JP2009180261A - 電磁弁 - Google Patents

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正哉 瀬木
Masaru Suzuki
勝 鈴木
Kaori Fujita
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Abstract

【課題】吸排通路による異物混入防止機能を実現するとともに製造コストを削減し得る電磁弁を提供する。
【解決手段】ヨーク部30の端部30aは、カバー21の底壁21a近傍の周壁21bに設けられる貫通孔21cに近接した位置に形成される凹状溝31を除き底壁21aに密着している。そして、カバー21の底壁21aとステータコア23のヨーク部30の中心穴37とプランジャ24の底壁21a側端面とにより形成される液室28は、第1隔壁25および第2隔壁26により、ヨーク部30の凹状溝31と第2隔壁26の凹状溝26cとを介して、すなわち、迷路状の吸排通路27を介して、カバー21の貫通孔21cに連通されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、コイルに供給される電流に応じたプランジャの移動によりスプールを作動させる電磁弁に関するものである。
従来より、コイルに供給される電流に応じたプランジャの移動によりスプールを作動させる電磁弁として、下記特許文献1に示す電磁弁が知られている。この電磁弁は、ヨーク部とコア部との間に磁気抵抗部が形成されたステータコアと、このステータコアに巻回されてこれを磁化する電磁コイルと、ステータコア及び電磁コイルを覆うとともにステータコアの両端部を磁気的に接続する磁性体のカバーと、ステータコアの中心孔内に摺動自在に嵌合支持された磁性体よりなるプランジャとを備えている。電磁コイルに通電することにより、その通電量に応じてステータコアが磁化されてプランジャはコア部側に向かって吸引され、スプールをスプリングに抗して移動させることで作動油量が制御されて制御圧が調整される。
プランジャの反対側の端面とカバーの内底面とヨーク部の中心孔との間にはプランジャのストロークに応じて容積が変化する先端液室が形成されている。この先端液室は、ヨーク部の大径部に形成される複数の溝とこのヨーク部の大径部を覆うカバーとの間に形成される迷路状の吸排通路と、カバーの孔とを介して外部に連通されている。これにより、先端液室の容積変化に伴い吸排通路を通って当該先端液室に出入りされる作動油中の異物が迷路状の吸排通路内を往復動している間に沈降することにより大部分が除去され、直ちに先端液室内に入ることはない(特許文献1;段落番号28,29,38、図1参照)。
特開2005−282754号公報
ところで、ヨーク部に形成される複数の溝は上記吸排通路に応じて複雑な形状にする必要があるので、ヨーク部は、磁性材料に対して鍛造等で基本形状を形成した後に切削加工等を施すことにより形成されていた。このように、ヨーク部に対して切削加工等により複数の溝を加工する必要があるため、上述のようなヨーク部を採用する電磁弁におけるコスト低減の障害になる。
そこで、上記吸排通路とこの吸排通路を外部に連通させる孔とが形成された合成樹脂製のキャップを、上記先端液室に開口される中心穴が形成されるカバーの外端部に取り付けている。これにより、ヨーク部に形成される吸排通路を構成するための溝が廃止されて製造コストを低下させている(特許文献1;段落番号50〜52,58〜61、図5〜図7参照)。
しかしながら、キャップは、その突起や爪部にて、カバー外周の環状溝に弾性的に係止して取り付けられているので、突起や爪部にがたつき等が生じている場合にはキャップとカバー端面との間に隙間が生じることがある。この場合、吸排通路中に隙間ができることとなり、作動油が吸排通路に沿って往復動せずに当該吸排通路が異物混入防止の役割を果たさない可能性がある。そのため、突起や爪部のがたつきを抑制するために、突起や爪部等の寸法精度を向上させる必要があり製造コスト削減の障害となっていた。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、吸排通路による異物混入防止機能を実現するとともに製造コストを削減し得る電磁弁を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の電磁弁では、互いに同軸的に配置されたヨーク部(30)とコア部(40)とそれらの間に設けられた磁気抵抗部(51)とを有するステータコア(23)と、前記ステータコアに形成された中心穴(37)に摺動自在に支持されて前記コア部の吸引部(42)との間に生じる磁気吸引力により軸方向に移動するプランジャ(24)と、前記ヨーク部と前記コア部との間に配置されるコイル(22)であって、前記ステータコアを励磁して前記磁気吸引力を発生させるコイルと、前記ステータコアと前記コイルとの外周および軸方向一側端部(30a)を底壁(21a)および周壁(21b)で覆うカバー(21)と、前記ステータコアの軸方向他側端部(41)に取り付けられる弁スリーブ(70)と、前記弁スリーブに摺動自在に案内支持されて前記プランジャの移動に応じて作動するスプール(80)と、を備える電磁弁(10)であって、前記ヨーク部の軸方向一側端部(30a)は、前記底壁近傍の前記周壁に設けられる貫通孔(21c)に近接した位置に形成される第1の溝(31)を除き前記底壁に密着し、前記貫通孔と前記コイルとの連通を防止するように前記ヨーク部および前記周壁間に取り付けられる第1の隔壁(25,101,110,120)と、前記貫通孔よりも前記底壁側にて前記第1の隔壁に対向するように前記ヨーク部および前記周壁間に取り付けられる第2の隔壁(26,102,121)であって、前記底壁と前記中心穴と前記プランジャとにより形成されて当該プランジャの移動により拡大または縮小する液室(28)を前記第1の溝を介して前記貫通孔に連通する第2の溝(26c)が前記貫通孔から離間した位置に形成される第2の隔壁と、を備えることを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、ヨーク部の軸方向一側端部は、カバーの底壁近傍の周壁に設けられる貫通孔に近接した位置に形成される第1の溝を除き底壁に密着している。そして、カバーの底壁とステータコアの中心穴とプランジャとにより形成される液室は、第1の隔壁および第2の隔壁により、ヨーク部の第1の溝と第2の隔壁の第2の溝とを介してカバーの貫通孔に連通されている。
このように、カバーおよびヨーク部と、これらヨーク部および周壁間に取り付けられる第1の隔壁および第2の隔壁と、により迷路状の吸排通路が形成されるので、この吸排通路によりカバーの貫通孔から流れ込む作動油中の異物が液室に流れ込むことを防止する異物混入防止機能が実現される。特に、突起や爪部等の弾性部材を採用することなく吸排通路を形成しているので弾性部材のがたつき等による吸排通路中の隙間の発生を防止でき、吸排通路による異物混入防止機能が確実に実現され得る。
このとき、ヨーク部に取り付けられる第1の隔壁と第2の溝が形成される第2の隔壁とは、例えば、冷間圧延鋼板(SPC)にプレス加工を施すことにより低コストで形成することができるので、鍛造等で基本形状を形成した後に切削加工等を施してヨーク部に吸排通路のための複数の溝を形成する場合よりも製造コストを削減することができる。
したがって、吸排通路による異物混入防止機能を実現するとともに製造コストを削減することができる。
請求項2の発明では、第1の隔壁および第2の隔壁は連結部を介して連結されている。これにより、連結部を介して連結される第1の隔壁および第2の隔壁を一度の取り付け作業でヨーク部および周壁間に取り付けることができるので、第1の隔壁と第2の隔壁とを個別にヨーク部および周壁間に取り付ける場合と比較して、製造コストをより削減することができる。
請求項3の発明では、第1の隔壁はコイルが巻回されるボビンに一体に成形されている。これにより、第1の隔壁のみをヨーク部および周壁間に取り付ける作業が不要となるので、製造コストをより削減することができる。
請求項4の発明では、連結部を介して連結される第1の隔壁および第2の隔壁はコイルが巻回されるボビンに一体に成形されている。これにより、第1の隔壁および第2の隔壁のみをヨーク部および周壁間に取り付ける作業が不要となるので、製造コストをより削減することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図1および図2を参照して説明する。図1は、本第1実施形態に係る電磁弁10の構成概要を示す断面図である。図2は、吸排通路27および液室28を説明するための拡大断面図である。
電磁弁10は、例えば、車両用自動変速機のオイルパン内部において油圧制御に用いられるもので、ソレノイド部20と、そのソレノイド部20の一端に設けられたスプール部60とによって構成されている。ソレノイド部20は、主に、カバー21、コイル22、ステータコア23、プランジャ24、第1隔壁25および第2隔壁26等を備えており、スプール部60は弁スリーブ70とスプール80等を備えている。
図1および図2に示すように、カバー21は、磁性材料により、略円板状の底壁21aの周縁から周壁21bが突出するように有底円筒状に形成されている。底壁21a近傍の周壁21bには、1つの貫通孔21cが形成されている。また、周壁21bの内周には、内周面21dと、この内周面21dよりも径が大きな内周面21eと、この内周面21eよりも径が大きな内周面21fとが形成されており、貫通孔21cは内周面21eに形成されている。内周面21dと内周面21eとは断部21gにより連結されており、内周面21eと内周面21fとは断部21hにより連結されている。
ステータコア23は、磁性材料よりなる略円筒状のヨーク部30及びコア部40を備えており、ヨーク部30およびコア部40は、磁気抵抗部(エアギャップ)51により磁気的に分離された状態にて、非磁性材料よりなるステンレスリング52を介して互いに同軸的に配置されている。
ヨーク部30の軸方向一側端部である反コア部側の端部30aには、1つの凹状溝31が形成されている。ヨーク部30の外周には、外周面32と、この外周面32よりも径が大きな外周面33と、この外周面33よりも径が大きな外周面34とが形成されている。外周面32と外周面33とは断部35により連結されており、外周面33と外周面34とは断部36により連結されている。ヨーク部30にはプランジャ24の外径より僅かに大きな形成されて当該プランジャ24を摺動自在に支持するための中心穴37が形成されている。
コア部40は、環状のフランジ部41の中央から吸引部42が突出するように形成されている。吸引部42は、プランジャ24に対して磁気吸引力を発揮する役割を果たすもので、この吸引部42には、要求される吸引力特性等に応じて所定の勾配を有するようにテーパ部42aが形成されている。コア部40には、同軸であって径の異なる2つの中心穴43,44が形成されている。中心穴43は、その内径がヨーク部30の中心穴37の内径に等しくなるように形成されており、その深さがプランジャ24に必要なストロークより僅かに大きくなるように設定されている。また、中心穴44は、その内径がプランジャ24の外径より小さくなるように形成されている。
第1隔壁25は、冷間圧延鋼板(SPC)をプレス加工してリング状に形成される。第1隔壁25は、その外周面25aがカバー21の周壁21bの内周面21fに嵌合可能に形成されており、その内周面25bがヨーク部30の外周面33に嵌合可能に形成されている。
第2隔壁26は、冷間圧延鋼板(SPC)をプレス加工してリング状に形成される。第2隔壁26は、その外周面26aがカバー21の周壁21bの内周面21eに嵌合可能に形成されており、その内周面26bがヨーク部30の外周面32に嵌合可能に形成されている。第2隔壁26の外周面26aには、1つの凹状溝26cが形成されている。
コイル22は、ステータコア23のヨーク部30の断部36に当接するように外周面33に嵌合された第1隔壁25とコア部40のフランジ部41との間であってヨーク部30の外周面34およびステンレスリング52の外周に樹脂製のボビン22aに巻回されて配置されている。
コイル22および第1隔壁25が取り付けられたステータコア23は、第2隔壁26をヨーク部30の断部35に当接するように外周面32に嵌合させた状態で、ヨーク部30の端部30aが凹状溝31を除き底壁21aに密着するようにカバー21に覆われて収納されている。
このとき、ステータコア23は、ヨーク部30の凹状溝31がカバー21の貫通孔21cに近接するようにカバー21に収納されている。また、第2隔壁26は、その凹状溝26cがカバー21の貫通孔21cから離間するように、すなわち、ヨーク部30の凹状溝31から離間するようにヨーク部30に嵌合されている。また、コア部40のフランジ部41はカバー21の開口端に嵌合されている。
これにより、内周面21e、外周面33、第1隔壁25および第2隔壁26により形成される環状溝27aと、凹状溝26cと、内周面21d、外周面32、第2隔壁26および底壁21aにより形成される環状溝27bと、凹状溝31とでもって、カバー21の貫通孔21cに連通する迷路状の吸排通路27が形成されることとなる(図2参照)。
ヨーク部30の中心穴37とコア部40の中心穴43には、磁性材料からなるプランジャ24が同軸的であって摺動自在に挿入されており、このプランジャ24は、吸引部42との間に生じる磁気吸引力により当該吸引部42に近接する軸方向に移動する。
図2に示すように、このプランジャ24の軸方向移動に応じて、カバー21の底壁21aとヨーク部30の中心穴37とプランジャ24の底壁21a側端面とでもって形成される液室28が拡大または縮小する。この液室28は、吸排通路27を介してカバー21の貫通孔21cに連通している。
このようにソレノイド部20が構成されることにより、コイル22への通電に応じて、カバー21、ステータコア23およびプランジャ24とでもって磁気回路が構成されることとなる。
カバー21の開口端側に位置するコア部40のフランジ部41の外側面には、スプール80を摺動可能に嵌装する弁スリーブ70が配設されている。そして、カバー21の開口側筒状端部21jを、弁スリーブ70に形成されたフランジ部71とフランジ部41とを接合させた状態でかしめることにより、ソレノイド部20とスプール部60とが一体結合されている。
弁スリーブ70には、径の異なる第1弁孔72と第2弁孔73が形成されるとともに、この第2弁孔73に接続するばね収容孔74が形成されている。これら各弁孔72、73およびばね収容孔74は、ステータコア23およびプランジャ24と同軸上に延びるように形成されている。
スプール80には、第1弁孔72に嵌合する第1ランド部81および第2ランド部82と、第2弁孔73に嵌合する第3ランド部83が設けられており、第2ランド部82と第3ランド部83は互いに隣接して設けられている。
第1ランド部81および第2ランド部82は軸方向に所定量離間して設けられ、小径部84によって互いに連結されている。小径部84に対応して環状溝75が前記弁スリーブ70に形成され、この環状溝75に制御圧を出力する出力ポート76が連通されている。
また、弁スリーブ70には、第1ランド部81および第2ランド部82の互いに対向する端面にそれぞれ対応して開口する排出ポート77および供給ポート78が形成されている。さらに、弁スリーブ70には、ばね収容孔74に開口するドレンポート79が形成されている。なお、スプール80の一端には、コア部40の中心穴43,44を貫通してプランジャ24に当接するシャフト部85が突設されている。
ばね収容孔74の開口端はその内周面に形成されたねじ孔に螺合するプラグ90によって閉塞され、このプラグ90とスプール80の間にばね91が設けられている。スプール80は、ばね91の付勢力によってプランジャ24に向けて押圧され、これにより、スプール80のシャフト部85を介してプランジャ24が、通常カバー21の底面に当接する初期位置に保持されている。かかるプランジャ24の初期位置において、プランジャ24のスプール側端縁は、コア部40の吸引部42の端部に軸方向にてほぼ一致するように配置されている(図1参照)。
このように構成される本第1実施形態に係る電磁弁10の作用について、以下に説明する。なお、電磁弁10は、カバー21の貫通孔21cが上側になるようにオイルパン内部に配置されている。
コイル22が非励磁状態の場合には、スプール80は、ばね91の付勢力によりプランジャ24を反スプール方向に押圧し、プランジャ24をカバー21の底面に当接する初期位置に保持している。この非励磁状態においては、出力ポート76は、供給ポート78との連通が遮断されているとともに、排出ポート77に連通され、これによって出力ポート76は低圧に保持されている。
一方、コイル22に通電して励磁すると、カバー21、ステータコア23およびプランジャ24でもって磁気回路が構成されて、コア部40の吸引部42とプランジャ24との間に磁気吸引力が発生する。この磁気吸引力により、プランジャ24が吸引部42側へ引き寄せられて、スプール80がばね91の付勢力に抗して反プランジャ方向に移動する。この移動により、第2ランド部82が供給ポート78を開口し始めるとともに、第1ランド部81が排出ポート77の開口面積を制限し始めるので、出力ポート76の制御圧は次第に上昇される。
このように本第1実施形態に係る電磁弁10では、コイル22に通電される電流値に応じてコア部40の吸引部42とプランジャ24との間で発生する磁気吸引力と、ばね91の付勢力とがバランスする位置にスプール80が保持され、これによって上記制御圧はコイル22に通電された電流値に応じた圧力に制御される。
また、コイル22に通電される電流値に応じて、プランジャ24が吸引部42側へ移動すると液室28が拡大し、逆にプランジャ24が底壁21a側へ移動すると液室28が縮小する。この液室28の容積の変動に応じて貫通孔21cから流れ込む作動油が吸排通路27内を往復動する。このとき、電磁弁10は、貫通孔21cが上側になるようにオイルパン内部に配置されているので、吸排通路27内を往復動する作動油中の異物が、凹状溝26c付近に沈降する。このように、異物が除去された作動油が吸排通路27を介して液室28に流れ込むことにより、作動油中の異物が液室28に流れ込むことを防止する異物混入防止機能が実現される。
以上説明したように、本第1実施形態に係る電磁弁10では、ヨーク部30の端部30aは、カバー21の底壁21a近傍の周壁21bに設けられる貫通孔21cに近接した位置に形成される凹状溝31を除き底壁21aに密着している。そして、カバー21の底壁21aとステータコア23のヨーク部30の中心穴37とプランジャ24の底壁21a側端面とにより形成される液室28は、第1隔壁25および第2隔壁26により、ヨーク部30の凹状溝31と第2隔壁26の凹状溝26cとを介して、すなわち、迷路状の吸排通路27を介して、カバー21の貫通孔21cに連通されている。
このように、カバー21およびヨーク部30と、これらヨーク部30および周壁21b間に取り付けられる第1隔壁25および第2隔壁26と、により迷路状の吸排通路27が形成されるので、この吸排通路27によりカバー21の貫通孔21cから流れ込む作動油中の異物が液室28に流れ込むことを防止する異物混入防止機能が実現される。特に、突起や爪部等の弾性部材を採用することなく吸排通路27を形成しているので弾性部材のがたつき等による吸排通路中27の隙間の発生を防止でき、吸排通路27による異物混入防止機能が確実に実現され得る。
このとき、ヨーク部30に取り付けられる第1隔壁25と凹状溝31が形成される第2隔壁26とは、冷間圧延鋼板(SPC)にプレス加工を施すことにより低コストで形成することができるので、鍛造等で基本形状を形成した後に切削加工等を施してヨーク部に吸排通路27のための複数の溝を形成する場合よりも製造コストを削減することができる。
したがって、吸排通路27による異物混入防止機能を実現するとともに製造コストを削減することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について図3を参照して説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係る電磁弁10の要部を示す拡大断面図である。
本第2実施形態に係る電磁弁10は、上記第1実施形態にて述べた第1隔壁25および第2隔壁26に代えて、図3に示す溝部100を採用している点が、上記第1実施形態に係る電磁弁と異なる。したがって、第1実施形態の電磁弁と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図3に示すように、溝部100は、第1隔壁25に相当するコイル側隔壁101と第2隔壁26に相当する底壁側隔壁102との内周縁近傍を連結部103により一体に連結するように例えば耐油性を有する樹脂で一体成形されている。
溝部100は、コイル側隔壁101によりコア部40のフランジ部41との間でボビン22aに巻回されたコイル22を保持するようにステータコア23のヨーク部30の外周面32,33に嵌合された状態でカバー21に収納される。このとき、溝部100は、底壁21a、周壁21bおよび凹状溝31とともに、上記第1実施形態にて述べたカバー21の貫通孔21cと液室28とを連通する迷路状の吸排通路27を形成する。
このように構成される本第2実施形態に係る電磁弁10を作動させると、プランジャ24の移動に応じて液室28が拡大または縮小する。このとき、液室28の容積の変動に応じて貫通孔21cから流れ込む作動油が溝部100等により形成される吸排通路27内を往復動する。これにより、上記第1実施形態と同様に、作動油中の異物が液室28に流れ込むことを防止する異物混入防止機能が実現される。
以上説明したように、本第2実施形態に係る電磁弁10では、第1隔壁25に相当するコイル側隔壁101と第2隔壁26に相当する底壁側隔壁102とはその内周縁近傍にて、連結部103により一体に連結された溝部100が採用されている。
これにより、連結部103を介して連結されるコイル側隔壁101および底壁側隔壁102を一度の取り付け作業でヨーク部30および周壁21b間に取り付けることができるので、第1隔壁25と第2隔壁26とを個別にヨーク部30および周壁21b間に取り付ける場合と比較して、製造コストをより削減することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について図4を参照して説明する。図4は、本発明の第3実施形態に係る電磁弁10の要部を示す拡大断面図である。
本第3実施形態に係る電磁弁10は、上記第1実施形態にて述べた第1隔壁25およびボビン22aに代えて、図4に示すボビン110を採用している点が、上記第1実施形態に係る電磁弁と異なる。したがって、第1実施形態の電磁弁と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図4に示すように、ボビン110は、上記第1実施形態の第1隔壁25とボビン22aとを一体にするように例えば耐油性を有する樹脂で形成されている。
コイル22が巻回されたボビン110は、コア部40のフランジ部41に当接するようにステータコア23のヨーク部30の外周面33等に嵌合される。このようにボビン110が嵌合されたステータコア23は、ヨーク部30に上記第1実施形態と同様に第2隔壁26を嵌合させた状態でカバー21に収納される。このとき、ボビン110は、第2隔壁26、底壁21a、周壁21bおよび凹状溝31とともに、上記第1実施形態にて述べたカバー21の貫通孔21cと液室28とを連通する迷路状の吸排通路27を形成する。
このように構成される本第3実施形態に係る電磁弁10を作動させると、プランジャ24の移動に応じて液室28が拡大または縮小する。このとき、液室28の容積の変動に応じて貫通孔21cから流れ込む作動油がボビン110等により形成される吸排通路27内を往復動する。これにより、上記第1実施形態と同様に、作動油中の異物が液室28に流れ込むことを防止する異物混入防止機能が実現される。
以上説明したように、本第3実施形態に係る電磁弁10では、上記第1実施形態の第1隔壁25はコイル22が巻回されるボビン110に一体に成形されている。これにより、第1隔壁25のみをヨーク部30および周壁21b間に取り付ける作業が不要となるので、製造コストをより削減することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について図5を参照して説明する。図5は、本発明の第4実施形態に係る電磁弁10の要部を示す拡大断面図である。
本第4実施形態に係る電磁弁10は、上記第2実施形態にて述べた溝部100およびボビン22aに代えて、図5に示すボビン120を採用している点が、上記第1実施形態に係る電磁弁と異なる。したがって、第1実施形態の電磁弁と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図5に示すように、ボビン120は、上記第2実施形態の底壁側隔壁102に相当する底壁側隔壁121と、上記第2実施形態の連結部103に相当する連結部122と、上記第2実施形態のコイル側隔壁101およびボビン22aに相当するボビン本体123とが例えば耐油性を有する樹脂で一体成形されている。
コイル22が巻回されたボビン120は、コア部40のフランジ部41に当接するようにステータコア23のヨーク部30の外周面32,33等に嵌合された状態でカバー21に収納される。このとき、ボビン120は、底壁21a、周壁21bおよび凹状溝31とともに、上記第1実施形態にて述べたカバー21の貫通孔21cと液室28とを連通する迷路状の吸排通路27を形成する。
このように構成される本第4実施形態に係る電磁弁10を作動させると、プランジャ24の移動に応じて液室28が拡大または縮小する。このとき、液室28の容積の変動に応じて貫通孔21cから流れ込む作動油がボビン120等により形成される吸排通路27内を往復動する。これにより、上記第1実施形態と同様に、作動油中の異物が液室28に流れ込むことを防止する異物混入防止機能が実現される。
以上説明したように、本第4実施形態に係る電磁弁10では、ボビン120は、上記第2実施形態の底壁側隔壁102に相当する底壁側隔壁121と、上記第2実施形態の連結部103に相当する連結部122と、上記第2実施形態のコイル側隔壁101およびボビン22aに相当するボビン本体123とが一体成形されている。これにより、溝部100のみをヨーク部30および周壁21b間に取り付ける作業が不要となるので、製造コストをより削減することができる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等の作用・効果が得られる。
(1)上記第1実施形態において、第1隔壁25および第2隔壁26は、冷間圧延鋼板(SPC)にプレス加工を施すことにより形成することに限らず、別の機械加工を施して形成してもよい。また、第1隔壁25および第2隔壁26は、冷間圧延鋼板(SPC)に限らず、他の機械材料であってもよい。
(2)上記第2実施形態において、溝部100は、耐油性を有する樹脂で一体成形されることに限らず、例えば、金属材料で成形してもよい。
(3)上記第2実施形態において、溝部100の内周面は、ヨーク部30の外周面32,33に嵌合するように形成されることに限らず、加工作業を容易にするために、外周面33が廃止されるともに外周面32が段部36にて外周面34に連結するように形成されるヨーク部に嵌合するように形成されてもよい。また、溝部100のコイル側隔壁101および底壁側隔壁102の外周面は、それぞれカバー21の周壁21bの内周面21fおよび内周面21eに嵌合するように形成されることに限らず、加工作業を容易にするために、内周面21eが廃止されるともに内周面21fが段部21gにて内周面21dに連結するように形成される周壁に嵌合するように形成されてもよい。
(4)上記第4実施形態において、ボビン120の内周面は、ヨーク部30の外周面32,33に嵌合するように形成されることに限らず、加工作業を容易にするために、外周面33が廃止されるともに外周面32が段部36にて外周面34に連結するように形成されるヨーク部に嵌合するように形成されてもよい。また、ボビン120の内周面は、外周面32,33および段部35,36を廃止して底壁21b側の外周面の外径を外周面34の外径に等しくしたヨーク部に嵌合するように形成されてもよい。
また、ボビン120の底壁側隔壁121の外周面は、カバー21の周壁21bの内周面21eに嵌合するように形成されることに限らず、加工作業を容易にするために、内周面21eが廃止されるともに内周面21fが段部21gにて内周面21dに連結するように形成される周壁に嵌合するように形成されてもよい。
第1実施形態に係る電磁弁の構成概要を示す断面図である。 吸排通路および液室を説明するための拡大断面図である。 第2実施形態に係る電磁弁の要部を示す拡大断面図である。 第3実施形態に係る電磁弁の要部を示す拡大断面図である。 第4実施形態に係る電磁弁の要部を示す拡大断面図である。
符号の説明
10…電磁弁
21…カバー
21a…底壁
21b…周壁
21c…貫通孔
22…コイル
22a…ボビン
23…ステータコア
24…プランジャ
25…第1隔壁(第1の隔壁)
26…第2隔壁(第2の隔壁)
26c…凹状溝(第2の溝)
27…吸排通路
28…液室
30…ヨーク部
30a…端部(軸方向一側端部)
31…凹状溝(第1の溝)
37…中心穴
40…コア部
41…フランジ部(軸方向他側端部)
42…吸引部
51…磁気抵抗部
100…溝部
101…コイル側隔壁(第1の隔壁)
102,121…底壁側隔壁(第2の隔壁)
103,122…連結部
110…ボビン(第1の隔壁)
120…ボビン(第1の隔壁,第2の隔壁,連結部)

Claims (4)

  1. 互いに同軸的に配置されたヨーク部とコア部とそれらの間に設けられた磁気抵抗部とを有するステータコアと、
    前記ステータコアに形成された中心穴に摺動自在に支持されて前記コア部の吸引部との間に生じる磁気吸引力により軸方向に移動するプランジャと、
    前記ヨーク部と前記コア部との間に配置されるコイルであって、前記ステータコアを励磁して前記磁気吸引力を発生させるコイルと、
    前記ステータコアと前記コイルとの外周および軸方向一側端部を底壁および周壁で覆うカバーと、
    前記ステータコアの軸方向他側端部に取り付けられる弁スリーブと、
    前記弁スリーブに摺動自在に案内支持されて前記プランジャの移動に応じて作動するスプールと、
    を備える電磁弁であって、
    前記ヨーク部の軸方向一側端部は、前記底壁近傍の前記周壁に設けられる貫通孔に近接した位置に形成される第1の溝を除き前記底壁に密着し、
    前記貫通孔と前記コイルとの連通を防止するように前記ヨーク部および前記周壁間に取り付けられる第1の隔壁と、
    前記貫通孔よりも前記底壁側にて前記第1の隔壁に対向するように前記ヨーク部および前記周壁間に取り付けられる第2の隔壁であって、前記底壁と前記中心穴と前記プランジャとにより形成されて当該プランジャの移動により拡大または縮小する液室を前記第1の溝を介して前記貫通孔に連通する第2の溝が前記貫通孔から離間した位置に形成される第2の隔壁と、
    を備えることを特徴とする電磁弁。
  2. 前記第1の隔壁および前記第2の隔壁は連結部を介して連結されることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  3. 前記第1の隔壁は前記コイルが巻回されるボビンに一体に成形されることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  4. 前記連結部を介して連結される前記第1の隔壁および前記第2の隔壁は、前記コイルが巻回されるボビンに一体に成形されることを特徴とする請求項2に記載の電磁弁。
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