JP5315911B2 - 電磁弁及びこれを備える電磁弁ユニット - Google Patents

電磁弁及びこれを備える電磁弁ユニット Download PDF

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Description

本発明は電磁弁及びこれを備える電磁弁ユニットに関するもので、例えば車輪のロック傾向を回避するためのABS(アンチロックブレーキシステム)のアクチュエータに用いるものに好適である。
従来、弁体が弁座に接離して流路を開閉する電磁弁として、弁体を有するシャフトと弁座を有するシートとの間にコイルスプリングを挟持したものが知られている。この電磁弁では、弁体および弁座はコイルスプリングの内側に位置している。そして、シートに設けた流路からコイルスプリングの内側の空間に流出した流体は、コイルスプリングの線間隙間を通ってコイルスプリングの外側の空間に流れる(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−347597号公報
しかしながら、従来の電磁弁は、微小隙間であるコイルスプリングの線間隙間(線材の隙間)を流体が通過する際に流れが乱れてしまい、圧力脈動により弁体が振動して異音が発生するという問題があった。
本発明は上記点に鑑みて、弁体を有するシャフトと弁座を有するシートとの間にコイルスプリングを挟持した電磁弁及びこれを備える電磁弁ユニットにおいて、圧力脈動による異音を低減することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、弁体(404)が弁座(403b)に接離することにより、流体が流れる第1流路(403a)と第2流路(401d)との間を開閉する電磁弁であって、通電時に磁界を形成するコイル(413)と、コイル(413)への通電により発生する電磁力により駆動されるプランジャ(411)と、弁体(404)を有すると共にプランジャ(411)の移動に伴って往復動するシャフト(402)と、弁座(403b)および第1流路(403a)を有するシート(403)と、シャフト(402)とシート(403)とに挟持されてシャフト(402)を付勢するコイルスプリング(412)とを備え、第1流路(403a)はコイルスプリング(412)の内側に位置する内側空間に連通され、第2流路(401d)はコイルスプリング(412)の外側に位置する外側空間に連通され、シャフト(402)の外周には、コイルスプリング(412)の一端を受けるシャフト部ばね受け面(402a)が形成され、シャフト(402)に、内側空間と外側空間とをコイルスプリング(412)の線材の隙間をバイパスして連通させるバイパス流路(402b)が形成され、バイパス流路(402b)は、シャフト(402)の外周面に形成された溝であり、シャフト(402)に形成された溝(402b)は、シャフト(402)の一端側からシャフト部ばね受け面(402a)を貫通してシャフト(402)の他端側まで延びていることを特徴とする。
これによると、流体はバイパス流路(402b)を介して内側空間から外側空間に(あるいは、その逆向きに)流れるため、コイルスプリング(412)の線間隙間を通過する流体の流量が減少する。したがって、コイルスプリング(412)の線間隙間を流体が通過する際の流れの乱れが抑制され、圧力脈動による異音が低減される。
また、シャフト(402)において外側空間に面する外周面と内側空間に面する外周面とを連通させる孔をシャフト(402)に形成し、この孔をバイパス流路(402c)とする態様と比較して、バイパス流路(402b)の加工が容易である。
請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の電磁弁において、シャフト(402)は、その一端に弁体(404)が配置されるとともに、その他端がプランジャ(411)に当接する構成であり、溝(402b)を、シャフト(402)の他端まで貫通させて実施することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の電磁弁において、シャフト(402)は、その一端側に弁体(404)が配置されるとともに、その他端側にプランジャ(411)が配置される構成であり、溝(402b)は、その他端側の端部がシャフト部ばね受け面(402a)とシャフト(402)の他端側端部との間の中途に位置する非貫通溝であることを特徴とする。
これによると、溝(402b)をシャフト(402)の他端まで貫通させる態様と比較して、溝(402b)の加工量を少なくすることができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁弁において、バイパス流路(402b)は、複数個形成されていることを特徴とする。これによると、バイパス流路(402b、402c、403g)の合計通路面積を大きくすることができ、圧力脈動による異音が確実に低減される。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の電磁弁において、バイパス流路(402b)は、シャフト(402)の周方向に沿って均等に配置されていることを特徴とする。
これによると、バイパス流路(402b)を流体が流れる際にシャフト(402)に作用する外力が、このシャフト(402)に対して均等に作用するため、シャフト(402)の動作(すなわち、弁開閉のためのシャフトの往復動)が安定する。
請求項6に記載の発明のように、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電磁弁において、弁体(404)を、電磁力によりプランジャ(411)を介して閉弁向きに付勢するとともに、コイルスプリング(412)により開弁向きに付勢するようにして実施することができる。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の電磁弁と、第1流路(403a)側の圧力と第2流路(401d)側の圧力との差がリニアに制御されるようにコイル(413)への通電を制御する制御手段(5)とを備えることを特徴とする。
このような圧力差をリニアに制御する電磁弁ユニットの場合、コイルスプリング(412)の線間隙間を流体が通過する際の流れの乱れが抑制されることにより、安定した圧力制御が可能になる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る電磁弁がアクチュエータのハウジングに組み付けられた状態を示す断面図、図2は図1のシャフト402のA矢視図である。
図1に示すように、車両のマスタシリンダ(以下、M/Cという)1とホイールシリンダ(以下、W/Cという)2との間に、ブレーキ液圧を制御する液圧制御用アクチュエータ3が配設されている。液圧制御用アクチュエータ3は、アルミニウム合金製のハウジング3aを備え、このハウジング3aには、電磁弁4が挿入される段付円柱状の凹部3b、M/C1とW/C2との間でブレーキ液を流通させるための流路3cが形成されている。
電磁弁4は、磁性体にて形成された段付円筒状のガイド401を備えている。このガイド401は、一端側がハウジング3aの凹部3b内に挿入され、他端はハウジング3aの外に突出している。そして、凹部3bの開口端部をかしめることにより、ガイド401がハウジング3aに固定されている。
ガイド401には、シャフト402を摺動自在に保持するガイド穴401a、シート403が圧入されるシート挿入穴401b、さらには、シート挿入穴401bの一部である空間401cをW/C2側の流路3cに連通させる連通穴401dが形成されている。より詳細には、空間401cは、シート挿入穴401bのうち、ガイド401、シャフト402およびシート403によって区画された空間である。なお、連通穴401dは、本発明の第2流路に相当する。
円柱状のシャフト402は、非磁性体金属(例えばステンレス)で形成され、シート403側の端部がガイド401のガイド穴401aから突き出て空間401cに延びており、その先端には金属製の球状の主弁体404が溶接されている。なお、シャフト402の詳細な構成については後述する。
金属製の円筒状のシート403には、ガイド401内の空間401cとM/C1側の流路3cとを連通させる主流路403aが、その径方向中心部に形成されている。この主流路403aにおける空間401c側の端部に、主弁体404が接離するテーパ状の主弁座403bが形成され、主流路403aの途中には、主流路403aよりも通路面積が小さいオリフィス403cが形成されている。そして、主弁体404は、主弁座403bに接離することにより、ガイド401内の空間401c(あるいは、ガイド401の連通穴401dやW/C2側の流路3c)と主流路403aとの間を開閉する。なお、主流路403aは、本発明の第1流路に相当する。
また、シート403における径方向中心からずれた位置には、ガイド401内の空間401cとM/C1側の流路3cとを連通させる副流路403dが、主流路403aに対して並列に形成されている。換言すると、副流路403dは、主流路403aをバイパスして、M/C1側の流路3cとW/C2側の流路3cに接続されている。
この副流路403dの途中に、テーパ状の副弁座403eが形成されている。副流路403d内において、副弁座403eよりもM/C1側の流路3cに近い側に、金属製の球状の副弁体405が移動可能に挿入されている。そして、副弁体405は、圧力差によって移動して副弁座403eと接離することにより、副流路403dとM/C1側の流路3cとの間を開閉する。
また、シート403における空間401c側の端部には、主流路403aを囲むようにして、後述するスプリング12の一端を受けるシート部ばね受け面403fが形成されている。
ガイド401におけるシート挿入穴401bの開口端部側には、異物流入防止用のフィルタ407が挿入されるとともに、フィルタ407の抜け止めのために金属製のリング408が圧入されている。そして、フィルタ407によって、副弁体405の開弁時の位置が決定されるようになっている。また、ガイド401の外周にも、連通穴401dを囲むようにして、異物流入防止用のフィルタ409が配置されている。
ガイド401の他端の外周側にはスリーブ410が嵌入されており、このスリーブ410は、非磁性体金属(例えばステンレス)で形成され、一端が開口したコップ形状を成しており、コップ底面が略球形状を成している。
そして、スリーブ410の底面側に磁性体金属製の略円柱状のプランジャ411が配置され、このプランジャ411はスリーブ410内を摺動可能になっている。なお、プランジャ411がスリーブ410の底面に接することにより、プランジャ411の紙面上向きへの移動が規制される。
スリーブ410の周囲には、通電時に磁界を形成するコイル413が巻回されたスプール414が配置されている。スプール414の外周には磁路部材をなすヨーク415が配置されている。そして、ECU(電子制御ユニット)5からコイル413への通電により発生する電磁力により、プランジャ411が駆動される。なお、ECU5は、車両の運動状態等に基づきABS制御等を実行すべくコイル413への通電状態を制御する。このECU5は請求項記載の制御手段として機能するものであり、電磁弁4とともに電磁弁ユニットを構成する。
シャフト402とシート403とに挟持されたスプリング412によって、シャフト402がプランジャ411側に付勢されており、シャフト402とプランジャ411は常時当接して一体的に作動する。
スプリング412は、圧縮コイルスプリングであり、主弁体404が主弁座403bから離れる向きに、すなわち開弁向きに、シャフト402および主弁体404を付勢している。また、コイル413への通電により発生する電磁力により、主弁体404が主弁座403bに近づく向きに、すなわち閉弁向きに、プランジャ411、シャフト402および主弁体404が付勢される。
主流路403aは、ガイド401内の空間401cのうち、スプリング412の内側に位置する内側空間に連通されている。連通穴401dは、ガイド401内の空間401cのうち、スプリング412の外側に位置する外側空間に連通されている。
図1および図2に示すように、シャフト402は、シャフト402の軸方向中間部に、スプリング412の他端を受けるシャフト部ばね受け面402aを備えている。
また、シャフト402の外周面には、バイパス流路としての溝402bが複数個(本例では2個)形成されている。なお、この溝402bは2個に限らず、1つのみ形成されてもよい。また、図4はシャフト402の他の例を示すもので、シャフト402を先端側から見た図であり、例えばこの図4に示すように溝402bは4個形成されてもよい。溝402bが複数個である場合は、溝402bを、シャフト402の周方向に沿って均等に配置するのが望ましい。
この溝402bは、シャフト402の一端側からシャフト部ばね受け面402aを貫通してシャフト402の他端側まで延びている。そして、この溝402bにより、空間401cのうちスプリング412の内側の空間と、空間401cのうちスプリング412の外側の空間とが、スプリング412の線材の隙間をバイパスして連通されている。
さらに、溝402bは、シャフト402におけるプランジャ411側の端部まで延びており、プランジャ411が配置されたスリーブ410内の空間と空間401cは溝402bにより連通されている。
因みに、電磁弁4は、コイル413、スプール414およびヨーク415によって構成されて弁部の主弁体404を駆動する駆動部と、駆動部以外の部分よりなりハウジング3a内の流路3cを開閉する弁部とに大別され、弁部はハウジング3aに圧入して固定され、その後駆動部が弁部に装着される。
次に、上記構成になる電磁弁4の基本的な作動について説明する。この電磁弁4は、通常時はECU5からコイル413へ通電されない状態、すなわち非通電状態になっており、非通電時においては、スプリング412によりシャフト402およびプランジャ411がスリーブ410の底面側に向かって付勢され、プランジャ411がスリーブ410の底面に接している。そして、シャフト402の主弁体404がシート403の主弁座403bから離れた状態となり、M/C1側の流路3cとW/C2側の流路3c間は、シート403の主流路403a、ガイド401内の空間401c、およびガイド401の連通穴401dを介して連通状態となる。
この状態で図示しないブレーキペダルが踏み込まれると、M/C1側とW/C2側との圧力差により副弁体405がシート403の副弁座403e側に向かって移動され、副弁体405が副弁座403eに当接してシート403の副流路403dが閉じられる。したがって、ブレーキペダルが踏み込まれた際には、シート403の主流路403aおよび副流路403dのうち主流路403aのみを介してM/C1側からW/C2側へブレーキ液が流動される。
そして、ブレーキペダルの踏み込みが中止されると、副弁体405は、M/C1側とW/C2側との圧力差により移動して、シート403の副弁座403eから離れた状態となり、M/C1側の流路3cとW/C2側の流路3c間は、シート403の副流路403d、ガイド401内の空間401c、およびガイド401の連通穴401dを介して連通状態となる。したがって、ブレーキペダルの踏み込みが中止された際には、シート403の主流路403aおよび副流路403dを介して、W/C2側からM/C1側へブレーキ液が速やかに戻される。
このように、通常時はブレーキペダルの操作に応じてM/C1とW/C2間でブレーキ液が流動される。
一方、ABS制御の減圧タイミング時および保持タイミング時には、電磁弁4はECU5からコイル413へ通電された状態、すなわち通電状態になって閉弁する。すなわち、通電時においては、電磁力によりシャフト402およびプランジャ411がシート403側に向かって駆動され、主弁体404が主弁座403bに当接して主流路403aが閉じられる。これにより、電磁弁4が閉弁し、W/C2側からM/C1側へのブレーキ液の流動が絶たれる。
そして、ABS制御の増圧タイミングになると、コイル413への通電量が制御されて電磁力が調整され、電磁弁4の上下流間に発生させられる差圧量がリニアに調整される。これにより、コイル413への通電量に応じてW/C圧が制御される。
また、ABS制御の減圧タイミング或いは保持タイミング中、つまり電磁弁4の閉弁時に、ブレーキペダルの踏み込みが中止されると、M/C1側とW/C2側との圧力差により副弁体405がシート403の副弁座403eから離れた状態となり、副流路403dを介してW/C2側からM/C1側へブレーキ液が速やかに戻される。
本実施形態では、電磁弁4が非通電状態でブレーキペダルが踏み込まれたとき、または、ABS制御の増圧時には、M/C1側からW/C2側へブレーキ液が流れる。この際、ブレーキ液は、空間401cのうちスプリング412の内側の空間から、空間401cのうちスプリング412の外側の空間に、溝402bを介して流れるため、スプリング412の線間隙間を通過するブレーキ液の流量が減少する。したがって、スプリング412の線間隙間をブレーキ液が通過する際の流れの乱れが抑制され、圧力脈動による異音が低減される。
また、溝402bはシャフト402の外周面に形成されているため、加工が容易である。
さらに、溝402bは複数個形成されているため、それらの合計通路面積を大きくすることができ、したがってスプリング412の線間隙間を通過するブレーキ液の流量を充分に減少させて圧力脈動による異音を確実に低減することができる。
さらにまた、溝402bが複数個である場合は、溝402bを、シャフト402の周方向に沿って均等に配置することにより、溝402bをブレーキ液が流れる際にシャフト402に作用する外力が、このシャフト402に対して均等に作用するため、シャフト402の動作(すなわち、弁開閉のためのシャフトの往復動)が安定する。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。図3は本発明の第2実施形態に係る電磁弁の要部の断面図である。第1実施形態では、バイパス流路としての溝402bをシャフト402に設けたが、本実施形態は、バイパス流路としての凹部をシート403に設けたものである。なお、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図3に示すように、シート403のシート部ばね受け面403fには、バイパス流路としての凹部403gが形成されている。また、この凹部403gは、主流路403aの回りに放射状に複数個配置されている。より詳細には、凹部403gは、シャフト402の周方向に沿って均等に配置されている。
そして、凹部403gは、空間401cのうちスプリング412の内側の空間と、空間401cのうちスプリング412の外側の空間とを、スプリング412をバイパスして連通させている。
本実施形態では、M/C1側からW/C2側へブレーキ液が流れる際、ブレーキ液は、空間401cのうちスプリング412の内側の空間から、空間401cのうちスプリング412の外側の空間に、凹部403gを介して流れるため、スプリング412の線間隙間を通過するブレーキ液の流量が減少する。したがって、スプリング412の線間隙間をブレーキ液が通過する際の流れの乱れが抑制され、圧力脈動による異音が低減される。
また、凹部403gはシート403の端面に形成されているため、加工が容易である。
さらに、凹部403gは複数個形成されているため、それらの合計通路面積を大きくすることができ、したがってスプリング412の線間隙間を通過するブレーキ液の流量を充分に減少させて圧力脈動による異音を確実に低減することができる。
さらにまた、凹部403gをシャフト402の周方向に沿って均等に配置することにより、凹部403gをブレーキ液が流れる際にシャフト402に作用する外力が、このシャフト402に対して均等に作用するため、シャフト402の動作が安定する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。図5は本発明の第3実施形態に係る電磁弁の要部の断面図、図6は図5のシャフト402のB矢視図である。本実施形態は、溝402bの構成が第1実施形態と異なっている。なお、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5、図6に示すように、本実施形態の溝402bは、シャフト402の一端側からシャフト部ばね受け面402aを貫通してシャフト402の他端まで貫通している。より詳細には、溝402bは、シャフト402におけるプランジャ411側の端部までは延びておらず、シャフト部ばね受け面402aとシャフト402におけるプランジャ411側の端部との間の中途に溝402bの端部が位置する。
本実施形態では、第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、第1実施形態よりも溝402bの加工量を少なくすることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。図7は本発明の第4実施形態に係る電磁弁の要部の断面図、図8は図7のシャフト402のC矢視図である。第1実施形態では、バイパス流路としてシャフト402に溝402bを設けたが、本実施形態は、シャフト402に設けた孔をバイパス流路としている。なお、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7、図8に示すように、シャフト402には、シャフト402の軸線に対して傾斜したバイパス流路としての孔402cが、複数個(本例では2個)形成されている。
孔402cの一端は、シャフト402において外側空間(すなわち、空間401cのうちスプリング412の外側の空間)に面する外周面に開口し、孔402cの他端は、シャフト402において内側空間(すなわち、空間401cのうちスプリング412の内側の空間)に面する外周面に開口している。したがって、孔402cにより、空間401cのうちスプリング412の内側の空間と、空間401cのうちスプリング412の外側の空間とが、スプリング412の線材の隙間をバイパスして連通されている。
本実施形態では、M/C1側からW/C2側へブレーキ液が流れる際、ブレーキ液は、空間401cのうちスプリング412の内側の空間から、空間401cのうちスプリング412の外側の空間に、孔402cを介して流れるため、スプリング412の線間隙間を通過するブレーキ液の流量が減少する。したがって、スプリング412の線間隙間をブレーキ液が通過する際の流れの乱れが抑制され、圧力脈動による異音が低減される。
また、孔402cは複数個形成されているため、それらの合計通路面積を大きくすることができ、したがってスプリング412の線間隙間を通過するブレーキ液の流量を充分に減少させて圧力脈動による異音を確実に低減することができる。
さらに、孔402cが複数個である場合は、孔402cを、シャフト402の周方向に沿って均等に配置することにより、孔402cをブレーキ液が流れる際にシャフト402に作用する外力が、このシャフト402に対して均等に作用するため、シャフト402の動作が安定する。
なお、シャフト402に溝402b(図1参照)を設けてもよいし、溝402bを設けなくてもよい。また、シャフト402に溝402bを設けた場合、孔402cは溝402bと連通していてもよいし、連通していなくてもよい。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、シャフト402に球状の主弁体404を溶接したが、シャフト402の先端を球面にして、その先端球面部を主弁体としてもよい。なお、このシャフト402の先端を球面にして主弁体とする場合には、この主弁体を含むシャフト402を樹脂製の一体成型品としてもよい。
また、上記各実施形態では、バイパス流路として、溝402b、孔402cおよび凹部403gのうちの1つを用いたが、バイパス流路として溝402b、孔402cおよび凹部403gを組み合わせて用いてもよい。
さらに、コイル413への通電を制御して電磁弁4の上下流間の差圧をリニアに調整する電磁弁に限らず、コイル413への通電の断続により電磁弁4の上下流間を単に開閉する電磁弁にも本発明を適用することができる。
本発明の第1実施形態に係る電磁弁がアクチュエータのハウジングに組み付けられた状態を示す断面図である。 図1のシャフト402のA矢視図である。 本発明の第2実施形態に係る電磁弁の要部の断面図である。 シャフトの他の例を示す要部の拡大図である。 本発明の第3実施形態に係る電磁弁の要部の断面図である。 図5のシャフト402のB矢視図である。 本発明の第4実施形態に係る電磁弁の要部の断面図である。 図7のシャフト402のC矢視図である。
符号の説明
401d…連通穴(第2流路)、402…シャフト、402b…溝(バイパス流路)、402c…孔(バイパス流路)、403…シート、403a…主流路(第1流路)、403b…弁座、403g…凹部(バイパス流路)、404…弁体、411…プランジャ、412…コイルスプリング、413…コイル。

Claims (7)

  1. 弁体(404)が弁座(403b)に接離することにより、流体が流れる第1流路(403a)と第2流路(401d)との間を開閉する電磁弁であって、
    通電時に磁界を形成するコイル(413)と、
    前記コイル(413)への通電により発生する電磁力により駆動されるプランジャ(411)と、
    前記弁体(404)を有すると共に前記プランジャ(411)の移動に伴って往復動するシャフト(402)と、
    前記弁座(403b)および前記第1流路(403a)を有するシート(403)と、
    前記シャフト(402)と前記シート(403)とに挟持されて前記シャフト(402)を付勢するコイルスプリング(412)とを備え、
    前記第1流路(403a)は前記コイルスプリング(412)の内側に位置する内側空間に連通され、
    前記第2流路(401d)は前記コイルスプリング(412)の外側に位置する外側空間に連通され、
    前記シャフト(402)の外周には、前記コイルスプリング(412)の一端を受けるシャフト部ばね受け面(402a)が形成され、
    前記シャフト(402)に、前記内側空間と前記外側空間とを前記コイルスプリング(412)の線材の隙間をバイパスして連通させるバイパス流路(402b)が形成され
    前記バイパス流路(402b)は、前記シャフト(402)の外周面に形成された溝であり、
    前記シャフト(402)に形成された溝(402b)は、前記シャフト(402)の一端側から前記シャフト部ばね受け面(402a)を貫通して前記シャフト(402)の他端側まで延びていることを特徴とする電磁弁。
  2. 前記シャフト(402)は、その一端に前記弁体(404)が配置されるとともに、その他端が前記プランジャ(411)に当接する構成であり、
    前記溝(402b)は、前記シャフト(402)の他端まで貫通することを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  3. 前記シャフト(402)は、その一端側に前記弁体(404)が配置されるとともに、その他端側に前記プランジャ(411)が配置される構成であり、
    前記溝(402b)は、その前記他端側の端部が前記シャフト部ばね受け面(402a)と前記シャフト(402)の他端側端部との間の中途に位置する非貫通溝であることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  4. 前記バイパス流路(402b)は、複数個形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁弁。
  5. 前記バイパス流路(402b)は、前記シャフト(402)の周方向に沿って均等に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の電磁弁。
  6. 前記弁体(404)は、電磁力により前記プランジャ(411)を介して閉弁向きに付勢されるとともに、前記コイルスプリング(412)により開弁向きに付勢されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電磁弁。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の電磁弁と、
    前記第1流路(403a)側の圧力と前記第2流路(401d)側の圧力との差がリニアに制御されるように前記コイル(413)への通電を制御する制御手段(5)とを備えることを特徴とする電磁弁ユニット。
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