JP3972306B2 - スピーカ用振動板およびこの振動板を使用したスピーカ - Google Patents
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Description
具体的には、紙を内部応力がある状態に弾性変形させて支持部材の先端と挟着部によって2点支持し、支持支柱の一端を挟着部に連結接続するとともに、他端を駆動部ボックス内のスピーカ駆動部の所定部位に連結したものである。
しかしながら、従来の構造によれば、ボイスコイルの動作量に対する振動板の振動量は同じなので、振動板の振動量を増加させるには、磁気回路および振動系を大きくしてボイスコイルの動作量を大きくさせざるを得ず、その結果、音の放射方向はボイスコイルの駆動方向と同一であることから、スピーカの放射方向への厚みが大きくなるので、要求を満たすことはきわめて困難であった。
板状体によって、側面視がほぼ逆V字状の振動板主体を構成し、
二股に分岐する前記振動板主体の、一方の板状体の基端部を、スピーカを構成するボイスコイルのボビンに連結して駆動部とし、
他方の板状体の基端部を、前記スピーカを構成するフレームに固着して振動部とすること
を特徴とするものである。
板状体によって、側面視がほぼ逆V字状の振動板主体を構成し、
二股に分岐する前記振動板主体の、一方の板状体の基端部を、スピーカを構成する一方の駆動体の、ボイスコイルのボビンに連結して駆動部とし、
他方の板状体の基端部を、スピーカを構成する他方の駆動体の、ボイスコイルのボビンに連結して駆動部とすること
を特徴とするスピーカ用振動板である。
請求項1又は2に記載のスピーカ用振動板において、
前記振動板主体は、
相対する2枚の平面板で構成され、各平面板の上端部を互いに貼り合わせて貼り合わせ部が形成されているとともに、側面視がほぼ逆V字状となるよう構成されていること
を特徴とするものである。
請求項1又は2に記載のスピーカ用振動板において、
前記振動板主体は、
1枚の平面板を側面視でほぼV字状となるように折り曲げるとともに、当該折曲げ部を互いに貼り合わせて貼り合わせ部が構成されていること
を特徴とするものである。
請求項1〜4のいずれかに記載のスピーカ用振動板において、
前記振動板主体は、
ほぼV字状を構成する板状体が、ともに同一素材であること
を特徴とするものである。
請求項1〜3のいずれかに記載のスピーカ用振動板において、
前記振動板主体は、
ほぼV字状を構成する板状体が、互いに異なる素材であること
を特徴とするものである。
請求項1〜6のいずれかに記載のスピーカ用振動板において、
前記振動板主体は、
振動部を形成する板状体が、駆動部を形成する板状体と同一面積、もしくはより大きな面積であること
を特徴とするものである。
請求項1〜7のいずれかに記載のスピーカ用振動板において、
前記振動板主体は、
振動部を形成する板状体を、全体が緩やかな円弧状になるように前記スピーカを構成するフレームに固着すること
を特徴とするものである。
上端部に貼り合わせ部を有し、側面視がほぼ逆V字状の板状体からなる振動板主体と、
ヨーク、マグネット、プレートからなる磁気回路、および前記磁気回路の周辺に配置されるボイスコイル、ダンパーとから構成される駆動体と、
前記駆動体の磁気回路に付設されるフレーム
とからなるものであって、
二股に分岐する前記振動板主体の、一方の板状体の基端部を、前記ボイスコイルのボビンに連結して駆動部とし、
他方の板状体の基端部を、前記フレームに固着して振動部としたこと
を特徴とするものである。
請求項9に記載のスピーカにおいて、
前記駆動体は、
同一構造の複数で構成されるものであって、各駆動体の磁気回路のプレート同士を、一つのフレームによって同一線上で相互に連結させ、前記振動板主体を構成する一方の板状体の基端部を、各駆動体のボイスコイルのボビンに連結して駆動部とし、他方の板状体の基端部を、前記フレームに固着して振動部としたこと
を特徴とするものである。
上端部に貼り合わせ部を有し、側面視がほぼ逆V字状の板状体からなる振動板主体と、
ヨーク、マグネット、プレートからなる磁気回路、および前記磁気回路の周辺に配置されるボイスコイル、ダンパーとから構成される駆動体と、
前記駆動体の磁気回路に付設されるフレーム
とからなるものであって、
前記駆動体は、
連結フレームに固定された同一構造の複数で構成されるものであって、前記振動板主体を構成する一方の板状体の基端部を、一方の駆動体のボイスコイルのボビンに、他方の板状体の基端部を、他方の駆動体のボイスコイルのボビンに、それぞれ連結したものであること
を特徴とするものである。
請求項11に記載のスピーカにおいて、
前記複数の駆動体は、
二股に分岐した振動板主体の、一方の端部を駆動させるボイスコイルの巻き方向と、他方の端部を駆動させるボイスコイルの巻き方向とを、互いに逆方向とさせたこと
を特徴とするものである。
請求項11に記載のスピーカにおいて、
前記複数の駆動体は、
二股に分岐した振動板主体の、一方の端部を駆動させる駆動体を構成する磁気回路のマグネットの着磁方向と、他方の端部を駆動させる駆動体を構成する磁気回路のマグネットの着磁方向とを、互いに逆相とさせたこと
を特徴とするものである。
請求項9〜13のいずれかに記載のスピーカにおいて、
側面視がほぼ逆V字状の板状体の上端部に形成された貼り合わせ部が、駆動体を構成する磁気回路に付設されたフレームに、エッジを介して固定されていること
を特徴とするものである。
側面視がほぼV字状となるよう板状体で構成された一対の振動板主体と、ヨーク、マグネット、プレートからなる磁気回路、およびこの磁気回路の周辺に配置されるボイスコイル、ダンパーとからなる駆動体と、前記磁気回路のプレートおよびヨークにそれぞれ付設されるフレームとから構成され、
前記一方の振動板主体における二股に分岐した一方の基端部を、前記駆動体を構成するボイスコイルのボビン頂部に固着されたキャップに連結するとともに、他方の基端部を、前記磁気回路のプレートに付設されたフレームに固着し、
前記他方の振動板主体における二股に分岐した他方の基端部を、前記磁気回路のヨークの背面に付設されたフレームに固着するとともに、一方の基端部を、前記ヨークに設けたセンターポールの中心部に軸方向に沿って貫通孔を遊嵌した連結杆の基端部に連結させ、
この連結杆の先端部を前記キャップの裏面中心部に固着させ、
前記磁気回路を中心に点対称に配置された一対の振動板主体を、ボイスコイルの駆動によって同時に振動させるよう構成したこと
を特徴とするものである。
請求項15に記載のスピーカにおいて、
前記一対の振動板主体は、
同一構造からなる複数の駆動体の、各ボイスコイルによって同時に振動させるよう構成したこと
を特徴とするものである。
請求項15に記載のスピーカにおいて、
前記連結杆は、
中空または中実の棒状体もしくは板状体からなるもので、前記ヨークの底面部から突出した部位がダンパーによって上下動自在に係合保持されていること
を特徴とするものである。
したがって、この要旨を変更しない範囲内において種々変更を加えることができ、後述する実施例にのみ限定されるものではない。
板状体で振動板主体11を構成するには、たとえば、2枚の方形ないし矩形状の板状体12と13を相対させ、その上縁部同士を接着剤によって所要幅で貼り合わせて貼り合わせ部14を形成し、側面視がほぼV字状となるようにする方法と、図3に示すように、1枚の矩形状の板状体15をほぼ中央部で2つ折りし、互いに重畳する部位を接着剤で貼り合わせて貼り合わせ部14aを形成し、側面視ほぼV字状の振動板主体11とする方法とがある。
さらに、後者の1枚の板状体15を使用する方法は、振動板主体11の製造がきわめて容易で、量産化によるコストダウンを図ることができる。
また、少なくとも振動部Bとなる板状体13は、板面を変形させて振動させる必要上、全面が平滑な平面状であることが好ましいものの、振動板の共振などを抑える観点からリブを設ける場合もある。
以下に、その具体例を説明する。
前記スピーカ用振動板11を構成する一方の板状体12の基端部12aを、前記ボイスコイル21のボビン22に連結固定して駆動部Aとし、他方の板状体13の基端部13aをフレーム23に固着して振動部Bとし、スピーカ10としたものである。
したがって、ボイスコイル21の振動より、スピーカの音の放射方向への厚みを厚くすることなく、板状体13(振動部B)の振動を大きくすることが可能となる。
したがって、たとえば、所要の径を有するボビン12の直径上で相対する部位に、それぞれ縦方向にスリットを形成し、このスリット内に板状体12の基端12aを係合させ、接着剤によって両者を一体的に結合させる方法、あるいはボビン22の上端開口部にキャップを固着し、このキャップの表面に板状体の基端を接着固定する方法などがある。
その際、各駆動体XおよびYを構成する磁気回路のプレート18,18同士を1つのフレーム23によって同一線上で、かつ同一方向に相互に連結させ、また、各駆動体XおよびYを構成するボイスコイルのボビンに、振動板主体11を構成する一方の板状体12の基端部を同一線上で固着して駆動部Aとし、他方の板状体13の基端部を前記フレーム23に固着して振動部Bとしたものである。
なお、駆動体XとYは、連結フレーム24に、取付け高さ変えて、かつ同一方向に向けて固定されたものである。
これに対し、図7においては、相対する板状体12,13の貼り合わせ部14を中心に全体が二等辺三角形状ないしV字状となるようにして振動板主体11とし、内部応力が作用しないよう振動部Bが平板状になるようにセットしたのち、駆動部Aをボイスコイル21で駆動させるよう構成したものである。
なお、幅を狭くした場合には、使用するボイスコイルの径を少し大きくする必要があるので、実際には10mm程度の幅とすることが好ましく、それ以下にすると、磁気回路の大きな駆動体を使用することが必要となる。
この場合、複数の駆動体Xは、すべて同一構造のものとし、前記振動板主体11Aの駆動部Aと、振動板主体3の振動部Bを同時に複数の駆動体で動かす場合と、フレーム23に固着する振動板主体11Aの振動部Bおよびフレーム23aに固着する振動板主体11Bの駆動部Aをも、それぞれフレームに固着せずに、それぞれの駆動体Xで駆動する場合がある。
11 スピーカ用振動板(振動板主体)
12,13 振動板主体を構成する板状体
14 貼り合わせ部
16 ヨーク
17 マグネット
18 プレート
19 磁気回路
20 ダンパー
21 ボイスコイル
22 ボビン
23 フレーム
Claims (17)
- 板状体によって、側面視がほぼ逆V字状の振動板主体を構成し、
二股に分岐する前記振動板主体の、一方の板状体の基端部を、スピーカを構成するボイスコイルのボビンに連結して駆動部とし、
他方の板状体の基端部を、前記スピーカを構成するフレームに固着して振動部とすること
を特徴とするスピーカ用振動板。 - 板状体によって、側面視がほぼ逆V字状の振動板主体を構成し、
二股に分岐する前記振動板主体の、一方の板状体の基端部を、スピーカを構成する一方の駆動体の、ボイスコイルのボビンに連結して駆動部とし、
他方の板状体の基端部を、スピーカを構成する他方の駆動体の、ボイスコイルのボビンに連結して駆動部とすること
を特徴とするスピーカ用振動板。 - 前記振動板主体は、
相対する2枚の平面板で構成され、各平面板の上端部を互いに貼り合わせて貼り合わせ部が形成されているとともに、側面視がほぼ逆V字状となるよう構成されていること
を特徴とする請求項1又は2に記載のスピーカ用振動板。 - 前記振動板主体は、
1枚の平面板を側面視でほぼV字状となるように折り曲げるとともに、当該折曲げ部を互いに貼り合わせて貼り合わせ部が構成されていること
を特徴とする請求項1又は2に記載のスピーカ用振動板。 - 前記振動板主体は、
ほぼV字状を構成する板状体が、ともに同一素材であること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスピーカ用振動板。 - 前記振動板主体は、
ほぼV字状を構成する板状体が、互いに異なる素材であること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスピーカ用振動板。 - 前記振動板主体は、
振動部を形成する板状体が、駆動部を形成する板状体と同一面積、もしくはより大きな面積であること
を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のスピーカ用振動板。 - 前記振動板主体は、
振動部を形成する板状体を、全体が緩やかな円弧状になるように前記スピーカを構成するフレームに固着すること
を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスピーカ用振動板。 - 上端部に貼り合わせ部を有し、側面視がほぼ逆V字状の板状体からなる振動板主体と、
ヨーク、マグネット、プレートからなる磁気回路、および前記磁気回路の周辺に配置されるボイスコイル、ダンパーとから構成される駆動体と、
前記駆動体の磁気回路に付設されるフレーム
とからなるものであって、
二股に分岐する前記振動板主体の、一方の板状体の基端部を、前記ボイスコイルのボビンに連結して駆動部とし、
他方の板状体の基端部を、前記フレームに固着して振動部としたこと
を特徴とするスピーカ。 - 前記駆動体は、
同一構造の複数で構成されるものであって、各駆動体の磁気回路のプレート同士を、一つのフレームによって同一線上で相互に連結させ、前記振動板主体を構成する一方の板状体の基端部を、各駆動体のボイスコイルのボビンに連結して駆動部とし、他方の板状体の基端部を、前記フレームに固着して振動部としたこと
を特徴とする請求項9に記載のスピーカ。 - 上端部に貼り合わせ部を有し、側面視がほぼ逆V字状の板状体からなる振動板主体と、
ヨーク、マグネット、プレートからなる磁気回路、および前記磁気回路の周辺に配置されるボイスコイル、ダンパーとから構成される駆動体と、
前記駆動体の磁気回路に付設されるフレーム
とからなるものであって、
前記駆動体は、
連結フレームに固定された同一構造の複数で構成されるものであって、前記振動板主体を構成する一方の板状体の基端部を、一方の駆動体のボイスコイルのボビンに、他方の板状体の基端部を、他方の駆動体のボイスコイルのボビンに、それぞれ連結したものであること
を特徴とするスピーカ。 - 前記複数の駆動体は、
二股に分岐した振動板主体の、一方の端部を駆動させるボイスコイルの巻き方向と、他方の端部を駆動させるボイスコイルの巻き方向とを、互いに逆方向とさせたこと
を特徴とする請求項11に記載のスピーカ。 - 前記複数の駆動体は、
二股に分岐した振動板主体の、一方の端部を駆動させる駆動体を構成する磁気回路のマグネットの着磁方向と、他方の端部を駆動させる駆動体を構成する磁気回路のマグネットの着磁方向とを、互いに逆相とさせたこと
を特徴とする請求項11に記載のスピーカ。 - 前記振動板主体は、
側面視がほぼ逆V字状の板状体の上端部に形成された貼り合わせ部が、駆動体を構成する磁気回路に付設されたフレームに、エッジを介して固定されていること
を特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載のスピーカ。 - 側面視がほぼV字状となるよう板状体で構成された一対の振動板主体と、ヨーク、マグネット、プレートからなる磁気回路、およびこの磁気回路の周辺に配置されるボイスコイル、ダンパーとからなる駆動体と、前記磁気回路のプレートおよびヨークにそれぞれ付設されるフレームとから構成され、
前記一方の振動板主体における二股に分岐した一方の基端部を、前記駆動体を構成するボイスコイルのボビン頂部に固着されたキャップに連結するとともに、他方の基端部を、前記磁気回路のプレートに付設されたフレームに固着し、
前記他方の振動板主体における二股に分岐した他方の基端部を、前記磁気回路のヨークの背面に付設されたフレームに固着するとともに、一方の基端部を、前記ヨークに設けたセンターポールの中心部に軸方向に沿って貫通孔を遊嵌した連結杆の基端部に連結させ、
この連結杆の先端部を前記キャップの裏面中心部に固着させ、
前記磁気回路を中心に点対称に配置された一対の振動板主体を、ボイスコイルの駆動によって同時に振動させるよう構成したこと
を特徴とするスピーカ。 - 前記一対の振動板主体は、
同一構造からなる複数の駆動体の、各ボイスコイルによって同時に振動させるよう構成したこと
を特徴とする請求項15に記載のスピーカ。 - 前記連結杆は、
中空または中実の棒状体もしくは板状体からなるもので、前記ヨークの底面部から突出した部位がダンパーによって上下動自在に係合保持されていること
を特徴とする請求項15に記載のスピーカ。
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