JP3979506B2 - 筒内燃料噴射式エンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、筒内燃料噴射式エンジンの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料を吸気管内に噴射する方式のエンジンにおいて、燃焼後の排気の空燃比を検出する空燃比センサを設け、目標空燃比になるように気筒内に吸入される燃料噴射量をフィードバック制御し、これによりエンジン性能や排ガス特性、燃費の向上を図るようにした燃料噴射制御方式が知られている。すなわち、空燃比がリーン側からリッチ側になると燃料噴射量を減少させるように制御し、この制御により次第に空燃比がリーン側に変化してゆき、空燃比がリッチ側からリーン側になると燃料噴射量を増大させるように制御することにより、目標空燃比となるように燃料噴射量を制御する方式である。
【0003】
一方、2サイクルエンジンにおいては、掃気ポートと排気ポートが同時に連通するタイミングがあるためHC等の未燃ガスが排気されやすく、また、低速、低負荷で残留ガスが多いため失火を起こし未燃ガスが排気されやすい。そこで、排気ポートが閉じた後、高圧燃料を筒内に直接噴射することにより燃料を霧化して燃焼を改善させると共に、低速、低負荷では新気を多く供給するようにして失火を防ぐことにより未燃ガスの排出を低減する方式が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した筒内燃料噴射式エンジンに、空燃比による燃料噴射量のフィードバック制御を組み合わせる方式が考えられるが、空燃比は、吸気温度、大気圧、エンジン温度、冷却水温等のエンジン運転条件により微小変動するため、その補正を行う必要がある。しかしながら、筒内燃料噴射式エンジンにおいては、短時間で大容量の燃料を噴射する代わりに微小の噴射量のコントロールが困難であり、出力が敏感に変動してしまい、エンジンフィーリングを損なうという問題を有している。
【0005】
また、燃料噴射弁の装着が吸気管からシリンダヘッドに変更になるため、燃料噴射位置と空燃比センサとの距離が小さくなり、制御系の応答性が敏感になる結果、従来の燃料噴射量のみを増減させるフィードバック制御を行うと、出力も敏感に変動してしまい、エンジンフィーリングを損なうという問題を有している。
【0006】
さらに、船外機をはじめとするマリン用エンジンの場合には、排気管の先端が水面下にあり背圧が変動し吸入空気量が変動するため、燃焼状態が悪化しやすく、これを解消するためには正確な空燃比制御が必要であり、空燃比の微小補正の問題を解決することが特に重要である。
【0007】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、空燃比による燃料噴射量のフィードバック制御を行う筒内燃料噴射式エンジンにおいて、空燃比を微小に補正することができる筒内燃料噴射式エンジンの制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、エンジンの空燃比を検出し、検出された空燃比が目標空燃比になるように燃料噴射量を制御する筒内燃料噴射式エンジンにおいて、燃料噴射時期に対する空燃比の変動に着目し、空燃比の変化|ΔA/F|が所定値K未満の場合は燃料噴射時期による空燃比制御をおこない、所定値K以上の場合は燃料噴射時期による制御では空燃比の変動が小さいため燃料噴射時間による空燃比制御をおこなうことを特徴とし、請求項2記載の発明は、請求項1において、吸気温度、大気圧、エンジン温度、冷却水温の少なくとも一つのエンジン運転条件を検出して目標空燃比を補正する手段を備えることを特徴とし、請求項3記載の発明は、請求項1、2おいて、前記エンジンがマリン用エンジンであることを特徴とし、請求項4記載の発明は、請求項3において、前記エンジンが2サイクルエンジンであることを特徴とし、請求項5記載の発明は、請求項3において、前記エンジンが4サイクルエンジンであることを特徴とする。
以上
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の筒内燃料噴射式エンジンの制御装置の1実施形態を示す船外機の模式図であり、図(A)はエンジンの平面図、図(B)は図(A)のB−B線に沿う縦断面図、図(C)は船外機の側面図、図(D)は燃料供給系の構成図、図2は、図1の船外機の縦断面図、図3(A)は図2の気筒の断面図、図3(B)は、図3(A)のB−B線に沿って矢印方向に見た断面図である。
【0010】
図1及び図2において、1は船外機であり、クランク軸12bが縦置状態で搭載されるエンジン2と、エンジン2の下端面に接続されエンジン2を支持するガイドエキゾースト部3と、ガイドエキゾースト部3の下端面に接続されるアッパケース4、ロアケース5及びプロペラ6からなる。上記エンジン2は、筒内噴射式V型6気筒2サイクルエンジンであり、6つの気筒7a〜7fが平面視でVバンクをなすように横置き状態で且つ縦方向に配設されたシリンダボディ7に、シリンダヘッド8が連結、固定されている。
【0011】
上記気筒7a〜7f内には、ピストン11が摺動自在に嵌合配置され、各ピストン11はクランク軸12bに連結されている。シリンダヘッド8には、燃料噴射弁13及び点火プラグ14が挿入配置されている。燃料噴射弁13は磁力で開閉作動されるソレノイド開閉式であり、その噴孔13aの軸線はシリンダボア軸線と交叉するようにされている。なお、13bは噴霧形状を示している。
【0012】
気筒7a〜7fは、それぞれ掃気ポート17a、17b、17cによりクランク室に連通され、また、気筒7a〜7fには、排気ポート18a〜18fが掃気ポート17aに対向するように接続されている。図2の左バンクの排気ポート18a〜18cは左集合排気通路19aに、右バンクの排気ポート18d〜18fは右集合排気通路19bに合流されており、左右の集合排気通路19a及び19bの下流端にはそれぞれガイドエキゾースト部3内の左排気通路3a及び右排気通路3bを介してアッパケース4内の左排気管20a及び右排気管20bが接続されている。なお、図3(A)において、105aは空燃比センサ105の燃料ガス採取孔であり、掃気ポート17aの図で上部に設けられている。
【0013】
左右の排気管20a、20bは、アッパケース4内のマフラー21内に配置されており、このマフラー21は隔壁22により左右の排気管20a、20bが開口する左膨張室21a及び右膨張室21bを備えている。この膨張室21a、21bは、左右バンクの気筒7a〜7c、7〜7fからの排気ガスの圧力波が略大気圧状態に解放されるのに必要な容積を有している。また、マフラー21の下端には、ロアケース5内に形成された排気通路5aが接続されており、この排気通路5aは、左右の排気管20a、20bからの排気を合流させている。
【0014】
図1(A)に示すように、エンジン2のクランクケース23には、吸気マニホールドの分岐通路25aが接続されており、該分岐通路25aのクランクケース23への接続部には、逆流防止用のリード弁24が配設され、また、リード弁24の上流側には、エンジン内にオイルを供給するためのオイルポンプ27と、吸気量を制御するためのスロットル弁26が配設されている。
【0015】
図1(D)に示すように、船体側の主燃料タンク30内の燃料は、手動式の第1の低圧燃料ポンプ31によりフィルタ33を経て第2の低圧燃料ポンプ34に送られる。この第2の低圧燃料ポンプ34は、エンジン2のクランク室のパルス圧により駆動されるダイヤフラム式ポンプであり、燃料を気液分離装置であるベーパーセパレータタンク35に送る。該ベーパーセパレータタンク35内には、電動モータにより駆動される燃料予圧ポンプ36が配設されており、燃料を加圧し予圧配管Aを経て高圧燃料ポンプ37に送る。高圧燃料ポンプ37の吐出側は、各気筒7a〜7fに沿って縦方向に配設された燃料供給レール40に接続されるとともに、高圧圧力調整弁38および燃料冷却器41、配管Bを介してベーパーセパレータタンク35に接続されている。また、予圧配管Aとベーパーセパレータタンク35間には予圧圧力調整弁42が設けられている。
【0016】
ベーパーセパレータタンク35内の燃料は、燃料予圧ポンプ36により例えば3〜10kg/cm2程度に予圧され、加圧された燃料は、高圧燃料ポンプ37により50〜100kg/cm2程度若しくはそれ以上に加圧され、加圧された高圧燃料は、圧力調整弁38にて設定圧を越える余剰燃料がベーパーセパレータタンク35に戻され、必要な高圧燃料分のみを燃料供給レール40に供給し、各気筒7a〜7fに装着した燃料噴射弁13に供給するようにしている。
【0017】
制御装置29には、エンジン2の駆動状態、船外機1や船の状態を示す各種センサからの検出信号が入力される。すなわち、センサとして、クランク軸12bの回転角(回転数)を検出するクランク角センサ90、クランクケース23内の圧力を検出するクランク室内圧センサ91、吸気通路25a内の温度を検出する吸気温センサ93、シリンダボディ7の温度を検出するエンジン温度センサ94、各気筒7a〜7f内の背圧を検出する背圧センサ95、スロットル弁26の開度を検出するスロットル開度センサ96、冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ97、エンジン2の振動を検出するエンジン振動センサ98、エンジン2のマウント高さを検出するエンジンマウント高さ検出センサ99、船外機1のニュートラル状態を検出するニュートラルセンサ100、船外機1の上下回動位置を検出するトリム角検出センサ101、船速を検出する船速センサ102、船の姿勢を検出する船姿勢センサ103、大気圧を検出する大気圧センサ104が設けられ、さらに、最上段の気筒7d内の空燃比を検出するに空燃比センサ105、高圧燃料配管内の圧力を検出する圧力センサ106が設けられている。制御装置29は、これら各種センサの検出信号を演算処理し、制御信号を点火プラグ14、燃料噴射弁13、オイルポンプ27、予圧燃料ポンプ36に伝送する。
【0018】
図4は、図1の制御装置29で演算処理される燃料噴射制御のブロック構成図である。エンジン回転数検出手段201とエンジン負荷(例えばスロットル開度)検出手段202により燃料噴射時間、燃料噴射時期設定手段205において、基本的な燃料噴射量が設定される。空燃比検出手段203により最上段の気筒7d内の燃焼後の空燃比(酸素濃度)が検出され、空燃比制御手段206において理論空燃比となるように燃料噴射時間、燃料噴射時期が算出され、燃料噴射弁13にフィードバック制御される。また、エンジン運転条件検出手段204において、吸気温度、大気圧、エンジン温度、冷却水温等が検出され、これらの信号に基づいて目標空燃比補正手段209で目標空燃比が補正されるとともに、エンジン運転条件変動範囲判定手段210において、吸気温度、大気圧、エンジン温度、冷却水温等の変動範囲(後述)が判定される。そして、補正された目標空燃比と判定された変動範囲に基づいて、燃料噴射時間算出手段207か燃料噴射時期算出手段208のいずれかを選択して空燃比制御が行われ、燃料噴射弁13にフィードバック制御される。
【0019】
本発明の燃料噴射制御においては、6気筒全体で見た場合の空燃比を図5に示す目標空燃比とするように行われる。すなわち、アイドル回転状態、トロール回転状態のような低回転低負荷運転域Aでは、空燃比(A/F)=11〜12のリッチ空燃比を、中回転中負荷運転域Bでは、空燃比=15〜16のリーン空燃比を、高回転高負荷運転域Cでは、空燃比=11付近の過リッチ空燃比を目標として空燃比制御が行われる。そのために、最上段の気筒7dについてはフィードバック制御により理論空燃比となるように燃料噴射量が制御され、残りの気筒については、気筒7dの燃料噴射量を基にエンジン全体で上記目標空燃比となるように補正した燃料量を供給するように制御する。
【0020】
図6〜図8は、本発明の燃料噴射制御を説明するための図であり、図6(A)は空燃比センサ105の検出信号(電圧値)を示す波形図、図6(B)は、燃料噴射量のフィードバック量を示す図、図6(C)は補正後の空燃比センサの検出信号の波形図、図6(D)は燃料噴射時期のフィードバック量を示す図である。
【0021】
空燃比制御は、図6(A)に示すように、a1点で空燃比がリーン側からリッチ側になると、図6(B)に示すように、燃料噴射量を減少させるように制御し、この制御によりセンサ出力が低下、すなわち空燃比がリーン側に変化してゆき、a2点で空燃比がリッチ側からリーン側になると逆に燃料噴射量を増大させ、空燃比がリッチ側に変化するように制御することにより、気筒7dを理論空燃比(空気過剰率λ=1)となるようにフィードバック制御している。
【0022】
ところで、空燃比は、吸気温度、大気圧、エンジン温度、冷却水温等のエンジン運転条件により微小変動するため、その補正を行う必要がある。しかしながら、燃料噴射弁の装着が吸気管からシリンダヘッドに変更になるため、燃料噴射位置と空燃比センサとの距離が小さくなり、制御系の応答性が敏感になる結果、従来の燃料噴射量のみを増減させるフィードバック制御を行うと、出力も敏感に変動してしまい、エンジンフィーリングを損なうという問題を有している。特に、船外機用エンジンの場合には、排気管の先端が水面下にあり背圧が変動するため、燃焼状態が悪化しやすく、これを解消するためには正確な空燃比制御が必要であり、この問題を解決することが重要となっている。
【0023】
そこで、本発明においては、ある条件で燃料噴射時期を増減させるフィードバック制御を採用する。図7及び図8は、本発明における燃料噴射時期による制御を説明するための図、図10は、本発明の制御の流れを示すフロー図である。
【0024】
図7において、TDCは上死点位置、EXOは排気ポート開位置、SCOは掃気ポート開位置、BDCは下死点位置、SCCは掃気ポート閉位置、EXCは排気ポート閉位置を示している。従来の燃料噴射時期は、排気ポートが閉じた直後であったが、本発明においては、下死点を過ぎて排気ポートが閉じる前の間に燃料を噴射するようにし、この間で燃料噴射時期を進角させればさせるほど、掃気ポートと排気ポートが開いている時間が増大し、排気に吹き抜ける燃料が増大するため、図8の曲線Xに示すように、空燃比はリーンの方向に変動し、また、燃料噴射時期を遅角させていくと再びリーンの方向に変動しやがて失火してしまう。
【0025】
本発明においては、この燃料噴射時期に対する空燃比の変動に着目し、空燃比の変動ΔA/Fが微小な範囲TBでは燃料噴射時期による空燃比制御とし、それ以外の範囲TA、TCでは、燃料噴射時期による制御では空燃比の変動が小さいため、燃料噴射時間による空燃比制御として点線Yのように切り換えるようにしている。一方、吸気温度は、曲線Zに示すように、温度に比例して空燃比がリッチの方向に変化するが、空燃比の変動ΔA/Fが微小な範囲TBに対応させて、燃料噴射時期制御の温度範囲TZを設定している。すなわち、吸気温度が温度範囲TZにある場合には、燃料噴射時期による空燃比制御として目標空燃比を補正するようにする。
【0026】
図6に戻り説明すると、図6(C)に示すように、a1点で空燃比がリーン側からリッチ側になると、図6(D)に示すように、燃料噴射時間(噴射量)PRLだけ減少させ、次いで燃料噴射時期をIRLだけ順次進角させるように制御し、この制御によりセンサ出力が低下、すなわち空燃比がリーン側に変化してゆき、a2点で空燃比がリッチ側からリーン側になると逆に燃料噴射時間を遅角させ、空燃比がリッチ側に変化するように制御することにより、気筒7dを補正後の空燃比ΔA/Fとなるようにフィードバック制御している。なお、燃料噴射時期を増減させる前に、最初に燃料噴射時間PRLで変化させるのは、空燃比の変化量を多くして応答時間を早めるためであるが、最初から燃料噴射時期を制御するようにしてもよい。
【0027】
図9は、大気圧により空燃比が変化することを示す図であり、従って、大気圧の変化についても吸気温度と同様に目標空燃比を補正して制御する。以下、エンジン温度、冷却水温等のエンジン運転条件についても同様である。
【0028】
図11は、本発明の筒内燃料噴射式エンジンの制御装置の他の実施形態を示す船外機の模式図である。なお、図1と同一の構成には同一番号を付けて説明を省略する。本実施形態は、4サイクルエンジンに適用した例であり、最上段の気筒7aの排気通路79に空燃比センサ105を設置している。
【0029】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、船外機に適用した例について説明しているが、エンジンを船体側に設置するエンジンや定置式エンジンなどにも適用可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1、2記載の発明によれば、空燃比による燃料噴射量のフィードバック制御を行う筒内燃料噴射式エンジンにおいて、空燃比を微小に補正することができ、エンジンフィーリングを向上させることができる。
【0031】
また、請求項2記載の発明によれば、エンジン運転条件の変動に対して空燃比を微小に補正することができ、エンジンフィーリングを向上させることができる。また、請求項3〜5記載の発明によれば、マリン用エンジンの場合には、排気管の先端が水面下にあり背圧が変動し吸入空気量が変動するため、燃焼状態が悪化しやすく、これを解消するためには正確な空燃比制御が必要であり、その問題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の筒内燃料噴射式エンジンの制御装置の1実施形態を示す船外機の模式図であり、図(A)はエンジンの平面図、図(B)は図(A)のB−B線に沿う縦断面図、図(C)は船外機の側面図、図(D)は燃料供給系の構成図である。
【図2】図1の船外機の縦断面図である。
【図3】図3(A)は図2の気筒の断面図、図3(B)は、図3(A)のB−B線に沿って矢印方向に見た断面図である。
【図4】図1の制御装置で演算処理される燃料噴射制御のブロック構成図である。
【図5】エンジン全体での目標空燃比を説明するための図である。
【図6】本発明の燃料噴射制御を説明するための図であり、図6(A)は空燃比センサの検出信号を示す波形図、図6(B)は、燃料噴射量、燃料噴射時期のフィードバック量を示す図である。
【図7】本発明における燃料噴射時期による制御を説明するための図である。
【図8】本発明における燃料噴射時期による制御を説明するための図である。
【図9】大気圧により空燃比が変化することを示す図である。
【図10】本発明の制御の流れを示すフロー図である。
【図11】本発明の筒内燃料噴射式エンジンの制御装置の他の実施形態を示す船外機の模式図である。
【符号の説明】
2…エンジン
13…燃料噴射弁
105…空燃比センサ
Claims (5)
- エンジンの空燃比を検出し、検出された空燃比が目標空燃比になるように燃料噴射量を制御する筒内燃料噴射式エンジンにおいて、燃料噴射時期に対する空燃比の変動に着目し、空燃比の変化|ΔA/F|が所定値K未満の場合は燃料噴射時期による空燃比制御をおこない、所定値K以上の場合は燃料噴射時期による制御では空燃比の変動が小さいため燃料噴射時間による空燃比制御をおこなうことを特徴とする筒内燃料噴射式エンジンの制御装置。
- 吸気温度、大気圧、エンジン温度、冷却水温の少なくとも一つのエンジン運転条件を検出して目標空燃比を補正する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の筒内燃料噴射式エンジンの制御装置。
- 前記エンジンがマリン用エンジンであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の筒内燃料噴射式エンジンの制御装置。
- 前記エンジンが2サイクルエンジンであることを特徴とする請求項3記載の筒内燃料噴射式エンジンの制御装置。
- 前記エンジンが4サイクルエンジンであることを特徴とする請求項3記載の筒内燃料噴射式エンジンの制御装置。
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