JP3972948B2 - 空気調和機の室内機 - Google Patents
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Description
そこで、室内機の設置上の制約を受けないように本体前面に空気吸込口を設けることが考えられるが、この場合、上下から吹き出した空気を空気吸込口に吸い込みやすく、ショートサーキットが生じやすい。
ここでは、室内機が下部ショートサーキット防止部を備えているので、下部吸込口と下部吹出口との間における空気流れのショートサーキットを防止することが可能である。
ここでは、前縁の上下方向の幅が10mm以上であるので、下部吸込口と下部吹出口との間の距離を充分確保でき、ショートサーキットをより確実に防止することが可能になる。
ここでは、下部吸込口は、正面視において前面パネルによって隠された位置に配置されているので、見栄えが良くなる。
ここでは、室内機が上部ショートサーキット防止部を備えているので、上部吸込口と上部吹出口との間における空気流れのショートサーキットを防止することが可能である。
第2発明によれば、下部吸込口と下部吹出口との間の距離を充分確保でき、ショートサーキットをより確実に防止することができる。
第4発明によれば、上部吸込口と上部吹出口との間における空気流れのショートサーキットを防止することができる。
第5発明によれば、上部ショートサーキット防止部によってスリットからなる上部吸込口と上部吹出口との間を離間するとともに前方からスリットからなる上部吸込口へ空気を吸い込むことによって、上部吸込口と上部吹出口との間における空気流れのショートサーキットを防止することができる。
図1〜図5に示される空気調和機の室内機1は、床置き型の室内機であり、本体2と、室内熱交換器3と、ファン4と、シャッタ5と、ステップモータ6と、フィルタ7と、前面グリル8と、前面パネル10と、下部ショートサーキット防止部51とを備えている。本体2の前面に配置される前面パネル10は、フラット(平坦)な形状をしている。
室内機1は、居室の床に据え置いた状態で使用される。室内機1は、本体2を居室の壁の表面に接触させて設置するだけでなく、本体2の後方部分A(図2参照)の全部または一部を居室の壁に埋め込んだ状態で設置することも可能である。室内機1は、本体2の後方部分Aの両側面および上面の一部を覆うための着脱自在のカバー9をさらに備えている。したがって、本体2の後方部分Aの壁に埋め込む長さに合わせて、カバー9を着脱することができる。
本体2は、図3に示されるように、合成樹脂製の中空の筐体からなる。本体2の内部には、前面側に形成された前面側開口2aから後方へ向かって、フィルタ7、室内熱交換器3、ファン4が順に配置されている。
本体2の前面側開口2aの周縁には、前面グリル8が取り付けられている。前面グリル8には、フィルタ7がはめ込まれている。
前面パネル10は、上下左右の四方において上部吸込口11a、下部吸込口11b、第1側部吸込口11cおよび第2側部吸込口11dを有している。具体的には、前面パネル10は、本体2から前方に離間して配置されているので、前面パネル10の上側と左右両側の三方には、3カ所の上部吸込口11a、第1側部吸込口11c、および第2側部吸込口11d(図1参照)が形成されている。また、前面パネル10の下部であって下部吹出口25よりも若干上方の位置には、スリット状の下部吸込口11bが形成されている。これにより、前面パネル10の上下左右の四方向において、それぞれ吸込口11a、11b、11c、11dが配置されている。
本体1には、吸込通路P1と、上部吹き出し通路P2と、下部吹き出し通路P3とが形成されている。
上部吹き出し通路P2は、ファン4から上部空間部27を通って上部吹出口24へ向かう通路である。上部吹出口24は、本体2の前面側開口2aの上方に形成されている。上部吹出口24には、開閉可能な可動板26が配置されている。
また、図4に示されるように、下部空間部28には、下部吹出口25から吹き出す風の水平方向の向きを調整するための複数の垂直風向板31と、垂直風向板31をそれぞれ連結する連結バー32と、連結バー32に連結された手動操作用のレバー33とがさらに配置されている。
ファン4は、遠心方向に風を吹き出す遠心ファンの一種であるターボファンであり、図3に示されるように、ファンロータ41と、モータ42と、ファンケーシング43とを備えている。ファンロータ41は、中心41bから螺旋を描きながら離れるように配置された複数枚の羽根41a(図3の斜線部分)を有している。
ファン4で生成された遠心方向へ吹き出す空気流れは、ファンケーシング43から上下に分岐して上部吹き出し通路P2および下部吹き出し通路P3をそれぞれ通り、そののち上部吹出口24および下部吹出口25からそれぞれ本体2の外部に排出される。
下部ショートサーキット防止部51は、図3および図5に示されるように、前面パネル10の下端付近に形成された下部吸込口11bと下部吹出口25との間における空気流れのショートサーキットを防止する。
下部ショートサーキット防止部51は、合成樹脂等により前面パネル10と一体に形成されている。
下部吸込口11bは、正面視において前面パネル10によって隠された位置に配置されているので、見栄えが良くなっている。
シャッタ5は、図3〜図4に示されるように、下部吹き出し通路P3の下部空間部28に設けられている。シャッタ5は、下部空間部28の断面形状に合わせた長方形の板状の部材である。シャッタ5は、ステップモータ6の出力軸6aと一体に回転できるように出力軸6aと嵌合する嵌合筒部5aを有している。
シャッタ5は、閉状態において、鉛直の姿勢あるいはストッパ37に倒れかかる姿勢になる第2位置A2(図4参照)に位置する。したがって、ファン4からの風の強弱、休止にかかわらず、シャッタ5は閉状態を維持することが可能である。また、閉状態においてステップモータ6にかかる負荷を低減することも可能である。
シャッタ5は、図4に示されるように、開状態において、シャッタ5が閉じる方向、具体的にはR2方向へシャッタ5に圧力がかからない第1位置A1(図4参照)に位置している。第1位置A1は、下部吹き出し通路P3の下部空間部28を形成する内壁29に形成された凹部30の内部である。
ステップモータ6は、シャッタ5を回転駆動するためのモータである。ステップモータ6は、閉状態においてシャッタ5にトルクをかけないように回転駆動を停止する。
暖房時には、ステップモータ6の回転駆動力により、下部吹き出し通路P3のシャッタ5を第1位置A1まで開ける。それとともに、吹き出し通路P2の可動板26も図示しないステップモータによって開ける。上部ファン4によって発生した空気流れは、室内熱交換器3によって加熱される。加熱された空気は、ファン4を経由して、上部吹き出し通路P2および下部吹き出し通路P3をそれぞれ通って、上部吹出口24および下部吹出口25からそれぞれ吹き出すことが可能である。したがって、加熱された空気が室内機1から室内空間の上方および下方に吹き出すことによって、室内を迅速に温めることが可能である。
(1)
実施形態の室内機1では、下部吸込口11bと下部吹出口25との間において、下部ショートサーキット防止部51が設けられているので、下部吸込口11bと下部吹出口25との間における空気流れのショートサーキットを防止することが可能である。
(2)
実施形態の室内機1では、下部ショートサーキット防止部51は、下部吹出口25の上部に配置された突起部52と、下部吸込口11bと下部吹出口25との間に配置される前縁53とを有する。したがって、下部吸込口11bと下部吹出口25のそれぞれの前方の空間が前縁53によって分離された状態で、突起部52によって向きを変えられた空気流れB1が下部吹出口25から前下方へ吹き出す。これによって、下部吸込口11bと下部吹出口25との間のショートサーキットを確実に防止することが可能である。
(3)
実施形態の室内機1では、下部吸込口11bは、正面視において前面パネル10によって隠された位置に配置されているので、見栄えが良くなっている。
(A)
上記実施形態では、下部ショートサーキット防止部51を有する室内機1を例に挙げて説明したが、さらに、上部においてもショートサーキットを防止できるように、図6に示される上部ショートサーキット防止部65を備えてもよい。
上部ショートサーキット防止部65は、合成樹脂等により本体2と一体形成されている。
図6に示されるように、上部吸込口11aに吸い込まれる空気流れS2は、前面パネル10の前方または上方から流れたのち、上向きの上部吸込口11aに吸い込まれる。このとき、上部吸込口11aと上部吹出口24のそれぞれの前方の空間が前縁67によって分離された状態で、突起部66によって向きを変えられた空気流れB2が上部吹出口24から前上方へ吹き出す。その結果、上部吸込口11aと上部吹出口24との間のショートサーキットを確実に防止することができる。
(B)
なお、図6に示される上部ショートサーキット防止部65は、上記実施形態の下部ショートサーキット防止部51(図5参照)と同一の構造であってもよい。この場合、室内機1の外観が上下対称のバランスの取れた外観になり、見栄えが良くなる。
また、他の変形例として、図7に示されるように、上部吸込口111aは、前面パネル10の前面に開口されたスリットであってもよい。この場合、上部ショートサーキット防止部60は、前面パネル10の上部における上部吸込口111aと上部吹出口24との間の部分によって構成されている。この場合も、上部ショートサーキット防止部60によってスリット状の上部吸込口111aと上部吹出口24との間を離間するとともに前方からスリット状の上部吸込口111aへ空気を吸い込むことにより、上部吸込口111aと上部吹出口24との間における空気流れのショートサーキットを防止することが可能である。
(D)
また、さらに他の変形例として、上部ショートサーキット防止部をフィン形状にしてもよく、この場合も上部吸込口11aと上部吹出口24との間における空気流れのショートサーキットを防止することが可能である。
2 本体
3 室内熱交換器
4 ファン
5 シャッタ
6 ステップモータ
7 フィルタ
8 前面グリル
10 前面パネル
24 上部吹出口
25 下部吹出口
27 上部空間部
28 下部空間部
29 内壁
30 凹部
51 下部ショートサーキット防止部
52 突起部
53 前縁
60、65 上部ショートサーキット防止部
Claims (5)
- 前面側に形成された前面側開口(2a)と、前記前面側開口(2a)の上方に形成された上部吹出口(24)と、前記前面側開口(2a)の下方に形成された下部吹出口(25)とを有する本体(2)と、
前記前面側開口(2a)の前方に配置され、上下左右の四方において上部吸込口(11a、111a)、下部吸込口(11b)、第1側部吸込口(11c)および第2側部吸込口(11d)を有する平坦な前面パネル(10)と、
前記下部吸込口(11b)と前記下部吹出口(25)との間における空気流れのショートサーキットを防止する下部ショートサーキット防止部(51)と
を備えており、
前記下部ショートサーキット防止部(51)は、
前記下部吸込口(11b)と前記下部吹出口(25)との間に配置され、前方に突出する前縁(53)と、
前記下部吹出口(25)の上部にある突起部(52)と
を有する、
空気調和機の床置き型室内機(1)。 - 前記前縁(53)の上下方向の幅(W)は、10mm以上である、
請求項1に記載の床置き型室内機(1)。 - 前記下部吸込口(11b)は、正面視において前記前面パネル(10)によって隠された位置に配置されている、
請求項1に記載の床置き型室内機(1)。 - 前記上部吹出口(24)と前記上部吸込口(11a、111a)との間における空気流れのショートサーキットを防止する上部ショートサーキット防止部(60、65)をさらに備えている、
請求項1に記載の床置き型室内機(1)。 - 前記上部吸込口(111a)は、前記前面パネル(10)の前面に開口されたスリットであり、
前記上部ショートサーキット防止部(60)は、前記前面パネル(10)の上部における前記上部吸込口(111a)と前記上部吹出口(24)との間の部分である、
請求項4に記載の床置き型室内機(1)。
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