JP3959244B2 - 生理活性化合物チロペプチンaおよびbとその製造方法 - Google Patents

生理活性化合物チロペプチンaおよびbとその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロテアソーム阻害活性を有し且つ抗腫瘍活性を示す新規な生理活性化合物であるチロペプチン(Tyropeptin)AおよびチロペプチンBに関する。また本発明はチロペプチンAおよびBの製造法にも関する。さらに本発明は、生理活性化合物チロペプチンAまたはBもしくはその塩を有効成分とする医薬組成物、ならびにチロペプチンAまたはBもしくはその塩からなるプロテアソーム阻害剤に関する。また、本発明は、新規化合物チロペプチンAおよびBを生産する特性を持つ菌株であって、放線菌の一種である キタサトスポラ・エスピー(Kitasatospora sp.)MK993-dF2株を包含する。
【0002】
【従来の技術】
種々な多数の酵素阻害物質が知られており、また種々な多数の生理活性物質が知られている。酵素に阻害活性を有する物質、すなわち酵素阻害剤は、癌、炎症、免疫、ウイルス感染、高血圧症、高脂血症、糖尿病、自己免疫疾患、老人性痴呆症を含む幅広い疾病の治療に有効な薬剤として応用するための多くの研究がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
炎症、免疫、癌において、極めて重要な役割を果たす酵素の一つにプロテアソームが挙げられる。この酵素プロテアソームの阻害物質を提供することによって、従来知られているまたは使用されている既知の抗炎症性化合物、免疫調節物質、抗腫瘍性物質とは、異なる作用点を有し且つ新規な化学構造を有した生理活性を示す化合物の創製が期待され、そのための研究が行われている。また既知の抗炎症性化合物、免疫調節物質、抗腫瘍性物質の一部には、強い毒性を有する化合物が多くあり、それらの使用に当たって大きな制約となっている。そこで、毒性が低く且つ新規な化学構造を有する化合物の発見または創製をすることが常に望まれており、そのための研究が行われている。
【0004】
なお、カテプシン(Cathepsin)Lに阻害活性をもつネルフリン(Nerflin)IおよびII〔J. of Antibiotics, 48巻1994-96頁(1995) および J. Enzyme
Inhibition, 11巻115-121頁(1996)参照〕、ならびにカボキシプロテイナーゼ阻害活性をもつチロスタチン(Tyrostatin)〔Agric. Biol. Chem., 53巻405-415頁(1989)参照〕は、本発明のチロペプチンAおよびBと一部分が類似する化学構造を有する化合物である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の要望に応えることができるプロテアソーム阻害物質を提供することを目的に、これまで有用な化合物の開発と実用化の研究を促進してきた。その結果、本発明者らによって土壌試料から分離されたところの放線菌の一種である キタサトスポラ属に属する キタサトスポラ・エスピー MK993-dF2株が新しい化学構造を有する2つの化合物を生産していることを本発明者らは見いだした。これら2つの新規化合物を単離することに成功し、これら2つの化合物がそれぞれ後記の式(I)および式(II)で示される化学構造を有することを確認し、それぞれの化合物をチロペプチンAおよびチロペプチンBと命名した。更に、それらの新規化合物がプロテアソーム阻害活性を有すことを確認した。
【0006】
従って、第1の本発明においては、次式(I)
Figure 0003959244
で表される化合物であるチロペプチンA、もしくはその製薬学的に許容できる塩が提供される。
【0007】
また、第2の本発明においては、次式(II)
Figure 0003959244
で表される化合物であるチロペプチンB、もしくはその製薬学的に許容できる塩が提供される。
【0008】
チロペプチンA、Bはそのフエノール性OH基のところで製薬学的に許容できるアルカリ金属、例えばナトリウムまたはカリウムと塩を形成できる。
【0009】
次に、本発明のチロペプチンAおよびチロペプチンBの理化学的性状を記載する。
チロペプチンAの理化学的性状は次のとおりである。
A) 外観および性質:白色粉末
B) 融点:100〜102℃
C) 比旋光度 [α]D 22 −15.1°(c 0.1、メタノール)
D) TLCのRf値:0.24
シリカゲル(Art. 105715)の薄層クロマトグラフィーで展開溶媒クロロホルム−メタノール(10:1)で展開して測定した場合。
【0010】
Figure 0003959244
G) 分子式:C283736
H) 紫外線吸収スペクトル
(i)メタノール溶液中で測定したUV吸収スペクトルの主なピークを示す。
λmax nm(logε)225(4.08)、278(3.51)
(ii)メタノール−NaOH溶液中で測定したUV吸収スペクトルの主なピークを示す。
λmax nm(logε)243(4.07)、288(3.52)
(iii)メタノール−HCl溶液中で測定したUV吸収スペクトルの主なピークを示す。
λmax nm(logε) 225(4.07)、278(3.52)
I) 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法):主な吸収帯は次の通りである。
νmax(cm-1) 3420、2970、1730、1640、1520、1440、1370、1230、1170、 1130、830
J) 1H-NMRスペクトル(CD3OD/TMS):δppm 0.75 (d, 3H)、0.81 (d, 3H)、0.86 (d, 3H)、0.89 (d, 3H)、1.90 (m, 1H)、1.98 (m, 1H)、1.99 (d, 2H)、2.61 (m, 1H)、2.72 (m, 1H)、2.89 (m, 1H)、3.00 (m, 1H)、4.05 (m, 1H)、4.12 (m, 1H)、4.45 (m, 1H)、4.59 (m, 1H)、6.67 (m, 4H)、7.03 (m, 4H)
K) 13C-NMRスペクトル(CD3OD/TMS):δppm 18.6 (q)、19.7 (q)、22.6 (q)、22.7 (q)、27.4 (d)、32.3 (d)、34.8 (t)、37.8 (t)、46.1 (t)、56.1 (d)、56.6 (d)、60.3 (d)、98.7 (d)、116.2 (d)、129.4(s)、 130.0(s)、 131.3 (d)、156.8 (s)、157.2 (s)、173.1 (s)、173.9 (s)、175.6 (s)
【0011】
チロペプチンBの理化学的性状は次のとおりである。
A) 外観および性質:白色粉末
B) 融点:91〜94℃
C) 比旋光度 [α]D 23 −14.6°(c 0.16、メタノール)
D) TLCのRf値:0.24
シリカゲル(Art. 105715)の薄層クロマトグラフィーで展開溶媒クロロホルム−メタノール(10:1)で展開して測定した場合。
【0012】
Figure 0003959244
G) 分子式:C283736
H) 紫外線吸収スペクトル
(i)メタノール溶液中で測定したUV吸収スペクトルの主なピークを示す。
λmax nm(logε) 225(4.42)、277(3.62)
(ii)メタノール−NaOH溶液中で測定したUV吸収スペクトルの主なピークを示す。
λmax nm(logε) 243(4.34)、293(3.64)
(iii)メタノール−HCl溶液中で測定したUV吸収スペクトルの主なピークを示す。
λmax nm(logε) 225(4.41)、277(3.61)
I) 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法):主な吸収帯は次の通りである。
νmax(cm-1)3380、2700、1730、1650、1520、1440、1390、1240、1170、 1130、830
J) 1H-NMRスペクトル(CD3OD/TMS):δppm 0.80 (t, 3H)、0.85 (d, 3H)、0.90 (d, 3H)、1.47 (m, 2H)、1.49 (m, 2H)、1.55 (m, 1H)、2.10 (m, 2H)、2.61 (m, 1H)、2.74 (m, 1H)、2.88 (m, 1H),3.00 (m, 1H)、4.03 (m, 1H)、4.30 (m, 1H)、4.46 (m, 1H)、4.55 (m, 1H)、6.67 (m, 4H) 、7.03 (m, 4H)
K) 13C-NMRスペクトル(CD3OD/TMS):δppm 13.9 (q)、20.3(t)、22.1(q)、23.4(q)、25.7(d)、34.9(t)、37.9(t)、38.7(t)、42.2(t)、53.4(d)、56.0(d)、56.6(d)、98.7(d)、116.2(d)、129.2(s)、130.4(s)、131.3(d)、156.9(s)、157.3(s)、173.8(s)、174.2(s)、176.1(s)
【0013】
本発明による新規化合物チロペプチンAおよびBが前記の式(I)および式(II)で示される化学構造を有することは、1H-NMRおよび13C-NMR等の分析を詳細に検討することにより、前記の通り決定した。またチロペプチンA、Bの化学合成により前記の式(I)および(II)の化学構造をもつことの確認も行った。
【0014】
さらにチロペプチンAおよびBの生物学的性質を次に記載する。
A) プロテアソーム阻害活性
本発明によるチロペプチンAおよびBは、プロテアソーム阻害活性を有する。このプロテアソーム阻害活性は、以下の方法によって測定した。即ち、マウス肝臓から調製したプロテアソームを含む画分を酵素として用いた。基質としては、キモトリプシン様活性の蛍光基質(Suc-Leu-Leu-Val-Tyr-MCA、ペプチド研究所製)を使用した。これらの酵素と基質とを、SDSとともにチロペプチンAまたはチロペプチンBの存在下、もしくは非存在下で37℃にて20分間反応させた。反応終了後、プロテアソームにより遊離したAMCの蛍光の強さを蛍光光度計にて測定した。チロペプチンAまたはBの非存在下で酵素反応を行った対照試験で測定されたAMCの蛍光の強さと、チロペプチンAまたはBの存在下で酵素反応を行った試験で測定されたAMCの蛍光の強さを比較することによって、プロテアソームの活性を50%阻害できるチロペプチンAまたはBの濃度IC50(μg/ml)を判定した。このようにして、チロペプチンAおよびBのプロテアソーム阻害活性を測定した。その結果を表1に示す。
【0015】
Figure 0003959244
【0016】
B)癌細胞増殖抑制活性
本発明によるチロペプチンAおよびBを存在させずに、もしくは種々な濃度で存在させながら、培地中で各種の癌細胞を培養して癌細胞の増殖率を測定する試験を行った。これら試験によって、各種癌細胞の増殖を50%抑制するチロペプチンAまたはBの濃度(IC50値)を判定した。なお、癌細胞の増殖率の測定には、MTT法〔「Journal of Immunological Methods」65巻、55-60頁(1983年)参照〕を利用した。その結果を表2に示す。
【0017】
Figure 0003959244
【0018】
表1の結果から明らかなように、本発明によるチロペプチンAおよびチロペプチンBは、プロテアソームに対して阻害活性を有している。また、表2の結果から明らかなように、本発明によるチロペプチンAおよびチロペプチンBは、各種の癌細胞の増殖を抑制する抗腫瘍活性を有する。このことからチロペプチンA、Bは抗腫瘍剤として有用である。
【0019】
さらに第3の本発明によれば、キタサトスポラ属に属して、しかも上記の式
(I)のチロペプチンAおよび式(II)のチロペプチンBを生産する菌株を栄養培地に培養し、得られた培養物からチロペプチンAおよびチロペプチンBの少なくとも一つを採取することを特徴とする、チロペプチンAおよび(または)チロペプチンBの製造法が提供される。
【0020】
第3の本発明の方法で使用できるチロペプチンAおよびBの生産菌の一例として、放線菌に属するキタサトスポラ エスピー MK993-dF2株がある。
【0021】
このMK993-dF2株は平成10年5月、微生物化学研究所において、宮城県加美郡小野田町の土壌より分離された放線菌で、MK993-dF2の菌株番号が付された菌株である。
MK993-dF2株の菌学的性状は次のとおりである。
1.形態
よく分枝した基生菌糸より、らせん形成を有する気菌糸を伸長し、円筒形の胞子を連鎖する。胞子の表面は平滑、その大きさは約0.5〜0.7 × 0.9〜1.5ミクロンである。輪生枝、菌束糸、胞子のうおよび運動性胞子は認められない。
【0022】
2.各種培地における生育状態
色の記載について[ ]内に示す標準は、コンティナー・コーポレーション・オブ・アメリカのカラー・ハーモニー・マニュアル(Container Corporation of America の color harmony manual)を用いた。
(1)イースト・麦芽寒天培地(ISP−培地2、27℃培養)
うす黄茶[2 gc, Bamboo 〜 2 ie, Lt Mustard Tan]の発育上に、灰白〜明るい茶灰[2 fe, Covert Gray]の気菌糸を着生し、溶解性色素はかすかに茶を帯びる程度である。
(2)オートミール寒天培地(ISP−培地3、27℃培養)
うす黄[1 ca, Pale Yellow]〜にぶ黄[1 1/2 gc, Dusty Yellow]の発育上に、灰白〜明るい灰[1 fe, Griege]の気菌糸をうっすらと着生し、溶解性色素は認められない。
(3)スターチ・無機塩寒天培地(ISP−培地4、27℃培養)
うす黄茶[2 ie, Lt Mustard Tan]〜暗い茶[3 nl, Dk Brown]の発育上に、明るい灰[1 fe, Griege]の気菌糸を着生し、溶解性色素はかすかに茶を帯びる。
(4)グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP−培地5、27℃培養)
にぶ黄[1 1/2 gc, Dusty Yellow]〜うすオリーブ[1 1/2 ie, Lt Olive]の発育上に、黄味灰[1 cb, Parchment]の気菌糸をうっすらと着生し、溶解性色素はかすかに茶を帯びる。
(5)チロシン寒天培地(ISP−培地7、27℃培養)
うす黄茶[2 ie, Lt Mustard Tan]の発育上に、黄味灰[1 1/2 ec, Putty]〜明るい茶灰[2 fe, Covert Gray]の気菌糸を着生し、溶解性色素はかすかに茶を帯びる。
(6)シュクロース・硝酸塩寒天培地(27℃培養)
発育は無色、気菌糸は着生せず、溶解性色素は認められない。
【0023】
3.生理的性質
(1)生育温度範囲
イースト・スターチ寒天培地(イーストエキス 0.2%、可溶性スターチ 1.0%、糸寒天 2.4%、pH 7.0)を用い、10℃、20℃、24℃、27℃、30℃、37℃、45℃および50℃の各温度で試験した結果、45℃および50℃での生育は認められず、10℃〜37℃の範囲で生育した。生育至適温度は24〜30℃である。
【0024】
(2)スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒天培地、ISP−培地4、27℃培養)
培養後4日目頃より、スターチの加水分解が認められ、その作用は中等度である。
(3)メラニン様色素の生成(トリプトン・イースト・ブロス、ISP−培地1;ペプトン・イースト・鉄寒天培地、ISP−培地6;チロシン寒天培地、ISP−培地7;いずれも27℃培養)
トリプトン・イースト・ブロスおよびペプトン・イースト・鉄寒天培地では陰性、チロシン寒天培地では判然としない。
(4)炭素源の利用性(プリドハム・ゴトリーブ寒天培地、ISP−培地9;27℃培養)
D−グルコースを利用して発育し、L−アラビノース、D−フルクトース、シュクロース、イノシトール、ラムノースおよびラフィノースは利用しない。D-キシロースおよびD−マンニトールはおそらく利用しない。
(5)硝酸塩の還元反応(0.1%硝酸カリウム含有ペプトン水、ISP−培地8、27℃培養)
陰性である。
【0025】
4.菌体成分
(1)細胞壁組成
メソ型およびLL-型のジアミノピメリン酸を含有する。
(2)全菌体中の還元糖
リボース、マンノース、ガラクトースおよびグルコースを含有し、ラムノース、キシロースおよびアラビノースは含有せず、全菌体中の糖パターンはCである。
【0026】
(3)イソプレノイド・キノン
主要なメナキノンとしてMK−9(H6 ) およびMK−9(H8 ) を含有する。
(4)リン脂質
ホスファチジルエタノールアミンを含み、ホスファチジルメチルエタノールアミン、ホスファチジルコリンおよび未知のグルコサミン含有リン脂質を含まず、PII型を示す。
(5)ミコール酸
含有しない。
(6)脂肪酸
ai−15:0(12-メチルテトラデカン酸)、16:0(ヘキサデカン酸)およびi−15:0(13-メチルテトラデカン酸)を主成分として含有する。
(7)GC含量
73.9 モル%である。
【0027】
以上の性状を要約すると、MK993-dF2株は、よく分枝した基生菌糸より、らせん形成を有する気菌糸を伸長し、円筒形の胞子を連鎖する。種々の培地で、にぶ黄〜うす黄茶の発育上に、明るい灰〜明るい茶灰の気菌糸を着生する。溶解性色素は かすかに茶を帯びる培地もある。メラニン様色素はおそらく生成せず、硝酸塩の還元反応は陰性であり、スターチの水解性は陽性である。
MK993-dF2株の菌体成分は、細胞壁にメソ型およびLL-型のジアミノピメリン酸を含有し、全菌体中の糖パターンはC、主要なメナキノンはMK-9(H6 ) およびMK−9(H8 ) で、リン脂質はPII型である。ミコール酸は含有せず、脂肪酸はai−15:0、16:0およびi-15:0を主成分とする。GC含量は73.9モル%である。
【0028】
以上の結果より、MK993-dF2株はキタサトスポラ(Kitasatospora ,文献1、Journal of Antibiotics、35巻、1013-1019頁、1982年、文献2、Interenational Journal of Systematic Bacteriology、47巻、1048−1054頁、1997年)属に属するものと考えられる。
また、MK993-dF2株の16SリボゾームRNA遺伝子の部分塩基配列(エシェリヒア・コリ ナンバリング システムEscherichia coli numbering systemの59番目から489番目)を解読した。このデータをもとに日本遺伝学研究所 日本DNAデータバンク(DDBJ)で相同性検索(FASTAおよびBLAST)を行った結果、キタサトスポラ属と高い相同性を示した。
そこで、MK993-dF2株をキタサトスポラ・エスピー(Kitasatospora sp.)MK993-dF2とする。
なお、MK993-dF2株を経済産業省 産業技術総合研究所生命工学工業技術研究所(2001年4月1日に独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センターと改称)に寄託申請し、2001年2月26日、FERM P-18233として受託された。
【0029】
第3の本発明の方法を実施するに当たっては、キタサトスポラ属の放線菌でありチロペプチンAおよびBを生産する菌を、栄養培地に接種し、この培地中で培養する。ここで用いる栄養培地は、前記の生産菌が資化できる炭素源と窒素源を栄養成分として含有するものである。
【0030】
その栄養源としては、通常微生物の栄養源として通常使用されるもの、例えば炭素源、窒素源、無機塩などの同化できる栄養源を使用できる。例えば、ぶどう糖、麦芽糖、糖蜜、デキストリン、グリセリン、澱粉などの炭水化物や、大豆油、落花生油などの油脂のごとき炭素源を使用できる。またペプトン、肉エキス、綿実粉、大豆粉、酵母エキス、カゼイン、コーン・スチープ・リカー、NZ−アミン、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウムなどの窒素源を使用できる。さらに燐酸二カリウム、燐酸ナトリウム、食塩、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マンガンなどの無機塩が配合でき、必要により微量金属例えばコバルト、鉄などを添加することができる。栄養源としては、その他、チロペプチンAまたはBを生産するのに使用される生産菌が利用しうるものであれば、いずれの公知の栄養源でも使用できる。
【0031】
培地における上記のごとき栄養源の配合割合は特に制約されるものでなく、広範囲に亘って変えることができる。使用するチロペプチンAおよびB生産菌によって、最適とされる栄養源の組成および配合割合は、当事者であれば簡単な小規模実験により容易に決定することができる。また、上記の栄養源からなる栄養培地は、培養に先立ち殺菌することができ、この殺菌の前又は後で、培地のpHを5〜8の範囲、特にpH 6.5〜7.5の範囲に調節するのが有利である。
【0032】
かかる栄養培地でのチロペプチンAおよびB生産菌の培養は、一般の放線菌による化合物の製造において通常使用されている方法に準じて行うことができる。通常は好気条件下に培養するのが好適であり、通常は攪拌しながらおよび/又は通気しながら行うことができる。また、培養方法としては静置培養、振とう培養、通気攪拌をともなう液体培養のいずれも使用可能であるが、液体培養がチロペプチンAおよびBの大量生産に適している。
【0033】
使用しうる培養温度はチロペプチンAおよびB生産菌の発育が実質的に阻害されず、該化合物を生産しうる範囲であれば、特に制限されるものではなく、使用する生産菌に応じて適宜選択できるが、特に好ましいのは25〜30℃の範囲内の温度を挙げることができる。培養は通常はチロペプチンAおよびBが十分に蓄積するまで継続することができる。その培養時間は培地の組成や培養温度、使用温度、使用生産菌株などにより異なるが、通常3〜6日間の培養で目的の化合物を得ることができる。
培養中の培養液に存在するチロペプチンAおよびBの蓄積量は高速液体クロマトグラフィーによって定量することができる。
【0034】
かくして、培養物中に蓄積されたチロペプチンAおよびBは、次いでこれらを培養物から採取する。培養後、必要により、濾過、遠心分離などのそれ自体公知の分離方法によって菌体を除去した後、その培養濾液を有機溶媒、特に酢酸ブチルなどを用いた溶媒抽出法や、吸着やイオン交換能を利用したクロマトグラフィー、ゲルろ過、向流分配を利用したクロマトグラフィーを単独でまたは、組み合わせて処理することによりチロペプチンA、チロペプチンBを単離精製して採取することができる。吸着やイオン交換能を有するクロマトグラフィー用担体としては、活性炭,シリカゲル,多孔性ポリスチレン−ジビニルベンゼン樹脂もしくは各種のイオン交換樹脂を用いることができる。また、分離した菌体からは、適当な有機溶媒を用いた溶媒抽出法や菌体破砕による溶出法により、菌体から目的の化合物を抽出し、上記と同様に単離精製することができる。かくして、前記した新規化合物チロペプチンAおよびチロペプチンBがそれぞれ単独に得られる。
【0035】
さらに、第4の本発明では、前記の式(I)で表されるチロペプチンAまたは式(II)で表されるチロペプチンB、もしくはその製薬学的に許容できる塩を有効成分として含有し、また製薬学的に許容できる担体を含有する医薬組成物が提供される。第4の本発明による医薬組成物においては、有効成分としてのチロペプチンAまたはB、もしくはその製薬学的に許容できる塩は製薬学的に許容できる常用の固体または液体状の担体、例えばスターチ、結晶セルロース、エタノール、水、生理食塩水等と混和されている形であることができる。
さらに、第4の本発明の組成物は、前記のチロペプチンAまたはチロペプチンBもしくはその塩を有効成分とする抗腫瘍剤組成物であることができる。また、本発明の医薬組成物は有効成分の化合物がプロテアソーム阻害物質であることから、炎症、免疫疾患、悪疫質、神経系疾患の改善に有用であると考えられる。
【0036】
第5の本発明においては、チロペプチンAまたはチロペプチンB、もしくはそれらの製薬学的に許容できる塩から成るプロテアソーム阻害剤が提供される。
【0037】
また、第6の本発明では、新規な微生物として、前記の式(I)のチロペプチンAおよび式(II)のチロペプチンBを生産する特性をもち、放線菌の一種であるキタサトスポラ・エスピー MK993-dF2株 (FERM P-18233として寄託)が提供される。
【0038】
【発明の実施の形態】
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
実施例1 チロペプチンAおよびBの製造
ガラクトース2.0%、デキストリン2.0%、バクトソイトン1.0%、コーン・スチープ・リカー0.5%、グリセロール 1.0%、(NH4)2SO4 0.2%、CaCO3 0.2%、シリコン消泡剤1滴を含む液体培地(pH7.4)を三角フラスコ(500ml容)に110 mlずつ分注し、常法により120℃で20分滅菌した。これらフラスコ内の滅菌された液体培地に、寒天斜面培地に培養したキタサトスポラsp. MK993-dF2株(FERM P-18233)を接種し、30℃で3日間振盪培養し、この培養液を種母培養液とした。
【0039】
グリセロール 2.0%、デキストリン 2.0%、バクトソイトン 1.0%、酵母エキス 0.3%、(NH4)2SO4 0.2%、CaCO3 0.2%、シリコン消泡剤1滴を含む液体培地(pH 7.4)を振盪フラスコ(500 ml容)に125 mlずつ分注し、常法により120℃で20分滅菌したものに、上記で調製された種母培養液をそれぞれ3 mlずつ接種し、27℃で4日間振盪培養した。
【0040】
このようにして得られた培養液10L(リットル)を遠心分離し、菌体と培養ろ液に分離した。培養ろ液は、10L(リットル)の酢酸エチルにより抽出を行い、酢酸エチル層を減圧下で濃縮乾固することにより油状残渣2.9 gを得た。得られた残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(72 g)に付し、クロロホルム、クロロホルム−メタノール(50:1)およびクロロホルム−メタノール(10:1)により順次溶出した。クロロホルム−メタノール(10:1)の溶出画分を減圧下で濃縮乾固し粗抽出物1.6 gを得た。
【0041】
さらにこの粗抽出物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40 g)に付し、トルエン−アセトン(5:1)、トルエン−アセトン(4:1)、トルエン−アセトン(3:1)およびトルエン−アセトン(2:1)により順次溶出した。トルエン−アセトン(3:1)の溶出画分を減圧下で濃縮乾固すると、粗抽出物465.3 mgを得た。この粗抽出物はセファデックスLH-20(500 ml)によるクロマトグラフィーに供し、メタノールで溶出した。得られた画分を減圧下で濃縮乾固し305.8 mgの粗抽出物を得た。これを高速液体クロマトグラフィー(カラム:資生堂 Capcell pak UG)に供し、アセトニトリル−水(30:70)で溶出した。この溶出液を減圧下で濃縮乾固することによりチロペプチンAおよびBを含む粗抽出物98.6 mgを得た。
【0042】
さらに、この粗抽出物98.6 mgを高速液体クロマトグラフィー(カラム:資生堂 Capcell pak UG)に供し、アセトニトリル−水(25:75)で溶出した。この溶出液を減圧下で濃縮乾固することによりチロペプチンAおよびBを含む粗抽出物14.1 mgを得た。そしてこの粗抽出物14.1 mgを、高速液体クロマトグラフィー(カラム:資生堂 Capcell pak UG)に供し、メタノール−3mM 炭酸アンモニウム水溶液(40:60)で溶出することにより、チロペプチンAおよびBをそれぞれ分離して、さらに精製した。チロペプチンAおよびチロペプチンBはそれぞれ白色粉末として1.4 mgと1.1 mgの収量で得た。

Claims (8)

  1. 次式(I)
    Figure 0003959244
    で表される化合物であるチロペプチンA、もしくは その製薬学的に許容できる塩。
  2. 次式(II)
    Figure 0003959244
    で表される化合物であるチロペプチンB、もしくは その製薬学的に許容できる塩。
  3. キタサトスポラ(Kitasatospora )属に属する、請求項1に記載の式(I)のチロペプチンAおよび請求項2に記載の式(II)のチロペプチンBの生産菌を栄養培地に培養し、得られた培養物からチロペプチンAおよびチロペプチンBのうち少なくとも一つを採取することを特徴とする、チロペプチンAおよび(または)チロペプチンBの製造法。
  4. チロペプチンAおよびチロペプチンBの生産菌として、独立行政法人 産業技術総合研究所、特許生物寄託センター(旧、経済産業省産業技術総合研究所生命工学工業技術研究所)に受託番号FERM P-18233で寄託されたキタサトスポラ・エスピー MK993-dF2株を用いる、請求項3に記載の方法。
  5. 請求項1に示される式(I)のチロペプチンA、または請求項2に示される式(II)のチロペプチンB、もしくはこれらの製薬学的に許容できる塩を有効成分として含有し、また製薬学的に許容できる担体を含有する医薬組成物。
  6. 抗腫瘍剤組成物である、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 請求項1に示される式(I)のチロペプチンA、または請求項2に示される式(II)のチロペプチンB、もしくはこれらの製薬学的に許容できる塩からなるプロテアソーム阻害剤。
  8. 請求項1に示される式(I)のチロペプチンAおよび請求項2に示される式(II)のチロペプチンBを生産する特性を持ち、しかも請求項4に記載の研究所の特許生物寄託センターにFERM P-18233の受託番号で寄託されてある、放線菌の一種である キタサトスポラ・エスピー(Kitasatospora sp.)MK993-dF2 株。
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