JP3972543B2 - ゲーム機のステアリングホイール型コントローラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゲーム機のステアリングホイール型コントローラに関するものであり、特に、ステアリングホイールの操作力を大きくとれるようにしたゲーム機のステアリングホイール型コントローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、此種ステアリングホイール型コントローラを図3及び図4に従って説明する。図に於て1はゲーム機のステアリングホイール型コントローラであり、該ステアリングホイール型コントローラ1は、ステアリングホイール2と、該ステアリングホイール2の中心部に固着され、且つ、該ステアリングホイール2の回転変位を伝達するシャフト3と、該シャフト3に連結され、且つ、該シャフト3の回転変位を信号に変換するポテンショメータ4と、該ポテンショメータ4を固設すると共に、前記シャフト3を回転自在に軸着する背板5と、該背板5とシャフト3間に装架され、且つ、該シャフト3に回転反力を与えるトーションスプリング6とから成る。
【0003】
而して、前記シャフト3の先端部には、前記トーションスプリング6を巻装する巻装胴7が設けられ、且つ、該巻装胴7の左側に該シャフト3の軸方向に直交して立設するフランジ部8が設けられている。そして、該フランジ部8の右側面で、且つ、該フランジ部8の中心部から所定間隔離間した位置に係止部9が突設され、ボルト10にて螺着されている。そして、前記トーションスプリング6の両端部が該係止部9に当接されている。又、該シャフト3の右端中心部には半月状の嵌合穴11が設けられ、更に、該嵌合穴11に対応して前記ポテンショメータ4の回転軸4aも半月状に形成され、そして、双方を嵌合し、前記シャフト3の回転を該ポテンショメータ4の回転軸4aに伝達できるように構成されている。
【0004】
更に、前記背板5は合成樹脂で形成され、且つ、該背板5の略中央部には開口部12が開穿されている。そして、該開口部12に前記ポテンショメータ4の中心部に設けた突設部4b(図3に於て左方)を嵌合して、該ポテンショメータ4を前記背板5に固着している。又、該開口部12の円周方向であって、且つ、該背板5の左側面に前記シャフト3の巻装胴7を軸支するための軸支部13が突設されている。更に又、該背板5の左側面で、且つ、前記開口部12から所定間隔離間した位置に、前記トーションスプリング6の端部を係止するための係止片14が突設され、ボルト15にて螺着されている。
【0005】
そこで、前記トーションスプリング6は前述したように、前記シャフト3の前記巻装胴7に巻装されると共に、その両端を前記フランジ部8に設けた前記係止部9に当接される。更に、前記シャフト3に前記背板5を組付けた時、該トーションスプリング6の両端間の間隙に前記背板5に設けた前記係止片14が臨むように構成されている。従って、前記ステアリングホイール2の非操作時に於ては、該トーションスプリング6の両端は前記係止部9に当接されており、該ステアリングホイール2が操作されると該係止部9が回転し、該係止部9に当接される該トーションスプリング6の片方の端部が該係止部9の回転に追随して回動する。一方、該トーションスプリング6の他端は前記背板5に設けた前記係止片14にて回動が規制されるため、該トーションスプリング6が変形して反力が生じる。尚、図中16は筐体である。
【0006】
而して、前記シャフト3に前記背板5を組付ける場合は、該背板5に設けた前記軸支部13と該シャフト3に設けた前記巻装胴7との心合せを行うと共に、該背板5に装着された前記ポテンショメータ4の回転軸4aと該シャフト3に設けた前記嵌合穴11との心合せを行ない、更に、該背板5に設けた前記係止片14を前記トーションスプリング6の両端間の間隙に臨ませるという作業を同時に行って組付けている。
【0007】
斯くして、前記ステアリングホイール2が操作されると、該操作力は前記シャフト3に伝達されて該シャフト3が回転し、更に、前記ポテンショメータ4を回動させ、該ポテンショメータ4に電気抵抗値の変位信号を発生させる。そして、前記シャフト3の回転に伴い、前記フランジ8の係止部9も回転し、前記トーションスプリング6の片方の端部が該係止部9の回転に追随して回動する。一方、該トーションスプリング6の他端は、前記背板5に設けた係止片14にて回動が規制されるため、該トーションスプリングは変形し、該変形により前記トーションスプリング6に発生する反力が前記ステアリングホイール2の操作者に伝わって、該操作者に対し実際にステアリングホイール操作をしているように知覚させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のステアリングホイール型コントローラは背板が合成樹脂で形成されており、且つ、該合成樹脂の背板にトーションスプリングを係止する係止片をボルト締めにて突設させているので、該背板及び係止片は前記トーションスプリングに大きな反力が発生すると、変形又は破壊する虞れがあり、そのためステアリングホイールの操作力を大きくとることができないという問題があった。更に、シャフトの巻装胴は前記合成樹脂の背板に突設され、且つ、該背板と一体に形成された軸支部に軸支されているため、シャフトの回転の円滑性を損なうと云う欠陥があった。
【0009】
又、前記ステアリングホイール型コントローラは背板にポテンショメータ及び係止片を固着した後、該背板をシャフトに接合するので、該接合時に該背板の軸支部と巻装胴との心合せの外に、該ポテンショメータとシャフトとの心合せ、及び該係止片を該巻装胴に巻装されたトーションスプリングの両端間の間隙に臨ませる作業を同時に行なう必要があり、組立上の作業性が悪くコストアップの要因となっていた。
【0010】
そこで、ゲーム機のステアリングホイールであって、該ステアリングホイールに大なる操作力を付与すると共に回転を円滑にし、且つ、組立の作業性を向上させるために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、ステアリングホイールと、該ステアリングホイールのシャフトと、該シャフトに連結されて該シャフトの回転変位を信号に変換するポテンショメータと、該ポテンショメータを固設すると共に、前記シャフトを回転自在に軸着する背板と、該背板と該シャフト間に装架されて該シャフトに回転反力を与えるトーションスプリングとから成るゲーム機のステアリングホイール型コントローラに於て、前記背板を金属板で成形すると共に、該背板に開口部を開穿し、該開口部に前記シャフトを軸支するためのラジアルベアリングを挿着し、且つ、該ラジアルベアリングに前記ポテンショメータを嵌着し、更に、該背板の所定個所を打抜き突設して前記トーションスプリングの端部を係止するための係止爪を設けたゲーム機のステアリングホイール型コントローラを提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1及び図2に従って詳述する。図に於て20はゲーム機のステアリングホイール型コントローラである。該ステアリングホイール型コントローラ20はステアリングホイール21と、該ステアリングホイール21の中心部に固着され、且つ、該ステアリングホイール21の回転変位を伝達するシャフト22と、該シャフト22に連結され、且つ、該シャフト22の回転変位を信号に変換するポテンショメータ23と、該ポテンショメータ23を固設すると共に、前記シャフト22を回転自在に軸着する背板24と、該背板24とシャフト22間に装架され、且つ、該シャフト22に回転反力を与えるトーションスプリング25とから成る。
【0013】
而して、前記シャフト22の右端部に前記トーションスプリング25を巻装した巻装胴26が設けられ、且つ、該巻装胴26の左側に該シャフト22の軸方向に直交して立設するフランジ部27が設けられている。そして、該フランジ部27の右側面で且つ、該フランジ部27の中心部から所定間隔離間した位置に係止部28が突設され、ボルト29にて螺着され、そして、前記トーションスプリング25の両端部が該係止部28に当接されている。
【0014】
又、該シャフト22の右端中心部には半月状の嵌合穴30が設けられ、更に、該嵌合穴30に対応して前記ポテンショメータ23の回転軸23aも半月状に形成され、そして、双方を嵌合し、前記シャフト22の回転を該ポテンショメータ23の回転軸23aに伝達できるように構成されている。
【0015】
更に、前記背板24は金属板で形成され、且つ、該背板24の略中央部に開口部31が開穿され、該開口部31に前記シャフト22を回転自在に軸支するラジアルベアリング32が挿着されている。又、該背板24の左側面で、且つ、前記開口部31から所定距離離間した位置に、前記トーションスプリング25の端部を係止するための係止爪33が打抜き押出し加工にて突設されている。
【0016】
そこで、前記トーションスプリング25は前述したように、前記シャフト22の前記巻装胴26に巻装されると共に、その両端を前記フランジ部27に設けた前記係止部28に当接される。そして、前記シャフト22に前記背板24を組付けた時、該トーションスプリング25の両端間の間隙に前記背板24に設けた係止爪33を遊挿する。従って、前記ステアリングホイール21の非操作時に於ては、該トーションスプリング25の両端は前記係止部28に当接されており、該ステアリングホイール21が操作されると該係止部28が回転し、該係止部28に当接されている該トーションスプリング25の片方の端部が該係止部28の回転に追随して回動する。一方、該トーションスプリング25の他端は前記背板24に設けた前記係止爪33にて回動が規制されるため、該トーションスプリング25が変形して反力が生じる。
【0017】
而して、前記シャフト22に前記背板24を組付ける場合は、該背板24の開口部31に嵌着された前記ラジアルベアリング32にグリース等を塗布した後、前記シャフト22の巻装胴26を軸着させ、且つ、前記係止爪33を前記トーションスプリング25の両端間の間隙に臨ませて前記シャフト22に前記背板24を固着することになる。
【0018】
そして、前記ポテンショメータ23の前記回転軸23aを前記シャフト22の前記嵌合穴30と合致するように調整した後、該回転軸23aを前記ラジアルベアリング32の中心開口部32aの右方から該中心開口部32aに挿入し、該中心開口部32aを通過させて該回転軸23aを前記嵌合穴30に嵌合させ、然る後、前記ポテンショメータ23を前記ラジアルベアリング32に固着する。
【0019】
斯くして、前記ステアリングホイール21が操作されると、該操作力は前記シャフト22に伝達されて該シャフト22が回転し、更に、前記ポテンショメータ23を回動させ、該ポテンショメータ23に該シャフト22の回転変位信号を発生させる。又、前記シャフト22の回転に伴い前記フランジ部27の係止部28も回転し、該係止部28に当接されている前記トーションスプリング25の片方の端部が該係止部28の回転に追随して回動する。一方、該トーションスプリング25の他端は、前記背板24に設けた前記係止爪33にて回動が規制されるため該トーションスプリング25は変形し、そして、該変形により該トーションスプリング25に発生する反力が前記ステアリングホイール21の操作者に伝わって、該操作者に対し実際にステアリングホイール操作をしているように知覚させることができる。
【0020】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0021】
【発明の効果】
本発明は上記一実施の形態に詳述したように、ステアリングホイール型コントローラの背板を金属板で形成すると共に、該金属板の所定個所を打抜き突設させてトーションスプリングの端部を係止するための係止爪を設けたから、該トーションスプリングの反力に対する強度が高まり、ステアリングホイールの操作力を大きくすることができる。又、該係止爪は前記背板を打抜き突設させて形成するため、従来例のように別部品を設け、之を該背板にボルト締めして固設する必要がなくなる。
【0022】
更に、該背板に開口部を設け、該開口部にラジアルベアリングを挿着し、該ラジアルベアリングにシャフトを軸支し、且つ、該ラジアルベアリングにポテンショメータを嵌挿するようにしたので、該シャフトの回転が円滑になり、又、前記シャフトに前記背板を取付けた後にポテンショメータを前記シャフトに取付けることができるため、組立の作業性が著しく向上する等、正に著大なる効果を奏する発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、ステアリングホイール型コントローラの縦断面図。
【図2】図1のシャフト及び背板並びにポテンショメータを示す斜視図。
【図3】従来例を示し、ステアリングホイール型コントローラの縦断面図。
【図4】図3のシャフト及び背板並びにポテンショメータを示す斜視図。
【符号の説明】
20 ステアリングホイール型コントローラ
21 ステアリングホイール
22 シャフト
23 ポテンショメータ
24 背板
25 トーションスプリング
31 開口部
32 ラジアルベアリング
33 係止爪

Claims (1)

  1. ステアリングホイールと、該ステアリングホイールのシャフトと、該シャフトに連結されて該シャフトの回転変位を信号に変換するポテンショメータと、該ポテンショメータを固設すると共に、前記シャフトを回転自在に軸着する背板と、該背板と該シャフト間に装架されて該シャフトに回転反力を与えるトーションスプリングとから成るゲーム機のステアリングホイール型コントローラに於て、前記背板を金属板で成形すると共に、該背板に開口部を開穿し、該開口部に前記シャフトを軸支するためのラジアルベアリングを挿着し、且つ、該ラジアルベアリングに前記ポテンショメータを嵌着し、更に、該背板の所定個所を打抜き突設して前記トーションスプリングの端部を係止するための係止爪を設けたことを特徴とするゲーム機のステアリングホイール型コントローラ。
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