JP3976832B2 - 2−ケト−l−グロン酸の単離方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性発酵溶液に溶解している2−ケト−L−グロン酸のナトリウム塩の一水和物を、発酵溶液から結晶化し、次に塩をアルコール媒質中強酸と反応させることによって2−ケト−L−グロン酸をプロトン化することによって、水性発酵溶液に溶解している2−ケト−L−グロン酸のナトリウム塩を遊離酸のアルコール溶液に変換する新規方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
知られているように、2−ケト−L−グロン酸(KGA)は、アスコルビン酸(ビタミンC)製造のための重要な出発物質である。KGAの製造のための発酵法では、発酵に好ましい条件を維持するために、代謝産物として得られるKGAを、塩基(例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カルシウム)を加えることによって中和する。発酵生成物は、水性の、バイオマスを含有する発酵溶液であり、ここではKGA塩、つまり2−ケト−L−グロン酸ナトリウム又はカルシウム〔それぞれ、NaKGA又はCa(KGA)2〕が、溶解した形で存在している。
【0003】
アスコルビン酸又はアルコルビン酸塩の工業的製造のためには、発酵により生産されたKGAを、有機溶媒に移さなければならない。溶媒としては、低級アルカノールが好都合に使用される。このアルコールをKGAによりエステル化し、次に塩基を加えることによって、アスコルビン酸塩が、高収率で得られる。この替わりに、強酸性条件下で、有機溶媒中、KGAをアスコルビン酸に変換することもできる。しかし、収率は、概してやや低い〔Helv. Chim. Acta 17, 311-328 (1934) を参照〕。
【0004】
発酵溶液を処理する方法はいずれも、以下の3工程に基づく:
1.存在する2−ケト−L−グロン酸ナトリウム又はカルシウムを、プロトン化して遊離酸とし(例えば、NaKGA+H+ →KGA+Na+);
2.水を除去し;
3.発酵溶液中に存在するバイオマス、溶解しているタンパク質、そしてその他の汚染物質を除去する。
【0005】
工程を行う順序、そしてその特異的性能は、それぞれの方法に特徴的である。
【0006】
プロトン化(工程1)は、酸を添加することによって、水性発酵溶液中で行うことができる。米国特許(USP)3381027号及びヨーロッパ特許公開(EP)359645号によると、Ca(KGA)2に硫酸を加え、沈殿したカルシウム塩を分離することによって、溶解したKGAを得る。プロトン化は、カチオン交換樹脂を用いることによっても、行うことができる。EP359645号によると、水性のCa(KGA)2含有発酵溶液に、カチオン交換体を通過させ、カルシウムイオンを完全に除去する。カチオン交換体を使用する場合、カチオン交換体を十分長く使用することができるように、例えば微細濾過によって、バイオマスをあらかじめ完全に除去しておかなければならない(工程3)。
【0007】
プロトン化生成物は、そのpH値が2.0よりも有意に低い、水性のKGA含有溶液である(KGAのpKs 値は、2.54である)。次に、KGAを、結晶化、抽出(例えば、EP359042号により)、又は吸着(例えば、中国特許公開1097731A:Chem. Abs. 124, 56570 を参照)により単離し、それによって水から分離する(工程2)。KGAを高収率で結晶化することは困難である。その溶解性が非常に高いからである(例えば、30℃で480g/l)。抽出と吸着は、発酵に由来する汚染物質が存在する場合は特に工業的に困難な工程である。したがって、EP359042号によると、抽出前に、バイオマスを完全に除去しなければならない。
【0008】
EP403993号によると、単離したが精製してはいないKGAを、アスコルビン酸ナトリウムの製造に使用することができる。バイオマス及びタンパク質などの汚染物質は、以降の工程において、重炭酸ナトリウム又は重炭酸カリウムを加えて、非エステル化KGAを沈殿させることによって、除去する。
【0009】
これまで知られている方法のいずれにおいても、KGAのプロトン化を最初に行い、次に水を除去する。しかし、逆に行う、つまり最初に発酵溶液からNaKGA又はCa(KGA)2を単離して水を除去し(工程2)、更にプロトン化を行う(工程1)のも原則として可能である。したがって、2−ケト−L−グロン酸ナトリウム一水和物(NaKGA・H2 O)の結晶化は、特開昭52−66684号及び特開昭53−62894号公報により公知であり、溶解性(例えば、30℃で250g/l)から考慮すると、KGA・H2 Oの結晶化におけるよりも有意に高い収率が予想される。更に、両方の物質とも、一水和物として結晶化するが、これは通常考慮しない。この操作過程、つまり工程1の前に工程2を行うことについては、NaKGAが、ほとんど溶解性を有さないため、有機溶媒中でNaKGAを完全にプロトン化することは困難である。
【0010】
しかし、有機溶媒中でNaKGAをプロトン化する試みは、多少は報告されている。
【0011】
EP91134号によると、結晶性NaKGAは、エタノールとアセトン混合物中、ガス状塩化水素を使用することによって、KGAに変換することができる。同様に生成する塩化ナトリウムを分離する。反応の以降の過程では、結晶性アスコルビン酸への転位が、強酸性反応条件下では速やかに起こり、望ましくない副生成物が得られるため、収率は、60〜82%と低い。
【0012】
USP5391770号によると、メタノール中、NaKGAを、40%以上過剰量の濃硫酸と反応させることができる(実施例10)。メチルエステルへのエステル化を含む反応時間は、65℃で4.5時間にも達し、収率は、91.9%である。その後、pHを4まで上昇させ、硫酸ナトリウムを分離する。EP403993号によると、反応時間が長く、大量の過剰量の酸を使用するため、かなりの量の分解生成物が生じることが予想される。
【0013】
EP403993号には、KGA50%及びNaKGA50%の混合物を、メタノール中、約50%過剰量の硫酸と反応させることが開示されている(実施例5)。還流条件下、1時間の反応時間の後に、混合物を濾過する。得られる硫酸ナトリウムの収率は、理論値の約60%に相当する。したがって、最大50%ものKGAを、ナトリウム塩の形で使用することができる。基本的には、この方法は、KGAの用途を提供するものであり、NaKGAは、以降の工程で再使用することができる。
【0014】
後者の二つの方法においては、大量に過剰量の硫酸を使用することと、強酸性条件下での反応時間が長いことが短所である。化学量論的量の硫酸を、したがって緩やかな条件下で加える場合、通常は、かなりの割合のNaKGAが、生じる硫酸ナトリウムに含まれたままで残るため、収率が低下する。
【0015】
USP5391770号によると、アスコルビン酸のナトリウム塩(NaASC)もまた、メタノール中、硫酸を加えることによって、プロトン化してアスコルビン酸とすることができる。この場合、NaKGAは、不純物として、9%ほどまで存在する。溶媒であるメタノール中、アルコルビン酸の収率は、91%と96%の間である(実施例12、14及び15)。一方、メタノール75%と水25%の溶媒混合物中では、アスコルビン酸の収率は、99%である(実施例2)。明らかに、純粋な溶媒における方が、溶媒混合物におけるよりも、その収率はかなり低い。含水量が15〜25%であるのが好ましいのが示されているからである。これは、純粋な溶媒と比較すると、溶媒混合物中におけるNaASCの溶解度が高い(例えば、溶媒混合物中では、40℃で約2重量%、純粋な溶媒中では、約0.3重量%である)ためである。
【0016】
溶解度が低い場合、物質の移送が妨げられ、溶解しにくい塩と硫酸との反応により、非常に溶解しにくい硫酸ナトリウム(メタノール中、溶解度は、0.024重量%)が生じることも、同様に収率が低い結果を招く。物質移送の問題は、NaKGA・H2 Oが関与する反応の場合にもかなり生じると予想される。その溶解度は、アスコルビン酸ナトリウムのそれよりもかなり低いからである(40℃でメタノール中、<0.01重量%、90%メタノール/10%水中で<0.1重量%)。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、最も単純かつ可能な方法で、水性の、非精製発酵ブロスに存在する2−ケト−L−グロン酸のナトリウム塩を、アルコール溶液中の遊離2−ケト−L−グロン酸に高収率、高純度で変換することを可能とする方法を提供するものである。同時に、従来の技術が有する短所、特にバイオマス、タンパク質などを、例えば微少濾過によって完全に除去し、カチオン交換体を用いて、水性発酵溶液から金属イオンを除去し、更に2−ケト−L−グロン酸を結晶化又は乾燥することを避けることができる。更に、容易に入手できる化学物質のみを使用し、工程数もできるだけ減らすことができる。
【0018】
本発明の範囲において、上記の要件を満たし、2−ケト−L−グロン酸のナトリウム塩をバイオマスのあまり除去されていない発酵溶液から結晶化し、得られた2−ケト−L−グロン酸ナトリウム一水和物を遊離2−ケト−L−グロン酸のアルコール溶液に変換する方法を今や発見した。2−ケト−L−グロン酸のプロトン化、及び金属イオンの除去は、この場合では、アルコール媒質中での反応によってのみ行う。アルコール媒質に懸濁した2−ケト−L−グロン酸ナトリウム一水和物(NaKGA・H2 O)を、低含水量の酸と収率良く反応させて、溶解した遊離2−ケト−L−グロン酸(KGA)と不溶性の塩を得るための特定の反応条件を今や発見した。この方法により初めて、水性発酵溶液からのNaKGA・H2 Oの結晶化が実施可能となったのである。発酵溶液にカチオン交換体を通過させたり、KGAを結晶化又は乾燥するなどの、従来の方法では必要であった必須工程が、これによって避けることができる。本発明による方法の結果、KGAが、アルコール溶液中に存在し、どのような方法によってもKGAを高収率で直接エステル化し、アスコルビン酸に変換することができる。したがって、一連の方法工程は、本発明による方法を特徴とする。つまり、最初にNaKGA・H2 Oを発酵ブロスから結晶化し、結晶水以外の水を完全に除去(工程2、上記を参照)し、そして強酸(低含水量)、例えば硫酸を添加することによって、溶媒である低級アルカノール中で、プロトン化(工程1)を完全に行う。溶解しにくい酸の塩、例えば硫酸ナトリウムが生じるが、これは速やかに除去することができる。所望のKGA溶液が残留し、上述したように、これを直接エステル化し、アスコルビン酸に変換することができる。使用するNaKGA・H2 O及び生成物(例えば、硫酸ナトリウム)の溶解性が非常に低いにもかかわらず、97%を超える収率が得られる、プロトン化のための特殊な反応条件もまた、特徴的である。この点から、物質としてのNaKGA・H2 Oに関する、特異的で従来知られていなかった特性を、以下に詳細に説明するように、利用している。
【0019】
したがって、本発明の目的は、水性発酵溶液中に存在する2−ケト−L−グロン酸のナトリウム塩を、遊離酸のアルコール溶液に変換し、所望であれば、該酸のアルキルエステルに変換する方法であって、
a)水性発酵溶液から、蒸発、冷却又は置換を含む結晶化(以降、「蒸発、冷却又は置換による結晶化」と称する)によって2−ケト−L−グロン酸ナトリウム一水和物を回収し、所望であればこのようにして得られた結晶化物を粉砕することによって粉状にし、
b1)工程a)で得られた、場合により粉砕された2−ケト−L−グロン酸ナトリウム一水和物を、低級アルコールに懸濁し、結晶を膨潤させ、次に低含水量の酸を加えて、pH測定値を1.5以上とするか、又は
b2)工程a)で得られた、場合により粉砕された2−ケト−L−グロン酸ナトリウム一水和物を、ほぼ化学量論的量の低含水量の酸と共に、湿潤粉砕システム(wet grinding system)を用いて、低級アルコールに加えて、pH測定値を1.5以上とするか、又は
b3)生成物流(product stream)の再使用を含む工程b1)及びb2)の組み合わせを行い、
c)工程b1)、b2)又はb3)で形成された、加えた酸との塩を分離して、2−ケト−L−グロン酸のアルコール溶液を得、そして所望であれば、
d)2−ケト−L−グロン酸をアルコールでエステル化するために、工程c)で得られた2−ケト−L−グロン酸のアルコール溶液を、触媒量の酸又は酸性カチオン交換体で処理して、対応する2−ケト−L−グロン酸の低級アルキルエステルを得ることを特徴とする方法である。
【0020】
本発明による方法を実施する前に行う発酵により、バイオマスを含有する不透明な発酵ブロスを得る。発酵ブロス中に存在する2−ケト−L−グロン酸のナトリウム塩の結晶化〔工程a)〕は、原則として、このブロスから直接行うことができる;しかし、遠心分離によりバイオマスの少なくとも90%をあらかじめ分離しておくのが好都合であることが認められている。この場合には、不透明であるが、スラッジを含まない発酵溶液が得られる。しかし、結晶化の前にバイオマスと溶解しているタンパク質を完全に除去する必要はない。
【0021】
方法工程a)による水性発酵ブロス又は溶液からのナトリウム塩の結晶化は、発酵ブロス又は溶液を濃縮し、溶液を冷却し、又は別の溶媒を加えることによって、つまり蒸発、冷却又は置換結晶化によって、それ自体公知の方法で好都合に行うことができる。通例の付加的条件も、この場合守るべきであろう。したがって、例えば、蒸発結晶化は、減圧下、そして同時に低温、好ましくは約35℃〜約60℃の範囲の温度で行うべきである(生成物の分解をできるだけ避けるため)。結晶化は、連続的又はバッチ法により行うことができるが、連続的に行うのが好ましい。連続的蒸発結晶化が、好ましい結晶化法である。したがって、結晶化物は、濾過又は遠心分離などの固体/液体分離操作により母液から分離することができる。得られるNaKGA・H2 O結晶化物は、このような条件下で通常は、98%を超える純度を有しており、更に少量の有機汚染物質(窒素<500ppm)を有しているが、これは以降有利な方法で除去することができる。
【0022】
次の工程〔b)〕では、結晶形状、又は場合により、粉砕によって小さいサイズになった形状の結晶化物を、まず低級アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール又は1,2−エタンジオール(グリコール)、好ましくはメタノールに懸濁する。NaKGA・H2 Oは、水の放出と共に、無水物(NaKGA)に変換されて、多量の非常に細い(<2μm)針状物質を形成することが認められた。これらの針状物質は、使用した一水和物よりもかなり大きい表面積を有するため、表面積に依存する反応が好ましい。この新たな、針形結晶の生成を伴った脱水の様式は、従来は、温度上昇によって観察されるのみであった〔この点については、M. Kuhnert-Brandstaetter, Theromicroscopy of Organic Compounds, Wilsons and Wilson's Comprehensive Analytical Chemistry, G. Svehla (Ed.), Elsevier, Amsterdam, Vol. 16, S. 355(1982)記載の「メタンドリオールの脱水(Dehydration of Methandriol)を参照〕。以下に記載する反応は、NaKGA・H2 Oの特異的特性に基づいて調整したものである:
1.脱水
2NaKGA・H2 O(溶解していない)→
2NaKGA(溶解していない、針状物質)+2H2 O
2.プロトン化
2NaKGA(溶解していない、針状物質)+H2 SO4 →
2KGA(溶解している)+Na2 SO4 (溶解していない)
【0023】
プロトン化には、低含水量の強酸を使用する。加える、「低含水量の」酸の含水量は、本方法においては、原則として決定的なものではない。しかし、得られる2−ケト−L−グロン酸/アルコール溶液中の水の濃度によって、以降のエステル化の平衡が決定される。工業的経済的観点から、低含水量の酸、つまり濃縮と表示されている、低含水量の酸を使用するのが好ましい。低含水量の酸としては、例えば硫酸、硝酸、塩酸及びリン酸(それぞれ濃縮されたもの)などの濃縮された鉱酸、並びにガス状塩化水素を好都合に考慮することができる。濃硫酸又は塩酸、特に>95%硫酸を使用するのが好ましく、工程b)においては、対応する酸のナトリウム塩、例えば硫酸ナトリウム(これは、アルコール媒質中ではほとんど溶解せず、したがって容易に分離することができる)が生成する。この酸を、化学量論的量又はわずかに過剰である量(一般的には、5%未満の過剰量)加えるのが好ましい。
【0024】
低級アルコールにナトリウム塩を懸濁すると、塩の結晶が膨潤する。
【0025】
反応1.及び2.を促進する反応条件は、本発明による方法に特徴的である。以下は、3種類の方法、b1)、b2)及びb3)に関する。
b1)NaKGA・H2 O結晶をまずアルコール溶媒に懸濁して、膨潤させる(NaKGA・H2 Oを、表面積のより大きい針形結晶へ変換する)と、高収率となる。この場合、針状物質は、使用する原料の粒径、及び撹拌強度に応じて、数秒から数時間以内に生成する。好ましくは、微細原料(<100μm)又は/及び強力撹拌機もしくは分散機のいずれかを用いる。通常、針状物質は、10分間よりも有意に短い期間内に生成する。好ましくは、溶媒(低級アルコール)に対して10重量%未満のNaKGA・H2 Oを使用する。針状物質の形成のため、懸濁液が非常に撹拌しにくいからである。1.及び2.の反応を繰り返すか、又はそのほかの再使用により、より高い濃度が得られる。針状物質形成の終了時に、低含水量の酸を導入し、それによってpH値を1.5以上、好ましくは2.5〜3.5の間とする。より低いpH値では、より多量のNaKGAが塩に取り込まれ、望ましくない副生成物が、より多量に生成する(特に硫酸の場合)。
【0026】
b2)NaKGA・H2 Oと酸を同時に加える場合に、高収率となる。しかし、例えば回転子−固定子分散器、ホモジナイザー、超音波装置又は同様の装置を用いるなどして、湿潤粉砕(wet milling)により粒径を小さくした場合のみである。反応があまり早く進行し過ぎず、反応を促進する針状物質生成が、少なくとも微視的程度で起きるために、pH値は、やはり1.5以上、好ましくは2.5〜3.5以上である必要がある。反応時間は、通常は20分未満である;湿潤粉砕の後では、より長い時間が必要である。得られた塩の平均粒径は、最大10μm 、好ましくは<3μm である必要がある。
【0027】
湿潤粉砕に高エネルギーを導入することが必要であることは、方法b2)の欠点である。しかし、単純な反応操作、特に、方法b1)におけるように撹拌が困難である懸濁化を避けることができるのが、好都合である。
【0028】
b3)方法b1)及びb2)を組み合わせて使用するのが、好都合である。例えば、針状物質形成又は酸の添加のいずれかを、連続した反応器中で行うことができ、湿潤粉砕も更に一つの反応器中で行うことができる。更に、連続工程において、針状物質の生成〔方法b1)〕を最初の工程で行い、酸の添加と共に行う湿潤粉砕〔方法b2)〕を、次の工程で行うことができる。
更に、溶解しにくい塩を、例えばハイドロサイクロン(hydrocyclone)を用いて、選択的に再使用することができる。この方法により、溶解しにくい塩の滞留時間を延長し、達成収率を更に引き上げる。かなりの量のNaKGA・H2 Oを含有する硫酸ナトリウムもまた、溶媒に懸濁することができる。典型的な針状物質の生成と、低含水量の酸との反応は、方法b1)により、高収率で行うことができる。
【0029】
第2の工程としては、工程b1)又は工程b2)を行うのが好ましい。
【0030】
3種類の方法b1)〜b3)のいずれにも、温度制限を行う必要はない。しかし、好ましくは、温度は、約20℃〜約70℃の範囲内とする。KGAは、低温では、良好な溶解性を示さないが、高温では分解する。一般的には、実質的にエステル化反応が起きないように、反応条件を選択する。2−ケト−L−グロン酸〔工程d)〕のエステル化が所望であれば、不溶性の塩、例えば硫酸ナトリウムの分離後、触媒として酸の存在下、公知の方法でエステル化を問題なく行うことができる。
【0031】
pH値は、水溶液についてのみ、定義する。ここで述べるpH値は、電解質として3M 塩化カリウム溶液と共に、pHガラス電極を用いた場合の測定値を示す。他は同一の条件で、その他の測定装置を使用した場合、これとは異なるpH値が測定される。したがって、pH範囲を規定することには問題がある。通常は、有意に5%未満のエステルが、pH値>1.5で得られる。
【0032】
遊離2−ケト−L−グロン酸は、選択した反応条件下で、反応媒質に溶解するはずである。
【0033】
工程c)において溶解しにくい塩を分離し、そして場合によって、工程d)で2−ケト−L−グロン酸をエステル化することは、それぞれの場合、公知の方法で行うことができる。したがって、塩の分離は、濾過及び/又は遠心分離、好ましくは遠心分離により行うことができる。しかし、基本的に、すべての固体/液体分離法が、<10μm の粒子で考えられる。得られたKGAの透明な溶液は、次に、触媒量の酸を加えるか、又は酸性イオン交換体を用いることによって(例えば、EP671405号により)、対応するエステルに変換することができる。
【0034】
好都合には、無水溶媒と濃縮酸(低含水量)を用いる。水が、以降のエステル化の平衡に不都合に影響を及ぼすからである。37%濃塩酸又は再使用物質流(recycled substance stream)の場合、ある程度の水が存在するのは勿論である。しかし、含水量は、10%を超えないのが好ましい。
【0035】
本発明による本方法により、ビタミンC製造のために非常に重要であり、水性発酵溶液中溶解した塩として存在する2−ケト−L−グロン酸を、相対的に簡単かつ経済的な方法で、遊離酸のアルコール溶液に変換することができる。このようにして得られた2−ケト−L−グロン酸の溶液は、非常に高い純度を有し、公知の方法でアスコルビン酸に変換することができる。
【0036】
本発明による方法の根本的な利点とは、まだバイオマスを含有する不透明な発酵溶液を、2−ケト−L−グロン酸ナトリウム一水和物の高収率(つまり、90%より有意に高い)での結晶化のため、最初の工程〔a)〕で使用することができるという点である。工程b)において次に行う、低含水量の酸との反応(プロトン化)によって、溶解しにくい塩が生成し、これによりバイオマス又はタンパク質の残渣を、かなり分離することができる。したがって、実質的にバイオマスを含有しない、アルコールに2−ケト−L−グロン酸を含有する透明な溶液を、工程b)において高収率で得ることができる。したがって、水相からバイオマス又はタンパク質を完全に分離することは避けることができる。
【0037】
【実施例】
水性発酵溶液から、2−ケト−L−グロン酸のナトリウム塩を、遊離酸のアルコール溶液に変換するための以下の実施例により、本発明による方法の好都合な実施態様が示されるが、これらは、いかなる方法によっても限定することを意図するものではない。温度はすべて摂氏(℃)で示す。
【0038】
実施例1
2−ケト−L−グロン酸のナトリウム塩(一水和物として;以降はNaKGA・H2 Oとする)を、以下のように発酵ブロスから結晶化した。
水性の、バイオマス含有発酵ブロス2,195gを、12,000gで10分間遠心分離して、不透明な上清2,160gとスラッジ35g(1.5%に相当)を得た。上清を減圧下、20℃で濃縮し、分離した最初の結晶化物を濾取し、水で洗浄した。洗浄水は、残存している溶液と合わせた。これを20℃で再び濃縮し、2回目の結晶化物を濾取し、水で洗浄した。3回目及び4回目の結晶化物についても同様の方法で、洗浄液を再使用し、濃縮、濾過、及び洗浄を行った。
【0039】
遠心分離した、不透明な発酵ブロス2,160gの結晶化により、以下の生成物を得た。
1回目の結晶化物:132.90g、純度99.3%(収率54%)
2回目の結晶化物:60.17g、純度>99.5%(全体的収率78.9%)
3回目の結晶化物:29.70g、純度96.6%(全体的収率90.6%)
4回目の結晶化物:15.00g、純度79.5%(全体的収率95.5%)
3回目までの結晶化の全体的収率は、91%であり、平均純度は、約99%であった。
【0040】
実施例2
遠心分離し、不透明な、濃縮前の発酵ブロスを、真空下、55℃で、6リットルの晶析装置中、連続的に結晶化させた。定常状態で、発酵溶液1,550g/h を、17.0重量%2−ケト−L−グロン酸ナトリウム(NaKGA)に連続して加えた(1.22mol に相当)。NaKGA・H2 O含有率99%の乾燥結晶化物が、平均241g/h(1.02mol/h に相当)分離した。また、NaKGA11.9%を含有する母液180g/h(1.02mol/h)を得た。すすぎ水、及び精製溶液において、合わせて更に0.08mol/h のNaKGAを回収した。母液の窒素含有率は、>1重量%であった。結晶は、窒素180ppm を含有していた。
【0041】
実施例3
含有率99%のNaKGA・H2 O 40.0g(169mmol)を、撹拌しながら、室温で、メタノール400gに懸濁した。撹拌困難な、濃い懸濁液が生じた。20分後、95%硫酸8.73g(85mmol)を5分以内に、最低pH2.0で加えた。10分後、NaKGA・H2 O 20.0g(85mmol)を更に加え、5分後、95%硫酸4.4g(42mmol)を加え、混合物を更に10分間撹拌した。NaKGA・H2 O 20gと95%硫酸4.4gを更にもう一度加えた。室温で75分間撹拌後、溶液を濾過した。2−ケト−L−グロン酸の含有率が3.6%(KGA;5mmol)である硫酸ナトリウム25.21gが分離した。得られた濾液には、KGA329mmolと2−ケト−L−グロン酸メチル(MeKGA)3mmolが含まれており、これは、収率98%に相当した。濾過残渣中に確認されたKGAと合わせると、回収率は、ほぼ100%であった。
【0042】
実施例4
含有率99.0%のNaKGA・H2 O 80.0g(338mmol)及び95%硫酸17.63g(17mmol)を、20〜35℃、2.5を超えるpH値で、15分以内に、メタノール390gに加えた。回転子−固定子系を有する分散器を、湿潤粉砕のための反応容器中で操作した。60分間の分散後、懸濁液を濾過し、濾過残留物を少量のメタノールで洗浄した。硫酸を制御しながら加える間、pH値は、2.5で一定に保持されていた。75分後に、pH値は、2.6と測定された。得られた濾液は、KGA 330mmolを含有しており、これは、収率98%に相当した。KGA含有率5.7%の濾過残留物(硫酸ナトリウム)25.45gが得られ、これは7mmolに相当していた。測定可能なMeKGAの含有率は、濾液中0.04%(1mmol)であり、濾液残留物中には検出されなかった。濾液残留物中に確認されたKGAと合わせた、濾液中のKGAとMeKGAの回収率は、したがってほぼ100%であった。
【0043】
実施例5
含有率99%のNaKGA・H2 O 75.0g(317mmol)及び95%硫酸16.38g(159mmol)を、60℃、pH値2.5で、6分以内に、メタノール375gに加えた。回転子−固定子系のついた分散器を、湿潤粉砕のための反応容器中で操作した。加えた後、混合物を更に10分間分散し、次に濾過し、濾過残留物を、メタノール約10mlで洗浄し、減圧下で乾燥した。得られた濾液は、KGA303mmol及びMeKGA5mmolを含有しており、これは収率97%に相当していた。KGA含有率6.2%の濾過残留物(硫酸ナトリウム)24.14gが得られ、これは8mmolに相当していた。MeKGAの測定可能な含有率は、濾液中0.27%(0.5mmol)であり、濾過残留物中では0.04%であった。したがって、濾液中のKGA及びMeKGAと、濾過残留物中に認められるKGA及びMeKGAの回収率は、ほぼ100%であった。
【0044】
実施例6
実施例2に記載の方法で得た結晶性NaKGA・H2 O 80.0g(338mmol)及び96%硫酸14.00g(178mmol)を、65℃、2.5を超えるpH値で、4分間以内に、メタノール400gに加えた。更に硫酸4.14g(41mmol)(全体で、化学量論的に5%過剰)を2分間かけて加えたが、その間にpH値は2.0に低下した。回転子−固定子系のついた分散器を、湿潤粉砕のための反応容器中で操作した。10分後、混合物を濾過し、濾過残留物をメタノール40mlで洗浄した。濾液は、KGA314mmol及びMeKGA12.1mmolを含有していた。KGA7.5mmol及びMeKGA0.5mmolを含有する乾燥濾過残留物(硫酸ナトリウム)25.02gを得た。収率は、96.4%であり、回収率は98.8%であった。
【0045】
実施例7
実施例2に記載の方法で得た結晶性NaKGA・H2 O 80.0g(338mmol)及び96%硫酸15.40g(151mmol)を、65℃、2.5を超えるpH値で、4分間以内に、1,2−エタンジオール400gに加えた。更に硫酸1.88g(41mmol)を1分以内に加えたが、その間にpH値は、2.3に低下した。回転子−固定子系のついた分散器を、湿潤粉砕のための反応容器中で操作した。10分後、混合物を濾過し、濾過残留物を少量の1,2−エタンジオールで洗浄した。KGA2.3重量%(KGA2.4mmolに相当)を含有する、乾燥濾過残留物(硫酸ナトリウム)19.84gを得た。溶媒の沸点が高いため、濾液は、十分に分析することができなかった。
【0046】
実施例8
実施例2に記載の方法で得た結晶性NaKGA・H2 O 80.0g(338mmol)及び96%硫酸9.92g(97mmol)を、65℃、pH値2.5で、5分間以内に、含水量8%のメタノール432gに加えた。更に硫酸7.36g(72mmol)を3分間以内に加えたが、その際pH値は、最低1.9であり、最終的に2.3であった。回転子−固定子系のついた分散器を、湿潤粉砕のための反応容器中で操作した。10分後、懸濁液を濾過し、濾過残留物をメタノール20mlで洗浄した。KGA5.7%(6.9mmol)及びMeKGA 0.2%(0.2mmol)を含有する、乾燥濾過残留物23.43gを得た。濾液は、KGA325mmol及びMeKGA3.5mmolを含有していた。
【0047】
実施例9
NaKGA・H2 O、NaKGA及びKGAを合計17.0mmol(KGA39.7%に相当)含有する硫酸ナトリウム10.0gを、20℃でメタノール100mlに懸濁した。濃い懸濁液が20分後に生成した。95%硫酸0.82g(79mmol)を、pH値が常に2.0を超えているように、徐々に加えた。1時間撹拌後、pH値は、2.3であった。懸濁液を濾過し、濾過残留物を少量のメタノールで洗浄した。これにより、KGA 0.12%を含有する濾過残留物(硫酸ナトリウム)7.0gを得た。真空下で濾液の溶媒を留去して、KGA81.4%及びMeKGA6.5%を含有する生成物3.47gを得た。
【0048】
実施例10
連続10回の実験のそれぞれにおいて、1リットルの反応容器にメタノール400gを入れ、それぞれ前の実験から得た硫酸ナトリウムをそこに懸濁した。それぞれの場合、実施例2に記載の方法で得た結晶性NaKGA・H2 O 80.0g(3.38mmol)を60℃で5分間かけて加え、それぞれの場合、95%硫酸17.5g(169mmol)を、約2.5のpH値で、10分以内に加えた。回転子−固定子系のついた分散器を、湿潤粉砕のための反応容器中で操作した。更に5分間反応させた後、混合物を濾過し、湿った濾過残留物(硫酸ナトリウム)を以降の実験に使用した。最後の実験において、濾過残留物をメタノール400mlで洗浄し、乾燥した。最後の実験により、KGA3.9%及びMeKGA 0.3%(0.05mmol)を含有する、乾燥した濾過残留物(硫酸ナトリウム)240gを得た。濾液と洗浄水、合わせて3,570gは、KGA16.6%(3.06mol)、MeKGA1.49%(0.25mol)及び窒素11ppm を含有していた。硫酸ナトリウムでは、窒素350ppm が測定された。硫酸ナトリウムの平均粒径は、一連の実験の間、10μm(1回目の実験)から3.7μm(10回目の実験)へ低下していた。
Claims (2)
- 水性発酵溶液中に存在する2−ケト−L−グロン酸のナトリウム塩を、遊離酸のアルコール溶液に変換し、所望であれば、該酸のアルキルエステルに変換する方法であって、
a)水性発酵溶液から、蒸発、冷却又は置換による結晶化によって2−ケト−L−グロン酸ナトリウム一水和物を回収し、所望であればこのようにして得られた結晶化物を粉砕することによって粉状にし、
b1)工程a)で得られた、場合により粉砕された2−ケト−L−グロン酸ナトリウム一水和物を、低級アルコールに懸濁し、結晶を膨潤させ、次に低含水量の酸を加えて、pH測定値を1.5以上とするか、又は
b2)工程a)で得られた、場合により粉砕された2−ケト−L−グロン酸ナトリウム一水和物を、ほぼ化学量論的量の低含水量の酸と共に、湿潤粉砕システムを用いて、低級アルコールに加えて、pH測定値を1.5以上とするか、又は
b3)生成物流の再使用を含む工程b1)及びb2)の組み合わせを行い、
c)工程b1)、b2)又はb3)で形成された、加えた酸との塩を分離して、2−ケト−L−グロン酸のアルコール溶液を得、そして所望であれば、
d)2−ケト−L−グロン酸をアルコールでエステル化するために、工程c)で得られた2−ケト−L−グロン酸のアルコール溶液を、触媒量の酸又は酸性カチオン交換体で処理して、対応する2−ケト−L−グロン酸の低級アルキルエステルを得る
ことを特徴とする方法。 - 請求項1記載の方法により得られた2−ケト−L−グロン酸又は2−ケト−L−グロン酸低級アルキルエステルの、アスコルビン酸製造のための使用。
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