品獲得成功率に対して敏速に対応することができない。
【0005】
一方、特開2001−46730号公報に示されるクレーンゲーム機は、先端が把持アームに連結されたばねの基端をモータで回動制御される回転体に連結し、回転体をモータにより回動させてばねの基端位置を変位させることにより、ばねの力を調整できるようにしたばね力調整装置を備えている。
【0006】
しかしながら、上記した従来のクレーンゲーム機においては、何れもばねの弾性変形を利用して付勢力を発生させるものであるため、把持アームが開位置にあるとき、ばねは最大のばね力が把持アームに作用し、且つ、把持アームが閉じるとき、把持アームが閉位置に向かって移動するに従い、ばねのばね力が減少し、把持アームが景品を把持するときには、開位置のときの付勢力よりも小さい付勢力が把持アームに作用するというばね固有の特性を有する。
【0007】
このため、把持アームが開位置にあるとき、最大のばね力が把持アームに作用しているため、楕円カムを介して把持アームを開位置から閉位置へと開閉制御する開閉駆動モータに大きな負荷がかかるとともに、楕円カムや把持アームにスムーズな動きをさせることが難しく、把持アームを開位置から急速に解放すると、把持アームが勢いよく閉動し、景品に当たって振動するなどの望ましくない現象が生じる原因となる。
【0008】
したがって、本発明の目的は、景品を把持する把持アームの把持力を容易に調整することができるとともに、把持アームにスムーズな把持動作をさせることができるクレーンゲーム機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では第1の発明として、景品を挟むように閉動作可能な複数の把持アームと、モータ及びこのモータによって回転駆動され、外周には各把持アームの基端部に設けられた各々のローラーが前記各把持アームの閉方向に当接させられる板カムを備えた作動手段と、前記各把持アームを閉方向に付勢するアーム付勢手段とを有し、前記各把持アームの閉動作は前記アーム付勢手段により前記ローラーが前記板カムに当接させられた状態において前記板カムを回転駆動することにより行われる景品吊上げ装置を備え、前記アーム付勢手段が、コイル部とプランジャとを有するソレノイドを備え、プランジャは、コイル部への通電によりコイル部より突出した位置からコイル部内に没入する方向に磁気吸引されることにより把持アームを閉方向に付勢するように、把持アームに連結されていることを特徴とするクレーンゲーム機を提案する。
【0010】
上記構成を有するクレーンゲーム機においては、ばねを用いる必要がなく、ソレノイドの磁気吸引力により把持アームに把持力を与えることができる。
また、ソレノイドのプランジャは、コイル部への通電によりコイル部より大きく突出した位置からコイル部内に没入する方向に磁気吸引されることにより把持アームを閉方向に付勢するように、把持アームに連結されているので、把持アームが開位置から閉じる方向に移動するに従ってソレノイドに生じる磁気吸引力が増大するというソレノイド固有の磁気吸引特性を有効に利用することができる。
【0011】
すなわち、たとえ把持アームが開位置から閉動作を開始する前にソレノイドを励磁し磁気吸引力を生じさせた場合であっても、このときソレノイドに生じる磁気吸引力は小さいので、把持アームを開閉動作する作動手段に余計な負荷をかけることはない。
【0012】
また、把持アームが閉じる動作をするとき、はじめに小さな付勢力でスムーズに移動し始めることができるとともに、その後増大した力で景品を把持することができるので、把持アームが景品に当接した際に振動が生じることもなく、極めてスムーズな景品把持動作を行うことができるようになる。
【0013】
また、第2の発明として、景品を挟むように閉動作可能な複数の把持アームと、モータ及びこのモータによって回転駆動され、外周には各把持アームの基端部に設けられた各々のローラーが前記各把持アームの閉方向に当接させられる板カムを備えた作動手段と、前記各把持アームを閉方向に付勢するアーム付勢手段と、当該アーム付勢手段の付勢力を調整する付勢力調整手段と、景品落し口とを有し、前記各把持アームの閉動作は前記アーム付勢手段により前記ローラーが前記板カムに当接させられた状態において前記板カムを回転駆動することにより行われる景品吊上げ装置を備え、前記アーム付勢手段が、コイル部とプランジャとを有するソレノイドを備え、プランジャは、コイル部への通電によりコイル部より突出した位置からコイル部内に没入する方向に磁気吸引されることにより把持アームを閉方向に付勢するように、把持アームに連結され、前記付勢力調整手段は、前記ソレノイドのコイル部に供給される励磁電圧の電圧値を示す電圧レベル設定データが設定され、該電圧レベル設定データに基づいて前記ソレノイドのコイル部に供給される励磁電流を調整するものであり、把持アームが景品を把持するときの前記プランジャの前記ソレノイドに対する位置に対応した複数種類のモードと、これらの各モードに対応する前記電圧レベル設定データとを互いに対応付けて記憶するテーブルを保存する記憶手段と、前記複数種類のモードのうち1つのモードを選択する操作を受け付ける操作部と、当該操作部で受け付けたモードに対応する前記電圧レベル設定データを前記テーブルに基づいて選択して前記付勢力調整手段に設定する制御部と、を備えることを特徴とするクレーンゲーム機を提案する。
【0014】
係る構成のクレーンゲーム機においても、上記したクレーンゲーム機と同様に、把持アームが開位置から閉じる方向に移動するに従ってソレノイドに生じる磁気吸引力が増大するというソレノイド固有の磁気吸引特性を有効に利用することができるとともに、ソレノイドのコイル部に供給される励磁電流を調整することができる付勢力調整手段を備えているので、把持アームに作用する磁気吸引力を自由に且つ容易に調整することができ、これにより、把持アームが景品を把持するときの把持力を自由に且つ容易に調整することができる。
したがって、景品獲得の難易度を自由に且つ容易に調整することができるクレーンゲーム機を提供することができる。
【0015】
さらに、第3の発明としては、景品を挟むように閉動作可能な複数の把持アームと、モータ及びこのモータによって回転駆動され、外周には各把持アームの基端部に設けられた各々のローラーが前記各把持アームの閉方向に当接させられる板カムを備えた作動手段と、前記各把持アームを閉方向に付勢するアーム付勢手段と、当該アーム付勢手段の付勢力を調整する付勢力調整手段と、景品落し口とを有し、前記各把持アームの閉動作は前記アーム付勢手段により前記ローラーが前記板カムに当接させられた状態において前記板カムを回転駆動することにより行われる景品吊上げ装置を備え、前記アーム付勢手段が、コイル部とプランジャとを有するソレノイドを備え、プランジャは、コイル部への通電によりコイル部より突出した位置からコイル部内に没入する方向に磁気吸引されることにより把持アームを閉方向に付勢するように、把持アームに連結され、前記付勢力調整手段は、前記ソレノイドのコイル部に供給される励磁電圧の電圧値を示す電圧レベル設定データが設定され、該電圧レベル設定データに基づいて前記ソレノイドのコイル部に供給される励磁電流を調整するものであり、複数段階の電圧レベル設定データと共に、景品獲得率及びその基準値を記憶する記憶手段と、前記景品落し口近傍に配置され、景品の排出を検出するセンサと、前記センサによる景品排出の検出に基づいて前記した景品獲得率を算出して前記記憶手段に記憶された景品獲得率を更新して1回のゲーム毎に前記景品獲得率と前記基準値とを比較し、前記基準値よりも前記景品獲得率が大きい場合には、前記付勢力調整手段に設定されている電圧レベル設定データよりも所定段階だけ小さい段階の電圧レベル設定データを前記記憶手段から読み出して付勢力調整手段に設定し、前記基準値よりも前記景品獲得率が小さい場合には、前記付勢力調整手段に設定されている電圧レベル設定データよりも所定段階だけ大きい段階の電圧レベル設定データを前記記憶手段から読み出し付勢力調整手段に設定する制御部と、を備えることを特徴とするクレーンゲーム機を提案する。
この第3の発明によれば、1回のゲーム毎に景品獲得率と基準値とが比較され景品獲得率が大きい場合には、景品の獲得率を下げるように調整され、その反対に景品獲得率が小さいときは、景品の獲得率を高めるように調整される。
したがって、景品獲得状況に応じて多様な且つきめ細やかな景品獲得難易度制御を行なうことができる。
【0016】
また、第4の発明としては、上記した第3の発明のクレーンゲーム機において、前記制御部は、前記把持アームが景品落し口上方で閉状態から開状態になったときに、前記センサによって景品の排出が検出されなかった場合に、前記記憶手段に記憶された景品獲得率の基準値を上げるように更新し、前記センサによって景品の排出が検出された場合に、その基準値を下げるように更新することを特徴とするクレーンゲーム機を提案する。
この第4の発明によっても、景品獲得状況に応じて基準値を調整し、景品獲得の難易度を制御することができ、一層遊戯性に富むクレーンゲーム機となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1から図6までは本発明によるクレーンゲーム機の一実施形態を示したものである。図1はクレーンゲーム機の要部概略斜視図、図2(a)、(b)はそれぞれ図1に示すキャッチャー(景品吊上げ装置)の動作説明図である。
【0018】
図3は図1に示すキャッチャーの一部縦断面正面図、図4は図3に示すキャッチャーの一部縦断面右側面図、図5は図3に示すキャッチャーの底面図、図6はキャッチャーの把持アームが開いた状態を示す図3同様の一部縦断面正面図である。
【0019】
はじめに図1及び図2を参照してクレーンゲーム機の全体構成を説明する。
クレーンゲーム機は、ゲーム機本体1の上部に、例えば、ぬいぐるみ等の景品3を収容する景品収容空間2を有する。
この景品収容空間2の上部において、ゲーム機本体1には左右方向に延びる前後2本の固定レール4,4が設けられており、固定レール4,4には前後方向に延びる移動レール5が該固定レール4,4に沿って左右方向に移動可能に配設されている。
【0020】
移動レール5には移動体6が該移動レール5に沿って前後方向に移動可能に配設されており、この移動体6から下方に延びる伸縮パイプ7の下端に、複数本(ここでは2本)の把持アーム9,10を有する景品吊上げ装置、すなわち、キャッチャー8が取り付けられている。
【0021】
図1において、11は移動レール5を左右方向に移動させるX軸モーター、12は移動体6を前後方向に移動させるY軸モーター、13はキャッチャー8を昇降させるZ軸モーターである。
【0022】
図2に略示するように、ここではリール14に巻き付けられた吊り条15の先端がキャッチャー8に接続されており、モーター13によりリール14を正回転及び逆回転させることによりキャッチャー8を昇降動させることができるものとなっている。
【0023】
図1に示すように、景品収容空間2の下部には景品落とし口16が上方に開口して設けられており、ゲーム機本体1の前面には景品落とし口16と連通する景品取り出し口17が開口している。
【0024】
ゲーム機本体1の前面部に設けられた操作パネル18には、コイン投入口19と、左右方向への移動操作用押しボタン20と、前後方向への移動操作用押しボタン21が設けられている。
【0025】
コイン投入口19にコインを投入するとゲームがスタートする。先ず遊戯者が押しボタン20を押すとX軸モーター11が作動して移動レール5が左右方向に移動し、押しボタン20から指を離すと移動レール5が停止する。
【0026】
次に、押しボタン21を押すとY軸モーター12が作動して移動体6が前後方向に移動し、押しボタン21から指を離すと移動体6が停止する。
【0027】
押しボタン20,21の操作はそれぞれ1回限り有効であり、移動体6の移動が停止した直後に、キャッチャー8の把持アーム9,10が開いた状態のまま、Z軸モーター13が作動してキャッチャー8が降下を開始する。
【0028】
キャッチャー8が景品3の位置まで降下し景品3に当接すると、移動体6に設けられているZ軸モータ用下限位置センサー22が吊り条15に生じる弛みを検知する。この検知信号により、キャッチャー8の把持アーム9,10が開いた状態から閉じる状態に切り替えられるとともに、Z軸モータ13が正回転から逆回転へと切り替えられてキャッチャー8が上方に引き上げられる。
したがって、景品8に対するキャッチャー8の位置が的確であれば、把持アーム9,10により景品3を把持して上方に吊り上げることができる。
【0029】
その後、X軸モーター11及びY軸モーター12の作動により、移動レール5及び移動体6が移動し、キャッチャー8が景品落とし口16の真上の位置に到達すると、把持アーム9,10が開いてゲームの1ラウンドが終了する。
【0030】
したがって、把持アーム9,10に把持されて景品落とし口16の真上の位置に到達した景品3は、景品落とし口16内に落下し、景品取り出し口17から外部に取り出し可能となる。
【0031】
次に、本発明の特徴をなすキャッチャー8の構成について説明する。
図3〜図6に示すように、キャッチャー8は、下端が開口した釣鐘形のカバーケース23とその内部に固定された支持枠体24とを有し、支持枠体24の上端中央部には伸縮パイプ7の下端と吊り条15の下端が連結されている。
【0032】
上記把持アーム9,10はキャッチャー8に対し、支持軸25,26を介して回動可能に取り付けられており、且つ、キャッチャー8の垂直中心軸線を中心として互いに左右対称に配置されている。
【0033】
キャッチャー8の中央にはキャッチモータ28と、このキャッチモータ28によって回転駆動される略楕円形の板カム27とが設けられており、これらキャッチモータ28と板カム27により把持アーム9,10を開閉させる動作手段が構成されている。
また、上記把持アーム9,10の内側には板カム27の外周に当接可能なローラー9a,10aが回転自在に取り付けられている。
【0034】
図6に示すように、板カム27が楕円長軸側の両端27a,27bでローラー9a,10aに当接する位置(開規定位置)にあるときは、把持アーム9,10は開いた状態に保たれる。
【0035】
一方、図3及び図5に示すように、板カム27が楕円短軸側の両端27c,27dでローラー9a,10aに当接する位置(閉規定位置)にあるときは、把持アーム9,10は閉じた状態となる。
【0036】
支持枠体24には板カム27が開規定位置及び閉規定位置にあることを検出するカムセンサー30,31が設けられている。
ここではカムセンサー30,31としてフォトセンサーが用いられており、キャッチャー8の垂直中心軸線を中心として互いに対称となる位置に配置されている。
【0037】
一方、板カム27上にはキャッチャー8の垂直中心軸線を中心として90°の角度間隔で高さの高い遮光板32と高さの低い遮光板33が交互に配置されており、一方のカムセンサー30は高さの高い遮光板33のみを検知できる高さ位置に設定されており、他方のカムセンサー31は両方の遮光板32,33を検知できる高さ位置に設定されている。
【0038】
支持枠体24にはアーム付勢手段としての2つのソレノイド、すなわち、左アーム用のソレノイド34と右アーム用のソレノイド35が取り付けられている。
両ソレノイド34,35は直流型ソレノイドであり、図3に示すように、ボビン34a,35aに巻回されてフレーム34b,35bに支持されたコイル部34c,35cと、コイル部34c,35cの内側にその中心軸線方向に沿って移動可能に挿入された磁性体からなるプランジャ34d,35dとを有する。
【0039】
ソレノイド34,35は、コイル部34c,35cに励磁電流を供給すると、プランジャ34d,35dが上方に磁気吸引されコイル部34c,35c内に没入するように配置されている。
【0040】
プランジャ34d,35dの下端はそれぞれリンク36,37を介して把持アーム9,10に連結されている。
したがって、コイル部34c,35cに通電すると、プランジャ34d,35dが上方に磁気吸引されることにより、把持アーム9,10に閉じる方向の付勢力、すなわち、把持力を与えることができる。
【0041】
さらに、詳細については後述するが、コイル部34c、35cに供給される電流値は後述するソレノイド駆動制御回路60(図7参照)によって任意に調整可能であるので、プランジャ34d、35dに加わる磁気吸引力を任意に調整することができ、したがって、把持アーム9、10の把持力を任意に調整することができる。
【0042】
上記構成のキャッチャー8を有するクレーンゲーム機においては、上述したように、ソレノイド34,35の磁気吸引力により把持アーム9,10に把持力を与えることができるので、アーム付勢手段としてばねを用いる必要がない。
【0043】
しかも、ソレノイド34,35のプランジャ34d,35dは、コイル部34c,35cへの通電時に、コイル部34c,35cより大きく突出した位置からコイル部34c,35c内に没入する方向に磁気吸引されることにより、把持アーム9,10を閉方向に付勢することができるので、把持アーム9,10が開位置から閉じる方向に移動するに従ってソレノイド34,35に生じる磁気吸引力が増大するというソレノイド固有の磁気吸引特性を有効に利用することができる。
【0044】
すなわち、たとえ把持アーム9,10が開位置から閉動作を開始する前にソレノイド34,35を励磁し磁気吸引力を生じさせた場合であっても、このときソレノイド34,35に生じる磁気吸引力は小さいので、把持アーム9,10を開閉動作するキャッチモータ28に余計な負荷をかけることはない。
【0045】
また、把持アーム9,10を閉動させるとき、はじめに小さな付勢力でスムーズに移動を開始させることができるとともに、その後増大した力で景品3を把持させることができるので、把持アーム9,10が景品3に当接した際に振動が生じることもなく、極めてスムーズな景品把持動作を行なわせることができるものとなる。
【0046】
また、本実施形態においては、ソレノイド34,35のコイル部34c,35cに供給される電流値を広範囲に調整することができるので、ソレノイド34,35の磁気吸引力を広範囲に且つ容易に調整することができる。
したがって、把持アーム9,10の把持力を広範囲に且つ容易に調整することができる。
【0047】
さらに、本実施形態においては、2本の把持アーム9,10の把持力を2つのソレノイド34,35により個別に調整することができるので、把持アーム9,10の把持力を別々に調整することができる。
したがって、景品3を把持するときの把持アーム9,10の挙動や把持の難易度を多様に変化させることができる。
【0048】
次に、上記構成を有するクレーンゲーム機の制御回路について説明する。
図7はクレーンゲーム機全体の動作制御を行う制御回路のブロック図であり、図8は上記ソレノイド34,35の駆動制御を行うソレノイド制御回路のブロック図である。
【0049】
また、図9は上記キャッチャー8のソレノイド34,35に供給される電流値と該ソレノイド34,35に生ずる磁気吸引力との関係をプランジャ34d,35dの突出変位量をパラメータとして示すグラフであり、このグラフはソレノイド34,35とプランジヤ34d、35dからなる電磁アクチュエ−タの一例について実測した特性を示している。
図10は制御回路による景品獲得難易度制御方法を示すフローチャートである。
【0050】
図7において、40はゲーム機におけるゲーム、メンテナンス等を行うための各種プログラムを格納しているプログラムROMであり、41はゲーム機のクレーン動作制御、景品獲得難易度制御、故障監視制御等に用いられる各種データを保存しておくことができるバックアップRAMである。
42はプログラムROM40に格納された各種プログラムを実行するメインCPUである。
【0051】
43は後述する景品獲得率(景品払出し総額/売上総額)の基準値やその他各種の設定項目を手動で設定するための設定操作部であり、この設定操作部43で設定された基準値データ等は上記バックアップRAMに保存される。
【0052】
44は上記押しボタン20,21を備えたXY移動操作部、45は過去の景品獲得情報等の各種情報を表示することができるディスプレイである。
【0053】
46はコイン投入口19から投入されるコインの枚数を計数するコイン数カウンターであり、47は景品落とし口16に設けられた景品センサーである。
コイン数カウンタ−46はコインの投入を機械的なスイッチによって検出し、その検出信号をコイン投入信号としてCPU42に送り、CPU42がコイン投入信号をRAM41に記憶させてゲ−ムをスタ−トさせる。
なお、プリペードカードが使用できるクレーンゲーム機については、このコイン数カウンターによって当該カードの使用度数をカウントして上記同様にRAM41に記憶させる。
【0054】
メインCPU42は上記コイン数カウンター46からデータを受け取ると、その日の営業開始後の投入コイン総数若しくは入金総額を表す収入額データを更新してバックアップRAM41に保存することができる。
【0055】
また、メインCPU42は、景品センサー46から景品検出信号を受け取ると、その日の営業開始後の景品排出総数若しくは出費総額を表す払出額データを更新してバックアップRAM41に保存するとともに、該払出額データと、バックアップRAM41から読み出したその日の営業開始後の収入額データとに基づき、その日の景品獲得率すなわち払出率(払出額/収入額)を算出してバックアップRAM41に保存することができる。
【0056】
48はカレンダー時計であり、メインCPU42が収入額や払出額の日毎集計の他、必要に応じて例えば週毎集計、月毎集計等を行う際に、カレンダー時計のデータが利用される。
【0057】
49はゲーム機の駆動機構部に設けられるベルトや機械部品の故障検出用スイッチ群であり、50はゲーム機の稼動状況や故障の有無等を遠隔操作で監視する場合に用いられる通信モジュールである。
【0058】
51はメインCPU42からの指令によりゲーム中、景品獲得成功時、景品獲得失敗時等の各種状況に応じてスピーカー52から所定の音響を発生させる音源回路であり、53はゲーム中などに流す一般用音楽のデータを保存しているROMであり、54は景品獲得成功時や失敗時に流すイベント用音楽のデータを保存しているROMである。
【0059】
55はキャッチモータ用センサー群を示しており、本実施形態においては、このキャッチモータ用センサー群55は上記カムセンサー30,31からなる。
【0060】
56はX軸座標上における上記移動レール4の位置を検出して位置検出信号をメインCPU42に送るX軸モーター用センサー群である。
また、57はY軸座標上における上記移動体6の位置を検出して位置検出信号をメインCPU42に送るY軸モーター用センサー群である。
【0061】
さらに、58はZ軸座標上におけるキャッチャー8の位置を検出してメインCPU42に送るZ軸モータ用センサー群を示しており、キャッチャー8が上限位置に到達したことを検出する上限位置センサー(図示省略)と、上記下限位置センター22とからなる。
【0062】
60は上記ソレノイド34,35を駆動するとともに、ソレノイド34,35の磁気吸引力を調整することにより、アーム付勢手段の付勢力を調整するソレノイド駆動制御回路であり、その具体的構成は図8に示されている。
【0063】
図8において、61,62はラッチ回路、63,64はD/A変換器、65は基本電源回路、66,67は電圧調節回路、68,69は駆動回路である。
【0064】
ラッチ回路61,62は、メインCPU42から出力される複数段階(例えば16段階)の電圧レベル設定データ(例えば計16パターンからなる4ビットデータ)を入力したとき、その後メインCPU42から電圧レベル設定データを入力するまでそのデータを保持するとともにそのデータをデジタル信号にしてD/A変換器63,64に送り続ける。
【0065】
D/A変換器63,64はラッチ回路61,62から送られてくるデジタル信号をアナログ信号に変換して電圧調節回路66,67に送り、この電圧調節回路66,67がD/A変換器63,64から送られてくるアナログ信号に従って、基本電源回路65から供給される一定レベル(例えばDC24V)の直流電圧を複数段階のレベル(例えば、0Vから24Vまでの範囲を16段階に分けたレベル)に調節して駆動回路68,69に供給する。
【0066】
駆動回路68,69は、メインCPU42から作動信号を受けると、電圧調節回路66,67によって調節されたレベルの電圧をソレノイド34,35のコイル部34c,35cに供給して磁気吸引力を発生させる。
【0067】
ソレノイド34,35への通電時にプランジャ34d,35dに作用する磁気吸引力は、ソレノイド34,35のコイル部34c,35cに供給される電流値と、コイル巻線数と、巻線抵抗によって決まるが、コイルの巻線数と巻線抵抗は固定値をとるので、電流値を制御することにより、磁気吸引力を調整することができる。
【0068】
また、コイル部34c,35cの巻線抵抗が固定値をとるので、コイル部34c,35cに供給される電圧のレベルを制御することにより、コイル部34c,35cに供給される電流値を制御することができる。
【0069】
次に、図9を参照すると、図9は、ソレノイド34,35におけるプランジャ34d,35dの突出変位量(図3に示すストローク上端位置から下方への変位量)がそれぞれ6mm、4mm及び2mmである場合の、電流値に対する磁気吸引力の変化特性を示している。
【0070】
同図から分かるように、ソレノイド34,35のコイル部34c,35cに供給される電流値の増減に伴ってプランジャ34d,35dに作用する磁気吸引力が比例特性に近いほぼ一定の変化率で増減する。
【0071】
また、コイル部34c,35cに供給される電流値が一定であっても、プランジャ34d,35dの突出変位量が小さいときは、大きな磁気吸引力が生じるが、プランジャ34d,35dの突出変位量が大きいときは、小さな磁気吸引力が生じる。
【0072】
一方、上記キャッチャー8においては、把持アーム9,10が開位置(図6)にあるとき、プランジャ34d,35dはコイル部34c,35cの外部(下方)に大きく突出しており、ソレノイド34,35を通電し磁気吸引力を発生させると、プランジャ34d,35dは突出変位量が小さくなる方向に吸引されて移動するとともに、把持アーム9,10が開位置から閉じる方向に回動される。
【0073】
そして、景品3のサイズが大きい場合、プランジャ34d,35dの突出変位量が大きい位置にあって把持アーム9,10が景品3を把持することとなるので、プランジャ34d,35dの突出変位量が大きいときの磁気吸引力変化特性に合わせて励磁電流を制御することが望ましい。
【0074】
一方、景品3のサイズが小さい場合、プランジャ34d,35dの突出変位量が小さい位置にあって把持アーム9,10が景品3を把持することとなるので、プランジャ34d,35dの突出変位量が小さいときの磁気吸引力変化特性に合わせて励磁電流を制御することが望ましい。
【0075】
したがって、本実施形態において、ソレノイド34,35の磁気吸引力を、例えば、3〜10Nの範囲内で調整することが効果的である場合、プランジャ34d,35dの突出変位量が、例えば、6mmとなる位置で景品3が把持される条件のときは、電流値を約0.4〜0.98A(図9における区間A)の範囲内で調整すればよい。
【0076】
また、プランジャ34d,35dの突出変位量が4mmとなる位置で景品3が把持される条件のときは、電流値を約0.32〜0.77A(図9における区間B)の範囲内で調整すればよい。
【0077】
さらに、プランジャ34d,35dの突出変位量が2mmとなる位置で景品3が把持される条件のときは、電流値を約0.23〜0.57A(図9における区間C)の範囲内で調整すればよい。
【0078】
そこで、本実施形態においては、例えば3種類のプランジャ突出変位量(例えば6mm、4mm、2mm)の場合に対応した第1、第2及び第3のモードからなるデーターテーブルを用意し、第1モードとして、コイル部34c,35cに流れる直流電流値を約0.23〜0.57Aの範囲内で、例えば、16段階に調整できるように、16パターンの電圧レベル設定データ(4ビットデータ)を作成しておく。
【0079】
また、第2モードとして、コイル部34c,35cに流れる直流電流値を約0.32〜0.77Aの範囲内で16段階に調整できるように、16パターンの電圧レベル設定データ(4ビットデータ)を作成しておき、さらに、第3モードとして、コイル部34c,35cに流れる直流電流値を約0.4〜0.98Aの範囲内で16段階に調整できるように、16パターンの電圧レベル設定データ(4ビットデータ)を作成しておく。
【0080】
そして、これら各々のモードにおける16パターンの電圧レベル設定データをモード別データテーブルとしてバックアップRAM41に保存しておくことができるものとなっている。
【0081】
そして、設定操作部43においては、ゲーム機がどのモードのデータテーブルを利用してキャッチャー8のソレノイド制御を行うかを手動で設定できるようになっており、このモード設定情報もまたバックアップRAM41に保存される。
【0082】
したがって、例えば、クレーンゲーム機の景品収容部2に小サイズの景品3を収容したときは、第1モードのデーターテーブルが使用されるように、予め設定操作部43を操作してモード設定をし、また、クレーンゲーム機の景品収容部2に中サイズの景品3を収容したときは、第2モードのデーターテーブルが使用されるようにモード設定をし、さらに、クレーンゲーム機の景品収容部2に大サイズの景品3を収容したときは、第3モードのデーターテーブルが使用されるように、モード設定をすることができる。
【0083】
メインCPU42は、選択されたモードのデータテーブルに基づき、上述したように、複数段階(例えば16段階)の電圧レベル設定データ(例えば計16パターンからなる4ビットデータ)を選択し、ラッチ回路61,62に与えることができる。
【0084】
16パターンの電圧レベル設定データは、設定操作部43から手動で切り換えるようにしてもよい。その場合、例えば、営業日毎に、その日の営業終了時における収益状況(景品獲得率)をチェックし、例えば、営業収益が良好であるときは、翌日の遊戯者がより容易に景品3を獲得できるように、電圧レベル設定データをより低い値に調整することができるようになる。
【0085】
しかし、本実施形態のクレーンゲーム機は、図10のフローチャートで示すような自動制御を行うことができるものとなっている。
【0086】
図10を参照すると、コイン投入によりゲームが開始され(ステップS1)、次いで押しボタン20,21が順番に操作されると(ステップS2)、メインCPU42は、それらの押しボタン20,21が押されている間中、上記したように、X軸モーター11及びY軸モーター12を駆動する。
【0087】
そして押しボタン20,21から指が離されると、X軸モーター11及びY軸モーター12を停止させるとともに、X軸モーター用センサー55及びY軸モーター用センサー56からの位置検出信号に基づき、キャッチャー8のXY座標位置を確認し、その情報をバックアップRAM41に保存する(ステップS3)。
【0088】
次に、上記景品獲得率データと該景品獲得率に関する基準値データをバックアップRAM41から読み出し、現在の景品獲得率が基準値通りか否かを調べる(ステップS4)。
そして、現在の景品獲得率が基準値と異なる場合はステッS5に進み、一方、現在の景品獲得率が基準値と等しい場合は、ステッS8に進む。
【0089】
ステップS5において、現在の景品獲得率が基準値よりも低いときは、ステップS6に進み、キャッチャー8による景品3の把持、すなわち、景品3の獲得がより容易となるように、上記ラッチ回路61,62に対し、現在の電圧レベル設定値よりも1ステップ高いレベルの電圧レベル設定値データを送り、ステップS8へと進む。
【0090】
したがって、キャッチャー8におけるソレノイド9,10は、ソレノイド駆動制御回路60によって、前回のゲーム時よりも強い磁気吸引力を発生できる状態にセットされる。
【0091】
一方、現在の景品獲得率が基準値よりも高いときは、ステップS5からステップS7へと進み、キャッチャー8による景品3の把持、すなわち、景品3の獲得がより困難となるように、上記ラッチ回路61,62に対し、現在の電圧レベル設定値よりも1ステップ低いレベルの電圧レベル設定値データを送り、ステップS8へと進む。
【0092】
したがって、キャッチャー8におけるソレノイド9,10は、ソレノイド駆動制御回路60によって、前回のゲーム時よりも弱い磁気吸引力を発生できる状態にセットされる。
【0093】
ステップS8において、Z軸モーター13によるキャッチャー8が降下され、下限位置で停止された後、キャッチモータ28による把持アーム9,10の閉動作開始と同時にソレノイド34,35が駆動されて磁気吸引力が発生し、この磁気吸引力によって把持アーム9,10には閉じる方向に弾性付勢力、すなわち、把持力を与える。
【0094】
さらにその後、Z軸モーター13によりキャッチャー8が上方の待機位置まで復帰されるとともに、X軸モーター11及びY軸モーター12により、キャッチャー8が景品落とし口16の真上位置まで移動される。
【0095】
そして、キャッチャー8が景品落とし口11の真上位置に到達したら、ソレノイド34,35の通電を停止し、キャッチモータ28により板カム27が90°回動されることにより、把持アーム9,10が開位置へと移動される。
したがって、把持アーム9,10に把持されていた景品3は景品落とし口16内に落下し、景品取り出し口17から外部に取り出し可能となる。
【0096】
ステップS8においてキャッチモータ28の把持アーム開放動作が行なわれた後、ステップS9に進み、景品落とし口11内の景品センサー47が景品3を検出したときは、ステップS10に進み、景品獲得率の基準値を1ステップ下げた後、ステップS12に進む。
【0097】
一方、ステップS9において、景品落とし口11内の景品センサー47が景品3を検出しなかったときは、ステップS11に進み、景品獲得率の基準値を1ステップ上げた後、ステップS12に進む。
【0098】
そして、ステップS12において、この更新した基準値をバックアップRAM41に保存した後(ステップ12)、ゲームが終了する(ステップS13)。
ステップS13でゲ−ムが終了した後は、次のゲ−ムが開始されるまで待機状態となり、再度ゲ−ムが開始されると、ボタン操作のステップS2に戻り、上記の動作を繰り返す。
【0099】
上記したように、本実施形態の動作制御装置においては、景品3が獲得されたときは、景品獲得率の基準値を1ステップ下げることができるので、もしもステップS4からステップS7を経てステップS10へと進んだ場合、次のゲーム時においては必ず再びステップS4からステップS5を経てステップS7へと進むこととなり、キャッチャー8のソレノイド9,10は景品3を一層獲りにくい状態に設定されるので、景品獲得率(払出率)が過剰に増大することを防止することができる。
【0100】
また、逆に景品3が獲得されなかったときは、景品獲得率の基準値を1ステップ上げることができるので、もしもステップS4からステップS6を経てステップS11へと進んだ場合、次のゲーム時においては必ず再びステップS4からステップS5を経てステップS6へと進むこととなり、キャッチャー8のソレノイド9,10は景品3を一層獲りやすくなる状態に設定されるので、遊戯者にとっては景品獲得の可能性が高まり、ゲームの面白さが増すこととなる。
【0101】
さらに、ステップS4,S5,S9における各々の判断結果に応じて、景品獲得率の基準値及びキャッチャー8におけるソレノイド9,10の磁気吸引力を調整できるので、ゲーム機の景品獲得状況に応じて多様な且つきめ細かな景品獲得難易度制御を行うことができる。
【0102】
以上図示実施形態につき説明したが、本発明は上記実施形態の態様のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内でその構成要素に種々の変更を加えることができる。
【0103】
例えば、上記実施形態においては、キャッチャー8における2つのソレノイド9,10に対し、同一の磁気吸引力制御を行う場合の動作制御方法を説明したが、2つの把持アーム9,10が2つのソレノイド9,10により個別に駆動される構成となっているので、2つのソレノイド9,10の磁気吸引力に差が生じるように、2つのソレノイド9,10を別々に制御することができる。
【0104】
一方、キャッチャー8における把持アーム9,10に対し、共通の1つのソレノイドにより把持力を与えるように構成してもよい。この場合、キャッチャー8の部品構成及びソレノイド駆動制御部の構成を簡素化することができる。
【0105】
また、上記実施形態においては、景品獲得率(払出率)の基準値を、手動で設定できるとともに、景品獲得の成否に応じて調整できるものとなっているが、さらに、営業時間帯等による調整ファクターを加えてもよい。
【0106】
例えば、昼休みや夕方の時間帯に入ったときに、基準値を強制的にステップダウンさせたり、所定の時間帯において図10のフローチャートにおけるステップS7やステップS11の処理を強制的に無効とさせたりしてもよい。
【0107】
また、キャッチャー8のXY座標位置に応じて上記基準値を変化させたり、2つのソレノイド34,35に供給される電圧レベルのバランスを変化させたりすることができる。
【0108】
さらに、上記キャッチャー8の移動形態や把持アーム形状、把持アーム数等にも種々の変更を加えることができる。
【0109】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ばねを用いる必要がなく、ソレノイドの磁気吸引力により把持アームに把持力(閉じる方向の付勢力)を与えることができる。
しかも、ソレノイドのプランジャは、コイル部への通電によりコイル部より突出した位置からコイル部内に没入する方向に磁気吸引されることにより把持アームを閉方向に付勢するように、把持アームに連結されているので、把持アームが開位置から閉じる方向に移動するに従ってソレノイドに生じる磁気吸引力が増大するというソレノイド固有の磁気吸引特性を有効に利用することができる。
【0110】
したがって、景品を把持する把持アームの把持力を容易に調整することができるとともに、把持アームにスムーズな把持動作をさせることができるクレーンゲーム機を提供することができる。
【0111】
ソレノイドのコイル部に供給される励磁電流を調整することができる付勢力調整手段を備えている場合、把持アームに作用する磁気吸引力を自由に且つ容易に調整することができ、これにより、把持アームが景品を把持するときの把持力を自由に且つ容易に調整することができる。
したがって、景品獲得の難易度を自由に且つ容易に調整することができるクレーンゲーム機を提供することができる。
【0112】
さらに、把持アームの付勢力調整手段には、景品獲得率と基準値とを比較し、景品獲得状況に応じて景品獲得率を変え、また、基準値を変える構成とし、景品獲得の難易度を多様に変化させることができる。
したがって、一層遊戯性に富むクレーンゲーム機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるキャッチャーを備えたクレーンゲーム機の一実施形態を示す要部概略斜視図である。
【図2】(a)、(b)はそれぞれ図1に示すキャッチャーの動作説明図である。
【図3】キャッチャーの一部縦断面正面図である。
【図4】図3に示すキャッチャーの一部縦断面右側面図である。
【図5】図3に示すキャッチャーの底面図である。
【図6】キャッチャーの把持アームが開いた状態を示す図3同様の一部縦断面正面図である。
【図7】クレーンゲーム機全体の動作制御を行う制御回路のブロック図である。
【図8】キャッチャーのソレノイドの駆動及び磁気吸引力調整制御を行うソレノイド駆動制御回路のブロック図である。
【図9】キャッチャーのソレノイドに供給される電流値と該ソレノイドに生ずる磁気吸引力との関係を示すグラフである。
【図10】クレーンゲーム機における景品獲得難易度制御方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
8 キャッチャー(景品吊上げ装置)
9,10 把持アーム
16 景品落とし口
27 板カム(作動手段)
28 キャッチモータ(作動手段)
34,35 ソレノイド(アーム付勢手段)
34c、35c コイル部
34d,35d プランジャ
36,37 リンク
42 メインCPU
60 ソレノイド駆動制御回路(付勢力調整手段)

Claims (4)

  1. 景品を挟むように閉動作可能な複数の把持アームと、モータ及びこのモータによって回転駆動され、外周には各把持アームの基端部に設けられた各々のローラーが前記各把持アームの閉方向に当接させられる板カムを備えた作動手段と、前記各把持アームを閉方向に付勢するアーム付勢手段とを有し、前記各把持アームの閉動作は前記アーム付勢手段により前記ローラーが前記板カムに当接させられた状態において前記板カムを回転駆動することにより行われる景品吊上げ装置を備え、
    前記アーム付勢手段が、コイル部とプランジャとを有するソレノイドを備え、プランジャは、コイル部への通電によりコイル部より突出した位置からコイル部内に没入する方向に磁気吸引されることにより把持アームを閉方向に付勢するように、把持アームに連結されていることを特徴とするクレーンゲーム機。
  2. 景品を挟むように閉動作可能な複数の把持アームと、モータ及びこのモータによって回転駆動され、外周には各把持アームの基端部に設けられた各々のローラーが前記各把持アームの閉方向に当接させられる板カムを備えた作動手段と、前記各把持アームを閉方向に付勢するアーム付勢手段と、当該アーム付勢手段の付勢力を調整する付勢力調整手段と、景品落し口とを有し、前記各把持アームの閉動作は前記アーム付勢手段により前記ローラーが前記板カムに当接させられた状態において前記板カムを回転駆動することにより行われる景品吊上げ装置を備え、
    前記アーム付勢手段が、コイル部とプランジャとを有するソレノイドを備え、プランジャは、コイル部への通電によりコイル部より突出した位置からコイル部内に没入する方向に磁気吸引されることにより把持アームを閉方向に付勢するように、把持アームに連結され、
    前記付勢力調整手段は、前記ソレノイドのコイル部に供給される励磁電圧の電圧値を示す電圧レベル設定データが設定され、該電圧レベル設定データに基づいて前記ソレノイドのコイル部に供給される励磁電流を調整するものであり、把持アームが景品を把持するときの前記プランジャの前記ソレノイドに対する位置に対応した複数種類のモードと、これらの各モードに対応する前記電圧レベル設定データとを互いに対応付けて記憶するテーブルを保存する記憶手段と、
    前記複数種類のモードのうち1つのモードを選択する操作を受け付ける操作部と、当該操作部で受け付けたモードに対応する前記電圧レベル設定データを前記テーブルに基づいて選択して前記付勢力調整手段に設定する制御部と、を備えることを特徴とするクレーンゲーム機。
  3. 景品を挟むように閉動作可能な複数の把持アームと、モータ及びこのモータによって回転駆動され、外周には各把持アームの基端部に設けられた各々のローラーが前記各把持アームの閉方向に当接させられる板カムを備えた作動手段と、前記各把持アームを閉方向に付勢するアーム付勢手段と、当該アーム付勢手段の付勢力を調整する付勢力調整手段と、景品落し口とを有し、前記各把持アームの閉動作は前記アーム付勢手段により前記ローラーが前記板カムに当接させられた状態において前記板カムを回転駆動することにより行われる景品吊上げ装置を備え、
    前記アーム付勢手段が、コイル部とプランジャとを有するソレノイドを備え、プランジャは、コイル部への通電によりコイル部より突出した位置からコイル部内に没入する方向に磁気吸引されることにより把持アームを閉方向に付勢するように、把持アームに連結され、
    前記付勢力調整手段は、前記ソレノイドのコイル部に供給される励磁電圧の電圧値を示す電圧レベル設定データが設定され、該電圧レベル設定データに基づいて前記ソレノイドのコイル部に供給される励磁電流を調整するものであり、
    複数段階の電圧レベル設定データと共に、景品獲得率及びその基準値を記憶する記憶手段と、
    前記景品落し口近傍に配置され、景品の排出を検出するセンサと、
    前記センサによる景品排出の検出に基づいて前記した景品獲得率を算出して前記記憶手段に記憶された景品獲得率を更新して1回のゲーム毎に前記景品獲得率と前記基準値とを比較し、
    前記基準値よりも前記景品獲得率が大きい場合には、前記付勢力調整手段に設定されている電圧レベル設定データよりも所定段階だけ小さい段階の電圧レベル設定データを前記記憶手段から読み出して付勢力調整手段に設定し、
    前記基準値よりも前記景品獲得率が小さい場合には、前記付勢力調整手段に設定されている電圧レベル設定データよりも所定段階だけ大きい段階の電圧レベル設定データを前記記憶手段から読み出し付勢力調整手段に設定する制御部と、を備えることを特徴とするクレーンゲーム機。
  4. 請求項3記載のクレーンゲーム機において、
    前記制御部は、前記把持アームが景品落し口上方で閉状態から開状態になったときに、前記センサによって景品の排出が検出されなかった場合に、前記記憶手段に記憶された景品獲得率の基準値を上げるように更新し、前記センサによって景品の排出が検出された場合に、その基準値を下げるように更新することを特徴とするクレーンゲーム機。
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