JP3972771B2 - 給排気グリル風量調整装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内へ空気を給気する給気グリルまたは室内の空気を排気する排気グリルを介して空気量を調整する給排気グリル風量調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の住宅では冷暖房システムが完備しているものが多く、冷房時や暖房時に窓はあまり開閉されず、室内の空気が汚れがちであるため、このような住宅には、通常、部屋の壁や天井に給排気グリルが設けられ、換気装置により外部の新鮮な空気を給気グリルを介して室内に強制的に給気、または室外へ強制的に排気するようにしている。
【0003】
一般に給排気グリルは風量調整装置を備えている。この風量調整装置として、従来の給排気グリルにはバルブが設けられ、このバルブの開度を調整することにより、部屋への外部空気の給気量、または室外への排気量を制御するようにしている。このような風量調整装置を備えた給排気グリルは、小さな部屋から大きな部屋まで対応可能である。例えば、小さな部屋の場合は空気の給排気量は少なくてよいから、バルブの開度を小さくし、大きな部屋の場合は空気の給排気量を増やす必要があるから、バルブの開度を大きくすることにより、部屋サイズに柔軟に対応することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、給排気グリルの上流側には空気に含まれる汚れを取り除くフィルタが設けられてはいるが、長年使用しているうちに給排気グリルのバルブにも汚れが付着する。バルブに汚れが付着したとき、その汚れを取り除くには、給排気グリルからバルブを取り外してバルブを掃除しなければならない。
【0005】
しかしながら、上記従来の技術では、給排気グリルに設けられたバルブが蝶型バルブであるため、構造が複雑で、その取り外しが容易ではない。すなわち、蝶型バルブは、弁体と、この弁体を支持する支持軸とを有し、しかも支持軸の両端が軸受によって支持されているので、バルブ取り外しの際には軸受を外さなければならず、特に一般のユーザにとっては、その取り外しに手間が掛かるとともに、一度取り外してしまうと再度組み付けるのも煩わしい。
【0006】
本発明の課題は、一般のユーザにも容易に取り外して組み付けることができる給排気グリル風量調整装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、複数枚の扇形板部材と、前記扇形板部材の要の部分を重ね合わせて扇形板部材を給排気グリルの軸回りに回動自在に支持する支持部材とを備え、前記扇形板部材には円弧状溝と該円弧状溝の一側延長線上に突起が設けられ、前記扇形板部材を重ね合わせたとき、互いに当接する扇形板状部材のうち、上側の扇形板部材の円弧状溝に下側の扇形板部材の突起が嵌合しており、前記扇形板部材のうちの最上側の扇形板部材を前記給排気グリルの軸回りに回動させると、下側の扇形板部材はその突起が上側の扇形板部材の円弧状溝内を移動可能に設けられると共に、前記円弧状溝に係合して引っ張られて、回動力が順次下側の扇形板部材に伝達され、前記円弧状溝と前記突起との間には摩擦力が生じるようにし、前記給排気グリルの流路断面積を変化させて風量調整を行うことを特徴としている。
また、本発明は、複数枚の扇形板部材と、前記扇形板部材の要の部分を重ね合わせて扇形板部材を給排気グリルの軸回りに回動自在に支持する支持部材とを備え、前記扇形板部材には、その一側の辺で半径方向に上方に向けられたリブが、他側の辺で半径方向に上方及び下方に向けられたリブがそれぞれ設けられ、かつ前記上側のリブは前記下側のリブよりも突出して設けられ、前記扇形板部材のうちの最上側の扇形板部材を前記給排気グリルの軸回りに回動させると、下側の扇形板部材はそのリブが上側の扇形板部材のリブに係合して引っ張られて、回動力が順次下側の扇形板部材に伝達されることにより、前記給排気グリルの流路断面積を変化させて風量調整を行うことを特徴としている。
【0008】
上記構成によれば、扇形板部材の要の部分が支持部材に支持された構造であるから、前記要の部分と支持部材との結合を解くだけで、扇形板部材を支持部材から容易に取り外すことができ、また、扇形板部材を支持部材に組み付けるのも容易である。つまり、扇形板部材は支持部材に着脱自在に取り付けられている。
【0009】
なお、本発明において、給排気グリルとは、給気と排気の少なくともどちらか一方を行うために、設けられているグリルを意味している。
【0012】
さらに、本発明では、扇形板部材は、支持部材に一体的に設けられたリング状の枠体の内側に配置されている。
【0013】
また、本発明は、円形板部材上に放射状に等間隔にスリット溝が形成され、該スリット溝で囲まれた扇形の板部材が任意の枚数だけ切り取られた風量調整板と、前記風量調整板を給排気グリルに支持する支持部材と、前記給排気グリルの外表面を覆うフロントパネルとを備えたことを特徴としている。
【0014】
上記構成の場合も、風量調整板と支持部材との結合を解くだけで、風量調整板を支持部材から容易に取り外すのができ、また風量調整板を支持部材に組み付けるのも容易である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る給排気グリル風量調整装置の構成部品の一つである、複数枚の扇形板部材を重ね合わせたときの斜視図、図2はその平面図である。
【0017】
本実施の形態では4枚の扇形板部材1〜4が設けられ、これら扇形板部材1〜4は重ね合わされて組み付けられる。すなわち、扇形板部材1〜4の各々には、図3に示すように、要の部分1A〜4Aに取付穴1B〜4Bが形成され、これら取付穴1B〜4Bの全てを図1のように位置合わせした状態で、扇形板部材4、扇形板部材3、扇形板部材2、扇形板部材1の順に重ね合わされて組み付けられる。
【0018】
扇形板部材1〜4の各々には、図3に示すように、円弧状溝1C〜4Cが形成され、これら円弧状溝1C〜4Cの一側延長線上に突起1D〜4Dが設けられている。扇形板部材1〜4を重ね合わせたとき、扇形板部材1の円弧状溝1Cには扇形板部材2の突起2Dが、扇形板部材2の円弧状溝2Cには扇形板部材3の突起3Dが、扇形板部材3の円弧状溝3Cには扇形板部材4の突起4Dがそれぞれ嵌合する。また扇形板部材1〜4は、重ね合わせたときに、取付穴1B〜4Bを中心にして図1の矢印A1,A2方向に所定範囲内で回動自在に組み付けられている。
【0019】
なお、扇形板部材1の突起1Dはいずれの円弧状溝にも嵌合せず、また扇形板部材4の円弧状溝4Cにはいずれの突起も嵌合しないため、突起1Dと円弧状溝4Cは不要であるが、扇形板部材1〜4として同一形状のものを用いれば、部品の共通化を図ることができる。
【0020】
図4および図5は重ね合わせた扇形板部材1〜4を最も小さく畳んだときの様子を示し、図4はその斜視図、図5は平面図である。両図のように扇形板部材1〜4を畳んだとき、扇形板部材2の突起2Dが扇形板部材1の円弧状溝1Cの一側端部(図では右側端部)に、扇形板部材3の突起3Dが扇形板部材2の円弧状溝2Cの一側端部(図では右側端部)に、扇形板部材4の突起4Dが扇形板部材3の円弧状溝3Cの一側端部(図では右側端部)にそれぞれ係止されて、扇形板部材1〜4をこれ以上小さく畳むことはできない。したがって、この状態のときは、給排気グリルは全開状態となる。
【0021】
給排気グリルを全開状態から少し閉じるには、例えば扇形板部材1の突起1Dを摘んで、図6および図7に示すように、扇形板部材1を取付穴1Bを中心にして矢印A1方向に90度回動させる。この場合、扇形板部材1は、円弧状溝1C内に扇形板部材2の突起2Dが嵌合したままで回動し、円弧状溝1Cの他側端部が突起2Dに当接する。そして、円弧状溝1Cと突起2Dは、両者の間に僅かな摩擦力が生じるように形成されており、図6および図7の状態を維持することができる。なお、円弧状溝1Cと突起2Dとの間には摩擦力が生じるので、扇形板部材1を矢印A1方向に回動させる際に、90度まで回動させず途中で止めるようにしてもよい。
【0022】
給排気グリルを更に閉じるには、図8および図9に示すように、扇形板部材1を取付穴1Bを中心にして更にA1方向に90度回動させる。この場合、扇形板部材2の突起2Dが扇形板部材1の円弧状溝1C端部に当接しているので、扇形板部材1をA1方向に回動させると、突起2Dが引っ張られ、扇形板部材2もA1方向に回動する。このとき、扇形板部材2は、円弧状溝2C内に扇形板部材3の突起3Dが嵌合したままで回動し、円弧状溝2Cの他側端部が突起3Dが当接する。
【0023】
給排気グリルを全閉させるには、扇形板部材1を取付穴1Bを中心にして更にA1方向に90度回動させる。この場合、扇形板部材2の突起2Dが扇形板部材1の円弧状溝1C端部に当接し、さらに扇形板部材3の突起3Dが扇形板部材2の円弧状溝2C端部に当接しているので、扇形板部材1をA1方向に回動させると、突起2D,3Dが引っ張られ、扇形板部材2,3はA1方向に回動する。このとき、扇形板部材3は、円弧状溝3C内に扇形板部材4の突起4Dが嵌合したままで回動し、円弧状溝3Cの他側端部が突起4Dが当接する。給排気グリルを全閉させたとき、扇形板部材1〜4は図1および図2のようになる。
【0025】
上記扇形板部材1〜4は、図10に示すようなグリル5に取り付けられる。グリル5は中央部に開口穴6を有し、この開口穴6に円筒部7が設けられている。円筒部7の内部には支持部材8が設けられている。支持部材8は、120度間隔で配置され先端が円筒部7内壁に固定された3本のステー8Aと、3本のステー8Aの中央に設けられ扇形板部材1〜4が取り付けられる取付部8Bとを備えている。取付部8Bにはネジ穴8Cが形成されている。
【0026】
扇形板部材1〜4は、図11に示すように、要の部分1A〜4Aの取付穴1B〜4Bに挿通されたビス9を、取付部8Bのネジ穴8Cに螺合させて締め付けることにより、支持部材8に取り付けられる。つまり、扇形板部材1〜4は支持部材8に着脱自在に取り付けられている。このとき、扇形板部材1〜4が取付穴1B〜4Bを中心にして容易に回動できるようビス9の締付が調整されている。
【0027】
上記構成において、グリル5に取り付けられた扇形板部材1〜4をビス9を中心にして回動させることにより、円筒部7内の流路断面積を変化させて、給気量または排気量を調整することができる。
【0028】
本実施の形態によれば、部屋の大きさに応じて、扇形板部材1〜3の回動量を調整することにより、給気量または排気量を高精度に制御できる。
【0029】
なお、本実施の形態では4枚の扇形板部材1〜4を設けたが、扇形板部材は、2枚、3枚または5枚以上設けることもできる。
【0030】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。図12および図13は複数枚の扇形板部材11〜14を重ね合わせたときの斜視図で、図12は全閉時の様子を、図13は全開時の様子をそれぞれ示している。
【0031】
扇形板部材11〜14の各々は、図14および図15に示すように、要の部分11A〜14Aに取付穴11B〜14Bが形成され、これら取付穴11B〜14Bの全てが図14または図15のように位置合わせされて、扇形板部材14、扇形板部材13、扇形板部材12、扇形板部材11の順に重ね合わされて組み付けられる。ここで、扇形板部材11〜14は、取付穴11B〜14Bを中心にしてB1,B2方向に所定範囲内で回動自在に組み付けられている。
【0032】
扇形板部材11〜14の各々には、一側の辺にリブ11C〜14Cが半径方向に形成され、また、他側の辺にリブ11D〜14Dとリブ11E〜14Eが半径方向にそれぞれ形成されている。図14および図15においては、リブ11C〜14Cとリブ11D〜14Dは扇形板部材11〜14の上面側に、リブ11E〜14Eは扇形板部材11〜14の下面側にそれぞれ突出して設けられ、また、リブ11D〜14Dはリブ11C〜14Cおよびリブ11E〜14Eよりも突出量が大きく設定されている。
【0033】
そして、扇形板部材11〜14を図13のように重ね合わせたとき、扇形板部材11のリブ11Eは扇形板部材12のリブ12Dに接近して扇形板部材12本体上面に載置され、また扇形板部材12のリブ12Eは扇形板部材13のリブ13Dに接近して扇形板部材13本体上面に載置され、さらに扇形板部材13のリブ13Eは扇形板部材14のリブ14Dに接近して扇形板部材14本体上面に載置される。その結果、扇形板部材11〜14は周方向に少しずつ順次ずれた位置に配置されることになる。
【0034】
上記構成の扇形板部材11〜14を給排気グリルに設置して風量調整を行うときの動作について説明する。ここでは、説明を簡略化するために、図16から図19に示すように、2枚の扇形板部材11,12を用いて説明する。
【0035】
図16および図17は全開状態を示し、扇形板部材11のリブ11Eが扇形板部材12のリブ12Dに接近して扇形板部材12本体上面に載置されている。そのため、扇形板部材11は扇形板部材12に対して周方向に少してずれて配置されている。
【0036】
上記構成において、給排気グリルを全開状態から少し閉じるには、例えば扇形板部材11のリブ11Cを摘んで、図18および図19に示すように、扇形板部材11を取付穴11Bを中心にして矢印B1方向に90度回動させる。扇形板部材11を矢印B1方向に90度回動させると、扇形板部材11のリブ11Eが扇形板部材12のリブ12Cに当接する。このとき、扇形板部材11本体下面と扇形板部材12のリブ12Cとの間に僅かな摩擦力が生じるように形成されており、図18および図19の状態を維持することができる。なお、上記摩擦力があるため、扇形板部材11を矢印B1方向に回動させる際に、90度まで回動させず途中で止めるようにしてもよい。
【0037】
給排気グリルを更に閉じるには、扇形板部材11をB1方向に更に90度回動させる。この場合、扇形板部材11のリブ11Eが扇形板部材12のリブ12Cに当接しているので、扇形板部材11をB1方向に回動させると、リブ12Cは引っ張られて扇形板部材12もB1方向に90度回動する。扇形板部材12の下側に扇形板部材13,14が重ね合わされていれば、扇形板部材12がB1方向に90度回動することにより、扇形板部材12のリブ12Eが扇形板部材13のリブ13Cに当接する。
【0038】
そして、給排気グリルを全閉させるには、扇形板部材11を更にB1方向に90度回動させる。この場合、扇形板部材11のリブ11Eが扇形板部材12のリブ12Cに当接し、さらに扇形板部材12のリブ12Eが扇形板部材13のリブ13Cに当接しているので、扇形板部材11をB1方向に90度回動させると、扇形板部材12,13が更に90度回動して、扇形板部材13のリブ13Eが扇形板部材14のリブ14Cに当接する。そして、給排気グリルを全閉させたとき、扇形板部材11〜14は図12のようになる。
【0040】
上記扇形板部材11〜14は、図20に示すように、グリル5に取り付けられる。グリル5は、図10に示したものと同じもので、中央部に開口穴6を有し、この開口穴6に設けられた円筒部7の内部には支持部材8が設けられている。扇形板部材11〜14は、支持部材8の取付部8B(図10参照)にビス9によって取り付けられている。つまり、扇形板部材11〜14は支持部材8に着脱自在に取り付けられている。
【0041】
本実施の形態によれば、扇形板部材11〜14は同一形状のものであるから、部品が共通化されて、部品点数が増加するのを抑制できる。
【0042】
また、本実施の形態によれば、部屋の大きさに応じて、扇形板部材11〜13の回動量を調整することにより、給気量または排気量を高精度に制御できる。
【0043】
なお、本実施の形態では4枚の扇形板部材11〜14を設けたが、扇形板部材は、2枚、3枚または5枚以上設けることもできる。
【0044】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。本実施の形態は、実施の形態1の扇形板部材1〜4や実施の形態2の扇形板部材11〜14が取り付けられる枠体に特徴がある。
【0045】
図21に示すように、枠体20はリング状をなしており、その枠体20の内側に支持部材21が設けられている。支持部材21は、120度間隔で配置され先端が枠体20内壁に固定された3本のステー21A,21B,21Cと、中央に設けられ取付部21Dとを備えている。ステー21A,21B,21Cは薄板棒状をなしており、このうちでステー21Aは幅方向が枠体20の軸に平行となるように配置され、ステー21B,21Cは幅方向が枠体20の軸と直角となるように配置されている。枠体20の内側には突起21Eが設けられている。
【0046】
また、取付部21Dの中央にはネジ穴21Fが形成され、図22に示すように、枠体20内側に扇形板部材1〜4(扇形板部材11〜14でもよい)がビス9によって取り付けられる。このとき、扇形板部材4の一側の辺(突起4Dが設けられた側の辺)を突起21Eに、他側の辺(突起4Dが設けられた側と反対側の辺)をステー21Aにそれぞれ合致させることにより、扇形板部材4の位置決めを行うことができる。
【0047】
扇形板部材1〜4が取り付けられた枠体20は、図23に示すようなグリル22に収容される。グリル22は中央部に開口穴23を有し、この開口穴23には円筒部24が設けられている。円筒部24は段差24Aを有しており、開口穴23付近に拡径部24Bが形成されている。そして、枠体20は拡径部24B内に嵌合され固定される。その様子を図24に示す。なお、図24において、25は給排気グリルの外表面を覆うフロントパネルである。
【0048】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。本実施の形態では、図25に示すような風量調整板30が設けられている。風量調整板30は円形をなしており、その表面上には放射状に且つ等間隔にスリット溝31が形成され、スリット溝31で囲まれた略扇形の板部材30A〜30Hが設けられている。また、風量調整板30の中心部には取付穴32が設けられ、この取付穴32の周囲には円形溝33が形成されている。本実施の形態ではスリット溝31が8本形成されているが、スリット溝31は2以上の任意の本数に設定することができる。なお、風量調整板30の材質はスリット溝31や円形溝33が形成可能なものであれば何でもよい。
【0049】
図26(a)は図25のC−C線に沿った断面図であり、図26(b)は図26(a)のD部拡大図である。風量調整板30の厚さは約1mmであり、スリット溝31底部から風量調整板30底面までの厚みは約0.2mmに設定されている。円形溝33も同様である。厚みを約0.2mmとしたのは、スリット溝31や円形溝33の部分で各板部材が切り離ししやすいからである。
【0050】
上記構成の風量円形板30に対して、例えば、図27に示すように板部材30A〜30Cを切り取って、板部材30D〜30Hからなる風量調整板30を、図28に示すようにグリル5にビス9を用いて着脱自在に取り付ける。グリル5は図10に示したものと同じものである。
【0051】
本実施の形態によれば、部屋の大きさに応じて、風量調整板30から任意枚数の板部材を切り取ることにより、給気量または排気量を高精度に制御できる。
【0052】
風量調整板30が取り付けられたグリル5には、図29に示すようにフロントパネル25が装着される。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、扇形板部材の要の部分が支持部材に支持された構造であるから、一般のユーザにも扇形板部材を支持部材から取り外すのが容易であるとともに、扇形板部材を支持部材に組み付けるのも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1による扇形板部材を示し、給排気グリルを全閉状態としたときの扇形板部材の斜視図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1に示した扇形板部材の斜視図である。
【図4】給排気グリルを全開状態としたときの扇形板部材の斜視図である。
【図5】図4の平面図である。
【図6】給排気グリルを少し閉じたときの扇形板部材の斜視図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】給排気グリルを更に少し閉じたときの扇形板部材の斜視図である。
【図9】図8の平面図である。
【図10】グリルの斜視図である。
【図11】図10のグリルに扇形板部材を取り付けたときの斜視図である。
【図12】実施の形態2による扇形板部材を示し、給排気グリルを全閉状態としたときの扇形板部材の斜視図である。
【図13】給排気グリルを全開状態としたときの扇形板部材の斜視図である。
【図14】図12および図13に示した扇形板部材の斜視図である。
【図15】図12および図13に示した扇形板部材の斜視図である。
【図16】2枚の扇形板部材を例にして給排気グリルを全開のときの様子を示す説明図である。
【図17】2枚の扇形板部材を例にして給排気グリルを全開のときの様子を示す説明図である。
【図18】2枚の扇形板部材を例にして給排気グリルを閉じたときの様子を示す説明図である。
【図19】2枚の扇形板部材を例にして給排気グリルを閉じたときの様子を示す説明図である。
【図20】図12に示した扇形板部材をグリルに取り付けたときの斜視図である。
【図21】実施の形態3による枠体の斜視図である。
【図22】図21の枠体に扇形板部材を取り付けたときの斜視図である。
【図23】図21の枠体が収容されるグリルの斜視図である。
【図24】枠体が収容されたグリルに、さらにフロントパネルが装着される様子を示した斜視図である。
【図25】実施の形態4による風量調整板の平面図である。
【図26】(a)は図25のC−C線に沿った断面図、(b)は(a)のD部拡大図である。
【図27】一部の板部材が切り取られた風量調整板の平面図である。
【図28】図27の風量調整板が取り付けられたグリルの斜視図である。
【図29】風量調整板が取り付けられたグリルに、さらにフロントパネルが装着される様子を示した斜視図である。
【符号の説明】
1〜4 扇形板部材
1A〜4A 要の部分
1B〜4B 取付穴
1C〜4C 円弧状溝
1D〜4D 突起
5 グリル
8 支持部材
11〜14 扇形板部材
11A〜14A 要の部分
11B〜14B 取付穴
11C〜14C リブ
11D〜14D リブ
11E〜14E リブ
20 枠体
21 支持部材
24A 段差
30 風量調整板
31 スリット溝
Claims (5)
- 複数枚の扇形板部材と、前記扇形板部材の要の部分を重ね合わせて扇形板部材を給排気グリルの軸回りに回動自在に支持する支持部材とを備え、
前記扇形板部材には円弧状溝と該円弧状溝の一側延長線上に突起が設けられ、前記扇形板部材を重ね合わせたとき、互いに当接する扇形板状部材のうち、上側の扇形板部材の円弧状溝に下側の扇形板部材の突起が嵌合しており、
前記扇形板部材のうちの最上側の扇形板部材を前記給排気グリルの軸回りに回動させると、下側の扇形板部材はその突起が上側の扇形板部材の円弧状溝内を移動可能に設けられると共に、前記円弧状溝に係合して引っ張られて、回動力が順次下側の扇形板部材に伝達され、
前記円弧状溝と前記突起との間には摩擦力が生じるようにし、前記給排気グリルの流路断面積を変化させて風量調整を行うことを特徴とする給排気グリル風量調整装置。 - 複数枚の扇形板部材と、前記扇形板部材の要の部分を重ね合わせて扇形板部材を給排気グリルの軸回りに回動自在に支持する支持部材とを備え、
前記扇形板部材には、その一側の辺で半径方向に上方に向けられたリブが、他側の辺で半径方向に上方及び下方に向けられたリブがそれぞれ設けられ、かつ前記上側のリブは前記下側のリブよりも突出して設けられ、
前記扇形板部材のうちの最上側の扇形板部材を前記給排気グリルの軸回りに回動させると、下側の扇形板部材はそのリブが上側の扇形板部材のリブに係合して引っ張られて、回動力が順次下側の扇形板部材に伝達されることにより、前記給排気グリルの流路断面積を変化させて風量調整を行うことを特徴とする給排気グリル風量調整装置。 - 請求項1又は2に記載の給排気グリル風量調整装置において、
前記扇形板部材は前記支持部材に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする給排気グリル風量調整装置。 - 請求項1又は2に記載の給排気グリル風量調整装置において、
前記扇形板部材は、前記支持部材に一体的に設けられたリング状の枠体の内側に配置されていることを特徴とする給排気グリル風量調整装置。 - 円形板部材上に放射状に等間隔にスリット溝が形成され、該スリット溝で囲まれた扇形の板部材が任意の枚数だけ切り取られた風量調整板と、前記風量調整板を給排気グリルに支持する支持部材と、前記給排気グリルの外表面を覆うフロントパネルとを備えたことを特徴とする給排気グリル風量調整装置。
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