JP3956991B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、CMOS型の撮像素子が搭載された振れ補正機能付きの撮像装置に関し、状況に応じて特に先幕を電子フォーカルプレーンシャッタで行い、後幕をメカニカルフォーカルプレーンシャッタで行うことが可能とされた撮像装置に関するものである。
CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を利用した撮像素子は、CCD(Charge Coupled Device)を利用した撮像素子と比較して、画素信号の読出し動作の高速化、省電力化及び高集積化が可能であり、撮像装置に対するサイズや性能等の点での要求に合致することから、撮像装置に搭載する撮像素子として注目されている。また、水平信号線及び垂直信号線を介し、任意の画素を指定して電荷を読み出すいわゆるランダムスキャンが可能であるという特質も有している。
このようなCMOS型の撮像素子を搭載した撮像装置において、特許文献1には、シャッタ動作の先幕を電子フォーカルプレーンシャッタで行い、後幕をメカニカルフォーカルプレーンシャッタで行うようにすることが開示されている。すなわち、撮像素子が備える各画素にリセット動作を行わせるリセット信号を、画素ライン単位で順次与えて当該撮像素子に露光動作を開始させ(先幕としての電子フォーカルプレーンシャッタ)、設定された露光時間の経過後に幕体を走行させる機械的な遮光を行い当該撮像素子の露光動作を終了させる(後幕としてのメカニカルフォーカルプレーンシャッタ)ようにした撮像装置が開示されている。
ところで、昨今のデジタルスチルカメラ等の撮像装置においては、手振れによる撮影画像の画質低下を抑止するために、手振れ補正機能が搭載されることが多くなっている。かかる手振れ補正機能は、角速度センサ等により撮像装置に与えられる振れ量を検出し、その振れ量に応じて振れ補正レンズや撮像素子等の構造物を振れ補正駆動するものである。しかしながら、このような手振れ補正機能を搭載した撮像装置において、メカニカルフォーカルプレーンシャッタの幕体の走行振動に起因して、手振れ補正性能が低下してしまうという問題が発生することがあった。これは、光路開口動作のため幕体が走行し開口完了時にシャッタユニット内で幕体が衝突することで発生する衝撃振動を角速度センサが検出してしまい、実際の手振れによる振れ量に対応しない誤信号を含んだ振れ量検出信号が出力されてしまうからである。
このような問題を解決するアプローチとして、特許文献2には、手振れ補正が必要となる長秒露光時において、メカニカルフォーカルプレーンシャッタの幕速を遅くするように制御して前記衝撃振動を緩和させるようにすることが開示されている。しかし、幕体の幕速を制御するには複雑な機構が必要となることから、撮像装置の小型化を阻害しコストアップを招来するという問題がある。この他、角速度センサを可及的に衝撃振動が与えられない位置に配置したり、衝撃吸収材等を介して基板に搭載したりする方法も考えられるが、撮像装置の部品レイアウトを制限したり、コストアップが惹起されたりする問題が生じることとなる。
また、特許文献1の技術を適用し、常に先幕を電子フォーカルプレーンシャッタにて行わせるようにすれば前記衝撃振動の問題を解消できることになるが、先幕を電子フォーカルプレーンシャッタで行い後幕をメカニカルフォーカルプレーンシャッタで行うことに起因する露光ムラが新たに問題となる。すなわち、メカニカルフォーカルプレーンシャッタの幕体の走行特性は温湿度の変化、姿勢変更、或いは経年変化等によって変動する。従って、先幕及び後幕の双方がメカニカルフォーカルプレーンシャッタである場合、先幕及び後幕とも略同様に変動するので問題は生じにくいが、電子フォーカルプレーンシャッタは走行特性の変動が生じないことから、先幕と後幕との幕速の相違による露光ムラが発生するものである。かかる露光ムラは、特にスリット露光となる高速SS(シャッタスピード)時において顕著となり、安定的な露光が得られないという問題が発生する。
特開2000−152057号公報 特開平7−20523号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、CMOS型の撮像素子が搭載された振れ補正機能付きの撮像装置において、メカニカルフォーカルプレーンシャッタの幕体走行振動の影響を実質的に受けることなく的確に振れ補正が行える一方で、露光ムラの発生を抑止することができる撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る撮像装置は、マトリクス状に配列された複数の画素を有するCMOS型の撮像素子を具備する撮像装置であって、前記撮像装置に与えられる振れ量を検出する振れ検出手段と、前記振れ検出手段による振れ量検出信号に基づいて所定の構造物を振れ補正駆動する振れ補正手段と、前記撮像素子の所定の画素ラインと略直交する方向に移動する幕体を備え、前記撮像素子に導かれる光の光路開口動作及び光路遮断動作を行うメカニカルフォーカルプレーンシャッタと、前記撮像素子に露光動作を開始させるべく前記画素ライン単位で所定のリセット信号を各画素に与えるタイミング信号発生手段と、前記撮像素子の露光動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、メカニカルフォーカルプレーンシャッタによる光路開口動作によって前記撮像素子に露光動作を開始させる第1の露光開始制御と、前記タイミング信号発生手段から各画素に与えられるリセット信号によって前記撮像素子に露光動作を開始させる第2の露光開始制御とを実行可能とされており、前記第2の露光開始制御は前記振れ補正手段による振れ補正動作が実際に行われる振れ補正実行モード時に選択されることを特徴とする。
この構成によれば、振れ補正動作が実際に行われる振れ補正実行モード時においては、制御手段はタイミング信号発生手段から各画素に与えられるリセット信号によって前記撮像素子に露光動作を開始させる、所謂電子フォーカルプレーンシャッタにより露光動作を開始させる第2の露光開始制御を実行させる(先幕としての電子フォーカルプレーンシャッタの採用)。一方、振れ補正実行モード時でないときは、メカニカルフォーカルプレーンシャッタによる光路開口動作によって前記撮像素子に露光動作を開始させる第1の露光開始制御を実行させる(先幕としてのメカニカルフォーカルプレーンシャッタの採用)。従って、振れ補正実行モード時には幕体の走行振動の影響を受けることがないので、振れ検出手段が幕体走行振動を手振れ等と誤検知して誤信号を出力することはなく、振れ補正手段により的確な振れ補正動作を行わせることができる。一方、振れ補正動作が行われないときは先幕及び後幕の双方がメカニカルフォーカルプレーンシャッタにより行われるので、露光ムラの発生が抑止される。
上記構成において、前記振れ補正手段による振れ補正動作を実行させるか否かの設定を行うことが可能な操作手段を備え、前記制御手段は、前記操作手段から振れ補正手段による振れ補正動作を実行させる操作信号が与えられているときに、前記振れ補正実行モード時であると判定して前記第2の露光開始制御を選択する構成とすることができる(請求項2)。
この構成によれば、操作手段から振れ補正動作を実行させる操作信号が与えられているか否かを判定要素として、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを採用するか(第2の露光開始制御)、メカニカルフォーカルプレーンシャッタを採用するか(第1の露光開始制御)が決定されることになる。
また、上記構成において、前記制御手段は、前記振れ検出手段により検出された振れ量検出信号が所定値以上であるときに、前記振れ補正実行モード時であると判定して前記第2の露光開始制御を選択する構成とすることができる(請求項3)。
この構成によれば、所定値以上の振れ量が撮像装置に与えられている場合に、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタが採用され、撮像装置として振れ補正が実行可能な状態とされてはいるが所定値以上の振れ量が検出されていない場合等には、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタが採用されるようになる。
上記いずれかの構成において、当該撮像装置に支持脚が取り付けられているか否かを直接的若しくは他のパラメータに基づいて間接的に検出する支持脚検出手段を備え、前記制御手段は、前記支持脚検出手段が支持脚の撮像装置への取り付けを検出しているときには、前記第1の露光開始制御を選択することが望ましい(請求項4)。
撮像装置に三脚等の支持脚が取り付けられている場合、撮像装置の姿勢安定化が図られているので、一般的に振れ補正は不要である。上記構成によれば、支持脚の取り付け状態を自動検出し、支持脚が取り付けられている場合には、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタが採用され、これにより露光ムラの発生が可及的に抑止されるようになる。
また、上記構成において、少なくともシャッタ速度を設定する露光制御手段を備え、前記制御手段は、前記操作手段から振れ補正手段による振れ補正動作を実行させる操作信号が与えられており、且つ、前記露光制御手段により設定されたシャッタ速度が所定値よりも低速であるときに、前記振れ補正実行モード時であると判定して前記第2の露光開始制御を選択する構成とすることができる(請求項5)。
シャッタ速度が所定値よりも早い高速SSの場合、1〜10Hz程度の振れに過ぎない手振れ振動の影響は殆ど撮影画像には表れないことから、一般に高速SS時には振れ補正は不要である。一方、前述の通り先幕と後幕との幕速の相違に起因する露光ムラは、高速SS時に発生し易い。上記構成によれば、たとえ撮像装置として振れ補正が実行可能な状態(操作手段から振れ補正動作を実行させる操作信号が与えられている状態)とされているときでも、高速SS時(振れ補正が実際には実行されないとき)には、先幕及び後幕の双方をメカニカルフォーカルプレーンシャッタにより実行させることで露光ムラの発生が防止され、一方低速SS時(振れ補正が実行されるとき)には、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを採用することで振れ検出手段が幕体の走行振動の影響を受けないようにすることができる。
この場合、前記制御手段は、前記シャッタ速度が、前記メカニカルフォーカルプレーンシャッタにおけるフラッシュ同調シャッタ速度の1/2よりも長秒時に設定されている場合に、シャッタ速度が所定値よりも低速であると判定することが望ましい(請求項6)。また、当該撮像装置が備える撮影光学系の135システム換算の焦点距離をf(mm)とするとき、前記制御手段は、前記シャッタ速度が1/f(秒)よりも長秒時に設定されている場合に、シャッタ速度が所定値よりも低速であると判定することが望ましい(請求項7)。
これらの構成によれば、フラッシュ同調シャッタ速度(同調速度)や焦点距離を基準としたパラメータにより、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを採用するか、或いはメカニカルフォーカルプレーンシャッタを採用するかが判定されるようになる。
また、上記構成において、当該撮像装置が、撮像装置本体部に対して撮影レンズが交換可能とされた構成を備えており、前記振れ検出手段が、撮像装置本体部に具備されていることが望ましい(請求項8)。一眼レフレックスタイプのデジタルカメラ等のように撮影レンズが交換可能とされた撮像装置において、振れ検出手段が撮像装置本体部に搭載されている場合、振れ検出手段はメカニカルフォーカルプレーンシャッタの幕体走行振動の影響を敏感に受け易くなる。従って、振れ補正実行モード時に先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを採用することによる誤動作抑止効果が顕著となる。
上記いずれかの構成において、前記振れ補正手段により振れ補正駆動される構造物が前記撮像素子であることが望ましい(請求項9)。この構成によれば、撮像素子揺動タイプの振れ補正機構を備えた撮像装置において、撮像素子が誤信号により振れ補正駆動されることを防止できるようになる。
請求項1に係る発明によれば、振れ補正実行モード時には先幕としての電子フォーカルプレーンシャッタが採用されることから、振れ補正機構が幕体の走行振動の影響を受けることがなく、振れ補正動作が行われないときは先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタが採用されることから、先幕と後幕との幕速ズレの発生が抑止される。これにより、誤った振れ量検出信号に基づいて不適切な振れ補正が行われることがない一方で、露光ムラの発生が抑止される。従って、CMOS型の撮像素子が搭載された振れ補正機能付きの撮像装置において、振れ補正機能の動作時及び非動作時のいずれにおいても綺麗な画像を取得させることができるようになる。
請求項2に係る発明によれば、操作手段から振れ補正動作を実行させる操作信号が与えられているか否かを判定要素とするので、制御シーケンスを簡素化することができる。
請求項3に係る発明によれば、振れ検出手段により検出された振れ量の大きさを判定要素とすることから、実質的な振れ補正の必要性に鑑みて先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを採用するか否かが判定され、一層的確に先幕種別の選別を行うことができるようになる。
請求項4に係る発明によれば、撮像装置へ三脚等の支持脚が取り付けられている場合には振れは発生しないものと扱い、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタが採用されるので、先幕と後幕との幕速の相違に起因する露光ムラの発生確率を一層抑制することができる。
請求項5に係る発明によれば、露光制御手段により設定されたシャッタ速度を判定要素とすることから、実質的な振れ補正の必要性に鑑みて先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを採用するか否かが判定され、一層的確に先幕種別の選別を行うことができるようになる。
請求項6に係る発明によれば、同調速度を基準とするパラメータという簡便なパラメータを利用して先幕種別の選別が行われるので、制御手段における先幕種別の判定動作を簡素化できる。
請求項7に係る発明によれば、焦点距離を基準とするパラメータという簡便なパラメータを利用して先幕種別の選別が行われるので、制御手段における先幕種別の判定動作を簡素化できる。
請求項8に係る発明によれば、振れ検出手段が撮像装置本体部に搭載された、例えば一眼レフレックスタイプのデジタルカメラ等について、誤信号に基づく振れ補正動作が抑止され、振れ補正精度を向上させることができる。
請求項9に係る発明によれば、撮像素子揺動タイプの振れ補正機構を備えた撮像装置において、誤信号に基づく振れ補正動作が抑止され、振れ補正精度を向上させることができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき説明する。
(カメラ外観構成の説明)
図1、図2は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1(撮像装置)の外観構造を示す図であり、図1は、デジタルカメラ1の正面外観図、図2は、デジタルカメラ1の背面外観図をそれぞれ示している。図1に示すように、このデジタルカメラ1は、カメラ本体10と、このカメラ本体10の正面略中央に着脱可能(交換可能)に装着される撮影レンズ2(交換レンズ)とを備えた一眼レフレックス型デジタルスチルカメラである。
図1において、カメラ本体10の正面側には、正面略中央に撮影レンズ2が装着されるマウント部301と、マウント部301の右横に配置されたレンズ交換ボタン302と、正面左端部(X方向左側)において突設され、ユーザが片手(又は両手)により確実に把持(保持)可能とするためのグリップ部303と、マウント部301の左横に配置されたAF補助光発光部304と、正面左上部(Y方向左上側)に配置されたモード設定ダイアル305と、正面右上部に配置された制御値設定ダイアル306と、グリップ部303の上面に配置されたシャッターボタン307とが備えられている。
また、図2において、カメラ本体10の背面側には、背面左側に配置されたLCD(Liquid Crystal Display)311と、LCD311の下方に配置された設定ボタン群312と、その隣に配置された手振れ補正スイッチ313(操作手段)と、LCD311の側方に配置された十字キー314と、十字キー314の中央に配置されたプッシュボタン315と、LCD311の上方に配設された光学ファインダ316と、光学ファインダ316の側方に配設されたメインスイッチ317と、光学ファインダ316の上方に配設された接続端子部318とが備えられている。
マウント部301は、撮影レンズ2が装着される部位であり、その近傍には、装着された撮影レンズ2との電気的接続を行うための複数個の電気的接点や、機械的接続を行うためのカプラ(図示省略)等が設けられている。レンズ交換ボタン302は、マウント部301に装着された撮影レンズ2を取り外す際に押下されるボタンである。
グリップ部303は、ユーザが撮影時に当該デジタルカメラ1を把持する部分であり、フィッティング性を高めるために指形状に合わせた表面凹凸が設けられている。なお、グリップ部303の内部には電池収納室とカード収納室とが設けられている。電池収納室にはカメラの電源として電池が収納されており、カード収納室には撮影画像の画像データを記録するための記録媒体(例えばメモリカード)が着脱可能に収納されるようになっている。なお、グリップ部303に、ユーザが該グリップ部303を把持したか否かを検出するためのグリップセンサを設けるようにしても良い。
AF補助光発光部304は、LED等の発光素子を備えてなり、被写体の輝度やコントラストが小さい場合であって焦点調節動作を行う際に、補助光を出力するものである。
モード設定ダイアル305及び制御値設定ダイアル306は、カメラ本体10の上面と略平行な面内で回転可能な略円盤状の部材からなる。モード設定ダイアル305は、自動露出(AE)制御モードや自動焦点(AF;オートフォーカス)制御モード、或いは1枚の静止画を撮影する静止画撮影モードや連続撮影を行う連続撮影モード等の各種撮影モード、記録済みの画像を再生する再生モード等、デジタルカメラ1に搭載されたモードや機能を択一的に選択するためのものである。制御値設定ダイアル306は、デジタルカメラ1に搭載された各種の機能に対する制御値を設定するためのものである。
シャッターボタン307は、途中まで押し込んだ「半押し状態」の操作と、さらに押し込んだ「全押し状態」の操作とが可能とされた押下スイッチである。静止画撮影モードにおいてシャッターボタン307が半押し(S1)されると、被写体の静止画を撮影するための準備動作(露出制御値の設定や焦点調節等の準備動作)が実行され、シャッターボタン307が全押し(S2)されると、撮影動作(撮像センサを露光し、その露光によって得られた画像信号に所定の画像処理を施してメモリカード等に記録する一連の動作)が実行される。なお、シャッターボタン307の半押し操作は、図略のスイッチS1がオンされることにより検出され、シャッターボタン13の全押し操作は、図略のスイッチS2がオンされることにより検出される。
LCD311は、カラー液晶パネルを備えてなり、撮像素子101(図4等参照)により撮像された画像の表示や記録済みの画像の再生表示等を行うとともに、デジタルカメラ1に搭載される機能やモードの設定画面を表示するものである。なお、LCD311に代えて、有機ELやプラズマ表示装置を用いるようにしてもよい。
設定ボタン群312は、デジタルカメラ1に搭載された各種の機能に対する操作を行うボタンである。この設定ボタン群312には、例えばLCD311に表示されるメニュー画面で選択された内容を確定するための選択確定スイッチ、選択取り消しスイッチ、メニュー画面の内容を切り替えるメニュー表示スイッチ、表示オン/オフスイッチ、表示拡大スイッチなどが含まれる。
手振れ補正スイッチ313は、後述の振れ補正ユニット200による振れ補正動作を実行させるための操作信号を与えるためのボタンである。この手振れ補正スイッチ313は、手持ち撮影、望遠撮影、暗部での撮影、或いは長時間露光が必要な撮影時等、手振れ等の「振れ」の影響が撮影画像に表出する恐れがある場合にユーザにより押下され、当該デジタルカメラ1を振れ補正動作が行える状態に設定するものである。
十字キー314は、円周方向に一定間隔で配置された複数の押圧部(図中の三角印の部分)を備える環状の部材を有し、各押圧部に対応して備えられた図略の接点(スイッチ)により押圧部の押圧操作が検出されるように構成されている。また、プッシュボタン315は、十字キー314の中央に配置されている。十字キー314及びプッシュボタン315は、撮影倍率の変更(ズームレンズのワイド方向やテレ方向への移動)、LCD311に再生する記録画像のコマ送り、及び撮影条件(絞り値、シャッタスピード、フラッシュ発光の有無等)の設定等の指示を入力するためのものである。
光学ファインダ316は、被写体が撮影される範囲を光学的に表示するものである。すなわち、光学ファインダ316には、撮影レンズ2からの被写体像が導かれており、ユーザは、この光学ファインダ316を覗くことにより、実際に撮像素子101にて撮影される被写体像を視認することができる。
メインスイッチ317は、左右にスライドする2接点のスライドスイッチからなり、左にセットするとデジタルカメラ1の電源がオンされ、右にセットすると電源がオフされる。接続端子部318は、図略のフラッシュ等の外部装置を当該デジタルカメラ1と接続するための端子である。
このデジタルカメラ1には、図1に点線で示すように、カメラ本体10の適所に振れ検出センサ171(振れ検出手段)が搭載されている。この振れ検出センサ171は、手振れなどによりカメラ本体10(撮像装置本体部)に与えられる振れを検出するもので、図1の水平方向をX軸(ピッチ方向)、該X軸に垂直な方向をY軸(ヨー方向)とする2次元座標系を想定するものとすると、ピッチ方向のカメラ振れを検出するピッチ方向センサ171aと、ヨー方向のカメラ振れを検出するヨー方向センサ171bとを有している。ピッチ方向センサ171a及びヨー方向センサ171bは、例えば圧電素子を用いたジャイロ(角速度センサ)から構成され、各方向の振れの角速度を検出するものである。
撮影レンズ2は、被写体からの光(光像)を取り込むレンズ窓として機能するとともに、当該被写体光をカメラ本体10の内部に配置されている後述の撮像素子101や光学ファインダ316へ導くための撮影光学系を構成するものである。この撮影レンズ2は、上述のレンズ交換ボタン302を押圧操作することで、カメラ本体10から取り外すことが可能(交換可能な撮影レンズ)とされている。
撮影レンズ2は、光軸Lに沿って直列的に配置された複数のレンズからなるレンズ群21を備えてなる(図4参照)。このレンズ群21には、焦点の調節を行うためのフォーカスレンズ211(図9参照)、変倍を行うためのズームレンズ212が含まれており、それぞれ光軸L方向に駆動されることで、変倍や焦点調節が行われる。また、撮影レンズ2には、その鏡胴22の外周適所に該鏡胴の外周面に沿って回転可能な操作環が備えられており、前記ズームレンズは、マニュアル操作或いはオート操作により、前記操作環の回転方向及び回転量に応じて光軸方向に移動し、その移動先の位置に応じたズーム倍率(撮影倍率)に設定されるようになっている。
(カメラ内部構成の説明)
次に、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図3は、デジタルカメラ1のカメラ本体10正面透視図であり、図4は、デジタルカメラ1の側面断面図であり、図5は、カメラ本体10の背面透視図である。図3〜図5に示すように、カメラ本体10の内部には、撮像素子101、ファインダ部102(ファインダ光学系)、ミラー部103、焦点検出部107、前述した振れ検出センサ171、振れ補正ユニット200及びシャッタユニット40などが備えられている。
撮像素子101は、カメラ本体10に撮影レンズ2が装着された場合の当該撮影レンズ2が備えているレンズ群21の光軸L(図4参照)上に、光軸Lに対して垂直となる方向に配置されている。撮像素子101としては、例えばフォトダイオードを有して構成される複数の画素がマトリクス状に2次元配列され、各画素の受光面に、それぞれ分光特性の異なる例えばR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが1:2:1の比率で配設されてなるベイヤー配列のCMOSカラーエリアセンサ(CMOS型の撮像素子)が用いられる。撮像素子101は、レンズ群21により結像された被写体の光像をR(赤),G(緑),B(青)各色成分のアナログの電気信号(画像信号)に変換し、R,G,B各色の画像信号として出力する。
上記光軸L上において、被写体光をファインダ部102へ向けて反射させる位置には、ミラー部103(反射板)が配置されている。撮影レンズ2を通過した被写体光は、ミラー部103(後述の主ミラー1031)によって上方へ反射され、焦点板104(ピントグラス)に結像される。撮影レンズ2を通過した被写体光の一部はこのミラー部103を透過する。
ファインダ部102は、ペンタプリズム105、接眼レンズ106及び上記光学ファインダ316を備えている。ペンタプリズム105は、断面5角形を呈し、その下面から入射された被写体光像を内部での反射によって当該光像の天地左右を入れ替えて正立像にするためのプリズムである。接眼レンズ106は、ペンタプリズム105により正立像にされた被写体像を光学ファインダ316の外側に導く。このような構成により、ファインダ部102は、撮影待機時において被写界を確認するための光学ファインダとして機能する。
ミラー部103は、主ミラー1031及びサブミラー1032から構成されており、主ミラー1031の背面側において、サブミラー1032が主ミラー1031の背面に向けて倒れるように回動可能に設けられている。主ミラー1031を透過した被写体光の一部はサブミラー1032によって反射され、この反射された被写体光は焦点検出部107に入射される。
上記ミラー部103は、所謂クイックリターンミラーであり、露光時には回転軸1033を回動支点として矢印Aで示す上方へ向けて跳ね上がり、焦点板104の下方位置で停止する。この際、サブミラー1032は、主ミラー1031の背面に対して矢印Bで示す方向に回転軸1034を支点として回動し、上記ミラー部103が焦点板104の下方位置で停止したときには、主ミラー1031と略平行となるように折り畳まれた状態となる。これにより、撮影レンズ2からの被写体光がミラー部103によって遮られることなく撮像素子101上に届き、該撮像素子101が露光される。露光が終了すると、ミラー部103は元の位置(図4に示す位置)に復帰する。
焦点検出部107は、被写体のピント情報を検出する測距素子等からなる所謂AFセンサーである。該焦点検出部107は、ミラー部103の底部に配設されており、例えば周知の位相差検出方式により合焦位置を検出するものである。
撮像素子101は、振れ補正ユニット200にて光軸Lと直交する平面において二次元的に移動可能に保持されている。振れ補正ユニット200の構造及び動作の詳細については、図8に基づいて後述する。また、撮像素子101の光軸方向直前には、疑似カラーや色モアレの発生を防止するためのローパスフィルタ108(光学フィルタ)が配置されており、さらにローパスフィルタ108の直前には、シャッタユニット40が配置されている。このシャッタユニット40は、撮像素子101の所定の画素ラインと略直交する方向に移動する幕体を備え、光軸Lに沿って撮像素子101に導かれる被写体光の光路開口動作及び光路遮断動作を行うメカニカルフォーカルプレーンシャッタである。このシャッタユニット40の詳細構成については、図6及び図7に基づいて後述する。
図3に示すように、マウント部301の後部におけるカメラ本体10の略中央部には、枠体120(前枠)が配置されている(図4におけるハッチング部参照)。この枠体120は、該枠体120の前後面部及び上記ペンタプリズム105(焦点板104)と対向する上面部が開口された正面視略四角形状の角筒体であり、歪み等に対する強度を有した金属製の剛体である。枠体120の前面は、マウント部301の形状に合わせて円筒状のマウント受け部121が形成されており、このマウント受け部121にマウント部301が嵌合された状態で、前面側から複数のビス122によってビス止めされている。枠体120は、その内部にミラー部103が配置されており当該ミラー部103の保持部材を兼ねたものとなっている。なお、シャッタユニット40は、枠体120の後端部と、その後方側に配置されたシャッタ押さえ板109にて挟持される態様で枠体120に支持されている。
枠体120の左側(グリップ部4の内部)にはバッテリーユニット130が配置されている。このバッテリーユニット130の内部には、デジタルカメラ1の動作電源として例えば所定数の単3形乾電池が収納される。図示を省略しているが、バッテリーユニット130に隣接して、撮影画像の画像データを記録するためのメモリカードを着脱自在に収納するためのカード収納部が設けられている。
図5に示すように、バッテリーユニット130の背面部には、制御基板140が配置されている。制御基板140には、画像データに対する所定の信号処理(画像処理)を行う例えば画像処理用ASIC等からなる画像処理回路141(後述の図9では画像処理部61として説明する)や後述の振れ補正駆動を制御する振れ補正回路142(振れ補正制御部622として説明する)等の電子部品がマウントされており、後述のメイン制御部62をなす基板体である。な、制御基板140と撮像素子101とは、フレキシブル配線基板143により電気的に接続されている。
図3に示すように、枠体120の右側の隣接位置には、ミラー部103及びシャッタユニット40を駆動するための駆動ユニット150が配置されている。また駆動ユニット150のさらに右側(外側)には、リモート端子やUSB端子等のホルダ或いはAC電源のジャック等を備えた構造体としての、例えばプラスチック等の樹脂からなるコネクタ部160が配置されている。
一方、枠体120の左側の隣接位置には、ジャイロユニット等からなる振れ補正ユニット170が取り付けられている。振れ補正ユニット170は、上述した振れ検出センサ171と、この振れ検出センサ171が搭載されるセンサ基板172と、センサ用フレキシブル配線基板173等を含んで構成されている。
デジタルカメラ1の上記各部は、例えば鉄などの金属材料からなるシャーシによって互いに連結(固定)されている。本実施形態では前記シャーシが、前面シャーシ181、182、側面シャーシ183及び底面シャーシ184から構成されてなる例を示している。これらのシャーシは、上記で説明したカメラ本体10内の各部品を支持する支持材としての役目を果たす。そして、シャーシ同士がビスにより固定され、さらにはシャーシの連結構造体と枠体120とがビスにより固定されることで、これらの部材が一体構造物化されているものである。なお、底面シャーシ184には、デジタルカメラ1を固定支持するために用いられる三脚を取り付ける三脚取付部185が設けられている。
[シャッタユニットについての説明]
図6は、シャッタユニット40の構成を示す分解斜視図であり、図7は、シャッタユニット40の正面図(幕体が閉じた状態)である。このシャッタユニット40は、一対のシャッタ基板40A、40Bの間に、先幕群41、後幕群42、遮光板43及び中間板44を備えて構成されている。
先幕群41は、4枚の分割幕体411〜414(幕体)により構成され、これら分割幕体411〜414が2枚の先幕アーム415、416により連結されてなる。これら先幕アーム415、416が、所定の駆動軸を備える駆動装置(図9に示すシャッタ駆動アクチュエータ73M)で駆動されることで、分割幕体411〜414が展開状態(「シャッタ閉」状態)及び重ね状態「シャッタ開」状態)に動作される。後幕群42も同様であり、4枚の分割幕体421〜424が2枚の後幕アーム425、426により連結されてなる。なお、遮光板43及び中間板44には、被写体光を通過させる所定の開口部が形成されている。また、シャッタ基板40A、40Bには、前記駆動装置の駆動軸が挿入される円弧溝45A、46A及び45B、46Bが設けられている。
本実施形態に係るデジタルカメラ1では、振れ補正動作を行うか否か、つまり振れ補正ユニット200により実際に撮像素子101を振れ補正駆動するか否かにより、露光動作における先幕として、上記先幕群41による光路開口動作(メカニカルフォーカルプレーンシャッタ)を用いるか、撮像素子101の各画素に所定のタイミングでリセット信号を与えることで当該撮像素子101の露光動作を開始させる電子フォーカルプレーンシャッタを用いるかが選択される。なお、露光動作における後幕としては、振れ補正動作を行うか否かに拘わらず、上記後幕群42による光路遮断動作(メカニカルフォーカルプレーンシャッタ)が用いられる。
すなわち、振れ補正動作が実際に行われる振れ補正実行モード時には、先幕として上記電子フォーカルプレーンシャッタが、後幕として後幕群42の動作によるメカニカルフォーカルプレーンシャッタが用いられる(第2の露光開始制御)。一方、振れ補正実行モード時でない場合には、先幕として先幕群41の動作によるメカニカルフォーカルプレーンシャッタが、後幕として後幕群42の動作によるメカニカルフォーカルプレーンシャッタが用いられる(第1の露光開始制御)ものである。
これは、先幕群41の分割幕体411〜414が光路を開とすべく走行し、開口完了時にシャッタ基板40A、40Bに衝突することで発生する衝撃振動を振れ検出センサ171が「カメラ本体10に与えられた振れ」と誤検知され、誤った振れ補正駆動が行われてしまうことを防止するためである。すなわち、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを採用すると、幕体の走行振動は発生しなくなることから、振れ検出センサ171による誤検知を未然に防止できるようになる。なお、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタが選択された場合、前記先幕群431は、露光開始時点よりも早い段階で「シャッタ開」の状態とされる。かかる先幕の選択制御ルーチンについては後記で詳述する。
[振れ補正ユニットについての説明]
続いて、上記図4、図5に加え、振れ補正ユニット200の分解斜視図を示す図8に基づいて、その構成を詳細に説明する。振れ補正ユニット200は、撮像素子101及びローパスフィルタ108と、撮像素子101とともにローパスフィルタ108を保持する撮像素子ホルダ201と、撮像素子ホルダ201を保持するスライダ202と、撮像素子101の後面に配設された放熱板203と、放熱板203の後面に配設された撮像素子基板204と、ヨー方向アクチュエータ205と、ピッチ方向アクチュエータ206と、振れ台板207と、位置検出センサ部208とを備えて構成されている。
撮像素子基板204は、撮像素子101がマウントされる略長方形状の基板である。ただし当該マウントは、撮像素子101と撮像素子基板204との間に放熱板203が介在された状態で行われる。放熱板203は所定の金属材料からなる板状体であり、撮像素子101の駆動(光電変換)により発生した熱を逃がすためのものである。撮像素子ホルダ201は断面略長方形状の前後が開口された枠体であり、この枠体の前方部にはローパスフィルタ108が取り付けられ、このローパスフィルタ108の後方部に撮像素子101が配設されている。撮像素子101は、撮像素子基板204により放熱板203と共に撮像素子ホルダ201に対して押圧された状態で、当該撮像素子基板204が撮像素子ホルダ201に対してビス止めされて取り付けられている。
撮像素子ホルダ201の左右方向における一端辺部(ここでは左辺部)には、ピッチ方向アクチュエータ206が設けられており、撮像素子ホルダ201は、当該ピッチ方向アクチュエータ206を介し、スライダ202に対してピッチ方向(図8の矢印Cで示す上下方向)にスライド移動可能に取り付けられている。スライダ202は、その略中央部に撮像素子基板204よりも大きな長方形状の開口部2021が形成された略平板状の枠体である。
スライダ202のピッチ方向アクチュエータ206に対向する位置には、上記スライド移動を可能とするべく、ピッチ方向アクチュエータ206(後述の軸部2061)に対して摺動自在に嵌合されるV溝が形成された軸受け部2022が固設されている。また、スライダ202の下部には、ヨー方向アクチュエータ205に対応する上記軸受け部2022と同様に構成された軸受け部2023が固設されている。なお、軸受け部2022(2023)に対する軸部2051(2061)の嵌合(後述の摩擦接合)は、図5に示すように、バネ体等の付勢部材2054(2064)による付勢力により、押さえ板(ヨー用押さえ板、ピッチ用押さえ板)と軸受け部2022(2023)との間に軸部2051(2061)を挟持する形で行われる。
振れ台板207は、撮像素子ホルダ201が保持された状態のスライダ202を保持するための振れ補正ユニット200における所謂基台をなすものであり、その略中央部に、スライダ202の開口部2021と同程度のサイズを有した開口部2071(実際にはスライダ202の開口部2021の方が若干大きなサイズとなっている)が形成された枠体である。この振れ台板207の上下方向の一端辺部(ここでは下辺部)には、ヨー方向アクチュエータ205が固設されており、スライダ202の軸受け部2023が当該ヨー方向アクチュエータ205(後述の軸部2051)に対して摺動自在に嵌合された状態でヨー方向(図8の矢印Dで示す左右方向)にスライド移動可能となるよう、振れ台板207に対してスライダ202が取り付けられている。
また、振れ台板207は、右上の角部2072において、撮像素子ホルダ201の角部を、該角部の裏表面2011に遊嵌されたボール体を挟み込んだ状態で、スライダ202の角部2024を角部2072へ向けて押し付けるように、バネ体等の付勢部材により付勢した状態で角部2024と連結されている。これにより、スライダ202(撮像素子ホルダ201)のヨー方向へのスライド移動及び撮像素子ホルダ201のピッチ方向へのスライド移動を可能とした状態で、撮像素子ホルダ201とともにスライダ202を振れ台板207へ押し付け、これらが振れ台板207から外れることのないよう確実な保持を実現している。
位置検出センサ部(PS)208は、振れ補正駆動或いはカメラ起動時における撮像素子101の位置検出を行うものである。位置検出センサ部208は、磁石部2081と2次元ホールセンサ2082とを備えて構成されている。磁石部2081は、磁力線を出す(特に中心部の磁力が強い)素子であり、撮像素子ホルダ201の角部に設けられ(図5参照)、撮像素子ホルダ201と一体的に移動する。2次元ホールセンサ2082は、磁石部2081から出る磁力線の強弱に応じた信号を出力する所定数(ここでは4つ)のホール素子を2次元配置したセンサであり、磁石部2081と対向する位置の振れ台板207に設けられて位置固定されている(図8参照)。位置検出センサ部208は、振れ台板207に対する撮像素子ホルダ201の上下左右の移動に伴って移動する磁石部2081の位置を、2次元ホールセンサ2082によって検出することで、当該撮像素子101の位置検出を行う。なお、位置検出センサ部208は、上記ヨー方向アクチュエータ205及びピッチ方向アクチュエータ206とともに、第2フレキシブル配線基板209によって制御基板140に電気的に接続されている。
ヨー方向アクチュエータ205及びピッチ方向アクチュエータ206は、所謂超音波駆動が行われるインパクト形のリニアアクチュエータ(圧電アクチュエータ)である。これらアクチュエータは、それぞれ軸部2051、2061、圧電素子部2052、2062及び錘部2053、2063等を備えて構成されている。軸部2051、2061は、それぞれ圧電素子部2052、2062によって振動駆動される所定の断面形状(例えば円形)を有した棒状の駆動軸であり、上記軸受け部2023、2022(のV溝部)に対して摩擦結合されるものである。
圧電素子部2052(2062)は、セラミックなどから構成され、印加される電圧に応じて伸縮され、この伸縮に応じて軸部2051(2061)を振動させるものである。圧電素子部2052(2062)による当該伸縮においては、高速伸長と低速縮小とが、若しくは低速伸長と高速縮小とが、又は伸長速度及び縮小速度が同じである等速伸長と等速縮小とが交互に繰り返される。この圧電素子部2052(2062)は、例えば積層型圧電素子からなり軸部2051(2061)の一端において、分極方向が当該軸部2051(2061)の軸方向と一致した状態で固着されている。
圧電素子部2052(2062)の電極部には、制御基板140(振れ補正回路142)からの信号線が接続されており、制御基板140からの駆動信号に応じて圧電素子部2052(2062)が充電又は放電(逆方向充電)されることで上記伸縮が行われる。圧電素子部2052(2062)がこのように伸縮を繰り返すことにより、軸受け部2023即ちスライダ202が軸部2051に対して(軸部2061が軸受け部2022即ちスライダ202に対して)相対的に正方向又は逆方向に移動したり、或いはその場に停止したりする状態となる。なお、軸部2051(2061)における圧電素子部2052(2062)と反対側の端部には、圧電素子部2052(2062)によって発生した振動が軸部2051(2061)に効率良く伝達されるようにするための錘部2053(2063)即ちウエイトが固設されている。
このようにヨー方向アクチュエータ205の駆動に応じて、振れ台板207に対して左右方向にスライダ202と撮像素子ホルダ201とが一体的にスライド移動することで撮像素子101のヨー方向(矢印D方向)の振れが補正され、ピッチ方向アクチュエータ206の駆動に応じて、スライダ202に対して撮像素子ホルダ201が上下方向にスライド移動することで撮像素子101のピッチ方向(矢印C方向)の振れが補正されるものである。
(デジタルカメラの電気的な構成の説明)
次に、本実施形態に係るデジタルカメラ1の電気的な構成について説明する。図9は、カメラ本体10に撮影レンズ2が装着された状態でのデジタルカメラ1全体の電気的な構成を示すブロック図である。ここで、図1〜図8と同一の部材等については、同一の符号を付している。説明の便宜上、撮影レンズ2の電気的構成について先ず説明する。撮影レンズ2は、上述した撮像光学系を構成するレンズ群21及び鏡胴22に加え、レンズ駆動機構24と、レンズ位置検出部25と、レンズ制御部26とを備えている。
レンズ群21は、フォーカスレンズ211及びズームレンズ212と、カメラ本体10に備えられている撮像素子101へ入射される光量を調節するための絞り23とが、鏡胴22内において光軸L方向に保持されてなり、被写体の光像を取り込んで該光像を撮像素子101等に結像するものである。撮影倍率(焦点距離)の変更や焦点調節動作は、レンズ群21がカメラ本体10内のAFアクチュエータ71Mにより光軸L方向(図4参照)に駆動されることで行われる。
レンズ駆動機構24は、例えばヘリコイド及び該ヘリコイドを回転させる図略のギヤ等で構成され、カプラ74を介してAFアクチュエータ71Mからの駆動力を受けて、レンズ群21を一体的に光軸Lと平行な方向に移動させるものである。なお、レンズ群21の移動方向及び移動量は、それぞれAFアクチュエータ71Mの回転方向及び回転数に従う。
レンズ位置検出部25は、レンズ群21の移動範囲内において光軸L方向に複数個のコードパターンが所定ピッチで形成されたエンコード板と、このエンコード板に摺接しながら鏡胴22と一体的に移動するエンコーダブラシとを備えてなり、レンズ群21の焦点調節時の移動量を検出するためのものである。
レンズ制御部26は、例えば制御プログラムを記憶するROMや状態情報に関するデータを記憶するフラッシュメモリ等からなるメモリ部261が内蔵されたマイクロコンピュータからなる。またレンズ制御部26は、カメラ本体10のメイン制御部62との間で通信を行う通信部262を備え、この通信部262は、例えばレンズ群21の焦点距離、射出瞳位置、絞り値、合焦距離及び周辺光量状態等の状態情報データをメイン制御部62に送信する一方、メイン制御部62から例えばフォーカスレンズ211の駆動量のデータを受信する。また撮影時には、AF動作完了後の焦点距離情報、絞り値等のデータが通信部262からメイン制御部62へ送信される。なお、前記記憶部261には、上記レンズ群21の状態情報データや、メイン制御部62から送信された例えばフォーカスレンズ211の駆動量のデータ等が記憶される。
続いて、カメラ本体10の電気的構成について説明する。カメラ本体10には、先に説明した撮像素子(CMOS)101及びこれを振れ補正駆動する振れ補正ユニット200、シャッタユニット40等の他に、AFE(アナログフロントエンド)5、画像処理部61、画像メモリ614、メイン制御部62(制御手段)、フラッシュ回路63、操作部64、VRAM65、カードI/F66、メモリカード67、通信用I/F68、電源回路69、電池69B、フォーカス駆動制御部71及びAFアクチュエータ71M、ミラー駆動制御部72及びミラー駆動アクチュエータ72M、シャッタ駆動制御部73及びシャッタ駆動アクチュエータ73M、及び三脚検知センサ185Sを備えて構成されている。
撮像素子101は、先に説明した通りCMOSカラーエリアセンサからなり、後述のタイミング制御回路51により、当該撮像素子101の露光動作の開始(及び終了)や、撮像素子101が備える各画素の出力選択、画素信号の読出し等の撮像動作が制御される。図10は、撮像素子101の回路構成を概略的に示す回路ブロック図である。ここでは図示の便宜上、3行(ライン)×4列の画素群のみを示している
撮像素子101は、複数の画素31(31a−1〜31d−3)が、複数の画素ライン32(32a〜32c)上に整列(マトリクス状の配列)されてなり、図10では、第1画素ライン32aに画素31a−1、31b−1、31c−1、31d−1が、第2画素ライン32bに画素31a−2、31b−2、31c−2、31d−2が、第3画素ライン32cに画素31a−3、31b−3、31c−3、31d−3が各々配置されている例を示している。各画素31は、光電変換動作を行う光電変換素子としてのフォトダイオード33と、リセット信号を受けて画素31に蓄積されている電荷を放電させるリセットスイッチ(Rst)34と、画素31に蓄積された電荷を電圧として読み出し(電荷電圧変換)これを増幅する増幅素子(Amp)35と、選択信号を受けて当該画素30の画素信号を出力させる垂直選択スイッチ(SW)36とを備えて構成されている。なお、リセットスイッチ34及び増幅素子35は、電源Vpに接続されている。
また、撮像素子101は、垂直走査回路37、水平走査回路38及びアンプ39を備える。垂直走査回路37には、画素ライン32a〜32c単位で、各画素31a−1〜31d−3のリセットスイッチ34が共通に接続されたリセット線371a〜371cと、垂直選択スイッチ36の制御電極が共通に接続された垂直走査線372a〜372cとが接続されている。垂直走査回路37は、リセット線371a〜371cを介して、各画素ライン32a〜32cに所定のリセットタイミングでリセット信号φVrを順次供給し、画素ライン32a〜32c単位で各画素31a−1〜31d−3にリセット動作を行わせる。また、垂直走査回路37は、垂直走査線372a〜372cを介して垂直走査パルスφVnを各画素31a−1〜31d−3に与える。
さらに、画素列(例えば、画素31a−1、31a−2、31a−3)ごとに、垂直選択スイッチ36の主電極が共通に接続された水平走査線381(381a〜381d)が引き出され、各々水平スイッチ382(382a〜382d)を介して水平信号線383に接続されている。水平走査回路38は、このような水平スイッチ382a〜382dの制御電極に接続され、水平走査パルスφVmを与えることで選択された画素の画素信号を取り出すものである。アンプ39は、水平信号線383に接続され、画素からの出力信号を増幅するものである。
このような構成を有する撮像素子101においては、各画素31a−1〜31d−3に蓄積された電荷の出力動作(読み出し)を1画素ずつ行わせることが可能であると共に、垂直走査回路37及び水平走査回路38の動作を制御することで、特定の画素を指定してその画素信号を出力させることができる。すなわち、垂直走査回路37により、或る画素の垂直選択スイッチ36に垂直走査パルスφVnが与えられ、その画素が有するフォトダイオード33で光電変換された電荷(画素信号)が水平走査線381を介して出力可能な状態とされる。しかる後、水平走査回路38により、その水平走査線381に接続されている水平スイッチ382に水平走査パルスφVmが与えられ、前記画素信号が水平スイッチ382を介して水平信号線383に出力される。この動作を各画素について順次行うことで、画素を指定しつつ全ての画素から順次画素信号を出力させることができる。水平信号線383に出力された画素信号は、アンプ39にてさらに増幅された上でAFE5に出力される。
本実施形態に係るデジタルカメラ1では、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタが選択される場合があり、この場合、画素31のリセットスイッチ34にリセット信号φVrが与えられるタイミングが、その画素31に対する露光開始タイミングとなる。すなわち、リセットスイッチ34は、リセット信号φVrが与えられることでONとされ、それまでに蓄積されている不要な電荷を廃棄し、その後OFFとされて画素31を露光による電荷蓄積が可能な状態とする。図10に示す例では、リセット信号φVrは、1つの画素ライン32a〜32c単位で与えられる回路構成とされていることから、第1〜第3画素ライン32a〜32c毎に、順次露光が開始される。
図11は、かかる電子フォーカルプレーンシャッタ動作を説明するための模式図である。図11(a)では、第1画素ライン32a〜第N画素ライン32Nまでを示しており、これら画素ラインに各々リセット信号φVrを供給するリセット線371a〜371Nを矢印で示している。なお、第1画素ライン32a〜第N画素ライン32Nは、メカニカルフォーカルプレーンシャッタが備える幕体の移動方向と直交する方向に画素が配列された画素ラインである。
このような構成において、第1画素ライン32a〜第N画素ライン32Nに、所定のリセットタイミングで、垂直走査回路37からリセット線371a〜371Nを介して、図11(b)に示すようなリセット信号φVrが順次与えられる。すなわち、先ず時刻t1で第1画素ライン32aに備えられている画素31a−1〜31d−1へリセット信号φVrが同時に与えられ、これら画素31a−1〜31d−1の露光が開始される。次に、時刻t2で第2画素ライン32bに備えられている画素31a−2〜31d−2へリセット信号φVrが同時に与えられ、これら画素31a−2〜31d−2の露光が開始される。以下同様にして、時刻t3、t4、t5・・・tn毎に、第3画素ライン32c、第4画素ライン32d、第5画素ライン32e・・・第N画素ライン32Nまで、順次リセット信号φVrが与えられる。これにより、第1画素ライン32aから第N画素ライン32Nに向けて順に露光が開始されるようになり、電子フォーカルプレーンシャッタとして機能するものである。
ここで、リセットタイミング(第1画素ライン32a〜第N画素ライン32Nに順次リセット信号φVrを与えるタイミング)は、当該電子フォーカルプレーンシャッタの幕速を決定付けることとなる。すなわち、時刻t1〜tnの時間が短いほど、幕速は早くなる。また、時刻t1、t2・・・tnの各間隔が一定であれば、幕速は一定である。もし、先幕としての電子フォーカルプレーンシャッタの幕速を制御するならば、前記リセットタイミングを適宜変更する制御を行えば良い。
図6に戻って、AFE5は、撮像素子101に対して所定の動作を行わせるタイミングパルスを与えると共に、撮像素子101から出力される画像信号(CMOSエリアセンサの各画素で受光されたアナログ信号群)に所定の信号処理を施し、デジタル信号に変換して画像処理部61へ出力するものである。このAFE5は、タイミング制御回路51、信号処理部52及びA/D変換部53などを備えて構成されている。
タイミング制御回路51(タイミング信号発生手段)は、メイン制御部62から出力される基準クロックに基づいて所定のタイミングパルス(垂直走査パルスφVn、水平走査パルスφVm、リセット信号φVr等を発生させるパルス)を生成して撮像素子101(上記垂直走査回路37及び水平走査回路38等)に出力し、撮像素子101の撮像動作を制御する。また、所定のタイミングパルスを信号処理部52やA/D変換部53にそれぞれ出力することにより、信号処理部52及びA/D変換部53の動作を制御する。
信号処理部52は、撮像素子101から出力されるアナログの画像信号に所定のアナログ信号処理を施すものである。この信号処理部52には、CDS(相関二重サンプリング)回路、AGC(オートゲインコントロール)回路及びクランプ回路(クランプ手段)等が備えられている。A/D変換部53は、信号処理部52から出力されたアナログのR,G,Bの画像信号を、前記タイミング制御回路51から出力されるタイミングパルスに基づいて、複数のビット(例えば12ビット)からなるデジタルの画像信号に変換するものである。
画像処理部61は、AFE5から出力される画像データに所定の信号処理を行って画像ファイルを作成するもので、黒レベル補正回路611、ホワイトバランス制御回路612及びガンマ補正回路613等を備えて構成されている。なお、画像処理部61へ取り込まれた画像データは、撮像素子101の読み出しに同期して画像メモリ614に一旦書き込まれ、以後この画像メモリ614に書き込まれた画像データにアクセスして、画像処理部61の各ブロックにおいて処理が行なわれる。
黒レベル補正回路611は、A/D変換部53によりA/D変換されたR,G,Bの各デジタル画像信号の黒レベルを、基準の黒レベルに補正するものである。
ホワイトバランス制御回路612は、光源に応じた白の基準に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分のデジタル信号のレベル変換(ホワイトバランス(WB)調整)を行うものである。すなわちホワイトバランス制御回路612は、メイン制御部62から与えられるWB調整データに基づき、撮影被写体において輝度や彩度データ等から本来白色であると推定される部分を特定し、その部分のR,G,Bそれぞれの色成分の平均と、G/R比及びG/B比とを求め、これをR,Bの補正ゲインとしてレベル補正する。
ガンマ補正回路613は、WB調整された画像データの階調特性を補正するものである。具体的にはガンマ補正回路613は、画像データのレベルを色成分毎に予め設定されたガンマ補正用テーブルを用いて非線形変換すると共にオフセット調整する。
画像メモリ614は、撮影モード時には、画像処理部61から出力される画像データを一時的に記憶するとともに、この画像データに対しメイン制御部62により所定の処理を行うための作業領域として用いられるメモリである。また、再生モード時には、メモリカード67から読み出した画像データを一時的に記憶する。
メイン制御部62は、例えば制御プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するフラッシュメモリ等の記憶部が内蔵されたマイクロコンピュータからなり、図10に示すデジタルカメラ1内の各部の動作を制御するものである。このメイン制御部62は、機能的に、AF/AE制御部621、振れ補正制御部622、シャッタ制御部623を有して構成されている。
AF/AE制御部621は、自動焦点制御(AF)及び自動露出制御(AE)のために必要な動作制御を行う。すなわち、AFのために、前記焦点検出部(位相差AFモジュール)107の出力信号を用いて位相差検出方式による焦点調節処理を行い、合焦制御信号(AF制御信号)を生成し、フォーカス駆動制御部71を介してAFアクチュエータ71Mを動作させ、フォーカスレンズ211の駆動を行わせる。また、AEのために、図略のAEセンサで検出された被写体の輝度情報等に基づいて、当該被写体における適正な露出量(シャッタ速度等も含む)を求める演算を行う。
振れ補正制御部622は、手振れ補正モードが実行される場合において、前述の振れ検出センサ171からの振れ検出信号に基づいて振れ方向及び振れ量を算出し、算出された方向及び振れ量に基づき振れ補正制御信号を生成して振れ補正ユニット200に出力し、撮像素子101を手振れが打ち消される方向にシフト駆動させるものである。サーボ制御を行う場合の一例を挙げると、振れ補正制御部622は、振れ検出センサ171により検出された角速度信号を積分処理して各方向の振れ量(振れ角θ)を求め、撮影レンズ2の焦点距離f等のレンズプロフィールに応じて振れ角θに対応する撮像素子101の移動距離δ1(δ1=f・tanθ)を算出する。そして、位置検出センサ部208から撮像素子101の位置情報δ2を取得し、δ1−δ2=0となるように撮像素子101を駆動させる駆動信号を生成して振れ補正ユニット200に与える。
シャッタ制御部623は、デジタルカメラ1におけるシャッタ動作を制御するもので、メカニカルフォーカルプレーンシャッタ機能及び電子フォーカルプレーンシャッタ機能の双方の制御を行う。特に、振れ補正動作が実際に行われるか否かに応じて、露光動作における先幕として、シャッタユニット40の先幕群41による光路開口動作(メカニカルフォーカルプレーンシャッタ)を用いるか、撮像素子101の各画素に所定のタイミングでリセット信号を与えることで当該撮像素子101の露光動作を開始させる電子フォーカルプレーンシャッタを用いるかの選択判定を行い、振れ補正動作が幕体走行振動の影響を可及的に受けないようにする制御を行う。このシャッタ制御部623の機能については、図15に基づいて後記で詳述する。
フラッシュ回路63は、フラッシュ撮影モードにおいて、接続端子部318に接続されるフラッシュの発光量を、メイン制御部62により設定された所定の発光量に制御するものである。
操作部64は、前述のモード設定ダイアル305、制御値設定ダイアル306、シャッターボタン307、設定ボタン群312、手振れ補正スイッチ313、十字キー314、プッシュボタン315、メインスイッチ317等を含み、操作情報をメイン制御部62に入力するためのものである。
VRAM65は、LCD311の画素数に対応した画像信号の記録容量を有し、メイン制御部62とLCD311との間のバッファメモリである。カードI/F66は、メモリカード67とメイン制御部62との間で信号の送受信を可能とするためのインターフェイスである。メモリカード67は、メイン制御部62で生成された画像データを保存する記録媒体である。通信用I/F68は、パーソナルコンピュータやその他外部機器に対する画像データ等の伝送を可能とするためのインターフェイスである。
電源回路69は、例えば定電圧回路等からなり、メイン制御部62等の制御部、撮像素子101、その他の各種駆動部等、デジタルカメラ1全体を駆動させるための電圧(例えば5V)を生成する。なお、撮像素子101への通電制御は、メイン制御部62から該電源回路69へ与えられる制御信号により行われる。電池69Bは、アルカリ乾電池等の一次電池や、ニッケル水素充電池等の二次電池からなり、デジタルカメラ1全体に電力を供給する電源である。
フォーカス駆動制御部71は、メイン制御部62のAF/AE制御部621から与えられるAF制御信号に基づき、フォーカスレンズ211を合焦位置に移動させるために必要な、AFアクチュエータ71Mに対する駆動制御信号を生成するものである。AFアクチュエータ71Mは、ステッピングモータ等からなり、カプラ74を介して撮影レンズ2のレンズ駆動機構24にレンズ駆動力を与える。
ミラー駆動制御部72は、撮影動作のタイミングに合わせて、ミラー駆動アクチュエータ72Mを駆動させる駆動信号を生成するものである。ミラー駆動アクチュエータ72Mは、ミラー部103(クイックリターンミラー)を、水平姿勢若しくは傾斜姿勢に回動させるアクチュエータである。
シャッタ駆動制御部73は、メイン制御部62から与えられる制御信号に基づき、シャッタ駆動アクチュエータ73Mに対する駆動制御信号を生成するものである。シャッタ駆動アクチュエータ73Mは、シャッタユニット40(図6に示す先幕群41及び後幕群42)の開閉駆動を行うアクチュエータである。
三脚検知センサ185S(支持脚検出手段)は、接点部を有する接点センサ等からなり、カメラ本体10の底面シャーシ184に設けられている三脚取付部185に三脚(支持脚)が取り付けられているか否かを電気的に検出するセンサである。
(シャッタ動作についての説明)
本実施形態に係るデジタルカメラ1では、振れ補正ユニット200により実際に振れ補正動作が行われる場合(振れ補正動作を行うべき場合)、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを使用し、後幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタを使用することで、CMOS型の撮像素子101の露光動作を開始・終了させることが可能とされている。このようなシャッタ動作を行う理由は次の通りである。
図12は、露光時におけるミラー部103及びシャッタユニット40の動作を簡略的に示すタイムチャートである。撮像素子101を露光させるに先立ち、ミラー部103は、図4に示すようなファインダ部102に向けて被写体光を反射するdown姿勢から、時刻t1で矢印A方向への跳ね上がりが開始されてup姿勢とされ、撮像素子に被写体光が導く光路が確保される。
次いで、時刻t2で光路開口のためシャッタユニット40の先幕群41(図6参照)の走行が開始され(分割幕体411〜414が展開状態から重ね状態への移行開始)、時刻t21で先幕群41の走行が完了する(分割幕体411〜414の重ね状態への移行完了)。しかる後、所定の時刻t3で光路遮断のためシャッタユニット40の後幕群42の走行が開始され(分割幕体421〜424が重ね状態から展開状態への移行開始)、時刻t31で後幕群42の走行が完了する(分割幕体421〜424の展開状態への移行完了)ものである。
ここで、時刻t1〜t2の間に絞り調整や合焦調整等が行われる。そして、露光動作における先幕及び後幕がいずれもメカニカルフォーカルプレーンシャッタで行われる場合、先幕群41の走行が開始される時刻t2から後幕群42の走行が完了する時刻t31までの時間Tm0が、実際に露光動作が行われる期間となる(露光時間は時刻t3−t2に相当する時間)。なお、先幕群41の走行が完了する時刻t21から後幕群42の走行が開始される時刻t3までの時間は、シャッタ全開時間Tzとなる。フラッシュ同調シャッタ速度が設定される場合は、フラッシュ発光に要する時間を考慮したシャッタ全開時間Tzを含むシャッタ速度に設定される。因みに、高速SS時には、後幕群42の走行が開始される時刻が前記時刻t21よりも早くなるため、シャッタは全開とはならない。
以上のような機械的動作がカメラ本体10の内部で実行される結果、かかる機械的動作に起因する機械的な振動が発生し、その振動をカメラ本体10に組み込まれている振れ検出センサ171が検出してしまうことになる。図13は、図12に示したタイムチャートの時間スケールに略一致させた、振れ検出センサ171の出力波形を示すグラフである。かかる出力波形は、カメラ本体10を固定状態にして取得したものである。このグラフに示すように、ミラー部103の跳ね上がりが開始される時刻t1以降、その跳ね上がりに起因する機械的振動(ミラーショック)を振れ検出センサ171が感知し、前記機械的振動に応じた角速度信号(振れ量検出信号)を出力する。その後、ある程度の期間だけ反動振動が検出される。次に、先幕群41の走行が完了する時刻t21に、分割幕体411〜414がシャッタユニット40のシャッタ基板40A,40B等に衝突することで発生する衝撃振動(先幕ショック)を振れ検出センサ171が感知し、時刻t21以降の所定期間において、前記衝撃振動に応じた角速度信号を出力する。
上記のミラーショックは、露光が開始される前に概ね減衰するので大きな問題とはならないが、先幕ショックは、露光期間に重複するので、この期間に振れ補正動作が行われる場合には、その振れ補正動作に悪影響を与える。すなわち、本来の手振れ等に起因する振れとは別の原因に由来する振れを検出し、かかる振れに基づき誤った振れ量検出信号が生成されてしまうことから、補正すべき手振れ振動に適正に呼応しない振れ補正駆動が撮像素子101に与えられることとなる。例えば、手振れ等が全く存在しない状態であっても、振れ検出センサ171は図13に示したような角速度信号を出力してしまうことから、振れ補正ユニット200は本来無用な振れ補正駆動を撮像素子101に対して行ってしまうこととなる。また、手振れが存在する場合でも、その手振れ振動に先幕ショックが重畳された振動特性に由来する角速度信号を振れ検出センサ171は出力してしまうことから、精度の良い振れ補正を行うことができない危惧がある。
このような先幕ショックの問題は、常に先幕を電子フォーカルプレーンシャッタにて行わせるようにすれば解消できる。すなわち、露光期間よりも先にシャッタユニット40の先幕群41を開放させ、先幕ショックが減衰して消滅した後に、電子フォーカルプレーンシャッタにより露光を開始させれば良い。或いは、先幕群41を具備しないシャッタユニット40を採用するようにすることも考えられる。これにより、先幕ショックと露光期間との重複を回避できるようになる。
しかしながら、常に先幕を電子フォーカルプレーンシャッタとする方式を採用した場合、先幕を電子フォーカルプレーンシャッタで行い後幕をメカニカルフォーカルプレーンシャッタで行うこととなり、先幕と後幕とのシャッタ種別の相違による露光ムラの問題が新たに発生する。この点を図14に基づいて説明する。
図14は、先幕及び後幕の双方とも、メカニカルフォーカルプレーンシャッタを使用した場合における幕速特性を示すグラフである。図14に示すように幕速は、画枠の移動始端側から終端側にかけて、最初は遅く、徐々に加速され、終端側において最も早くなる特性を有している。しかも、この幕速特性は、デジタルカメラ1の姿勢、温度、湿度、或いはシャッタユニット40の構成部品の経年劣化等によって変化する。
ここで、シャッタスピードが遅い場合(低速SS時)、図14において後幕(L)の特性で示すように、後幕は先幕よりも時間的にかなり遅れて動作が開始されるため、画枠が全開になる時間帯Tzを含め露光時間Tm1は長くなり、先幕及び後幕の幕速特性の相違はさほど問題とはならない。これに対し、シャッタスピードが高速である場合(高速SS時)、図14において後幕(H)の特性で示すように、先幕が開放動作を行っている途中で後幕の動作が開始され、いわゆるスリット露光が行われるようになる。
このようなスリット露光の場合、先幕及び後幕の幕速特性が異なると、撮像素子101の露光期間が画素ラインで相違するようになり、露光ムラが発生する。先幕及び後幕の双方がメカニカルフォーカルプレーンシャッタである場合、上述の経年劣化等が発生しても先幕及び後幕とも略同様に幕速特性が変動するので露光ムラの問題は生じにくいと言える。しかし、電子フォーカルプレーンシャッタは幕速特性が変化しないことから、先幕を電子フォーカルプレーンシャッタで行い後幕をメカニカルフォーカルプレーンシャッタで行うようにした場合、幕速差が生じて露光ムラが発生し易くなる。
一方で、スリット露光が行われるような高速SS時においては、露光期間中における手振れの影響は殆ど表れない。すなわち、手振れによる振動はせいぜい1〜10Hz程度の低周波振動であり、例えばシャッタ速度が1/300秒程度を超えるような高速SS時には手振れに起因する画像ブレは殆ど生じない。このことから、高速SS時には、たとえ振れ補正が実行可能とされている状態でも、振れ補正機能をオフとして撮影動作を行っても実質的に差し支えがない。以上のことから、高速SS時には、振れ補正機能を動作させず(動作させたとしても殆ど影響はない)、先幕及び後幕のいずれもメカニカルフォーカルプレーンシャッタを採用することが望ましいと言うことができる。
これに対し、手振れの影響を受ける低速SS時では、振れ補正機能をオン(振れ補正実行モード)として撮影動作を行わせる必要がある一方で、先幕と後幕との幕速特性の相違による露光ムラの点は問題とならない。これらのことから、低速SS時には、先幕については先幕ショックの影響を受けない電子フォーカルプレーンシャッタを採用する(後幕はメカニカルフォーカルプレーンシャッタ)ことが望ましいと言うことができる。
上記のシャッタ速度の他、デジタルカメラ1に与えられている各種の状態情報に基づいて、振れ補正ユニット200により振れ補正動作を実際に行わせる必要がある「振れ補正実行モード時」であるか否かを判定し、前記振れ補正実行モード時については、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを採用することが望ましい。例えば、手振れ補正スイッチ313がOFF操作とされている場合、三脚が三脚取付部185に取り付けられ振れ補正動作が実質的に不要である場合、或いは振れ検出センサ171により検出されている振れ量が所定値以下の小さい値で振れ補正動作が実質的に不要である場合等には、「振れ補正実行モード時」ではないと判定し、かかる状況では振れ補正機能を動作させず、先幕及び後幕のいずれもメカニカルフォーカルプレーンシャッタを採用することが望ましい。
以上の点に鑑みて、本実施形態に係るデジタルカメラ1では、シャッタ制御部623を設け、「振れ補正実行モード時」であるか否かに応じて、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタ又は電子フォーカルプレーンシャッタのいずれかを選択する制御を行うようにしている。図15は、シャッタ制御部623の機能構成を示す機能ブロック図である。このシャッタ制御部623は、状態情報取得部624、シャッタ選択部625、閾値記憶部626及び電子フォーカルプレーンシャッタ制御部627を備えて構成されている。
状態情報取得部624は、デジタルカメラ1に与えられている各種の状態情報を取得し、シャッタ選択部625における先幕選択判定の際に当該状態情報を提供する。具体的には状態情報取得部624は、例えば次の(a)〜(e)の状態情報を取得する。
(a)操作部64(手振れ補正スイッチ313)から、振れ補正動作を実行させる操作信号が与えられているか否かの状態情報(手振れ補正スイッチ313がON状態か、OFF状態かの情報)。
(b)三脚検知センサ185Sからの検出信号。これは、三脚取付部185に三脚が取り付けられているか否かの状態情報となる。
(c)振れ検出センサ171が検出する振れ量検出信号。これは、デジタルカメラ1に実際に与えられている振れの状態情報であって、振れ補正動作を実質的に要するか否かの状態情報となる。
(d)撮影レンズ2のレンズ制御部26との通信により取得される撮影レンズ2の各種データ。例えば撮影レンズ2の交換時において、その焦点距離、射出瞳位置、絞り値、合焦距離及び周辺光量状態等のデータを取得する。これらのデータは、シャッタ速度についての状態情報となる。
(e)AF/AE制御部621におけるAF/AE制御により設定された焦点距離、絞り値等のデータ。かかるデータも、シャッタ速度についての状態情報となる。
なお、シャッタ速度については、AF/AE制御部621において設定されたシャッタ速度情報自体を、状態情報取得部624が取得するようにしても良い。
シャッタ選択部625は、上記(a)〜(e)の状態情報に基づいて、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタ又は電子フォーカルプレーンシャッタのいずれかを選択するかの判定動作を行う。かかる判定動作は、振れ補正ユニット200による振れ補正動作が実際に必要である「振れ補正実行モード時」であるか否かを基準として行われる。そして、「振れ補正実行モード時」であると判定した場合には、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを選択(第2の露光開始制御)し、「振れ補正実行モード時」でないと判定した場合には、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタを選択(第1の露光開始制御)する。
例えばシャッタ選択部625が、「振れ補正実行モード時」であると判定するケースは次の通りである。
[A]手振れ補正スイッチ313がON状態とされているとき。最もシンプルな判定基準であるが、先幕ショックの影響を可及的に低減させるために、実際は当該状態情報のみで「振れ補正実行モード時」であると確定的に判定するのではなく、他の状態情報を参照した上で確定的な判定を行うよう構成することが望ましい。なお、手振れ補正スイッチ313がOFF状態とされているときは、「振れ補正実行モード時」でないとの確定的な判定が行われ、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタが選択される。以下のケースは、手振れ補正スイッチ313がON状態とされていることを前提とした判定動作である。
[B]三脚検知センサ185Sから三脚の取り付け検出信号が出力されていないとき。この場合、手振れ等による振れがデジタルカメラ1に与えられる可能性が高いからである。なお、三脚の取り付け検出信号が出力されている場合、デジタルカメラ1が安定的に支持され手振れ等の危惧がないので、かかるケースでは先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタが選択される。
[C]振れ検出センサ171が検出する振れ量検出信号が所定値以上である場合。このケースは、手振れ補正スイッチ313のON/OFF状態、三脚の取り付けの有無といった単純な状態情報ではなく、実際にデジタルカメラ1に与えられている振れの大きさによって先幕を選択するもので、振れ量検出信号が所定値を超えるような大きな振れが与えられ振れ補正が現に必要となる状況のときに、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタが選択される。なお、デジタルカメラ1として振れ補正が実行可能な状態とされてはいるが所定値以上の振れ量が検出されていない場合等には、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタが選択される。
[D]シャッタ速度が所定値よりも低速である場合。上述した通り、低速SS時では手振れ振動の影響が撮影画像に顕著に表れる傾向があるので、かかるケースでは先幕ショックの影響を避けるため先幕として電子フォーカルプレーンシャッタが選択される。一方、シャッタ速度が所定値よりも早い高速SSの場合、手振れ振動の影響は殆ど撮影画像には表れないことから、「振れ補正実行モード時」ではないと扱い、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタが選択される。これにより、先幕と後幕との幕速の相違に起因する露光ムラの抑止効果も奏される。
シャッタ速度は、装着されている撮影レンズ2の各種データや、AF/AE制御により設定された焦点距離、絞り値等により定められる。シャッタ選択部625はこれらの値に基づき導出されたシャッタ速度と、所定のシャッタ速度閾値とを比較して、低速SSであるか高速SSであるかを判定し、適宜な先幕を選択する。前記シャッタ速度閾値は、固定的な値(例えば1/250秒、1/300秒等)であっても良いが、例えばフラッシュ同調シャッタ速度やデジタルカメラ1の撮影光学系の焦点距離等を基準として設定しても良い。
フラッシュ同調シャッタ速度(同調速度)は、フラッシュ発光を伴う撮影モードが設定された場合に、フラッシュの発光開始から発光終了までに要する時間に若干の余裕時間を加えた時間だけシャッタを全開とすることが考慮されたシャッタ速度である。先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタが採用され、シャッタ速度が同調速度に設定されている状態で振れ補正が行われると、その振れ補正動作は先幕ショックの影響を受ける。この点を図16のタイムチャートに基づいて説明する。
図16(a)は、先に図13において説明した先幕ショックが与えられたときの振れ検出センサ171の出力波形である。図16(b)は、シャッタ速度が同調速度(同調時の最高速度)とされている場合の、先幕群41と後幕群42の動きを示している。時刻t2で光路開口のため先幕群41の走行が開始され、時刻t21で走行が完了する。この時刻t21の時点で、シャッタは全開となる。この全開状態は、上述の通りフラッシュ発光に必要な時間+αを加えた期間が終了する時刻t22まで継続される。そして、この時刻t22から後幕群42の走行が開始される。このような先幕群41と後幕群42との走行間隔、つまり図16(b)に示すTcが同調速度となる。
この場合、図16(a)に示すように、先幕群41の走行が完了する時刻t21から先幕ショックが発生するので、時刻t21以降の露光の際に行われる振れ補正動作が、先幕ショックの影響を受けてしまうこととなる。すなわち、図16(b)に符号J1で示す比較的大きなハッチング領域において、振れ検出センサ171が先幕ショックの振動を感知することに伴って、誤った振れ量検出信号により振れ補正動作が行われてしまうこととなる。従って、シャッタ速度が同調速度と同程度である場合は、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを用いることが望ましい。
これに対し、図16(c)に示すように、先幕群41と後幕群42との走行間隔Tsが同調速度Tcの1/2であるようなシャッタ速度である場合(通常はスリット露光となる)、時刻t21以降の、先幕ショックの影響を受ける部分は、符号J2で示す比較的小さなハッチング領域となることから、その影響は少なくなる。従って、1/2・Tcを閾値とし、設定されたシャッタ速度が1/2・Tcよりも低速である場合を低速SS時と判定し、かかるケースにおいて先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを選択させるようにすれば、先幕ショックの影響を受けない撮影動作が行えるようになる。一方、シャッタ速度が1/2・Tcよりも高速である場合を高速SS時と判定し、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタを採用することで、スリット露光における露光ムラの発生を未然に防止することができる。
また、焦点距離を基準に定める場合は、135システム換算の焦点距離をf(mm)とするとき、例えば設定されたシャッタ速度が1/f(秒)より遅い速度に設定されている場合に、シャッタ速度が低速SSであると判定し、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを選択させるようにすることができる。これは、画面サイズの小さな135システム(35mmフィルムサイズに相当する撮像素子を有するシステム)では、一般に1/f秒よりも低速のシャッタ速度で手持ち撮影を行った場合(例えば焦点距離が100mmのレンズを装着した場合は1/100よりも遅いシャッタ速度の場合)、撮影画像にブレが生じ易いからである。もし、APS−Cサイズ相当の撮像素子が用いられる場合は、シャッタ速度が概ね1/1.5f(秒)より遅い速度に設定されている場合に、シャッタ速度が低速SSであると判定させれば良い。
シャッタ選択部625は、上記[A]〜[D]のような判定を行い、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを選択した場合は、電子フォーカルプレーンシャッタ制御部627に動作指示信号を与え、これを受けて電子フォーカルプレーンシャッタ制御部627はタイミング制御回路51に所定のリセットタイミングで、撮像素子101の各画素ラインに先幕シャッタ動作用のリセット信号を与えさせる制御を行う。一方、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタを選択した場合は、シャッタ駆動制御部73に動作指示信号を与え、露光開始タイミングでシャッタ駆動アクチュエータ73Mによりシャッタユニット40に先幕シャッタ動作を行わせる。
図15に戻って、閾値記憶部626は、シャッタ選択部625において振れ量が所定値以上であるか否か、シャッタ速度が低速SS又は高速SSであるかの判定等を行う場合に必要となる閾値を記憶する機能部である。閾値記憶部626には、例えば上記[C]の判定のための振れ量閾値、上記[D]の判定のためのシャッタ速度閾値(同調速度基準、焦点距離基準のシャッタ速度閾値)等が格納される。
電子フォーカルプレーンシャッタ制御部627は、撮像素子101の垂直走査回路37(図10参照)を介して、所定の先幕速度に応じた画素ライン単位のリセットタイミングを設定し、当該リセットタイミングにてリセット信号φVrを各画素ライン32a〜32cに順次供給し、撮像素子101に先幕としての電子フォーカルプレーンシャッタ動作を行わせるものである。
以上の通り構成されたデジタルカメラ1によれば、振れ補正実行モード時には先幕としての電子フォーカルプレーンシャッタが採用されることから、振れ検出センサ171が幕体の走行振動の影響を受けることがなく、振れ補正実行モード時でないときは先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタが採用されることから、先幕と後幕との幕速ズレの発生が抑止される。これにより、誤った振れ量検出信号に基づいて不適切な振れ補正が行われることがない一方で、露光ムラの発生が抑止される。従って、CMOS型の撮像素子101が搭載された振れ補正機能付きのデジタルカメラ1において、振れ補正機能の動作時及び非動作時のいずれにおいても綺麗な画像を取得させることができる。
特に、本実施形態に係るデジタルカメラ1のように、撮影レンズ2が交換可能とされた一眼レフレックスタイプのデジタルカメラであって、振れ検出センサ171がカメラ本体10に搭載されている場合、振れ検出センサ171はメカニカルフォーカルプレーンシャッタの幕体走行振動の影響を敏感に受け易くなる。従って、振れ補正実行モード時に先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを採用することによる誤動作抑止効果を顕著に享受できる。
(デジタルカメラの動作の説明)
次に、本実施形態にかかるデジタルカメラ1による一連の撮像処理動作を、先に説明した図面を参照しながら説明する。図17及び図18は、デジタルカメラ1の撮像処理動作を示すフローチャートである。図17に示すように、メインスイッチ317(図2参照)が投入され、デジタルカメラ1の電源がONとされると(ステップS1)、メイン制御部62は、撮影レンズ2のレンズ制御部26と交信し、装着されている撮影レンズ2のレンズ情報を取得する(ステップS2)。かかるレンズ情報は、メイン制御部62に備えられているRAM領域に格納される。
その後、メイン制御部62により、撮影レンズ2の交換が為されたか否かが確認される(ステップS3)。もし、レンズ交換がなされた場合(ステップS3でYES)、ステップS2と同様に交信を行ってレンズ情報を取得すると共に、取得されたレンズ情報にデータ更新する処理が行われる(ステップS4)。レンズ交換がなされない場合は(ステップS3でNO)、ステップS4はスキップされる。そして、ステップS2若しくはステップS4で取得されたレンズ情報に基づいて、焦点距離、絞り値等の設定が行われる(ステップS5)。ここでの設定は最終的なものではなく、撮影動作を行うに際してのデフォルト値的な設定であって、プログラム撮影が行われる場合は特に設定動作が行われない。
続いてメイン制御部62は、シャッターボタン13の半押し操作(S1:ON)が行われたか否かを判定し(ステップS6)、その半押し操作が行われていない場合には、該半押し操作が行われるまで待機する(ステップS6でNO)。そして、シャッターボタン13の半押し操作が行われると(ステップS6でYES)、メイン制御部62のAF/AE制御部621により、被写体の輝度に基づいたAE処理(シャッタスピード及び絞り値の決定)、位相差検出方式によるAF処理(合焦位置の決定)が実行される(ステップS7)。この際、振れ補正制御部622による振れ補正制御も実行される。そして、シャッターボタン13の全押し操作(S2:ON)が行われたか否かを判定し(ステップS8)、シャッターボタン13の全押し操作が行われていない場合には(ステップS8でNO)、ステップS7の処理に戻る。
一方、シャッターボタン13の全押し操作が行われると(ステップS8でYES)、メイン制御部62は、AE処理及びAF処理後の焦点距離、絞り値、合焦距離にデータを更新し(ステップS9)、さらに、そのレンズ状態に従ったパラメータを設定し、AE、AFを実行する(ステップS10)。しかる後、シャッタ制御部623(シャッタ選択部625)により、振れ補正ユニット200にて撮像素子101を実際に振れ補正駆動する「振れ補正実行モード時」であるか否かに応じて先幕を選択するステージに移行する(図18参照)。
シャッタ選択部625は、先ず手振れ補正スイッチ313がON状態であるか否かを判定する(ステップS11)。手振れ補正スイッチ313がOFF状態である場合(ステップS11でNO)、振れ補正実行モード時ではない状態(以下、「振れ補正非実行」という)と確定的に判定し(ステップS17)、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタ(メカシャッタ)を採用して露光を開始させる(ステップS18)。一方、手振れ補正スイッチ313がON状態である場合(ステップS11でYES)、シャッタ選択部625は確定的な選択判定を留保し、続いて三脚が取り付けられているか否かを判定する(ステップS12)。
三脚検知センサ185Sから三脚の取り付け検出信号が出力されている場合(ステップS12でYES)、シャッタ選択部625は「振れ補正非実行」と確定的に判定する(ステップS17)。一方、三脚検知センサ185Sから三脚の取り付け検出信号が出力されていない場合(ステップS12でNO)、シャッタ選択部625は確定的な選択判定を留保し、振れ検出センサ171が検出する振れ量検出信号が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS13)。
振れ量検出信号が所定値を下回っている場合(ステップS13でNO)、シャッタ選択部625は「振れ補正非実行」と確定的に判定する(ステップS17)。一方、振れ量検出信号が所定値以上である場合(ステップS13でYES)、シャッタ選択部625は確定的な選択判定を留保し、設定されたシャッタ速度が所定値よりも高速であるか否かを判定する(ステップS14)。
シャッタ速度が所定値よりも早い高速SS時である場合(ステップS14でYES)、シャッタ選択部625は「振れ補正非実行」と判定し(ステップS17)、先幕としてメカニカルフォーカルプレーンシャッタ(メカシャッタ)を採用して露光を開始させる(ステップS18)。一方、シャッタ速度が所定値よりも遅い低速SS時である場合(ステップS14でNO)、シャッタ選択部625は「振れ補正実行モード時」であると最終的に判定し(ステップS15)、先幕として電子フォーカルプレーンシャッタを採用して露光を開始させる(ステップS16)。
しかる後、後幕としてのメカニカルフォーカルプレーンシャッタが動作され、撮像素子101の露光が終了される(ステップS19)。そして、タイミング制御回路51から与えられるタイミングパルスに従って画素信号が順次読み出され、AFE5に出力されて前記画素信号がデジタル信号に変換され、画像処理部61で前記デジタル信号に所定の画像処理が施された後、メモリカード67にその画像信号を記録させるという、一連の画像記録動作が実行される(ステップS20)。続いて、メイン制御部62は、次の撮影指示が与えられているか否かを確認し(ステップS21)、次の撮影が行われる場合は(ステップS21でYES)、ステップS3〜S20までの処理を繰り返し行わせる。一方、次の撮影が行われない場合は(ステップS21でNO)、所定時間経過後に電源をオートオフし(ステップS22)、処理を終了させる。
以上、本発明の実施態様につき説明したが、かかる実施形態は本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各種構成の追加、変更を伴うことが可能である。例えば、次のような変形実施態様を取ることができる。
(1)上記実施形態では、ステップS11〜ステップS14の4つの判定要素(手振れ補正スイッチのON/OFF、三脚の取り付けの有無、振れ量、シャッタ速度)を順次シャッタ選択部625にて判定させる例を示したが、これらのうちのいずれか1つ、或いは2つ又は3つの組み合わせを判定要素としても良い。例えば、手振れ補正スイッチのON/OFFとシャッタ速度との2つを判定要素としても良い。
(2)シャッタ選択部625により「振れ補正非実行」と判定された場合、手振れ補正スイッチ313がON状態とされていても振れ補正ユニット200による振れ補正駆動動作がOFF状態とされることが、電力消費を抑制する点で望ましい。但し、例えば高速SS時の場合は、振れ補正ユニット200が動作状態とされていても撮影画像に殆ど影響が現れないので、必ずしもOFF状態としなくとも良い。
(3)上記実施形態では、振れ補正ユニット200により振れ補正駆動される構造物が撮像素子101である場合を例示したが、前記構造物が振れ補正レンズや、レンズ鏡胴等であっても良い。
(4)上記実施形態では、本発明の撮像装置の例としてデジタルカメラ1を例示して説明したが、CMOS撮像センサを用いたデジタルビデオカメラ、撮像部を備えたセンシング装置等にも適用することができる。
本発明に係る撮像ユニットが組み込まれたデジタルカメラ(撮像装置)の正面外観図である。 図1に示すデジタルカメラの背面図である。 デジタルカメラの正面透視図である。 デジタルカメラの内部構造を示す側断面図である。 デジタルカメラの背面透視図である。 シャッタユニットの構成を示す分解斜視図である。 シャッタユニットの正面図である。 振れ補正ユニットの構成を概略的に示した分解斜視図である。 カメラ本体に撮影レンズが装着された状態でのデジタルカメラ全体の電気的な構成を示すブロック図である。 撮像素子の回路構成を概略的に示す回路ブロック図である。 電子フォーカルプレーンシャッタ動作を説明するための模式図である。 露光時におけるミラー部及びシャッタユニットの動作を簡略的に示すタイムチャートである。 図12に示したタイムチャートの時間スケールに略一致させた、振れ検出センサの出力波形を示すグラフである。 先幕及び後幕の双方とも、メカニカルフォーカルプレーンシャッタを使用した場合における幕速特性を示すグラフである。 シャッタ制御部の機能構成を示す機能ブロック図である。 フラッシュ同調シャッタ速度と先幕ショックとの関係を説明するための模式図である。 デジタルカメラの撮像処理動作を示すフローチャートである。 デジタルカメラの撮像処理動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 デジタルカメラ(撮像装置)
10 カメラ本体(撮像装置本体部)
101 CMOS型の撮像素子
171 振れ検出センサ(振れ検出手段)
185S 三脚検知センサ(支持脚検出手段)
2 撮影レンズ
200 振れ補正ユニット(振れ補正手段)
26 レンズ制御部
261 メモリ部
31(31a−1〜31d−3) 画素
32(32a〜32c) 画素ライン
313 手振れ補正スイッチ(操作手段)
40 シャッタユニット(メカニカルフォーカルプレーンシャッタ)
41 先幕群(幕体)
42 後幕群(幕体)
5 AFE
51 タイミング制御回路(タイミング信号発生手段)
61 画像処理部
62 メイン制御部
621 AF/AE制御部(露光制御手段)
622 振れ補正制御部(振れ補正手段)
623 シャッタ制御部(制御手段)

Claims (9)

  1. マトリクス状に配列された複数の画素を有するCMOS型の撮像素子を具備する撮像装置であって、
    前記撮像装置に与えられる振れ量を検出する振れ検出手段と、
    前記振れ検出手段による振れ量検出信号に基づいて所定の構造物を振れ補正駆動する振れ補正手段と、
    前記撮像素子の所定の画素ラインと略直交する方向に移動する幕体を備え、前記撮像素子に導かれる光の光路開口動作及び光路遮断動作を行うメカニカルフォーカルプレーンシャッタと、
    前記撮像素子に露光動作を開始させるべく前記画素ライン単位で所定のリセット信号を各画素に与えるタイミング信号発生手段と、
    前記撮像素子の露光動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、メカニカルフォーカルプレーンシャッタによる光路開口動作によって前記撮像素子に露光動作を開始させる第1の露光開始制御と、前記タイミング信号発生手段から各画素に与えられるリセット信号によって前記撮像素子に露光動作を開始させる第2の露光開始制御とを実行可能とされており、前記第2の露光開始制御は前記振れ補正手段による振れ補正動作が実際に行われる振れ補正実行モード時に選択されることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記振れ補正手段による振れ補正動作を実行させるか否かの設定を行うことが可能な操作手段を備え、
    前記制御手段は、前記操作手段から振れ補正手段による振れ補正動作を実行させる操作信号が与えられているときに、前記振れ補正実行モード時であると判定して前記第2の露光開始制御を選択することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記振れ検出手段により検出された振れ量検出信号が所定値以上であるときに、前記振れ補正実行モード時であると判定して前記第2の露光開始制御を選択することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 当該撮像装置に支持脚が取り付けられているか否かを直接的若しくは他のパラメータに基づいて間接的に検出する支持脚検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記支持脚検出手段が支持脚の撮像装置への取り付けを検出しているときには、前記第1の露光開始制御を選択することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 少なくともシャッタ速度を設定する露光制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記操作手段から振れ補正手段による振れ補正動作を実行させる操作信号が与えられており、且つ、前記露光制御手段により設定されたシャッタ速度が所定値よりも低速であるときに、前記振れ補正実行モード時であると判定して前記第2の露光開始制御を選択することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  6. 前記制御手段は、前記シャッタ速度が、前記メカニカルフォーカルプレーンシャッタにおけるフラッシュ同調シャッタ速度の1/2よりも長秒時に設定されている場合に、シャッタ速度が所定値よりも低速であると判定することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 当該撮像装置が備える撮影光学系の135システム換算の焦点距離をf(mm)とするとき、
    前記制御手段は、前記シャッタ速度が1/f(秒)よりも長秒時に設定されている場合に、シャッタ速度が所定値よりも低速であると判定することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  8. 当該撮像装置が、撮像装置本体部に対して撮影レンズが交換可能とされた構成を備えており、
    前記振れ検出手段が、撮像装置本体部に具備されていることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  9. 前記振れ補正手段により振れ補正駆動される構造物が前記撮像素子であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の撮像装置。
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