JP3975950B2 - 電磁弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁駆動部のプランジャの軸線方向ストロークにより弁部のスプールを作動させるようにした電磁弁、特に車両の電子制御式自動変速機のオイルパンなどの内部に設けて使用するのに適した電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電磁弁の電磁駆動部には、第1のソレノイドハウジング(コア部)および第2のソレノイドハウジング(ヨーク)を同軸的に直列配置し、このソレノイドハウジングに形成した摺動孔によりプランジャを摺動可能に案内支持し、ソレノイドハウジング(ステータ)をソレノイドにより励磁させてプランジャをスプリングに抗して軸線方向に移動させることにより、ソレノイドハウジングに取り付けられたスプールハウジング内のスプールを作動させるようにしたものがある。ソレノイドハウジングに形成された摺動孔とプランジャの一端面とソレノイドハウジングを覆うカバーの内端面間に形成される端部液室はプランジャのストロークに応じて容積が変化するので、プランジャの中心部に形成された通路を介してプランジャの他端面とソレノイドハウジングの間に形成された電磁部液室に連通され、電磁部液室はソレノイドハウジングとスプールハウジングの間に形成された中間液室を介して外部(オイルパン内など)に連通されている(例えば特許文献1、特にその従来技術の記載参照)。この従来技術では、端部液室の容積の変化に伴いその内部には、電磁部液室を通って微細な鉄粉などの異物が浮遊する外部のオイルパン内などのオイルが給排されるので、プランジャ両側の液室内の異物の含有量は次第に増大し、この異物が互いに摺動するプランジャと摺動孔の間にかみ込むと、プランジャの動作に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0003】
そこでこのような問題を解決するために、プランジャを、嵌合孔に進退可能に嵌合され中心に圧入穴を形成した磁性体からなる可動部材と、可動部材の圧入穴に圧入され可動部材からスプール側へ突出したシャフトで構成し、可動部材を嵌合孔から浮いた状態で支持すべくスプールにシャフトの一端が嵌め込まれる凹みを形成することが行われている(例えば、特許文献1参照)。しかしながらこの技術では、磁性体からなる可動部材とソレノイドハウジングの間の隙間が大きくなり、これにより磁気回路の磁気抵抗が増大してソレノイドハウジングと可動部材の磁化が減少し、このためプランジャに加わる磁気的吸引力が減少して電磁弁の作動特性が不安定になり、あるいは同じ作動特性を得るためにはソレノイドが大型化するという問題がある。
【0004】
このような各問題を解決する手段として、図5〜図7に示すような電磁弁がある。この電磁弁の電磁駆動部1は、実質的に最初に述べた技術と同様、電磁コイル2bにより励磁されるステータ2の内孔2aに摺動可能に案内支持されたプランジャ3の両側に形成された各液室A,Bがプランジャ3の外周部に形成された長手方向溝3aにより互いに連通され、電磁部液室Bはスプール7の軸部7aとステータ2の間に形成された環状の通路Cおよびステータ2と弁スリーブ6の間に形成された中間液室Dを介して外部に連通されているが、中間液室Dは不織布などよりなる透過性仕切壁Eによりステータ2側の第1室D1と弁スリーブ6側の第2室D2に分離され、各室D1,D2は互いに別個の駆動部側給排通路4と弁部側吸排通路9を介して外部に連通されている。駆動部側給排通路4は、ステータ2の外端面に形成された環状溝4aと、その互いに反対側となる部分をそれぞれ第1室D1および外部に連通する切欠き4b,4cよりなる迷路状のものであり(図6参照)、弁部側吸排通路9は、弁スリーブ6の端面に形成された環状溝9aと、その互いに反対側となる部分をそれぞれ第2室D2および外部に連通する切欠き9b,9cよりなる迷路状のものである(図7参照)。
【0005】
スプリング8によりステータ2側に向けて付勢されるスプール7の先端の軸部7aは、透過性仕切壁Eを液密にまた摺動自在に通り抜けてプランジャ3の一端に当接されている。なお、弁部5の各作動室内を通るオイルも鉄粉などの異物を含んでおり、このオイルの一部は弁スリーブ6の弁孔6aとスプール7のランド部の間の隙間を通って第2室D2内に洩れる(この点は特許文献1の技術でも同じである)ので、第2室D2内のオイルの異物の含有量は第1室D1内のオイルの異物の含有量よりも速やかに増大する。
【0006】
この図5〜図7に示す電磁弁によれば、端部液室Aの容積の変化に伴い電磁部液室Bを通って給排されるオイルは、主として第1室D1および駆動部側給排通路4を通り、第2室D2から透過性仕切壁Eを通って第1室D1に入って各液室A,Bに供給されるオイルは透過性仕切壁Eにより異物が除去されたものである。従って、両液室A,B内への異物の侵入や、かりに侵入したとしてもその異物の含有量の増大の速度は、前述したように透過性仕切壁Eを設けていない特許文献1のものに比して遅くなり、プランジャの動作に悪影響を及ぼすまでの期間を延ばすことができる。なお、この図5〜図7に示す技術は比較例として示すもので公知技術ではなく、またそのような構造を記載した文献は見当たらない。
【0007】
【特許文献1】
特開平1−242884号公報(第1頁右下欄第10行〜第2頁右上欄第2行目、第1図および第2図)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5〜図7に示す電磁弁も、特許文献1の電磁弁と同様、端部液室Aと電磁部液室Bはプランジャ3に形成された長手方向溝3aにより互いに連通されており、プランジャのストロークに応じて容積が変化する端部液室A内へのオイルの給排は電磁部液室Bを通ってなされるので、電磁部液室B内への異物の侵入を少なくすることはできるものの充分に阻止できるものではなく、またプランジャの作動を長期間スムーズに作動するためにも、その異物の含有量の増大速度の減少は必ずしも満足すべきものではない。そして電磁部液室B内の異物の含有量が増大すれば端部液室A内の異物の含有量も次第に増大するので、プランジャの動作に悪影響及ぼすまでの期間の延長の程度も充分ではない。
【0009】
本発明は、このような各問題を解決して異物の侵入をより確実に防止してプランジャの動作が不安定になるまでの期間をさらに延ばすことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このために、本発明による電磁弁は、互いに同軸的に直列配置されたヨーク部およびコア部ならびにこの両部の外周に巻回されてこの両部を励磁する電磁コイルを有するステータと、このステータ内であってヨーク部およびコア部の少なくとも一方に形成された内孔により摺動自在に案内支持されてスプリングにより一方向に付勢され電磁コイルによりステータが励磁されればスプリングに抗して軸線方向に移動されるプランジャと、ステータの外側を覆うカバーと、ステータの一端面に取り付けられた弁スリーブと、この弁スリーブの弁孔内に摺動自在に案内支持されステータの内部を通る軸部を介してプランジャに連結されて同プランジャとともに移動されるスプールと、プランジャの一端面と内孔により形成される電磁部液室とプランジャの他端面とステータの内孔とカバーの内端面の間に形成される端部液室を互いに連通する連通路と、端部液室および電磁部液室の少なくとも何れか一方を外部に連通する給排通路を備えてなる電磁弁において、端部液室と電磁部液室の間の連通路は、ステータの外周面とこれを覆うカバーの内周面の間に長手方向に沿って形成された第1連通路と、ステータの一端面と弁スリーブの間に形成されて電磁部液室を第1連通路の一端部に連通する第2連通路と、ステータの他端面とカバーの内端面の間に形成されて端部液室を第1連通路の他端部に連通する第3連通路よりなることを特徴とするものである。
【0011】
前項に記載の電磁弁は、ステータと弁スリーブの間に形成され通路を介して電磁部液室に連通される中間液室をさらに備えたものとし、第2連通路は中間液室を第1連通路の一端部に連通し、給排通路は中間液室を外部に連通することが好ましい。
【0012】
前2項に記載の電磁弁は、第2連通路および第3連通路の少なくとも何れか一方を迷路状に形成することが好ましい。
【0013】
前3項に記載の電磁弁は、給排通路を迷路状に形成することが好ましい。
【0014】
前3項に記載の電磁弁の中間液室はステータ側の第1室と弁スリーブ側の第2室とに分離する透過性仕切壁をさらに備えたものとし、第2連通路は第1室を第1連通路の一端部に連通し、給排通路は第1室を外部に連通する駆動部側給排通路とし、第2室は駆動部側給排通路とは別の弁部側吸排通路を介して外部に連通することが好ましい。
【0015】
【発明の作用および効果】
上述のように、本発明によれば、端部液室と電磁部液室Bを連通する連通路は、ステータとこれを覆うカバーの間に形成された第1連通路と、ステータの一端面と弁スリーブの間に形成されて電磁部液室を第1連通路に連通する第2連通路と、ステータの他端面とカバーの間に形成されて端部液室を第1連通路に連通する第3連通路よりなるものとしたので、プランジャに形成された従来の連通路に比して長くなる。従ってプランジャのストロークに応じて容積が変化する端部液室および電磁部液室へのオイルの給排により何れか一方の液室の内部のオイルの異物の含有量が増大しても、そのオイルが他方の液室に達してその液室内の異物の含有量も増大するまでには時間がかかるので、その分だけこのような異物の噛み込みによりプランジャの動作に悪影響を及ぼすまでの期間を延長することができる。
【0016】
請求項2に記載の電磁弁によれば、プランジャのストロークに応じて容積が変化する端部液室および電磁部液室へのオイルの給排はそれぞれ中間液室との間でなされて、他方の液室を通過することなくなされる。これにより給排の都度各液室を通過するオイル量が減少するので、各液室内への異物の侵入をより確実に阻止でき、その結果異物の含有量の増大速度がより減少する。従って異物の噛み込みによりプランジャの動作に悪影響を及ぼすまでの期間はさらに延長される。
【0017】
請求項3の電磁弁によれば、端部液室と電磁部液室を連通する連通路の長さが大になるとともに形状も複雑化されるので、何れか一方の液室の内部のオイルの異物の含有量が増大しても、そのオイルが他方の液室に達してその液室内の異物の含有量が増大するまでの時間が一層増大する。従って異物の噛み込みによりプランジャの動作に悪影響を及ぼすまでの期間を一層延長することができる。
【0018】
請求項4の電磁弁によれば、中間液室と外部を連通する給排通路の長さが大になるとともに形状も複雑化されるので、中間液室内のオイルの異物の含有量が増大するまでの時間が増大する。従って異物の噛み込みによりプランジャの動作に悪影響を及ぼすまでの期間をさらに一層延長することができる。
【0019】
請求項5の電磁弁によれば、端部液室および電磁部液室に連通される第1室に対する外部からのオイルの給排は、主として駆動部側給排通路を通ってなされ、一部は弁部側吸排通路および第2室を通ってなされるが、後者の第2室を通ってなされるオイルの給排は透過性仕切壁を通してなされるので、第2室から第1室に供給されるオイルは透過性仕切壁により異物が除去されたものである。このように第1室に供給されるオイルの一部は異物が除去されたものとなるので、異物の噛み込みによりプランジャの動作に悪影響を及ぼすまでの期間をさらに一層延長することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、図1〜図4に示す実施の形態により、本発明による電磁弁の説明をする。この実施の形態の電磁弁は、互いに同軸的に設けられた電磁駆動部10および弁部20よりなるものである。
【0021】
主として図1に示すように、電磁駆動部10はステータ11とプランジャ15よりなるものである。ステータ11は、非磁性体のパイプ12dを介して同軸的に連結され、間にエアギャップ(非磁性部)12eが形成された磁性体よりなるヨーク部12aおよびコア部12bと、この両部12a,12bの両端のフランジ部を除く中間の小径部の外周に巻回されてヨーク部12aおよびコア部12bを励磁する電磁コイル13よりなるものである。このステータ11にはヨーク部12aとコア部12bの一部にわたり内孔11aと、それよりやや大径の内孔11bが形成され、コア部12bの残部には内孔11bより小径の中心孔12cが形成されている。またステータ11の外側を覆うカバー14は磁性体よりなる有底円筒状で、ヨーク部12aとコア部12bの両端のフランジ部を磁気的に接続するものである。カバー14は内底面がヨーク部12aのフランジ部の外端面に当接され、開放側端部は後述するように、コア部12bのフランジ部と弁部20の弁スリーブ21をかしめにより連結している。
【0022】
プランジャ15は全体が磁性体よりなるもので、ステータ11の内孔11a内に摺動自在に案内支持され、弁部20側となる一端面15aがコア部12bに形成された内孔11aの内端面にワッシャ15cを介して当接する前進位置(図1の下半部参照)と、他端面15bがカバー14の内底面に当接する後退位置(図1の上半部参照)の間で移動可能である。プランジャ15の一端面15aとコア部12b内の内孔11aにより電磁部液室Bが形成され、また他端面15bとヨーク部12a内の内孔11aとカバー14の内底面により端部液室Aが形成されている。
【0023】
弁部20は、図1に示すように、弁スリーブ21と、この弁スリーブ21に同軸的に形成した弁孔21aに摺動自在に嵌合支持されたスプール22よりなるもので、弁スリーブ21はその一端部のフランジ部がコア部12bのフランジ部の外端面に当接され、カバー14の開放側端部によりかしめられてステータ11と同軸的に固定されている。スプール22は、弁スリーブ21の後端にねじ込まれた栓部材23との間に介装したスプリング24により電磁駆動部10側に向けて付勢され、スプール22の先端より突出する軸部22aは、コア部12bの中心孔12c内を通って、先端がプランジャ15の一端面15aに当接されている。これにより不作動状態では、プランジャ15は他端面15bがカバー14の内底面に当接する後退位置(前述)となっている。
【0024】
図1に示すように、ステータ11のコア部12bと弁スリーブ21の間の中央に形成された中間液室Dは、コア部12bと弁スリーブ21の当接面の間に挟持された透過性仕切壁Eにより、コア部12b側の第1室D1と弁スリーブ21側の第2室D2に分離されている。透過性仕切壁Eは不織布またはフェルトなどよりなり、異物の通過は阻止し液体のみが透過可能なものである。この第1室D1は、コア部12bの中心孔12cと軸部22aの間に形成される環状の通路Cにより電磁部液室Bに連通されている。スプール22の先端から突出してプランジャ15の一端面15aに当接される軸部22aは、透過性仕切壁Eを液密にまた摺動自在に通り抜けている。
【0025】
図1〜図3に示すように、カバー14の内周面には、長手方向の全長に沿って延びる連通溝16aが鍛造などにより形成され、この連通溝16aとカバー14の内周面に当接されるステータ11の外周面により第1連通路16が形成されている。前述のように電磁部液室Bに連通される第1室D1は、コア部12bの外端面に形成された半径方向溝17aと、これに当接する弁スリーブ21により形成される第2連通路17により第1連通路16の一端に連通されている。また図1および図2に示すように、ヨーク部12aの外端面には、内孔11aと同心の環状溝18aと、この環状溝18aの互いに180度位相が異なる部分をそれぞれ端部液室Aと第1連通路16の他端に連通する内側切欠き18bと外側切欠き18cが形成されており、この外端面に当接されるカバー14の内端面とこれらの環状溝18aと各切欠き18b,18cにより形成される迷路状の第3連通路18により、端部液室Aは第1連通路16の他端に連通される。これにより端部液室Aと電磁部液室Bは、第3連通路18、第1連通路16、第2連通路17、第1室D1および通路Cを介して互いに連通される。
【0026】
図1および図3に示すように、第1室D1は、コア部12bの外端面に同心に設けられて半径方向溝17aと交差する環状溝19aと、半径方向溝17aと180度位相が異なる位置に設けられた給排切欠き19bと、コア部12bの外端面に当接される弁スリーブ21により形成される迷路状の駆動部側給排通路19により、外部であるオイルパン内に連通されている。また図1および図4に示すように、コア部12bの外端面と当接される弁スリーブ21の端面には、第2室D2と同心の環状溝25aと、互いに180度の位相差をおいて設けられた内側切欠き25bおよび給排切欠き25cが形成され、コア部12bの外端面とこれらの環状溝25aと各切欠き25b,25cにより形成される迷路状の弁部側吸排通路25により、第2室D2はオイルパン内に連通されている。この実施の形態では、各給排通路19,25のオイルパン内への給排切欠き19b,25cは同じ位置に設けられている。
【0027】
電磁コイル17に通電すれば、通電量に応じてステータ11が磁化されてプランジャ15はコア部12b側に向かって吸引され、スプール22をスプリング24に抗して、図1において右向きに移動させて、弁部20のスプール22をストロークさせる。プランジャ15およびスプール22のこの移動により端部液室Aおよび第2室D2の容積は増大され、電磁部液室Bの容積は減少される。これにより電磁部液室B内のオイルは通路C、第1室D1、各連通路17,16,18を通って端部液室A内に流入され、外部のオイルパン内のオイルはそれぞれ駆動部側および弁部側の各給排通路19,25を通って第1および第2室D1,D2内に流入される。このとき第1室D1内のオイルの一部は透過性仕切壁Eを通って第2室D2内に流入する。これと逆にプランジャ15およびスプール22が左向きに移動される場合は、各室A,B,D1の容積の変化は上記と逆になり、端部液室A内のオイルは各連通路18,16,17、第1室D1、通路Cを通って電磁部液室B内に流入され、第1および第2室D1,D2内のオイルはそれぞれ駆動部側および弁部側の各給排通路19,25を通って外部のオイルパン内に排出される。このとき第2室D2内のオイルの一部は透過性仕切壁Eを通って第1室D1内に流入する。前述のように、弁孔21aとスプール22のランド部の間から洩れる異物を多く含んだオイルのため第2室D2内のオイルの異物の含有量は第1室D1内のオイルの異物の含有量よりも速やかに増大するが、第2室D2から第1室D1に流入するオイルは透過性仕切壁Eにより濾過されて異物が除去されるので、第2室D2から流入するオイルのため第1室D1内の異物の含有量が増大することはない。
【0028】
上述した実施の形態では、プランジャ15両端の端部液室Aと電磁部液室Bを連通する連通路は、ステータ11とカバー14の間に形成された第1連通路16と、コア部12bと弁スリーブ21の間に形成された第2連通路17と、ヨーク部12aとカバー14の間に形成された第3連通路18と、第1室D1と、通路Cとにより形成したので、この連通路をプランジャ15自体に形成した従来のものに比して長さが大となる。従ってプランジャ15のストロークに応じて容積が変化する端部液室Aおよび電磁部液室Bへの異物を含むオイルパン内のオイルの給排により何れか一方の液室の内部のオイルの異物の含有量が増大しても、そのオイルが他方の液室に達してその液室内の異物の含有量も増大するまでには時間がかかるので、その分だけこのような異物が互いに摺動するプランジャ15と内孔11aの間に噛み込んでプランジャ15の動作に悪影響を及ぼすまでの期間を延長することができる。
【0029】
上述した実施の形態では、コア部12bと弁スリーブ21の間に形成した中間液室Dを通路Cを介して電磁部液室Bに連通し、この中間液室Dを第2連通路17と第1連通路16と第3連通路18を介して端部液室Aに連通するようにしている。このようにすれば、プランジャ15のストロークに応じて容積が変化する端部液室Aおよび電磁部液室Bへの外部のオイルパンからのオイルの給排はそれぞれ中間液室Dとの間でなされて、端部液室Aに給排されるオイルが電磁部液室Bを通ったり、電磁部液室Bに給排されるオイルが端部液室Aを通ったりすることはなくなる。これにより給排の都度端部液室Aおよび電磁部液室Bを通過する外部からの異物を含むオイルの量が減少するので、各液室A,B内の異物の含有量の増大速度が減少する。従って異物が互いに摺動するプランジャ15と内孔11aの間に噛み込んでプランジャ15の動作に悪影響を及ぼすまでの期間を延長することができる。
【0030】
また上述した実施の形態では、第3連通路18は迷路状のものとしており、このようにすれば端部液室Aと電磁部液室Bを連通する連通路の長さが大になるとともに形状も複雑化されるので、端部液室Aまたは電磁部液室Bのオイルの異物の含有量が増大しても、そのオイルが他方の電磁部液室Bまたは端部液室A内に入ってその内部の異物の含有量が増大するまでの時間が一層増大する。従って異物の噛み込みによりプランジャの動作に悪影響を及ぼすまでの期間は一層延長される。なお第3連通路18の代わりに第2連通路17を迷路状としても同様な効果が得られ、第2連通路17および第3連通路18の両方を迷路状とすれば、このプランジャの動作に悪影響を及ぼすまでの期間の延長効果は一層大となる。
【0031】
なお上述した実施の形態では、中間液室Dを透過性仕切壁Eによりステータ11側の第1室D1と弁スリーブ21側の第2室D2とに分離し、第1室D1は第2連通路17により第1連通路16の一端部に連通し、第1および第2室D1,D2をそれぞれ駆動部側および弁部側の各給排通路19,25により外部のオイルパンに連通するようにしている。このようにすれば、前述のように異物の含有量が多くなる第2室D2から第1室D1に流入するオイルは透過性仕切壁Eにより濾過されて異物が除去されるので、第2室D2から流入するオイルのため第1室D1内の異物の含有量が増大することはない。従って中間液室Dに透過性仕切壁Eを設けないものに比して、異物の噛み込みによりプランジャの動作に悪影響を及ぼすまでの期間をさらに延長することができる。
【0032】
また上述した実施の形態では、第1および第2室D1,D2を外部のオイルパンに連通する駆動部側および弁部側の各給排通路19,25を迷路状としており、このようにすれば各給排通路19,25の長さが大になるとともに形状も複雑化されるので、オイルパンから給排される異物を含有するオイルにより第1および第2室D1,D2内のオイルの異物の含有量が増大するまでの時間が増大する。従って異物の噛み込みによりプランジャの動作に悪影響を及ぼすまでの期間をさらに一層延長することができる。
【0033】
なお上述した実施の形態では、ステータ11の外周面とこれを覆うカバー14の内周面の間に形成される第1連通路16は、カバー14の内周面に形成した連通溝16aと、この内周面に当接されるステータ11の外周面により形成されているが、これと逆にステータ11の外周面に形成した連通溝とこの外周面に当接されるカバー14の内周面により形成してもよいし、それぞれ連通溝が形成されたステータ11の外周面とカバー14の内周面を当接することにより形成してもよい。同様に上述した実施の形態では。ヨーク部12aの外端面とカバー14の内端面の間に形成される第3連通路18は、ヨーク部12aの外端面に形成した環状溝18aならびに内側および外側切欠き18b,18cと、この外端面に当接するカバー14の内端面により形成されているが、カバー14の内端面に鍛造などにより形成した環状溝ならびに内側および外側切欠きと、この内端面に当接するヨーク部12aの外端面により形成してもよい。コア部12b外端面と弁スリーブ21の間に形成される第2連通路17についても同様である。
【0034】
また上述した実施の形態では、第3連通路18は、ヨーク部12aの外端面に迷路状に設けた環状溝18aおよび各切欠き18b,18cにカバー14の内底面を当接することにより形成しているので、迷路状である割りには簡単に形成することができる。同様に各給排通路19,25も迷路状ではあるが簡単に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による電磁弁の一実施形態の全体構造を示す縦断面図である。
【図2】 図1の2−2断面図である。
【図3】 図1の3−3断面図である。
【図4】 図1の4−4断面図である。
【図5】 比較例の電磁弁の一例を示す縦断面図である。
【図6】 図5の6−6断面図である。
【図7】 図5の7−7断面図である。
【符号の説明】
11…ステータ、11a…内孔、12a…ヨーク部、12b…コア部、13…電磁コイル、14…カバー、15…プランジャ、15a…一端面、15b…他端面、16…第1連通路、17…第2連通路、18…第3連通路、19…駆動部側給排通路、21…弁スリーブ、21a…弁孔、22…スプール、22a…軸部、24…スプリング、25…弁部側吸排通路、A…端部液室、B…電磁部液室、C…通路、D…中間液室、D1…第1室D、D2…第2室D,E…透過性仕切壁。

Claims (5)

  1. 互いに同軸的に直列配置されたヨーク部およびコア部ならびにこの両部の外周に巻回されてこの両部を励磁する電磁コイルを有するステータと、このステータ内であって前記ヨーク部およびコア部の少なくとも一方に形成された内孔により摺動自在に案内支持されてスプリングにより一方向に付勢され前記電磁コイルにより前記ステータが励磁されれば前記スプリングに抗して軸線方向に移動されるプランジャと、前記ステータの外側を覆うカバーと、前記ステータの一端面に取り付けられた弁スリーブと、この弁スリーブの弁孔内に摺動自在に案内支持され前記ステータの内部を通る軸部を介して前記プランジャに連結されて同プランジャとともに移動されるスプールと、前記プランジャの一端面と前記内孔により形成される電磁部液室と前記プランジャの他端面と前記ステータの内孔と前記カバーの内端面の間に形成される端部液室を互いに連通する連通路と、前記端部液室および電磁部液室の少なくとも何れか一方を外部に連通する給排通路を備えてなる電磁弁において、前記連通路は、前記ステータの外周面とこれを覆う前記カバーの内周面の間に長手方向に沿って形成された第1連通路と、前記ステータの一端面と前記弁スリーブの間に形成されて前記電磁部液室を前記第1連通路の一端部に連通する第2連通路と、前記ステータの他端面と前記カバーの内端面の間に形成されて前記端部液室を前記第1連通路の他端部に連通する第3連通路よりなることを特徴とする電磁弁。
  2. 請求項1に記載の電磁弁において、前記ステータと弁スリーブの間に形成され通路を介して前記電磁部液室に連通される中間液室をさらに備え、前記第2連通路は前記中間液室を前記第1連通路の一端部に連通し、前記給排通路は前記中間液室を外部に連通することを特徴とする電磁弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電磁弁において、前記第2連通路および第3連通路の少なくとも何れか一方は迷路状に形成したことを特徴とする電磁弁。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電磁弁において、前記給排通路は迷路状に形成したことを特徴とする電磁弁。
  5. 請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の電磁弁において、前記中間液室は前記ステータ側の第1室と前記弁スリーブ側の第2室とに分離する透過性仕切壁をさらに備え、前記第2連通路は前記第1室を前記第1連通路の一端部に連通し、前記給排通路は前記第1室を外部に連通する駆動部側給排通路とし、前記第2室は前記駆動部側給排通路とは別の弁部側吸排通路を介して外部に連通したことを特徴とする電磁弁。
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