JP3971904B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機等の弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばパチンコ機では、遊技盤の遊技領域の略中央に液晶表示手段等よりなる特別図柄表示手段を、遊技領域の下部近傍に大入賞手段を、それら特別図柄表示手段と大入賞手段との間に特別図柄始動手段を夫々配置し、特別図柄始動手段へ遊技球が入賞することを条件に特別図柄表示手段の3つの特別図柄を所定時間変動表示すると共に、その変動後の停止図柄が予め定められた大当たり態様となった場合に、大入賞手段を開放して遊技者に有利な利益状態を発生させるようにしたものが一般的となっている。
【0003】
特別図柄始動手段や大入賞手段等の入賞手段は、遊技盤の前側で入賞した遊技球を遊技盤の裏側に案内するように構成されており、遊技盤の裏側に案内された遊技球は、遊技盤の下方で集められ、所定の排出口から島側に回収されるようになっている。また、入賞手段に入賞して遊技盤の裏側に案内された遊技球は、樋状の案内通路によって他の入賞手段を避けてスムーズに下方に案内されるようになっている。
【0004】
例えば、特別図柄表示手段と大入賞手段の中間に配置される特別図柄始動手段の裏側には、入賞して遊技盤の裏側に案内された遊技球を下向きに案内する案内通路が配置され、例えば大入賞手段の上面側に形成された前後方向の案内樋に遊技球を受け渡して大入賞手段の後側を経て遊技盤の下方に案内するようになっている。
【0005】
この種のパチンコ機では、特別図柄始動手段は、遊技盤に対して前側から着脱可能に形成され、案内通路は、特別図柄始動手段を遊技盤に前側から装着した後、遊技盤の裏側から特別図柄始動手段或いは遊技盤裏面側に固定するものが一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のパチンコ機では、例えば特別図柄始動手段の裏側に設けられる案内通路が特別図柄始動手段とは別体となっており、特別図柄始動手段を遊技盤の前側から装着した後、案内通路を遊技盤の裏側から装着するようになっているため、特別図柄始動手段の遊技盤への着脱作業が繁雑で手間がかかる問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑み、入賞手段をその裏側の案内通路と共に遊技盤に対して容易且つ確実に着脱することが可能な弾球遊技機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、入賞した遊技球を遊技盤13の裏側に案内する入賞手段24と、該入賞手段24により前記遊技盤13の裏側に案内された遊技球を所定方向に案内する案内通路64とを備えた弾球遊技機において、前記案内通路64を、前記入賞手段24の裏側に回動自在に設け、前記入賞手段24は、前記遊技盤13に対して前側から着脱可能であり、前記案内通路64は、前記遊技盤13の裏側に案内された遊技球を所定方向に案内する案内位置と、前記入賞手段24の前記遊技盤13への着脱が可能な着脱位置との間で回動自在であるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図9は本発明をパチンコ機として具現化した第1の実施形態を例示している。1は遊技機本体で、矩形状の外枠2の前側に、上下一対のヒンジ4を介して前枠3が開閉自在に枢着されている。5はガラス扉、6は前面開閉板で、これらは前枠3の窓孔7に対応して上下に配置され、前枠3に開閉自在に枢支されている。
【0010】
8は発射用の遊技球を貯留する上皿で、前面開閉板6の前側に装着され、上皿カバー9により覆われている。また、10は余剰球等を貯留する下皿、11は灰皿で、これらは前面開閉板6の下側で前枠3の前側に左右に配置され、下皿カバー12により覆われている。13は遊技盤で、前枠3の窓孔7に対応するように、前枠3の裏側に設けられる図外の遊技盤装着枠に裏側から着脱自在に装着され、窓孔7の下部側で前枠3の裏側に装着された図外の支持板により下側から支持されている。
【0011】
16は発射手段で、下皿10の一側で前枠3の前側に装着された発射ハンドル17と、支持板の前側に装着された発射レール18と、前枠3の裏側に配置された発射モータ19及び打撃槌20等を備え、発射ハンドル17を操作したときに、発射モータ19により打撃槌20が作動して、前面開閉板6の裏側に装着された図外の球送り手段により発射レール18上に1個ずつ供給される遊技球を遊技盤13側に発射させるようになっている。
【0012】
遊技盤13の前側には、図2に示すように、発射手段16により発射された遊技球を案内するガイドレール21が環状に装着されると共に、そのガイドレール21の内側の遊技領域22に、液晶表示手段23、特別図柄始動手段(入賞手段)24、大入賞手段25、普通図柄始動手段26、普通入賞手段27等の各種遊技部品が配置されている。液晶表示手段23は、遊技領域22の略中央に配置され、その下側に特別図柄始動手段24と大入賞手段25とが上下に配置されている。また、遊技領域22の最下部には、アウト口28が設けられている。
【0013】
液晶表示手段23は、特別図柄表示手段29を構成するもので、更にその上部に普通図柄表示手段30が設けられている。普通図柄表示手段30は、1個又は複数個、例えば1個の普通図柄を表示可能な例えば7セグメント等の表示手段により構成され、普通図柄始動手段26に遊技球が入賞することを条件に、例えば1つの普通図柄が所定時間変動して停止するようになっている。
【0014】
特別図柄表示手段29は、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の特別図柄を液晶表示手段23の例えば上下方向略中央部分に表示し、特別図柄始動手段24が遊技球を検出することを条件に、各特別図柄が上下方向又は左右方向にスクロールする等、所定の変動パターンで所定時間変動して停止するようになっている。
【0015】
特別図柄始動手段24は、例えば左右一対の開閉爪31を備えた電動チューリップ等の開閉入賞手段により構成されており、普通図柄表示手段30の変動後の停止図柄が予め定められた当たり態様となったときに、開閉爪31を所定時間開放するようになっている。
【0016】
大入賞手段25は、いわゆるアタッカーを構成するもので、例えば下部側の横軸廻りに開閉可能な開閉板32を備え、特別図柄表示手段29の変動後の停止図柄が予め定められた所定の大当たり態様となったときに、開閉板32が前側に開放するようになっている。
【0017】
遊技盤13の裏側には、図3及び図4に示すように、液晶表示手段23、特別図柄始動手段24、大入賞手段25、アウト口28等を裏側から覆う裏カバー33が装着されている。裏カバー33の下部には、遊技盤13の裏面側に案内された入賞球やアウト球を集めて排出口34から島側へ排出するための集球カバー35が一体に設けられている。
【0018】
続いて、大入賞手段25及び特別図柄始動手段24の構成について更に詳しく説明する。大入賞手段25は、図4に示すように、本体ケース41と、該本体ケース41の前側に着脱自在に装着された装飾ケース42とを備えている。装飾ケース42は、遊技盤13に形成された取り付け孔13bの内面側に沿って形成された矩形枠43と、その矩形枠43の前側を覆う前カバー44とを一体に備えている。
【0019】
前カバー44は板状で、その周縁部が矩形枠43の外側に張り出すように設けられており、その張り出し部の裏面側を遊技盤13の前面側に当接させるようになっている。前カバー44には、矩形枠43に対応する横長矩形状の入賞口45が形成されており、その入賞口45を前側から塞ぐように開閉板32が装着されている。開閉板32は、その下縁に沿った左右方向の回転軸32aにより揺動自在に枢支されており、後述するソレノイド49(図3)の駆動により前側に開いて、遊技盤13側の遊技球を入賞口45内に案内するようになっている。なお、前カバー44には、入賞口45の左右両側に、前向きに突出する装飾障害部47が一体に設けられている。
【0020】
装飾ケース42の後側下部には、後下がりの傾斜状に形成された案内ステージ48が例えば一体に設けられており、開閉板32によって入賞口45内に案内された遊技球を遊技盤13の裏側に案内するようになっている。
【0021】
本体ケース41は、その外形が略直方体状に形成されており、その内部には、開閉板32を開閉駆動するソレノイド49、案内ステージ48によって案内された遊技球を集球カバー35に向けて下向きに排出する排出通路50、この排出通路50によって下向きに排出される遊技球を検出する検出スイッチ51等が設けられている。
【0022】
本体ケース41の左右両側部には、図8、図9に示すように、本体ケース41の側方に張り出す張り出し部53が一体形成され、この各張り出し部53に夫々係止部材54が装着されている。係止部材54は、大入賞手段25を遊技盤13に圧入固定するためのもので、係止片55aと案内片55bとでへの字型に屈曲形成された上下一対の係止爪55を張り出し部53の上下に弾性変形可能に備えている。
【0023】
大入賞手段25を遊技盤13の取り付け孔13bに前側から装着する際には、係止部材54は、係止爪55の案内片55bが取り付け孔13bの上下面間で摺動しつつ上下に圧縮されて弾性変形した後、前カバー44の裏面側が遊技盤13の前面に当接したとき、係止片55aが遊技盤13の裏面側に後側から係合して遊技盤13を前向きに押圧し、大入賞手段25を遊技盤13に固定するようになっている。
【0024】
本体ケース41の上面には、図4、図8、図9等に示すように、その左右方向中央に、溝状の案内樋57が前後方向に形成されている。この案内樋57は、その底面58が後ろ向きに傾斜しており、上側の特別図柄始動手段24側から落下してきた遊技球を後方に流下させ、本体ケース41の後側を介して下方の集球カバー35側に案内するようになっている。
【0025】
特別図柄始動手段24は、図4〜図6に示すように、本体部61、開閉爪31、前カバー62、案内樋63、案内通路64等を備えている。本体部61は、例えば板状で、遊技盤13の取り付け孔13aに対応してその周縁部に前側から当接するようになっており、その前面側に左右一対の開閉爪31が開閉自在に装着されている。
【0026】
本体部61の裏側にはソレノイド65が装着され、その駆動軸65aと開閉爪31とが、左右方向の回転軸66a廻りに揺動自在の揺動部材66を介して接続されており、ソレノイド65の駆動により揺動部材66を介して開閉爪31が開閉するようになっている。また、本体部61は、ネジ等の固定手段により遊技盤13の前側に着脱自在に固定されるようになっている。
【0027】
前カバー62は、開閉爪31を前側から覆って入賞口67を形成するもので、開閉爪31間に入賞した遊技球を、本体部61の下部に形成された開口68を介して後向きに案内するようになっている。本体部61と前カバー62との間には、開閉爪31の下側に、入賞口67に入賞した遊技球を検出する検出スイッチ69が装着されている。
【0028】
案内樋63は、入賞口67に入賞した遊技球を遊技盤13の裏面側に案内するためのもので、開口68に対応して本体部61の裏面側から遊技盤13の裏面側よりも更に後方まで突設されており、左右一対の側壁70と、それら側壁70の下縁部側を左右に接続する底壁71と、それらの後端側を塞ぐ後壁72とを一体に備えている。底壁71は後下がりの傾斜状に形成され、その遊技盤13よりも後方の部分には、遊技球が通過可能な開口部73が形成されており、入賞口67に入賞した遊技球を開口68から後ろ向きに案内した後、開口部73から遊技盤13の裏面側に沿って下向きに流下させるようになっている。
【0029】
案内樋63の遊技盤13よりも後側の側壁70上には、その外面側に、案内通路64を回動自在に支持する回動軸74と、案内通路64の回動を所定範囲内に規制するための回動規制ピン75とが、例えば前後に配置されている。
【0030】
案内通路64は、案内樋63により遊技盤13の裏面側に案内された遊技球を下向きに案内するためのもので、左右一対の側板81と、それら側板81を左右に接続する背面板82とを例えば一体に備えており、側板81が案内樋63の側壁68の外側で回動軸74により回動自在に支持されている。
【0031】
側板81には、案内樋63側の回動軸74が嵌合する軸受け孔83と、回動規制ピン75が嵌合する案内孔84とが設けられている。案内孔84は、案内通路64を後ろ向き略水平な位置(図5に2点鎖線で示す。以下、着脱位置という)と下向き略鉛直な位置(図5に実線で示す。以下、案内位置という)との間で回動させたときの回動規制ピン75の軌跡に対応する1/4円弧状の長孔に形成されている。これにより、案内通路64は、その回動範囲が着脱位置と案内位置との間の略90度の範囲内に規制されている。
【0032】
更に、案内孔84内には、その両端部近傍に、その孔幅を回動規制ピン75の直径よりも若干狭くするように突起部85a(着脱位置保持手段),85b(案内位置保持手段)が設けられている。案内通路64の回動時には、回動規制ピン75は突起部85a,85bを外側に押し広げつつ案内孔84の両端部に到達すると共に、突起部85a,85bによりその案内孔84の両端部位置に保持される。即ち、突起部85a,85bは、回動規制ピン75を案内孔84の両端部で保持することにより、案内通路64を着脱位置と案内位置とで夫々保持するようになっている。
【0033】
案内通路64は、案内位置では案内樋63と略直角となってその前側(側板81の前縁部81a)が遊技盤13の裏面側に略当接し、着脱位置では案内樋63と略平行となってその下側(側板81の前縁部81a)が案内樋63の底壁71の下面側と略一致するか若干上方に位置するようになっている。
【0034】
背面板82は、側板81の後縁部81bを左右に接続するように例えば一体に設けられており、案内位置にある案内通路64の後側を覆うようになっている。背面板82は、案内通路64が着脱位置にあるときに案内樋63の後端側と干渉しないように、案内通路64の下流端側から上流側に向けて所定幅の範囲に設けられている。
【0035】
なお、案内通路64は、着脱位置において背面板82の下流端側と大入賞手段25の案内樋57との間に少なくとも遊技球1個分の隙間ができる長さに形成する必要がある。背面板82の下流端側と案内樋57との間の隙間が確保されていれば、側板81の下流端側を延設して大入賞手段25の上面側に近接若しくは当接させてもよい。
【0036】
特別図柄始動手段24を遊技盤13に取り付ける際には、図7に示すように、まず案内通路64を着脱位置まで回動させた状態で、案内通路64を遊技盤13の取り付け孔13aに対して前側から挿入する(図7(A))。案内通路64は、着脱位置では案内樋63と前後に略一直線状となるため、取り付け孔13aの縁部等に干渉することなく容易に挿入できる。またこのとき、案内孔84内の突起部85aが回動規制ピン75の移動を規制して案内通路64が着脱位置に保持されるため、案内通路64のふらつきがなく、作業をより容易に行うことができる。
【0037】
案内通路64を取り付け孔13aに挿入しつつソレノイド65、案内樋63等を取り付け孔13a内に格納し、本体部61の裏面側を遊技盤13の前面に当接させると(図7(B))、続いて案内通路64を着脱位置から案内位置まで略90度回転させる(図7(C),(D))。これにより、案内通路64の側板81の前縁部81aが遊技盤13の裏面側に当接した状態となる。最後に、ネジ等の固定手段を用いて本体部61を遊技盤13に固定すればよい。案内通路64は、案内孔84内の突起部85bが回動規制ピン75の移動を規制することにより案内位置に保持される。
【0038】
普通図柄表示手段30の変動後の停止図柄が予め定められた当たり態様となって特別図柄始動手段24の開閉爪31が開放し、入賞口67内に遊技球が入賞すると、その遊技球は検出スイッチ69で検出された後、開口68を経て案内樋63により遊技盤13の裏側に案内される。そして、案内樋63の後端側において開口部73から下向きに流下し、案内通路64により遊技盤13の裏面側に沿って下方に案内される。このとき、案内通路64は、案内孔84内の突起部85bが回動規制ピン75の移動を規制することにより案内位置に保持されているため、例えば遊技球が背面板82等に衝突したとしても揺動することなく遊技球を確実に案内できる。
【0039】
案内通路64により遊技盤13の裏面側に沿って下向きに案内された遊技球は、大入賞手段25の案内樋57上に落下し、後ろ向きに案内された後、大入賞手段25の後側から下方の集球カバー35側に落下する。
【0040】
以上説明したように、本実施形態では、案内通路64を、特別図柄始動手段24の裏側に回動自在に設けているため、特別図柄始動手段24をその裏側の案内通路64と共に遊技盤13に対して容易且つ確実に着脱することが可能である。
【0041】
特別図柄始動手段24は、遊技盤13に対して前側から着脱可能であり、案内通路64は、案内位置と着脱位置との間で回動自在であるため、遊技盤13に対して着脱する際には案内通路64を着脱位置まで回動させて着脱作業を容易に行うことができ、また遊技盤13に装着した状態では案内通路64を案内位置まで回動させて遊技球を確実に所定方向(下向き)に案内させることができる。
【0042】
案内孔84内に突起部85bを設け、その突起部85bで回動規制ピン75の移動を規制することにより案内通路64を案内位置に保持するようになっているため、例えば遊技球が壁面に衝突したとしても揺動することなく、遊技球を確実に案内できる。
【0043】
案内孔84内に突起部85aを設け、その突起部85aで回動規制ピン75の移動を規制することにより案内通路64を着脱位置に保持するようになっているため、特別図柄始動手段24を遊技盤13に対して着脱する際に案内通路64がふらつくことがなく、作業をより容易に行うことができる。
【0044】
図10及び図11は本発明の第2の実施形態を例示し、固定レバー91(着脱位置保持手段、案内位置保持手段)により案内通路64を着脱位置及び案内位置で第1の実施形態よりも更に確実に保持できるようにした例を示している。
【0045】
図10及び図11に示すように、案内樋63の後壁72の裏側には、固定レバー91が、後壁72の下部側に設けられた前後方向の回転軸92廻りに回動自在に装着されている。固定レバー91は、回転軸92に回動自在に支持される支持部93と、この支持部93から後壁72に沿って突出するレバー部94とを一体に備えており、このレバー部94は、上向きにしたときにその端面94aが着脱位置にある案内通路64の背面板82の前面82aに略当接し、下向きにしたときにその前面94bが案内位置にある案内通路64の背面板82の裏面82bに略当接する長さに形成されている。
【0046】
更に、固定レバー部91は、例えばレバー部94を略水平にした状態で案内通路64を案内位置と着脱位置との間で回動させた場合に背面板82と干渉しない程度の前後方向厚さに形成されている。
【0047】
以上のような構成により、案内通路64が着脱位置にあるときに固定レバー91のレバー部94を上向きにすれば、レバー部94の端面94aが案内通路64の背面板82の前面82aを下側から支持して案内通路64が着脱位置に固定され、案内通路64が案内位置にあるときに固定レバー91のレバー部94を下向きにすれば、レバー部94の前面94bが背面板82の裏面82bを後側から支持して案内通路64が案内位置に固定される。また、案内通路64を回動させる際には、固定レバー91のレバー部94を略水平にすればよい。
【0048】
このように、本実施形態では、固定レバー91により、案内通路64を着脱位置と案内位置とに確実に固定することが可能となる。また、案内通路64を遊技盤13の裏面側を押さえた状態で固定できるため、例えば特別図柄始動手段24を圧入ピン等により遊技盤13に固定する場合には、その固定状態をより安定させることができる。
【0049】
図12は本発明の第3の実施形態を例示し、固定レバー91等の別部材を用いることなく、第1の実施形態で示した回動軸74、回動規制ピン75、軸受け孔83、案内孔84の配置や形状を若干変更して案内位置保持手段95を構成し、この案内位置保持手段95により案内通路64を案内位置で容易且つ確実に固定できるようにした例を示している。
【0050】
図12に示すように、本実施形態では、回動規制ピン75と回動軸74とが案内樋63の側壁70に上下に配置されている。案内通路64の側板81に設けられる軸受け孔83は、案内通路64の長手方向に沿った長孔状に形成されている。また、同じく側板81に設けられる案内孔84は、回動軸74を軸受け孔83の下流側端部83aにおいて案内通路64を着脱位置と案内位置との間で回動させたときの回動規制ピン75の軌跡に対応する1/4円弧状長孔部84a−84bと、案内通路64を案内位置まで回動させた状態で回動軸74を軸受け孔83の上流側端部83bまで相対移動させたときの回動規制ピン75の軌跡に対応する長手方向長孔部84b−84cとで構成されている。
【0051】
更に、案内孔84内には、その着脱位置側端部84aの近傍に、回動規制ピン75を案内孔84の着脱位置側端部84aで保持することにより、案内通路64を着脱位置で保持するための突起部85aが設けられている。
【0052】
特別図柄始動手段24を遊技盤13に取り付ける際には、図12に示すように、まず案内通路64を着脱位置まで回動させた状態で、案内通路64を遊技盤13の取り付け孔13aに対して前側から挿入しつつソレノイド65、案内樋63等を取り付け孔13a内に格納し、本体部61の裏面側を遊技盤13の前面に当接させる(図12(A))。案内通路64は、着脱位置では案内樋63と前後に略一直線状となるため、取り付け孔13aの縁部に干渉することなく容易に挿入できる。またこのとき、案内孔84内の突起部85aが回動規制ピン75の移動を規制して案内通路64が着脱位置に保持されるため、案内通路64のふらつきがなく作業をより容易に行うことができる。
【0053】
続いて、案内通路64を着脱位置から案内位置まで略90度回転させ(図12(B))、案内通路64の側板81の前縁部81aが遊技盤13の裏面側に当接した状態で、案内通路64を遊技盤13の裏面側に沿って下向きにスライドさせる(図12(C),(D))。これにより、回動規制ピン75の前後方向への移動が規制され、案内通路64が案内位置で固定された状態となるため、遊技球を案内する際の案内通路64の揺動が防止できる。また、案内通路64を遊技盤13の裏面側を押さえた状態で固定できるため、例えば特別図柄始動手段24を圧入ピン等により遊技盤13に固定する場合には、その固定状態をより安定させることができる。
【0054】
また、本実施の形態の案内位置保持手段95は、固定レバー91等の別部材を用いることなく、第1の実施形態で示した回動軸74、回動規制ピン75、軸受け孔83、案内孔84の配置や形状を若干変更して構成しているため、コストを低く抑えることができる。
【0055】
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、本発明はこれら各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、回動軸74や回動規制ピン75を案内通路64側に、軸受け孔83や案内孔84を案内樋63側に設けてもよい。
【0056】
第1,第2の実施形態においては、回動規制ピン75や案内孔84を省略してもよい。また、ストッパーなどの別の手段を設けて案内通路64の回動範囲を規制するようにしてもよい。
【0057】
第2の実施形態においては、案内通路64を着脱位置で固定する固定レバーと案内位置で固定する固定レバーとを別々に設けてもよい。固定レバー91は、案内通路64を着脱位置と案内位置の何れか一方、例えば案内位置でのみ固定するものであってもよい。
【0058】
突起部85a,85b、固定レバー91等は必須の構成ではなく、省略することも可能である。
【0059】
案内通路64は、遊技球を遊技盤13の裏面側に沿って鉛直下向きに案内するものである必要はない。例えば、案内通路64を左右方向に屈曲させて遊技球を左右方向斜め下向きに案内するようにしてもよいし、案内通路64を後ろ向きに屈曲させたり或いは後斜め下向きの位置で固定するなどして、遊技球を遊技盤13の裏面側から離れた位置で下向きに落下させるようにしてもよい。
【0060】
実施形態では、案内通路64を回動可能とした構成を特別図柄始動手段24に適用した例を示したが、普通図柄始動手段26、普通入賞手段27等の他の入賞手段に同様の構成を適用することも可能である。
【0061】
更に、実施形態ではパチンコ機を例に挙げて説明したが、アレンジボール機、雀球遊技機等のその他の弾球遊技機であっても同様に実施可能であることは言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、入賞した遊技球を遊技盤13の裏側に案内する入賞手段24と、該入賞手段24により遊技盤13の裏側に案内された遊技球を所定方向に案内する案内通路64とを備えた弾球遊技機において、案内通路64を、入賞手段24の裏側に回動自在に設け、入賞手段24は、遊技盤13に対して前側から着脱可能であり、案内通路64は、遊技盤13の裏側に案内された遊技球を所定方向に案内する案内位置と、入賞手段24の遊技盤13への着脱が可能な着脱位置との間で回動自在であるため、入賞手段24をその裏側の案内通路64と共に遊技盤13に対して容易且つ確実に着脱することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機の正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機の遊技盤下部の背面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機の縦断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態を示す特別図柄始動手段の側面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態を示す特別図柄始動手段の部分斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施形態を示す特別図柄始動手段の遊技盤への取り付け手順の説明図である。
【図8】本発明の第1の実施形態を示す大入賞手段の平面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態を示す大入賞手段の斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施形態を示す特別図柄始動手段の部分斜視図である。
【図11】本発明の第2の実施形態を示す特別図柄始動手段の側面図である。
【図12】本発明の第3の実施形態を示す特別図柄始動手段の遊技盤への取り付け手順の説明図である。
【符号の説明】
13 遊技盤
24 特別図柄始動手段(入賞手段)
64 案内通路
85a 突起部(着脱位置保持手段)
85b 突起部(案内位置保持手段)
91 固定レバー(案内位置保持手段、着脱位置保持手段)
95 案内位置保持手段
Claims (1)
- 入賞した遊技球を遊技盤(13)の裏側に案内する入賞手段(24)と、該入賞手段(24)により前記遊技盤(13)の裏側に案内された遊技球を所定方向に案内する案内通路(64)とを備えた弾球遊技機において、前記案内通路(64)を、前記入賞手段(24)の裏側に回動自在に設け、前記入賞手段(24)は、前記遊技盤(13)に対して前側から着脱可能であり、前記案内通路(64)は、前記遊技盤(13)の裏側に案内された遊技球を所定方向に案内する案内位置と、前記入賞手段(24)の前記遊技盤(13)への着脱が可能な着脱位置との間で回動自在であることを特徴とする弾球遊技機。
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