以下、遊技機の一例としてスロットマシンの各種の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
なお、本発明を弾球遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)、特に、第1種パチンコ遊技機や第3種パチンコ遊技機(権利物とも呼ばれる)、コイン遊技機等の他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
図1は、実施例1のスロットマシン10の前面扉を閉じた状態の斜視図である。図2は、実施例1のスロットマシン10の正面図である。図3は、前面扉12を取り外した状態での実施例1のスロットマシン10の内部を示す図である。図4は、前面扉12の裏面図である。図5は、前面扉12を空けて主制御装置70を引き出した状態の実施例1のスロットマシン10の斜視図である。
本実施例のスロットマシン10は、図1に示すように、前面側に開口部11a(図5参照)を有する本体11と、この本体11の前面側で開閉可能であって閉状態で開口部11aを閉塞する前面扉12とを備えている。前面扉12は、図1,図2に示すように、その左辺を回転軸J1として、本体11に回動可能(開閉可能)に取り付けられている。
また、スロットマシン10は、図1,図2に示すように、前面扉12を閉じた状態で施錠装置20により前面扉12と本体11とが施錠される。
前面扉12には、図1,図2に示すように、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ13と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり遊技者に遊技状態を報知したりするスピーカ14,14と、各種表示内容を表示する液晶ディスプレイ15と、後述する左回胴Lと中回胴Mと右回胴R(図3参照)とをそれぞれ透視可能な遊技パネル30と、略中段付近にて各種ボタン51,53〜56,61,63やスタートレバー52やメダル投入口57が設けられた操作部50と、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段表示部16と、メダル払出口17から払い出された遊技用媒体としてのメダルを受けるメダル受け皿18とが装着されている。
また、スロットマシン10の内部には、図3に示すように、電源ボックス85と、ホッパ86と、リールユニット25と、主制御装置70と、表示用制御装置94(図4参照)とが装着されている。
電源ボックス85は、図3,図5に示すように、オンされるとスロットマシン10の各部に電源を供給する電源スイッチ81を備えている。
ホッパ86は、図3,図5に示すように、溢れるメダルの外部への誘導口89を有し投入されたメダルを貯留する補助タンク87とこの補助タンク87内のメダルを払出用通路92(図4参照)に通じる開口93(図4参照)を介してメダル払出口17へ払い出す払出装置88とから構成されている。
リールユニット25は、図3,図5に示すように、複数の図柄を表示する左回胴Lと中回胴Mと右回胴Rとを有し、これらの左回胴L、中回胴M及び右回胴Rを回転させることで複数の図柄を変動表示するものである。
主制御装置70は、スロットマシン10の遊技に関する制御を行うものである。また、主制御装置70は、CPUを中心とするマイクロコンピュータとして構成されており、処理プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAMや入出力処理回路がバスによって接続されている。
表示用制御装置94(図4参照)は、CPUを中心とするマイクロコンピュータとして構成されており、主制御装置70からの出力信号による液晶ディスプレイ15の表示内容の制御を行う。なお、この表示用制御装置94は、図4に示すように、前面扉12の裏面側の上部箇所に取り付けられている。
遊技パネル30は、図1に示すように、リールユニット25の左回胴L、中回胴M及び右回胴R(図3参照)の停止中または回転中の様子を外部に露出する露出窓31L,31M,31Rを備え、露出窓31Lの左側に配設された5つのベットランプ32,33,33,34,34と、この露出窓31L,31M,31Rの下側に配設されている、スロットマシン内部に貯留されている枚数を表示するものであるクレジット枚数表示部35と、ビックボーナス時にあと何回JAC(ジャック)インできるかとかJACゲーム時にあと何回JAC図柄成立が残っているかといった回数を表示するものであるゲーム数表示部36と、有効ライン上に同じ図柄が揃って入賞したときに払い出された枚数を表示するものである払出枚数表示部37とを備えている。
操作部50は、図1,図2に示すように、前面扉12の前面部に設けられたクレジットボタン51と、スタートレバー52と、左回胴用ストップボタン53と、中回胴用ストップボタン54と、右回胴用ストップボタン55と、返却ボタン56と、前面扉12の水平段部に設けられたメダル投入口57と、1枚ベットボタン61と、マックスベットボタン63とを備えている。
ここで、スロットマシン10の主制御装置70及びその主制御装置70が取り付けられる取付台100の構造などについて、図6〜図16を用いて、もう少し詳細に説明する。
図6は、主制御装置70が収納支持状態である実施例1の取付台100を示す斜視図である。図7は、回動枠体120を水平姿勢に傾倒した状態の取付台100を示す斜視図である。図8は、水平姿勢の回動枠体120からスライド枠体130を引き出した状態の取付台100を示す斜視図である。図9は、引き出したスライド枠体130の裏面を表向けるように反転傾斜姿勢とした状態の取付台100を示す斜視図である。図10は、固定ベース110と回動枠体120とスライド枠体130との連結を示す斜視図である。図11(a),(b)は、固定ベース110の前方斜視図,後方斜視図である。図12は、固定ベース110と回動枠体120との連結を示す斜視図である。図13(a)は、固定ベース110に回動枠体120のみが起立姿勢で係止された状態での左端部分を示す部分平面図、図13(b)は(a)に示すA−A線断面図、図13(c)は(b)の部分断面斜視図である。図14(a)は、固定ベース110と起立姿勢の回動枠体120との縦断面図、図14(b)は、固定ベース110と傾倒姿勢の回動枠体120との縦断面図である。図15(a),(b)は、図14(a),(b)の断面箇所の拡大斜視図、図15(c)は、図6の取付台100の右端側の縦断面図、図15(d)は、図7の取付台100の右端側の縦断面図、図15(e),(f)は、図15(c),(d)の断面箇所の拡大斜視図である。図16は、主制御装置70のスライド枠体130へのかしめを説明するための取付台100の分解斜視図である。
スロットマシン10は、図3に示すように、その本体11の内部奥側で、且つ、リールユニット25の上方位置に取り付けられた取付台100に、当該スロットマシン10の遊技を統括制御する主制御装置70が取り付けられている。
取付台100は、図3,図6に示すように、主制御装置70を本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納支持する収納支持状態と、図5,図8に示すように、主制御装置70をその前面及び裏面が視認可能に本体11の開口部11aから引き出した状態で支持する引出支持状態とに変位するものである。
具体的には、取付台100は、図5〜図8に示すように、金属製の固定ベース110と、透明樹脂成型品である回動枠体120及びスライド枠体130とを備えている。
固定ベース110は、図10,図11に示すように、その正面視で横長の長方形状であり、金属製の板状部材で構成されている。また、固定ベース110は、図3,図5に示すように、本体11の内部奥側面箇所で、且つ、リールユニット25の上方箇所に固定されている。固定ベース110は、図11に示すように、その両側箇所にそれぞれネジ挿入孔111が形成されており、このネジ挿入孔111にネジ117(図3参照)を挿入して本体11にネジ止めすることで本体11に固定されている。
なお、ネジ挿入孔111に挿入するネジ117のネジ山部分に接着剤を付けた状態で、固定ベース110を本体11にネジ止めすることで、ネジを接着固定してしまい、このネジ117を取り外せないようにしてもよい。また、締める方向にしか回せないワンウエイネジや、締める方向に一定以上の力がかかるとネジ頭の一部が破断する破断ネジなどで、固定ベース110をネジ止め固定するようにしてもよい。
さらに、固定ベース110は、図10に示すように、回動枠体120が取り外し不可に連結されており、当該回動枠体120を起立姿勢(図6参照)と傾倒姿勢(図7参照)とに回動自在に支持するものである。
具体的には、固定ベース110は、図11(a)に示すように、その正面視下辺側に、前方方向に突出させるように折り曲げた水平突出部112を備えている。この水平突出部112は、その両端側がそれぞれに上方向に折り曲げられた一対の支持片部113,113を備えるとともに、この一対の支持片部113,113の前方側箇所に水平方向に貫通した挿入孔114が形成されている。
固定ベース110は、図12に示すように、回動枠体120の両側下部箇所にそれぞれ形成された入口孔120aと、ワッシャー120b(座金)と、固定ベース110の一対の支持片部113,113の先端側の挿入孔114と、回動枠体120の入口孔120aと同一軸心で間隔を空けて近設された軸孔120c(図13(b),(c)参照)とに、その順に、ベース用圧入ピン115を挿入した状態で当該ベース用圧入ピン115を回動枠体120の軸孔120cに圧入する(図13(b),(c)に示すように、ベース用圧入ピン115は、固定ベース110の支持片部113の挿入孔114に対して遊嵌状態であり、回動枠体120の軸孔120cよりも僅かに径の大きいベース用圧入ピン115が強引に入れられて密着状態となっている)ことで、このベース用圧入ピン115が回動枠体120の軸孔120cから抜けなくなり、回動枠体120が固定ベース110に対して回動可能で取り外し不可に連結されている。
また、固定ベース110は、図10に示すように、回動枠体120の左側面部122及び右側面部123の係止爪121と対向する各箇所に、その係止爪121が挿入されて係止される係止孔116をそれぞれ備えている。
また、固定ベース110は、図12,図14及び図15に示すように、その水平突出部112の前端側が上方向に折り曲げられた折り曲げ部112aを備えている。この折り曲げ部112aは、その上辺部分が、後述する回動枠体120を傾倒姿勢(図7参照)とした場合に当該回動枠体120の段差部124aに当接し、回動枠体120を水平な傾倒姿勢(図7参照)で支持するための構成である。
次に、回動枠体120は、図10を用いて前述したように、固定ベース110の下辺側を回動軸120dとして当該固定ベース110に対して回動可能に支持されている。
また、回動枠体120は、図10に示すように、左側面部122及び右側面部123と、この左側面部122及び右側面部123の両下端側を結ぶ底面部124とを備えており、図10に示す水平状態において平面視でコノ字形状に樹脂成型されたものである。
また、回動枠体120は、図10に示すように、その左側面部122及び右側面部123の固定ベース110と対向する側の箇所に係止爪121がそれぞれ形成されている。
図6に示すように、回動枠体120を起立姿勢とした状態では、回動枠体120の係止爪121が固定ベース110の各係止孔116にそれぞれ係止されるので、回動枠体120が起立姿勢状態で固定ベース110に保持される。
また、回動枠体120は、図12に示すように、その底面部124の上面側で、且つ、回動軸120dの近接箇所に、回動軸120dの方が一段下がった段差部124aを備えている。段差部124aは、図14及び図15に示すように、回動枠体120を傾倒姿勢(図7参照)とした場合に、固定ベース110の水平突出部112の折り曲げ部112aに当接し、回動枠体120を水平な傾倒姿勢(図7参照)で支持するための構成である。
さらに、回動枠体120は、図10に示すように、スライド枠体130が取り外し不可に連結されており、スライド枠体130を収めた収容位置(図7参照)とこの収容位置から進出した進出位置(図8参照)とに当該スライド枠体130を進退自在に支持する。
具体的には、回動枠体120は、図10に示すように、固定ベース110に対して傾倒姿勢としての水平姿勢となった状態(図7参照)で、スライド枠体130を収容位置(図7参照)と進出位置(図8参照)とにスライド進退自在に支持するスライド支持部125と、スライド枠体130をスライド進出させて進出位置にある状態(図8参照)では、当該スライド枠体130を本体11の開口部11aから引き出した水平状態で保持する水平保持部126とを備えている。
さらに詳細に言えば、回動枠体120は、図10に示すように、その左側面部122及び右側面部123にそれぞれ形成された、スライド枠体130のスライド方向に長いスリット孔127(細長孔)を備えている。また、スライド枠体130は、図10に示すように、平面視でコノ字状の当該スライド枠体130での両腕部131,131の先端側箇所それぞれにスライド方向に間隔を空けて2個形成された、回動枠体120と対向する側に開口したかしめ穴132を備えている。
そして、この回動枠体120は、図10に示すように、スリット孔127とかしめ穴132とに、その順に、レール用圧入ピン128を挿入した状態で当該レール用圧入ピン128を圧入する(図10に示すように、レール用圧入ピン128は、回動枠体120のスリット孔127の短幅よりも径の大きい頭部128aと、スライド枠体130のかしめ穴132の径よりも僅かに大きい径のピン部128bとを備えたものであり、回動枠体120のスリット孔127に対して遊嵌状態であり、スライド枠体130のかしめ穴132よりも僅かに径の大きいレール用圧入ピン128のピン部128bが強引に入れられて密着状態となっている)ことでレール用圧入ピン128が抜けなくなり、スライド枠体130がスライド自在で取り外し不可に連結されている。
つまり、スライド支持部125は、スリット孔127とかしめ穴132とレール用圧入ピン128とで構成されている。また、水平保持部126は、図8に示すように、スライド枠体130を最大に引き出した状態で手前側及び奥側のレール用圧入ピン128が水平方向のスリット孔127に位置することで構成されている。
また、回動枠体120は、図8に示すように、水平姿勢とした状態で左側面部122及び右側面部123の内側下部箇所に、後述するスライド枠体130の線状突起部133をスライド自在に受けるスライド用溝部129が上向き開口した状態でその辺方向に沿って形成されている。このスライド用溝部129は、図12,図13に示すように、回動枠体120の左側面部122及び右側面部123の辺方向に沿って形成されている。つまり、スライド枠体130の線状突起部133が回動枠体120のスライド用溝部129に摺動することで、スライド枠体130が回動枠体120に対してスライドする構成でもある。
なお、図7に示すように、スライド枠体130が回動枠体120の収容位置にある状態では、スライド枠体130の両側の線状突起部133が回動枠体120の両側のスライド用溝部129にスライド可能に支持されており、スリット孔127に挿入されたレール用圧入ピン128に対する負荷(主制御装置70及びスライド枠体130によるレール用圧入ピン128に対する荷重)は低減されている。
スライド枠体130は、図16に示すように、二重かしめピン193及びタッピンネジ197を用いて、主制御装置70が装着(図8参照)されており、タッピンネジ197を取り外すとともに二重かしめピン193によるかしめを解除しない限り、主制御装置70が取り外し不可に装着されている。
具体的には、主制御装置70は、図10に示す引出状態のスライド枠体130の上部からその両腕部131,131の間に位置させるように挿入され、図16に示すように二重かしめピン193及びタッピンネジ197を用いて当該スライド枠体130に装着される。
次に、スライド枠体130は、図10に示す水平状態において平面視でコノ字形状に樹脂成型されたものであり、幅方向に長い横長枠部134と、この横長枠部134の両端部から同一方向に延出した、回動枠体120に回動可能に連結される両腕部131,131とを備えている。この横長枠部134は、図10に示す水平状態において、その下辺部が両腕部131,131と同一方向に延出し、且つ、その幅長さにわたる延出部135を備えている。この延出部135は、主制御装置70の上端部分の少なくとも一部を支持するためのものである。さらに、この延出部135は、図16に示すように、後述する二重かしめピン193が挿入されるピン挿入孔136が4個形成されている。また、両腕部131,131は、図10に示す水平状態において、その内側下部箇所に、主制御装置70の両端部分を支持するための支持用延出片137を備えている。
また、スライド枠体130は、図9に示すように、その左側面部122及び右側面部123での水平姿勢状態としたときの下部側でその側辺方向に沿った線状突起部133が形成されている。
また、図5に示すように、回動枠体120を水平状態にしてスライド枠体130を引き出した状態では、開いた状態の前面扉12を閉方向に回動させることで、スライド枠体130の正面視で左側部分の一部が前面扉12の内側右辺箇所(開閉軸J1に近い辺の一部箇所)に当接可能であり、かかる当接により前面扉12が閉まるのを抑え止めているので、主制御装置70の裏面の点検及び主制御装置70の脱着作業等が容易となるし、前面扉12の閉まりによる部品の破損を防止できる。
ここで、主制御装置70について図17を用いて説明する。図17は、主制御装置70の分解斜視図である。
主制御装置70は、図17に示すように、スロットマシン10の遊技を統括制御する主制御基板73と、この主制御基板73を内部に収容する基板ケース74とを備えている。
基板ケース74は、主制御基板73が取り付けられるケース上71と、このケース上71での主制御基板73の取付面側に合わされるケース下72とを備え、ケース上71とケース下72とを合わせた状態での内部空間に主制御基板73を収容するものである。本実施例では、ケース上71及びケース下72は、例えば透明樹脂成型品としている。
この実施例では、主制御基板73は、図17に示すように、IC(集積回路)や各種スイッチ部品やコネクタなどの電子部品が実装される実装面を、ケース上71の内側面に対向させた状態で、ネジなどの締結部品でケース上71の内側面の所定箇所に取り付けられる。そして、主制御基板73が取り付けられたケース上71にケース下72を合わせることから、主制御基板73の半田面は、ケース下72の内側面に対向した状態となる。
主制御装置70は、図17に示すように、スロットマシン10をリセットするときに操作するリセットスイッチ82や、図示しない設定キーを挿入することにより、スロットマシン10の設定状態を変更可能にする設定キースイッチ83を備えている。具体的には、主制御基板73は、図6に示すように、右端上部箇所に上から順にリセットスイッチ82(図17参照)と設定キースイッチ83(図17参照)とを備えており、ケース上71の右端上部箇所にそれぞれ設けられた開閉蓋71aを開いて、リセットスイッチ82と設定キースイッチ83とが操作できる。
基板ケース74は、図17に示すように、主制御基板73が取り付けられたケース上71でのその主制御基板73の取付面側にケース下72を合わせた状態でケース上71またはケース下72の少なくとも一方を当該合わせ面所定方向(本実施例では、例えば基板ケース74の短手方向)にスライド移動させることでケース上71とケース下72とを係止するケース係止部170を備えている。
ケース係止部170は、図17に示すように、ケース下72の両辺箇所(短手辺の両箇所)に当該辺方向に並設された複数個(本実施例では3個)の鉤状突起部172と、ケース上71の両辺箇所(短手辺の両箇所)に当該辺方向に並設された、鉤状突起部172が挿入されて係止可能な複数個(本実施例では3個)の被係止穴173と、を備えるとともに、図17に示すケース上71の各被係止穴173にケース下72の各鉤状突起部172を挿入させるように当該ケース上71とケース下72とを合わせた状態にして、ケース上71またはケース下72の少なくとも一方をその短手方向にスライド移動させることで被係止穴173に鉤状突起部172が係止するものである。
続いて、封止部材150及び別封止部材190について、図18〜図21も用いて説明する。
図18は、主制御装置70のスライド枠体130へのかしめを解除する手順を示す図である。図19(a)は、かしめ状態の二重かしめピン193及び別被封止部192の斜視図、図19(b)は、(a)状態での別被封止部192の斜視図、図19(c)は、(a)状態での二重かしめピン193の斜視図、図19(d)は、切断された別被封止部192を90度回転させた状態の二重かしめピン193及び別被封止部192の斜視図、図19(e)は、(b)状態での別被封止部192の斜視図、図19(f)は、(b)状態での二重かしめピン193の斜視図である。図20(a)は、スライド枠体130及び主制御装置70のかしめ箇所の部分横断面図、図20(b)は、(a)の横断面斜視図、図20(c)は、スライド枠体130及び主制御装置70のかしめ箇所の部分縦断面右側視図、図20(d)は、(c)の縦断面右側斜視図である。図21(a)は、スライド枠体130及び主制御装置70のかしめ箇所であって切断された別被封止部192を90度回転させた状態での部分横断面図、図21(b)は、(a)の横断面斜視図、図21(c)は、スライド枠体130及び主制御装置70のかしめ箇所であって切断された別被封止部192を90度回転させた状態での部分縦断面右側視図、図21(d)は、(c)の縦断面右側斜視図である。
さらに、基板ケース74は、図16,図20(a),(b)及び図21(a),(b)に示すように、その上部2箇所に、主制御基板73が取り付けられたケース上71での主制御基板73の取付面側にケース下72を合わせた状態でケース上71およびケース下72を封止して当該基板ケース74を開封不可とする封止部材150を備えている。
また、封止部材150は、図20(a),(b)及び図21(a),(b)に示すように、ケース上71とケース下72とを合わせた状態での所定箇所に連通形成された有底係止穴152を有する被封止部151と、この被封止部151の有底係止穴152に挿入されて係止される挿入係止部161と当該挿入係止部161の挿入後端側に位置する頭部162とを有するかしめピン160と、を備えている。つまり、かしめピン160を被封止部151に挿入すると、かしめピン160の挿入係止部161が被封止部151の有底係止穴152に係止し、かしめピン160を被封止部151から抜き出すことができず、図18に示すように被封止部151のケース封止解除用被切断部166を破壊しない限り、基板ケース74を開封できない構造としている。
また、取付台100及び主制御装置70は、図6,図9及び図16に示すように、当該主制御装置70をスライド枠体130に対して取り外し不可に封印する、封止部材150とは別の種類の別封止部材190を備えている。
別封止部材190は、図16に示すように、スライド枠体130の裏面視の所定箇所に形成されたピン挿入孔136と、基板ケース74を支持枠体120に取り付けた状態での所定箇所に連通形成された有底係止穴191を有する別被封止部192と、別被封止部192の有底係止穴191に挿入されて係止される外筒側係止部194bを有する二重かしめピン193とを備えている。
本実施例では、基板ケース74は、図16に示すように、その上部の4箇所に別被封止部192が設けられている。また、スライド枠体130は、図16に示すように、前記4個の別被封止部192と対応する各箇所にピン挿入孔136が設けられている。そして、二重かしめピン193は、スライド枠体130のピン挿入孔136を介して、基板ケース74の4個のうちの一つの例えば「B」と表記された箇所の別被封止部192に挿入されて、この別被封止部192に係止されることで、基板ケース74がスライド枠体130に固定される。なお、残りの3個の「C」〜「E」と表記された箇所の別被封止部192は次回以降のかしめに使用可能である。
二重かしめピン193は、有底係止穴191に挿入されると、その外筒側係止部194bが当該有底係止穴191の被係止部191aに係止された状態となり、この二重かしめピン193を抜くことができない。また、二重かしめピン193は、スライド枠体130のピン挿入孔136に挿入された状態では、さらに挿入方向に挿入しようとしても、図20(c),(d)に示すように、当該二重かしめピン193の後述するキー凸部194fの先端がスライド枠体130のピン挿入孔136の突起部分136b(キー凹部136aの終端突起部)に当たるため、抜出方向にしか戻せない。したがって、二重かしめピン193が有底係止穴191に挿入されて被係止部191aに係止されると、主制御装置70がスライド枠体130に固定された状態となり、図18(a)に示す取付解除用被切断部196を切断して別被封止部192をケース下72から分離しない限り、主制御装置70をスライド枠体130から抜き出すことができない。
具体的には、二重かしめピン193は、図16,図18(e)に示すように、筒状の外ピン194と、この外ピン194の筒内に挿入される内ピン195とを備えている。
内ピン195は、図16,図18(e)に示すように、外ピン194の筒内に挿入される胴部195aと、その挿入方向後端側に形成された頭部195bと、を備えている。内ピン195の胴部195aの先端側には、外ピン194の挿入方向先端側の切り欠き部194eに係止する係止爪195cが設けられ、内ピン195の頭部195bには、その周方向にキー突起部195dが設けられている。
外ピン194は、図18(e)に示すように、有底係止穴191(図19(b),図20参照)に挿入される筒状本体部194aと、この筒状本体部194aの外側に形成された外筒側係止部194bと、筒状本体部194aの別被封止部192への挿入方向後端側に内ピン195の頭部195bが嵌り込む嵌合部194cとを備えている。外ピン194の嵌合部194cには、内ピン195の頭部195bのキー突起部195dが嵌合するキー溝部194dが形成されており、内ピン195の頭部195bのキー突起部195dがキー溝部194dに嵌合した状態では、内ピン195の係止爪195cが外ピン194の切り欠き部194eに係止しており、内ピン195が回転しないようになっている。
図18(d)に示すように、内ピン195の頭部195bのキー突起部195dが外ピン194の嵌合部194cのキー溝部194dに嵌合するように筒内に挿入した状態の二重かしめピン193は、内ピン195の胴部195aの先端側の係止爪195cが外ピン194の切り欠き部194eに係止され、内ピン195が外ピン194が抜くことができないようになるとともに、内ピン195が外ピン194の筒内に挿入されたことで外ピン194が筒内方向に撓まないようになるため、内ピン195が挿入された状態では外ピン194を別封止部材190から抜くことができないようになっている。
また、外ピン194の嵌合部194cの外周箇所には、キー凸部194fが形成されており、スライド枠体130のピン挿入孔136には、外ピン194のキー凸部194fが嵌合するキー凹部136aが形成されており、外ピン194のキー凸部194fがピン挿入孔136のキー凹部136aに嵌合した状態では、外ピン194が回転しないようになっている。
なお、かしめピン160及び二重かしめピン193としては、樹脂成型品や金属製の材質のものなどが挙げられ、本実施例では樹脂成型品を採用している。
さらに、別封止部材190は、図16に示すように、主制御装置70がスライド枠体130に固定された状態とするものであり、さらに、図17,図18に示すように、主制御装置70の支持枠体120への固定状態を解除するべく破壊される、ケース下72の所定箇所(別被封止部192の上側2箇所及び下側2箇所の合計4箇所)に形成された取付解除用被切断部196(図18参照)を備えている。
取付解除用被切断部196は、図18に示すように、ケース下72とその別被封止部192とを上下で結ぶ合計4箇所の連結部としている。
図18(a)に示すように、ケース下72の4箇所の取付解除用被切断部196を切断すると、二重かしめピン193が別被封止部192の有底係止穴191に挿入されたままで、図18(b)に示すように、この切断された別被封止部192を回転させる(90度回転させる)ことができる。この90度回転後の状態では、図19(d)〜(f)に示すように外ピン194の外筒側係止部194bを別被封止部192の有底係止穴191の被係止部191aに係止されない状態となり、図18(c)に示すように、切断された別被封止部192を取り外すことができる。続いて、図18(d)に示すように、二重かしめピン193を抜出方向に抜くことができる。なお、内ピン195の胴部195aの先端側の係止爪195cを内向きに押しながら内ピン195を抜き出し方向に移動させることで、この内ピン195の係止爪195cと外ピン194の切り欠き部194eとの係止を解除することができ、図18(e)に示すように、二重かしめピン193の外ピン194と内ピン195とを分離することもできる。
また、スライド枠体130は、図9,図16に示すように、その右側の腕部131の所定箇所に貫通孔138が形成されており、この貫通孔138に例えばタッピンネジ197を挿入した状態で基板ケース74の挿入穴71b(図16参照)に螺入されることで、このスライド枠体130と主制御装置70とがさらに固定されている。なお、タッピンネジ197とは、雌ネジ不要ネジのことである。
また、取付台100は、図3,図6に示すように、本体11の開口視で取付解除用被切断部196が見えないように主制御装置70を本体11の内部奥側箇所に起立姿勢で収納支持する隠蔽収納支持状態(前述した収納支持状態)と、図5,図8に示すように、取付解除用被切断部196を露出させるように主制御装置70を傾倒姿勢(水平姿勢)にして本体11の開口部11aから引き出した状態で支持する露出引出支持状態(前述した引出支持状態)とに変位するものであるとも言える。また、図3,図6に示す隠蔽収納支持状態では、ケース封止解除用被切断部166が見えないし、図5,図8に示す露出引出支持状態では、ケース封止解除用被切断部166が露出している。
取付解除用被切断部196及びケース解除用被切断部166は、図18に示すように、主制御装置70の裏面側上部箇所に設けられている。
また、スライド枠体130は、主制御装置70の露出引出支持状態(図8参照)において取付解除用被切断部196及びケース解除用被切断部166の下方箇所に、図10及び図18に示すように、その破壊によって分離された破壊部品の落下を防止する延出部135を備えている。
また、取付台100は、図3,図6に示すように、本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納された収納状態(前述した収納支持状態)と、図5,図8に示すように、スライド枠体130の先端側部分がリールユニット25よりも前側に位置するように本体11の開口部11aから引き出された引出状態(前述した引出支持状態)とに変位して、引出状態においてリールユニット25を保護するものであるとも言える。
具体的には、主制御装置70がスライド枠体130に取り付けられ、取付台100は、図3,図6に示すように、主制御装置70を本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納するようにスライド枠体130を支持する収納支持状態と、図5,図8に示すように、スライド枠体130の先端側部分がリールユニット25よりも前側に位置するようにスライド枠体130を本体11の開口部11aから引き出して支持する引出支持状態とに変位して、引出状態においてリールユニット25を保護するものである。
また、スライド枠体130は、図10に示すように、引出支持状態において主制御装置70が載置される前述した延出部135及び支持用延出片137を備えている。延出部135及び支持用延出片137は、図10に示すように、引出支持状態のスライド枠体130の下部側に形成されており、水平姿勢の主制御装置70の下面側での両端部分と手前端部分とを支持する透明支持部である。
また、取付台100による引出支持状態のスライド枠体130(図5参照)は、主制御装置70が延出部135及び支持用延出片137から持ち上げて取り外され、主制御装置70が延出部135及び支持用延出片137に載置して取り付けられる。
さらに、取付台100は、図9に示すように、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した引出支持状態(図8参照)でその裏面を表向けるように姿勢変更する姿勢変更機構部140を備えている。
この姿勢変更機構部140は、図9に示すように、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した引出支持状態(図8参照)でその裏面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持する表向き傾斜姿勢保持部141を備えている。
具体的には、回動枠体120は、図9に示すように、水平保持部126で水平状態で保持されたスライド枠体130(図8参照)をその裏面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢(反転傾斜姿勢)で保持する表向き傾斜姿勢保持部141を備えている。
さらに詳細に言えば、回動枠体120のスリット孔127は、図10に示すように、回動枠体120の右側面部122及び左側面部123において、軸孔120cの近傍箇所からスライド枠体130のスライド方向に長い水平スリット部127aと、この水平スリット部127aの先端側に連通して垂直方向に延びた垂直スリット部127bと、この垂直スリット部127bと水平スリット部127aとの交点を軸として垂直スリット部127bの長さを半径として当該垂直スリット部127bの上端側に連通して当該上端側を軸孔120cの方に回動させた傾斜スリット部127cとを備えている。
図9に示すように、手前側のレール用圧入ピン128が傾斜スリット部127cに位置し、奥側のレール用圧入ピン128が垂直スリット部127bと水平スリット部127aとの交点に位置することで、スライド枠体130が表向き傾斜姿勢で保持されることから、表向き傾斜姿勢保持部141は、これらのレール用圧入ピン128と垂直スリット部127b及び傾斜スリット部127cとで構成されている。
なお、上述した本体11が本発明における筐体に相当し、上述した開口部11aが本発明における開口に相当し、上述した前面扉13が本発明における扉に相当し、上述したリールユニット25が本発明における図柄変動表示手段に相当し、上述した主制御装置70が本発明における制御手段に相当し、上述した取付台100が本発明における変位支持手段、隠蔽露出変更支持手段、変位保護手段に相当し、上述したスライド枠体130が本発明における第1支持部、被取付体に相当し、上述した回動枠体120が本発明における第2支持部に相当し、上述した固定ベース110が本発明における第3支持部に相当し、上述した別封止部材190が本発明における封印手段、封止手段に相当し、上述した二重かしめピン193が本発明における係止部材に相当し、上述したピン挿入孔136が本発明における挿入部に相当し、上述した姿勢変更機構部140が本発明における姿勢変更手段に相当し、上述した表向き傾斜姿勢保持部141が本発明における表向き傾斜姿勢保持手段に相当し、上述した主制御基板73が本発明における制御基板に相当し、上述した基板ケース74が本発明における基板収容ケースに相当し、上述したケース上71が本発明における第1ケース体に相当し、上述したケース下72が本発明における第2ケース体に相当し、上述した封止部材150が本発明における封止手段に相当し、上述したケース係止部170が本発明における係止手段に相当し、上述した被係止穴173が本発明における被鉤状突起係止部に相当し、上述した延出部135が本発明における破壊部品落下防止手段に相当し、上述した延出部135及び支持用延出片137が本発明における載置部に相当する。
ここで、実施例1の取付台100への主制御装置70の取り付け方法について説明する。
図10に示すようにスライド枠体130を引き出した状態とし、図5,図8に示すように、主制御装置70のケース上71側を下面にして当該主制御装置70をスライド枠体130の上部からその両腕部131,131の間に挿入するように載置する。図10に示すように、スライド枠体130は、その横長枠部134の延出部135と、その両腕部131,131の支持用延出片137とが、主制御装置70の上端部分の少なくとも一部と、主制御装置70の両端部分とを支持する。
そして、図8に示すように進出位置にあるスライド枠体130を、図9に示すようにその裏面を表向けるように姿勢変更する。
図9に示すように表向き傾斜姿勢のスライド枠体130に対して、そのピン挿入孔136に二重かしめピン193を挿入して基板ケース74の別被封止部192に係止させるとともに、図16に示すように、スライド枠体130の右側の腕部131の貫通孔138を介して基板ケース74の挿入穴71bにタッピンネジ197を螺入することで、主制御装置70をスライド枠体130にかしめ固定する。また、表向き傾斜姿勢の主制御装置70に対して、ケーブル(図示省略)の接続を行うので、接続作業がやり易い。
そして、図9に示すようにスライド枠体130の裏面を表向けた姿勢状態から、図8に示すようにスライド枠体130の裏面を下向きに戻す。
そして、図8に示すように進出位置にあるスライド枠体130を、図7に示すように収容位置にスライドさせる。
そして、図7に示す水平姿勢の回動枠体120を、図6に示すように、起立姿勢にすると、回動枠体120の左側面部122及び右側面部123の係止爪121が固定ベース110の係止孔116に係止する。
こうすることで、取付台100への主制御装置70の取り付けが完了する。
次に、実施例1の取付台100に取り付けた主制御装置70の点検方法について説明する。
図6に示す収納支持状態の取付台100に対して、回動枠体120の左側面部122及び右側面部123の係止爪121を内向き方向(主制御装置70の方に向ける)に押下して、係止爪121の固定ベース110の係止孔116への係止が解除された状態で、図7に示すように回動枠体120を水平姿勢にする。
そして、図7に示すように収容位置のスライド枠体130を、図8に示すように進出位置にスライドさせる。図5に示すように、スライド枠体130を引き出した状態において、主制御装置70の裏面側を目視点検することができる。なおこの状態で、主制御装置70を下から見て、主制御装置70の前面側を目視確認してもよい。また、スライド枠体130は透明であるため、主制御装置70の天面や右側面や左側面も目視確認することができる。
続いて、図8に示すように進出位置にあるスライド枠体130を、図9に示すようにその裏面を表向けるように姿勢変更する。図9に示すように、表向き傾斜姿勢とした主制御装置70の前面側を目視確認することができる。
こうすることで、取付台100への主制御装置70の点検が完了する。
なお、主制御装置70を元に戻す場合には、当該点検方法の逆の手順を行えばよい。つまり、表向き傾斜姿勢としたスライド枠体130を水平姿勢に戻して(図8参照)、スライド枠体130を進出位置から収容位置にスライドさせて(図7参照)、回動枠体120を水平姿勢から起立姿勢にする(図6参照)ことで、図6に示す収納支持状態に戻すことができる。
次に、実施例1の取付台100に取り付けた主制御装置70の取り外し方法について説明する。
前述の点検方法で説明したように、図6に示す収納支持状態の取付台100から、図9に示すように、スライド枠体130を表向き傾斜姿勢にする。
図9に示す表向き傾斜姿勢のスライド枠体130からタッピンネジ197を取り外す。
次に、図9に示す表向き傾斜姿勢のスライド枠体130を、図5,図8に示すように水平姿勢に戻す。図18(a)に示すように、二重かしめピン193が挿入された別被封止部192の取付解除用被切断部196を切断(破壊)して、図18(b)に示すように、この切断された別被封止部192を回転(90度回転)させ、図18(c)に示すように、切断された別被封止部192を取り外し、図18(d)に示すように、二重かしめピン193をピン挿入孔136から抜出方向に抜き出す。
なお、取付解除用被切断部196の破壊痕跡を見ることによって、「B」と表記された箇所の別被封止部192が破壊されたことがわかり、ホール関係者などはスロットマシンごとにかしめ履歴データを所有しており、対象スロットマシンのかしめ履歴データと実機のかしめ状態とを比較することでその破壊を自ら行ったものか、不正に行われたものかがわかる。
上述したように、主制御装置70のスライド枠体130へのかしめ固定が解除されたので、スライド枠体130を図8に示す水平姿勢にして、主制御装置70をスライド枠体130から上方向に取り外す。なお、取り外された二重かしめピン193は、再使用することができる。
こうすることで、取付台100からの主制御装置70の取り外しが完了する。
上述したように、本実施例1のスロットマシン10によれば、前面側に開口部11aを有する本体11と、この本体11の前面側で開閉可能であって閉状態で開口部11aを閉塞する前面扉12と、複数の図柄を変動表示する、本体11の内部に設けられたリールユニット25と、遊技に関する制御を行う主制御装置70と、この主制御装置70を本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納支持する収納支持状態と、主制御装置70をその前面及び裏面が視認可能に本体11の開口部11aから引き出した状態で支持する引出支持状態とに変位する取付台100と、を備えている。
したがって、取付台100による主制御装置70の収納支持状態(図6参照)では、主制御装置70が本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、不正行為がし辛く、不正行為を低減できる。また、この収納支持状態では、主制御装置70が本体11の内部奥側で起立姿勢で収納支持されているので、リールユニット25の上方スペースを確保でき、リールユニット25の交換作業の邪魔にならない。
また、取付台100による主制御装置70の引出支持状態(図5参照)では、主制御装置70をその前面及び裏面が視認可能に、本体11の開口部11aから引き出した状態で支持するので、本体11の内部の暗がりの中で主制御装置70を確認するのではなく、本体11から引き出した状態でしかも主制御装置70の前面及び裏面が視認可能であるので、主制御装置70の点検及び封印等の作業を容易に行うことができるし、主制御装置70の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が前面扉12を開状態にして、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した状態で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。その結果、リールユニット25の交換作業の邪魔にならず、主制御装置70の点検及び封印等の作業が容易であり、且つ、主制御装置70に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することができる。
また、取付台100は、主制御装置70を支持するスライド枠体130と、このスライド枠体130が取り外し不可に連結されてスライド枠体130を収めた収容位置(図7参照)とこの収容位置から進出した進出位置(図8参照)とに当該スライド枠体130を進退自在に支持する回動枠体120と、この回動枠体120が取り外し不可に連結されて当該回動枠体120を起立姿勢(図6参照)と傾倒姿勢(図7参照)とに回動自在に支持するとともに本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に固定される固定ベース110とを備え、主制御装置70をスライド枠体130に取り外し不可に封印する別封止部材190を備えているので、別封止部材190によって主制御装置70がスライド枠体130に取り外し不可に封印されており、主制御装置70をスライド枠体130から取り外すことを低減できる。また、スライド枠体130、回動枠体120及び固定ベース110が取り外し不可に連結されているので、スライド枠体130、回動枠体120及び固定ベース110を取り外したりすることを低減できる。その結果、主制御装置70だけを取り外したり、主制御装置70を第1,回動枠体120ごとを取り外したりして主制御装置70に不正を施して戻したり、主制御装置70を取り外して別の不正な主制御装置70に交換したりすることを低減でき、主制御装置70への不正対策に優れる。また、主制御装置70の引出支持状態を好適に実現することができる。
また、回動枠体120は、固定ベース110に対して傾倒姿勢としての水平姿勢となった状態で、スライド枠体130を収容位置(図7参照)と進出位置(図8参照)とにスライド進退自在に支持するスライド支持部125と、このスライド枠体130をスライド進出させて進出位置にある状態では、当該スライド枠体130を本体11の開口部11aから引き出した水平状態で保持する水平保持部126とを備え、主制御装置70は、スライド枠体130の水平状態において別封止部材190による封印を解除するために破壊される取付解除用被切断部196を備え、スライド枠体130は、取付解除用被切断部196の破壊によって封印が解除された主制御装置70を支持するので、主制御装置70を支持するスライド枠体130を回動枠体120の収容位置にした状態で、この回動枠体120を起立姿勢とした収納支持状態から、この回動枠体120を固定ベース110に対して傾倒姿勢としての水平姿勢とした後に、スライド枠体130を本体11の開口部11aから引き出して水平状態で保持することができ、スライド枠体130の水平状態において取付解除用被切断部196の破壊作業つまり封印解除作業がし易い。特に、取付解除用被切断部196は、手前側に配設されているので作業性がよい。また、力を入れて封印解除するような場合でも、スライド枠体130の水平状態が水平保持部126によって保持されるので、下方のリールユニット25を保護することができる。
また、前面側に開口部11aを有する本体11と、この本体11の前面側で開閉可能であって閉状態で開口部11aを閉塞する前面扉12と、複数の図柄を変動表示する、本体11の内部に設けられたリールユニット25と、遊技に関する制御を行う主制御装置70と、主制御装置70を本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納支持する収納支持状態(図6参照)と、主制御装置70をその前面及び裏面が視認可能に本体11の開口部11aから引き出した状態で支持する引出支持状態(図5参照)とに変位する取付台100と、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した引出支持状態でその裏面を表向けるように姿勢変更する姿勢変更機構部140と、を備えている。
したがって、取付台100による主制御装置70の収納支持状態では、主制御装置70が本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、不正行為がし辛く、不正行為を低減できる。また、この収納支持状態(図6参照)では、主制御装置70が本体11の内部奥側で起立姿勢で収納支持されているので、リールユニット25の上方スペースを確保でき、リールユニット25の交換作業の邪魔にならない。
また、取付台100による主制御装置70の引出支持状態(図5参照)では、主制御装置70をその前面及び裏面が視認可能に、本体11の開口部11aから引き出した状態で支持するので、本体11の内部の暗がりの中で主制御装置70を確認するのではなく、本体11から引き出した状態で主制御装置70の前面が視認可能である。さらに、本体11から引き出した状態で主制御装置70をその裏面を表向けるように姿勢変更できるので、主制御装置70の前面及び裏面について作業者(例えば、メーカー作業者、ホール関係者など)の姿勢を変えることなく、主制御装置70の点検及び封印等の作業を容易に行うことができるし、主制御装置70の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が前面扉12を開状態にして、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した状態で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。その結果、リールユニット25の交換作業の邪魔にならず、主制御装置70の点検及び封印等の作業が容易であり、且つ、主制御装置70に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することができる。
また、取付台100は、主制御装置70を支持するスライド枠体130と、このスライド枠体130が取り外し不可に連結されてスライド枠体130を収めた収容位置(図7参照)とこの収容位置から進出した進出位置(図8参照)とに当該スライド枠体130を進退自在に支持する回動枠体120と、この回動枠体120が取り外し不可に連結されて当該回動枠体120を起立姿勢(図6参照)と傾倒姿勢(図7参照)とに回動自在に支持するとともに本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に固定される固定ベース110とを備え、主制御装置70をスライド枠体130に取り外し不可に封印する別封止部材190を備え、姿勢変更機構部140は、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した引出支持状態でその裏面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢(図9参照)で保持する表向き傾斜姿勢保持部141を備えているので、別封止部材190によって主制御装置70がスライド枠体130に取り外し不可に封印されているので、主制御装置70をスライド枠体130から取り外すことを低減できる。また、スライド枠体130、回動枠体120及び固定ベース110が取り外し不可に連結されているので、スライド枠体130、回動枠体120及び固定ベース110を取り外したりすることを低減できる。その結果、主制御装置70だけを取り外したり、主制御装置70を第1,回動枠体120ごとを取り外したりして主制御装置70に不正を施して戻したり、主制御装置70を取り外して別の不正な主制御装置70に交換したりすることを低減でき、主制御装置70への不正対策に優れる。
また、表向き傾斜姿勢保持部141は、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した引出支持状態でその裏面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢(図9参照)で保持するので、作業者(例えば、メーカー作業者、ホール関係者など)は、表向き傾斜姿勢で保持された主制御装置70の裏面に正対してこの主制御装置70の点検及び封印等の作業を行うことができる。
特に、スライド枠体130と第2支持部との連結構造としては、スライド枠体130での腕部131の先端側に近い側の箇所であって両外側からレール用圧入ピン128を圧入してスライド枠体130を回動枠体120に対して進退自在に固定しているので、本体11の側面視で上記連結箇所が当該本体11の側面で覆われて隠れるため、かかる連結作業を解除するための作業スペースが少なく、さらに取り外し不可とすることができる。よって、スライド枠体130、回動枠体120及び固定ベース110ごと取り外した状態にすることで、かかる連結箇所の解除作業を行うことができるため、不正抑止効果がある。
また、回動枠体120は、固定ベース110に対して傾倒姿勢としての水平姿勢となった状態で、スライド枠体130を収容位置(図7参照)と進出位置(図8参照)とにスライド進退自在に支持するスライド支持部125と、スライド枠体130をスライド進出させて進出位置にある状態では、当該スライド枠体130を本体11の開口部11aから引き出した水平状態で保持する水平保持部126と、この水平保持部126で水平状態で保持されたスライド枠体130をその裏面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢(図9参照)で保持する表向き傾斜姿勢保持部141と、を備えているので、主制御装置70を支持するスライド枠体130を回動枠体120の収容位置にした状態で、この回動枠体120を起立姿勢とした収納支持状態(図6参照)から、この回動枠体120を固定ベース110に対して傾倒姿勢としての水平姿勢とした後に、スライド枠体130を本体11の開口部11aから引き出して水平状態(図5参照)で保持することができ、主制御装置70の前面の点検及び封印等の作業を容易に行うことができ、主制御装置70の前面への不正な基板の取り付けが発見し易い。また、水平保持部126で水平状態で保持されたスライド枠体130をその裏面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢(図9参照)で保持するので、主制御装置70の裏面の点検及び封印等の作業を容易に行うことができ、主制御装置70の裏面への不正な基板の取り付けが発見し易い。
また、スライド枠体130と回動枠体120とが透明な樹脂成型品であるので、スライド枠体130や回動枠体120の裏側も透けて見え、例えば、スライド枠体130と主制御装置70との間に配設された不正な部品などを目視発見するでき、スライド枠体130と主制御装置70との間や、スライド枠体130や回動枠体120の裏側に、不正な部品などを配設することが低減でき、主制御装置70への不正対策に優れる。
また、主制御装置70は、遊技に関する所定の制御を司る主制御基板73と、この主制御基板73を内部に収容する基板ケース74とを備え、別封止部材190は、基板ケース74から主制御基板73の取り出しを抑止するものであり、さらに、別封止部材190は、二重かしめピン193が挿入される、スライド枠体130に形成されたピン挿入孔136と、このピン挿入孔136に挿入された二重かしめピン193が挿入されて引き抜き不可に係止する、基板ケース74に形成された別被封止部192とを備え、この別被封止部192は、基板ケース74から主制御基板73の取り出しの抑止を解除するべく破壊される取付解除用被切断部196を備えているので、取付解除用被切断部196を破壊することで、基板ケース74から主制御基板73を取り出し可能とすることができ、取付解除用被切断部196の破壊痕を見ることで、基板ケース74が開封されたことがわかる。
また、基板ケース74は、主制御基板73が取り付けられるケース上71と、このケース上71でのその主制御基板73取付面側に合わされるケース下72とを備え、ケース上71とケース下72とを合わせた状態でケース上71またはケース下72の少なくとも一方を当該合わせ面所定方向にスライド移動させることでケース上71とケース下72とを係止するケース係止部170を備え、別封止部材190は、ケース係止部170によって係止状態とされたケース上71及びケース下72を開封不可に封止するので、別封止部材190によってケース上71及びケース下72が開封不可に封止でき、遊技機用基板ケース74が不正に開封されることを低減できる。また、この封止状態では、ケース係止部170によってケース上71及びケース下72がスライド係止されており、ケース上71及びケース下72をスライド方向に直交する対向方向に開けることができず、基板ケース74が不正に開封されることを低減できる。
また、前面側に開口部11aを有する本体11と、この本体11の前面側で開閉可能であって閉状態で開口部11aを閉塞する前面扉12と、遊技に関する制御を行う主制御基板73を基板ケース74の内部に収容した主制御装置70と、この主制御装置70が取り付けられるスライド枠体130と、主制御装置70をスライド枠体130に取り外し不可に封印する別封止部材190と、主制御装置70を封印する封止部材150と、主制御装置70に設けられた、別封止部材190による封印を解除するために破壊される取付解除用被切断部196及び封止部材150による封印を解除するために破壊されるケース封止解除用被切断部166と、本体11の開口視で取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166が見えないように主制御装置70を本体11の内部奥側箇所に起立姿勢で収納支持する隠蔽収納支持状態と、取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166を露出させるように主制御装置70を傾倒姿勢にして本体11の開口部11aから引き出した状態で支持する露出引出支持状態とに変位する取付台100と、を備えている。
したがって、取付台100による主制御装置70の隠蔽収納支持状態では、主制御装置70が本体11の内部奥側箇所に起立姿勢で収納支持されているので、本体11内部奥側の主制御装置70に対して不正行為をし難くできるだけでなく、たとえ本体11の前面扉12を開けた状態としても本体11の開口視で取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166が見えないので、取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166に直接にアクセスすることができず、取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166を不正に破壊することが困難であり、主制御装置70への不正行為がし辛く、主制御装置70に対する不正行為を低減できる。
また、取付台100による主制御装置70の露出引出支持状態では、取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166を露出させるように主制御装置70を傾倒姿勢にして本体11の開口から引き出した状態で支持するので、正当な作業者(例えば、ホール関係者や製造会社の技術者など)は、本体11内部の暗がりの中で主制御装置70を確認するのではなく、本体11から引き出した状態でしかも主制御装置70が視認可能であるので、主制御装置70の点検、封印及びその解除等の作業を容易に行うことができるし、主制御装置70の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が本体11の前面扉12を開状態にして、主制御装置70を本体11の開口から引き出した状態(露出引出支持状態)で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。その結果、主制御装置70(例えば、制御装置)の点検、封印及びその解除等の作業が容易であり、且つ、主制御装置70に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することができる。
また、取付解除用被切断部196は、主制御装置70の隠蔽収納支持状態において主制御装置70の裏面側上部箇所に設けられており、取付台100は、主制御装置70を支持するスライド枠体130と、このスライド枠体130が取り外し不可に連結されてスライド枠体130を収めた収容位置とこの収容位置から進出した進出位置とにスライド枠体130を進退自在に支持する回動枠体120と、この回動枠体120が取り外し不可に連結されて回動枠体120を起立姿勢と傾倒姿勢とに側面視下辺側を回動軸として回動自在に支持するとともに本体11の内部奥側箇所に固定される固定ベース110とを備えている。
したがって、取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166は、主制御装置70の露出引出支持状態において、手前側上面箇所に位置しており、この取付解除用被切断部196に対して真上から破壊作業を行うことができ、封印解除作業がし易い。
また、別封止部材190が、主制御装置70をスライド枠体130に取り外し不可に封印するので、主制御装置70をスライド枠体130から取り外すことを低減できる。また、スライド枠体130、回動枠体120及び固定ベース110が取り外し不可に連結されているので、スライド枠体130、回動枠体120及び固定ベース110を取り外したりすることを低減できる。つまり、主制御装置70だけを取り外したり、主制御装置70をスライド枠体130及び回動枠体120ごとを取り外したりして主制御装置70に不正を施して戻したり、主制御装置70を取り外して別の不正な主制御装置70に交換したりすることを低減でき、主制御装置70への不正対策に優れる。
また、スライド枠体130は、主制御装置70の露出引出支持状態において取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166の下方箇所に、その破壊によって分離された破壊部品の落下を防止する延出部135を備えているので、封印解除した際にその破壊部品の落下が防止され、本体11内部に破壊部品が紛れ込んで見失ってしまうことや、本体11内部に入った破壊部品で当該本体11内の部品等が損傷することも低減できる。
また、前面側に開口部11aを有する本体11と、この本体11の前面側で開閉可能であって閉状態で開口部11aを閉塞する前面扉12と、複数の図柄を変動表示する、本体11の内部に設けられたリールユニット25と、本体11の内部で且つリールユニット25の上方箇所に収納される、遊技に関する制御を行う主制御装置70と、本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納された収納状態(図3,図6参照)と、スライド枠体130の先端側部分がリールユニット25よりも前側に位置するように本体11の開口部11aから引き出された引出状態(図5,図8参照)とに変位する取付台100と、を備えているので、取付台100の収納状態では、本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、リールユニット25の上方スペースを確保でき、リールユニット25の交換作業の邪魔にならない。
また、取付台100の引出状態では、その少なくとも一部がリールユニット25よりも前側に位置するように本体11の開口部11a側に引き出された状態となっているので、装着の際に誤って主制御装置70を落下させたとしても、主制御装置70が引出状態の取付台100に当るだけで、この引出状態の取付台100の下方のリールユニット25に当らないので、リールユニット25が損傷することが低減でき、リールユニット25を保護することができる。
その結果、主制御装置70の誤落下によるリールユニット25の損傷を低減でき、リールユニット25の交換作業を容易に行うことができる遊技機を提供することができる。
また、取付台100による引出支持状態のスライド枠体130の正面視で左側部分の一部が開状態の前面扉12の内側右辺箇所(開閉軸J1に近い辺の一部箇所)に当接することで、前面扉12を開状態に維持するので、作業者は前面扉12を開状態に維持するように持っておく必要がなく、主制御装置70の着脱作業に集中できる。また、主制御装置70の着脱作業中に前面扉12が勢いよく閉まろうとして部品や装置が損傷することを低減できる。
また、前面側に開口部11aを有する本体11と、この本体11の前面側で開閉可能であって閉状態で開口部11aを閉塞する前面扉12と、複数の図柄を変動表示する、本体11内部に設けられたリールユニット25と、遊技に関する制御を行う主制御装置70と、この主制御装置70が取り付けられるスライド枠体130と、主制御装置70を本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納するようにスライド枠体130を支持する収納支持状態と、スライド枠体130の少なくとも一部がリールユニット25よりも前側に位置するように当該スライド枠体130を本体11の開口部11a側に引き出して支持する引出支持状態と、に変位する取付台100と、を備え、スライド枠体130は、引出支持状態において主制御装置70が載置される延出部135及び支持用延出片137を備えているので、取付台100によるスライド枠体130の収納支持状態では、主制御装置70が本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、不正行為がし辛く、不正行為を低減できる。また、この収納支持状態では、主制御装置70が本体11の内部奥側で起立姿勢で収納支持されているので、リールユニット25の上方スペースを確保でき、リールユニット25の交換作業の邪魔にならない。
また、取付台100によるスライド枠体130の引出支持状態では、スライド枠体130の先端側がリールユニット25よりも前側に位置するように当該スライド枠体130を本体11の開口部11a側に引き出された状態となっており、主制御装置70は、この引出支持状態のスライド枠体130の延出部135及び支持用延出片137に載置されて取り付けられるので、主制御装置70のスライド枠体130への装着がし易い。また、装着の際に誤って主制御装置70を落下させたとしても、主制御装置70が引出支持状態のスライド枠体130に当るだけで、この引出支持状態のスライド枠体130の下方のリールユニット25に当らないので、リールユニット25が損傷することが低減でき、リールユニット25を保護することができる。また、取付台100及びこの取付台100による引出支持状態のスライド枠体130を、リールユニット25を保護する機構として使用することができるし、主制御装置70の落下防止機構としても使用することができる。
また、主制御装置70を取り付ける際には、引き出されて水平姿勢のスライド枠体130の延出部135及び支持用延出片137に上方から主制御装置70を載置して取り付け、主制御装置70を取り外す際には、引き出されて水平姿勢のスライド枠体130の延出部135及び支持用延出片137の上方に主制御装置70を引き上げて取り外すので、主制御装置70をリールユニット25に接触させることがなく、当該リールユニット25を損傷させることが防止できる。
また、本体11内部の暗がりの中で主制御装置70を確認するのではなく、取付台100によって本体11から引き出した引出支持状態で主制御装置70を視認できるので、主制御装置70の点検及び封印等の作業を容易に行うことができるし、主制御装置70の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が扉を開状態にして、主制御装置70を本体11の開口から引き出した状態で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。
その結果、主制御装置70の誤落下や接触によるリールユニット25の損傷を低減でき、リールユニット25の交換作業を容易に行うことができ、且つ、主制御装置70に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することができる。
また、取付台100による引出支持状態のスライド枠体130は、主制御装置70が延出部135及び支持用延出片137から持ち上げて取り外され、主制御装置70が延出部135及び支持用延出片137に載置して取り付けられるので、主制御装置70の着脱の際に、リールユニット25に当ることが低減できる。
また、延出部135及び支持用延出片137は、引出支持状態のスライド枠体130の下部側に形成されて、水平姿勢の主制御装置70の下面側での両端部分と手前端部分を支持する透明支持部であるので、主制御装置70での当該延出部135及び支持用延出片137と対向する部分も目視確認することができ、かかる箇所に不正な基板(部品など)を配設することを低減できる。
次に、実施例2のスロットマシン10の基板ケース74について図22〜図30を用いて説明する。
図22は、前面扉12を取り外した状態での実施例2のスロットマシン10の内部を示す図である。図23は、前面扉12を空けて主制御装置70を引き出した状態の実施例2のスロットマシン10の斜視図である。図24は、主制御装置70が収納支持状態である実施例2の取付台200を示す斜視図である。図25は、支持枠体230を水平姿勢に傾倒した状態の取付台200を示す斜視図である。図26は、取付台200でのリンク枠体220が伸張途中である様子を示す斜視図である。図27は、図26の側面図である。図28は、取付台200のリンク枠体220を伸張状態として主制御装置70を引き出した状態の斜視図である。図29は、引き出した支持枠体230の裏面を表向けるように反転傾斜姿勢とした状態の取付台200を示す斜視図である。図30は、固定ベース210とリンク枠体220と支持枠体230との連結を示す斜視図である。
実施例2の取付台200は、図24に示す起立姿勢で折り畳み状態のリンク枠体220を、図26に示す傾倒姿勢に変化させるに伴なって伸張状態となることで主制御装置70が図28に示すように引き出される構成としている点が、前述の実施例1の取付台100と異なっている。よって、前述の実施例1と異なる構成について以下に詳細に説明することとし、実施例1と同様の構成についてはここでの説明を省略する。
取付台200は、図28に示すように、金属製の固定ベース210と、透明樹脂成型品であるリンク枠体220及び支持枠体230とを備えている。
固定ベース210は、図22,図23に示すように、本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に固定されている。なお、この固定ベース210は、前述の実施例1と同様に本体11にネジ止めされている。
この固定ベース210は、図30に示すように、リンク枠体220が取り外し不可に連結されており、リンク枠体220を折り畳み状態での起立姿勢(図24参照)と当該リンク枠体220を伸張状態とした傾倒姿勢(図28参照)とに回動自在に支持するものである。
ここで、固定ベース210の構成について、図31〜図35も用いて説明する。
図31(a),(b)は、固定ベース210の前方斜視図,後方斜視図である。図32は、固定ベース210とリンク枠体220との連結を示す斜視図である。図33(a)は、固定ベース210にリンク枠体220のみが起立姿勢で係止された状態の平面図、図33(b)は(a)に示すB−B線断面図である。図34(a)は、固定ベース210と起立姿勢のリンク枠体220との縦断面図、図34(b)は、固定ベース210と傾倒姿勢のリンク枠体220との縦断面図である。図35(a),(b)は、図34(a),(b)の断面箇所の拡大斜視図、図35(c)は、図24の取付台200の右端側の縦断面図、図35(d)は、図28の取付台200の右端側の縦断面図、図35(e),(f)は、図35(c),(d)の断面箇所の拡大斜視図である。
具体的には、固定ベース210は、図31(a)に示すように、その正面視下辺側に、前方方向に突出させるように折り曲げた水平突出部212を備えている。この水平突出部212は、その両端側がそれぞれに上方向に折り曲げられた一対の支持片部213,213を備えるとともに、この一対の支持片部213,213の前方側箇所に水平方向に貫通した挿入孔214が形成されている。
固定ベース210は、図32及び図33に示すように、その右下箇所において、リンク枠体220の第2腕部材222の右側下部箇所に設けられた固定大歯車211の中心孔211aと、リンク枠体220の第2腕部材222の右側下部箇所に形成された入口孔222aと、ワッシャー222b(座金)と、固定ベース210の右側の支持片部213の先端側の挿入孔214と、入口孔222aと同一軸心で間隔を空けて近設された軸孔222cとに、その順にベース用圧入ピン215を挿入した状態で、当該ベース用圧入ピン215を第2腕部材222の右側の軸孔222cに圧入するとともに、その左下箇所において、リンク枠体220の第2腕部材222の左側下部箇所に形成された入口孔222aと、ワッシャー222b(座金)と、固定ベース210の左側の支持片部213の先端側の挿入孔214と、入口孔222aと同一軸心で間隔を空けて近設された軸孔222cとに、その順にベース用圧入ピン215Aを挿入した状態で、当該ベース用圧入ピン215Aを第2腕部材222の左側の軸孔222cに圧入することで、これらのベース用圧入ピン215,215Aが抜けなくなり、リンク枠体220が回動可能で取り外し不可に連結されている。図33(b)に示すように、ベース用圧入ピン215,215Aは、圧入されることで、固定ベース210の支持片部213の挿入孔214に対して遊嵌状態であり、リンク枠体220の軸孔222cよりも僅かに径の大きいベース用圧入ピン215,215Aが強引に入れられて密着状態となっている。
固定大歯車211は、図33に示すように、第2腕部材222との対向面側で中心孔211aの外周箇所に軸突起部211bが形成されており、この軸突起部211bが第2腕部材222の右側下部箇所の入口孔222aに挿入されているものの、図24に示すように、その外面箇所(第2腕部材222との対向面とは反対側の面)と固定ベース210とがL字状の固定棒体211cで繋がれているため、固定ベース210に対して非回転で固定されている。例えば、図24に示すように、固定大歯車211の外面での回転軸(中心孔211aの中心軸)からずれた偏心箇所に、取付穴211dが形成されており、この取付穴211dに固定棒体211cの短棒部の先端が嵌入され(接着等してもよい)、固定棒体211cの長棒部の先端を固定ベース210に溶接(接着等してもよい)して固定されている。
なお、図24に示した固定棒体211cは、本実施例2での他の図面においてその図示を省略している。
また、固定ベース210は、図25に示すように、その左側上部箇所と右側上部箇所とに、係止孔216が形成されている。
次に、リンク枠体220は、図28に示すように、支持枠体230が取り外し不可に連結されており、樹脂成型品(本実施例では、透明樹脂成型品)である。
また、リンク枠体220は、支持枠体230を収めた収容位置(図24参照)と、この収容位置から回動した回動位置(図25参照)とに当該支持枠体230を回動自在に支持するものであって、起立姿勢で折り畳み状態(図24,図25参照)となり、水平な傾倒姿勢で伸張状態(図28参照)となる。
具体的には、リンク枠体220は、図26,図30に示すように、支持枠体230が取り外し不可で当該支持枠体230が回動自在に連結された第1回動連結部250を先端側に備えた第1腕部材221と、この第1腕部材221の後端側に取り外し不可で当該第1腕部材221が回動自在に連結された第2回動連結部260を先端側に備えた、図30の水平姿勢で平面視でコノ字状の第2腕部材222とを備え、この第2腕部材222の後端側が固定ベース210に対して回動自在に連結支持されており、側面視で第1腕部材221と第2腕部材222とを折り畳んで重なるようにした起立姿勢(図25参照)から、図26及び図27に示す中間状態(側面視で逆Vノ字状態)を経て、第1腕部材221と第2腕部材222とを伸張した水平姿勢(図28参照)となる。
また、リンク枠体220は、図32に示すように、その第2腕部材222の基端側で幅長さに亘る底面部224の上面側で、且つ、回動軸222dの近接箇所に、回動軸222dの方が一段下がった段差部224aを備えている。この段差部224aは、図34及び図35に示すように、リンク枠体220を伸張した水平姿勢(図28参照)とした場合に、固定ベース210の水平突出部212の折り曲げ部212aに当接し、リンク枠体220を水平姿勢(図28参照)で支持するための構成である。
リンク枠体220の第2腕部材222は、図30に示すように、その右側面で基端側箇所に、非回転の固定大歯車211に噛み合う第1小歯車226が回動可能に取り付けられている。具体的には、第1小歯車226の回動中心の中心孔226aと、第2腕部材222の挿入孔222eとに、第1圧入ピン226bを挿入した状態で当該第1圧入ピン226bを第2腕部材222の挿入孔222eに圧入する(第1圧入ピン226bは、第1小歯車226の中心孔226aに対して遊嵌状態であり、第2腕部材222の挿入孔222eよりも僅かに径の大きい第1圧入ピン226bが強引に入れられて密着状態となっている)ことで、この第1圧入ピン226bが第2腕部材222から抜けなくなり、第1小歯車226が回動可能で第2腕部材222から取り外し不可に取り付けられている。
第2腕部材222は、図30に示すように、その先端側箇所に、第2小歯車227が回動可能に取り付けられている。具体的には、第2小歯車227の回動中心の中心孔227aと、第2腕部材222の挿入孔222fとに、第2圧入ピン227bを挿入した状態当該第2圧入ピン227bを第2腕部材222の挿入孔222fに圧入する(第2圧入ピン227bは、第2小歯車227の中心孔227aに対して遊嵌状態であり、第2腕部材222の挿入孔222fよりも僅かに径の大きい第2圧入ピン227bが強引に入れられて密着状態となっている)ことで、この第2圧入ピン227bが第2腕部材222の挿入孔222fから抜けなくなり、第2小歯車227が回動可能で第2腕部材222から取り外し不可に取り付けられている。
また、第1小歯車226は、図30に示すように、その前面側で中心軸(中心孔226aの中心軸)からずれた偏心箇所に、棒状のリンクシャフト228の基端側の突起部228aが嵌入される取り付け穴226cが形成されている。また、第2小歯車227は、その前面側で中心軸からずれた偏心箇所に、棒状のリンクシャフト228の先端側の突起部228bが嵌入される取り付け穴227cが形成されている。
リンクシャフト228は、図30に示すように、その基端側(固定ベース210に近い側)で第2腕部材222と対向する面側箇所に、第1小歯車226の取り付け穴226cに嵌入する突起部228aが形成されており、且つ、その先端側(固定ベース210から遠い側)で第2腕部材222と対向する面側箇所に、第2小歯車227の取り付け穴227cに嵌入する突起部228bが形成されている。
リンクシャフト228は、図30に示すように、その基端側の突起部228aを第1小歯車226の取り付け穴226cに嵌入するとともに、その先端側の突起部228bを第2小歯車227の取り付け穴227cに嵌入することで、第1小歯車226及び第2小歯車227に取り付けられている。
リンク枠体220の第2腕部材222は、図30に示すように、その右側の先端側箇所に、第2小歯車227に噛み合う第3小歯車229が回動可能に取り付けられるとともに、右側の第1腕部材221が回動自在に連結する第2回動連結部260を備えている。
ここで、第2回動連結部260の構成について、図36も用いて説明する。図36(a)は、リンク枠体220の第1腕部材221と第2腕部材222との連結状態を示す部分斜視図、図36(b)は第1腕部材221と第2腕部材222との分解斜視図、図36(c)は第2小歯車227と第3小歯車229とを示す斜視図である。
具体的には、第2腕部材222の右側先端箇所の第2回動連結部260は、図30及び図36に示すように、第2腕部材222の右側先端側箇所に形成された取付孔222gに第3小歯車229の挿入突出部229aが遊嵌された状態での当該第3小歯車229の回動中心の中心孔229bと、第1腕部材221の後端側箇所に形成された挿入孔221aとに、その順で第3圧入ピン229cを挿入した状態で当該第3圧入ピン229cを圧入する(第3圧入ピン229cは、第3小歯車229の中心孔229bに対して遊嵌状態であり、第1腕部材221の挿入孔221aよりも僅かに径の大きい第3圧入ピン229cが強引に入れられて密着状態となっている)とともに、図36に示すように第1腕部材221の挿入孔221aの近傍箇所に形成された四角形突起部221bでの隣接二面(挿入孔221aに近い隣接二面)に、第3小歯車229の挿入突出部229aの挿入方向視でL字状に切り欠かれたL字切り欠き部229dの隣接二内面(第3小歯車229の挿入方向に平行な隣接する二内面)を合わせるようにして第3小歯車229が第2腕部材222の取付孔222gに挿入されることで構成されている。
このようにして、第3圧入ピン229cが第1腕部材221の挿入孔221aから抜けなくなり、第1腕部材221が第2腕部材222に対して取り外し不可に取り付けられている。また、第1腕部材221が例えば起立姿勢(図25参照)から水平姿勢(図28参照)に変移することで第3小歯車229が回転(右面視で時計回りに回転)し、この回転によって第2小歯車227が反転(右面視で反時計回りに回転)し、第2小歯車227の回転がリンクシャフト228を通じて図27に示すように第1小歯車226も反転(右面視で反時計回りに回転)しながら当該第1小歯車226が固定大歯車211の外周を反時計回りに移動する。
なお、リンク枠体220の第2腕部材222は、図30に示すように、その左側の先端側箇所の挿入孔222hを介して第1腕部材221のかしめ穴221cにリンク用圧入ピン221dを圧入することで、左側の第1腕部材221が回動自在に連結されている。
さらに、リンク枠体220の第1腕部材221は、図30に示すように、その先端側箇所に、支持枠体230が回動自在に連結する第1回動連結部250を備えている。
具体的には、第1腕部材221の先端側の第1回動連結部250は、図30に示すように、第1腕部材221の先端側箇所に形成された貫通孔221eと、支持枠体230の後端側箇所に形成されたかしめ穴232とに、ヒンジ用圧入ピン251を挿入した状態で当該ヒンジ用圧入ピン251を圧入する(ヒンジ用圧入ピン251は、第1腕部材221の貫通孔221eに対して遊嵌状態であり、支持枠体230のかしめ穴232よりも僅かに径の大きいヒンジ用圧入ピン251が強引に入れられて密着状態となっている)ことで、このヒンジ用圧入ピン251が支持枠体230のかしめ穴232から抜けなくなり、支持枠体230が回動可能であり、支持枠体230が第1腕部材221に対して取り外し不可に取り付けられている。
支持枠体230は、図28に示すように、主制御装置70を支持するものであり、前述したように起立姿勢のリンク枠体220の収容位置(図24参照)から回動して水平姿勢(図25参照)となる。
また、支持枠体230は、図25に示すように、その左側腕部231Aの基端側と右側腕部231Bの基端側とに係止爪239がそれぞれ形成されている。図24に示すように、支持枠体230を、水平姿勢(図25参照)から起立姿勢(図24参照)とすることで、この支持枠体230の左側腕部231A及び右側腕部231Bの係止爪239が、固定ベース210の左側上部箇所と右側上部箇所との係止孔216にそれぞれ挿入されて係止されるので、支持枠体230及びリンク枠体220が起立姿勢状態(図24参照)で固定ベース210に保持される。
この取付台200は、図30に示すように、第1腕部材221と第2腕部材222とを伸張した水平姿勢にして支持枠体230を本体11の開口部11aから引き出した水平状態で保持する水平保持部225を備えている。
ここで、水平保持部225の構成について、図37〜図39も用いて説明する。図37は、支持枠体230と第1腕部材221との連結箇所を示す分解斜視図である。図38は、支持枠体230と第1腕部材221との連結箇所を示す部分斜視図である。図39は、主制御装置70が装着されて水平姿勢の支持枠体230と第1腕部材221との連結箇所を示す部分斜視図である。
具体的には、この水平保持部225は、図34,図35に示すように、リンク枠体220の第2腕部材222の底面部224の段差部224aが固定ベース210の水平突出部212の折り曲げ部212aに当接することで、第2腕部材222が水平姿勢に抑止されており、この水平姿勢からさらに下向き傾斜する方向に第1小歯車226、第2小歯車227及び第3小歯車229が回転できないことから、第1腕部材221を水平姿勢に保持するものであるとともに、図37及び図38に示すように、支持枠体230の後端側に形成された円弧状の切欠孔238と、支持ピン242と、この支持ピン242のピン側に挿入されるバネ243と、第1腕部材221の先端側で支持枠体230と対向する側に形成された、支持ピン242のピン頭242a及びバネ243が収納可能な収納穴244と、この収納穴244の開口中心と同一開口中心で連通形成されて支持ピン242のピン先が挿入可能で収納穴244よりも径の小さいピン挿入孔245と、第1腕部材221の先端側で支持枠体230と対向する側とは反対側に配設されて、支持ピン242のピン先が圧入される車輪246と、を備え、図38及び図39に示すように、バネ243により支持ピン242のピン頭242aが切欠孔238内で当該切欠孔238の手前側端部に位置することで、支持枠体230を水平姿勢に保持するものである。
また、取付台200は、図22,図24に示すように、本体11の開口視で取付解除用被切断部196が見えないように主制御装置70を本体11の内部奥側箇所に起立姿勢で収納支持する隠蔽収納支持状態(前述した収納支持状態)と、図23,図28に示すように、取付解除用被切断部196を露出させるように主制御装置70を傾倒姿勢(水平姿勢)にして本体11の開口部11aから引き出した状態で支持する露出引出支持状態(前述した引出支持状態)とに変位するものであるとも言える。また、図22,図24に示す隠蔽収納支持状態では、ケース封止解除用被切断部166が見えないし、図23,図28に示す露出引出支持状態では、ケース封止解除用被切断部166が露出している。
また、支持枠体230は、主制御装置70の露出引出支持状態(図28参照)において取付解除用被切断部196及びケース解除用被切断部166の下方箇所に、その破壊によって分離された破壊部品の落下を防止する延出部235(図29参照)を備えている。
また、取付台200は、図22,図24に示すように、本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納された収納状態(前述した収納支持状態)と、図23,図28に示すように、支持枠体230の先端側部分がリールユニット25よりも前側に位置するように本体11の開口部11aから引き出された引出状態(前述した引出支持状態)とに変位して、引出状態においてリールユニット25を保護するものであるとも言える。
具体的には、主制御装置70が支持枠体230に取り付けられ、取付台200は、図22,図24に示すように、主制御装置70を本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納するように支持枠体230を支持する収納支持状態と、図23,図28に示すように、支持枠体230の先端側部分がリールユニット25よりも前側に位置するように支持枠体230を本体11の開口部11aから引き出して支持する引出支持状態とに変位して、引出状態においてリールユニット25を保護するものである。
また、支持枠体230は、図10に示すように、引出支持状態において主制御装置70が載置される前述した延出部235及び支持用延出片237を備えている。延出部235及び支持用延出片237は、図10に示すように、引出支持状態の支持枠体230の下部側に形成されており、水平姿勢の主制御装置70の下面側での両端部分と手前端部分とを支持する透明支持部である。
また、取付台200による引出支持状態の支持枠体230(図23参照)は、主制御装置70が延出部235及び支持用延出片237から持ち上げて取り外され、主制御装置70が延出部235及び支持用延出片237に載置して取り付けられる。
さらに、取付台200は、図29,図30に示すように、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した引出支持状態(図28参照)でその裏面を表向けるように姿勢変更する姿勢変更機構部240を備えている。
ここで、姿勢変更機構部240の構成について、図40及び図41も用いて説明する。図40は、主制御装置70が装着されて反転傾斜姿勢の支持枠体230と第1腕部材221との連結箇所を示す部分斜視図である。図41(a)は、支持枠体230を引き出して水平姿勢とした場合の第1回動連結部250の部分側面図、図41(b)は、(a)の支持枠体230を反転傾斜姿勢とした場合の第1回動連結部250の部分側面図である。
この姿勢変更機構部240は、水平保持部225で水平状態で保持された支持枠体230(図28参照)を、図29に示すように、その裏面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢(反転傾斜姿勢)で保持する表向き傾斜姿勢保持部241を備えている。
具体的には、図39,図41(a)に示すように支持枠体230が水平姿勢状態では、支持ピン242のピン頭242aは、切欠孔238内で当該切欠孔238の手前側端部に位置している。そして、支持枠体230をその先端側を起こすように姿勢変更すると、支持ピン242のピン頭242aが切欠孔238内で当該切欠孔238の手前側端部から奥側端部に移動していき、図40,図41(b)に示すように、最終的に支持ピン242のピン頭242aが切欠孔238内で当該切欠孔238の奥側端部に位置することで、支持枠体230を表向き傾斜姿勢に保持する。
ここで、図26及び図27に示す中間状態(側面視で逆Vノ字状態)のリンク枠体220が、起立姿勢(図25参照)になる際に、支持ピン242を切欠孔238から引き出すピン引出機構部247について、図42〜図46を用いて説明する。
図42(a)〜(d)は、リンク枠体220が起立姿勢直前の状態から起立姿勢となる様子を示す取付台200の側面図である。図43(a)〜(d)は、リンク枠体220が起立姿勢直前の状態から起立姿勢となる様子を示す取付台200の前方斜視図である。図44(a)〜(d)は、第1腕部材221の支持ピン242の車輪246が第2腕部材222の案内レール248で案内される様子を示す要部部分を正面視した縦断面図である。図45(a)〜(d)は、第1腕部材221の支持ピン242の車輪246が第2腕部材222の案内レール248で案内される様子を示す要部部分を前方斜視した縦断面斜視図である。図46(a)〜(d)は、第1腕部材221の支持ピン242の車輪246が第2腕部材222の案内レール248で案内される様子を示す要部部分を前方斜視した横断面斜視図である。
ピン引出機構部247は、図42,図43に示すように、支持ピン242の車輪246を外側に引き出すための案内レール248を備えている。具体的には、この案内レール248は、図46に示すように、車輪246を案内するレール(車輪246のリムが当接するレール)であって、平面視で、バネ243の付勢力によって第1腕部材221の外面に接触する状態の車輪246の位置(図46(a)参照)から外側に離れる位置(図46(c)参照)に軌道を変更する経路形状のものであり、第2腕部材222に形成されている。その軌道変更量としては、支持ピン242のピン頭242aが切欠孔238から抜け出る程度の長さがあればよい。つまり、支持ピン242のピン頭242aが切欠孔238から抜け出る程度の長さだけ、その軌道をシフトできればよい。
この実施例では、案内レール248は、図44及び図46に示すように、車輪246の挿入側から順に、バネ243の付勢力によって第1腕部材221の外面に接触する状態の車輪246を導入する導入レール部248aと、この導入レール部248aに連結されて当該導入レール部248aよりも外側に離れるように外側向きレール部248bと、この外側向きレール部248bに連結されて奥側に向かう奥向きレール部248cとを備えている。
ここで、ピン引出機構部247による支持ピン242の切欠孔238からの引き出し動作について、以下に説明する。
図42(a)及び図43(a)に示すように、リンク枠体220が起立姿勢直前の状態(鋭角な逆Vノ字状態)となると、図44(a)、図45(a)及び図46(a)に示すように、車輪246が第2腕部材222の案内レール248の入口に位置する。つまり、車輪246が案内レール248の導入レール部248aに位置している。
そして、図42(b)及び図43(b)に示すように、第1腕部材221をさらに第2腕部材222に重なるように近づけると、図44(b)、図45(b)及び図46(b)に示すように、車輪246が案内レール248の外側向きレール部248bに位置している。つまり、図44(b)に示すように、車輪246は第1腕部材221から少し離れた状態となっており、それによって、支持ピン242のピン頭242aが切欠孔238から少し引き出された状態に当該支持ピン242が移動しており、ピン頭242aがバネ243を縮める方向に少し移動していることで当該バネ243が少し縮んでいる。
そして、図42(c)及び図43(c)に示すように、第1腕部材221を第2腕部材222に完全に重なるように近づけると、図44(c)、図45(c)及び図46(c)に示すように、車輪246が案内レール248の奥向きレール部248cに位置している。つまり、図44(c)に示すように、車輪246は、さらに外側に移動しており、それによって、支持ピン242のピン頭242aが第1腕部材221の切欠孔238から完全に引き出された状態に当該支持ピン242が移動しており、バネ243が完全に縮んでいる。
そして、図42(c)及び図43(c)に示す水平姿勢の支持枠体230を起こして、図42(d)及び図43(d)に示す起立姿勢にすると、図24に示すように支持枠体230の左側腕部231A及び右側腕部231Bの係止爪239が固定ベース210の係止孔216に係止する。
このように案内レール248に沿って支持ピン242の車輪246が外側に移動することで、この支持ピン242のピン頭242aが切欠孔238から引き出され、水平姿勢の支持枠体230が起立可能な状態となる。
なお、上述した取付台200が本発明における変位支持手段、隠蔽露出変更支持手段、変位保護手段に相当し、上述した支持枠体230が本発明における第1支持部、被取付体に相当し、上述したリンク枠体220が本発明における第2支持部に相当し、上述した固定ベース210が本発明における第3支持部に相当し、上述した姿勢変更機構部240が本発明における姿勢変更手段に相当し、上述した表向き傾斜姿勢保持部241が本発明における表向き傾斜姿勢保持手段に相当し、上述した延出部235が本発明における破壊部品落下防止手段に相当し、上述した延出部235及び支持用延出片237が本発明における載置部に相当する。
ここで、実施例2の取付台200への主制御装置70の取り付け方法について説明する。
図30に示すように支持枠体230を引き出した状態とし、図23,図28に示すように、主制御装置70のケース上71側を下面にして当該主制御装置70を支持枠体230の上部からその両腕部の間に挿入するように載置する。図30に示すように、支持枠体230は、その横長枠部234の延出部235と、その両腕部の支持用延出片237とが、主制御装置70の上端部分の少なくとも一部と、主制御装置70の両端部分とを支持する。
そして、図28に示すように進出位置にある支持枠体230を、図29に示すようにその裏面を表向けるように姿勢変更する。
図29に示すように表向き傾斜姿勢の支持枠体230に対して、そのピン挿入孔136に二重かしめピン193を挿入して基板ケース74の別被封止部192に係止させるとともに、支持枠体230の右側の腕部の貫通孔を介して基板ケース74にタッピンネジ197を螺入することで、主制御装置70を支持枠体230にかしめ固定する。また、表向き傾斜姿勢の主制御装置70に対して、ケーブル(図示省略)の接続を行うので、接続作業がやり易い。
そして、図29に示すように支持枠体230の裏面を表向けた姿勢状態から、図28に示すように支持枠体230の裏面を下向きに戻す。
そして、リンク枠体220を伸張状態とした傾倒姿勢(図28参照)から、図26に示すようにリンク枠体220の折り畳み途中状態を経て、図25に示すようにリンク枠体220を折り畳み状態での起立姿勢とすることで、図28に示すように進出位置にある支持枠体230を図25に示すように水平姿勢のまま本体11の内部に位置させる。
そして、図25に示す水平姿勢の支持枠体230を、図24に示すように、起立姿勢にすると、支持枠体230の左側腕部231A及び右側腕部231Bの係止爪239が固定ベース210の係止孔216に係止する。
こうすることで、取付台200への主制御装置70の取り付けが完了する。
次に、実施例2の取付台200に取り付けた主制御装置70の点検方法について説明する。
図24に示す収納支持状態の取付台200に対して、支持枠体230の左側腕部231A及び右側腕部231Bの係止爪239を内向き方向(主制御装置70の方に向ける)に押下して、係止爪239の固定ベース210の係止孔216への係止が解除された状態で、図25に示すように支持枠体230を水平姿勢にする。
そして、図25に示す支持枠体230を、図26に示すようにリンク枠体220の折り畳み途中状態を経て、図28に示すようにリンク枠体220を伸張状態とした傾倒姿勢とすることで、支持枠体230を本体11から引き出した進出位置にする。図23に示すように、支持枠体230を引き出した状態において、主制御装置70の裏面側を目視点検することができる。なおこの状態で、主制御装置70を下から見て、主制御装置70の前面側を目視確認してもよい。また、支持枠体230は透明であるため、主制御装置70の天面や右側面や左側面も目視確認することができる。
続いて、図28に示すように進出位置にある支持枠体230を、図29に示すようにその裏面を表向けるように姿勢変更する。図29に示すように、表向き傾斜姿勢とした主制御装置70の前面側を目視確認することができる。
こうすることで、取付台200への主制御装置70の点検が完了する。
なお、主制御装置70を元に戻す場合には、当該点検方法の逆の手順を行えばよい。つまり、表向き傾斜姿勢とした支持枠体230を水平姿勢に戻して(図28参照)、支持枠体230を進出位置(図28参照)から収容位置(図25参照)にスライドさせることで、リンク枠体220を伸張状態とした傾倒姿勢(図28参照)から、図26に示すようにリンク枠体220の折り畳み途中状態を経て、図25に示すようにリンク枠体220を折り畳み状態での起立姿勢となり、支持枠体230を起こすことで、図24に示す収納支持状態に戻すことができる。
次に、実施例2の取付台200に取り付けた主制御装置70の取り外し方法について説明する。
前述の点検方法で説明したように、図24に示す収納支持状態の取付台200から、図29に示すように、支持枠体230を表向き傾斜姿勢にする。
図29に示す表向き傾斜姿勢の支持枠体230からタッピンネジ197を取り外す。
次に、図29に示す表向き傾斜姿勢の支持枠体230を、図23,図28に示すように水平姿勢に戻す。図18(a)に示すように、二重かしめピン193が挿入された別被封止部192の取付解除用被切断部196を切断(破壊)して、図18(b)に示すように、この切断された別被封止部192を回転(90度回転)させ、図18(c)に示すように、切断された別被封止部192を取り外し、図18(d)に示すように、二重かしめピン193をピン挿入孔136から抜出方向に抜き出す。
なお、取付解除用被切断部196の破壊痕跡を見ることによって、「B」と表記された箇所の別被封止部192が破壊されたことがわかり、ホール関係者などはスロットマシンごとにかしめ履歴データを所有しており、対象スロットマシンのかしめ履歴データと実機のかしめ状態とを比較することでその破壊を自ら行ったものか、不正に行われたものかがわかる。
上述したように、主制御装置70の支持枠体230へのかしめ固定が解除されたので、支持枠体230を図28に示すように水平姿勢にして、主制御装置70を支持枠体230から上方向に取り外す。なお、取り外された二重かしめピン193は、再使用することができる。
こうすることで、取付台200からの主制御装置70の取り外しが完了する。
上述したように、本実施例2のスロットマシン10によれば、取付台200は、主制御装置70を支持する支持枠体230と、この支持枠体230が取り外し不可に連結されて支持枠体230を収めた収容位置とこの収容位置から回動した回動位置とに当該支持枠体230を回動自在に支持するものであって起立姿勢で折り畳み状態となり傾倒姿勢で伸張状態となるリンク枠体220と、このリンク枠体220が取り外し不可に連結されて当該リンク枠体220を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に固定される固定ベース210とを備え、主制御装置70を支持枠体230に取り外し不可に封印する別封止部材190を備えている。したがって、別封止部材190によって主制御装置70が支持枠体230に取り外し不可に封印されているので、主制御装置70を支持枠体230から取り外すことを低減できる。また、支持枠体230、リンク枠体220及び固定ベース210が取り外し不可に連結されているので、支持枠体230、リンク枠体220及び固定ベース210を取り外したりすることを低減できる。その結果、主制御装置70だけを取り外したり、主制御装置70を支持枠体230やリンク枠体220ごとを取り外したりして主制御装置70に不正を施して戻したり、主制御装置70を取り外して別の不正な主制御装置70に交換したりすることを低減でき、主制御装置70への不正対策に優れる。また、取付台200による主制御装置70の引出支持状態を好適に実現することができる。
また、支持枠体230は、起立姿勢のリンク枠体220の収容位置から回動して水平姿勢となり、リンク枠体220は、支持枠体230が取り外し不可で当該支持枠体230が回動自在に連結された第1回動連結部250を先端側に備えた第1腕部材221と、この第1腕部材221の後端側に取り外し不可で当該第1腕部材221が回動自在に連結された第2回動連結部260を先端側に備えた第2腕部材222とを備え、この第2腕部材222の後端側が固定ベース210に対して回動自在に連結支持されており、側面視で第1腕部材221と第2腕部材222とを折り畳んで重なるようにした起立姿勢から、第1腕部材221と第2腕部材222とを伸張した水平姿勢となり、取付台200は、第1腕部材221と第2腕部材222とを伸張した水平姿勢にして支持枠体230を本体11の開口部11aから引き出した水平状態で保持する水平保持部225を備え、主制御装置70は、支持枠体230の水平状態において別封止部材190による封印を解除するために破壊される取付解除用被切断部196を備え、支持枠体230は、取付解除用被切断部196の破壊によって封印が解除された主制御装置70を支持する。したがって、主制御装置70を支持する支持枠体230を起立姿勢のリンク枠体220の収容位置から回動して水平姿勢とし、側面視で第1腕部材221と第2腕部材222とが折り畳んで重なるようにした起立姿勢から、第1腕部材221と第2腕部材222とを伸張した水平姿勢とし、支持枠体230を本体11の開口部11aから引き出して水平状態で保持することができ、支持枠体230の水平状態において取付解除用被切断部196の破壊作業つまり封印解除作業がし易い。特に、取付解除用被切断部196は、手前側に配設されているので作業性がよい。また、力を入れて封印解除するような場合でも、支持枠体230の水平状態が水平保持部225によって保持されるので、下方のリールユニット25を保護することができる。
また、取付台200は、主制御装置70を支持する支持枠体230と、この支持枠体230が取り外し不可に連結されて支持枠体230を収めた収容位置とこの収容位置から回動した回動位置とに当該支持枠体230を回動自在に支持するものであって起立姿勢で折り畳み状態となり傾倒姿勢で伸張状態となるリンク枠体220と、このリンク枠体220が取り外し不可に連結されて当該リンク枠体220を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に固定される固定ベース210とを備え、主制御装置70を支持枠体230に取り外し不可に封印する別封止部材190を備え、姿勢変更機構部240は、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した引出支持状態でその裏面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持する表向き傾斜姿勢保持部241を備えている。したがって、別封止部材190によって主制御装置70が支持枠体230に取り外し不可に封印されているので、主制御装置70を支持枠体230から取り外すことを低減できる。また、支持枠体230、リンク枠体220及び固定ベース210が取り外し不可に連結されているので、支持枠体230、リンク枠体220及び固定ベース210を取り外したりすることを低減できる。その結果、主制御装置70だけを取り外したり、主制御装置70を支持枠体230やリンク枠体220ごとを取り外したりして主制御装置70に不正を施して戻したり、主制御装置70を取り外して別の不正な主制御装置70に交換したりすることを低減でき、主制御装置70への不正対策に優れる。また、取付台200による主制御装置70の引出支持状態を好適に実現することができる。
また、表向き傾斜姿勢保持部241は、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した引出支持状態でその裏面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持するので、作業者(例えば、メーカー作業者、ホール関係者など)は、表向き傾斜姿勢で保持された主制御装置70の裏面に正対してこの主制御装置70の点検及び封印等の作業を行うことができる。
特に、支持枠体230とリンク枠体220との連結構造としては、支持枠体230での左側腕部231A,右側腕部231Bの先端側に近い側の箇所であって両外側からヒンジ用圧入ピン251を圧入して支持枠体230をリンク枠体220に対して回動自在に固定しているので、本体11の側面視で上記連結箇所が当該本体11の側面で覆われて隠れるため、かかる連結作業を解除するための作業スペースが少なく、さらに取り外し不可とすることができる。よって、支持枠体230、リンク枠体220及び固定ベース210ごと取り外した状態にすることで、かかる連結箇所の解除作業を行うことができるため、不正抑止効果がある。
また、支持枠体230は、起立姿勢のリンク枠体220の収容位置から回動して水平姿勢となり、リンク枠体220は、支持枠体230が取り外し不可で当該支持枠体230が回動自在に連結された第1回動連結部250を先端側に備えた第1腕部材221と、この第1腕部材221の後端側に取り外し不可で当該第1腕部材221が回動自在に連結された第2回動連結部260を先端側に備えた第2腕部材222とを備え、この第2腕部材222の後端側が固定ベース210に対して回動自在に連結支持されており、側面視で第1腕部材221と第2腕部材222とが折り畳んで重なるようにした起立姿勢から、第1腕部材221と第2腕部材222とを伸張した水平姿勢となり、リンク枠体220は、第1腕部材221と第2腕部材222とを伸張した水平姿勢にして支持枠体230を本体11の開口部11aから引き出した水平状態で保持する水平保持部225と、この水平保持部225で水平状態で保持された支持枠体230をその裏面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持する表向き傾斜姿勢保持部241と、を備えている。したがって、主制御装置70を支持する支持枠体230を起立姿勢のリンク枠体220の収容位置から回動して水平姿勢とし、側面視で第1腕部材221と第2腕部材222とが折り畳んで重なるようにした起立姿勢から、第1腕部材221と第2腕部材222とを伸張した水平姿勢とし、支持枠体230を本体11の開口部11aから引き出して水平状態で保持することができ、主制御装置70の前面の点検及び封印等の作業を容易に行うことができ、主制御装置70の前面のへの不正な基板の取り付けが発見し易い。また、水平保持部225で水平状態で保持された支持枠体230をその裏面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持するので、主制御装置70の裏面の点検及び封印等の作業を容易に行うことができ、主制御装置70の裏面への不正な基板の取り付けが発見し易い。
また、前面側に開口部11aを有する本体11と、この本体11の前面側で開閉可能であって閉状態で開口部11aを閉塞する前面扉12と、遊技に関する制御を行う主制御基板73を基板ケース74の内部に収容した主制御装置70と、この主制御装置70が取り付けられる支持枠体230と、主制御装置70を支持枠体230に取り外し不可に封印する別封止部材190と、主制御装置70を封印する封止部材150と、主制御装置70に設けられた、別封止部材190による封印を解除するために破壊される取付解除用被切断部196及び封止部材150による封印を解除するために破壊されるケース封止解除用被切断部166と、本体11の開口視で取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166が見えないように主制御装置70を本体11の内部奥側箇所に起立姿勢で収納支持する隠蔽収納支持状態と、取付解除用被切断部196を露出させるように主制御装置70を傾倒姿勢にして本体11の開口部11aから引き出した状態で支持する露出引出支持状態とに変位する取付台200と、を備えている。
したがって、取付台200による主制御装置70の隠蔽収納支持状態では、主制御装置70が本体11の内部奥側箇所に起立姿勢で収納支持されているので、本体11内部奥側の主制御装置70に対して不正行為をし難くできるだけでなく、たとえ本体11の前面扉12を開けた状態としても本体11の開口視で取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166が見えないので、取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166に直接にアクセスすることができず、取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166を不正に破壊することが困難であり、主制御装置70への不正行為がし辛く、主制御装置70に対する不正行為を低減できる。
また、取付台200による主制御装置70の露出引出支持状態では、取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166を露出させるように主制御装置70を傾倒姿勢にして本体11の開口から引き出した状態で支持するので、正当な作業者(例えば、ホール関係者や製造会社の技術者など)は、本体11内部の暗がりの中で主制御装置70を確認するのではなく、本体11から引き出した状態でしかも主制御装置70が視認可能であるので、主制御装置70の点検、封印及びその解除等の作業を容易に行うことができるし、主制御装置70の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が本体11の前面扉12を開状態にして、主制御装置70を本体11の開口から引き出した状態(露出引出支持状態)で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。その結果、主制御装置70(例えば、制御装置)の点検、封印及びその解除等の作業が容易であり、且つ、主制御装置70に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することができる。
また、取付解除用被切断部196は、主制御装置70の隠蔽収納支持状態において主制御装置70の裏面側上部箇所に設けられており、取付台200は、主制御装置70を支持する支持枠体230と、この支持枠体230が取り外し不可に連結されて支持枠体230を収めた収容位置とこの収容位置から回動した回動位置とに支持枠体230を回動自在に支持するものであって起立姿勢で折り畳み状態となり傾倒姿勢で伸張状態となるリンク枠体220と、このリンク枠体220が取り外し不可に連結されてリンク枠体220を起立姿勢と傾倒姿勢とに側面視下辺側を回動軸として回動自在に支持するとともに本体11の内部奥側箇所に固定される固定ベース210とを備えている。
したがって、取付解除用被切断部196は、主制御装置70の露出引出支持状態において、手前側上面箇所に位置しており、この取付解除用被切断部196に対して真上から破壊作業を行うことができ、封印解除作業がし易い。
また、別封止部材190は、主制御装置70を被取付部材に取り外し不可に封印するものであり、主制御装置70を支持枠体230から取り外すことを低減できる。また、支持枠体230、リンク枠体220及び固定ベース210が取り外し不可に連結されているので、支持枠体230、リンク枠体220及び固定ベース210を取り外したりすることを低減できる。つまり、主制御装置70だけを取り外したり、主制御装置70を支持枠体230及びリンク枠体220ごとを取り外したりして主制御装置70に不正を施して戻したり、主制御装置70を取り外して別の不正な主制御装置70に交換したりすることを低減でき、主制御装置70への不正対策に優れる。
また、支持枠体230は、主制御装置70の露出引出支持状態において取付解除用被切断部196及びケース封止解除用被切断部166の下方箇所に、その破壊によって分離された破壊部品の落下を防止する延出部235を備えているので、封印解除した際にその破壊部品の落下が防止され、本体11内部に破壊部品が紛れ込んで見失ってしまうことや、本体11内部に入った破壊部品で当該本体11の部品等が損傷することも低減できる。
また、前面側に開口部11aを有する本体11と、この本体11の前面側で開閉可能であって閉状態で開口部11aを閉塞する前面扉12と、複数の図柄を変動表示する、本体11の内部に設けられたリールユニット25と、本体11の内部で且つリールユニット25の上方箇所に収納される、遊技に関する制御を行う主制御装置70と、本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納された収納状態(図3,図6参照)と、支持枠体230の先端側部分がリールユニット25よりも前側に位置するように本体11の開口部11aから引き出された引出状態(図5,図8参照)とに変位する取付台200と、を備えているので、取付台200の収納状態では、本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、リールユニット25の上方スペースを確保でき、リールユニット25の交換作業の邪魔にならない。
また、取付台200の引出状態では、その少なくとも一部がリールユニット25よりも前側に位置するように本体11の開口部11a側に引き出された状態となっているので、装着の際に誤って主制御装置70を落下させたとしても、主制御装置70が引出状態の取付台200に当るだけで、この引出状態の取付台200の下方のリールユニット25に当らないので、リールユニット25が損傷することが低減でき、リールユニット25を保護することができる。
その結果、主制御装置70の誤落下によるリールユニット25の損傷を低減でき、リールユニット25の交換作業を容易に行うことができる遊技機を提供することができる。
また、取付台200による引出支持状態の支持枠体230の正面視で左側部分の一部が開状態の前面扉12の内側右辺箇所(開閉軸J1に近い辺の一部箇所)に当接することで、前面扉12を開状態に維持するので、作業者は前面扉12を開状態に維持するように持っておく必要がなく、主制御装置70の着脱作業に集中できる。また、主制御装置70の着脱作業中に前面扉12が勢いよく閉まろうとして部品や装置が損傷することを低減できる。
また、前面側に開口部11aを有する本体11と、この本体11の前面側で開閉可能であって閉状態で開口部11aを閉塞する前面扉12と、複数の図柄を変動表示する、本体11内部に設けられたリールユニット25と、遊技に関する制御を行う主制御装置70と、この主制御装置70が取り付けられる支持枠体230と、主制御装置70を本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納するように支持枠体230を支持する収納支持状態と、支持枠体230の少なくとも一部がリールユニット25よりも前側に位置するように当該支持枠体230を本体11の開口部11a側に引き出して支持する引出支持状態と、に変位する取付台200と、を備え、支持枠体230は、引出支持状態において主制御装置70が載置される延出部235及び支持用延出片237を備えているので、取付台200による支持枠体230の収納支持状態では、主制御装置70が本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、不正行為がし辛く、不正行為を低減できる。また、この収納支持状態では、主制御装置70が本体11の内部奥側で起立姿勢で収納支持されているので、リールユニット25の上方スペースを確保でき、リールユニット25の交換作業の邪魔にならない。
また、取付台200による支持枠体230の引出支持状態では、支持枠体230の先端側がリールユニット25よりも前側に位置するように当該支持枠体230を本体11の開口部11a側に引き出された状態となっており、主制御装置70は、この引出支持状態の支持枠体230の延出部235及び支持用延出片237に載置されて取り付けられるので、主制御装置70の支持枠体230への装着がし易い。また、装着の際に誤って主制御装置70を落下させたとしても、主制御装置70が引出支持状態の支持枠体230に当るだけで、この引出支持状態の支持枠体230の下方のリールユニット25に当らないので、リールユニット25が損傷することが低減でき、リールユニット25を保護することができる。また、取付台200及びこの取付台200による引出支持状態の支持枠体230を、リールユニット25を保護する機構として使用することができるし、主制御装置70の落下防止機構としても使用することができる。
また、主制御装置70を取り付ける際には、引き出されて水平姿勢の支持枠体230の延出部235及び支持用延出片237に上方から主制御装置70を載置して取り付け、主制御装置70を取り外す際には、引き出されて水平姿勢の支持枠体230の延出部235及び支持用延出片237の上方に主制御装置70を引き上げて取り外すので、主制御装置70をリールユニット25に接触させることがなく、当該リールユニット25を損傷させることが防止できる。
また、本体11内部の暗がりの中で主制御装置70を確認するのではなく、取付台200によって本体11から引き出した引出支持状態で主制御装置70を視認できるので、主制御装置70の点検及び封印等の作業を容易に行うことができるし、主制御装置70の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が扉を開状態にして、主制御装置70を本体11の開口から引き出した状態で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。
その結果、主制御装置70の誤落下や接触によるリールユニット25の損傷を低減でき、リールユニット25の交換作業を容易に行うことができ、且つ、主制御装置70に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することができる。
また、取付台200による引出支持状態の支持枠体230は、主制御装置70が延出部235及び支持用延出片237から持ち上げて取り外され、主制御装置70が延出部235及び支持用延出片237に載置して取り付けられるので、主制御装置70の着脱の際に、リールユニット25に当ることが低減できる。
また、延出部235及び支持用延出片237は、引出支持状態の支持枠体230の下部側に形成されて、水平姿勢の主制御装置70の下面側での両端部分と手前端部分を支持する透明支持部であるので、主制御装置70での当該延出部235及び支持用延出片237と対向する部分も目視確認することができ、かかる箇所に不正な基板(部品など)を配設することを低減できる。
次に、実施例3のスロットマシン10の基板ケース74について図47〜図54を用いて説明する。
図47は、前面扉12を取り外した状態での実施例3のスロットマシン10の内部を示す図である。図48は、実施例3の取付台100の引出姿勢規制部300の分解斜視図である。図49(a)は、主制御装置70が収納支持状態である実施例3の取付台100を示す斜視図、図49(b)は、回動枠体120を傾けた状態の実施例3の取付台100を示す斜視図である。図50(a)は、回動枠体120を水平姿勢に傾倒した状態の実施例3の取付台100を示す斜視図、図50(b)は、水平姿勢の回動枠体120からスライド枠体130を引き出した状態の実施例3の取付台100を示す斜視図である。図51は、引き出したスライド枠体130の裏面を表向けるように反転傾斜姿勢とした状態の実施例3の取付台100を示す斜視図である。図52(a)は、主制御装置70が収納支持状態である実施例3の取付台100を示す側面図、図52(b)は、回動枠体120を傾けた状態の実施例3の取付台100を示す側面図である。図53(a)は、回動枠体120を水平姿勢に傾倒した状態の実施例3の取付台100を示す側面図、図53(b)は、水平姿勢の回動枠体120からスライド枠体130を引き出した状態の実施例3の取付台100を示す側面図である。図54は、引き出したスライド枠体130の裏面を表向けるように反転傾斜姿勢とした状態の実施例3の取付台100を示す側面図である。
実施例3の取付台100は、図47及び図48に示すように、引出姿勢規制部300を備えている点が、前述の実施例1と異なっている。よって、前述の実施例1と異なる構成について以下に詳細に説明することとし、実施例1と同様の構成についてはここでの説明を省略する。
取付台100は、図47及び図48に示すように、収納支持状態(図49(a)及び図52(a)参照)から引出支持状態(図50(b)及び図53(b)参照)に変位する際の主制御装置70の引き出し姿勢を規制する引出姿勢規制部300を備えている。
この引出姿勢規制部300は、起立姿勢の主制御装置70(図49(a)及び図52(a)参照)の下辺側を回動軸として当該主制御装置70を回動させた傾倒姿勢(図50(a)及び図53(a)参照)とした後に、当該傾倒姿勢の主制御装置70を引き出すように規制するものである。
具体的には、引出姿勢規制部300は、固定ベース110の正面視で両端箇所から前方にそれぞれ延出して、図50(a)に示す傾倒姿勢の回動枠体120の両側面に側面視でそれぞれ重なるように当該固定ベース110に例えばネジ301で(図48参照)固定された一対の延出固定部材310を備えている。
この一対の延出固定部材310は、スライド枠体130が収納位置に収められた状態(図49(a)及び図52(a)参照)において回動枠体120の起立姿勢と傾倒姿勢との回動を許容する回動許容部311(円弧状の切り欠き孔312)と、回動枠体120が傾倒姿勢である状態(図50(a)及び図53(a)参照)においてスライド枠体130の収容位置と進出位置との進退を許容する進退許容部313(直線状の切り欠き孔314)とをそれぞれ備えている。なお、図48に示すように、直線状の切り欠き孔314と円弧状の切り欠き孔312とは連通している。
また、この一対の延出固定部材310は、図47に示すように、本体11内部の両側壁面の近傍に位置している。
スライド枠体130は、実施例1で前述したように、その両側面箇所にかしめ穴132が形成されている(図48参照)。また、回動枠体120は、実施例1で前述したように、その両側面箇所に、スライド枠体130の進退方向に延びる直線状の水平スリット部127aが形成されている(図48参照)。
レール用圧入ピン128を、延出固定部材310の切り欠き孔と、回動枠体120の直線状の水平スリット部127aとにその順番に挿入した状態でスライド枠体130のかしめ穴132に圧入することで、スライド枠体130が回動枠体120に取り外し不可に連結されている。
図47に示すように、レール用圧入ピン128の長さL1は、延出固定部材310と本体11の内面との距離L2よりも長くなっている。
また、一対の延出固定部材310は、傾倒姿勢の回動枠体120からスライド枠体130が進出位置に進出された状態においてスライド枠体130の裏面を表向けることを許容する表向け許容部315(表向け許容切り欠き孔316)をそれぞれ備えている。
また、一対の延出固定部材310は、図47に示すように、本体11の内部の側壁面の近傍に位置しており、延出固定部材310間の間隔がリールユニット25の幅よりも広いため、リールユニット25の上方スペースを実質的にも確保でき、リールユニット25の交換作業の邪魔にならない。
なお、上述した引出姿勢規制部300が本発明における引出姿勢規制手段に相当する。
上述したように、本実施例3のスロットマシン10によれば、取付台100による主制御装置70の収納支持状態では、主制御装置70が本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、不正行為がし辛く、不正行為を低減できる。また、この収納支持状態では、主制御装置70が本体11の内部奥側で起立姿勢で収納支持されているので、リールユニット25の上方スペースを確保でき、リールユニット25の交換作業の邪魔にならない。
また、取付台100による主制御装置70の引出支持状態では、主制御装置70をその前面及び裏面が視認可能に、本体11の開口部11aから引き出した傾倒姿勢で支持するので、本体11内部の暗がりの中で主制御装置70を確認するのではなく、本体11から引き出した傾倒姿勢でしかも主制御装置70の前面及び裏面が視認可能であるので、主制御装置70の点検及び封印等の作業を容易に行うことができるし、主制御装置70の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が前面扉13を開状態にして、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した状態で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。
また、引出姿勢規制部300は、収納支持状態(図49(a)及び図52(a)参照)から引出支持状態(図50(b)及び図53(b)参照)に変位する際の主制御装置70の引き出し姿勢を規制するので、主制御装置70の引き出しの際に本体11内部の他の部品320(例えば、図52及び図54に破線で示すような筐体内部の天面箇所に配設された部品320)などと接触させることを防止できる。例えば、誰が作業しても主制御装置70を規制された引き出し姿勢で引き出しすることができ、作業者による主制御装置70の引き出し方の違いで主制御装置70を本体11内部の他の部品320などと接触させてしまうという問題を解消することができる。また、引出姿勢規制部300による主制御装置70の引き出し姿勢の規制に従って当該主制御装置70を引き出せばよいので、初めての作業者での戸惑いなくスムーズに主制御装置70を引き出すことができる。
その結果、リールユニット25の交換作業の邪魔にならず、主制御装置70の点検及び封印等の作業が容易であり、且つ、主制御装置70に対する不正行為を低減でき、主制御装置70の引き出しの際に本体11内部の他の部品320等との接触を防止できる遊技機を提供することができる。
また、引出姿勢規制部300は、起立姿勢の主制御装置70の下辺側を回動軸として当該主制御装置70を回動させた傾倒姿勢とした後に、当該傾倒姿勢の主制御装置70を引き出すように規制するので、主制御装置70が傾倒姿勢以外の禁止姿勢(例えば、傾斜姿勢や起立姿勢)で引き出されることを規制でき、この禁止姿勢での引き出しによる本体11内部の他の部品320(例えば、図52及び図54に破線で示す筐体内部の天面箇所に配設された部品320)などへの接触を防止できる。
また、取付台100は、スライド枠体130、回動枠体120及び固定ベース110を備えている。スライド枠体130は、主制御装置70を支持する。回動枠体120は、スライド枠体130が取り外し不可に連結されており、スライド枠体130を収めた収容位置とこの収容位置から進出した進出位置とに当該スライド枠体130を進退自在に支持する。固定ベース110は、回動枠体120が取り外し不可に連結されており、回動枠体120を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに、本体11の内部奥側で且つリールユニット25の上方箇所に固定される。別封止部材190は、主制御装置70をスライド枠体130に取り外し不可に封印する。したがって、別封止部材190によって主制御装置70がスライド枠体130に取り外し不可に封印されているので、主制御装置70をスライド枠体130から取り外すことを低減できる。また、スライド枠体130、回動枠体120及び固定ベース110が取り外し不可に連結されているので、スライド枠体130、回動枠体120及び固定ベース110を取り外したりすることを低減できる。その結果、主制御装置70だけを取り外したり、主制御装置70を第1,回動枠体120ごとを取り外したりして主制御装置70に不正を施して戻したり、主制御装置70を取り外して別の不正な主制御装置70に交換したりすることを低減でき、主制御装置70への不正対策に優れる。また、取付台100による主制御装置70の引出支持状態を好適に実現することができる。
また、引出姿勢規制部300は、固定ベース110の正面視で両端箇所から前方にそれぞれ延出して傾倒姿勢の回動枠体120の両側面に側面視でそれぞれ重なるように当該固定ベース110に固定された一対の延出固定部材310を備えている。この一対の延出固定部材310は、スライド枠体130が収納位置に収められた状態において回動枠体120の起立姿勢と傾倒姿勢との回動を許容する回動許容部311と、回動枠体120が傾倒姿勢である状態においてスライド枠体130の収容位置と進出位置との進退を許容する進退許容部313とをそれぞれ備えている。また、一対の延出固定部材310は、本体11内部の両側壁面の近傍に位置しているので、スライド枠体130と回動枠体120との連結箇所に不正にアクセスすることを困難にでき、かかる連結を不正に解除することを低減できる。
また、延出固定部材310の回動許容部311は、回動枠体120の回動を許容するべく円弧状の切り欠き孔312となっている。延出固定部材310の進退許容部313は、円弧状の切り欠き孔312に連通されて、スライド枠体130の進退を許容するべく直線状の切り欠き孔314となっている。スライド枠体130は、その両側面箇所に、かしめ穴が形成されている。回動枠体120は、その両側面箇所に、スライド枠体130の進退方向に延びる直線状切り欠き孔が形成されている。圧入ピンを、延出固定部材310の切り欠き孔と、回動枠体120の直線状切り欠き孔とにその順番に挿入した状態でスライド枠体130のかしめ穴に圧入することで、スライド枠体130が回動枠体120に取り外し不可に連結されている。圧入ピンの長さは、延出固定部材310と本体11の内面との距離よりも長くなっているので、圧入ピンを不正に抜こうとしても、そのピン頭が本体11の内面に当り抜くことができない。よって、圧入ピンの不正な抜き取りを低減できる。
また、姿勢変更機構部140は、主制御装置70を本体11の開口部11aから引き出した引出支持状態でその裏面を表向けるように姿勢変更する。一対の延出固定部材310は、傾倒姿勢の回動枠体120からスライド枠体130が進出位置に進出された状態においてスライド枠体130の裏面を表向けることを許容する表向け許容部315をそれぞれ備えている。したがって、本体11から引き出した状態で主制御装置70をその裏面を表向けるように姿勢変更できるので、主制御装置70の前面及び裏面について作業者(例えば、メーカー作業者、ホール関係者など)の姿勢を変えることなく、主制御装置70の点検及び封印等の作業を容易に行うことができるし、主制御装置70の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。
なお、本実施例3では、延出固定部材310は、図54に示すように、回動許容部311として円弧状の切り欠き孔312と、進退許容部313として直線状の切り欠き孔314と、表向け許容部315として表向け許容切り欠き孔316とを形成しているが、これらをそれぞれ円弧状の切り欠き穴と、進退許容部313として直線状の切り欠き穴と、表向け許容部315として表向け許容切り欠き穴とを延出固定部材310の回動枠体130との対向面側に形成するようにし、レール用圧入ピン128を回動枠体120の水平スリット部127aに挿入した状態でスライド枠体130のかしめ穴132に圧入し、このレール用圧入ピン128のピン頭128bを前述した円弧状の切り欠き穴や直線状の切り欠き穴や表向け許容切り欠き穴に位置するようにこの延出固定部材310を固定ベース110に固定するようにしてもよい。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、同様の効果を奏する別の構成としてもよく、例えば下記のように変形実施することができる。
<1>上述した実施例1では、図16に示すように、別封止部材190は基板ケース74を取付台100のスライド枠体130に固定するとともに、基板ケース74を開封不可とするものを例に挙げて説明しているが、別封止部材190を、取付台100のスライド枠体130に基板ケース74を固定する構成を採用してもよい。
<2>上述した実施例2では、図29に示すように、別封止部材190は基板ケース74を取付台200の支持枠体230に固定するとともに、基板ケース74を開封不可とするものを例に挙げて説明しているが、別封止部材190を、取付台200の支持枠体230に基板ケース74を固定する構成を採用してもよい。
<3>上述した各実施例では、主制御基板73の電子部品実装面を、ケース上71の内側面に対向させた状態で当該ケース上71の内側面に取り付けているが、主制御基板73の半田面をケース上71に対向させて取り付けるようにしてもよい。また、主制御基板73をケース上71に取り付けているがケース下72に取り付けるようにしてもよいし、ケース下72の内側面に主制御基板73の電子部品実装面を対向させて取り付けるようにしてもよいし、半田面を対向させて取り付けるようにしてもよい。
<4>上述した実施例1では、図16に示すように、タッピンネジ197でスライド枠体130と主制御装置70とを固定しているが、このタッピンネジ197のネジ山部分に接着剤を付けた状態で、スライド枠体130と主制御装置70とをネジ止めすることで、ネジを接着固定してしまい、このネジを取り外せないようにしてもよい。また、このタッピンネジ197に替えて、締める方向にしか回せないワンウエイネジや、締める方向に一定以上の力がかかるとネジ頭の一部が破断する破断ネジなどで、スライド枠体130と主制御装置70とをネジ止め固定するようにしてもよい。
なおこれらの場合には、スライド枠体130及び主制御装置70での各タッピンネジ止め箇所部が、当該箇所部以外の本体部から切外し可能な構成とするのが好ましい。例えば、スライド枠体130及び主制御装置70での各タッピンネジ止め箇所部と本体部とが連結部(幅の狭い形状、厚みの薄い形状、幅狭で薄い形状の連結部)で連結されており、この連結部を切断することで各タッピンネジ止め箇所部と本体部との縁が切れる構成が一例として挙げられる。
また、上述した実施例2でのタッピンネジ197を上記のようにしてもよい。
<5>上述した実施例1では、図16に示すように、タッピンネジ197でスライド枠体130と主制御装置70とを固定しているが、タッピンネジ197に替えて通常のネジを採用し、主制御装置70に雌ネジ部を形成しておき、この通常のネジをスライド枠体130の貫通孔138を介して主制御装置70の雌ネジ部にネジ止めするようにしてもよい。なお、上述した実施例2でのタッピンネジ197についても上記のようにしてもよい。
<6>上述した各実施例のケース上71及びケース下72は両者を合わせた状態でその少なくとも一方をスライド移動させることで、ケース上71及びケース下72が閉塞した状態となる構成を採用しているが、スライド無しの嵌め合わせ構造や、回動軸を軸心として回動式で組み合わせる構成などを採用してもよい。
<7>上述した各実施例では、取付解除用被切断部196は所定箇所を切断工具で切断破壊されるものとしているが、例えば、取付解除用被切断部196の肉厚を他の箇所と比べて薄くし、かかる取付解除用被切断部196を押下することで破断するものとしてもよい。
<8>上述した各実施例では、主制御基板73を内部に収容する基板ケース74を例に挙げて説明しているが、主制御基板73以外の表示制御基板などの各種の制御基板を内部に収容する基板ケース74に採用することもできる。
<9>上述した各実施例では、基板ケース74は、ケース上71とケース下72とを合わせた状態でその内部空間に主制御基板73を収納するものとしているが、例えば、ケース上71に主制御基板73を取り付けた後に、ケース上71の主制御基板73の取付面側を他の部材で覆い、さらにこの他の部材の少なくとも一部をケース下72で覆い、ケース上71及びケース下72を封止部材150で封止して当該基板ケース74を開封不可とするようにしてもよい。
<10>上述した各実施例では、二重かしめピン193(封印手段)を採用しているが、その他の形状のかしめピンを採用してもよい。
<11>上述した実施例1では、取付解除用被切断部196を主制御装置70に備えているいるが、スライド枠体130に備えるようにしてもよいし、主制御装置70及びスライド枠体130に備えるようにしてもよい。
<12>上述した実施例1では、水平姿勢の主制御装置70の下面側での両端部分と手前端部分とをそれぞれ支持する支持用延出片137及び延出部135を採用し、上述した実施例2では、水平姿勢の主制御装置70の下面側での両端部分と手前端部分とをそれぞれ支持する支持用延出片237及び延出部235を採用しているが、図55に示すようにスライド枠体130の下部側に形成されて、水平姿勢の主制御装置70の下面側で幅方向全体に亘る透明面状部(図55の支持用延出片137)や、図56に示すように支持枠体230の下部側に形成されて、水平姿勢の主制御装置70の下面側で幅方向全体に亘る透明面状部(図56の支持用延出片237)を採用してもよい。
なお、図55に示したスライド枠体130の透明面状部(図55の支持用延出片137)を、水平姿勢の主制御装置70の下面側全体に亘るものや、その奥行き方向全体に亘るものとしてもよいし、透明面状部の一部に、主制御装置70の突起部分を逃がすための開口を形成してもよい。図56に示した支持枠体230の透明面状部(図56の支持用延出片237)を、水平姿勢の主制御装置70の下面側全体に亘るものや、その奥行き方向全体に亘るものとしてもよいし、透明面状部の一部に、主制御装置70の突起部分を逃がすための開口を形成してもよい。
なお、図55に示したスライド枠体130の透明面状部としての支持用延出片137や、図56に示した支持枠体230の透明面状部としての支持用延出片237は、水平姿勢の主制御装置70の下面側の幅方向全体を覆う覆い部であるとも言える。この図55に示す支持用延出片137や図56に示す支持用延出片237を水平姿勢の主制御装置70の下面側の全体に亘るものや、その奥行き方向全体に亘るものとしてもよい。
<13>また、主制御装置70を本体11の内部に収納したままの状態で、この主制御装置70とリールユニット25との間に設けられた変位保護機構を本体11の前側に引き出した状態としてから、主制御装置70を取り外すなどとしてもよい。
<14>上述した実施例では、取付台100、200によって主制御装置70が収納支持状態と引出支持状態とに変位しているが、主制御基板73の部品実装面を上側にして基板ケース74が水平姿勢で本体11内に設けられ、且つ、この基板ケース74が封止部材150(封止手段)で封印されるようにしてもよい。
<15>上述した実施例3では、引出姿勢規制部300は、収納支持状態から引出支持状態に変位する全過程での主制御装置70の引き出し姿勢を規制しているが、この全過程のうちの少なくとも一部過程での主制御装置70の引き出し姿勢を規制するようにしてもよい。
<16>上述した実施例では、本発明を各種(例えば第一種、第三種など)の遊技機に実施してもよいし、上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の遊技球の投入後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
従来、遊技機の代表例として例えばスロットマシンがある。このスロットマシンは、例えば、前面側に開口を有する箱状の本体キャビネットと、この本体キャビネットの前面側で開閉可能であって閉状態で前記開口を閉塞する扉と、複数の図柄が表示された回転リールを本体キャビネット内部に複数個横並びに設けたリールユニットと、当該スロットマシンの遊技に関する制御を行う制御基板がケースに収納された制御装置と、本体キャビネットの内部奥側で且つリールユニット上方箇所に制御装置を起立姿勢で支持するとともに、制御装置へのケーブル接続のために当該制御装置をその下辺側を回動軸として起立姿勢から水平姿勢に回動変更可能な可動取付装置と、を備えたもの(以下、適宜に「第1先行例」と呼ぶ)がある(例えば、特開2003−250961号公報参照)。
また、本体キャビネットの内部で制御装置を水平姿勢で支持するスライド支持板を、本体キャビネットの開口から突出させるようにスライドさせるスライド装置を備えたもの(以下、適宜に「第2先行例」と呼ぶ)もある(例えば、特開2003−250961号公報参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の前述した第1先行例のスロットマシンでは、例えば、本体キャビネットの内部奥側に位置する起立姿勢の制御装置に対しては、本体キャビネットの内部が暗いし、制御装置が奥側に位置することもあって、制御装置の点検や封印の作業が非常に煩わしいという問題がある。そこで、制御装置を回動して水平姿勢にしたとしても、本体キャビネットの内部で起立姿勢から水平姿勢に回動するに過ぎないため、本体キャビネットの内部が暗く、制御装置の点検や封印の作業が煩わしいという問題が依然として残る。特に、制御装置を回動して水平姿勢にした場合には、制御装置の前面側が、リールユニット上またはリールユニット上の板に近接した状態となるため、かかる前面側を目視確認できず、起立姿勢の制御装置に対してその前面側を目視確認しなければならず、不正行為発見に劣る。
前述した第2先行例のスロットマシンでは、リールユニット上にスライド支持板が常時存在するため、リールユニットの交換作業がし辛いという問題がある。また、スライド支持板に水平姿勢で取り付けられた制御装置は、本体キャビネットの内部奥側に起立姿勢で取り付けられた場合に比べて、前面側に近いため、不正行為を受け易いという問題がある。また、スライド支持版を本体キャビネットの開口から突出させた状態で制御装置の上面を目視確認できるものの、その制御装置の下面(制御装置でのスライド支持板と対向する面)を目視確認できないため、制御装置の下面に不正な基板を取り付けた不正行為を発見できないという問題もある。
以下の(1)に係る発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、リールユニットの交換作業の邪魔にならず、制御装置の点検及び封印等の作業が容易であり、且つ、制御装置に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することを目的とする。
(1) 前面側に開口を有する筐体と、
前記筐体の前面側で開閉可能であって閉状態で前記開口を閉塞する扉と、
複数の図柄を変動表示する、前記筐体内部に設けられた図柄変動表示手段と、
遊技に関する制御を行う制御手段と、
前記制御手段を前記筐体の内部奥側で且つ前記図柄変動表示手段の上方箇所に起立姿勢で収納支持する収納支持状態と、前記制御手段をその前面及び裏面が視認可能に前記筐体の前記開口から引き出した傾倒姿勢で支持する引出支持状態とに変位する変位支持手段と、
前記収納支持状態から前記引出支持状態に変位する過程の少なくとも一部過程での前記制御手段の引き出し姿勢を規制する引出姿勢規制手段と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(1)に記載の発明によれば、筐体は、前面側に開口を有する。扉は、筐体の前面側で開閉可能であって閉状態でその開口を閉塞する。図柄変動表示手段は、筐体内部に設けられており、複数の図柄を変動表示する。制御手段は、遊技に関する制御を行う。変位支持手段は、制御手段を筐体の内部奥側で且つ図柄変動表示手段の上方箇所に起立姿勢で収納支持する収納支持状態と、制御手段をその前面及び裏面が視認可能に筐体の開口から引き出した傾倒姿勢で支持する引出支持状態とに変位する。
したがって、変位支持手段による制御手段の収納支持状態では、制御手段が筐体の内部奥側で且つ図柄変動表示手段の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、不正行為がし辛く、不正行為を低減できる。また、この収納支持状態では、制御手段が筐体の内部奥側で起立姿勢で収納支持されているので、図柄変動表示手段の上方スペースを確保でき、図柄変動表示手段の交換作業の邪魔にならない。
また、変位支持手段による制御手段の引出支持状態では、制御手段をその前面及び裏面が視認可能に、筐体の開口から引き出した傾倒姿勢で支持するので、筐体内部の暗がりの中で制御手段を確認するのではなく、筐体から引き出した傾倒姿勢でしかも制御手段の前面及び裏面が視認可能であるので、制御手段の点検及び封印等の作業を容易に行うことができるし、制御手段の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が扉を開状態にして、制御手段を筐体の開口から引き出した状態で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。
また、引出姿勢規制手段は、収納支持状態から引出支持状態に変位する過程の少なくとも一部過程での制御手段の引き出し姿勢を規制するので、制御手段の引き出しの際に筐体内部の他の部品などと接触させることを防止できる。例えば、誰が作業しても制御手段を規制された引き出し姿勢で引き出しすることができ、作業者による制御手段の引き出し方の違いで制御手段を筐体内部の他の部品などと接触させてしまうという問題を解消することができる。また、引出姿勢規制手段による制御手段の引き出し姿勢の規制に従って当該制御手段を引き出せばよいので、初めての作業者での戸惑いなくスムーズに制御手段を引き出すことができる。
その結果、図柄変動表示手段(例えば、リールユニット)の交換作業の邪魔にならず、制御手段(例えば、制御装置)の点検及び封印等の作業が容易であり、且つ、制御手段に対する不正行為を低減でき、制御手段の引き出しの際に筐体内部の他の部品等との接触を防止できる遊技機を提供することができる。
(2) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記引出姿勢規制手段は、前記起立姿勢の前記制御手段の下辺側を回動軸として当該制御手段を回動させた傾倒姿勢とした後に、当該傾倒姿勢の前記制御手段を引き出すように規制する
ことを特徴とする遊技機。
前記(2)に記載の発明によれば、引出姿勢規制手段は、起立姿勢の制御手段の下辺側を回動軸として当該制御手段を回動させた傾倒姿勢とした後に、当該傾倒姿勢の制御手段を引き出すように規制するので、制御手段が傾倒姿勢以外の禁止姿勢(例えば、傾斜姿勢や起立姿勢)で引き出されることを規制でき、この禁止姿勢での引き出しによる筐体内部の他の部品などへの接触を防止できる。
(3) 前記(2)に記載の遊技機において、
前記変位支持手段は、前記制御手段を支持する第1支持部と、この第1支持部が取り外し不可に連結されて前記第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から進出した進出位置とに当該第1支持部を進退自在に支持する第2支持部と、前記第2支持部が取り外し不可に連結されて当該第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに前記筐体の内部奥側で且つ前記図柄変動表示手段の上方箇所に固定される第3支持部とを備え、
前記制御手段を前記第1支持部に取り外し不可に封印する封印手段を備え、
前記引出姿勢規制手段は、前記第3支持部の正面視で両端箇所から前方にそれぞれ延出して前記傾倒姿勢の前記第2支持部の両側面に側面視でそれぞれ重なるように当該第3支持部に固定された一対の延出固定部材を備え、
前記一対の延出固定部材は、前記第1支持部が前記収納位置に収められた状態において前記第2支持部の前記起立姿勢と前記傾倒姿勢との回動を許容する回動許容部と、前記第2支持部が前記傾倒姿勢である状態において前記第1支持部の前記収容位置と前記進出位置との進退を許容する進退許容部とをそれぞれ備えており、前記筐体内部の両側壁面の近傍に位置している
ことを特徴とする遊技機。
前記(3)に記載の発明によれば、変位支持手段は、第1〜第3支持部を備えている。第1支持部は、制御手段を支持する。第2支持部は、第1支持部が取り外し不可に連結されており、第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から進出した進出位置とに当該第1支持部を進退自在に支持する。第3支持部は、第2支持部が取り外し不可に連結されており、第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに、筐体の内部奥側で且つ図柄変動表示手段の上方箇所に固定される。封印手段は、制御手段を第1支持部に取り外し不可に封印する。したがって、封印手段によって制御手段が第1支持部に取り外し不可に封印されているので、制御手段を第1支持部から取り外すことを低減できる。また、第1〜第3支持部が取り外し不可に連結されているので、第1〜第3支持部を取り外したりすることを低減できる。その結果、制御手段だけを取り外したり、制御手段を第1,第2支持部ごとを取り外したりして制御手段に不正を施して戻したり、制御手段を取り外して別の不正な制御手段に交換したりすることを低減でき、制御手段への不正対策に優れる。また、変位支持手段による制御手段の引出支持状態を好適に実現することができる。
また、引出姿勢規制手段は、第3支持部の正面視で両端箇所から前方にそれぞれ延出して傾倒姿勢の第2支持部の両側面に側面視でそれぞれ重なるように当該第3支持部に固定された一対の延出固定部材を備えている。この一対の延出固定部材は、第1支持部が収納位置に収められた状態において第2支持部の起立姿勢と傾倒姿勢との回動を許容する回動許容部と、第2支持部が傾倒姿勢である状態において第1支持部の収容位置と進出位置との進退を許容する進退許容部とをそれぞれ備えている。また、一対の延出固定部材は、筐体内部の両側壁面の近傍に位置しているので、第1支持部と第2支持部との連結箇所に不正にアクセスすることを困難にでき、かかる連結を不正に解除することを低減できる。
(4) 前記(3)に記載の遊技機において、
前記延出固定部材の前記回動許容部は、前記第2支持部の回動を許容するべく円弧状の切り欠き孔であり、
前記延出固定部材の前記進退許容部は、前記円弧状の切り欠き孔に連通されて、前記第1支持部の進退を許容するべく直線状の切り欠き孔であり、
前記第1支持部は、その両側面箇所に、かしめ穴が形成され、
前記第2支持部は、その両側面箇所に、前記第1支持部の進退方向に延びる直線状切り欠き孔が形成され、
圧入ピンを、前記延出固定部材の前記切り欠き孔と、前記第2支持部の直線状切り欠き孔とにその順番に挿入した状態で前記第1支持部の前記かしめ穴に圧入することで、前記第1支持部が前記第2支持部に取り外し不可に連結され、
前記圧入ピンの長さは、前記延出固定部材と前記筐体の内面との距離よりも長くなっている
ことを特徴とする遊技機。
前記(4)に記載の発明によれば、延出固定部材の回動許容部は、第2支持部の回動を許容するべく円弧状の切り欠き孔となっている。延出固定部材の進退許容部は、円弧状の切り欠き孔に連通されて、第1支持部の進退を許容するべく直線状の切り欠き孔となっている。第1支持部は、その両側面箇所に、かしめ穴が形成されている。第2支持部は、その両側面箇所に、第1支持部の進退方向に延びる直線状切り欠き孔が形成されている。圧入ピンを、延出固定部材の切り欠き孔と、第2支持部の直線状切り欠き孔とにその順番に挿入した状態で第1支持部のかしめ穴に圧入することで、第1支持部が第2支持部に取り外し不可に連結されている。圧入ピンの長さは、延出固定部材と筐体の内面との距離よりも長くなっているので、圧入ピンを不正に抜こうとしても、そのピン頭が筐体の内面に当り抜くことができない。よって、圧入ピンの不正な抜き取りを低減できる。
(5) 前記(3)または(4)に記載の遊技機において、
前記制御手段を前記筐体の前記開口から引き出した引出支持状態でその裏面を表向けるように姿勢変更する姿勢変更手段を備え、
前記一対の延出固定部材は、前記傾倒姿勢の前記第2支持部から前記第1支持部が前記進出位置に進出された状態において前記第1支持部の裏面を表向けることを許容する表向け許容部をそれぞれ備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(5)に記載の発明によれば、姿勢変更手段は、制御手段を筐体の開口から引き出した引出支持状態でその裏面を表向けるように姿勢変更する。一対の延出固定部材は、傾倒姿勢の第2支持部から第1支持部が進出位置に進出された状態において第1支持部の裏面を表向けることを許容する表向け許容部をそれぞれ備えている。したがって、筐体から引き出した状態で制御手段をその裏面を表向けるように姿勢変更できるので、制御手段の前面及び裏面について作業者(例えば、メーカー作業者、ホール関係者など)の姿勢を変えることなく、制御手段の点検及び封印等の作業を容易に行うことができるし、制御手段の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。
(6) 前面側に開口を有する筐体と、
前記筐体の前面側で開閉可能であって閉状態で前記開口を閉塞する扉と、
前記筐体内部に設けられた遊技部品と、
遊技に関する制御を行う制御手段と、
前記制御手段を前記筐体の内部奥側で且つ前記遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納支持する収納支持状態と、前記制御手段をその前面及び裏面が視認可能に前記筐体の前記開口から引き出した状態で支持する引出支持状態とに変位する変位支持手段と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(6)に記載の発明によれば、筐体は、前面側に開口を有する。扉は、筐体の前面側で開閉可能であって閉状態でその開口を閉塞する。遊技部品は、筐体内部に設けられている。制御手段は、遊技に関する制御を行う。変位支持手段は、制御手段を筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納支持する収納支持状態と、制御手段をその前面及び裏面が視認可能に筐体の開口から引き出した状態で支持する引出支持状態とに変位する。
したがって、変位支持手段による制御手段の収納支持状態では、制御手段が筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、不正行為がし辛く、不正行為を低減できる。また、この収納支持状態では、制御手段が筐体の内部奥側で起立姿勢で収納支持されているので、遊技部品の上方スペースを確保でき、遊技部品の交換作業の邪魔にならない。
また、変位支持手段による制御手段の引出支持状態では、制御手段をその前面及び裏面が視認可能に、少なくとも一部が筐体の開口から引き出した状態で支持するので、筐体内部の暗がりの中で制御手段全体が入ったままで確認するのではなく、筐体から少なくとも一部が引き出した状態でしかも制御手段の前面及び裏面が視認可能であるので、制御手段の点検及び封印等の作業を容易に行うことができるし、制御手段の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が扉を開状態にして、制御手段を筐体の開口から引き出した状態で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。その結果、遊技部品(例えば、リールユニット)の交換作業の邪魔にならず、制御手段(例えば、制御装置)の点検及び封印等の作業が容易であり、且つ、制御手段に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することができる。
なお、本明細書で言う「筐体」は、前面側に開口を有する、上板、下板、左板、右板及び奥板からなる箱体以外にも、奥板無しの枠体としてもよい。また、本明細書で言う「遊技部品」としては、複数の図柄(単数の図柄であってもよい)を変動表示する図柄変動表示手段(例えば、リールユニットや画像表示装置)や遊技媒体関連装置(例えば、ホッパ)など各種の遊技部品が挙げられる。また、本明細書で言う「前面及び裏面が視認可能」とは、前面及び裏面の少なくとも一部が視認可能であってもよい。また、本明細書で言う「開口から引き出した状態」とは、制御手段の少なくとも一部が開口から引き出した状態をいう。よって、制御手段の一部が開口内にあるものを含む。
(7) 前記(6)に記載の遊技機において、
前記変位支持手段は、前記制御手段を支持する第1支持部と、この第1支持部が取り外し不可に連結されて前記第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から進出した進出位置とに当該第1支持部を進退自在に支持する第2支持部と、前記第2支持部が取り外し不可に連結されて当該第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに前記筐体の内部奥側で且つ前記遊技部品の上方箇所に固定される第3支持部とを備え、
前記制御手段を前記第1支持部に取り外し不可に封印する封印手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(7)に記載の発明によれば、変位支持手段は、第1〜第3支持部を備えている。第1支持部は、制御手段を支持する。第2支持部は、第1支持部が取り外し不可に連結されており、第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から進出した進出位置とに当該第1支持部を進退自在に支持する。第3支持部は、第2支持部が取り外し不可に連結されており、第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに、筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に固定される。封印手段は、制御手段を第1支持部に取り外し不可に封印する。したがって、封印手段によって制御手段が第1支持部に取り外し不可に封印されているので、制御手段を第1支持部から取り外すことを低減できる。また、第1〜第3支持部が取り外し不可に連結されているので、第1〜第3支持部を取り外したりすることを低減できる。その結果、制御手段だけを取り外したり、制御手段を第1,第2支持部ごとを取り外したりして制御手段に不正を施して戻したり、制御手段を取り外して別の不正な制御手段に交換したりすることを低減でき、制御手段への不正対策に優れる。また、変位支持手段による制御手段の引出支持状態を好適に実現することができる。
特に、第1支持部と第2支持部との連結構造としては、第1支持部での第2支持部に近い側の箇所であって両外側からピン圧入やネジ止めなどして当該第1支持部を第2支持部に対して進退自在に固定することが好ましい。この場合には、筐体の側面視で上記連結箇所が当該筐体の側面で覆われて隠れるため、かかる連結作業を解除するための作業スペースが少なく、さらに取り外し不可とすることができる。よって、第1〜第3支持部ごと取り外した状態にすることで、かかる連結箇所の解除作業を行うことができる。つまり、かかる連結部分が露わにならないように配設するのが好ましい。
なお、本明細書で言う「取り外し不可」とは、一般的な工具(ドライバー)によって、又は手作業によっては取り外せないことを意味する。
(8) 前記(7)に記載の遊技機において、
前記第2支持部は、前記第3支持部に対して傾倒姿勢としての水平姿勢となった状態で、前記第1支持部を前記収容位置と進出位置とにスライド進退自在に支持するスライド支持部と、前記第1支持部をスライド進出させて進出位置にある状態では、当該第1支持部を前記筐体の前記開口から引き出した水平状態で保持する水平保持部とを備え、
前記第1支持部または前記制御手段の少なくとも一方は、当該第1支持部の水平状態において前記封印手段による封印を解除するために破壊される被破壊部を備え、
前記第1支持部は、前記被破壊部の破壊によって封印が解除された前記制御手段を支持する
ことを特徴とする遊技機。
前記(8)に記載の発明によれば、第2支持部は、第2支持部は、第3支持部に対して傾倒姿勢としての水平姿勢となった状態で、第1支持部を収容位置と進出位置とにスライド進退自在に支持するスライド支持部と、第1支持部をスライド進出させて進出位置にある状態では、当該第1支持部を筐体の開口から引き出した水平状態で保持する水平保持部とを備えている。被破壊部は、第1支持部または制御手段の少なくとも一方に設けられ、第1支持部の水平状態において封印手段による封印を解除するために破壊される。第1支持部は、被破壊部の破壊によって封印が解除された制御手段を支持する。したがって、制御手段を支持する第1支持部を第2支持部の収容位置にした状態で、この第2支持部を起立姿勢とした収納支持状態から、この第2支持部を第3支持部に対して傾倒姿勢としての水平姿勢とした後に、第1支持部を筐体の開口から引き出して水平状態で保持することができ、第1支持部の水平状態において被破壊部の破壊作業つまり封印解除作業がし易い。特に、被破壊部は、手前側に配設されている方が作業性がよい。また、力を入れて封印解除するような場合でも、第1支持部の水平状態が水平保持部によって保持されるので、下方の遊技部品を保護することができる。
(9) 前記(6)に記載の遊技機において、
前記変位支持手段は、前記制御手段を支持する第1支持部と、この第1支持部が取り外し不可に連結されて前記第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から回動した回動位置とに当該第1支持部を回動自在に支持するものであって起立姿勢で折り畳み状態となり傾倒姿勢で伸張状態となる第2支持部と、前記第2支持部が取り外し不可に連結されて当該第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに前記筐体の内部奥側で且つ前記遊技部品の上方箇所に固定される第3支持部とを備え、
前記制御手段を前記第1支持部に取り外し不可に封印する封印手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(9)に記載の発明によれば、変位支持手段は、第1〜第3支持部を備えている。第1支持部は、制御手段を支持する。第2支持部は、第1支持部が取り外し不可に連結されており、第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から回動した回動位置とに当該第1支持部を回動自在に支持するものであって、起立姿勢では折り畳み状態となり、傾倒姿勢では伸張状態となる。第3支持部は、第2支持部が取り外し不可に連結されており、第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに、筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に固定される。封印手段は、制御手段を第1支持部に取り外し不可に封印する。したがって、封印手段によって制御手段が第1支持部に取り外し不可に封印されているので、制御手段を第1支持部から取り外すことを低減できる。また、第1〜第3支持部が取り外し不可に連結されているので、第1〜第3支持部を取り外したりすることを低減できる。その結果、制御手段だけを取り外したり、制御手段を第1,第2支持部ごとを取り外したりして制御手段に不正を施して戻したり、制御手段を取り外して別の不正な制御手段に交換したりすることを低減でき、制御手段への不正対策に優れる。また、変位支持手段による制御手段の引出支持状態を好適に実現することができる。
特に、第1支持部と第2支持部との連結構造としては、第1支持部での第2支持部に近い側の箇所であって両外側からピン圧入やネジ止めなどして当該第1支持部を第2支持部に対して回動自在に固定することが好ましい。この場合には、筐体の側面視で上記連結箇所が当該筐体の側面で覆われて隠れるため、かかる連結作業を解除するための作業スペースが少なく、さらに取り外し不可とすることができる。よって、第1〜第3支持部ごと取り外した状態にすることで、かかる連結箇所の解除作業を行うことができる。つまり、かかる連結部分が露わにならないように配設するのが好ましい。
(10) 前記(9)に記載の遊技機において、
前記第1支持部は、起立姿勢の前記第2支持部の前記収容位置から回動して水平姿勢となり、
前記第2支持部は、前記第1支持部が取り外し不可で当該第1支持部が回動自在に連結された回動連結部を先端側に備えた第1腕部材と、この第1腕部材の後端側に取り外し不可で当該第1腕部材が回動自在に連結された回動連結部を先端側に備えた第2腕部材とを備え、この第2腕部材の後端側が前記第3支持部に対して回動自在に連結支持されており、側面視で前記第1腕部材と前記第2腕部材とを折り畳んで重なるようにした起立姿勢から、前記第1腕部材と前記第2腕部材とを伸張した水平姿勢となり、
前記変位支持手段は、当該第1腕部材と前記第2腕部材とを伸張した水平姿勢にして前記第1支持部を前記筐体の前記開口から引き出した水平状態で保持する水平保持部を備え、
前記第1支持部または前記制御手段の少なくとも一方は、当該第1支持部の水平状態において前記封印手段による封印を解除するために破壊される被破壊部を備え、
前記第1支持部は、前記被破壊部の破壊によって封印が解除された前記制御手段を支持する
ことを特徴とする遊技機。
前記(10)に記載の発明によれば、第1支持部は、起立姿勢の第2支持部の収容位置から回動して水平姿勢となる。第2支持部は、第1支持部が取り外し不可で当該第1支持部が回動自在に連結された回動連結部を先端側に備えた第1腕部材と、この第1腕部材の後端側に取り外し不可で当該第1腕部材が回動自在に連結された回動連結部を先端側に備えた第2腕部材とを備え、この第2腕部材の後端側が第3支持部に対して回動自在に連結支持されており、側面視で第1腕部材と第2腕部材とが折り畳んで重なるようにした起立姿勢から、第1腕部材と第2腕部材とを伸張した水平姿勢となる。変位支持手段は、第1腕部材と第2腕部材とを伸張した水平姿勢にして第1支持部を筐体の開口から引き出した水平状態で保持する水平保持部を備えている。被破壊部は、第1支持部または制御手段の少なくとも一方に設けられ、第1支持部の水平状態において封印手段による封印を解除するために破壊される。第1支持部は、被破壊部の破壊によって封印が解除された制御手段を支持する。したがって、制御手段を支持する第1支持部を起立姿勢の第2支持部の収容位置から回動して水平姿勢とし、側面視で第1腕部材と第2腕部材とが折り畳んで重なるようにした起立姿勢から、第1腕部材と第2腕部材とを伸張した水平姿勢とし、第1支持部を筐体の開口から引き出して水平状態で保持することができ、第1支持部の水平状態において被破壊部の破壊作業つまり封印解除作業がし易い。特に、被破壊部は、手前側に配設されている方が作業性がよい。また、力を入れて封印解除するような場合でも、第1支持部の水平状態が水平保持部によって保持されるので、下方の遊技部品を保護することができる。
(11) 前面側に開口を有する筐体と、
前記筐体の前面側で開閉可能であって閉状態で前記開口を閉塞する扉と、
前記筐体内部に設けられた遊技部品と、
遊技に関する制御を行う制御手段と、
前記制御手段を前記筐体の内部奥側で且つ前記遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納支持する収納支持状態と、前記制御手段をその一方面及びその反対面が視認可能に前記筐体の前記開口から引き出した状態で支持する引出支持状態とに変位する変位支持手段と、
前記制御手段を前記筐体の前記開口から引き出した引出支持状態で前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更する姿勢変更手段と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(11)に記載の発明によれば、筐体は、前面側に開口を有する。扉は、筐体の前面側で開閉可能であって閉状態でその開口を閉塞する。遊技部品は、筐体内部に設けられている。制御手段は、遊技に関する制御を行う。変位支持手段は、制御手段を筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納支持する収納支持状態と、制御手段をその一方面及びその反対面が視認可能に筐体の開口から引き出した状態で支持する引出支持状態とに変位する。姿勢変更手段は、制御手段を筐体の開口から引き出した引出支持状態で前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更する。
したがって、変位支持手段による制御手段の収納支持状態では、制御手段が筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、不正行為がし辛く、不正行為を低減できる。また、この収納支持状態では、制御手段が筐体の内部奥側で起立姿勢で収納支持されているので、遊技部品の上方スペースを確保でき、遊技部品の交換作業の邪魔にならない。
また、変位支持手段による制御手段の引出支持状態では、制御手段をその一方面及びその反対面が視認可能に、少なくとも一部が筐体の開口から引き出した状態で支持するので、筐体内部の暗がりの中で制御手段を確認するのではなく、筐体から少なくとも一部が引き出した状態で制御手段の一方面及びその反対面のうち上側を向いていた面が視認可能である。さらに、筐体から引き出した状態で制御手段を前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更できるので、制御手段の一方面及びその反対面について作業者(例えば、メーカー作業者、ホール関係者など)の姿勢を変えることなく、制御手段の点検及び封印等の作業を容易に行うことができるし、制御手段の一方面または反対面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が扉を開状態にして、制御手段を筐体の開口から引き出した状態で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。その結果、遊技部品(例えば、リールユニット)の交換作業の邪魔にならず、制御手段(例えば、制御装置)の点検及び封印等の作業が容易であり、且つ、制御手段に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することができる。
なお、本明細書で言う「下側を向いていた面」とは、引出支持状態でその下側を向いていた面とは反対面側が確認可能な程度に下側を向いた面をいう。また、本明細書で言う「表向ける」とは、正面向きや上向きも含む。
(12) 前記(11)に記載の遊技機において、
前記変位支持手段は、前記制御手段を支持する第1支持部と、この第1支持部が取り外し不可に連結されて前記第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から進出した進出位置とに当該第1支持部を進退自在に支持する第2支持部と、前記第2支持部が取り外し不可に連結されて当該第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに前記筐体の内部奥側で且つ前記遊技部品の上方箇所に固定される第3支持部とを備え、
前記制御手段を前記第1支持部に取り外し不可に封印する封印手段を備え、
前記姿勢変更手段は、前記制御手段を前記筐体の前記開口から引き出した引出支持状態で前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持する表向き傾斜姿勢保持手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(12)に記載の発明によれば、変位支持手段は、第1〜第3支持部を備えている。第1支持部は、制御手段を支持する。第2支持部は、第1支持部が取り外し不可に連結されており、第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から進出した進出位置とに当該第1支持部を進退自在に支持する。第3支持部は、第2支持部が取り外し不可に連結されており、第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに、筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に固定される。封印手段は、制御手段を第1支持部に取り外し不可に封印する。したがって、封印手段によって制御手段が第1支持部に取り外し不可に封印されているので、制御手段を第1支持部から取り外すことを低減できる。また、第1〜第3支持部が取り外し不可に連結されているので、第1〜第3支持部を取り外したりすることを低減できる。その結果、制御手段だけを取り外したり、制御手段を第1,第2支持部ごとを取り外したりして制御手段に不正を施して戻したり、制御手段を取り外して別の不正な制御手段に交換したりすることを低減でき、制御手段への不正対策に優れる。
また、表向き傾斜姿勢保持手段は、制御手段を筐体の開口から引き出した引出支持状態で前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持するので、作業者(例えば、メーカー作業者、ホール関係者など)は、表向き傾斜姿勢で保持された制御手段の前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面に正対してこの制御手段の点検及び封印等の作業を行うことができる。
特に、第1支持部と第2支持部との連結構造としては、第1支持部での第2支持部に近い側の箇所であって両外側からピン圧入やネジ止めなどして当該第1支持部を第2支持部に進退自在に固定することが好ましい。この場合には、筐体の側面視で上記連結箇所が当該筐体の側面で覆われて隠れるため、かかる連結作業を解除するための作業スペースが少なく、さらに取り外し不可とすることができる。よって、第1〜第3支持部ごと取り外した状態にすることで、かかる連結箇所の解除作業を行うことができる。つまり、かかる連結部分が露わにならないように配設するのが好ましい。
(13) 前記(12)に記載の遊技機において、
前記第2支持部は、前記第3支持部に対して傾倒姿勢としての水平姿勢となった状態で、前記第1支持部を前記収容位置と進出位置とにスライド進退自在に支持するスライド支持部と、前記第1支持部をスライド進出させて進出位置にある状態では、当該第1支持部を前記筐体の前記開口から引き出した水平状態で保持する水平保持部と、前記水平保持部で水平状態で保持された前記第1支持部を前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持する表向き傾斜姿勢保持部と、を備え、
前記第1支持部または前記制御手段の少なくとも一方は、当該第1支持部の水平状態において前記封印手段による封印を解除するために破壊される被破壊部を備え、
前記第1支持部は、前記被破壊部の破壊によって封印が解除された前記制御手段を支持する
ことを特徴とする遊技機。
前記(13)に記載の発明によれば、第2支持部は、第3支持部に対して傾倒姿勢としての水平姿勢となった状態で、第1支持部を収容位置と進出位置とにスライド進退自在に支持するスライド支持部と、第1支持部をスライド進出させて進出位置にある状態では、当該第1支持部を筐体の開口から引き出した水平状態で保持する水平保持部と、この水平保持部で水平状態で保持された第1支持部を前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持する表向き傾斜姿勢保持部と、を備えている。被破壊部は、第1支持部または制御手段の少なくとも一方に設けられ、第1支持部の水平状態において封印手段による封印を解除するために破壊される。第1支持部は、被破壊部の破壊によって封印が解除された制御手段を支持する。したがって、制御手段を支持する第1支持部を第2支持部の収容位置にした状態で、この第2支持部を起立姿勢とした収納支持状態から、この第2支持部を第3支持部に対して傾倒姿勢としての水平姿勢とした後に、第1支持部を筐体の開口から引き出して水平状態で保持することができ、第1支持部の水平状態において被破壊部の破壊作業つまり封印解除作業がし易い。特に、被破壊部は、手前側に配設されている方が作業性がよい。また、力を入れて封印解除するような場合でも、第1支持部の水平状態が水平保持部によって保持されるので、下方の遊技部品を保護することができる。また、水平保持部で水平状態で保持された第1支持部を前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持するので、制御手段の前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面の点検及び封印等の作業を容易に行うことができ、制御手段の前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面への不正な基板の取り付けが発見し易い。
(14) 前記(11)に記載の遊技機において、
前記変位支持手段は、前記制御手段を支持する第1支持部と、この第1支持部が取り外し不可に連結されて前記第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から回動した回動位置とに当該第1支持部を回動自在に支持するものであって起立姿勢で折り畳み状態となり傾倒姿勢で伸張状態となる第2支持部と、前記第2支持部が取り外し不可に連結されて当該第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに前記筐体の内部奥側で且つ前記遊技部品の上方箇所に固定される第3支持部とを備え、
前記制御手段を前記第1支持部に取り外し不可に封印する封印手段を備え、
前記姿勢変更手段は、前記制御手段を前記筐体の前記開口から引き出した引出支持状態で前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持する表向き傾斜姿勢保持手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(14)に記載の発明によれば、変位支持手段は、第1〜第3支持部を備えている。第1支持部は、制御手段を支持する。第2支持部は、第1支持部が取り外し不可に連結されており、第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から回動した回動位置とに当該第1支持部を回動自在に支持するものであって、起立姿勢では折り畳み状態となり、傾倒姿勢では伸張状態となる。第3支持部は、第2支持部が取り外し不可に連結されており、第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに回動自在に支持するとともに、筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に固定される。封印手段は、制御手段を第1支持部に取り外し不可に封印する。したがって、封印手段によって制御手段が第1支持部に取り外し不可に封印されているので、制御手段を第1支持部から取り外すことを低減できる。また、第1〜第3支持部が取り外し不可に連結されているので、第1〜第3支持部を取り外したりすることを低減できる。その結果、制御手段だけを取り外したり、制御手段を第1,第2支持部ごとを取り外したりして制御手段に不正を施して戻したり、制御手段を取り外して別の不正な制御手段に交換したりすることを低減でき、制御手段への不正対策に優れる。また、変位支持手段による制御手段の引出支持状態を好適に実現することができる。
また、表向き傾斜姿勢保持手段は、制御手段を筐体の開口から引き出した引出支持状態で前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持するので、作業者(例えば、メーカー作業者、ホール関係者など)は、表向き傾斜姿勢で保持された制御手段の前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面に正対してこの制御手段の点検及び封印等の作業を行うことができる。
(15) 前記(14)に記載の遊技機において、
前記第1支持部は、起立姿勢の前記第2支持部の前記収容位置から回動して水平姿勢となり、
前記第2支持部は、前記第1支持部が取り外し不可で当該第1支持部が回動自在に連結された回動連結部を先端側に備えた第1腕部材と、この第1腕部材の後端側に取り外し不可で当該第1腕部材が回動自在に連結された回動連結部を先端側に備えた第2腕部材とを備え、この第2腕部材の後端側が前記第3支持部に対して回動自在に連結支持されており、側面視で前記第1腕部材と前記第2腕部材とが折り畳んで重なるようにした起立姿勢から、前記第1腕部材と前記第2腕部材とを伸張した水平姿勢となり、
前記第2支持部は、前記第1腕部材と前記第2腕部材とを伸張した水平姿勢にして前記第1支持部を前記筐体の前記開口から引き出した水平状態で保持する水平保持部と、前記水平保持部で水平状態で保持された前記第1支持部を前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持する表向き傾斜姿勢保持部と、を備え、
前記第1支持部または前記制御手段の少なくとも一方は、当該第1支持部の水平状態において前記封印手段による封印を解除するために破壊される被破壊部を備え、
前記第1支持部は、前記被破壊部の破壊によって封印が解除された前記制御手段を支持する
ことを特徴とする遊技機。
前記(15)に記載の発明によれば、第1支持部は、起立姿勢の第2支持部の収容位置から回動して水平姿勢となる。第2支持部は、第1支持部が取り外し不可で当該第1支持部が回動自在に連結された回動連結部を先端側に備えた第1腕部材と、この第1腕部材の後端側に取り外し不可で当該第1腕部材が回動自在に連結された回動連結部を先端側に備えた第2腕部材とを備え、この第2腕部材の後端側が第3支持部に対して回動自在に連結支持されており、側面視で第1腕部材と第2腕部材とが折り畳んで重なるようにした起立姿勢から、第1腕部材と第2腕部材とを伸張した水平姿勢となる。第2支持部は、第1腕部材と第2腕部材とを伸張した水平姿勢にして第1支持部を筐体の開口から引き出した水平状態で保持する水平保持部と、この水平保持部で水平状態で保持された第1支持部を前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持する表向き傾斜姿勢保持部と、を備えている。したがって、制御手段を支持する第1支持部を起立姿勢の第2支持部の収容位置から回動して水平姿勢とし、側面視で第1腕部材と第2腕部材とが折り畳んで重なるようにした起立姿勢から、第1腕部材と第2腕部材とを伸張した水平姿勢とし、第1支持部を筐体の開口から引き出して水平状態で保持することができ、第1支持部の水平状態において被破壊部の破壊作業つまり封印解除作業がし易い。特に、被破壊部は、手前側に配設されている方が作業性がよい。また、力を入れて封印解除するような場合でも、第1支持部の水平状態が水平保持部によって保持されるので、下方の遊技部品を保護することができる。また、水平保持部で水平状態で保持された第1支持部を前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面を表向けるように姿勢変更した表向き傾斜姿勢で保持するので、制御手段の前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面の点検及び封印等の作業を容易に行うことができ、制御手段の前記一方面及びその反対面のうち下側を向いていた面への不正な基板の取り付けが発見し易い。
(16) 前記(1)から(14)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記制御手段は、遊技に関する所定の制御を司る制御基板と、前記制御基板を内部に収容する基板収容ケースとを備え、
前記封印手段は、前記基板収容ケースから前記制御基板の取り出しを抑止するものであり、
さらに、前記封印手段は、係止部材が挿入される、前記第1支持部に形成された挿入部と、前記挿入部に挿入された前記係止部材が挿入されて引き抜き不可に係止する、前記基板収容ケースに形成された被封止部とを備え、
前記被封止部は、前記基板収容ケースから前記制御基板の取り出しの抑止を解除するべく破壊される抑止解除用被破壊部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(16)に記載の発明によれば、抑止解除用被破壊部を破壊することで、基板収容ケースから制御基板を取り出し可能とすることができ、抑止解除用被破壊部の破壊痕を見ることで、基板収容ケースが開封されたことがわかる。
(17) 前記(16)に記載の遊技機において、
前記基板収容ケースは、前記制御基板が取り付けられる第1ケース体と、前記第1ケース体でのその制御基板取付面側に合わされる第2ケース体とを備え、前記第1ケース体と前記第2ケース体とを合わせた状態で前記第1ケース体または前記第2ケース体の少なくとも一方を当該合わせ面所定方向にスライド移動させることで前記第1ケース体と前記第2ケース体とを係止する係止手段を備え、
前記封印手段は、前記係止手段によって係止状態とされた前記第1ケース体及び前記第2ケース体を開封不可に封止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(17)に記載の発明によれば、基板収容ケースの係止手段は、制御基板が取り付けられた第1ケース体でのその制御基板取付面側に第2ケース体を合わせた状態で第1ケース体または第2ケース体の少なくとも一方を当該合わせ面所定方向にスライド移動させることで、第1ケース体と第2ケース体とを係止する。封印手段は、係止手段によって係止状態とされた第1ケース体及び第2ケース体を開封不可に封止する。したがって、封印手段によって第1ケース体及び第2ケース体が開封不可に封止されているので、遊技機用基板収容ケースが不正に開封されることを低減できる。また、この封止状態では、係止手段によって第1ケース体及び第2ケース体がスライド係止されており、第1ケース体及び第2ケース体をスライド方向に直交する対向方向に開けることができず、基板収容ケースが不正に開封されることを低減できる。
(18) 前記(17)に記載の遊技機において、
前記係止手段は、
前記第1ケース体または前記第2ケース体の一方のケース体での前記スライド方向に平行な両辺箇所にその辺方向に並設された複数個の鉤状突起部と、
前記第1ケース体または前記第2ケース体の他方のケース体での前記スライド方向に平行な両辺箇所にその辺方向に並設された、前記鉤状突起部が挿入されて係止可能な複数個の被鉤状突起係止部とを備えるとともに、
前記第1ケース体または前記第2ケース体の少なくとも一方を前記スライド移動させることで前記鉤状突起部と前記被鉤状突起係止部とが係止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(18)に記載の発明によれば、基板収容ケースの係止手段は、第1ケース体または第2ケース体の一方のケース体でのスライド方向に平行な両辺箇所にその辺方向に並設された複数個の鉤状突起部と、第1ケース体または第2ケース体の他方のケース体でのスライド方向に平行な両辺箇所にその辺方向に並設された、鉤状突起部が挿入されて係止可能な複数個の被鉤状突起係止部とを備えるとともに、第1ケース体または第2ケース体の少なくとも一方をスライド移動させることで鉤状突起部と被鉤状突起係止部とが係止するので、封印手段によって第1ケース体及び第2ケース体が開封不可に封止された封止状態では、第1ケース体または第2ケース体の両辺で所定長さに亘って配置された複数個の鉤状突起部及び被鉤状突起係止部でスライド係止されており、細状の不正具を第1ケース体と第2ケース体との間に挿し入れるなどして第1ケース体と第2ケース体との間に隙間を開けたり、第1ケース体及び第2ケース体を開けたりすることを低減でき、基板収容ケースが不正に隙間形成や開封されることを低減できる。
また、本明細書は、次のような第1課題を解決できる、遊技機に係る発明も開示している。
<第1課題>
従来の前述した第1先行例及び第2先行例のスロットマシンでは、例えば、本体キャビネットの扉を開いた状態にすると、制御装置を開封不可とするかしめ箇所、あるいは、制御装置を可動取付装置に取り外し不可とするかしめ箇所が見えるため、かしめ箇所にアクセス可能であり、不正なかしめ切断(破壊)作業によってかしめ固定が不正に解除されるという問題がある。
また、正当な作業者(例えば、ホール関係者や製造会社の技術者など)がかしめ解除する場合には、前述した第1先行例のスロットマシンでは、本体キャビネットの内部奥側に位置する起立姿勢の制御装置に対してかしめ解除作業を行うことになるが、本体キャビネットの内部が暗いし、制御装置が奥側に位置することもあって、かしめ解除作業が煩わしいという問題がある。
また、前述した第2先行例のスロットマシンでは、スライド支持板に水平姿勢で取り付けられた制御装置は、本体キャビネットの内部奥側に起立姿勢で取り付けられた場合に比べて、前面側に近いため、不正行為を受け易いという問題がある。また、スライド支持版を本体キャビネットの開口から突出させた状態で制御装置の上面を目視確認できるものの、その制御装置の下面(制御装置でのスライド支持板と対向する面)を目視確認できないため、制御装置の下面に不正な基板を取り付けた不正行為を発見できないという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、制御装置の点検、封印及びその解除等の作業が容易であり、且つ、制御装置に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することを目的とする。
(19) 前面側に開口を有する筐体と、
前記筐体の前面側で開閉可能であって閉状態で前記開口を閉塞する扉と、
遊技に関する制御を行う制御基板を基板収容ケースの内部に収容した制御手段と、
前記制御手段が取り付けられる被取付部材と、
前記制御手段を開封不可に封印、または、前記制御手段を前記被取付部材に取り外し不可に封印する封止手段と、
前記被取付部材または前記制御手段の少なくとも一方に設けられた、前記封止手段による封印を解除するために破壊される封止解除用被破壊部と、
前記筐体の開口視で前記封止解除用被破壊部が見えないように前記制御手段を前記筐体の内部奥側箇所に起立姿勢で収納支持する隠蔽収納支持状態と、前記封止解除用被破壊部を露出させるように前記制御手段を傾倒姿勢にして前記筐体の前記開口から引き出した状態で支持する露出引出支持状態とに変位する隠蔽露出変更支持手段と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機である。
前記(19)に記載の発明によれば、筐体は、前面側に開口を有する。扉は、筐体の前面側で開閉可能であって閉状態でその開口を閉塞する。制御手段は、遊技に関する制御を行う制御基板を基板収容ケースの内部に収容したものである。被取付部材は、制御手段が取り付けられる。封止手段は、制御手段を開封不可に封印、または、制御手段を被取付部材に取り外し不可に封印する。封止解除用被破壊部は、封止手段による封印を解除するために破壊されるものであり、被取付部材または制御手段の少なくとも一方に設けられている。隠蔽露出変更支持手段は、筐体の開口視で封止解除用被破壊部が見えないように制御手段を筐体の内部奥側箇所に起立姿勢で収納支持する隠蔽収納支持状態と、封止解除用被破壊部を露出させるように制御手段を傾倒姿勢にして筐体の開口から引き出した状態で支持する露出引出支持状態とに変位する。
したがって、隠蔽露出変更支持手段による制御手段の隠蔽収納支持状態では、制御手段が筐体の内部奥側箇所に起立姿勢で収納支持されているので、筐体内部奥側の制御手段に対して不正行為をし難くできるだけでなく、たとえ筐体の扉を開けた状態としても筐体の開口視で封止解除用被破壊部が見えないので、封止解除用被破壊部に直接にアクセスすることができず、封止解除用被破壊部を不正に破壊することが困難であり、制御手段への不正行為がし辛く、制御手段に対する不正行為を低減できる。
また、隠蔽露出変更支持手段による制御手段の露出引出支持状態では、封止解除用被破壊部を露出させるように制御手段を傾倒姿勢にして筐体の開口から引き出した状態で支持するので、正当な作業者(例えば、ホール関係者や製造会社の技術者など)は、筐体内部の暗がりの中で制御手段を確認するのではなく、筐体から引き出した状態でしかも制御手段が視認可能であるので、制御手段の点検、封印及びその解除等の作業を容易に行うことができるし、制御手段の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が筐体の扉を開状態にして、制御手段を筐体の開口から引き出した状態(露出引出支持状態)で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。その結果、制御手段(例えば、制御装置)の点検、封印及びその解除等の作業が容易であり、且つ、制御手段に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することができる。
なお、本明細書で言う「開封不可」とは、破壊痕跡を残さずに開封できないという意味である。
(20) 前記(19)に記載の遊技機において、
前記封止解除用被破壊部は、前記制御手段の前記隠蔽収納支持状態において前記被取付部材または前記制御手段の少なくとも一方の裏面側上部箇所に設けられており、
前記隠蔽露出変更支持手段は、前記制御手段を起立姿勢と傾倒姿勢とに側面視下辺側を回動軸として回動自在に支持する
ことを特徴とする遊技機。
前記(20)に記載の発明によれば、封止解除用被破壊部は、制御手段の隠蔽収納支持状態において被取付部材または制御手段の少なくとも一方の裏面側上部箇所に設けられている。隠蔽露出変更支持手段は、制御手段を起立姿勢と傾倒姿勢とに側面視下辺側を回動軸として回動自在に支持する。したがって、封止解除用被破壊部は、制御手段の露出引出支持状態において、手前側上面箇所に位置しており、この封止解除用被破壊部に対して真上から破壊作業を行うことができ、封印解除作業がし易い。
(21) 前記(19)に記載の遊技機において、
前記隠蔽露出変更支持手段は、前記制御手段を支持する、前記被取付部材としての第1支持部と、この第1支持部が取り外し不可に連結されて前記第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から進出した進出位置とに当該第1支持部を進退自在に支持する第2支持部と、前記第2支持部が取り外し不可に連結されて当該第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに側面視下辺側を回動軸として回動自在に支持するとともに前記筐体の内部奥側箇所に固定される第3支持部とを備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(21)に記載の発明によれば、隠蔽露出変更支持手段は、第1〜第3支持部を備えている。被取付部材としての第1支持部は、制御手段を支持する。第2支持部は、第1支持部が取り外し不可に連結されており、第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から進出した進出位置とに当該第1支持部を進退自在に支持する。第3支持部は、第2支持部が取り外し不可に連結されており、第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに側面視下辺側を回動軸として回動自在に支持するとともに、筐体の内部奥側箇所に固定される。したがって、封止解除用被破壊部は、制御手段の露出引出支持状態において、手前側上面箇所に位置しており、この封止解除用被破壊部に対して真上から破壊作業を行うことができ、封印解除作業がし易い。また、封止手段が、制御手段を被取付部材に取り外し不可に封印するものである場合には、制御手段を第1支持部から取り外すことを低減できる。また、第1〜第3支持部が取り外し不可に連結されているので、第1〜第3支持部を取り外したりすることを低減できる。つまり、制御手段だけを取り外したり、制御手段を第1,第2支持部ごとを取り外したりして制御手段に不正を施して戻したり、制御手段を取り外して別の不正な制御手段に交換したりすることを低減でき、制御手段への不正対策に優れる。
また、「前記封止解除用被破壊部は、前記制御手段の前記隠蔽収納支持状態において前記被取付部材または前記制御手段の少なくとも一方の裏面側上部箇所に設けられており、
前記隠蔽露出変更支持手段は、前記制御手段を支持する、前記被取付部材としての第1支持部と、この第1支持部が取り外し不可に連結されて前記第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から回動した回動位置とに当該第1支持部を回動自在に支持するものであって起立姿勢で折り畳み状態となり傾倒姿勢で伸張状態となる第2支持部と、前記第2支持部が取り外し不可に連結されて当該第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに側面視下辺側を回動軸として回動自在に支持するとともに前記筐体の内部奥側箇所に固定される第3支持部とを備えている」としてもよい。
この場合には、封止解除用被破壊部は、制御手段の隠蔽収納支持状態において被取付部材または制御手段の少なくとも一方の裏面側上部箇所に設けられている。隠蔽露出変更支持手段は、第1〜第3支持部を備えている。被取付部材としての第1支持部は、制御手段を支持する。第2支持部は、第1支持部が取り外し不可に連結されており、第1支持部を収めた収容位置とこの収容位置から回動した回動位置とに当該第1支持部を回動自在に支持するものであって、起立姿勢では折り畳み状態となり、傾倒姿勢では伸張状態となる。第3支持部は、第2支持部が取り外し不可に連結されており、第2支持部を起立姿勢と傾倒姿勢とに側面視下辺側を回動軸として回動自在に支持するとともに、筐体の内部奥側箇所に固定される。したがって、封止解除用被破壊部は、制御手段の露出引出支持状態において、手前側上面箇所に位置しており、この封止解除用被破壊部に対して真上から破壊作業を行うことができ、封印解除作業がし易い。
また、封止手段が、制御手段を被取付部材に取り外し不可に封印するものである場合には、制御手段を第1支持部から取り外すことを低減できる。また、第1〜第3支持部が取り外し不可に連結されているので、第1〜第3支持部を取り外したりすることを低減できる。つまり、制御手段だけを取り外したり、制御手段を第1,第2支持部ごとを取り外したりして制御手段に不正を施して戻したり、制御手段を取り外して別の不正な制御手段に交換したりすることを低減でき、制御手段への不正対策に優れる。
(22) 前記(20)または(21)に記載の遊技機において、
前記被取付部材または前記制御手段は、当該制御手段の前記露出引出支持状態において前記封止解除用被破壊部の下方箇所に、その破壊によって分離された破壊部品の落下を防止する破壊部品落下防止手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(22)に記載の発明によれば、被取付部材または制御手段は、この制御手段の露出引出支持状態において封止解除用被破壊部の下方箇所に破壊部品落下防止手段を備えており、破壊部品落下防止手段は、封止解除用被破壊部の破壊によって分離された破壊部品の落下を防止する。したがって、封印解除した際にその破壊部品の落下が防止され、筐体内部に破壊部品が紛れ込んで見失ってしまうことや、筐体内部に入った破壊部品で当該筐体内の部品等が損傷することも低減できる。
また、本明細書は、次のような第2課題を解決できる、遊技機に係る発明も開示している。
<第2課題>
従来の前述した第1先行例及び第2先行例のスロットマシンでは、例えば、リールユニットの上部に設けられた上面板は、側面視で回転リールの前面側の上方位置には存在しておらず、かかる位置で交換作業中の制御装置を誤って落下させてしまうと、制御装置が回転リールに当って当該回転リールが損傷してしまうという問題がある。
また、第1先行例及び第2先行例のスロットマシンでは、リールユニット上に上面板が常時存在するため、リールユニットの交換作業がし辛いという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、制御装置の誤落下によるリールユニットの損傷低減及びリールユニットの交換作業を容易に行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
(23) 前面側に開口を有する筐体と、
前記筐体の前面側で開閉可能であって閉状態で前記開口を閉塞する扉と、
前記筐体内部に設けられた遊技部品と、
前記筐体の内部で且つ前記遊技部品の上方箇所に収納される、遊技に関する制御を行う制御手段と、
前記筐体の内部奥側で且つ前記遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納された収納状態と、少なくとも一部が前記遊技部品よりも前側に位置するように前記筐体の前記開口側に引き出された引出状態と、に変位する変位保護手段と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(23)に記載の発明によれば、筐体は、前面側に開口を有する。扉は、筐体の前面側で開閉可能であって閉状態でその開口を閉塞する。制御手段は、遊技に関する制御を行うものであり、筐体の内部で且つ遊技部品の上方箇所に収納される。変位保護手段は、筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納された収納状態と、少なくとも一部が遊技部品よりも前側に位置するように筐体の開口側に引き出された引出状態とに変位する。
したがって、変位保護手段の収納状態では、筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、遊技部品の上方スペースを確保でき、遊技部品の交換作業の邪魔にならない。
また、変位保護手段の引出状態では、その少なくとも一部が遊技部品よりも前側に位置するように筐体の開口側に引き出された状態となっているので、装着の際に誤って制御手段を落下させたとしても、制御手段が引出状態の変位保護手段に当って、この引出状態の変位保護手段の下方の遊技部品に当り難いので、遊技部品が損傷することが低減でき、遊技部品を保護することができる。
その結果、制御手段(例えば、制御装置)の誤落下による遊技部品(例えば、リールユニット)の損傷を低減でき、遊技部品(例えば、リールユニット)の交換作業を容易に行うことができる遊技機を提供することができる。
(24) 前記(23)に記載の遊技機において、
前記変位保護手段は、前記制御手段が取り付けられる被取付体を備えるとともに、前記制御手段を前記筐体の内部奥側で且つ前記遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納するように前記被取付体を支持する収納支持状態と、前記被取付体の少なくとも一部が前記遊技部品よりも前側に位置するように当該被取付体を前記筐体の前記開口側に引き出して支持する引出支持状態と、に変位するものであり、
前記被取付体は、前記引出支持状態において前記制御手段が載置されて当該制御手段の載置面側を覆う覆い部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(24)に記載の発明によれば、変位保護手段は、制御手段が取り付けられる被取付体を備えるとともに、制御手段を筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納するように被取付体を支持する収納支持状態と、被取付体の少なくとも一部が遊技部品よりも前側に位置するように当該被取付体を筐体の開口側に引き出して支持する引出支持状態と、に変位する。被取付体は、引出支持状態において制御手段が載置されて当該制御手段の載置面側を覆う覆い部を備えている。
したがって、変位保護手段による被取付体の引出支持状態では、被取付体の少なくとも一部が遊技部品よりも前側に位置するように当該被取付体を筐体の開口側に引き出された状態となっており、被取付体は、制御手段の載置面側を覆う覆い部を備えているので、工具や部品などを誤って落下させた場合であっても、落下工具や落下部品を被取付体の覆い部で受け止めることができ、この被取付体の下方にある遊技部品に落下工具や落下部品を当てることが低減でき、落下工具や落下部品から遊技部品を保護することができる。
本明細書中で言う「覆い部」とは、制御手段の載置面側の全体を覆うことを意味するが、全体に替えて、制御手段の載置面側の一部を覆うようにしてもよい。例えば、制御手段のかしめ部分の下側を覆うことが挙げられ、かしめ部品やかしめ切断片などの落下を低減でき、かかる部品が遊技機内にはってしまうことを低減できる。
(25) 前記(23)または(24)に記載の遊技機において、
前記変位保護手段による前記引出支持状態の前記被取付体が開状態の前記扉の内側所定箇所に当接することで、前記扉を開状態に維持する扉閉まり抑止手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(25)に記載の発明によれば、扉閉まり抑止手段は、変位保護手段による引出支持状態の被取付体が開状態の扉の内側所定箇所に当接することで、扉を開状態に維持するので、作業者は扉を開状態に維持するように持っておく必要がなく、制御手段の着脱作業に集中できる。また、制御手段の着脱作業中に扉が勢いよく閉まろうとして部品や装置が損傷することを低減できる。
また、本明細書は、次のような第3課題を解決できる、遊技機に係る発明も開示している。
<第3課題>
従来の前述した第1先行例及び第2先行例のスロットマシンでは、例えば、リールユニットの上部に設けられた上面板は、側面視で回転リールの前面側の上方位置には存在しておらず、かかる位置で交換作業中の制御装置を誤って落下させてしまうと、制御装置が回転リールに当って当該回転リールが損傷してしまうという問題がある。また、制御装置の着脱の際に、制御装置を回転リールに接触させてしまい、当該回転リールが損傷してしまうという問題がある。
また、第1先行例及び第2先行例のスロットマシンでは、リールユニット上に上面板が常時存在するため、リールユニットの交換作業がし辛いという問題がある。
また、前述した第1先行例のスロットマシンでは、例えば、本体キャビネットの内部奥側に位置する起立姿勢の制御装置に対しては、本体キャビネットの内部が暗いし、制御装置が奥側に位置することもあって、制御装置の点検や封印の作業が非常に煩わしいという問題がある。そこで、制御装置を回動して水平姿勢にしたとしても、本体キャビネットの内部で起立姿勢から水平姿勢に回動するに過ぎないため、本体キャビネットの内部が暗く、制御装置の点検や封印の作業が煩わしいという問題が依然として残る。また、前述した第2先行例のスロットマシンでは、スライド支持板に水平姿勢で取り付けられた制御装置は、本体キャビネットの内部奥側に起立姿勢で取り付けられた場合に比べて、前面側に近いため、不正行為を受け易いという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、制御装置の誤落下や接触によるリールユニットの損傷低減及びリールユニットの交換作業を容易に行うことができ、且つ、制御装置に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することを目的とする。
(26) 前面側に開口を有する筐体と、
前記筐体の前面側で開閉可能であって閉状態で前記開口を閉塞する扉と、
前記筐体内部に設けられた遊技部品と、
遊技に関する制御を行う制御手段と、
前記制御手段が取り付けられる被取付体と、
前記制御手段を前記筐体の内部奥側で且つ前記遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納するように前記被取付体を支持する収納支持状態と、前記被取付体の少なくとも一部が前記遊技部品よりも前側に位置するように当該被取付体を前記筐体の前記開口側に引き出して支持する引出支持状態と、に変位する変位支持手段と、
を備え、
前記被取付体は、前記引出支持状態において前記制御手段が上方から載置される載置部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(26)に記載の発明によれば、筐体は、前面側に開口を有する。扉は、筐体の前面側で開閉可能であって閉状態でその開口を閉塞する。制御手段は、遊技に関する制御を行う。被取付体は、制御手段が取り付けられる。変位支持手段は、制御手段を筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納するように被取付体を支持する収納支持状態と、被取付体の少なくとも一部が遊技部品よりも前側に位置するように当該被取付体を筐体の開口側に引き出して支持する引出支持状態と、に変位する。被取付体は、引出支持状態において制御手段が上方から載置される載置部を備えている。
したがって、変位支持手段による被取付体の収納支持状態では、制御手段が筐体の内部奥側で且つ遊技部品の上方箇所に起立姿勢で収納支持されているので、不正行為がし辛く、不正行為を低減できる。また、この収納支持状態では、制御手段が筐体の内部奥側で起立姿勢で収納支持されているので、遊技部品の上方スペースを確保でき、遊技部品の交換作業の邪魔にならない。
また、変位支持手段による被取付体の引出支持状態では、被取付体の少なくとも一部が遊技部品よりも前側に位置するように当該被取付体を筐体の開口側に引き出された状態となっており、制御手段は、この引出支持状態の被取付体の載置部に載置されて取り付けられるので、制御手段の被取付体への装着がし易い。また、装着の際に誤って制御手段を落下させたとしても、制御手段が引出支持状態の被取付体に当るだけで、この引出支持状態の被取付体の下方の遊技部品に当らないので、遊技部品が損傷することが低減でき、遊技部品を保護することができる。また、変位支持手段及びこの変位支持手段による引出支持状態の被取付体を、遊技部品を保護する機構として使用することができるし、制御手段の落下防止機構としても使用することができる。
また、制御手段を取り付ける際には、引き出されて水平姿勢の被取付体の載置部に上方から制御手段を載置して取り付け、制御手段を取り外す際には、引き出されて水平姿勢の被取付体の載置部の上方に制御手段を引き上げて取り外すので、制御手段を遊技部品に接触させることがなく、当該遊技部品を損傷させることが防止できる。
また、筐体内部の暗がりの中で制御手段を確認するのではなく、変位支持手段によって筐体から引き出した引出支持状態で制御手段を視認できるので、制御手段の点検及び封印等の作業を容易に行うことができるし、制御手段の前面または裏面に不正な基板が付けられたとしてもそれを容易で確実に発見することができる。また、不正行為者が扉を開状態にして、制御手段を筐体の開口から引き出した状態で不正行為を施そうとしても、それらの行為が目立つため、不正行為がし辛く、不正行為を低減することができる。
その結果、制御手段(例えば、制御装置)の誤落下や接触による遊技部品(例えば、リールユニット)の損傷を低減でき、遊技部品(例えば、リールユニット)の交換作業を容易に行うことができ、且つ、制御手段(例えば、制御装置)に対する不正行為を低減できる遊技機を提供することができる。
(27) 前記(26)に記載の遊技機において、
前記変位支持手段による前記引出支持状態の前記被取付体は、前記制御手段が前記載置部から持ち上げて取り外され、前記制御手段が前記載置部に載置して取り付けられる
ことを特徴とする遊技機。
前記(27)に記載の発明によれば、変位支持手段による引出支持状態の被取付体は、制御手段が載置部から持ち上げて取り外され、制御手段が載置部に載置して取り付けられるので、制御手段の着脱の際に、遊技部品に当ることが低減できる。
(28) 前記(26)または(27)に記載の遊技機において、
前記載置部は、前記引出支持状態の前記被取付体の下部側に形成されて、前記制御手段での当該載置部と対向する面における少なくとも二箇所を支持する透明支持部である
ことを特徴とする遊技機。
前記(28)に記載の発明によれば、載置部は、引出支持状態の被取付体の下部側に形成されて、制御手段での当該載置部と対向する面における少なくとも二箇所を支持する透明支持部であるので、制御手段での当該載置部と対向する面を目視確認することができ、かかる箇所に不正な基板(部品など)を配設することを低減できる。
(29) 前記(26)または(27)に記載の遊技機において、
前記載置部は、前記引出支持状態の前記被取付体の下部側に形成されて、前記制御手段での当該載置部と対向する面全体に亘る透明面状部である
ことを特徴とする遊技機。
前記(29)に記載の発明によれば、載置部は、引出支持状態の被取付体の下部側に形成されて、制御手段での当該載置部と対向する面全体に亘る透明面状部であるので、制御手段の被取付体からの落下を防止できる。また、載置部が透明面状部であるので、制御手段での当該載置部と対向する面を目視確認することができ、かかる箇所に不正な基板(部品など)を配設することを低減できる。
(30) 前面側に開口を有する筐体と、
前記筐体の前面側で開閉可能であって閉状態で前記開口を閉塞する扉と、
前記筐体内部に設けられた遊技部品と、
遊技に関する制御を行う制御基板を収容体の内部に収容して封止手段で封印された制御手段と、
前記制御基板の実装部品が上向きとなるように前記制御手段を水平姿勢で取り付けられる、前記筐体内に設けられた被取付体と、
を備え、
前記被取付体は、前記制御手段が上方から載置される載置部を備え、前記制御手段が前記載置部から持ち上げて取り外され、前記制御手段が前記載置部に載置して取り付けられる
ことを特徴とする遊技機。
前記(30)に記載の発明によれば、筐体は、前面側に開口を有する。扉は、筐体の前面側で開閉可能であって閉状態でその開口を閉塞する。制御手段は、遊技に関する制御を行う制御基板を収容体の内部に収容して封止手段で封印されている。被取付体は、制御基板の実装部品が上向きとなるように制御手段を水平姿勢で取り付けられるものであり、筐体内に設けられている。被取付体は、引出支持状態において制御手段が上方から載置される載置部を備え、制御手段が載置部から持ち上げて取り外され、制御手段が載置部に載置して取り付けられる。
したがって、制御手段は、被取付体の載置部に上方から載置されて取り付けられるので、制御手段の被取付体への装着がし易い。また、装着の際に誤って制御手段を落下させたとしても、制御手段が被取付体に当って、この被取付体の下方の遊技部品に当り難いので、遊技部品が損傷することが低減でき、遊技部品を保護することができる。また、被取付体を、遊技部品を保護する機構として使用することができるし、制御手段の落下防止機構としても使用することができる。
また、制御手段を取り付ける際には、被取付体の載置部に上方から制御手段を載置して取り付け、制御手段を取り外す際には、引き出されて水平姿勢の被取付体の載置部の上方に制御手段を引き上げて取り外すので、制御手段の着脱の際に、制御手段を遊技部品に接触させることがなく、当該遊技部品を損傷させることが防止できる。
その結果、制御手段(例えば、制御装置)の誤落下や接触による遊技部品(例えば、リールユニット)の損傷を低減できる遊技機を提供することができる。
(31) 前記(1)から(30)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機。
前記(31)に記載の遊技機によれば、図柄変動表示手段(例えば、リールユニット)の交換作業の邪魔にならず、制御手段(例えば、制御装置)の点検及び封印等の作業が容易であり、且つ、制御手段に対する不正行為を低減できるスロットマシンを提供できる。なお、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技用媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
なお、本明細書に開示する種々の発明に関して、全ての構成要素について種々の組み合わせが可能であり、他の構成要件がなくても単独で発明として成立する点に留意されたい。