JP3972225B2 - ダイシング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハを切断するダイシング装置に関し、特に、半導体ウエハの切断部に冷却用の純水を射出すると共に、切断時に生じる切屑を除去するクーラントノズルを有するダイシング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のダイシング装置は、図3〜図6に示すように、スピンドル1が回転可能に支持され、上下動するスピンドルフレーム2の前部にベースブロック3がボルト4により締結固定され、ベースブロック3の前面には、スピンドル1の先端に固着され、図示しない半導体ウエハを切断するブレード5が配置されている。
【0003】
また、ベースブロック3の前面には、ブレード5の一部周縁を覆う前面カバー6がヒンジ7により開閉自在に蝶着され、前面カバー6の前面所定位置につまみねじ8が螺入され、前面カバー6およびベースブロック3のそれぞれ一側端部には、クーラントノズル9が取り付けられている。
【0004】
クーラントノズル9は、ブレード5と半導体ウエハとが接触する半導体ウエハの切断部まで延設されて、切断時の切屑を除去する第1ノズル部9a、ブレード5および半導体ウエハの切断部に冷却用の純水を射出する第2ノズル部9bおよび半導体ウエハに洗浄用の純水を射出する第3ノズル部9cからなり、第1ノズル部9aおよび第3ノズル部9cは、ブレード5の前後に配置されている。
【0005】
特に、前方の第1ノズル部9aおよび第3ノズル部9cは、前面カバー6の一側端部にボルト10により締結取り付けられることにより、前面カバー6の開閉と共に移動し、開時には第1および第3ノズル部9a,9cがブレード5より離れる(ブレード5と第1、第3ノズル部9a,9cとの位相がずれる。)ようになっている。
【0006】
ベースブロック3および前面カバー6の上端部には、冷却、洗浄のための純水供給用および切屑排出用の図示しないホースが接続される開口部11が開口され、ホースはボルト12により図示しない固定ブロックを介して開口部11より外れないように固定されて、ホースとクーラントノズル9とが接続されるようになっている。
【0007】
前面カバー6の裏面の所定部およびこれに対応するベースブロック3には、ブレード5の破損を検出するブレード破損検出部13がボルト14により締結固定されている。
【0008】
ベースブロック3には、顕微鏡フレーム15が近接し、顕微鏡フレーム15には、ブレード5と半導体ウエハの切断ストリートとの位置合わせを行なうために用いられる顕微鏡16が取り付けられている。
【0009】
ブレード5および顕微鏡16のレンズ17の下方には、半導体ウエハを吸着載置するチャックテーブル18が配設され、ベースブロック3と顕微鏡フレーム15との間には、クーラントノズル9より噴出される純水や切断時の切屑の飛散を防止する飛散防止板19がボルト20により締結固定されている。
【0010】
かかるダイシング装置により、半導体ウエハをダイシングする場合は、まず、チャックテーブル18上に半導体ウエハを吸着載置し、顕微鏡16により半導体ウエハの切断ストリートを認識した後、チャックテーブル18を水平方向に移動し、切断ストリートの傾きを修正し、ブレード5と切断ストリートとの位置合わせを行なう。
【0011】
その後、ブレード5を高速回転させたスピンドルフレーム2を下降し、チャックテーブル18を水平方向に、スピンドル1を前後方向に移動させ、半導体ウエハを複数のダイスに切断する。
【0012】
このとき、第1ノズル部9aにより半導体ウエハの切屑が除去され、第2ノズル部9bより純水が射出されブレード5および半導体ウエハの切断ポイントが冷却されると共に、第3ノズル部9cより射出される純水により半導体ウエハが洗浄される。
【0013】
また、ブレード5を交換する場合は、前面カバー6を開き、交換後は前面カバー6を閉じ、つまみねじ8をベースブロック3にねじ込み、前面カバー6をベースブロック3に固定する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記提案の如きダイシング装置の場合、機能上、スピンドルフレーム2の張り出しを抑えることができないため、スピンドルフレーム2の剛性を充分に高くすることができず、しかも最も剛性が低いスピンドルフレーム2の先端部(ブレード5の位置)にクーラントノズル9がボルト締結されるため、クーラントノズル9はスピンドル1の振動により共振する。
【0015】
このため、クーラントノズル9の共振の影響により、スピンドル1がある回転数付近で、図7に示すように、スピンドル1のラジアル方向の振動振幅が極端に大きくなる(本願では40000回転/分で示す)。
【0016】
スピンドル1の振動振幅の極端な増大は、スピンドル1に取付けられたブレード5の回転振れを誘発し、半導体ウエハの切断精度を著しく低下させるという問題点がある。
【0017】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、クーラントノズルの共振の影響を回避し、半導体ウエハの切断精度を向上することができるダイシング装置を提供することにある。
【0018】
本発明の上記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明に係るダイシング装置は、スピンドルフレームに回転可能に支持されたスピンドルと、上記スピンドルの先端に固着され、半導体ウエハを切断するブレードと、上記ブレードの両側に1対配置され、上記半導体ウエハの切断部まで延設され、純水を射出することにより切断時の切屑を除去する第1ノズル部、上記ブレードと上記半導体ウエハとの切断部に冷却用の純水を射出する第2ノズル部、及び上記ブレードの両側に1対配置されて、純水を半導体ウエハに射出して、半導体ウエハを洗浄する第3ノズル部を備えたクーラントノズルと、上記半導体ウエハを吸着載置するチャックテーブルと、上記スピンドルフレームに近接する顕微鏡フレームに取り付けられ、上記ブレードと上記半導体ウエハの切断ストリートとの位置合わせを行なうために用いられる顕微鏡と、上記ブレードの破損を検出するブレード破損検出部と、を備えたダイシング装置において、上記クーラントノズル、および上記ブレード破損検出部を上記顕微鏡フレームに取り付けたことを特徴としている。
【0021】
従って、本発明のダイシング装置では、クーラントノズルをスピンドルの振動の影響が少ない顕微鏡フレームに取り付けたことにより、スピンドルの振動によるクーラントノズルの共振はなく、従って、スピンドルはクーラントノズルの共振の影響を受けず、その振動振幅が極端に大きくなることはない。
【0022】
また、ブレード破損検出部を顕微鏡フレームに取り付けることでも、スピンドルの振動によるブレード破損検出部の共振の影響が回避され、スピンドルの振動振幅の極端な増大が抑えられる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。実施の形態を説明するに当たって、従来例と同一機能を奏する部材には、同じ符号を付して説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態を示すダイシング装置の正面図、図2は、本発明の実施の形態を示すダイシング装置のスピンドル回転数とスピンドルラジアル方向の振動振幅との特性図である。
【0025】
図1に示すダイシング装置は、スピンドル1が、上下動するスピンドルフレーム2に回転可能に支持され、スピンドル1の先端には、半導体ウエハを切断するブレード5が固着されている。
【0026】
スピンドルフレーム2には、顕微鏡フレーム15が近接しており、顕微鏡フレーム15には、顕微鏡16が取り付けられ、顕微鏡16は、ブレード5と半導体ウエハの切断ストリートとの位置合わせを行なうために用いられる。
【0027】
ブレード5および顕微鏡16のレンズ17の下方には、半導体ウエハが載置されるチャックテーブル18が配設され、半導体ウエハは、チャックテーブル18上でバキューム吸着され固定される。
【0028】
顕微鏡フレーム15には、第1、第2および第3ノズル部9a,9b,9cからなるクーラントノズル9が取り付けられ、第1ノズル部9aは、ブレード5の前後に1対配置され、半導体ウエハの切断部まで延設されて、切断時の切屑を除去するようになっている。
【0029】
第2ノズル部9bは、ブレード5および半導体ウエハの切断部に冷却用の純水を射出し、第3ノズル部9cは、ブレード5の前後に1対配置されて、純水を半導体ウエハに射出して、半導体ウエハを洗浄するようになっている。
【0030】
ダイシング装置は、以上の如く構成されているので、半導体ウエハをダイシングする場合は、まず、チャックテーブル18上に半導体ウエハを吸着載置し、顕微鏡16により半導体ウエハの切断ストリートを認識した後、チャックテーブル18を水平方向に移動し、切断ストリートの傾きを修正し、ブレード5と切断ストリートとの位置合わせを行なう。
【0031】
その後、ブレード5を高速回転させたスピンドルフレーム2を下降し、チャックテーブル18を水平方向に、スピンドル1を前後方向に移動させ、半導体ウエハを複数のダイスに切断する。
【0032】
このとき、第1ノズル部9aにより半導体ウエハの切屑が除去され、第2ノズル部9bより純水が射出され、ブレード5および半導体ウエハの切断ポイントが冷却されると共に、第3ノズル部9cより射出される純水により半導体ウエハが洗浄される。
【0033】
このように、本実施の形態のダイシング装置によれば、クーラントノズル9をスピンドルフレーム2とは別体であり、スピンドルの振動の影響を受けない顕微鏡フレーム15に取り付けたことにより、スピンドル1の振動によるクーラントノズル9の共振が回避され、スピンドル1はクーラントノズル9の共振の影響を受けることはない。
【0034】
これにより、図2に示すように、スピンドル1のラジアル方向の振動振幅が極端に大きくなることはないので、ブレード5の回転振れが最小限に抑えられ、切断精度を向上することができる。
【0035】
また、ダイシング時には、クーラントノズル9がスピンドルフレーム2とは別体である顕微鏡フレーム15に取り付けられていることから、クーラントノズル9は、従来のように、スピンドルフレーム2と共に動くことがなく、第1、第2および第3ノズル部9a,9b,9cの位置が固定されるため、純水が切断ポイントに安定して供給されると共に、切屑の除去が確実に行なわれる。
【0036】
また、ブレード5を交換する際には、スピンドルフレーム2を上昇させ、ブレード5とクーラントノズル9との位相をずらすことで、クーラントノズル9に邪魔されることなく、ブレード5が容易に交換される。
【0037】
これにより、従来の構成部材である前面カバー6などが不要となり、装置のコンパクト化や低コスト化が図られる。
【0038】
また、クーラントノズル9と同様に、ブレード破損検出部13(図4参照)を顕微鏡フレーム15に取り付けることでも、スピンドル1の振動によるブレード破損検出部13の共振の影響が回避され、共振によるスピンドル1の振動振幅の極端な増大を抑えることができ、切断精度を向上することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明のダイシング装置によれば、クーラントノズルをスピンドルの振動の影響が少ない顕微鏡フレームに取り付けたことにより、スピンドルはクーラントノズルの共振の影響を受けないため、スピンドルの振動振幅が極端に大きくなることがなく、ブレードの切断精度を向上することができる。
【0040】
また、半導体ウエハのダイシング時には、クーラントノズルが顕微鏡フレームに取り付けられていることから、クーラントノズルの位置が固定され、純水が切断ポイントに安定して供給されると共に、切屑の除去を確実に行なうことができる。
【0041】
また、ブレード破損検出部を顕微鏡フレームに取り付けることでも、スピンドルは、ブレード破損検出部の共振の影響から回避され、スピンドルの振動振幅が極端に大きくなることがなくなり、ブレードの切断精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るダイシング装置の正面図。
【図2】本発明の実施の形態に係るダイシング装置のスピンドル回転数とスピンドルラジアル方向の振動振幅との特性図。
【図3】従来のダイシング装置の平面図。
【図4】従来のダイシング装置の正面図。
【図5】従来のダイシング装置の側面図。
【図6】従来のダイシング装置のブレードおよびクーラントノズルの下面図。
【図7】従来のダイシング装置のスピンドル回転数とスピンドルラジアル方向の振動振幅との特性図。
【符号の説明】
1 スピンドル
2 スピンドルフレーム
3 ベースブロック
4,10,12,14,20 ボルト
5 ブレード
6 前面カバー
7 ヒンジ
8 つまみねじ
9 クーラントノズル
9a 第1ノズル部
9b 第2ノズル部
9c 第3ノズル部
11 開口部
13 ブレード破損検出部
15 顕微鏡フレーム
16 顕微鏡
17 レンズ
18 チャックテーブル
19 飛散防止板

Claims (1)

  1. スピンドルフレームに回転可能に支持されたスピンドルと、
    上記スピンドルの先端に固着され、半導体ウエハを切断するブレードと、
    上記ブレードの両側に1対配置され、上記半導体ウエハの切断部まで延設され、純水を射出することにより切断時の切屑を除去する第1ノズル部、上記ブレードと上記半導体ウエハとの切断部に冷却用の純水を射出する第2ノズル、及び上記ブレードの両側に1対配置されて、純水を半導体ウエハに射出して、半導体ウエハを洗浄する第3ノズルを備えたクーラントノズルと、
    上記半導体ウエハを吸着載置するチャックテーブルと、
    上記スピンドルフレームに近接する顕微鏡フレームに取り付けられ、上記ブレードと上記半導体ウエハの切断ストリートとの位置合わせを行なうために用いられる顕微鏡と、
    上記ブレードの破損を検出するブレード破損検出部と、を備えたダイシング装置において、
    上記クーラントノズル、および上記ブレード破損検出部を上記顕微鏡フレームに取り付けたことを特徴とするダイシング装置。
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