JP3959697B2 - 半導体装置及び半導体装置の製造方法並びに配線基板 - Google Patents
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Description
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
【0002】
発明の属する技術分野
従来の技術(図9及び図10)
発明が解決しようとする課題(図11〜図13)
課題を解決するための手段(図1〜図8)
発明の実施の形態
(1)実施例
(1−1)BGAパツケージの構成(図1)
(1−2)BGAパツケージの製造手順(図2(A)〜図6(B))
(1−3)実施例の動作
(1−4)実施例の効果
(2)他の実施例(図7及び図8)
発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置及び半導体装置の製造方法並びに配線基板に関し、例えばボールグリツトアレイ(Ball Grid Array )パツケージ(以下、これをBGAパツケージと呼ぶ)及びその製造方法に適用して好適なものである。
【0004】
【従来の技術】
従来、この種のBGAパツケージにおいては、例えば図9及び図10に示すように構成されている。
【0005】
すなわち図9及び図10に示すように、BGAパツケージ1においては、多層配線基板2の一面2A上に、ベアチツプ3がその回路面3Aと対向する裏面3Bを当該一面2Aの中央部に形成された導電性金属箔でなるダイパツド4に銀ペースト等でなる導電性接着剤5を介して接合されて配置され、かつ当該ベアチツプ3が封止樹脂6によつて回路面3Aを覆うように封止されている。
【0006】
ここでまず多層配線基板2は、絶縁基板内部に複数の導電性金属箔からなるグランド層7と、複数の導電性金属箔からなる電源層8とがそれぞれ絶縁されて設けられ、一面2Aのダイパツド4の周囲に所定パターンで導電性金属箔でなる複数のランド9及びそれぞれ対応するランド9と導通接続された配線ライン10とが形成されていると共に、他面2Bにそれぞれ対応する配線ライン10、グランド層7及び又は電源層8とビア11を介して導通接続された複数の外部接続用のランド(以下、これを外部接続用ランドと呼ぶ)12が格子状に形成されている。因みに多層配線基板2は、一面2A上に各ランドを露出させ、かつ配線ライン10上を覆うようにソルダレジストからなる絶縁層13が設けられ、当該配線ライン10を電気的に保護し得ると共に、他面2Bの各外部接続用ランド12間にもそれぞれソルダレジストからなる絶縁層14が設けられて各外部接続用ランド12間を絶縁するようになされている。
【0007】
一方ベアチツプ3の回路面3Aには、最外周に沿つて複数のパツド15が所定ピツチで設けられており、各パツド15は、それぞれ多層配線基板2の一面2Aの対応するランド9と金等の導電性金属でなるワイヤ16を介して導通接続されている。
【0008】
この場合BGAパツケージ1では、多層配線基板2の他面2Bの各外部接続用ランド12上にそれぞれ球状に形成された導電性金属でなる電極(以下、これを球状電極と呼ぶ)17が設けられており、これによりBGAパツケージ1は、各球状電極17がそれぞれマザーボード(図示せず)の対応する電極に接合されて当該マザーボードに実装されると共に、この状態においてベアチツプ3が各球状電極17と、多層配線基板2とを介してマザーボードから信号を入力し、又はマザーボードに信号を出力し得るようになされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に多層配線基板2においては、ベアチツプ3が動作するとき、配線ライン10の有する特性インピーダンス値が当該配線ライン10とグランド層7又は電源層8との距離によつて決定される。このため例えば配線ライン10の所定部分と、グランド層7又は電源層8とが比較的近づいて位置すると、当該配線ライン10の所定部分の特性インピーダンス値がこの配線ライン10の他の部分の特性インピーダンス値に比べて急激に低下して配線ライン10によつて所定方向に伝搬される信号が当該所定部分において逆方向に伝搬される、いわゆる反射ノイズが発生することが知られている。
【0010】
すなわち図11(A)及び(B)に示すように、例えば絶縁材18中に形成された配線ライン10の所定部分は、グランド層7(又は電源層8)から比較的遠い所定距離Xだけ離れて位置したときよりも、当該グランド層7(又は電源層8)に比較的近い所定距離Yを介して位置したときに特性インピーダンス値が急激に低下して反射ノイズが発生し(図11(A))、また当該配線ライン10の所定部分がグランド層7と、電源層8とに挟まれて位置すると反射ノイズが発生する(図11(B))場合がある。
【0011】
ところで図12に示すように、従来、BGAパツケージ1においては、多層配線基板2の一面2Aにベアチツプ3の回路面3Aの大きさよりも僅かに大きいダイパツド4が形成されていると共に、当該ダイパツド4の周囲に配線ライン10が形成されている。
【0012】
ところが、近年、BGAパツケージ1では、ベアチツプ3の回路の集積率が向上してパツド15の数が増加することにより当該ベアチツプ3が大型化する傾向にある。このため多層配線基板2は、ベアチツプ3の大型化に伴つて一面2Aに形成されるランド9の数が増加して各ランド9が狭ピツチに形成されると共に、当該ランド9に導通接続される配線ライン10も狭ピツチに形成される傾向にある。従つて図13に示すように、このようなBGAパツケージ1では、多層配線基板2の一面2Aにベアチツプ3の回路面3Aの大きさよりも比較的小さいダイパツド4が形成されると共に、配線ライン10の所定部分が当該ベアチツプ3の裏面3Bと対向するように形成される。
【0013】
ところがBGAパツケージ1では、多層配線基板2においてマザーボードのグランドと接地接続されるグランド層7が対応するビア11及び配線ライン10を介してダイパツド4に導通接続されており、ベアチツプ3の裏面3Bが導電性接着剤5を介してダイパツド4に接地接続されている。従つてBGAパツケージ1では、ベアチツプ3の裏面3Bと対向する配線ライン10の所定部分が当該裏面3Bと比較的近づいて位置してこの所定部分の有する特性インピーダンス値が大幅に減少し(配線ライン10の他の部分に比べて半分程度となることがある)、当該配線ライン10に反射ノイズが発生する場合がある。この場合BGAパツケージ1では、ベアチツプ3が誤動作して当該BGAパツケージ1の電気特性が大幅に低下する問題があつた。
【0014】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、電気特性を容易に向上し得る半導体装置及び半導体装置の製造方法並びに配線基板を提案しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため第1の発明においては、半導体装置において、ベアチツプの裏面と配線基板の一面との間に、ベアチツプの裏面よりも小さい接続面を当該裏面に導通接続することによりベアチツプの裏面を接地接続するダイパツドを設け、配線基板の一面にダイパツドの接続面を避けて、ベアチツプの裏面と対向する対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して配線ラインを形成すると共に、当該配線基板の一面上にダイパツドの接続面を露出させ、かつ配線ラインを覆うように第1の絶縁層を設け、さらにベアチツプの裏面と対向領域の第1の絶縁層との間に第2の絶縁層を設けるようにした。
【0016】
また第2の発明においては、半導体装置の製造方法において、ベアチツプを実装するときに裏面を対向させる配線基板の一面の対向領域に、ベアチツプの裏面よりも小さい接続面を有し、接地接続されたダイパツドを形成すると共に、配線基板の一面にダイパツドの接続面を避けて、対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して配線ラインを形成する第1の工程と、配線基板の一面上にダイパツドの接続面を露出させ、かつ配線ラインを覆うように第1の絶縁層を形成すると共に、対向領域の第1の絶縁層上に第2の絶縁層を形成する第2の工程と、ベアチツプを第2の絶縁層に載上し裏面をダイパツドの接続面に導通接続して配線基板の一面上に実装する第3の工程とを設けるようにした。
【0017】
さらに第3の発明においては、配線基板において、一面とベアチツプの裏面との間に、ベアチツプの裏面よりも小さい接続面を当該裏面に導通接続することによりベアチツプの裏面を接地接続するダイパツドを設け、配線基板の一面にダイパツドの接続面を避けて、ベアチツプの裏面と対向する対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して配線ラインを形成すると共に、当該配線基板の一面上にダイパツドの接続面を露出させ、かつ配線ラインを覆うように第1の絶縁層を設け、さらにベアチツプの裏面と対向領域の第1の絶縁層との間に第2の絶縁層を設けるようにした。
【0018】
従つて第1の発明では、半導体装置において、ベアチツプの裏面と配線基板の一面との間に、ベアチツプの裏面よりも小さい接続面を当該裏面に導通接続することによりベアチツプの裏面を接地接続するダイパツドを設け、配線基板の一面にダイパツドの接続面を避けて、ベアチツプの裏面と対向する対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して配線ラインを形成すると共に、当該配線基板の一面上にダイパツドの接続面を露出させ、かつ配線ラインを覆うように第1の絶縁層を設け、さらにベアチツプの裏面と対向領域の第1の絶縁層との間に第2の絶縁層を設けるようにしたことにより、ベアチツプが動作したとき、ベアチツプの裏面の対向領域に位置する配線ラインの第1の部位がベアチツプの裏面に近づくことに起因して特性インピーダンス値が急激に低下することを防止し、反射ノイズの発生を防止することができる。
【0019】
また第2の発明では、半導体装置の製造方法において、ベアチツプを実装するときに裏面を対向させる配線基板の一面の対向領域に、ベアチツプの裏面よりも小さい接続面を有し、接地接続されたダイパツドを形成すると共に、配線基板の一面にダイパツドの接続面を避けて、対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して配線ラインを形成し、次いで配線基板の一面上にダイパツドの接続面を露出させ、かつ配線ラインを覆うように第1の絶縁層を形成すると共に、対向領域の第1の絶縁層上に第2の絶縁層を形成し、続いてベアチツプを、第2の絶縁層に載上し裏面をダイパツドの接続面に導通接続して配線基板の一面上に実装するようにしたことにより、配線ラインにおける反射ノイズの発生を防止し得る半導体装置を従来の半導体装置を製造する製造手順とほぼ同じ製造手順で容易に製造することができる。
【0020】
さらに第3の発明では、配線基板において、一面とベアチツプの裏面との間に、ベアチツプの裏面よりも小さい接続面を当該裏面に導通接続することによりベアチツプの裏面を接地接続するダイパツドを設け、配線基板の一面にダイパツドの接続面を避けて、ベアチツプの裏面と対向する対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して配線ラインを形成すると共に、当該配線基板の一面上にダイパツドの接続面を露出させ、かつ配線ラインを覆うように第1の絶縁層を設け、さらにベアチツプの裏面と対向領域の第1の絶縁層との間に第2の絶縁層を設けるようにしたことにより、当該配線基板において、ベアチツプが動作したとき、ベアチツプの裏面の対向領域に位置する配線ラインの第1の部位がベアチツプの裏面に近づくことに起因して特性インピーダンス値が急激に低下することを防止し、反射ノイズの発生を防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0022】
(1)実施例
(1−1)BGAパツケージの構成
図1において、20は全体として本発明が適用されたBGAパツケージを示し、多層配線基板21の一面21A上に、ベアチツプ22が回路面22Aと対向する裏面22Bを当該多層配線基板21の一面21A中央部に形成された導電性金属箔でなるダイパツド23に銀ペースト等でなる導電性接着剤24を介して接合させて配置され、かつ当該ベアチツプ22が封止樹脂25によつて回路面22Aを覆われて封止されている。
【0023】
ここでまず多層配線基板21は、絶縁基板内部に複数の導電性金属箔からなるグランド層26と、複数の導電性金属箔からなる電源層27とがそれぞれ絶縁されて設けられた4層構造でなり、一面21Aのダイパツド23の周囲に所定パターンで導電性金属箔でなる複数のランド28と、それぞれ対応するランド28及びダイパツド2と導通接続された配線ライン29とが形成され、他面21Bに、それぞれ対応する配線ライン29、グランド層26及び又は電源層27とビア30を介して導通接続された複数の外部接続用ランド31が格子状に形成されている。
【0024】
因みにダイパツド23は、対応する配線ライン29と、ビア30とを順次介してグランド層26に導通接続されており、かくしてベアチツプ22の裏面22Bは導電性接着剤24を介してダイパツド23に接地接続される。また多層配線基板21の一面21A上には、各ランド28と、ダイパツド23とを露出させ、かつ配線ライン29を覆うようにソルダレジストからなる第1の絶縁層32が設けられ、これにより配線ライン29を水分による劣化等から保護し得るようになされている。
【0025】
この場合多層配線基板21では、ダイパツド23がベアチツプ22の回路面22Aの大きさよりも小さくなるように一面21Aに形成されており、当該一面21Aに配線ライン29がその所定部位(以下、これを第1の部位と呼ぶ)を当該ベアチツプ22の裏面22Bに対向させて形成されている。
【0026】
このため多層配線基板21では、一面21Aに被膜形成された第1の絶縁層32上のベアチツプ22の裏面22Bと対向する対向領域(以下、これを単に対向領域と呼ぶ)に、所定の厚みを有し、かつダイパツド23を露出させるようにソルダレジストからなる第2の絶縁層33が設けられており、配線ライン29の第1の部位と、ベアチツプ22の裏面22Bとを所定距離だけ離すようになされている。
【0027】
因みに第2の絶縁層33の厚みは、ベアチツプ22が動作したときに、多層配線基板21の一面21Aに形成された配線ライン29の対向領域に位置する第1の部位と、当該配線ライン29の対向領域から外れて位置する部位(以下、これを第2の部位と呼ぶ)とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように、例えば第1の絶縁層32の厚みのほぼ4倍の 200〔μm〕程度に選定されている。これによりこのBGAパツケージ20では、ベアチツプ22が動作したときに、配線ライン29の第2の部位における反射ノイズの発生を防止し得るようになされている。
【0028】
一方ベアチツプ22は、回路面22Aの最外周に沿つて所定ピツチに複数設けられたパツド34がそれぞれ多層配線基板21の一面21Aの対応するランド29と金等の導電性金属でなるワイヤ35を介して導通接続され、これにより多層配線基板21の一面21A上に実装されている。
【0029】
ここで多層配線基板21の他面21Bには、各外部接続用ランド31間にソルダレジスト36が塗布され、これにより各外部接続用ランド31間を絶縁すると共に、各外部接続用ランド31上にそれぞれはんだ等の導電性金属でなる球状電極37が設けられている。これによりBGAパツケージ20は、各球状電極37がそれぞれマザーボード(図示せず)の対応する電極に接合されて当該マザーボードに実装されると共に、この状態においてベアチツプ22が各球状電極37と、多層配線基板21とを介してマザーボードから信号を入力し、又は信号を出力し得るようになされている。
【0030】
(1−2)BGAパツケージの製造手順
ここで実際上BGAパツケージ20は、図2(A)〜図6(B)に示す以下の手順により製造することができる。
【0031】
すなわちまず図2(A)に示すように、例えば 200〔μm〕程度の厚さを有する所定の絶縁基板40の両面に、それぞれ例えば35〔μm〕程度の膜厚を有する所定の導電性金属箔41及び42が張り合わせられてなる両面基板43を用意する。
【0032】
この後図2(B)に示すように、両面基板43の一面43Aの導電性金属箔41及び他面43Bの導電性金属箔42をそれぞれエツチング法等の手法によつてパターニングすることにより、当該両面基板43の一面43Aに複数(又は単数)の導電性金属箔41からなるグランド層26を形成すると共に、両面基板43の他面43Bに複数(又は単数)の導電性金属箔42からなる電源層27を形成する。なおグランド層26及び電源層27は、それぞれ複数の導電性金属箔41及び42からなる場合、各導電性金属箔41及び42同士の短絡を防止するように所定間隔を介して形成される。
【0033】
次いで図2(C)に示すように、両面基板43のグランド層26上に例えば 100〔μm〕程度の厚さを有し、かつ例えば 4.0程度の比誘電率を有する第1のプリプレグ(ボンデイングシート)45と、例えば12〔μm〕程度の厚みを有する所定の導電性金属箔46とを順次積層配置して熱圧着すると共に、電源層27上にも同様に例えば 100〔μm〕程度の厚さを有し、かつ例えば 4.0程度の比誘電率を有する第2のプリプレグ(ボンデイングシート)47と、例えば12〔μm〕程度の厚みを有する所定の導電性金属箔48とを順次積層配置して熱圧着する。かくして多層配線基板21の基となる4層板49を形成する。
【0034】
続いて図3(A)に示すように、ドリル等を用いて4層板49の一面の複数の所定位置にそれぞれ当該一面から他面に亘つてビアホールを穿設し、この後複数のビアホールの内周面及び開口部分以外をレジストで覆い、この状態においてメツキ法等の手法により各ビアホールの内周面及び開口部分に導電性金属を被膜形成して複数のビア30を形成する。これにより各ビア30をそれぞれ対応するグランド層26又は電源層27に導通接続する。因みに各ビアホールの内周面及び開口部分以外に塗布されたレジストは、メツキ終了後の洗浄により剥離される。
【0035】
次いで図3(B)に示すように、4層板49の第1のプリプレグ45上の導電性金属箔46をエツチング法等の手法によつてパターニングすることにより、当該第1のプリプレグ45上の中央部に当該導電性金属箔46からなるダイパツド23を形成すると共に、当該ダイパツド23の周囲に所定パターンで導電性金属箔46からなる複数のランド28と、それぞれ対応するランド28及びそれぞれ対応するビア30と導通接続された例えば 120〔μm〕程度のライン幅を有する配線ライン29とを形成する。これに加えて4層板49の第2のプリプレグ47上の導電性金属箔48をエツチング法等の手法によつてパターニングすることにより、当該第2のプリプレグ47上に対応するビア30と導通接続された当該導電性金属箔48からなる複数の外部接続用ランド31を格子状に形成する。
【0036】
続いて図3(C)に示すように、第1のプリプレグ45上に、ダイパツド23及び各ランド28を露出させ、かつ配線ライン29を覆うように、例えば 4.0程度の比誘電率を有するソルダレジストを例えば50〔μm〕程度の厚みを有するように塗布して第1の絶縁層32を形成し、これにより4層構造でなる多層配線基板21を作製することができる。
【0037】
次いで図4(A)に示すように、多層配線基板21の一面21A(第1のプリプレグ45上)に形成された第1の絶縁層32上の対向領域に、ダイパツド23を露出させ、かつ第1の絶縁層32のほぼ4倍でなる 200〔μm〕程度の厚みを有するように例えば 4.0程度の比誘電率を有するソルダレジストを塗布して第2の絶縁層33を形成する。
【0038】
続いて図4(B)に示すように、ダイパツド23上に銀ペースト等でなる導電性接着剤24を当該ダイパツド23の周囲の第2の絶縁層33とほぼ同じ高さとなるように塗布する。
【0039】
この後図4(C)に示すように、ダイパツド23の上面と、ベアチツプ22の裏面22Bとを対向させた状態で、当該ベアチツプ22を第2の絶縁層33上に載上し、この後当該導電性接着剤24を例えば 175〔℃〕程度の温度で90分程度の間加熱して硬化させることにより、当該ダイパツド23と、ベアチツプ22の裏面22Bとを当該導電性接着剤24を介して接合する。
【0040】
次いで図5(A)に示すように、ワイヤボンデイング法の手法によりベアチツプ22の回路面22Aの各パツド34と、それぞれ多層配線基板21の一面21Aの対応するランド28とを金等の導電性金属でなるワイヤ35を介して接続する。これにより多層配線基板21の一面21上に、ベアチツプ22をその裏面22Bと当該一面21Aとを対向させて実装することができる。
【0041】
続いて図5(B)に示すように、多層配線基板21の一面21Aにベアチツプ22の回路面22A及び各ワイヤ35を覆うように 4.0程度の比誘電率を有する絶縁性の封止樹脂25を塗布し、この後当該封止樹脂25を所定温度で加熱して硬化させることにより、当該封止樹脂25により多層配線基板21の一面21Aにベアチツプ22を封止する。
【0042】
次いで図6(A)に示すように、多層配線基板21の他面21B(第2のプリプレグ47上)の各外部接続用ランド31間にソルダレジスト36を塗布すると共に、各外部接続用ランド31上にそれぞれソルダペースト51を塗布する。
【0043】
続いて図6(B)に示すように、各外部接続用ランド31上にそれぞれ塗布したソルダペースト51を例えば 200〔℃〕程度で加熱することにより、各ソルダペースト51がそれぞれ溶融して球状にまとまり、これにより各外部接続用ランド31上にそれぞれ球状電極37を形成する。かくして上述した製造手順によりBGAパツケージ20を製造することができる。
【0044】
(1−3)実施例の動作
以上の構成において、BGAパツケージ20においては、両面基板43の一面43Aに複数(又は単数)のグランド層26を形成すると共に、当該両面基板43の他面43Bに複数(又は単数)の電源層27を形成し(図2(A)及び(B))、この後両面基板43のグランド層26上に第1のプリプレグ45と、導電性金属箔46とを順次積層形成すると共に、電源層27上に第2のプリプレグ47と、導電性金属箔48とを順次積層形成して4層板49を形成する(図2(C))。
【0045】
次いで4層板49にそれぞれ対応するグランド層26又は電源層27に導通接続させた複数のビア30を形成し、当該4層板49の第1のプリプレグ45上にダイパツド23と、複数のランド28と、それぞれ対応するランド28及びそれぞれ対応するビア30と導通接続された配線ライン29とを形成すると共に、第2のプリプレグ47上に対応するビア30と導通接続した複数の外部接続用ランド31を格子状に形成し(図3(A)及び(B))、この後第1のプリプレグ45上に、ダイパツド23及び各ランド28を露出させ、かつ配線ライン29を覆うように第1の絶縁層32を形成して多層配線基板21を作製する(図3(C))。
【0046】
次いで第1の絶縁層32上の対向領域に、ダイパツド23を露出させ、かつ第1の絶縁層32のほぼ4倍の厚みを有する第2の絶縁層33を形成し(図4(A))、この後ダイパツド23上に導電性接着剤24を塗布するようにして当該ダイパツド23と、ベアチツプ22の裏面22Bとを導電性接着剤24を介して接合する(図4(B)及び(C))。
【0047】
次いでベアチツプ22の回路面22Aの各パツド34と、それぞれ多層配線基板21の一面21Aの対応するランド28とをワイヤ35を介して導通接続して多層配線基板21の一面21上にベアチツプ22を実装し(図5(A))、封止樹脂25により多層配線基板21の一面21Aにベアチツプ22を封止する(図5(B))。続いて多層配線基板21の他面21Bに各外部接続用ランド31間にソルダレジスト36を塗布すると共に、各外部接続用ランド31上にそれぞれソルダペースト51を塗布して各外部接続用ランド31上にそれぞれ球状電極37を形成する(図6(A)及び(B))。かくしてBGAパツケージ20を製造することができる。
【0048】
従つてこのようなBGAパツケージ20の製造方法では、多層配線基板21の一面21Aに形成した第1の絶縁層32上の対向領域に、ダイパツド23を露出させて第2の絶縁層33を第1の絶縁層32のほぼ4倍の厚みを有するように形成し、当該第2の絶縁層33上にベアチツプ22をその裏面22Bとダイパツド23とを対向させて載上した状態で、当該ダイパツド23と、ベアチツプ22とを導電性接着剤24を介して接合するようにしたことにより、ベアチツプ22の裏面22Bの対向領域に位置する配線ライン29の第1の部位とを当該裏面22Bから所定距離だけ離して位置させて、製造されたBGAパツケージ20のベアチツプ22が動作したときに、配線ライン29の第1の部位と、第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値をほぼ同等にすることができ、かくして当該配線ライン29における反射ノイズの発生を防止することができる。
【0049】
またこのように第1の絶縁層32上の対向領域に第2の絶縁層33を形成するだけで、製造されたBGAパツケージ20のベアチツプ22が動作するときに、配線ライン29の第1の部位と、第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値をほぼ同等にすることができることにより、配線ライン29における反射ノイズの発生を防止し得るBGAパツケージ20を従来のBGAパツケージを製造する製造手順とほぼ同じ製造手順で容易に製造することができる。
【0050】
さらにこのような製造手順によつて製造されたBGAパツケージ20では、ベアチツプ22の裏面22Bと、対向領域に位置する配線ライン29の第1の部位とが所定距離だけ離れることにより、ベアチツプ22が動作したときに、配線ライン29の第1の部位が有する特性インピーダンス値が例えば52〔Ω〕程度となると共に、第2の部位が有する特性インピーダンス値が当該第1の部位とほぼ同等の例えば53〔Ω〕程度となり、かくして配線ライン29の第2の部位における特性インピーダンス値の急激な低下を防止して反射ノイズの発生を防止することができる。
【0051】
(1−4)実施例の効果
以上の構成によれば、ベアチツプ22が動作したときに、配線ライン29の第1の部位と、第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように厚みが選定された第2の絶縁層33を、多層配線基板21の一面21Aに設けられた第1の絶縁層32上の対向領域にダイパツド23を露出させるように設けるようにしたことにより、ベアチツプ22が動作したときの配線ライン29の第1の部位の特性インピーダンス値の急激な低下を防止して反射ノイズの発生を防止することができ、かくして電気特性を容易に向上し得る半導体装置を実現することができる。
【0052】
また製造されたBGAパツケージ20のベアチツプ22が動作したときに、配線ライン29の第1の部位と、第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように厚みが選定された第2の絶縁層33を、多層配線基板21の一面21Aに形成された第1の絶縁層32上の対向領域にダイパツド23を露出させるように形成し、次いでダイパツド23とベアチツプ22の裏面22Bとを導電性接着材24を介して接合して当該ベアチツプ22の各パツドとそれぞれ多層配線基板21の一面21Aの対応するランド28とをワイヤ35を介して導通接続し、これにより多層配線基板21の一面21A上にベアチツプ22を実装するようにしたことにより、配線ライン29における反射ノイズの発生を防止し得るBGAパツケージ20を従来のBGAパツケージを製造する製造手順とほぼ同じ製造手順で容易に製造することができ、かくして電気特性を容易に向上し得る半導体装置を容易に製造し得る半導体装置の製造方法を実現することができる。
【0053】
さらに多層配線基板21の一面21A上に実装されたベアチツプ22が動作したときに、一面21Aの配線ライン29の第1の部位と、第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように厚みが選定された第2の絶縁層33を、当該一面21Aに設けられた第1の絶縁層32上の対向領域にダイパツド23を露出させるように設けるようにしたことにより、ベアチツプ22が動作したときの配線ライン29の第1の部位の特性インピーダンス値の急激な低下を防止して反射ノイズの発生を防止することができ、かくして電気特性を容易に向上し得る配線基板を実現することができる。
【0054】
(2)他の実施例
なお上述の実施例においては、本発明を4層構造の多層配線基板21が設けられたBGAパツケージ20に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、2層以上の多層構造でなる多層配線基板が設けられたBGAパツケージに適用するようにしても良い。この場合も上述した実施例と同様の効果を得ることができる。
【0055】
また上述の実施例においては、多層配線基板21の一面21Aに形成された第1の絶縁層32上の対向領域にダイパツド23を露出させるように第2の絶縁層33を形成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図7及び図8に示すように、ベアチツプ22が動作したときに、配線ライン29の第1の部位と、第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように厚みが選定された第2の絶縁層60を、多層配線基板21の一面21Aに形成された配線ライン29の第1の部位上にのみ形成するようにしても良い。
【0056】
またベアチツプ22が動作したときに、配線ライン29の第1の部位と、第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように厚みが選定された第1の絶縁層32又は第2の絶縁層33のみを多層配線基板21の一面21A上にダイパツド23及び各ランド28を露出させると共に、配線ライン29を覆い、かつベアチツプ22の各パツド34と、それぞれ多層配線基板21の一面21Aの対応するランド28とをワイヤ35を介して導通接続し得るように形成するようにしても良い。
【0057】
さらにベアチツプ22が動作したときに、配線ライン29の第1の部位と、第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように厚みが選定された第2の絶縁層33を、ベアチツプ22の各パツド34と、それぞれ多層配線基板21の一面21Aの対応するランド28とをワイヤ35を介して導通接続し得るように第1の絶縁層32上に形成するようにしても良い。
【0058】
さらに第1の絶縁層32の対向領域だけの厚みを、ベアチツプ22が動作したときに、配線ライン29の第1の部位と、第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように選定し、このような対向領域だけ厚みの増した第1の絶縁層32を多層配線基板21の一面21A上にダイパツド23及び各ランド28を露出させ、かつ配線ライン29を覆うように形成するようにしても良い。
【0059】
さらに多層配線基板21の一面21A上に、第1の絶縁層32を対向領域及び各ランド28を露出させ、かつ配線ライン29を覆うように形成し、当該一面21A上の対向領域に、ベアチツプ22が動作したときに、配線ライン29の第1の部位と、第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように厚みが選定された第2の絶縁層33のみを形成するようにしても良い。
さらに上述の実施例においては、第1の絶縁層32の厚みを50〔μm〕程度に選定し、第2の絶縁層33の厚みを 200〔μm〕程度に選定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ベアチツプ22が動作したときに、配線ライン29の第1の部位と、第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値をほぼ同等にすることができれば、第1の絶縁層32と、第2の絶縁層33との厚みをそれぞれ種々の厚みに選定するようにしても良い。
【0060】
さらに上述の実施例においては、ベアチツプ22の裏面22B及び配線基板21の一面21A間に設けられ、ベアチツプ22が動作したときに、当該ベアチツプ22の裏面22Bの対向領域に位置する配線ライン29の第1の部位と、当該配線ライン29の対向領域から外れて位置する第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように厚みが選定された絶縁材からなる絶縁層として、ソルダレジストからなる第1の絶縁層32及び第3の絶縁層33を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、エポキシ系樹脂等のようにこの他種々の絶縁材からなる第1の絶縁層及び第2の絶縁層を適用するようにしても良い。
【0061】
さらに上述の実施例においては、BGAパツケージ20の製造手順において、両面基板43のグランド層26上に100〔μm〕程度の厚さを有する第1のプリプレグ45を積層形成すると共に、電源層27上に100〔μm〕程度の厚さを有する第2のプリプレグ47を積層配置する(図4(C))ようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、両面基板43のグランド層26上及び電源層27上にそれぞれ100〔μm〕程度以上又は100〔μm〕程度以下の厚さを有するプリプレグを積層形成するようにしても良い。
【0062】
さらに上述の実施例においては、本発明をBGAパツケージ20及びその製造方法に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばチツプサイズパツケージや、ピングリツドアレイ(Pin Grid Array)等のような単層又は多層の配線基板の一面上に、裏面が接地接続されたベアチツプがその裏面を当該一面に対向させて実装されるこの他種々の半導体装置及びその製造方法に適用するようにしても良い。また一面上に、裏面が接地接続されたベアチツプがその裏面を当該一面に対向させて実装される単層又は多層の配線基板に適用するようにしても良い。
【0063】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、ベアチツプの裏面と配線基板の一面との間に、ベアチツプの裏面よりも小さい接続面を当該裏面に導通接続することによりベアチツプの裏面を接地接続するダイパツドを設け、配線基板の一面にダイパツドの接続面を避けて、ベアチツプの裏面と対向する対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して配線ラインを形成すると共に、当該配線基板の一面上にダイパツドの接続面を露出させ、かつ配線ラインを覆うように第1の絶縁層を設け、さらにベアチツプの裏面と対向領域の第1の絶縁層との間に第2の絶縁層を設けるようにしたことにより、ベアチツプが動作したとき、ベアチツプの裏面の対向領域に位置する配線ラインの第1の部位がベアチツプの裏面に近づくことに起因して特性インピーダンス値が急激に低下することを防止し、反射ノイズの発生を防止することができ、かくして電気特性を容易に向上し得る半導体装置を実現することができる。
【0064】
またベアチツプを実装するときに裏面を対向させる配線基板の一面の対向領域に、ベアチツプの裏面よりも小さい接続面を有し、接地接続されたダイパツドを形成すると共に、配線基板の一面にダイパツドの接続面を避けて、対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して配線ラインを形成し、次いで配線基板の一面上にダイパツドの接続面を露出させ、かつ配線ラインを覆うように第1の絶縁層を形成すると共に、対向領域の第1の絶縁層上に第2の絶縁層を形成し、続いてベアチツプを第2の絶縁層に載上し裏面をダイパツドの接続面に導通接続して配線基板の一面上に実装するようにしたことにより、配線ラインにおける反射ノイズの発生を防止し得る半導体装置を従来の半導体装置を製造する製造手順とほぼ同じ製造手順で容易に製造することができ、かくして電気特性を容易に向上し得る半導体装置を容易に製造し得る半導体装置の製造方法を実現することができる。
【0065】
さらに一面とベアチツプの裏面との間に、そのベアチツプの裏面よりも小さい接続面を当該裏面に導通接続することによりベアチツプの裏面を接地接続するダイパツドを設け、配線基板の一面にダイパツドの接続面を避けて、ベアチツプの裏面と対向する対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して配線ラインを形成すると共に、当該配線基板の一面上にダイパツドの接続面を露出させ、かつ配線ラインを覆うように第1の絶縁層を設け、さらにベアチツプの裏面と対向領域の第1の絶縁層との間に第2の絶縁層を設けるようにしたことにより、ベアチツプが動作したとき、ベアチツプの裏面の対向領域に位置する配線ラインの第1の部位がベアチツプの裏面に近づくことに起因して特性インピーダンス値が急激に低下することを防止し、反射ノイズの発生を防止することができ、かくして電気特性を容易に向上し得る配線基板を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の一実施例を示す略線的断面図である。
【図2】BGAパツケージの製造手順を示す略線的断面図である。
【図3】BGAパツケージの製造手順を示す略線的断面図である。
【図4】BGAパツケージの製造手順を示す略線的断面図である。
【図5】BGAパツケージの製造手順を示す略線的断面図である。
【図6】BGAパツケージの製造手順を示す略線的断面図である。
【図7】他の実施例による第2の絶縁層の説明に供する略線的上面図てある。
【図8】他の実施例による第2の絶縁層の説明に供する略線的断面図である。
【図9】従来のBGAパツケージの構成を示す略線的斜視図である。
【図10】従来のBGAパツケージの構成を示す略線的断面図である。
【図11】配線ラインにおける反射ノイズの発生の説明に供する略線的断面図である。
【図12】従来の多層配線基板の一面に形成された配線ラインの説明に供する略線的上面図である。
【図13】ベアチツプの回路の集積率が向上した場合にBGAパツケージの多層配線基板の一面に形成される配線ラインの説明に供する略線的上面図である。
【符号の説明】
20……BGAパツケージ、21……多層配線基板、21A……一面、22……ベアチツプ、22A……回路面、22B……裏面、29……配線ライン、32……第1の絶縁層、33……第2の絶縁層。
Claims (9)
- 配線基板の一面上に、ベアチツプの回路面と対向する裏面を上記配線基板の上記一面と対向させ、かつ当該裏面が接地接続されて上記ベアチツプが実装される半導体装置において、
上記ベアチツプの上記裏面と上記配線基板の上記一面との間に設けられ、上記ベアチツプの上記裏面よりも小さい接続面を当該裏面に導通接続することにより上記ベアチツプの上記裏面を上記接地接続するダイパツドと、
上記配線基板の上記一面に、上記ダイパツドの上記接続面を避けて、上記ベアチツプの上記裏面と対向する対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して形成された配線ラインと、
上記配線基板の上記一面上に、上記ダイパツドの上記接続面を露出させ、かつ上記配線ラインを覆うように設けられる第1の絶縁層と、
上記ベアチツプの上記裏面と上記対向領域の上記第1の絶縁層との間に設けられる第2の絶縁層と
を具えることを特徴とする半導体装置。 - 上記第2の絶縁層は、
上記ベアチツプが動作したときに、上記配線ラインの上記対向領域に位置する第1の部位と、当該対向領域から外れて位置する第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように厚みが選定された
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 上記第2の絶縁層は、
上記第1の絶縁層のほぼ4倍の厚みを有するソルダレジストでなる
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 配線基板の一面上に、ベアチツプの回路面と対向する裏面を上記配線基板の上記一面と対向させ、かつ当該裏面が接地接続されて上記ベアチツプが実装される半導体装置を製造する半導体装置の製造方法において、
上記ベアチツプを実装するときに上記裏面を対向させる上記配線基板の上記一面の対向領域に、上記ベアチツプの上記裏面よりも小さい接続面を有し、接地接続されたダイパツドを形成すると共に、上記配線基板の上記一面に、上記ダイパツドの上記接続面を避けて、上記対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して配線ラインを形成する第1の工程と、
上記配線基板の上記一面上に、上記ダイパツドの上記接続面を露出させ、かつ上記配線ラインを覆うように第1の絶縁層を形成すると共に、上記対向領域の上記第1の絶縁層上に第2の絶縁層を形成する第2の工程と、
上記ベアチツプを、上記第2の絶縁層に載上し上記裏面を上記ダイパツドの上記接続面に導通接続して上記配線基板の上記一面上に実装する第3の工程と
を具えることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 上記第2の工程は、
上記対向領域の上記第1の絶縁層上に、上記ベアチツプが動作したとき上記配線ラインの上記対向領域に位置する第1の部位と、当該対向領域から外れて位置する第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように厚みが選定された上記第2の絶縁層を形成する
ことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。 - 上記第2の工程は、
上記対向領域の上記第1の絶縁層上に、当該第1の絶縁層のほぼ4倍の厚みを有するソルダレジストでなる上記第2の絶縁層を形成する
ことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。 - 一面上に、ベアチツプの回路面と対向する裏面を上記一面と対向させ、かつ当該裏面が接地接続されて上記ベアチツプが実装される配線基板において、
上記一面と上記ベアチツプの上記裏面との間に設けられ、上記ベアチツプの上記裏面よりも小さい接続面を当該裏面に導通接続することにより上記ベアチツプの上記裏面を上記接地接続するダイパツドと、
上記一面に、上記ダイパツドの上記接続面を避けて、上記ベアチツプの上記裏面と対向する対向領域から当該対向領域を外れた位置まで連続して形成された配線ラインと、
上記一面上に、上記ダイパツドの上記接続面を露出させ、かつ上記配線ラインを覆うように設けられる第1の絶縁層と、
上記ベアチツプの上記裏面と上記対向領域の上記第1の絶縁層との間に設けられる第2の絶縁層と
を具えることを特徴とする配線基板。 - 上記第2の絶縁層は、
上記ベアチツプが動作したときに、上記配線ラインの上記対向領域に位置する第1の部位と、当該対向領域から外れて位置する第2の部位とがそれぞれ有する特性インピーダンス値がほぼ同等となるように厚みが選定された
ことを特徴とする請求項7に記載の配線基板。 - 上記第2の絶縁層は、
上記第1の絶縁層のほぼ4倍の厚みを有するソルダレジストでなる
ことを特徴とする請求項7に記載の配線基板。
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