JP3969675B2 - 光センサー、情報記録装置および情報記録再生方法 - Google Patents
光センサー、情報記録装置および情報記録再生方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光情報を可視情報または静電情報の形態で情報記録媒体へ記録することができる光センサーに関し、電極上に光導電層を積層した光センサーに関する。また、該光センサーと情報記録媒体とからなる情報記録装置、情報記録再生方法に関し、特に情報記録媒体への情報記録性能が著しく増幅され、所定の画像濃度を得られるとともに、撮影適正域の暗電流を有し、経時変化が少ない光センサーおよびそれを用いた情報記録装置、情報記録方法および情報記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光情報を情報記録媒体に記録するために、前面に電極が設けられた光導電層からなる光センサーと、該光センサーに対向し、後面に電極が設けられた電荷保持層からなる情報記録媒体とを光軸上に配置し、両電極層間に電圧を印加しつつ露光し、入射光学像に応じて、電荷保持層に静電電荷を記録させ、その静電電荷をトナー現像するかまたは電位読み取り装置により再生する方法は例えば特開平1−290366号公報、特開平1−289975号公報に記載されている。また、前記方法における電荷保持層を熱可塑性樹脂層とし、静電電荷を熱可塑樹脂層表面に記録した後加熱し、熱可塑性樹脂層表面にフロスト像を形成することにより記録された静電電荷を可視化する方法は、例えば特開平3−192288号公報に記載されている。
【0003】
さらに、本出願人等は、前記情報記録媒体における情報記録層を高分子分散型液晶層として、前記同様に電圧印加時に露光し、光センサーにより形成される電界により液晶層を配向させて情報記録を行い、記録情報の再生にあたっては透過光あるいは反射光により可視情報として再生する情報記録再生方法を、先に特願平4−3394号、特願平4−24722号、特願平5−266646号として出願した。この情報記録再生方法は偏光板を使用しなくとも記録された情報を可視化できる。
こうした情報記録方法において用いることができる撮影領域において適正な暗電流を示し、経時安定性の大きな光センサーが求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、撮影領域において適正な暗電流値を有するとともに、暗電流値の経時安定性が大きな光センサー、あるいはそのような光センサーと情報記録媒体を一体化した情報記録媒体を得ることを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、電極上に光導電層を有し、情報記録媒体への情報形成に使用される光センサーであって、作製した直後の光センサーに105〜106V/cmの電界が与えられた状態で、10-4〜10-7A/cm2 のベース電流が流れ、電圧を印加した状態で露光すると、入射した光に起因する光電流以上の誘起光電流が流れる光センサーにおいて、電荷輸送材料として用いた場合に異なる暗電流を示す少なくとも2種類の電荷輸送性材料を混合した光センサーによって解決することができる。
また、作製後の10日間における経時的変化が1ないし3×10-6A/cm2 であるこ前記の光センサーである。
また、混合する電荷輸送材料が光増幅電流の大きさに寄与するものと、ベース電流の調整および経時安定性に寄与するものとを混合した前記の光センサーである。
光増幅電流の大きさに寄与するものが、ブタジエン誘導体、ヒドラゾン誘導体、エナミン誘導体であり、ベース電流の調整および経時安定性に寄与するものがスチルベン誘導体、トリフェニルアミン誘導体である前記の光センサーである。
【0006】
露光によって情報記録媒体へ光情報を記録する情報記録装置において、上記の光センサーと電極上に情報記録層を形成した情報記録媒体とを間隙を設けて光軸上に対向配置し、光センサー側から情報記録媒体へ露光可能とし、光センサーの電極と情報記録媒体の電極間に電圧印加を可能に結線した情報記録装置であある。
また、露光によって情報記録媒体へ光情報を記録する情報記録再生方法において、前記の光センサーと電極上に情報記録層を形成した情報記録媒体を使用し、光センサーもしくは情報記録媒体の少なくともいずれか一方の電極を透明電極とするとともに、光センサーと情報記録媒体を間隙を設けて光軸上に対向配置し、両電極間に露光した状態で電圧を印加する、あるいは電圧を印加した状態での露光により情報記録媒体への情報記録を行い、透過光あるいは反射光により可視情報として情報記録媒体に記録した光情報の再生を行う情報記録再生方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の情報記録装置における光センサーは、電極上に光導電層を積層してなり、この光導電層は、電荷発生層、電荷輸送層を積層した構成よりなる。光導電層は一般には光が照射されると照射部分で光誘起電荷キャリア(電子、正孔)が発生し、それらのキャリアが層幅を移動することができる機能を有するものである。本発明の光センサーは、光センサーへの光照射時において情報記録媒体に付与される電界または電荷量が光照射につれて経時的に増幅され、また光照射を終了した後でも電圧を印加し続けるとその増加した導電性は徐々に減衰しながらも持続し、引き続き電界または電荷量を情報記録媒体に付与し続ける作用を有するに至るものである。そのために、引き続いて光誘起電流を取り出すことができ、光情報を続けて得ることができる。
【0008】
その詳細な理由は不明であるが、本発明の光センサーにおいては、情報光の照射に伴い発生する光誘起電荷キャリアのうちの全てが電圧印加状態において光導電層の層幅方向に移動するわけでなく、光誘起電荷キャリアの一部が光導電層中あるいは電極と光導電層の界面に存在するトラップサイトにトラップされたような状態となり、このトラップされた電荷は経時的に蓄積され、電圧印加した状態では露光により発生する光電流に加えてこのトラップされた電荷により誘起される電極からの注入電流が流れ、みかけの光誘起電流量を経時的に増幅させるものと考えられる。そして、電圧を印加した状態を維持しつつ、露光を終了する場合には、露光により生じる光キャリアはただちに減衰して消滅するが、トラップされた電荷の減衰は緩やかであるためトラップされた電荷により誘起される電極からの注入電流は減衰しながらも充分な量が流れ、緩和型減衰が生じると推測される。この光誘起電流は本発明の光センサーにおける光をトリガーとした電流増幅による効果であり、通常の感光体で予想される入射した光に起因する光電流以上の電流が流れるために、情報記録媒体に対して効果的な光情報供与を可能とするものである。
【0009】
本発明の光センサーは素子全体として半導電性であり、流れる電流密度から暗時の比抵抗が109 〜1013Ω・cmであることが好ましい。特に、比抵抗が1010〜1013Ω・cmの範囲のもので増幅作用が顕著である。比抵抗が1013Ω・cmよりも大きい光センサーでは、105 〜106 V/cmの電界強度範囲では本発明の光センサーのような増幅作用は示さない。また、比抵抗が109 Ω・cm未満の光センサーでは、電流が非常に多く流れ、電流によるノイズが発生し易く好ましくない。
これに対して、一般の電子写真用で用いられている感光体素子は、暗抵抗率が1014〜1016Ω・cmのものが用いられており、本発明の光センサーは電子写真において、その目的を達することができず、また、一般の電子写真用の暗抵抗率が大きな光導電層を有する光センサーは、本発明の目的には使用することができない。
また、光センサーの比抵抗ρ(Ω・cm)と電流密度J(A/cm2 )の間には、光センサーの膜厚d、電極面積S、および印加電界強度E(V/cm)の間には、
ρ=(E・d/J・S)×(S/d)=E/J
の関係式が成立するので、印加電界強度と電流密度から求めることができるが、本発明の各実施例においては、電流密度によって表現する。
【0010】
とくに、本発明の光センサーは、電荷発生層と電荷輸送層を積層した光センサーにおいて、電荷輸送層を少なくとも複数の種類の電荷輸送性物質と結合剤から形成したものである。
少なくとも複数の種類の電荷輸送性物質を混合することによって、光センサーの経時変化を防止するとともに、光センサーのベース電流値を調整することが可能となる。
【0011】
とくに、情報記録媒体における情報記録層が特に液晶−高分子複合体層である場合には、液晶の動作電圧領域に光センサーの感度を設定することが必要となる。すなわち、露光部において情報記録媒体に印加される電位(明電位)と未露光部において情報記録媒体に印加される電位(暗電位)との差であるコントラスト電圧を情報記録媒体における液晶の動作電圧領域において所定の大きさとすることが必要となる。
【0012】
そのため、例えば光センサーの未露光部の情報記録層に印加される暗電位は、液晶の動作開始電位程度に設定する必要がある。したがって、情報記録媒体の抵抗率が常温で1010〜1013Ω・cmであり、光センサーに105〜106V/cmの電界が与えられた状態で、10-4〜10-7A/cm2 のベース電流が生じる程度の導電性が要求され、好ましくは10-5〜10-6A/cm2 の範囲がよい。ベース電流が10-7A/cm2 未満の光センサーでは情報記録層が露光状態でも配向せず、また10-4A/cm2 以上のベース電流の光センサーでは未露光状態でも電圧印加と同時に電流が多く流れ、液晶が配向し、露光したとしても未露光部との間で透過率の差が得られない。
本発明の光センサーでは、電荷輸送性物質として使用する物質を選択することによって、光センサーの感度とともにベース電流値の調整を容易に行うことが可能となる。
【0013】
次に、本発明の光センサーについて説明する。図1は本発明の光センサーを説明するための断面図であり、図中13は光センサーの電極、14’は電荷発生層、14”は電荷輸送層、15は基板である。
図に示すように、光センサーは電極上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層して形成されている。
電荷発生層14’は、電荷発生性物質と結合剤から構成されている。電荷発生性物質としては、ピリリウム系染料、チアピリリウム系染料、アズレニウム系染料、シアニン系染料、アズレニウム系染料等のカオチン系染料、スクアリリウム塩系染料、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ピラントロン系顔料等の多環キノン系顔料、インジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ピロール系顔料、アゾ系顔料等の顔料、顔料を単独もしくは複数のものを組合せて使用することができる。
結合剤としては、例えばシリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニルホルマール樹脂、ビニルアセタール樹脂、ビニルブチラール樹脂、スチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、飽和または不飽和ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂等が挙げられ、それぞれ結合剤樹脂を単独または複数のものを組み合わせて使用することができる。
これらの電荷発生剤と結合剤の混合比は、電荷発生剤1重量部に対して結合剤を0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜1重量部の割合で使用することが好ましい。電荷発生層は乾燥後膜厚として0.01〜2μmであり、好ましくは0.1〜0.5μmとするとよく、このような膜厚とすることによって良好な感度と画質を示す。
電荷輸送層14”は電荷輸送性物質と結合剤とからなる。電荷輸送性物質は、電荷発生層で発生した電荷の輸送特性が良い物質であり、例えば、オキサジアゾール系、オキサゾール系、トリアゾール系、チアゾール系、トリフェニルメタン系、スチリル系、ピラゾリン系、ヒドラゾン系、芳香族アミン系、カルバゾール系、ポリビニルカルバゾール系、スチルベン系、エナミン系、アジン系、トリフェニルアミン系、ブタジエン系、多環芳香族化合物系、スチルベン二重体、ビフェニル系等があり、ホール輸送特性の良い物質であり、これらから選ばれる電荷輸送性物質を少なくとも2種を混合して用いる。
【0014】
例えば、ブタジエン誘導体とスチルベン誘導体の両者の電荷輸送性物質を用いる場合には、ブタジエン誘導体は主として光増幅電流の大きさに寄与し、スチルベン誘導体はベース電流の調整および経時安定性に寄与するので、それぞれの電荷輸送性物質の量の調整によって所望の感度、すなわち光増幅電流とベース電流を有し、経時安定性が大きな光センサーを得ることができる。
また、光増幅電流が大きなヒドラゾン誘導体とベース電流の調整作用を有するスチルベン誘導体との組み合わせ、ヒドラゾン誘導体とベース電流の調整作用を有するトリフェニルアミン誘導体との組み合わせ、光増幅電流が大きなエナミン誘導体とスチルベン誘導体との組み合わせ等を挙げることができる。
【0015】
結合剤としては、前記した電荷発生層における結合剤と同様のもの、さらにポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂が使用できるが、好ましくはスチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂である。結合剤は電荷輸送性物質1重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜1重量部の割合で使用することが望ましい。電荷輸送層は乾燥後膜厚として1〜50μmであり、好ましくは3〜20μmとするとよく、このような膜厚とすることによって良好な感度と画質が得られる。
【0016】
電荷発生層、電荷輸送層の形成に使用する塗布液の溶媒としては、使用材料を溶解するものであれば任意の有機溶媒が使用可能であるが、電荷輸送層の形成に使用する有機溶媒が吸水性が大きい場合には、層形成時に吸水し、光センサーの経時変化に影響を及ぼすので、作製時の吸水率が小さく、また蒸発熱の小さな溶媒が好ましい。
具体的には、電荷発生層、電荷輸送層の形成用の溶媒としては、ジクロロメタン、1,1,2−トリクロロエタン、ジクロロメタンと1,1,2−トリクロロエタンの混合溶媒、シクロヘキサノン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノンと1,4−ジオキサンの混合溶媒、トルエン等を挙げることができる。
【0017】
また、本発明の光センサーの電極13は、後述する情報記録媒体が不透明であれば透明性を有することが必要であるが、情報記録媒体が透明性を有する場合には透明、不透明いずれでもよく、106Ω・cm 以下の比抵抗を安定して与える材料、例えば金、白金、亜鉛、チタン、銅、鉄、錫等の金属薄膜導電膜、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化タングステン、酸化バナジウム等の金属酸化物導電膜、四級アンモニウム含有物質等の有機導電膜等を、単独あるいは二種以上の複合材料して用いることができる。なかでも、酸化物導電体が好ましく、特に酸化インジウム錫(ITO)が好ましい。電極は蒸着、スパッタリング、CVD、塗布、めっき、浸漬、電解重合等の方法により形成され、情報記録層との間の前面、或いは任意のパターンに合わせて形成される。また、二種類以上の材料を積層して用いることもできる。
【0018】
基板15は、後述する情報記録媒体が不透明であれば透明性を有することが必要であるが、情報記録媒体は透明性を有する場合には透明、不透明いずれでもよく、カード、フィルム、テープ、ディスク等の形状を有し、光センサーを強度的に支持するものである。光センサー自体が支持性を有する場合には設ける必要がないが、光センサーを支持することができるある程度の強度を有していれば、その材質、厚みは特に制限がない。例えば可撓性のあるプラスチックフィルム、あるいはガラス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート等のプラスチックシート、カード等が使用される。
なお、基板の電極13が設けられる面の他方の面には、電極13が透明であれば必要に応じて反射防止効果を有する層を積層するか、また反射防止効果を発現しうる膜厚に透明基板を調整するか、さらに両者を組み合わせることにより反射防止性を付与するとよい。
【0019】
電荷発生層、電荷輸送層には、電子受容性物質、増感色素、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を添加してもよい。電子受容性物質および増感色素にはベース電流の調整、ベース電流の安定化、増感等の作用がある。
電子受容性物質としては、例えばニトロ置換ベンゼン類、アミノ置換ベンゼン類、ハロゲン置換ベンゼン類、置換ナフタレン類、ベンゾキノン類、ニトロ置換フルオレノン類、クロラニル類あるいは電荷輸送性物質に列挙した化合物等が、増感色素としてはトリフェニルメタン色素、ピリリウム塩色素、キサンテン色素、ロイコ色素等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤を、紫外線吸収剤としては、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤を光安定剤としては紫外線安定剤、ヒンダートアミン系光安定剤等を挙げることができる。
電子受容性物質、増感色素は、電荷発生性物質または電荷輸送性物質1重量部に対して0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜1重量部の割合で添加される。0.001重量部よりも少ないと作用を示さず、10重量部よりも多い場合には、画質に悪影響を与える。
【0020】
酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤については、単独あるいは複数を組み合わせて、電荷発生性物質または電荷輸送性物質1重量部に対して0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜1重量部の割合で添加される。0.001重量部よりも少ないとこれらの物質の添加の効果が得られず、10重量部よりも多い場合には、画質に悪影響を与える。電荷発生層、電荷輸送層中にそれぞれ同様の割合で添加することができる。好ましくは、これらの物質は電荷発生層中に添加するとよい。
【0021】
情報記録媒体2について説明する。まず、本発明における情報記録媒体としては、その情報記録層が液晶高分子複合体(以下、LCPCとも称す)とする場合が挙げられる。
LCPCは液晶相中に樹脂粒子が分散した構造を有しているが、液晶材料は、スメクチック液晶、ネマチック液晶、コレステリック液晶あるいはこれらの混合物を使用することができる。液晶としては、この配向性を保持し、情報を永続的に保持させる、いわゆるメモリー性の観点から、スメクチック液晶を使用するのが好ましい。
スメクチック液晶としては、液晶性を呈する物質の末端基の炭素基が長いシアノビフェニル系、シアノターフェニル系、フェニルエステル系、更にフッ素系等のスメクチックA相を呈する液晶物質、強誘電性液晶して用いられるスメクチックC相を呈する液晶物質、あるいはスメクチックH、G、E、F等を呈する液晶物質等が挙げられる。
【0022】
樹脂粒子を形成する材料としては、例えば、紫外線硬化型樹脂であって、モノマー、オリゴマーの状態で液晶材料と相溶性を有するもの、あるいはモノマー、オリゴマーの状態で液晶材料と共通の溶媒に相溶性を有するものを好ましく使用できる。このような紫外線硬化型樹脂としては、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等が挙げられる。その他、液晶材料と共通の溶媒に相溶性を有する溶媒可溶性の熱硬化性樹脂、例えばアクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、およびこれらを主体とした共重合体等、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等を使用してもよい。
【0023】
液晶材料と樹脂の使用割合は、液晶の含有率が10重量%〜90重量%、好ましくは40重量%〜80重量%となるように使用するとよく、10重量%未満であると情報記録により液晶相が配向しても光透過性が低く、また90重量%を超えると液晶のしみ出し等の現象が生じ、画像むらが発生するので好ましくない。
情報記録相の膜厚は解像性に液晶を与えるので、乾燥後膜厚0.1μm〜10μm、好ましくは3μm〜8μmとするとよく、高解像性を維持しつつ、動作電圧も低くすることができる。膜厚が薄すぎると情報記録部のコントラストが低く、また、厚すぎると動作電圧が高くなるので好ましくない。
この情報記録媒体は図2に示すように上述した光センサーとポリイミドのような絶縁性樹脂フィルムのスペーサー19を介して対向配置し、両電極13、13’を電圧源を介して結線して第1の情報記録装置とされる。この装置における電極13、13’は、いずれか一方、または両方が透明性であればよい。
【0024】
次に、第2の情報記録装置について説明する。図3は、本発明の第2の情報記録装置を断面図により示す図であり、図中20は誘電体層であり、また、図2と同一符号は同一内容を示す。
第2の情報記録装置は、第1の情報記録装置における光センサーと情報記録媒体とを誘電体層20を介して対向配置し、直接積層したものである。第2の情報記録装置は、光センサーにおける光導電層が溶媒を使用して塗布形成される場合に特に適しており、光導電層上に情報記録層を直接塗布形成すると、それらの相互作用により情報記録層における液晶が溶出したり、また情報記録層形成用の溶媒により光導電材料が溶出するが、誘電体層を設けることによりムラや液晶の溶出を防止することができ、また光センサーと情報記録媒体との一体化を可能とするものである。
【0025】
誘電体層20は、その形成にあたって、光導電層形成材料、情報記録層形成材料にいずれに対しても溶解性を有しないことが必要であり、また導電性を有しないことが必要である。導電性を有する場合には、空間電荷の拡散が生じ、解像度の劣化が生じることから絶縁性が要求される。また、誘電体層は液晶層に印加される分配電圧を低下させたり、あるいは解像性を悪化させるので、膜厚は薄い方が好ましく、2μm以下とすると良いが、逆に薄くすることにより、経時的な相互作用による画像ノイズの発生ばかりでなく、積層塗布する際にピンホール等の欠陥による浸透の問題が生じる。ピンホール等の欠陥による浸透性は積層塗布する材料の固形分比率、溶媒の種類、粘度により異なるので、積層塗布されるものの膜厚は適宜設定されるが、少なくとも10μm以下の膜厚とすると良く、好ましくは0.1〜3μmとするとよい。さらに、各層に印加される電圧分配を考慮した場合、薄膜化と共に誘電率の高い材料が好ましい。
【0026】
誘電体層を形成する材料としては、無機材料ではSiO2 、TiO2 、CeO2 、Al2O3、GeO2 、Si3N4、AlN、TiN、MgF2 、ZnS、二酸化ケイ素と二酸化チタンの組合せ、硫化亜鉛と弗化マグネシウムの組み合わせ、酸化アルミニウムとゲルマニウムの組み合わせたもの等を使用し、蒸着法、スパッタリング法、CVD法等により積層して形成するとよい。また、有機溶媒に対して相溶性の少ない水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコール、水系ポリウレタン、水ガラス等の水溶液を使用し、スピンコート法、ブレードコート法、ロールコート法等により積層してもよい。さらに、塗布可能なフッ素樹脂を使用してもよく、この場合にはフッ素系溶媒等に溶解し、スピンコート法により塗布するか、またブレードコート法、ロールコート法、ビードコート法、スライドコート法等により積層してもよい。
塗布可能なフッ素樹脂としはて、例えば特開平4−24722号公報等に開示しされたフッ素樹脂、さらに真空系で膜形成されるポリパラキシリレン等の有機材料を好ましく使用することができる。
【0027】
次に、本発明の第1および第2の情報記録装置における情報記録方法について説明する。図4は、本発明の第1の情報記録装置装置における情報記録方法を説明するための図である。第2の情報記録装置においても同様である。図中11は情報記録層、13は光センサーの電極、13’は情報記録媒体の電極、14’は電荷発生層、14”は電荷輸送層、16は電極修飾薄膜層、21は光源、22は駆動機構を有するシャッター、23は電源とするパルスジェネレーター、24は暗箱を示す。
電極13、13’の間にパルスジェネレーター23により適当な電圧を印加しつつ、光源21から情報光を入射させると、光が入射した部分の電荷発生層14’で発生した光キャリアは両電極により形成される電界により情報記録層11側の界面まで移動し、電圧の再分配が行われ、情報記録層11における液晶層が配向し、情報光のパターンに応じた記録が行われる。
本発明の情報記録方法においては面状アナログ記録が可能であり、液晶レベルでの記録が得られるので、高解像度の記録となり、また、露光パターンは液晶相の配向により可視像化されて保持される。
【0028】
情報記録装置の形態としては、カメラによる方法、また、レーザーによる記録方法がある。カメラによる方法としては、通常のカメラに使用されている写真フィルムの代わりに情報記録媒体が使用され、記録部材とするもので、光学的なシャッタも使用し得るし、また、電気的なシャッタも使用し得るものである。例えば、通常の写真フイルムに代えて撮像用カメラにこの積層体を装着し、光センサーと情報記録媒体における両電極間に700Vの直接電圧を0.04秒印加すると同時に、グレースケールを1/30秒間、光センサー側から投影露光することにより、情報記録媒体の情報記録層にグレースケールに応じた光透過部からなる記録部が形成され、情報記録を行うことができる。
また、プリズム、カラーフィルター等により光情報をR、G、B光成分に分離し、平行光として取り出しR、G、Bの各色用の3個の情報記録媒体で1コマを形成するか、または1個の情報記録媒体の異なる部分にR、G、Bの各画像を記録して1コマとすることにより、カラー撮影をすることもできる。
【0029】
また、レーザーによる記録方法としては、光源としてはアルゴンレーザー(514.488nm)、ヘリウム−ネオンレーザー(633nm)、半導体レーザー(780nm、810nm等)が使用でき、画像信号、文字信号、コード信号、線画信号に対応したレーザ露光をスキャンして行うものであ。画像のようなアナログ的な記録は、レーザの光強度を変調して行い、文字、コード、線画のようなデジタル的な記録はレーザ光のON−OFF制御により行う。また画像において網点形成されるものには、レーザ光にドットジェネレーターのON−OFF制御によって形成するものである。なお、光センサーにおける光導電層の分光特性は、パンクロマティックである必要はなく、レーザ光源の波長に感度を有していればよい。
【0030】
情報記録媒体に記録された露光情報は、図5に示すように第1の情報記録装置の場合には情報記録媒体を分離して、また、第2の情報記録装置の場合にはそのまま透過光により情報を再生すると、情報記録部では液晶が電界方向に配向するために、光Aは透過するのに対して、情報を記録していない部位においては光Bは散乱し、情報記録部とのコントラストがとれる。また、光反射層を介して反射光により読み取ってもよい。
次いで、情報記録媒体における記録情報を、図6に示す情報出力装置により、情報記録媒体をCCDラインセンサーを有するイメージスキャナーによって記録情報を読み取り、その情報を昇華転写プリンター(例えば、日本ビクター社製SP−5500)を使用して情報出力することによりグレースケールに応じた良好な印刷物を得ることができる。
液晶の配向により記録された情報は、目視による読み取りが可能な可視情報であるが、投影機により拡大して読み取ることもでき、レーザ走査、あるいはCCDを用いて高精度で情報を読み取ることができる。なお、必要に応じてシュリーレン光学系を用いることにより散乱光を防ぐことができる。
【0031】
以上の方法では、情報記録媒体として、情報露光による記録を結晶の配向により可視化した状態とするものであるが、液晶と樹脂との組み合わせを選ぶことにより一度配向し、可視化した情報は消去せず、メモリ性を付与することができる。また、等方相転移付近の高温に加熱すると、メモリー性を消去することができるので、再度の情報記録に使用することができる。
【0032】
情報記録システムにおける情報記録媒体としては、例えば特開平3−7942号、特開平5−107775号、特開平5−107776号、特開平5−107777号公報、特開平4−70842号公報等に記載されている電荷保持層を情報記録層とする静電情報記録媒体を使用してもよく、この場合には情報は情報記録媒体において静電荷の形態で蓄積されるので、その静電荷をトナー現像するか、またはその静電荷を例えは特開平1−290366号公報等に記載されるように電位読み取り装置により再生することができる。また、特開平4−46347号公報等により記載される、熱可塑性樹脂層を情報記録層とする情報記録媒体を使用してもよく、この場合には前記同様に情報を静電荷の形態で表面に蓄積した後、熱可塑性樹脂層が加熱されることにより、情報をフロスト層として蓄積し、可視情報として情報再生することが可能である。
【0033】
本発明の情報記録媒体への光情報の記録に使用する光センサーは、電極上に光導電層が積層されており、半導電性であり、情報記録媒体との間で情報露光した状態で電圧を印加する、あるいは電圧を印加した状態で情報露光すると、情報記録媒体に付与される電界または電荷量が増幅され、また、情報露光を終了した後も電圧を印加し続けると導電性を持続し、引続き電界または電荷量を情報記録媒体に付与し続ける作用を有しており、光センサーの電荷輸送層には、少なくとも2種類の電荷輸送性物質が含まれており、光センサーの暗電流値、感度等を任意に調整することが可能である。とくに、暗電流値として1.0×10-6A/cm2 以下の値を示す電荷輸送性物質を用いるとき、光センサーの暗電流値は経時的により安定化する。
【0034】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明をさらに説明する。
実施例1
十分洗浄した厚さ1.1mmのガラス基板上に、膜厚100nmのITO膜をスパッタリング法により成膜し、電極を得た。得られた電極上に顔料塗布液:DPDD3(大日精化工業製)をスピンナーで1500rpm、0.4秒間で塗布した後、100℃、1時間乾燥して、膜厚300nmの電荷発生層を積層した。
【0035】
この電荷発生層上に、電荷輸送性物質としてブタジエン誘導体として下記構造のビスフェニルジブタジエニルベンゼン(高砂香料製 T−490)を15重量部と下記構造のスチルベン誘導体を10重量部、
【0036】
【化1】
【0037】
ポリカーボネートZ−400(三菱エンジニアリングプラスチック製)を5重量部、1,1,2−トリクロロエタン102重量部、ジクロロメタン68重量部とを混合した電荷輸送層塗布液を、スピンナーにて300rpm、0.3秒間で被覆した後、80℃、2時間乾燥して電荷輸送層を積層し、電荷発生層と電荷輸送層とからなる膜厚20μmの試料1の光センサーを作製した。
【0038】
(光センサーの電気特性)
得られた光センサーの電気特性を測定するために、光センサーにおける電荷輸送層上に、膜厚3nmの金を蒸着して電極とし、図7に示すような電流測定装置を構成した。図中15は基板、13は光センサー電極、14は電荷発生層、電荷輸送層からなる光導電層、30は金属電極、31は光源、32はシャッター、33はシャッター駆動機構、34はパルスジェネレーター(電源)、35はオシロスコープである。
この電流測定装置において、光センサーの電極13を正、金電極を負として両電極側に300Vの直流電圧を露光を行わずに0.15秒間継続して印加し、その間の電流の時間変化をオシロスコープにより測定した。
【0039】
(光センサーの保存特性)
得られた試料1の光センサーを恒温恒湿器(ナガノ科学機械製作所 LH−30)内にして光を遮断し、25℃25%RHの条件下で8日間放置した。
【0040】
上記の保存条件で放置した光センサーにおいて、8日目における単位面積当たりの暗電流は2.26×10-6A/cm2 となった。
【0041】
また、スチルベン誘導体の含有量を横軸に暗電流値を図8に示した。
【0042】
実施例2
電荷輸送性物質の組成を以下のように変更した点を除いて、実施例1と同様に光センサーを試料2〜6の光センサーを作製し、同様に暗電流値を測定し、以下の暗電流値が得られた。また、同様にスチルベンの誘導体の含有量を横軸にその結果を図8に示した。
【0043】
試料2
実施例1のブタジエン誘導体 20重量部
実施例1のスチルベン誘導体 5重量部
暗電流値 2.93×10-6A/cm2
試料3
実施例1のブタジエン誘導体 10重量部
実施例1のスチルベン誘導体 15重量部
暗電流値 6.27×10-7A/cm2
試料4
実施例1のブタジエン誘導体 25重量部
暗電流値 5.57×10-6A/cm2
試料5
実施例1のスチルベン誘導体 25重量部
暗電流値 2.95×10-8A/cm2
実施例3
実施例1と同様に作製した光センサーを恒温恒湿器(ナガノ科学機械製作所 LH−30)内にて光を遮断し、25℃25%RHの条件下で10日間放置した。10日間における単位面積当たりの暗電流値の経時的な変化を図9において実施例3として示した。これにより暗電流値は1〜3×10-6A/cm2 でほぼ安定していた。
【0044】
比較例1
試料4および試料5同様に作製した光センサーを実施例3と同様の方法で10日間放置し、10日間における単位面積当たりの暗電流値の経時変化を図9に比較試料1および2として示した。比較試料1は、暗電流値は経時的に上昇する傾向がみられ、安定していなかった。また、比較試料2は、1×10-6A/cm2 以下の値を示し、液晶の動作電圧領域に光センサーの感度がないことから本発明の光センサーとして使用できない。
【0045】
実施例4
電荷輸送性物質としてブタジエン誘導体を下記構造のエナミン誘導体15重量部と、スチルベン誘導体を下記構造のトリフェニルアミン10重量部とした点を除いて実施例1と同様にして試料6の光センサーを作製し、光センサーの特性を実施例1と同様に測定した。8日目における単位面積当たりの暗電流は2.17×10-6A/cm2 となった。トリフェニルアミン誘導体の含有量を横軸に図10に示す。
【0046】
【化2】
【0047】
実施例5
電荷輸送性物質の組成を以下のように変更した点を除いて、実施例4と同様に試料7〜10を用いて光センサーを作製し、同様に暗電流値を測定し、以下の暗電流値が得られた。また、同様にしてその結果を図10に示した。
試料7
実施例4のエナミン誘導体 20重量部
実施例4のトリフェニルアミン誘導体 5重量部
暗電流値 2.86×10-6A/cm2
試料8
実施例4のエナミン誘導体 10重量部
実施例4のトリフェニルアミン誘導体 15重量部
暗電流値 5.93×10-7A/cm2
試料9
実施例4のエナミン誘導体 25重量部
暗電流値 5.32×10-7A/cm2
試料10
実施例4のトリフェニルアミン誘導体 25重量部
暗電流値 2.43×10-8A/cm2 。
【0048】
実施例6
実施例4の光センサーを実施例3と同様にして、経時変化を測定し、その結果を図11に示した。これにより暗電流値は1〜3×10-6A/cm2 でほぼ安定していた。
【0049】
比較例2
試料9および試料10同様に作製した光センサーを実施例3と同様の方法で10日間放置し、10日間における単位面積当たりの暗電流値の経時変化を図11に比較試料3および4として示した。比較試料3は、暗電流値は経時的に上昇する傾向がみられ、安定していなかった。また、比較試料4は、1×10-6A/cm2 以下の値を示し、液晶の動作電圧領域に光センサーの感度がないことから本発明の光センサーとして使用できない。
【0050】
【発明の効果】
電極上に電荷発生層と電荷輸送層を設けた光センサーにおいて、電荷輸送層として、少なくとも2種類の電荷輸送性物質を結合剤と混合したものを用いたので、所定の暗電流値を有するとともに、経時変化が小さな光センサーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光センサーを説明するための断面図である。
【図2】本発明の情報記録装置の一例を説明する図である。
【図3】本発明の情報記録装置の他の例を説明する図である。
【図4】本発明の情報記録装置における情報記録方法を説明する図である。
【図5】本発明の情報記録装置における情報を再生方法を説明する図である。
【図6】情報出力装置を説明する図である。
【図7】電流測定装置を説明する図である。
【図8】本発明の一実施例の光センサー電気特性を説明する図である。
【図9】本発明と実施例の光センサーの経時変化を説明する図である。
【図10】本発明の一実施例の光センサー電気特性を説明する図である。
【図11】本発明と実施例の光センサーの経時変化を説明する図である。
【符号の説明】
11…情報記録層、13…電極、13’…情報記録媒体の電極、14’…電荷発生層、14”…電荷輸送層、15…基板、19…スペーサー、20…誘電体層、21…光源、22…駆動機構を有するシャッター、23…パルスジェネレーター、24…暗箱、30…金電極、31…光源、32…シャッター、33…シャッター駆動機構、43…パルスジェネレーター、35…オシロスコープ、41…情報記録媒体用スキャナ、42…パソコン、43…プリンター
Claims (4)
- 電極上に光導電層を有し、情報記録媒体への情報形成に使用される光センサーであって、光センサーに105〜106V/cmの電界が与えられた状態で、10-4〜10-7A/cm2 のベース電流が流れ、電圧を印加した状態で露光すると、入射した光に起因する光電流以上の誘起光電流が流れる光センサーにおいて、光導電層の電荷輸送性物質が光増幅電流の大きさに寄与するものと、ベース電流の調整および経時安定性に寄与するものとを混合したものであることを特徴とする光センサー。
- 光増幅電流の大きさに寄与するものが、ブタジエン誘導体、ヒドラゾン誘導体、エナミン誘導体であり、ベース電流の調整および経時安定性に寄与するものがスチルベン誘導体、トリフェニルアミン誘導体であることを特徴とする請求項1記載の光センサー。
- 露光によって情報記録媒体へ光情報を記録する情報記録装置において、請求項1または2のいずれかに記載の光センサーと電極上に情報記録層を形成した情報記録媒体とを間隙を設けて光軸上に対向配置し、光センサー側から情報記録媒体へ露光可能とし、光センサーの電極と情報記録媒体の電極間に電圧印加を可能に結線したことを特徴とする情報記録装置。
- 露光によって情報記録媒体へ光情報を記録する情報記録再生方法において、請求項1または2のいずれかに記載の光センサーと電極上に情報記録層を形成した情報記録媒体を使用し、光センサーもしくは情報記録媒体の少なくともいずれか一方の電極を透明電極とするとともに、光センサーと情報記録媒体を間隙を設けて光軸上に対向配置し、両電極間に露光した状態で電圧を印加する、あるいは電圧を印加した状態での露光により情報記録媒体への情報記録を行い、透過光あるいは反射光により可視情報として情報記録媒体に記録した光情報の再生を行うことを特徴とする情報記録再生方法。
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