JP3898282B2 - 換気口 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、セントラル換気装置等における換気風量の調整手段を備えた換気口に関する。
【0002】
【先行技術】
従来、セントラル換気装置は、建物躯体の内部の適当な位置にファン等を有するセントラル換気装置の本体と、その本体から建物内部の複数の室内に向かって、換気のために延びる配管とを備えていた。そして、その配管の先端には、全体形状が箱体であって、室内に向かって開口する換気口が形成されていた。
この換気口は、室内の天井面等に取り付けられ、天井面の面一表面には、羽板を並べたルーバーや、格子状の目隠しが形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の換気口は、全室同時換気であって、各室毎に換気の開閉を操作可能な機構を形成しておらず、各部屋毎に換気の開閉の操作をすることができないという第一の問題点があった。
さらに、各室毎に換気の開閉を操作可能な機構を形成しても、開状態と閉状態との二つのみの状態の切替であって、その間の換気量を段階的に変化させることができず、各室内の換気量をきめ細かく操作することができないため、建物全体の効率的な換気をすることが難しいという第二の問題点があった。
【0004】
また、従来のルーバーを有する換気口において、可動する羽板を傾斜させることにより、開口隙間量を変化させて換気風量を調整しようとすると、傾斜させたルーバーが室内側に露出することとなり、見栄えがあまり良くなく、また、傾斜させていないルーバーを有する換気口との外観デザイン上の不統一も発生し、外観上、問題があるという第三の問題点があった。
【0005】
さらに、上述した羽板が可動するルーバーにおいては、各羽板毎に独立して可動可能に形成されているものは、構造は簡単だが、多数の羽板の傾斜角度を全部操作しなければならず、調整作業が大変であった。また、各羽板が連動して同一の傾斜角度を有するような機構を形成しようとすると、その部品点数が多くなり、組立、製造が容易ではなく、コスト高になるという第四の問題点があった。
【0006】
また、箱体の内部において、換気のための風量を調整する機構を形成しようとすると、その操作レバー等を室内側の表面にまで形成しなければならず、構造上、複雑になり、部品点数が多くなり、コスト高になる上に、組立作業も複雑になるという第五の問題点があった。
そこで、本発明(請求項1記載の発明)は、上記した従来の技術の有する第1および第2の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、建物の各室内毎に換気の開閉を操作することができ、さらに、換気風量の調整も各室内毎に行うことができて、建物全体の換気を効率的に行うことができ、セントラル換気装置の初期コストを抑えることができる換気口を提供しようとするものである。
【0007】
これに加え、本発明(請求項1記載の発明)は、上記した従来の技術の有する第3乃至第5の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構造で、室内側からの外観も良好で、換気風量の調整作業も容易にすることができる換気口を提供しようとするものである。
これに加え、本発明(請求項1記載の発明)は、簡易な構造で、組立作業が容易な換気口を提供しようとするものである。
【0008】
これに加え、本発明(請求項1記載の発明)は、スライド部を容易に回転スライドさせることができるようにして、換気風量の調整作業が容易な換気口を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した目的を達成するためのものである。
本発明(請求項1記載の発明)は、建物の室内を換気するために、天井 (11) 、壁面、床面等といった室内側に面する部材の開口穴部分に、セントラル換気装置の配管(20)と連通するとともに室内側に向かって取り付けられた換気口(10)であって、換気口(10)は、セントラル換気装置の各室内に延びる配管(20)の先端と連通する配管側連通口(31)を有する全体形状が略円筒状の本体部(30)と、その本体部(30)の内部にはまり込んで中心軸を回転軸として回転スライド可能に配置されるとともに室内側に向かって開口する室内側連通口(41)と前記本体部(30)の配管側連通口(31)に整合可能であるとともに室内側連通口(41)に連通する調整口(42)を有する全体形状が略円筒状のスライド部(40)とを備え、これらの本体部(30)とスライド部(40)は、スライド部(40)の室内側連通口(41)と本体部(30)の配管側連通口(31)を連結して両者間に換気のための空気を通す換気経路(50)と、その換気経路(50)の途中の開口面積を変化させて、換気風量の調整が可能な風量調整手段(60)を備え、この風量調整手段(60)は、換気経路(50)の開口面積を調整するために、スライド部(40)を本体部(30)の内部において回転スライドさせることにより本体部(30)の配管側連通口(31)とスライド部(40)の調整口(42)との重なり面積を調整可能に形成することにより構成され、前記本体部(30)の内面周囲とスライド部(40)の外面周囲との間には、一方から他方に向かって突条に突出する突条部(32)と、他方に位置して突条部(32)がはまり込む溝部(43)とを備え、これらの突条部(32)と溝部(43)とが、スライド部(40)の回転スライド方向に沿って形成されるとともに、前記スライド部(40)には、本体部(30)の内部においてスライドさせる際に、スライド部(40)の内面に位置し、換気口 (10) の内周部側から指を引っかけ可能な引っかけ部(70)が設けられており、前記本体部 (30) は、その下部周囲に外方に向かって設けた本体側鍔部 (33) の下側部分の複数箇所と、これらの複数箇所に対応して該鍔部 (33) を挟んだ上側部分とに形成されたクリップ挿入穴 (45;47,48) に、断面が略コ字状を呈する固定クリップ (44) を、換気口 (10) の内周部側から差し込み、前記室内側に面する部材 (11) の開口穴の縁部を挟み込むことにより、本体側鍔部 (33) を介して前記室内側に面する部材に取付固定されていることを特徴とする。
【0010】
なお、ここで、風量調整手段(60)は、換気経路(50)の途中の開口面積を変化させて、換気風量の調整が可能なものであれば良く、要は回転させることで、全開状態と、全閉状態と、両者の間の開閉量を調整可能な中間状態とを設定することができるものであれば良い。
【0011】
また、風量調整手段(60)の換気風量の調整における、換気経路(50)の開口面積を変化させる動力は、手動によるものでも良く、また、モータ等を用いた電動式等のものでも良いものである。この電動式のものにすると、リモコンによる遠隔操作も可能にすることができる。
本発明に係る換気口(10)によれば、建物の各室内に延びるセントラル換気装置の配管(20)の先端に取り付けられ、この換気口(10)は、換気風量の調整が可能な風量調整手段(60)を備えているため、建物の各室内毎に換気量を操作することができる。すなわち、人が多数、集まって喫煙等により換気が必要な居間等の部屋や、料理等により煙等が発生し易い台所等の部屋を特定して、重点的に換気をしたい室内のみ換気量を大きくし、使用していない部屋や、風通しの良い部屋等の換気の必要性が少ない部屋の換気量を絞って、効率的に建物全体の換気を行うことができる。これにより、換気能力が小さなものでも使用することができ、セントラル換気装置の初期コストを抑えることができる。
【0012】
【0013】
また、本発明によれば、調整口(42)が、配管側連通口(31)と整合可能に形成されているため、調整口(42)を配管側連通口(31)に整合するように合わせると、この調整口(42)は、室内側連通口(41)と連通していることから、セントラル換気装置の配管(20)を、配管側連通口(31)、調整口(42)及び室内側連通口(41)を介して、室内と連通させることができる。これにより、風量調整手段(60)を開状態に設定することができ、セントラル換気装置と室内との間の換気風量を最大に設定することができる。
【0014】
一方、風量調整手段(60)は、スライド部(40)を回転スライドさせることにより、調整口(42)と配管側連通口(31)との重なり面積を調整可能に形成してある。すなわち、調整口(42)と配管側連通口(31)との重なり面積が、換気経路(50)の開口面積となって、スライド部(40)を回転スライドさせることにより、換気経路(50)の開口面積を自由に設定することが可能となる。この換気経路(50)の開口面積を変化させることにより、換気経路(50)を通る換気風量が変化し、結果として、スライド部(40)の回転スライド量を調整することによって、換気風量を自由に設定することができる。
【0015】
また、本発明は、主要部材が本体部(30)と、スライド部(40)との二部材のみから形成されているため、構造も非常に簡単であり、他の可動ルーバー等による風量調整機構と比較しても、部材数が少なく、その組立作業も容易にすることができる。また、調整口(42)が室内側連通口(41)ではなく、配管側連通口(31)に対して整合するように形成されているため、調整口(42)の位置を配管側連通口(31)の近く、則ち、室内側の表面より奥深いところに設定することができる。これにより、調整口(42)を、室内側から見えないように、隠すことができ、室内外観を良好に維持することができる。
【0016】
【0017】
さらに、本発明によれば、本体部(30)の内部にスライド部(40)を押し込むと、一方に形成された突条部(32)が、他方に形成された溝部(43)の中にはまり込むことから、スライド部(40)を本体部(30)の内部に保持して固定させることができる。このように、簡単な動作で、固定作業が完了するため、組立作業を容易にすることができる。
【0018】
また、この突条部(32)と溝部(43)とは、スライド部(40)のスライド方向に沿って形成してあるため、スライド部(40)を回転スライドさせても、突条部(32)は溝部(43)の内部にはまりこんだ状態を維持することができ、両者は固定された状態を維持することができる。
【0019】
なお、ここで、「スライド部(40)の内面に位置し、換気口 (10) の内周部側から指を引っかけ可能な引っかけ部(70)」とは、手の指が引っかかるようなものであれば良いものである。例えば、一本の指全体を引っかけることができる程度の大きさであって、スライド部(40)の内側の表面から突出する数個の突起物のようなものを含むものである。或いは、スライド部(40)の内面から突出する多数の突条またはスライド部(40)の内面から凹んだ溝状の多数の溝がスライド方向に対して直角に形成されているものでも良いものである。または、上述した直線状の突条や溝や、曲線状の凹状や凸状の凹凸部等を組み合わせた幾何学状や曲線状の模様のようなものも含むものである。
【0020】
このような本発明によれば、スライド部(40)の内面に指を引っかけ可能な引っかけ部が形成されているため、スライド部(40)を本体部(30)の内部において回転スライドさせる際、手の指をその引っかけ部に引っかけて、スライド部(40)を回転スライドさせることができる。すなわち、引っかけ部(70)により、スライド部(40)の内面と手の指との間の摩擦抵抗力を増すことができて、手の指をスライド部(40)の内面に強く押し付ける必要もなく、簡単にスライド部(40)を回転スライドさせることができ、換気風量の調整作業を容易にすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて、更に詳しく説明する。
図1乃至図10は、本発明の実施の形態を示すものであり、図1は換気口の組立斜視図、図2は組み立てた状態の換気口の外観斜視図、図3はクリップを取り付けた状態の換気口の一部拡大断面図、図4は溝部に突条部がはまり込んだ状態の換気口の一部断面図、図5はクリップの取付位置を示す換気口の組立斜視図、図6は本体部の縦断面図、図7は本体部の外観正面図、図8はスライド部の縦断面図、図9はスライド部の外観正面図、図10はスライド部の外観底面図をそれぞれ示す。
【0022】
まず、本実施の形態の構成について説明する。
本実施の形態に係る換気口10は、建物の室内を換気するために、セントラル換気装置の配管20と連通するとともに室内側に向かって取り付けられているものである。なお、この換気口10の取付位置は、本実施の形態では、天井11に取り付けてあるが、取付位置は、特に天井11に限定されるものではなく、室内側に面する部材であれば良いものである。例えば、壁面や、床面等といった室内側に面する部材の開口穴部分に、取り付けることもできるものである。
【0023】
この換気口10は、セントラル換気装置の各室内に延びる配管20の先端と連通する配管側連通口31と、室内側に向かって開口する室内側連通口41と、その室内側連通口41及び配管側連通口31を連結して両者間に換気のための空気を通す換気経路50と、その換気経路50の途中の開口面積を変化させて、換気風量の調整が可能な風量調整手段60とを備えているものである。
【0024】
具体的には、前記換気口10は、天井11に固定されるとともに配管側連通口31を有する全体形状が略円筒状の本体部30と、その本体部30の内部にはまり込んで中心軸を回転軸として回転スライド可能に配置されるとともに室内側連通口41を有する全体形状が略円筒状のスライド部40とを備えている。
前記本体部30は、その円筒状の本体の下部の周囲に外方に向かって延びる鍔状の本体側鍔部33が形成されている。この本体部30の円筒状の本体の下部と、本体側鍔部33とのそれぞれには、換気口10を天井11に固定するための固定クリップ44の挿入用のクリップ挿入穴45が円周方向に120度間隔で3箇所形成されている。このクリップ挿入穴45は、本体部30の下側に位置する本体側鍔部33の途中に開口する下側穴48と、この下側穴48の上方に位置する上側穴47とから形成されている。そして、この上側穴47と下側穴48との上下の配置間隔は、挟み込む天井11の厚さと略同一の厚さに設定されている。
【0025】
なお、固定クリップ44は、図3に示すように、断面形状が略コ字状であって、金属等の弾性材料から形成されている。そして、この固定クリップ44は、その本体の上端から上側穴47に向かって差し込み可能であって天井11の開口穴の縁部の上面側に当接する上側挟み込み腕71と、固定クリップ44の本体の下端から下側穴48に向かって差し込み可能であって天井11の開口穴の縁部の下面側に当接する下側挟み込み腕72とを備えている。そして、この固定クリップ 44 を、換気口 10 の内周部において、上側挟み込み腕71をクリップ挿入穴45の上側穴47に差し込み、下側挟み込み腕72をクリップ挿入穴45の下側穴48に差し込み、上側挟み込み腕71及び下側挟み込み腕72とにより天井11の開口穴の縁部の上下面を挟み込んで本体部30を天井11に固定可能に形成されているものである。
【0026】
そして、この本体部30の円筒状の側面には、上述したように、表裏に貫通する円形の配管側連通口31が形成され、この配管側連通口31には、セントラル換気装置からのフレキシブルに変形可能な配管20が連結されている。この配管20は、特に図示しないが、セントラル換気装置により外部から吸入された新鮮な換気用の空気が送風されてくるように形成されているものである。
また、本体部30の上部の内面周囲には、内側に向かって突条に突出する縦断面形状が略半円状の突条部32が一個形成されている。この突条部32は、本体部30の中心軸に対して直角であって、スライド部40の中心軸の廻りに回転スライドするスライド方向に沿って形成されている。
【0027】
前記スライド部40は、全体形状が有底円筒状であって、その外径は、本体部30の外径より僅かに小さく設定されており、本体部30の内部にはめ込み可能に形成されている。そして、スライド部40は、その有底円筒状の下部の外周表面には、外方に向かって延びる鍔状のスライド側鍔部46が形成されている。また、スライド部40の上部の外側表面の周囲であって、スライド部40を本体部30の内部に押し込んだ際、本体部30の突条部32と整合する位置に、スライド部40の内側に向かって溝状に凹んだ溝部43が形成されている。この溝部43は、突条部32がその内部にはまり込むことができるように縦断面形状が略半円状に形成されている。
そして、スライド部40は、有底円筒状の本体の側面に位置して、配管側連通口31に整合可能な表裏に貫通する円形状の調整口42と、この調整口42と連通するとともにスライド部40の下部に下方の室内側に向かって開口する室内側連通口41とを備えている。前記調整口42は、換気経路50の開口面積を調整するため、スライド部40を本体部30の内部において中心軸の廻りに回転スライドさせることにより配管側連通口31との重なり面積を調整可能に形成されている。すなわち、このスライドする調整口42と、配管側連通口31とにより、換気経路50の開口面積を調整することができる風量調整手段60を形成しているものである。
【0028】
また、スライド部40は、本体部30の内部において回転スライドさせる際、スライド部40の内面に位置して指を引っかけ可能な引っかけ部70を備えている。具体的には、この引っかけ部70は、本体部30の下部の内面周囲から、内側に向かって縦方向に沿って突出している。すなわち、この引っかけ部70は、手の指の表面とスライド部40の内面との摩擦抵抗を増加させるためにスライド部40を回転スライドするスライド方向に対して直角方向に形成されているものである。
【0029】
次に、上記した実施の形態の作用及び効果について説明する。
本実施の形態に係る換気口10は、建物の各室内に延びるセントラル換気装置の配管20の先端に取り付けられ、この換気口10は、換気風量の調整が可能な風量調整手段60を備えている。このため、建物の各室内毎に換気量を操作することができる。
すなわち、人が多数、集まって喫煙等により換気が必要な居間等の部屋や、料理等により煙等が発生し易い台所等の部屋を特定して、重点的に換気をしたい室内のみ換気量を大きくし、使用していない部屋や、風通しの良い部屋等の換気の必要性が少ない部屋の換気量を絞って、効率的に建物全体の換気を行うことができる。これにより、換気能力が小さな換気装置においても、建物全体を効率的に換気することができるセントラル換気装置として使用することができ、セントラル換気装置の初期コストを抑えることができる。
【0030】
より具体的には、本実施の形態に係る調整口42は、配管側連通口31と整合可能となるような形状寸法であって、室内側連通口41と連通している。このため、調整口42を配管側連通口31に整合するように合わせると、セントラル換気装置の配管20の先端を、配管側連通口31、調整口42及び室内側連通口41を介して、室内と連通させることができる。すなわち、配管側連通口31、調整口42及び室内側連通口41を通る換気経路50を形成することができる。これにより、風量調整手段60を全開状態に設定することができ、セントラル換気と室内との間の換気風量を最大に設定することができる。
【0031】
一方、調整口42は、スライド部40を回転スライドさせることにより、配管側連通口31との重なり面積を調整可能に形成してある。すなわち、調整口42と配管側連通口31との重なり面積が、換気経路50の開口面積となって、換気経路50の開口面積を自由に設定することが可能となる。そして、この換気経路50の開口面積を適当に調整することにより、換気経路50を通る換気風量が変化し、結果として、スライド部40の回転スライド量を調整することによって、換気風量を自由に設定することができる。もちろん、スライド部40を回転スライドさせて、調整口42と配管側連通口31とが全く整合しないように設定することにより、換気経路50を完全に遮断することもできる。これにより、換気が不要な部屋への換気風量を停止して、他の換気が必要な部屋に多量の換気風量を送風することができる。
【0032】
また、調整口42が室内側連通口41ではなく、配管側連通口31に対して整合するように形成されているため、調整口42の位置を配管側連通口31の近く、則ち、室内側の表面より奥深いところに設定することができる。これにより、調整口42を、室内側から見えないように、隠すことができ、室内外観を良好に維持することができる。
【0033】
次に、本実施の形態に係る換気口10の組立手順について説明する。
まず、室内の天井11に予め換気口10を設置するために天井11に形成された円形に開口されている開口穴からセントラル換気装置の配管20を室内側に引っぱり出して取り出す。なお、この天井11の開口穴の内径は、本体部30の外径よりも僅かに大きく、本体部30の本体側鍔部33の外径より小さくなるように設定されている。
【0034】
次に、引っ張り出した配管20の先端を、換気口10の本体部30の配管側連通口31にアルミテープ等を利用して連結固定する。次に、配管20と連結した本体部30を、天井11の開口穴から上方に向かって挿入する。本体部30の円筒状の部分は挿入可能だが、本体側鍔部33は内部に入らずに天井11の開口穴周囲の天井11の表面に当接する。
【0035】
次に、本体側鍔部33を天井11に当接させた状態で、三個の固定クリップ44を、換気口 10 の内周部側から、三箇所のクリップ挿入穴45に差し込んで天井11と共に挟み込む。すなわち、上側挟み込み腕71を上側穴47から差し込んで、天井11の上面と当接させ、下側挟み込み腕72を下側穴48から差し込んで、天井11の下面と当接させる。そして、この上側挟み込み腕71と下側挟み込み腕72とにより、本体部30と共に天井11を上下から挟み込む。これにより、固定クリップ44を介して、本体部30の下部と、天井11とが一体化し、本体部30を天井11に固定することができる。
【0036】
次に、本体部30の室内側の下方からスライド部40を本体部30の内部に差し込む。本体部30の突条部32がスライド部40の溝部43の内部に入り込むまで押し込むと、突条部32が溝部43の内部に入りこんで、本体部30の内部にスライド部40を保持して固定させることができる。その際、突条部32と溝部43とは、スライド部40の回転スライド方向に沿って形成してあるため、スライド部40を回転スライドさせても、突条部32は溝部43の内部にはまりこんだ状態を維持することができ、両者は固定された状態を維持することができる。
【0037】
上述した手順により、換気口10の設置が完了する。
このように本実施の形態に係る換気口10は、主要部材が本体部30と、スライド部40との二部材のみから形成されているため、構造も非常に簡単であり、他の可動ルーバー等による風量調整機構と比較しても、部材数が少なく、組立作業を容易に行うことができる。
次に、上述したように換気口10を設置した後、換気風量の調整作業を行う。
【0038】
先ず、上述したように組立施工完了後、セントラル換気装置を可動し、室内の配管20に換気用の空気を送風する。そして、スライド部40を手で回転させて、好みの換気風量が出る位置で止める。その際、スライド部40の内面に引っかけ部70が形成されているため、換気口 10 の内周部側から手の指をその引っかけ部70に引っかけて、スライド部40を回転スライドさせることができる。これにより、スライド部40の内面と手の指との間の摩擦抵抗力を増すために手の指をスライド部40の内面に強く押し付ける必要もなく、簡単にスライド部40をスライドさせることができ、換気風量の調整作業を容易にすることができる。
【0039】
なお、本実施の形態に係る換気口10は、セントラル換気装置からの新鮮な空気を室内に送風するためのものであるが、利用できる範囲は、これに限定されるものではなく、室内の空気を吸入してセントラル換気装置に向かって送り込む吸入口として使用することもできる。また、この換気口を介して送風される空気は、換気のための空気だけではなく、暖房や冷房用の温度調整された空気や、湿度を調整した空気や、空気中の細かな塵を取り去って清浄された空気や、臭い等を取り去った脱臭後の空気等も含むものである。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明(請求項1記載の発明)によれば、建物の各室内毎に換気の開閉を操作することができ、さらに、換気風量の調整も各室内毎に行うことができて、建物全体の換気を効率的に行うことができ、セントラル換気装置の初期コストを抑えることができる換気口を提供することができる。
【0041】
また、本発明(請求項1記載の発明)によれば、簡単な構造で、室内側からの外観も良好で、換気風量の調整作業も容易にすることができる換気口を提供することができる。
さらに、本発明(請求項1記載の発明)によれば、簡易な構造で、組立作業が容易な換気口を提供することができる。
また、本発明(請求項1記載の発明)によれば、スライド部を容易に回転スライドさせることができるようにしたことにより、換気風量の調整作業が容易な換気口を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態であって、換気口を示す組立斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態であって、組み立てた状態の換気口を示す外観斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態であって、クリップを取り付けた状態の換気口を示す一部拡大断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態であって、溝部に突条部がはまり込んだ状態の換気口を示す一部断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態であって、クリップの取付位置を示す換気口を示す組立斜視図である。
【図6】 本発明の実施の形態であって、本体部を示す縦断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態であって、本体部を示す外観正面図である。
【図8】 本発明の実施の形態であって、スライド部を示す縦断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態であって、スライド部を示す外観正面図である。
【図10】 本発明の実施の形態であって、スライド部を示す外観底面図である。
【符号の説明】
10…換気口、11…天井、20…配管、30…本体部、31…配管側連通口、32…突条部、33…本体側鍔部、40…スライド部、41…室内側連通口、42…調整口、43…溝部、44…固定クリップ、45…クリップ挿入穴、46…スライド側鍔部、47…上側穴48下側穴、50…換気経路、60…風量調整手段、70…引っかけ部、71…上側挟み込み腕、72…下側挟み込み腕。
Claims (1)
- 建物の室内を換気するために、天井、壁面、床面等といった室内側に面する部材の開口穴部分に、セントラル換気装置の配管と連通するとともに室内側に向かって取り付けられた換気口であって、
換気口は、セントラル換気装置の各室内に延びる配管の先端と連通する配管側連通口を有する全体形状が略円筒状の本体部と、その本体部の内部にはまり込んで中心軸を回転軸として回転スライド可能に配置されるとともに室内側に向かって開口する室内側連通口と前記本体部の配管側連通口に整合可能であるとともに室内側連通口に連通する調整口を有する全体形状が略円筒状のスライド部とを備え、
これらの本体部とスライド部は、スライド部の室内側連通口と本体部の配管側連通口を連結して両者間に換気のための空気を通す換気経路と、その換気経路の途中の開口面積を変化させて、換気風量の調整が可能な風量調整手段を備え、
この風量調整手段は、換気経路の開口面積を調整するために、スライド部を本体部の内部において回転スライドさせることにより本体部の配管側連通口とスライド部の調整口との重なり面積を調整可能に形成することにより構成され、
前記本体部の内面周囲とスライド部の外面周囲との間には、一方から他方に向かって突条に突出する突条部と、他方に位置して突条部がはまり込む溝部とを備え、これらの突条部と溝部とが、スライド部の回転スライド方向に沿って形成されるとともに、
前記スライド部には、本体部の内部において回転スライドさせる際に、スライド部の内面に位置し、換気口の内周部側から指を引っかけ可能な引っかけ部が設けられており、
前記本体部は、その下部周囲に外方に向かって設けた本体側鍔部の下側部分の複数箇所と、これらの複数箇所に対応して該鍔部を挟んだ上側部分とに形成されたクリップ挿入穴に、断面が略コ字状を呈する固定クリップを、換気口の内周部側から差し込み、前記室内側に面する部材の開口穴の縁部を挟み込むことにより、本体側鍔部を介して前記室内側に面する部材に取付固定されていることを特徴とする換気口。
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