JP3976511B2 - バッテリカバー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種車両等のバッテリポストに直付けされるヒューズユニットに適用され、ヒューズ等を保護するバッテリカバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両等に搭載されるバッテリは、鉛合金で作られた一対のバッテリポストを有している。バッテリポストには、各種電装品等にバッテリからの電源を供給するために、複数の端子接続部を有するヒューズユニットが装着されているものがある。ヒューズユニットは、ヒューズ等が一体形成されたヒューズエレメントと、ヒューズエレメントを収納する樹脂ボディとから構成されている。
【0003】
樹脂ボディからは、端子接続部やヒューズ等が露出しており、水滴等が浸入すれば腐食しやすい状態になっている。従って、かかる部位の絶縁、防水、防塵を行うために、ヒューズユニットの上部はバッテリカバーで覆われているのが一般的である。
【0004】
バッテリカバーは、樹脂ボディと一体形成されているものや、車両組付時やメンテナンス時に端子等の交換やヒューズの視認等を行う必要性に配慮して、別体として形成されているものがある。別体のバッテリカバーは、係合手段により樹脂ボディに着脱自在に装着されるようになっている。
【0005】
図8及び図9は、別体構成された従来のバッテリカバーの一例を示したものである。図8に示すように、バッテリカバー100は、ヒューズユニット上部(図示しない)を覆う第一のカバー101と、バッテリポスト等を覆う第二のカバー111と、第一のカバー101と第二のカバー111を繋ぐヒンジ部108とにより一体的に構成されている。バッテリカバー100は、耐熱性のある塩化ビニール等の合成樹脂を構成材料としている。
【0006】
第一のカバー101は、内部空間にヒューズユニットの収納スペースを有する箱蓋形状を成している。第一のカバー101の一側は、電線付き端子を挿入することができるように開口104が形成されている。第一のカバー101の他側には、第二のカバー111を開扉可能に回動保持するヒンジ部108が上壁102の縁部に沿って一体に形成されている。
【0007】
第一のカバー101は、ヒューズエレメントがインサート成型された樹脂ボディ(図示しない)に対し、係合手段を利用して着脱自在に取付けられる。第一のカバー101の側壁103に備わるロック部105は、樹脂ボディの側壁の凹部に係合するようになっている。
【0008】
第二のカバー111は、ヒンジ部108に続いて一体に形成され、ヒューズユニットのバッテリポスト接続部側及びバッテリポストを覆う開閉可能な保護カバーであり、平面視、略クランク状の上壁112と、上壁112の周囲に略直角に繋がる側壁113とからなっている。上壁112がクランク状を成しているのは、ヒューズユニットの形状に対応して形成されているからである。
【0009】
ヒンジ部108は、第一のカバー101と第二のカバー111とを繋ぐ中継部材であり、第一のカバー101の上壁102と第二のカバー111の上壁112とに連続して形成されている。ヒンジ部108は、平板状を成し、第二のカバー111に対する回動中心として機能している。
【0010】
図9は、第二のカバー111の開閉軌跡120を示したものである。第二のカバー111はヒンジ部108を回動中心として、円弧曲線を描いて開閉される。また、同図は、バッテリ115の膨出壁116に対面する第二のカバー111が、膨出壁116上部に干渉して、開閉操作をスムーズに行うことができなくなることも示している。このような事態に配慮して、膨出壁116と第二のカバー111との間に空きスペース121が設けられるとともに、第二のカバー111の干渉部位には、逃げ部(切欠状開口)117が形成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術のバッテリカバー100が、周囲に膨出壁116を有するバッテリ115に適用されると、第二のカバー111の開閉軌跡120がバッテリポスト周囲の膨出壁116側に突出しているので、第二のカバー111開閉時に膨出壁116と干渉するという問題があった。これは、ヒューズユニット上面から突出するスタッドボルトを保護するために、バッテリカバー100を高く形成しなければならず、同時にヒンジ部108も高い位置となるからである。従って、前記従来技術では、干渉を回避するために、第二のカバー111と膨出壁116との間に空きスペース121を形成するとともに、第二のカバー111の側壁113に逃げ部117を設けていた。
【0012】
しかし、逃げ部117を設けると、周囲に膨出壁116を有しないバッテリに適用された場合、導電性の異物や水滴等が浸入して絶縁、防水、防塵効果が半減するという心配があった。
【0013】
さらに、第一のカバー101と第二のカバー111とを繋ぐヒンジ部108が、第一のカバー101の上壁102及び第二のカバー111の上壁112と略面一の状態にあるとともに、第二のカバー111の開扉角度を規制するストッパーもないので、第二のカバー111を開きすぎてヒンジ部108が塑性変形(疲労等)し、第二のカバー111に破損を生ずる心配もあった。
【0014】
本発明は、上記した点に鑑み、バッテリポスト周囲に膨出壁のある場合であっても、第二のカバーとバッテリポスト周囲の膨出壁との干渉を回避するとともに、ヒューズユニットに対するバッテリカバーの密閉性を向上させ、水滴等の浸入を阻止して絶縁性、防水性及び防塵性を高めたバッテリカバーを提供することを目的とする。また、他の目的は、第二のカバーの開閉操作性を損なうことなく、ヒンジ部の塑性変形を防止して、長寿命化を図ることのできるバッテリカバーを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のバッテリカバーは、周囲に膨出部の膨出壁を有するバッテリポストにバッテリ端子を介して接続されるヒューズユニットの上部を覆う第一のカバーと、該第一のカバーにヒンジ部を介して繋がる第二のカバーとで構成され、第二のカバーは前記ヒンジ部を回動中心として開扉可能であり、前記バッテリポスト周囲の前記膨出壁に対して円弧軌跡を描いて移動する前壁に、前記膨出壁との干渉を回避する逃げ部を形成したバッテリカバーにおいて、前記ヒンジ部に繋がる連接部が前記第二のカバーと一体に形成され、該ヒンジ部及び該連接部が前記第一のカバーの上壁及び前記第二のカバーの上壁並びに前記膨出部上面より低い位置にあることを特徴とする。
【0017】
また、請求項2記載のバッテリカバーは、請求項1記載のバッテリカバーにおいて、前記ヒンジ部と前記第一のカバーとの間に第一の傾斜壁が設けられ、前記連接部と前記第二のカバーとの間に第二の傾斜壁が設けられ、該両傾斜壁が当接することで、該第二のカバーの開扉角度が規制されることを特徴とする。
【0018】
また、請求項3記載のバッテリカバーは、請求項2記載のバッテリカバーにおいて、前記第一の傾斜壁と前記連接部との成す角度が鈍角であることを特徴とする。
また、請求項4記載のバッテリカバーは、請求項1〜3の何れかに記載のバッテリカバーにおいて、前記ヒンジ部は、前記連接部の肉厚より薄肉に形成されていることを特徴とする。
【0019】
また、請求項5記載のバッテリカバーは、請求項1〜4の何れかに記載のバッテリカバーにおいて、前記ヒューズユニットの並列な二つのスタッドボルトと前記バッテリ端子のスタッドボルトとの間に前記ヒンジ部が配置されることも有効である。
【0020】
以下に、上記構成に基づく作用・効果を説明する。
請求項1記載の発明においては、ヒンジ部及び連接部が第一のカバーの上壁及び第二のカバーの上壁並びに膨出部上面より低い位置にあるので、低い位置にしない場合と比べ、第二のカバーの開閉の際にその前壁の開閉軌跡が閉じた位置よりバッテリポスト周囲の膨出壁側へ出っ張ることがない。すなわち、開閉軌跡を形成する第二のカバーの回動中心がカバー上壁びに膨出部上面より下側に位置しているので、下側に位置させた分、第二のカバーの前壁の開閉軌跡の閉じた位置から膨出壁側への移動が小さくなり、前壁の逃げ部を小さくしても膨出壁と第二のカバーとの干渉が回避できる。
【0021】
また、ヒンジ部に繋がる連接部が第二のカバーと一体に形成されているので、ヒンジ部は連接部の後方に位置し、第二のカバーの開閉軌跡の曲率半径を大きく形成することができるので、その分、第二のカバーの前壁の開閉軌跡の閉じた位置から膨出壁側への移動が小さくなる。
【0023】
請求項2記載の発明においては、第一のカバーと第二のカバーの両傾斜壁が当接することで、第二のカバーの開扉角度が規制され、開けすぎ等によるヒンジ部の塑性変形が防止される。
【0024】
請求項3記載の発明においては、連接部と第一の傾斜壁とが鈍角で交差しているので、第二のカバーの開閉操作が妨げられることはない。
【0025】
請求項4記載の発明においては、ヒンジ部は前記連接部の肉厚より薄肉に形成されているので、ヒンジ部の可撓性が向上して、スムーズに第二のカバーを上向きに開扉でき、下向きに閉扉することができる。従って、車両組付時やメンテナンス時の作業性が向上する。
【0026】
請求項5記載の発明においては、ヒンジ部がヒューズユニットの上面から突出する二つのスタッドボルトとバッテリ端子のスタッドボルトとの間に配置されているので、バッテリカバーの高さ寸法が高くてもヒンジ部を低い位置に形成することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図5及び図7は、本発明に係るバッテリカバーの一実施形態を示すものである。バッテリカバー10は、ヒューズユニット61(図7等参照)とは別体であるが、一度バッテリカバー10を取り付ければ、後述する第二のカバー21を開閉するだけでバッテリターミナルの保守やヒューズ63の視認等を容易に行うことができるものである。
【0028】
バッテリカバー10は、耐熱性の塩化ビニールその他のプラスチック等の合成樹脂で形成されており、ヒューズユニット61を上方から覆うことのできるように下面を開放し、オルタネータ端子82及びスタータモータ端子83(図7等参照)を挿通させることができるように後壁を開放した箱形に形成されている。
【0029】
図1〜図4等に示すように、バッテリカバー10は、ヒューズユニット61の上部を覆う第一のカバー11と、第一のカバー11にヒンジ部32を介して繋がる第二のカバー21とにより一体的に構成されている。第二のカバー21には、ヒンジ部32に繋がる連接部31が一体的に形成されている。
【0030】
第一のカバー11は、両側側壁12b,12bが略90゜に屈曲する覆部12と、覆部12の中間部に形成される仕切部13と、覆部12の両側側壁12b,12bに設けられるロック部14,14とで構成されている。後壁は、電線付き端子82,83を挿通できるように開放して形成されている。後壁に対向する前壁は、ヒンジ部32及び連接部31を介して第二のカバー21に連続している。ここで、説明の都合上、前後の概念は、バッテリポスト42側を前側とし、電線付き端子82,83の接続側を後側とする。左右の概念は、前後方向に直交する側をいうものとする。
【0031】
第一のカバー11の内部空間16は、仕切部13により二分割されている。内部空間16を分割して構成したのは、ヒューズユニット61の端子接続部65b,65cが左右の二箇所に形成されているからである(図7参照)。仕切部13によって、左右の電線付き端子82,83は絶縁されている。
【0032】
ロック部14は、第一のカバー11をヒューズユニット61に着脱自在に固定するためのものである。ロック部14の内側には、凸部15(図2参照)が形成されており、凸部15をヒューズユニット61側壁の凹部に係合させることにより、第一のカバーが固定される。
【0033】
次に、第二のカバー21は、略クランク状の上壁22aと、上壁22aの周囲に略直角に屈曲する両側の側壁22b,22bと、前壁22c(図2)とからなっている。上壁22aの前側には、鍔部23が形成されており、鍔部23を撮みながら上方に持ち上げることで、第二のカバー21の開扉操作を容易に行うことができるようになっている。
【0034】
第二のカバー21の上壁22aがクランク状を成しているのは、ヒューズユニット61の形状に対応して形成されているからである。側壁22b,22bは、第一のカバー11の側壁12b,12bと同一の高さになっている。第二のカバー21は、連接部31の縁部に形成されるヒンジ部32を回動中心として、開扉可能になっているから、ワンタッチで第二のカバー21を開扉して、端子81,82,83の接続やヒューズ63の視認を行うことができる。
【0035】
第二のカバー21は、バッテリポスト42、バッテリ端子81及びヒューズユニット61の前側上部を覆い、水滴等の浸入を阻止してヒューズユニットを絶縁する保護カバーである。第一のカバー11と異なる点は、ヒンジ部32を回動中心として開閉可能な点である。車両の組立時やメンテナンス時には、バッテリ端子81,電線付き端子82,83の接続やヒューズ63の視認を行う必要があり、このような場合に、その都度バッテリカバー10の取付け/取外しを行ったのでは、作業が煩雑になり作業性が悪いからである。なお、ヒューズユニット61が下向きに屈曲する側のヒューズ64については、バッテリカバー10で覆われていないため、常時視認を行うことができ問題はない。
【0036】
連接部31は、第二のカバー21とヒンジ部32を繋ぐ平板状の部材であり、第一のカバー11上壁12aの開口段部17(図3)に収納されている。図2等に示すように、連接部31と、連接部31の両側に位置する第一の傾斜壁18及び第二の傾斜壁24とで、溝状の屈曲スペース51が形成されている。屈曲スペース51は、第二のカバー21の開閉を行うことができるようにする操作スペースである。
【0037】
連接部31及びヒンジ部32は、第一のカバー11及び第二のカバー21の上壁12a,22aより低い位置に形成されている。従来(図8及び図9参照)は、ヒューズユニット61の上面から露出するスタッドボルト87が邪魔をして、ヒンジ部108を低い位置に形成することができなかった。本発明では、連接部31及びヒンジ部32をヒューズユニット61のスタッドボルト87とバッテリ端子81のスタッドボルト81aとの間に位置させることで、低い位置に形成することを可能にしている。
【0038】
ヒンジ部32と第一のカバー11との間に第一の傾斜壁18が設けられ、連接部31と第二のカバー21との間に第二の傾斜壁24が設けられており、両傾斜壁18,24は、所定の開き角度で対面している。第一の傾斜壁18は、第二のカバーに対してストッパーとして機能する。すなわち、両傾斜壁18,24が当接することで、第二のカバー21がそれ以上開かないようになっている。
【0039】
第二の傾斜壁24と連接部31は、鈍角ηで交差しており、くの字状又は逆くの字状に一体に形成されている。第一の傾斜壁18と連接部31も鈍角θを成している。鈍角η,θとにより、第二のカバー21の開扉角度δ(図5参照)が規制されている。
【0040】
ヒンジ部32は、可撓性を有するように、連接部31の肉厚より薄肉に形成されている。従って、第二のカバー21の開閉をスムーズに行うことできる。なお、ヒンジ部32を略環状にカールして形成することで、応力を全体に分散させることができ、疲労や経時的な破損を有効に防止することができる。
【0041】
上述したように、ヒンジ部32は、両カバー11,21の上壁12a,22aより低位置にあるため、第二のカバー21の開閉軌跡50がバッテリポスト42周囲の膨出壁43側(図5等参照)に突出せず、第二のカバー21と膨出壁43との干渉が防止されている。さらに、ヒンジ部32を膨出部46の上面より低い位置に形成することで、第二のカバー21の開閉軌跡50が膨出壁43から遠ざかる方向に移動して、第二のカバー21と膨出壁43との干渉が有効に防止されている。
【0042】
図5は、第二のカバー21の開閉軌跡50を示したものである。第二のカバー21はヒンジ部32を回動中心として、円弧曲線を描いて開閉される。また、同図は、バッテリ41の膨出壁43に対して第二のカバー21が従来に比べて突出することなく、開閉操作をスムーズに行うことができることも示している。従って、従来に比べて第二のカバー21の前壁22cの逃げ部25を小さく形成することができ、第二のカバー21の密閉性が向上して、水滴等の浸入が阻止され、ヒューズユニットの絶縁、防水及び防塵効果を高めることができる。
【0043】
図6は、外国車に搭載されるバッテリ41の一例を示したものである。国産車に搭載されるバッテリと相違する点は、バッテリ41の上面が平坦ではなく、図示するように膨出部46を有している点である。上面の隅部には、矩形状の取付スペース44が設けられ、取付スペース44内において、+極及び−極の一対のバッテリポスト42を有している。取付スペース44は、L型又は逆L型に曲がる膨出壁43で区画されている。ヒューズユニット61及びバッテリカバー10は、取付スペース44の平坦面45に沿って取り付けられる。
【0044】
図5及び図7を用いて、本発明のバッテリカバー10が装着されるヒューズユニット61についてその概略を説明する。ヒューズユニット61はバッテリ41と電源供給用の電線86とを接続するものであり、ヒューズ63,64を含む導電金属製の板状のヒューズエレメント62と、ヒューズエレメント62がインサート成型された絶縁性の樹脂ボディ71とで略L字状に構成されている。
【0045】
図5は、ヒューズエレメント62の表裏に絶縁性の合成樹脂材である樹脂ボディ71を一体成形して成るヒューズユニット61の完成状態を示すとともに、ヒューズユニット61を90゜方向に屈曲させて車両のバッテリ41に組み付けた状態を示すものである。
【0046】
先ず、複数のヒューズ63,64を含む導電金属製のヒューズエレメント62は、一枚の導電金属板から打ち抜き形成され、中間部に可撓性の可撓部66(図5)を一体に有し、可撓部66から板厚方向に屈曲自在となっている。可撓部66はヒューズエレメント62と同一の板厚であれば十分に撓み可能である。ヒューズエレメント62の可撓部66は樹脂成形金型(図示せず)の樹脂材を注入しない部分に配置することにより、樹脂ボディ71の外部に露出した状態になっている。
【0047】
可撓部66を境に垂直に配置される導電金属板の端部には、図示しない四つのタブ端子が並列に配置されている。各タブ端子は、樹脂ボディ71から露出するヒューズ64に続いている。タブ端子は、樹脂ボディ71と一体のコネクタハウジング75の嵌合室内に突出して位置している。タブ端子とコネクタハウジング75とで雌型のコネクタが構成されている。
【0048】
図7に示すように、水平に配置される導電金属板には、バッテリ端子81用の接続部65a、スタータモータ端子83用の接続部65c、オルタネータ端子82用の接続部65bが形成されている。バッテリ端子81用の接続部65aとオルタネータ端子82用の接続部65bとの間には、ヒューズ63が設けられている。
【0049】
次に、樹脂ボディ71は、中間部を境に前後両側に分割して形成されている。ヒューズ63,64は、ヒューズエレメント62の両端部側に設けられ、樹脂ボディ71の空室部77内に位置し、錫や鉛等の合金製の金属チップを備えている。樹脂ボディ71は、中間部から直角に屈曲可能に形成されている。樹脂ボディ71は、中間部を境にして水平方向に位置する分割部73と、垂直方向に位置する分割部74に分けられている。
【0050】
水平方向の分割部73は、バッテリ端子81のスタッドボルト81aにナット85で上下方向に締付接続され、バッテリ端子81の環状部81bを利用してバッテリポスト42に締付接続される。ヒューズユニット61の垂直方向の分割部74は、略90゜に屈曲された状態で、バッテリ41の側壁面に沿って垂設されている。
【0051】
このようなヒューズユニット61の製造方法は、先ずヒューズエレメント62を導電金属板(図示せず)から打ち抜くと共に、樹脂成形金型(図示せず)にヒューズエレメント62をセットし、樹脂成形金型内に溶融樹脂材を射出注入して、ヒューズエレメント62の表裏両面に樹脂ボディ71を一体成形する。この際、端子接続部65a,65b,65cやヒューズ63,64周りの樹脂ボディ71を空室とし、ヒューズエレメント62の導体表面を露出させるようにする。
【0052】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、ヒンジ部に繋がる連接部が第二のカバーと一体に形成され、ヒンジ部及び連接部が第一のカバーの上壁及び第二のカバーの上壁並びに膨出部上面より低い位置にあるので、第二のカバーの開閉軌跡の曲率半径を大きくすることと相まって、第二のカバーの前壁の開閉軌跡の閉じた位置から膨出壁側への移動が小さくなり、膨出壁と第二のカバーとの干渉が回避されために第二のカバーの前壁に形成される逃げ部を小さくすることができる。
従って、ヒューズユニットに対する水滴等の浸入が阻止されて、絶縁性、防水性、防塵性が向上する。
【0055】
また、請求項2記載の発明によれば、第二のカバーを開けた際に、第二の傾斜壁が第一の傾斜壁に当接して、第二のカバーの開扉角度が規制される。
従って、第二のカバーの開閉操作を繰り返し行っても、ヒンジ部の塑性変形が防止され、長期に亘りバッテリカバーを使用することができる。
【0056】
また、請求項3記載の発明によれば、連接部と第一の傾斜壁とが鈍角で交差しているので、第二のカバーの開閉操作性が妨げられることなく、ヒンジ部の塑性変形を防止することができる。
【0057】
また、請求項4記載の発明によれば、ヒンジ部は連接部の肉厚より薄肉に形成されているので、ヒンジ部の可撓性が向上して、スムーズに第二のカバーを上向きに開扉でき、下向きに閉扉することができる。
従って、ヒューズユニットに対する端子の接続作業やヒューズの視認作業等が容易化し、作業性が向上する。
【0058】
また、請求項5記載の発明によれば、ヒンジ部がヒューズユニットの上面から突出する二つのスタッドボルトの間に配置されているので、ヒンジ部をより低い位置に形成することができる。
従って、第二のカバーの開閉軌跡が改善し、第二のカバーとバッテリの膨出壁との干渉が回避されるため第二のカバーの前壁に形成される逃げ部をより小さくすることができ、ヒューズユニットに対する絶縁性をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバッテリカバーの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示すバッテリカバーの正面図である。
【図3】同じく平面図である。
【図4】同じく側面図である。
【図5】図1に示すバッテリカバーの開閉軌跡を示す図である。
【図6】欧州バッテリの一例の外観形状を示す図である。
【図7】図1に示すバッテリカバーが、ヒューズユニットに装着される状態の分解斜視図である。
【図8】従来のバッテリカバーの一例を示す斜視図である。
【図9】図8に示すバッテリカバーの開閉軌跡を示す図である。
【符号の説明】
10 バッテリカバー
11 第一のカバー
18 第一の傾斜壁
21 第二のカバー
24 第二の傾斜壁
25 逃げ部
31 連接部
32 ヒンジ部
41 バッテリ
42 バッテリポスト
43 膨出壁
46 膨出部
50 開閉軌跡
51 屈曲スペース
61 ヒューズユニット
62 ヒューズエレメント
63,64 ヒューズ
71 樹脂ボディ
δ 開扉角度
η,θ 鈍角
Claims (5)
- 周囲に膨出部の膨出壁を有するバッテリポストにバッテリ端子を介して接続されるヒューズユニットの上部を覆う第一のカバーと、該第一のカバーにヒンジ部を介して繋がる第二のカバーとで構成され、第二のカバーは前記ヒンジ部を回動中心として開扉可能であり、前記バッテリポスト周囲の前記膨出壁に対して円弧軌跡を描いて移動する前壁に、前記膨出壁との干渉を回避する逃げ部を形成したバッテリカバーにおいて、
前記ヒンジ部に繋がる連接部が前記第二のカバーと一体に形成され、該ヒンジ部及び該連接部が前記第一のカバーの上壁及び前記第二のカバーの上壁並びに前記膨出部上面より低い位置にあることを特徴とするバッテリカバー。 - 前記ヒンジ部と前記第一のカバーとの間に第一の傾斜壁が設けられ、前記連接部と前記第二のカバーとの間に第二の傾斜壁が設けられ、該両傾斜壁が当接することで、該第二のカバーの開扉角度が規制されることを特徴とする請求項1記載のバッテリカバー。
- 前記第一の傾斜壁と前記連接部との成す角度が鈍角であることを特徴とする請求項2記載のバッテリカバー。
- 前記ヒンジ部は、前記連接部の肉厚より薄肉に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のバッテリカバー。
- 前記ヒューズユニットの並列な二つのスタッドボルトと前記バッテリ端子のスタッドボルトとの間に前記ヒンジ部が配置されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のバッテリカバー。
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