JP3970362B2 - フロ―ト式ドレントラップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体と液体の比重差を利用して、弁室内に収容したフロ―トで弁手段を駆動し、蒸気や圧縮空気及びガス配管系に発生する復水や凝縮水等のドレンを自動的に排出するフロ―ト式ドレントラップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフロ―ト式ドレントラップは、例えば特開平7−167390号公報に示されている。当該公報から理解されるように、ケ―シングで入口と弁室と出口を形成し、弁室と出口を連通する弁口を弁室下部に形成し、フロ―トを弁室内に収容したものであり、入口から弁室へ流入するドレンにより液面が上がると、フロ―トが浮上して弁口を開くことによりドレンを外部に排出せしめ、ドレンの排出により弁室内の液面が下がると、フロ―トが降下して弁口を閉じることにより気体の流出(漏れ)を防止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のフロ―ト式ドレントラップは、フロ―トの吃水線よりも下にドレンが溜っているので、配管系の送気が止められた休止時に細菌が繁殖し、特に食品や医療等の分野で使用される場合には重大な問題となる。
【0004】
従って、本発明の技術的課題は、配管系の送気が止められたときに弁室内のドレンを自動的に排出できるフロ―ト式ドレントラップを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の技術的課題を解決するために講じた本発明の技術的手段は、ケ―シングで入口と弁室と出口を形成し、弁室と出口を連通する弁口を弁室下端に形成し、弁口を開閉するフロ―トを弁室内に収容し、配管系の送気時に発生するドレンを排出しきれない開口面積に形成され、配管系の送気時に蒸気を排出せずドレンを排出すると共に配管系の送気が止められた休止時にドレンを排出するオリフィスを弁口の横に形成し、オリフィスを開閉するフロ―トや弁等のオリフィス開閉部材を設けないことを特徴とするフロ―ト式ドレントラップにある。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のフロ―ト式ドレントラップは、弁室下端に形成された弁口の横にオリフィスが形成されたものである。そのため、配管系の送気が止められてフロ―トが弁口を閉じても、弁室内のドレンがオリフィスから外部に排出される。
【0007】
また配管系の送気時において、フロ―トはオリフィスへ流下するドレン流によってオリフィス方向に吸寄せられる力を受けているので、液面の上昇によって弁口を開くときに開弁し易くなる。そのため、弁口の開口面積を大きくすることが可能となる。
【0008】
【実施例】
上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説明する(図1参照)。本実施例はフリ―フロ―ト式スチ―ムトラップに適用したものである。
入口側部材1と出口側部材2を取付部材3で固定してケ―シングを形成する。入口側部材1は、入口側ケ―シング部材4に連結部材5,6を結合すると共に連結部材5に入口側配管接続部材7を結合して形成する。連結部材5,6はそれぞれ入口側ケ―シング部材4に溶接(参照番号8,9)し、入口側配管接続部材7は連結部材5に溶接(参照番号10)する。出口側部材2も同様に、出口側ケ―シング部材11に連結部材12,13を結合すると共に連結部材12に出口側配管接続部材14を結合して形成する。連結部材12,13はそれぞれ出口側ケ―シング部材11に溶接(参照番号15,16)し、出口側配管接続部材14は連結部材12に溶接(参照番号17)する。連結部材6と13の間には気密を保つためのシ―ル部材18を介在させる。
【0009】
入口側配管接続部材7に入口19を形成し、入口側ケ―シング部材4と出口側ケ―シング部材11で弁室20を形成し、出口側配管接続部材14に入口19と同軸上に出口21を形成する。弁室20の下端に位置する連結部材12に弁室20と出口21を連通する弁口22を形成する。弁口22は入口19及び出口21と同軸上に形成する。連結部材12に弁室20と出口21連通するオリフィス23を形成する。オリフィス23は弁口22の横に形成する。オリフィス23の開口面積は、配管系に蒸気が送気されている運転時に発生する復水を排出しきれない大きさで、弁口22の開口面積よりも小径あるいは同径に形成する。
【0010】
弁室20内に弁口22を開閉する中空球形のフロ―ト24を収容する。フロ―ト24を弁口22方向に案内するために、出口側ケ―シング部材11に45度傾いた傾斜部25を形成し、連結部材12の上面に緩かな曲部26を形成する。
【0011】
次に本実施例のフリ―フロ―ト式スチ―ムトラップの作動を説明する。復水と蒸気が弁室20に流入し、復水が下部に蒸気が上部に分離して溜る。フロ―ト24は、液面が上がると浮力が大きくなるので、浮上して弁口22を開く。弁室20の復水は弁口22及びオリフィス23を通して出口21から排出される。
【0012】
復水の排出により弁室20内の液面が下がると、それと共にフロ―ト24が降下し、傾斜部25及び曲部26に案内されて、弁口22を閉じる。フロ―ト24が弁口22を閉じると、弁室20に流入する復水はオリフィス23を通して出口21から排出されるが、オリフィス23のみでは排出しきれないので、再び液面が上がり、フロ―ト24が浮上して弁口22を開く。そして、フロ―ト24はオリフィス23へ流下する復水流によってオリフィス23方向に吸寄せられる力を受けているので、弁口22を開くときに開き易くなる。そして、蒸気輸送が止められた後、フロ―ト24が弁口22を閉じると、弁室20の復水はオリフィス23を通して出口21から排出される。
【0014】
【発明の効果】
本発明は下記の特有の効果を生じる。
上記のように本発明によるフロ―ト式スチ―ムトラップは、配管系の送気が止められたときに弁室内にドレンを残留しないので、細菌の繁殖を防止でき、食品や医療の分野で使用することができる。また配管系の送気時にオリフィスへ流下するドレン流によってフロ―トが開弁し易いので、弁口の開口面積を大きくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のフリ―フロ―ト式スチ―ムトラップの断面図である。
【符号の説明】
1 入口側部材
2 出口側部材
3 取付部材
19 入口
20 弁室
21 出口
22 弁口
23 オリフィス
24 フロ―ト
Claims (1)
- ケ―シングで入口と弁室と出口を形成し、弁室と出口を連通する弁口を弁室下端に形成し、弁口を開閉するフロ―トを弁室内に収容し、配管系の送気時に発生するドレンを排出しきれない開口面積に形成され、配管系の送気時に蒸気を排出せずドレンを排出すると共に配管系の送気が止められた休止時にドレンを排出するオリフィスを弁口の横に形成し、オリフィスを開閉するフロ―トや弁等のオリフィス開閉部材を設けないことを特徴とするフロ―ト式ドレントラップ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP32086696A JP3970362B2 (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | フロ―ト式ドレントラップ |
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Family Applications (1)
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