JP3965191B2 - 蛍光x線分析装置およびそれに用いるプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、FP法で試料の組成や面積密度を分析する蛍光X線分析装置およびそれに用いるプログラムに関する。
従来、ファンダメンタルパラメータ法(以下、FP法という)を利用して、試料の組成や面積密度を分析する蛍光X線分析装置がある。FP法では、仮定した組成つまり元素の濃度に基づいて、試料中の各元素から発生する2次X線の理論強度を計算し、その理論強度と検出手段で測定した測定強度を理論強度スケールに換算した換算測定強度とが一致するように、前記仮定した元素の濃度を逐次近似的に修正計算して、試料における元素の濃度つまり組成を算出する。ここで、前記理論強度を計算するにあたっては、無限に大きな試料に平行な1次X線が均一に照射され、その一部から発生する2次X線を観測しているという計算モデルを用いている。
しかし、実際には、試料の大きさも1次X線の照射領域も有限であり、1次X線の入射角も入射位置によって異なっているため、試料から実際に発生する2次X線の強度は、前記計算モデルで発生する2次X線の強度とは完全には一致しない。これをジオメトリ効果と呼ぶが、ジオメトリ効果を十分現実に則し加味して理論強度を計算しないと、分析結果としての試料の組成も十分正確にはならない。
そこで、ジオメトリ効果を加味して理論強度を計算すべく、ソフトウエア“UniQuant”が、Omega Date system 社から発表されている。このソフトウエアでは、あらかじめ試料の厚さを系統的に変化させて深さ方向の感度曲線を求めておき、その感度曲線を用いて理論強度を計算する。
しかし、深さ方向の感度曲線は、分析対象の2次X線および試料の組成によって変化するため、多種類の試料にこの従来の技術を適切に適用するには、多数の感度曲線をあらかじめ求めておかなければならず、現実的でない。
本発明は前記従来の問題に鑑みてなされたもので、FP法で試料の組成や面積密度を分析する蛍光X線分析装置およびそれに用いるプログラムにおいて、種々の試料について、簡便にしかもジオメトリ効果を十分現実に則し加味して理論強度を計算し、十分正確に定量分析できるものを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の第1構成は、試料に1次X線を照射するX線源と、試料から発生する2次X線の強度を測定する検出手段と、仮定した組成に基づいて、試料中の各元素から発生する2次X線の理論強度を計算し、その理論強度と前記検出手段で測定した測定強度を理論強度スケールに換算した換算測定強度とが一致するように、前記仮定した組成を逐次近似的に修正計算して、試料の組成を算出する算出手段とを備えた蛍光X線分析装置において、前記算出手段が、前記理論強度を計算するにあたり、試料の大きさ、ならびに試料表面の各位置に照射される1次X線の強度および入射角をパラメータとして、1次X線の発生位置、方向を乱数で決めて試料表面まで1次X線を進行させた光路ごとに2次X線の理論強度をシミュレーション計算することを特徴とする。
第1構成の装置によれば、理論強度を計算するにあたり、試料の大きさ、ならびに試料表面の各位置に照射される1次X線の強度および入射角をパラメータとして、光路ごとに2次X線の理論強度をシミュレーション計算するので、多数の感度曲線をあらかじめ求めておく必要がなく、種々の試料について、簡便にしかもジオメトリ効果を十分現実に則し加味して理論強度を計算し、十分正確に定量分析できる。なお、試料の組成を算出するために要する全体の計算時間は、従来よりも長くなるが、十分実用の範囲内である。
第1構成の装置においては、前記算出手段が、複数の前記仮定した組成について、前記理論強度を同時に計算することが好ましい。この好ましい構成によれば、全体の計算時間が短縮される。
また、第1構成の装置においては、前記算出手段が、あらかじめ求められた試料表面における1次X線の入射角分布または散乱角分布を用いることが好ましい。試料表面における1次X線の入射角分布や散乱角分布は、通常、X線源を変更しない限り変化するものではないので、この好ましい構成においては、それをあらかじめ求めておいて理論強度の計算に用いる。これによれば、理論強度の計算時間が短縮されるため、全体の計算時間も短縮される。なお、試料表面における1次X線の入射角分布や散乱角分布は、試料ごとに変化するものではないので、前記従来の技術における感度曲線のように、多数求めておく必要はない。
さらに、第1構成の装置においては、試料表面の高さを測るための目盛りが設けられた試料容器を備えることが好ましい。前記パラメータとしての試料表面の各位置に照射される1次X線の強度および入射角は、X線源に対する試料表面の高さによって変わってくるため、試料表面の高さは既知でなければならない。この好ましい構成においては、試料容器に試料表面の高さを測るための目盛りが設けられているので、試料表面の高さの測定や調整が容易である。
本発明の第2構成は、前記第1構成の装置が備えるコンピュータを前記算出手段として機能させるためのプログラムである。本発明の第2構成のプログラムによっても、前記第1構成の装置と同様の作用効果が得られる。
以下、本発明の一実施形態の蛍光X線分析装置について、図にしたがって説明する。図1に示すように、この装置は、試料13が載置される試料台8と、試料13に1次X線2を照射するX線管などのX線源1と、試料13から発生する蛍光X線や散乱線などの2次X線4の強度を測定する検出手段9とを備えている。X線源1の前方にはアパーチャー11が設けられ、その開口により1次X線2の拡がりが決められている。また、試料表面13aの直上にはマスク12が設けられ、その開口により試料表面13aにおける1次X線2の照射領域が決められている。検出手段9は、試料13から発生する2次X線4を分光する分光素子5と、分光された2次X線6ごとにその強度を測定する検出器7で構成される。なお、分光素子5を用いずに、エネルギー分解能の高い検出器を検出手段としてもよい。
そして、仮定した組成つまり元素の濃度に基づいて、試料13中の各元素から発生する2次X線4の理論強度を計算し、その理論強度と検出手段9で測定した測定強度を理論強度スケールに換算した換算測定強度とが一致するように、仮定した元素の濃度を逐次近似的に修正計算して、試料13における元素の濃度つまり組成を算出する算出手段10を備え、その算出手段10が、理論強度を計算するにあたり、試料13の大きさ、ならびに試料表面13aの各位置に照射される1次X線2の強度および入射角φをパラメータとして、光路(2,4,6)ごとに2次X線6の理論強度をシミュレーション計算する。
また、この実施形態の算出手段10は、特願2004−251785に記載の発明のように、酸素、炭素など蛍光X線を測定しない元素(強度が小さく吸収による減衰も大きいために事実上蛍光X線を測定できない元素で、以下、非測定元素という)については、平均原子番号を仮定して、対応する2次X線として散乱線4を用い、理論強度と換算測定強度とが一致するように、仮定した平均原子番号を逐次近似的に修正計算する。
前記散乱線の理論強度および測定強度としては、1次X線の連続X線の散乱線の理論強度および測定強度、コンプトン散乱線の理論強度および測定強度、トムソン散乱線の理論強度および測定強度、ならびに、それらの散乱線のうちいずれか2つの散乱線の理論強度比および測定強度比からなる一群から選ばれた1つを用いることができる。
この装置は、以下のように動作する。試料台8に載置された試料13に、X線源1から1次X線2を照射して、発生した2次X線4を分光素子5に入射させ、分光された2次X線6ごとにその強度を検出器7で測定する。そして、算出手段10が図2に示すフローチャートにしたがって演算を行う。
まず、ステップ1で、各測定元素の濃度の初期値、非測定元素の平均原子番号の初期値、必要に応じて試料の面積密度(または厚さ)の初期値をセットする。各測定元素の濃度の初期値は、試料の品種に応じてセットすることもできるが、すべて1mass%とセットしてもよい。非測定元素の平均原子番号の初期値は、例えば8とセットする。
次に、ステップ2で、次式(1)によって蛍光X線と散乱線の測定強度ImeasMを理論強度スケールに換算して、それぞれの換算測定強度ImeasTとする。
measT=A(ImeasM)+BImeasM+C …(1)
次に、ステップ3で、セットした初期値に基づいて、各蛍光X線の理論強度IFTiと散乱線の理論強度ISTiを計算する。このステップ3および次のステップ4での理論強度の計算の仕方に本発明の特徴があるが、それについては後述する。
次に、ステップ4で、各測定元素の濃度、非測定元素の平均原子番号をそれぞれ所定値変更し、変更後の理論強度を計算する。つまり、蛍光X線については、j元素の濃度をdw%変化させたときの、i元素の理論強度IFTi と、非測定元素の平均原子番号をdZ変化させたときの、i元素の理論強度IFTi 、散乱線については、j元素の濃度をdw%変化させたときの、i散乱線の理論強度ISTi と、非測定元素の平均原子番号をdZ変化させたときの、i散乱線の理論強度ISTi を計算する。dZは、例えば、0.05とする。
次に、ステップ5で、差分方程式に基づいて、各測定元素の濃度、非測定元素の平均原子番号を更新する。具体的には、まず、蛍光X線ごと、散乱線ごとに、次式(2)、(3)の差分連立方程式を作成し、解くことにより、各測定元素の濃度、非測定元素の平均原子番号を更新するための修正値Δwj、ΔZを求める。
fmeasTi−IFTi=(dIFTi/dZ)ΔZ+Σ(dIFTi/dwj)Δwj …(2)
smeasTi−ISTi=(dISTi/dZ)ΔZ+Σ(dISTi/dwj)Δwj …(3)
ここで、蛍光X線については、各微分項は、次式(4)で求める。
(dIFTi/dwj)=((IFTi −IFTi)/dwj) …(4)
散乱線については、散乱線の強度としてコンプトン散乱線やトムソン散乱線などの強度を単独で用いる場合には、蛍光X線と同様に、各微分項は、次式(5)で求める。
(dISTi/dwj)=((ISTi −ISTi)/dwj) …(5)
散乱線の強度として、例えばコンプトン散乱線とトムソン散乱線の強度比を用いる場合には、単独の散乱線の強度を用いるところに両散乱線の強度比を適用する。例えば、前式(3)、(5)の散乱線の理論強度ISTiのところに、次式(6)のように、散乱線の理論強度比ISTiRとして、トムソン散乱線の理論強度ISTiThomに対するコンプトン散乱線の理論強度ISTiCompの比を適用する。
STiR=(ISTiComp/ISTiThom) …(6)
同様に、前式(3)の散乱線の換算測定強度IsmeasMiや前式(1)の散乱線の測定強度ImeasMにも、また後述するステップ6においても、散乱線の強度比を適用する。
このように作成した式(2)、(3)の差分連立方程式を解き、各測定元素の濃度wi、非測定元素の平均原子番号Zについて、修正値Δwj、ΔZを求め、次式(7)、(8)のように、もとの値wiold,Zoldに加えることにより、更新した値winew,Znewを求める。非測定元素の濃度は、100%から測定元素の濃度wiの合計を差し引いて求める。
winew=wiold+Δwj …(7)
new=Zold+ΔZ …(8)
次に、ステップ6で、更新した各測定元素の濃度winewおよび非測定元素の平均原子番号Znewに基づいて、各蛍光X線の理論強度IFTiと散乱線の理論強度ISTiを計算し、前式(1)で求めた各換算測定強度ImeasTとの差が所定値以下か否かによって、収束判定を行う。収束判定は、理論強度と換算測定強度との差が換算測定強度の所定比率(例えば0.1%)以下か否かによって行ってもよい。収束していないと判定した場合には、ステップ4に戻り、ステップ6までのステップを収束するまで繰り返す。つまり、試料から発生する2次X線(測定元素の蛍光X線と非測定元素に対応する散乱線)について、理論強度と換算測定強度とが一致するように、仮定した測定元素の濃度と仮定した非測定元素の平均原子番号を逐次近似的に修正計算する。
そして、収束したと判定した場合には、ステップ7へ進み、最新の各測定元素の濃度、非測定元素の平均原子番号、および、必要に応じて試料の面積密度(または厚さ)を結果として出力する。
なお、前記ステップ5を、次のステップ5Aとステップ5Bに分けて実行することもできる。まず、ステップ5Aで、非測定元素の平均原子番号を固定しておき、各測定元素の濃度のみを更新する。次に、ステップ5Bで、各測定元素の濃度を最新の値に固定しておき、次式(9)からΔZを求めて、非測定元素の平均原子番号のみを更新する。
smeasTi−ISTi=(dISTi/dZ)ΔZ …(9)
また、面積密度を同時に分析するときには、測定する散乱線を1つ追加して、その散乱線について前式(3)を追加するとともに、差分連立方程式の各式(2)、(3)の右辺に面積密度の微分項を追加すればよい。例えば、前式(3)が、コンプトン散乱線についての式と、トムソン散乱線についての式の2つになる。
なお、算出手段10が、図2に示したフローチャートに代えて、非線形問題の解法として知られる、マルカート法、シミュレーテッドアニーリング法、遺伝的アルゴリズムを用いる方法などにしたがって演算を行うようにしてもよい。
試料に応じてどのような散乱線の強度を利用するかについては、前記特願2004−251785に記載の発明と同様である。非測定元素を水素と水素以外に分けて、水素以外の非測定元素について平均原子番号を仮定し、コンプトン散乱線の強度とトムソン散乱線の強度を両方利用することもできる点についても、同様である。さらに、以上において、コンプトン散乱線に代えて、1次X線の連続X線の散乱線(バックグラウンド)を用いることもできる点についても、同様である。
次に、本発明の特徴たるステップ3、4での理論強度の計算について説明する。この実施形態の装置の算出手段10は、理論強度を計算するにあたり、試料13の大きさ、ならびに試料表面13aの各位置に照射される1次X線2の強度および入射角φをパラメータとして、光路(2,4,6)ごとに2次X線6の理論強度をシミュレーション計算する。より具体的には、以下のように、図3に示すフローチャートにしたがって理論強度を計算する。
まず、ステップ3−1で、1次X線の発生位置、方向を乱数で決める。
次に、ステップ3−2で、決めた発生位置、方向にしたがって、試料表面まで1次X線を進行させる。
次に、ステップ3−3で、進行させた1次X線が途中でアパーチャー11やマスク12などに衝突したか否かを判定する。衝突した場合はステップ3−1へ戻り、しなかった場合はステップ3−4へ進む。
ステップ3−4では、試料の吸収係数と乱数から、1次X線の吸収(散乱)位置を決める。
次に、ステップ3−5で、決めた吸収(散乱)位置が、試料の厚さよりも深い位置か否かを判定する。深い場合はステップ3−1へ戻り、そうでない場合はステップ3−6へ進む。
ステップ3−6では、その1次X線が吸収(散乱)されたことにより発生する2次X線(蛍光X線または散乱線)の出射方向を決める。
次に、ステップ3−7で、出射方向を決めた2次X線の強度を計算し、ステップ3−8でその計算した強度を記録する。
次に、ステップ3−9で、あらかじめ設定した回数だけ1次X線を発生させたか否かを判定する。発生させていない場合はステップ3−1へ戻り、発生させた場合はステップ3−10へ進む。
最後にステップ3−10において、ステップ3−8で記録された強度の総計が求める理論強度となる。
なお、ステップ3−1から3−3で実行する内容は、試料によらないため、あらかじめ計算しておくことができる。そうする場合には、各試行についての試料表面での1次X線の発生位置、方向を、所定の回数分計算して記憶しておく。そして、実際の試料についての計算時に、記憶しておいた1次X線の発生位置および方向を順次呼び出すというステップを、ステップ3−1から3−3に代える。さらに、あらかじめ行う計算の各試行で、ステップ3−4で用いる乱数も同時に発生させ、1次X線の発生位置および方向とともに記憶しておくこともできる。そうすれば、比較的計算時間を要する乱数の発生を、試料ごとの実際の計算時に行う必要がなくなり、計算時間をより短縮することができる。
以上のように、この実施形態の装置によれば、理論強度を計算するにあたり、試料13の大きさ、ならびに試料表面13aの各位置に照射される1次X線2の強度および入射角φをパラメータとして、光路(2,4,6)ごとに2次X線6の理論強度をシミュレーション計算する(レイトレース計算または光跡追跡法ともいう)ので、多数の感度曲線をあらかじめ求めておく必要がなく、種々の試料13について、簡便にしかもジオメトリ効果を十分現実に則し加味して理論強度を計算し、十分正確に定量分析できる。なお、試料13の組成を算出するために要する全体の計算時間は、従来よりも長くなるが、十分実用の範囲内である。
なお、算出手段10が、ステップ1〜4において、複数の仮定した組成について、理論強度を同時に計算することが好ましい。この好ましい構成によれば、全体の計算時間が短縮される。
また、算出手段10が、あらかじめ求められた試料表面における1次X線の入射角φ分布または散乱角ψ分布を用いることが好ましい。これらの分布は、分光素子5による検出効率も加味したものとする。試料表面における1次X線の入射角φ分布や散乱角ψ分布は、通常、X線源1を変更しない限り変化するものではないので、この好ましい構成においては、それをあらかじめ求めておいて理論強度の計算に用いる。これによれば、理論強度の計算時間が短縮されるため、全体の計算時間も短縮される。特に、試料13が薄膜などのように薄い場合に効果的である。なお、試料表面における1次X線の入射角φ分布や散乱角ψ分布は、試料ごとに変化するものではないので、前記従来の技術における感度曲線のように、多数求めておく必要はない。
さらに、試料表面の高さを測るための目盛りが設けられた試料容器を備えることが好ましい。例えば、内側に目盛りが設けられた炊飯器の釜のようなものである。前記パラメータとしての試料表面13aの各位置に照射される1次X線2の強度および入射角φは、X線源1に対する試料表面13aの高さによって変わってくるため、試料表面13aの高さは既知でなければならない。この好ましい構成においては、試料容器に試料表面13aの高さを測るための目盛りが設けられているので、試料表面13aの高さの測定や調整が容易である。
以上の実施形態の装置は、通常、コンピュータを備えるが、そのコンピュータを前記算出手段として機能させるためのプログラムも、本発明の実施形態である。
本発明の一実施形態の蛍光X線分析装置を示す概略図である。 同装置が備える算出手段による計算全体を示すフローチャートである。 同算出手段による理論強度の計算を示すフローチャートである。
符号の説明
1 X線源
2 1次X線
4 2次X線(蛍光X線、散乱線)
9 検出手段
10 算出手段
13 試料
13a 試料表面
φ 入射角
ψ 散乱角

Claims (5)

  1. 試料に1次X線を照射するX線源と、
    試料から発生する2次X線の強度を測定する検出手段と、
    仮定した組成に基づいて、試料中の各元素から発生する2次X線の理論強度を計算し、その理論強度と前記検出手段で測定した測定強度を理論強度スケールに換算した換算測定強度とが一致するように、前記仮定した組成を逐次近似的に修正計算して、試料の組成を算出する算出手段とを備えた蛍光X線分析装置において、
    前記算出手段が、前記理論強度を計算するにあたり、試料の大きさ、ならびに試料表面の各位置に照射される1次X線の強度および入射角をパラメータとして、1次X線の発生位置、方向を乱数で決めて試料表面まで1次X線を進行させた光路ごとに2次X線の理論強度をシミュレーション計算することを特徴とする蛍光X線分析装置。
  2. 請求項1において、
    前記算出手段が、複数の前記仮定した組成について、前記理論強度を同時に計算する蛍光X線分析装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記算出手段が、あらかじめ求められた試料表面における1次X線の入射角分布または散乱角分布を用いる蛍光X線分析装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項において、
    試料表面の高さを測るための目盛りが設けられた試料容器を備えた蛍光X線分析装置。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の蛍光X線分析装置が備えるコンピュータを前記算出手段として機能させるためのプログラム。
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