JP2007013895A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一眼レフレックス型のデジタルカメラのように、撮影動作が行われる時にのみ撮像センサに通電されるように構成された撮像装置において、省電力化を図りつつ、予め黒レベルを安定化させた状態で撮影を行えるようにする。
【解決手段】 撮像センサ30への通電後、最初に画像転送を行う前に、タイミング制御回路51はフローティングデフュージョン部33のリセットゲートにリセットパルスを与え、ダミー駆動させる。このダミー駆動により出力される信号電圧は、黒レベルの信号電圧に似たダミー電位となる。このようなダミー電位を、AFE5のクランプ回路523でクランプさせることで、画像転送前に、クランプ電位をオプチカルブラック電位に予め引き込ませることができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、CCD(charge coupled device)イメージセンサのような撮像センサを備える撮像装置に関し、特に一眼レフレックス型のデジタルカメラのように、ライブビューモードを具備せず、撮影動作が行われる時にのみ撮像センサに通電されるように構成された撮像装置に関するものである。
一般的に一眼レフレックス型のデジタルカメラでは、機構的にライブビューモードが存在せず、また省電力の観点から、撮像センサには撮影動作の直前に電源電圧が供給(通電)され、その撮影画像信号の転送が完了すると撮像センサへの通電が停止されるようになっている。このように、撮影時にのみ撮像センサを駆動させる方式とすることで、撮像センサが必要以上に通電加熱されず、暗電流のようなノイズ成分の発生を抑制できるというメリットもある。
ところで、この種の撮像装置においては、撮像センサにより得られた画像信号の黒レベルを固定(クランプ)するための処理が行われる。このクランプ処理は、例えば撮像センサの画素(光電変換素子)の一部にオプチカルブラック部(遮光部分)を設け、通常の露光部分からセンサ出力を得ると同時にこのオプチカルブラック部からも出力(遮光出力)を得て、これらの出力を比較することにより、遮光出力を基準として画像信号の黒レベルをクランプする処理である。
上記のクランプ処理は、撮像センサで撮像された画像信号に基づいて実行される。従って、撮像センサに通電後に最初に実行される撮影動作で得られる画像は、必要なクランプが出来ていないことから黒レベルが安定せず、綺麗な画像を得ることはできない。この点、ライブビューモードを備えるデジタルカメラでは、本撮影を行う前に、既に撮像センサに通電され動作していることから黒レベルが安定しているので問題はない。しかし、撮影動作の直前に撮像センサに通電が開始される一眼レフレックス型のデジタルカメラでは、通電後に最初に撮像される画像(特に画像読み出しの初期部分に該当する画像部分)は、黒レベルが安定していないことから、良質な画像とならない場合がある。かかる問題を解消するために、撮影動作に先立ち撮像センサに予め通電して駆動しておくことも考えられるが、電力的な無駄が多く、また上述のようにノイズの面でも不利になることから妥当な解決策と言うことはできない。
なお、特許文献1には、撮像センサで撮像された画像信号に基づかず、ダミー画像信号に基づいてクランプ処理を行う技術が開示されている。しかし、特許文献1の技術は、撮像センサの撮像領域を2分割した場合における、撮像領域間の出力オフセットを解消するための技術であり、撮像センサへの通電直後の画像乱れには言及していない。
特開2002−300477号公報
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、一眼レフレックス型のデジタルカメラのように、撮影動作が行われる時にのみ撮像センサに通電されるように構成された撮像装置において、省電力化を図りつつ、予め黒レベルを安定化させた状態で撮影を行うことが出来る撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる撮像装置は、受光量に応じた信号電荷を生成する光電変換素子と、前記光電変換素子により生成された信号電荷を電圧に変換するフローティングデフュージョン部とを有する撮像センサと、前記撮像センサの出力をクランプするクランプ手段と、前記撮像センサ及びクランプ手段に対してタイミングパルスを供給するタイミングパルス発生手段と、前記撮像センサ、クランプ手段及びタイミングパルス発生手段の駆動動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段が、前記撮像センサへの通電後に最初に撮像された画像信号を転送する前に、前記撮像センサのフローティングデフュージョン部を駆動させてダミー電位を出力させ、前記クランプ手段に前記ダミー電位をクランプさせるクランプ制御部を具備することを特徴とする。
この構成によれば、クランプ制御部により、撮像センサのフローティングデフュージョン部を駆動させてダミー電位を出力させ、このダミー電位を前記クランプ手段にてクランプさせるので、撮像センサへの通電後に最初に画像信号を転送する前に、前記ダミー電位のクランプにより黒レベルを安定化させることが可能となる。すなわち、フローティングデフュージョン部を言わばダミー駆動させて、黒レベルを模擬したダミー電位を撮像センサから出力させ、かかるダミー電位を用いてクランプ手段にクランプ処理を行わせることで、クランプ電位を黒レベル電位(オプチカルブラック電位)に予め引き込む(予め近付ける)ことが可能となる。従って、一眼レフレックス型のデジタルカメラのように、撮影動作が行われる時にのみ撮像センサに通電されるように構成された撮像装置であっても、常に黒レベルが安定した状態で画像信号の転送が行えるようになる。
上記構成において、前記フローティングデフュージョン部は、当該フローティングデフュージョン部の電圧をリセットするリセットパルスにより駆動されることが望ましい(請求項2)。この構成によれば、フローティングデフュージョン部の本来の機能を活用してダミー電位を出力させることが可能となる。
上記構成において、前記クランプ制御部が、露光期間の前に、前記ダミー電位をクランプさせる制御を行うようにすることが望ましい(請求項3)。撮像センサが起動され、露光が開始されるまでの期間は、フローティングデフュージョン部をダミー駆動させても、露光動作に影響(ノイズの重畳等)を与える可能性は少なく、また比較的長くクランプ動作時間を取ることができるので、黒レベルを安定化させ易くなる。
上記構成において、前記クランプ制御部が、前記ダミー電位をクランプさせる動作を複数回に分けて実行させる制御を行うようにすることが望ましい(請求項4)。この構成によれば、前述の露光期間の前(露光前に不要な電荷を掃き出す垂直掃き出し期間)、露光により得られた信号電荷の転送(画像信号の読み出し)の前に実行される高速転送期間と露光期間との間、或いは高速転送期間と画像信号の読み出し期間との間などを利用して、クランプ動作を間欠的に実行させることが可能となる。
上記構成において、前記クランプ制御部が、実際の画像読み出し信号を転送する前に実行される高速転送期間においては、前記ダミー電位をクランプさせる動作を停止させる制御を行うようにすることが望ましい(請求項5)。高速転送期間においては、高速での電荷掃き出しが行われるため、このときの撮像センサの出力は不安定な電位となる。このような不安定な電位についてクランプ動作が行われると、所定の黒レベルにてクランプが行えない場合がある。そこで、高速転送期間においてダミー電位をクランプさせる動作を停止させることで、不安定なクランプが行われてしまうことを防止することができる。
上記請求項1〜5において、撮像装置が、一眼レフレックス型のデジタルカメラであることが望ましい(請求項6)。この構成によれば、一般に撮影動作が行われる時にのみ撮像センサに通電されるように構成されている一眼レフレックス型のデジタルカメラに対して、常に黒レベルが安定した状態で画像信号の転送が行える機能を施与することができるようになる。
請求項1にかかる撮像装置によれば、撮影動作が行われる時にのみ撮像センサに通電されるように構成されている撮像装置であっても、常に黒レベルが安定した状態で画像信号の転送が行えるので、クランプ不良に伴う画像乱れのない、綺麗な画像を得ることができる。
請求項2にかかる撮像装置によれば、既存の撮像センサの駆動制御系を活用してフローティングデフュージョン部を駆動し、本発明にかかるクランプ制御を行うことができる。
請求項3にかかる撮像装置によれば、ある程度の時間をかけてのクランプ動作が行い易くなることから、比較的容易に黒レベルを安定化させることができ、綺麗な画像を一層得られ易くすることができる。
請求項4にかかる撮像装置によれば、ダミー電位に対するクランプ動作が間欠的に複数回実行されるので、一層確実にクランプ電位を黒レベル電位に引き込むことができるようになる。
請求項5にかかる撮像装置によれば、不安定なクランプが行われてしまうことが抑止され、クランプ電位を黒レベル電位に安定的に引き込めるようになる。
請求項6にかかる撮像装置によれば、常に黒レベルが安定した状態で画像信号の転送が行え、綺麗な画像を得ることができる一眼レフレックス型のデジタルカメラを提供できるようになる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき説明する。
(カメラ構造の説明)
図1、図2は、本発明に係る撮像装置の一実施形態にかかるデジタルカメラ1の外観構造を示す図であり、図1は、デジタルカメラ1の正面外観図、図2は、デジタルカメラ1の背面外観図をそれぞれ示している。また図3は、デジタルカメラ1の内部構造を示す断面図である。図1に示すように、このデジタルカメラ1は、カメラ本体10と、このカメラ本体10の正面略中央に着脱可能(交換可能)に装着される撮影レンズ2(交換レンズ)とを備えた一眼レフレックス型デジタルスチルカメラである。
図1において、カメラ本体10の正面側には、正面略中央に撮影レンズ2が装着されるマウント部101と、マウント部101の右横に配置されたレンズ交換ボタン102と、正面左端部(X方向左側)において突設され、ユーザが片手(又は両手)により確実に把持(保持)可能とするためのグリップ部103と、マウント部101の左横に配置されたAF補助光発光部104と、正面左上部(Y方向左上側)に配置されたモード設定ダイアル11と、正面右上部に配置された制御値設定ダイアル12と、グリップ部103の上面に配置されたシャッターボタン13とが備えられている。
また、図2において、カメラ本体10の背面側には、背面左側に配置されたLCD(Liquid Crystal Display)14と、LCD14の下方に配置された設定ボタン群15と、LCD14の側方に配置されたジョグダイヤル16と、ジョグダイヤル16の内側に配置されたプッシュボタン17と、LCD14の上方に配設された光学ファインダー18と、光学ファインダー18の側方に配設されたメインスイッチ105と、光学ファインダー18の上方に配設された接続端子部106とが備えられている。
モード設定ダイアル11及び制御値設定ダイアル12は、カメラ本体10の上面と略平行な面内で回転可能な略円盤状の部材からなる。モード設定ダイアル11は、自動露出(AE)制御モードや自動焦点(AF;オートフォーカス)制御モード、或いは1枚の静止画を撮影する静止画撮影モードや連続撮影を行う連続撮影モード等の各種撮影モード、記録済みの画像を再生する再生モード等、デジタルカメラ1に搭載されたモードや機能を択一的に選択するためのものである。制御値設定ダイアル12は、デジタルカメラ1に搭載された各種の機能に対する制御値を設定するためのものである。
シャッターボタン13は、途中まで押し込んだ「半押し状態」の操作と、さらに押し込んだ「全押し状態」の操作とが可能とされた押下スイッチである。静止画撮影モードにおいてシャッターボタン13が半押し(S1)されると、被写体の静止画を撮影するための準備動作(露出制御値の設定や焦点調節等の準備動作)が実行され、シャッターボタン13が全押し(S2)されると、撮影動作(撮像センサを露光し、その露光によって得られた画像信号に所定の画像処理を施してメモリカード等に記録する一連の動作)が実行される。なお、シャッターボタン13の半押し操作は、図略のスイッチS1がオンされることにより検出され、シャッターボタン13の全押し操作は、図略のスイッチS2がオンされることにより検出される。
LCD14は、カラー液晶パネルを備えてなり、撮像センサ30(図3参照)により撮像された画像の表示や記録済みの画像の再生表示等を行うとともに、デジタルカメラ1に搭載される機能やモードの設定画面を表示するものである。なお、LCD14に代えて、有機ELやプラズマ表示装置を用いるようにしてもよい。
設定ボタン群15は、デジタルカメラ1に搭載された各種の機能に対する操作を行うボタンである。この設定ボタン群15には、例えばLCD14に表示されるメニュー画面で選択された内容を確定するための選択確定スイッチ、選択取り消しスイッチ、メニュー画面の内容を切り替えるメニュー表示スイッチ、表示オン/オフスイッチ、表示拡大スイッチ、手振れ補正スイッチなどが含まれる。
ジョグダイヤル16は、円周方向に一定間隔で配置された複数の押圧部(図中の三角印の部分)を備える環状の部材を有し、各押圧部に対応して備えられた図略の接点(スイッチ)により押圧部の押圧操作が検出されるように構成されている。また、プッシュボタン17は、ジョグダイヤル16の中央に配置されている。ジョグダイヤル16及びプッシュボタン17は、撮影倍率の変更(ズームレンズのワイド方向やテレ方向への移動)、LCD14に再生する記録画像のコマ送り、及び撮影条件(絞り値、シャッタースピード、フラッシュ発光の有無等)の設定等の指示を入力するためのものである。
光学ファインダー18は、被写体が撮影される範囲を光学的に表示するものである。すなわち、光学ファインダー18には、撮影レンズ2からの被写体像が導かれており、ユーザ(撮影者)は、この光学ファインダー18を覗くことにより、実際に撮像センサ30にて撮影される被写体像を視認することができる。
マウント部101は、撮影レンズ2が装着される部位であり、その近傍には、装着された撮影レンズ2との電気的接続を行うための複数個の電気的接点(図示省略)や、機械的接続を行うための後述するカプラ414(図3参照)等が設けられている。レンズ交換ボタン102は、マウント部101に装着された撮影レンズ2を取り外す際に押下されるボタンである。
グリップ部103は、ユーザが撮影時に当該デジタルカメラ1を把持する部分であり、フィッティング性を高めるために指形状に合わせた表面凹凸が設けられている。なお、グリップ部103の内部には電池収納室とカード収納室とが設けられている。電池収納室にはカメラの電源として電池69B(図4参照)が収納されており、カード収納室には撮影画像の画像データを記録するための記録媒体、例えばメモリカード67が着脱可能に収納されるようになっている。
AF補助光発光部104は、LED等の発光素子を備えてなり、被写体の輝度やコントラストが小さい場合であって焦点調節動作を行う際に、補助光を出力するものである。
メインスイッチ105は、左右にスライドする2接点のスライドスイッチからなり、左にセットするとデジタルカメラ1の電源がオンされ、右にセットすると電源がオフされる。接続端子部106は、図略のフラッシュ等の外部装置を当該デジタルカメラ1と接続するための端子である。
このデジタルカメラ1には、図1に点線で示すように、カメラ本体10の適所に振れ検出センサ49が搭載されている。この振れ検出センサ49は、手振れなどによりカメラ本体10に与えられる振れを検出するもので、図1の水平方向をX軸、該X軸に垂直な方向をY軸とする2次元座標系を想定するものとすると、X軸方向のカメラ振れを検出するXセンサ49aと、Y軸方向のカメラ振れを検出するYセンサ49bとを有している。Xセンサ49a及びYセンサ49bは、例えば圧電素子を用いたジャイロから構成され、各方向のぶれの角速度を検出するものである。
撮影レンズ2は、被写体からの光(光像)を取り込むレンズ窓として機能するとともに、当該被写体光をカメラ本体10の内部に配置されている後述の撮像センサ30や光学ファインダー18へ導くための撮影光学系を構成するものである。この撮影レンズ2は、上述のレンズ交換ボタン102を押圧操作することで、カメラ本体10から取り外すことが可能とされている。
撮影レンズ2は、光軸Lに沿って直列的に配置された複数のレンズからなるレンズ群21を備えてなる(図3参照)。このレンズ群21には、焦点の調節を行うためのフォーカスレンズ211(図4参照)、変倍を行うためのズームレンズ212(図4参照)が含まれており、それぞれ光軸L方向に駆動されることで、変倍や焦点調節が行われる。また、撮影レンズ2には、その鏡胴22の外周適所に該鏡胴の外周面に沿って回転可能な操作環が備えられており、ズームレンズ212は、マニュアル操作或いはオート操作により、前記操作環の回転方向及び回転量に応じて光軸方向に移動し、その移動先の位置に応じたズーム倍率(撮影倍率)に設定されるようになっている。
続いて、カメラ本体10の内部構造について、図3を参照して説明する。図3に示すように、カメラ本体10の内部には、撮像センサ30、AF駆動ユニット41、位相差AFモジュール42、シャッターユニット43、ミラーボックス44、光学ファインダー18、前述の振れ検出センサ49、及びメイン制御部62などが備えられている。
撮像センサ30は、受光量に応じた信号電荷を生成する光電変換素子を有する撮像領域部、前記撮像領域部を制御する周辺回路部等を有してなる。さらに、後記で詳述するが、前記光電変換素子により生成された信号電荷を電圧に変換するフローティングデフュージョン部(電荷電圧変換回路)、前記フローティングデフュージョン部の電圧に応じた電気信号を出力信号線に出力する増幅手段、前記フローティングデフュージョン部の電圧をリセットするリセット手段等も備えられている。
撮像センサ30は、カメラ本体10の背面側の領域において該背面に略平行に配設されている。この撮像センサ30としては、例えばフォトダイオード等で構成される複数の光電変換素子がマトリックス状に2次元配列され、各光電変換素子の受光面に、それぞれ分光特性の異なる例えばR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが1:2:1の比率で配設されてなるベイヤー配列のCCD(Charge Coupled Device)カラーエリアセンサを用いることができる。該撮像センサ30は、撮像光学系(レンズ群21)により結像された被写体の光像をR(赤),G(緑),B(青)各色成分のアナログの電気信号(画像信号)に変換し、R,G,B各色の画像信号として出力する。
AF駆動ユニット41は、AFアクチュエータ411と、出力軸412と、エンコーダ413とを備えてなる。AFアクチュエータ411は、AF動作のための駆動力を発生するもので、DCモータ、ステッピングモータ、超音波モータ等のモータと、このモータの回転数を減速するための図略の減速系を含むものである。出力軸412は、AFアクチュエータ411から出力される駆動力を撮影レンズ2内のレンズ駆動機構24に伝達するものである。エンコーダ413は、AFアクチュエータ411の出力軸412に伝達された駆動量(回転量)を検出するもので、検出された回転量は、撮影レンズ2内のレンズ群21の位置算出に用いられる。なお、前記出力軸412とレンズ駆動機構24とは、両者の機械的接続を行うためのカプラ414を介して接続されている。
位相差AFモジュール42は、ミラーボックス44の底部に配設されており、周知の位相差検出方式により合焦位置を検出するものである。シャッターユニット43は、フォーカルプレーンシャッター(以下、単にシャッターという)を有してなり、ミラーボックス44の背面と撮像センサ30との間に配設されている。
ミラーボックス44は、クイックリターンミラー441とサブミラー442とを備えてなる。クイックリターンミラー441は、回動支点443を中心として、図3の実線で示すように、撮像光学系を構成するレンズ群21の光軸Lに対して略45度傾斜した姿勢(以下、傾斜姿勢という)と、図3の仮想線で示すように、カメラ本体10の底面と略平行な姿勢(以下、水平姿勢という)との間で回動自在に構成されている。
サブミラー442は、クイックリターンミラー441の背面側(撮像センサ30側)に配設されており、図3の実線で示すように、傾斜姿勢にあるクイックリターンミラー441に対して略90度傾斜した姿勢(以下、傾斜姿勢という)と、図3の仮想線で示すように、水平姿勢にあるクイックリターンミラー441と略平行な姿勢(以下、水平姿勢という)との間で、クイックリターンミラー441に連動して変位可能に構成されている。クイックリターンミラー441及びサブミラー442は、後述のミラー駆動アクチュエータ44M(図4参照)により駆動される。
クイックリターンミラー441及びサブミラー442が傾斜姿勢のとき、クイックリターンミラー441は、光軸Lに沿った被写体光束の大部分を光学ファインダー18(焦点板45)方向に反射するとともに、残りの光束を透過させ、サブミラー442は、クイックリターンミラー441を透過した光束を位相差AFモジュール42に導く。このとき、光学ファインダー18による被写体像の表示と、位相差AFモジュール42による位相差検出方式の焦点調節動作とが行われる一方、撮像センサ30には光束が導かれないため、LCD14による被写体の画像表示は行われない。
一方、クイックリターンミラー441及びサブミラー442が水平姿勢のときには、クイックリターンミラー441及びサブミラー442は光軸Lからいずれも退避することになるため、光軸Lに沿った被写体光束は略全て撮像センサ30に導かれるようになる。このとき、LCD14による被写体の画像表示が行われる一方、光学ファインダー18による被写体の画像表示や、位相差AFモジュール42による位相差検出方式の焦点調節動作は行われない。
光学ファインダー18は、カメラ本体10の略中央に配設されたミラーボックス44の上部に配設されており、焦点板45と、プリズム46と、接眼レンズ47と、ファインダー表示素子48とを備えて構成されている。プリズム46は、焦点板45上の像の左右を反転させ接眼レンズ47を介して撮影者の目に導き、被写体像を視認できるようにするものである。ファインダー表示素子48は、ファインダー枠内に形成される表示画面の下部に、シャッター速度、絞り値、露出補正値等を表示するためのものである。
振れ検出センサ49は、図1に示す振れ検出センサ49(Xセンサ49a及びYセンサ49b)に相当するものである。なお、この図3では、Xセンサ49a及びYセンサ49bを1つにまとめて図示している。
メイン制御部62は、例えば制御プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するフラッシュメモリ等の記憶部が内蔵されたマイクロコンピュータからなるものであり、詳細な機能については後述する。
次に、カメラ本体10に装着される撮影レンズ2について説明する。この撮影レンズ2は、撮像光学系を構成するレンズ群21と、鏡胴22と、レンズ駆動機構24と、レンズ位置検出部25と、レンズ制御部26とを備えている。
レンズ群21は、上述のフォーカスレンズ211及びズームレンズ212(図4参照)と、カメラ本体10に備えられている撮像センサ30へ入射される光量を調節するための絞り23とが、鏡胴22内において光軸L方向に保持されてなり、被写体の光像を取り込んで該光像を撮像素子30等に結像するものである。撮影倍率(焦点距離)の変更や焦点調節動作は、レンズ群21がカメラ本体10内のAFアクチュエータ411により光軸L方向に駆動されることで行われる。
レンズ駆動機構24は、例えばヘリコイド及びヘリコイドを回転させる図略のギヤ等で構成され、カプラ414を介してAFアクチュエータ411からの駆動力を受けて、レンズ群21を一体的に光軸Lと平行な矢印A方向に移動させるものである。なお、レンズ群21の移動方向及び移動量は、それぞれAFアクチュエータ411の回転方向及び回転数に従う。
レンズ位置検出部25は、レンズ群21の移動範囲内において光軸L方向に複数個のコードパターンが所定ピッチで形成されたエンコード板と、このエンコード板に摺接しながら鏡胴22と一体的に移動するエンコーダブラシとを備えてなり、レンズ群21の焦点調節時の移動量を検出するためのものである。
レンズ制御部26は、例えば制御プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するフラッシュメモリ等からなる記憶部が内蔵されたマイクロコンピュータからなる。レンズ制御部26は、カメラ本体10のメイン制御部62との間で通信を行う通信部を備え、例えばズームレンズ212の焦点距離等のデータをメイン制御部62に送信する一方、メイン制御部62から例えばフォーカスレンズ211の駆動量のデータを受信する。なお、前記記憶部には、ズームレンズ212の焦点距離等のデータや、メイン制御部62から送信された例えばフォーカスレンズ211の駆動量のデータ等が記憶される。
(デジタルカメラの電気的な構成の説明)
次に、本実施形態に係るデジタルカメラ1の電気的な構成について説明する。図4は、カメラ本体10に撮影レンズ2が装着された状態でのデジタルカメラ1全体の電気的な構成を示すブロック図である。ここで、図1〜図3と同一の部材等については、同一の符号を付している。なお、撮影レンズ2についての電気的構成は上述した通りであるので、ここでは専らカメラ本体10の電気的構成について説明する。
カメラ本体10には、先に図1〜図3に基づき説明した撮像センサ30等の他に、CCD駆動機構30A、AFE(アナログフロントエンド)5、画像処理部61、画像メモリ614、メイン制御部62(制御手段)、フラッシュ回路63、操作部64、VRAM65、カードI/F66、メモリカード67、通信用I/F68、電源回路69、電池69B、フォーカス駆動制御部41A、シャッター駆動制御部43A及びシャッター駆動アクチュエータ43M及びミラー駆動制御部44A及びミラー駆動アクチュエータ44M、を備えて構成されている。
撮像センサ30は、先に説明した通りCCDカラーエリアセンサ等からなり、後述のタイミング制御回路51により、当該撮像センサ30の露出動作の開始及び終了や、撮像センサ30における各画素の出力信号の読出し(水平同期、垂直同期、転送)等の撮像動作が制御される。
CCD駆動機構30Aは、カメラ本体10に対して与えられる手振れ等に応じて撮像センサ30を振れ補正駆動するためのものである。このCCD駆動機構30Aは、圧電素子を用いたインパクト型アクチュエータやステッピングモータ等からなるX軸アクチュエータ及びY軸アクチュエータを含むものであり、メイン制御部62(後述の振れ補正制御部622)により制御される。
AFE5は、撮像センサ30に対して所定の動作を行わせるタイミングパルスを与えると共に、撮像センサ30から出力される画像信号(CCDエリアセンサーの各画素で受光されたアナログ信号群)に所定の信号処理を施し、デジタル信号に変換して画像処理部61へ出力するものである。このAFE5は、タイミング制御回路51(タイミングパルス発生手段)、信号処理部52及びA/D変換部53などを備えて構成されている。
タイミング制御回路51は、メイン制御部62から出力される基準クロックに基づいて所定のタイミングパルス(垂直転送パルス、水平転送パルス、電荷掃き出しパルス等)を生成して撮像センサ30に出力し、撮像センサ30の撮像動作を制御する。また、所定のタイミングパルスを信号処理部52やA/D変換部53にそれぞれ出力することにより、信号処理部52及びA/D変換部53の動作を制御する。
信号処理部52は、撮像センサ30から出力されるアナログの画像信号に所定のアナログ信号処理を施すものである。図5に基づいて後記で詳述するが、この信号処理部52には、CDS(相関二重サンプリング)回路、AGC(オートゲインコントロール)回路及びクランプ回路(クランプ手段)等が備えられている。
A/D変換部53は、信号処理部52から出力されたアナログのR,G,Bの画像信号を、前記タイミング制御回路51から出力されるタイミングパルスに基づいて、複数のビット(例えば10ビット)からなるデジタルの画像信号に変換するものである。
画像処理部61は、AFE5から出力される画像データに所定の信号処理を行って画像ファイルを作成するもので、黒レベル補正回路611、ホワイトバランス制御回路612及びガンマ補正回路613等を備えて構成されている。なお、画像処理部61へ取り込まれた画像データは、撮像センサ30の読み出しに同期して画像メモリ614に一旦書き込まれ、以後この画像メモリ614に書き込まれた画像データにアクセスして、画像処理部61の各ブロックにおいて処理が行なわれる。
黒レベル補正回路611は、A/D変換部53によりA/D変換されたR,G,Bの各デジタル画像信号の黒レベルを、基準の黒レベルに補正するものである。
ホワイトバランス制御回路612は、光源に応じた白の基準に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分のデジタル信号のレベル変換(ホワイトバランス(WB)調整)を行うものである。すなわちホワイトバランス制御回路612は、メイン制御部62から与えられるWB調整データに基づき、撮影被写体において輝度や彩度データ等から本来白色であると推定される部分を特定し、その部分のR,G,Bそれぞれの色成分の平均と、G/R比及びG/B比とを求め、これをR,Bの補正ゲインとしてレベル補正する。
ガンマ補正回路613は、WB調整された画像データの階調特性を補正するものである。具体的にはガンマ補正回路613は、画像データのレベルを色成分毎に予め設定されたガンマ補正用テーブルを用いて非線形変換すると共にオフセット調整する。
画像メモリ614は、撮影モード時には、画像処理部61から出力される画像データを一時的に記憶するとともに、この画像データに対しメイン制御部62により所定の処理を行うための作業領域として用いられるメモリである。また、再生モード時には、メモリカード67から読み出した画像データを一時的に記憶する。
メイン制御部62は、図4に示すデジタルカメラ1内の各部の動作を制御するものであり、本実施形態においては、機能的に、AF制御部621、振れ補正制御部622及びクランプ制御部623を有している。
AF制御部621は、前記位相差AFモジュール42の出力信号を用いて位相差検出方式による焦点調節処理を行うものであり、合焦制御信号(AF制御信号)を生成し、フォーカス駆動制御部41Aを介してAFアクチュエータ411を動作させ、フォーカスレンズ211の駆動を行わせる。
振れ補正制御部622は、手振れ補正モードが実行される場合において、前述の振れ検出センサ49からの振れ検出信号に基づいて振れ方向及び振れ量を算出し、算出された方向及び振れ量に基づき振れ補正制御信号を生成してCCD駆動機構30Aに出力し、撮像センサ30を手振れが打ち消される方向にシフト駆動させるものである。
クランプ制御部623は、撮像センサ30への通電後に最初に撮像された画像信号を転送する前に、後述する撮像センサ30のフローティングデフュージョン部33(図5参照)を駆動させてダミー電位を出力させ、クランプ回路523に前記ダミー電位をクランプさせる制御を行う。すなわち、本実施形態にかかるデジタルカメラ1のように、一眼レフレックス型のデジタルカメラにあっては、撮像センサ30及びAFE5には撮影動作の直前に後述の電源回路69から通電されるが、このような通電開始後、最初に画像処理部61へ画像信号を転送するにあたり、フローティングデフュージョン部33をダミー駆動させて、予めクランプ電位を黒レベル電位(オプチカルブラック電位)に引き込む制御を行う。これにより、本実施形態にかかる一眼レフレックス型のデジタルカメラ1のように、撮影動作が行われる時にのみ撮像センサ30に通電されるように構成されている場合であっても、常に黒レベルが安定した状態で画像信号の転送が行えるようになる。かかる動作については、後記で詳述する。
フラッシュ回路63は、フラッシュ撮影モードにおいて、接続端子部106に接続されるフラッシュの発光量を、メイン制御部62により設定された所定の発光量に制御するものである。
操作部64は、前述のモード設定ダイアル11、制御値設定ダイアル12、シャッターボタン13、設定ボタン群15、ジョグダイヤル16、プッシュボタン17、メインスイッチ105等を含み、操作情報をメイン制御部62に入力するためのものである。
VRAM65は、LCD14の画素数に対応した画像信号の記録容量を有し、メイン制御部62とLCD14との間のバッファメモリである。カードI/F66は、メモリカード67とメイン制御部62との間で信号の送受信を可能とするためのインターフェイスである。メモリカード67は、メイン制御部62で生成された画像データを保存するものである。通信用I/F68は、パーソナルコンピュータやその他外部機器に対する画像データ等の伝送を可能とするためのインターフェイスである。
電源回路69は、例えば定電圧回路等からなり、メイン制御部62等の制御部、撮像センサ30、その他の各種駆動部等、デジタルカメラ1全体を駆動させるための電圧(例えば5V)を生成する。なお、撮像センサ30への通電制御は、メイン制御部62から該電源回路69へ与えられる制御信号により行われる。電池69Bは、アルカリ乾電池等の一次電池や、ニッケル水素充電池等の二次電池からなり、デジタルカメラ1全体に電力を供給する電源である。
フォーカス駆動制御部41Aは、メイン制御部62のAF制御部621から与えられるAF制御信号に基づき、フォーカスレンズ211を合焦位置に移動させるために必要な(ズームレンズ212を所定位置に移動させるために必要な)、AFアクチュエータ411に対する駆動制御信号を生成するものである。
シャッター駆動アクチュエータ43Mは、シャッターユニット43の開閉駆動を行うアクチュエータである。シャッター駆動制御部43Aは、メイン制御部62から与えられる制御信号に基づき、前記シャッター駆動アクチュエータ43Mに対する駆動制御信号を生成するものである。
ミラー駆動アクチュエータ44Mは、前述のミラーボックス44に備えられているクイックリターンミラー441を、水平姿勢若しくは傾斜姿勢に回動させるアクチュエータである。ミラー駆動制御部44Aは、撮影動作のタイミングに合わせて、ミラー駆動アクチュエータ44Mを駆動させる駆動信号を生成するものである。
(撮像センサ及びAFEの詳細説明)
以上がデジタルカメラ1の全般的な説明であるが、本実施形態においては、撮像センサ30への通電後に最初に撮像された画像信号を転送する前に、メイン制御部62に備えられているクランプ制御部623から与えられる制御信号に基づき、AFE5においてダミー電位のクランプ動作が実行される点に特徴を有する。ここでは、撮像センサ30及びAFE5の詳細構成並びにクランプに関連する構成について説明する(ダミー電位のクランプ動作については、図10〜図13に基づき後記で詳述する)。
図5は、撮像センサ30及びAFE5の構成を示すブロック図である。撮像センサ30(CCD型イメージセンサ)の光電変換素子部31は、半導体基板上に搭載された撮像エリア部311と、該撮像エリア部311の周縁部分にマスキング等を施して光学的遮光部分とされたオプチカルブラック(OB)部312とを備えている。なお、このOB部312は、フォトダイオード構造を有さないオプチカルブラック部であっても良い。前記撮像エリア部311には、図示を省略しているが、行列状に配列され入射される光をその受光量に応じた電荷量の信号電荷に変換して蓄積する複数のフォトダイオード部と、このフォトダイオード部に蓄積された信号電荷を読み出すゲートとなる読み出しゲート部と、フォトダイオード部の垂直列ごとに設けられ、読み出しゲート部を介して読み出された信号電荷を垂直転送する垂直転送部(垂直CCD)とが備えられている。そして、この撮像エリア部311の下側には、前記垂直転送部から1ラインに相当する信号電荷が順次転送される水平転送部(水平CCD)32が配置されている。
また撮像センサ30には、AFE5のタイミング制御回路51からのタイミングパルスの供給を受ける複数の端子、例えばオーバーフロードレイン端子(図略)、垂直転送パルス入力端子321及び水平転送パルス入力端子322等が設けられている。この場合、タイミング制御回路51は、前記オーバーフロードレイン端子に電荷掃き出しパルスを供給してフォトダイオード部に蓄積された過剰な信号電荷を掃き出させる一方で、電荷読み出しパルスを前記読み出しゲート部に与えて、蓄積された信号電荷を垂直転送部へ転送させる。
また、タイミング制御回路51は、例えば4相の垂直転送パルスφV1,φV2,φV3,φV4を前記垂直転送パルス入力端子321に供給して、フォトダイオード部から移転された信号電荷を、垂直転送部から水平転送部32へ転送させる。さらに、例えば2相の水平転送パルスφH1,φH2を前記水平転送パルス入力端子322へ供給して、水平転送部32の転送先側端部に設けられたフローティングデフュージョン部33へ信号電荷を転送させる。なお、撮像センサ30を構成する半導体基板にはバイアス電圧Vsubが印加可能とされており、このバイアス電圧Vsubの電圧値により前記フォトダイオード部の飽和信号電荷量が定められるよう構成されている。
前記フローティングデフュージョン部33は、光電変換素子部31の各画素により生成された信号電荷を電圧に変換し、増幅してAFE5に順次出力するものである。このフローティングデフュージョン部33は、前記水平転送部32の最終段に隣接して形成されているPN接合ダイオード、MOSトランジスタ等からなり、機能的に、信号電荷を電圧信号に変換するキャパシタの役割を果たす電荷電圧変換部331と、前記電圧信号を例えばソースフォロワで増幅する増幅部332とを備えている。
前記フローティングデフュージョン部33には、タイミング制御回路51により制御されるリセットゲートRGが備えられている。このリセットゲートRGは、フローティングデフュージョン部33からの出力が完了した画素の信号電荷を、次の画素の信号電荷が送られてくる前にリセットするためのものである。
上記の点を図6、図7に基づいて説明する。図6は、フローティングデフュージョン部33の構成を概略的に示す回路図であり、SW1はリセットゲートRGをオン・オフさせるスイッチ、SW2は信号電荷Qsigを転送させる転送ゲートを構成するスイッチである。図7は、前記SW1、SW2のオン・オフ動作と各画素の出力電圧の関係を示すタイムチャートである。
図6、図7において、n番目の画素からの信号電荷Qsigを検出する前に、SW1を閉じてリセットゲートRGが一定期間だけオン状態とされる。これにより、リセット動作が行われ、フローティングデフュージョン部33の電位が、リセットドレイン(RD)電圧である基準電圧Vfdにリセットされる。続いて、SW2が閉じられ、n番目の画素からの信号電荷Qsigがフローティングデフュージョン部33に取り入れられる。この信号電荷Qsigは、フローティングデフュージョン部33にて電荷電圧変換されると共に増幅され、n番目の画素の信号電圧Vsigとして検出される。この信号電圧Vsigと、前記リセット動作の直後に検出される基準電圧Vfdとの差を取ることより、n番目の画素の正確な信号電圧ΔVfdを得ることができる。そして、次のn+1番目の画素からの信号電荷Qsigを検出する前に、同様にリセットゲートRGが一定期間だけオン状態とされ、リセット動作が行われるものである。
上述のオプチカルブラック(OB)部312は、図5に示すように撮像エリア部311の周縁部分を取り囲むように設けられている。OB部312は、ラインすべてが光学的遮光部分とされた下垂直OB部3121及び上垂直OB部3122と、各ラインの水平方向の両端部を光学的遮光部分として構成された前OB部3123及び後OB部3124とからなる。このOB部312は、後述のクランプ回路523において、遮光出力基準に黒レベルをクランプするためのものである。すなわち、OB部312の領域は光学的に遮光されていることから、この領域の画素から出力される信号レベルを「黒」と扱うことで、画像信号の色レベルが規定化されるようになる。
フローティングデフュージョン部33の出力(アナログ画像信号電圧)は、信号から直流成分をカットする直流カットコンデンサ34を経て、AFE5の信号処理部52に入力される。信号処理部52は、CDS回路(相関二重サンプリング回路)521、AGC回路522及びクランプ回路523を備えている。
CDS回路521は、アナログ画像信号電圧に含まれるリセット雑音を低減するものである。すなわち、図7に示したように、前記リセットゲートRGによるリセット動作の直後に検出される基準電圧Vfdと信号電圧Vsigとをサンプリングし、両者の差を求めて信号電圧ΔVfdを得るものである。AGC回路522は、アナログ画像信号のレベルを補正するものである。
クランプ回路523は、タイミング制御回路51によりクランプタイミングを制御され、クランプ指示があったタイミングでフローティングデフュージョン部33から出力された信号電圧をクランプする。通常、タイミング制御回路51からのクランプ指示信号(タイミングパルス)は、メイン制御部62からの制御信号に基づき、OB部312を構成する画素の信号電圧が出力されるタイミングとされる。クランプ回路523は、このようなOB部312からの出力信号電圧Vsigに基づき求められる信号電圧ΔVfdを、画像信号の黒レベルを示す電位(OB電位)としてクランプする。
信号処理部52にて以上のような処理がなされた後、アナログ画像信号は上述のA/D変換部53でデジタル画像信号に変換される。そして、タイミング制御回路51で出力タイミングが制御される出力レジスタ54を経て、前記デジタル画像信号が画像処理部61へ出力されるものである。
このような通常の動作に加え、フローティングデフュージョン部33は、撮像センサ30への通電後に最初に撮像された画像信号を転送する前に、メイン制御部62のクランプ制御部623から与えられる制御信号(プログラマブルな制御信号)に基づき、タイミング制御回路51によりタイミングパルスが与えられてダミー駆動される。また、クランプ回路523に対してもタイミングパルスが与えられ、ダミー駆動されたフローティングデフュージョン部33から出力されるダミー電位が、クランプ回路523によりクランプさせる動作が行われる。
フローティングデフュージョン部33のダミー駆動とは、具体的にはリセットゲートRGに対してリセットパルスを与える一方で、撮像エリア311からの信号電荷を出力させないような駆動である。図6に示した回路図で説明すると、スイッチSW1を所定のタイミングで閉じてフローティングデフュージョン部33の電圧がリセットされる一方で、スイッチSW2は開放状態とされる駆動である。
このようなダミー駆動を行う意義について、図8に基づき説明する。フローティングデフュージョン部33の通常動作時において、ある画素から「黒」に相当する信号電荷が検出された場合、図8(a)に示すように、一般にリセット動作の直後に検出される基準電圧Vfdと、この「黒」に相当する信号電荷が電荷電圧変換された信号電圧Vsigとの差(信号電圧ΔVfd)は僅かとなる。このような信号電圧Vsigは、例えばOB部312に配置されている画素からの信号電圧Vsigであり、クランプ回路523はこのような信号電圧ΔVfdを黒の信号電圧(OB電位)としてクランプする。
一方、フローティングデフュージョン部33に対して上述のようなダミー駆動を行った場合、図8(b)に示すように、その出力電圧は信号電圧Vsigが出力されないことから、リセット動作の直後に検出される基準電圧Vfdのままとなる。つまり、図8(a)と同じタイミングで電圧のサンプリングを行った場合、基準電圧Vfdと略同一の電圧がサンプリングされることになる。
結局、これは図8(a)に示したような、基準電圧Vfdと信号電圧Vsigとの差が僅かである黒の信号電圧が検出されている場合と近似した状態が模擬されていると言うことができる。従って、このようなダミー駆動の実行時において出力されるダミー電位をクランプ回路523にクランプさせることで、概ねOB電位をクランプしているのと同等の動作を、実際の画像信号の転送の前に行わせることができる。これにより、撮像センサ30への通電後における最初の画像信号転送前に、クランプ電位を黒レベル電位(OB電位)に予め引き込むことができ、実際に画像信号の転送時には常に黒レベルが安定した状態とすることができる。
(デジタルカメラによる撮像処理の説明)
次に、本実施形態にかかるデジタルカメラ1による一連の撮像処理を、図1〜図5を適宜参照しながら説明する。図9は、この撮像処理を示すフローチャートである。デジタルカメラ1が起動されると、メイン制御部62は、シャッターボタン13の半押し操作(S1:ON)が行われたか否かを判定し(ステップS1)、その半押し操作が行われていない場合には、該半押し操作が行われるまで待機する(ステッS1でNO)。そして、シャッターボタン13の半押し操作が行われると(ステップS1でYES)、メイン制御部62の振れ補正制御部622により、振れ検出センサ49の振れ検出結果に基づき振れ補正量を算出する(ステップS2)。なお、ここでは振れ補正量の算出動作のみで、CCD駆動機構30Aによる撮像センサ30の駆動は行われない。
さらにメイン制御部62は、被写体の輝度に基づいて露出制御値(シャッタースピード及び絞り値)を決定するとともに(ステップS3)、位相差検出方式によるAF処理を開始する(ステップS4)。メイン制御部62(AF制御部621)は、合焦したか否かを判断し(ステップS5)、合焦していない場合には(ステップS5でNO)、ステップS4で行われた焦点調節処理(AF処理)で決定された駆動方向及び駆動量に基づきフォーカスレンズ211を駆動した後(ステップS6)、ステップS1の処理に戻って処理を繰り返し行う。
そして、合焦すると(ステップS5でYES)、メイン制御部62は、シャッターボタン13の操作状態を判定する。すなわち、メイン制御部62は、シャッターボタン13の半押し操作が解除されたか否かを判定し(ステップS7)、解除された場合には(ステップS7でYES)、ステップS1の処理に戻り、解除されていない場合には(ステップS7でNO)、シャッターボタン13の全押し操作(S2:ON)が行われたか否かを判定し(ステップS8)、シャッターボタン13の全押し操作が行われていない場合には(ステップS8でNO)、ステップS7の処理に戻る。
一方、シャッターボタン13の全押し操作が行われると(ステップS8でYES)、メイン制御部62は、クイックリターンミラー441及びサブミラー442が水平姿勢(ミラーアップ)となるように、ミラー駆動制御部44Aを介してミラー駆動アクチュエータ44Mに駆動を行わせる(ステップS9)。そして、この段階でメイン制御部62は、撮像センサ30(及びAFE5)に対して電源回路69から電力が供給される状態とし、撮像センサ30に通電が開始される(ステップS10)。この際、CCD駆動機構30Aによる撮像センサ30の振れ補正駆動も開始される。
引き続き、メイン制御部62のクランプ制御部623からタイミング制御回路51に対して、フローティングデフュージョン部33をダミー駆動させると共に、クランプ回路523に前記ダミー駆動させたときにフローティングデフュージョン部33から出力されるダミー電位をクランプさせるための制御信号が出力される。これを受けてタイミング制御回路51は、所定のタイミングパルスを生成してフローティングデフュージョン部33及びクランプ回路523に供給し、ダミー電位クランプ処理を開始させる(ステップS11)。
次に、メイン制御部62は、シャッター駆動制御部43A及びシャッター駆動アクチュエータ43Mを介して、シャッターユニット43に対する開制御を行い(ステップS12)、ステップS5で設定された位置にフォーカスレンズ211を位置させた状態で、且つステップS3で設定された露出制御値で、撮像センサ30に撮像動作(露光動作)を行わせる(ステップS13)。
その後、メイン制御部62は、シャッターユニット43に対する閉制御を行い(ステップS14)、露光動作を終了させる。この際、CCD駆動機構30Aによる撮像センサ30の振れ補正駆動も終了される。そして、撮像センサ30からAFE5を経由して、画像処理部61へ前記露光動作により得られた画像信号の転送が開始される(ステップS15)。画像処理部61へ転送されたデジタル画像信号は、一時的に画像メモリ614に格納される。
全ての画素についての画像信号転送が完了したら、メイン制御部62は、撮像センサ30(及びAFE5)に対する電源回路69からの電力供給を停止させる(ステップS16)。他方でメイン制御部62は、画像処理部61に対して黒レベル補正、ホワイトバランス調整、ガンマ補正等の画像処理を実行させる(ステップS17)。しかる後、この画像処理された画像に対して圧縮処理等を行った上で、メモリカード67にその画像を記録する記録処理が実行される(ステップS18)。なお、ステップS15以下の処理に並行して、メイン制御部62は、クイックリターンミラー441及びサブミラー442が傾斜姿勢となるようにミラー駆動アクチュエータ44Mに駆動を行わせる。以上が、デジタルカメラ1による一連の撮像処理である。
(ダミー電位クランプ処理の説明)
続いて、メイン制御部62のクランプ制御部623から与えられる制御信号にて実行されるダミー電位クランプ処理(図9のフローチャートにおけるステップS11の処理)について、図10〜図13を参照して説明する。
先ず図10は、ダミー電位クランプ処理が行われない場合における、クランプ電位のOB電位への引き込み状態を模式的に示す図である。この場合、時刻t11で撮像センサ30に通電が開始されると(CCD電源がON)、所定のシーケンスに基づいて、撮像センサ30において、露光前に不要な電荷を掃き出す垂直掃き出し、露光、この露光により得られる信号電荷の転送(画像信号の読み出し)の前に行われる高速転送等が実行される。そして、所定の時刻t12において、撮像センサ30へ通電開始後における最初の画像処理部61に対する画像転送が開始される。
この時刻t12に至るまで、AFE5には実際の画像信号が与えられないため、当然OB部312(図5参照)からの出力信号電圧に基づくクランプ回路523によるクランプも実行されないこととなる。従って、時刻t11〜時刻t12までの間はクランプ電位のOB電位への引き込みが行えないことから黒レベルが全く判らない状態であり、図10に示すように、この間のクランプ電位は符合711で示す通りOB電位に対して引き込まれていない状態となる。
時刻t12以降は、実際の画像信号が与えられ、OB部312からの出力信号電圧も得られることから、クランプ回路523によるクランプが開始され、クランプ電位のOB電位への引き込みが行われる。例えば、後OB部3124からの出力信号電圧に基づきクランプが行われた場合、符合712で示すような傾斜(この傾きはAFE5のコンデンサ容量により定まる)でクランプ電位がOB電位へ引き込まれ、時刻t13でOB電位への引き込みが完了する。なお、下垂直OB部3121からの出力信号電圧に対してもクランプを行うようにすると、符号713で示すように時刻t121までは比較的急峻にOB電位への引き込みが行われ、時刻t121以降は符号714で示すように、前記符合712と同じ傾きでOB電位への引き込みが行われ、時刻t13よりも早い時刻t122でOB電位への引き込みが完了する。
このような場合、時刻t13或いは時刻t122までは、撮像エリア311にて撮像された画像信号の転送が既に開始されているにも拘わらず、黒レベルが未だ安定していないこととなり、言わば色レベルが正規化されていないまま画像処理部61へ画像転送が行われることとなる。従って、時刻t13或いは時刻t122までに読み出された部分については画質が悪化し、例えばフレーム画像の初期読み出し部分に相当する部位の色彩に乱れが生じてしまうことがある。
一方、図11は、クランプ制御部623によりダミー電位クランプ処理が行われる場合における、クランプ電位のOB電位への引き込み状態を模式的に示す図である。この場合、時刻t11で撮像センサ30に通電が開始されると(CCD電源がON)、図10の場合と同様に、所定のシーケンスに基づいて、垂直掃き出し、露光、高速転送等が実行される。これらの動作は、撮像センサ30への通電開始後における最初の画像転送が開始される時刻t12までに完了される。
このような動作と並行して、時刻t111からは、クランプ制御部623によるダミー電位クランプ処理が開始される。すなわち、クランプ制御部623からタイミング制御回路51に対し、フローティングデフュージョン部33をダミー駆動させ、またクランプ回路523に前記ダミー駆動時に出力されるダミー電位をクランプさせるための制御信号が与えられる(図9のフローチャートにおけるステップS11)。従って、この時刻t111からクランプ回路523によるダミー電位のクランプが開始され、図11に示すように、クランプ電位は符号715のように通りOB電位に対して全く引き込みが行われていない状態から、符合716で示すような傾斜で、クランプ電位はOB電位へ引き込まれるようになる。そして、時刻t112でOB電位への引き込みが完了される。
このように本実施形態にかかるデジタルカメラ1に備えられているクランプ制御部623が機能することで、撮像センサ30への通電開始後における最初の画像転送が開始される時刻t12の時点では、既にクランプ電位のOB電位への引き込みが完了し、符合717で示すようにクランプ電位とOB電位とは略一致した状態になっている。従って、黒レベルが既に安定化されている状態で、最初の画像転送を行うことができ、部分的な色彩乱れのような画質劣化の発生が抑止される。
クランプ制御部623によるダミー電位クランプ処理の実行時期は、撮像センサ30に通電が開始される時刻t11から、最初の画像転送が開始される時刻t12までの間の適宜な時期を選別すれば良いが、特に撮像センサ30に対する露光動作が行われる露光期間の前に、ダミー電位クランプ処理を実行させることが望ましい。これは、撮像センサ30が起動され、露光が開始されるまでの期間は、フローティングデフュージョン部33をダミー駆動させても、露光動作に影響(ノイズの重畳等)を与える可能性は少なく、また比較的長くクランプ動作時間を取ることが可能であるので、黒レベルを比較的早く安定化させることができるからである。
また、ダミー電位クランプ処理は、図11に示すように1回で完了させても良いが、クランプ回路523にてダミー電位をクランプさせる動作を複数回に分けて実行させるようにしても良い。例えば、前述の露光期間の前(露光前に不要な電荷を掃き出す垂直掃き出し期間)、露光により得られた信号電荷の転送(画像信号の読み出し)の前に実行される高速転送期間と露光期間との間、或いは高速転送期間と画像信号の読み出し期間との間などを利用して、クランプ動作を間欠的に実行させるようにしても良い。
なお、クランプ回路523によるダミー電位のクランプ動作は、実際の画像読み出し信号を転送する前に実行される高速転送期間においては停止されるように制御されることが望ましい。すなわち、高速転送期間においては、高速での電荷掃き出しが行われるため、このときの撮像センサ30の出力は不安定な電位となる。このような不安定な電位についてクランプ回路523にてクランプ動作が行われると、所定の黒レベルにてクランプが行えない場合がある。従って、高速転送期間においては、クランプ制御部623にダミー電位をクランプさせる動作を停止させる制御を行わせることが望ましい。
図12は、以上のようなダミー電位クランプ処理の実行時期の望ましい態様を考慮した、撮像センサ30及びその関連部分の動作を示すタイムチャートであり、図13は、図12のタイムチャートにかかる動作が実行された場合における、クランプ電位のOB電位への引き込み状態を模式的に示す図である。
図12において、時刻t21でシャッターボタン13の全押し操作(S2:ON)が行われると(図9のフローチャートにおけるステップS8でYES)、まもなく時刻t22で撮像センサ30に通電が開始される(CCD電源がON)。この時点では、図13に符号721で示すように、クランプ電位はOB電位に対して引き込み動作が行われていない状態である。
この後、撮像センサ30には、バイアス電圧Vsubが与えられて、フォトダイオード部及びCCD部に蓄積されている不要電荷を掃き出す垂直掃き出し期間に入るが、この垂直掃き出し期間に入った適宜な時刻t23に、第1のダミー電位クランプ処理Aが開始される。すなわち、クランプ制御部623からの指示信号に基づき、タイミング制御回路51からフローティングデフュージョン部33のリセットゲートRGにダミー駆動用のリセットパルスの供給、並びにクランプ回路523にクランプ動作を行わせるタイミングパルスの供給が開始される。
第1のダミー電位クランプ処理Aは、メカシャッター(シャッターユニット43)が「開」とされ(図9のフローチャートにおけるステップS12)、露光期間が開始される時刻t24まで継続される。この第1のダミー電位クランプ処理Aが実行される時刻t23〜t24の期間中、図13に符号722で示すように、クランプ電位はOB電位に対して引き込み動作が行われる。前記露光期間は、所定の時刻t25まで継続されるが、この露光期間にはダミー電位クランプ処理が行われないことから、符合723で示すように、クランプ電位のOB電位に対する引き込みは行われない。
露光期間の終了後、撮像センサ30の垂直転送パルス入力端子321に高速の垂直転送パルスφV1,φV2,φV3,φV4が与えられ(図12ではφV1のみを記載している)、フォトダイオード部から露光に伴う信号電荷を転送する前に、垂直CCD部から不要電荷を取り除く高速転送期間に移行する(時刻t26)。
この高速転送期間においてダミー電位クランプ処理を行うと、上述の通り不適切なクランプを行ってしまう場合があることから、前記露光期間が終了する時刻t25から高速転送期間が開始される時刻t26までの期間に、先に説明した第1のダミー電位クランプ処理Aと同様な第2のダミー電位クランプ処理Bが実行される。これにより、図13に符号724で示すように、クランプ電位はOB電位に対して一層近い電位まで再び引き込まれるようになる。前記高速転送期間は、所定の時刻t27まで継続されるが、この高速転送期間においてはダミー電位クランプ処理が行われないことから、符合725で示すように、クランプ電位のOB電位に対する引き込みは行われない。
撮像センサ30は、前記高速転送期間の終了後(時刻t27)、先の高速転送で掃き出しきれなかった電荷を取り除くための空転送を行い、所定の時刻t28から信号電荷の転送(画像信号の転送)が開始されることになるが、画像信号の転送の前に、前記空転送の期間を利用して所定期間だけ第3のダミー電位クランプ処理Cが実行される。かかる第3のダミー電位クランプ処理Cにより、符号726で示すように、クランプ電位はOB電位により一層近い電位まで再び引き込まれるようになる。なお、第3のダミー電位クランプ処理Cの終了後は、符合727で示すように、クランプ電位のOB電位に対する引き込みは行われない。
時刻t28からは、撮像センサ30のフォトダイオード部に蓄積された信号電荷を読み出すために、各画素の読み出しゲート部にタイミングパルスが与えられる。図12では、所謂2フィールド読み出しを例示しており、先ず第1フィールド(奇数ライン)の画像信号の転送が行われる。この画像信号の転送は、一般に下垂直OB部3121から行われることから、この下垂直OB部3121からの出力信号電圧(これはダミー電位ではない)に対してクランプ回路523にてクランプ動作を行わせるようにすることで、符号728で示すように、クランプ電位をOB電位に引き込ませることができる。図13の例では、この符号728で示す引き込みにより、クランプ電位がOB電位と一致される例を示している。
従って、下垂直OB部3121の後の撮像エリア311部分については、黒レベルが安定した状態で画像信号の転送が行えるようになる。なお撮像センサ30は、第1フィールドの読み出し終了後、再び所定の時刻t29から上記と同様な高速転送が行われ、所定の時刻t30から第2フィールド(偶数ライン)の画像信号の転送が行われる。そして、全ての画素ラインについての読み出しが完了したら、時刻t31で撮像センサ30への通電が終了される(CCD電源がOFF)。
なお図13では、下垂直OB部3121からの出力信号電圧のクランプでクランプ電位がOB電位に完全に引き込まれる例を示したが、これは一例であり、第1〜第3のダミー電位クランプ処理A〜Cの実行で前記引き込みが完了される場合、第1、第2のダミー電位クランプ処理A、Bの実行で前記引き込みが完了される場合、或いは第1のダミー電位クランプ処理Aのみの実行で前記引き込みが完了される場合も有る。すなわち、模擬的な黒レベルをクランプするために第1〜第3のダミー電位クランプ処理A〜Cが設定されており、且つ下垂直OB部3121からの出力に基づき黒レベルのクランプが行える構成とされているので、クランプ電位をOB電位に引き込ませる機会が最初の画像転送が行われる前に複数回担保されているものである。従って、一層確実にクランプ電位をOB電位に引き込むことができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、言うまでもなく本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、フローティングデフュージョン部33のダミー駆動が、そのリセットゲートRGにリセットパルスを与えることで行われる態様につき例示したが、他の手段によりダミー駆動し、リセットパルスを停止するようにしても良い。但し、リセットパルスにより駆動される方式によれば、フローティングデフュージョン部33の本来の機能を活用してダミー電位を出力させることが可能となるので好ましい。
また、撮像装置の例として、一眼レフレックス型のデジタルカメラを例示したが、撮影動作が行われる時にのみ撮像センサに通電されるように構成された撮像装置であれば、一眼レフレックス型ではないデジタルカメラ等にも適用することができる。
本発明の実施形態にかかるデジタルカメラの正面外観図である。 本発明の実施形態にかかるデジタルカメラの背面外観図である。 本発明の実施形態に係るデジタルカメラの内部構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るデジタルカメラの電気的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るデジタルカメラの要部である撮像センサ及びAFEの構成を示すブロック図である。 フローティングデフュージョン部の構成を概略的に示す回路図である。 図6の回路図の動作を説明するためのタイムチャートである。 フローティングデフュージョン部のダミー駆動を説明するための模式図である。 本発明の実施形態にかかるデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャートである。 ダミー電位クランプ処理が行われない場合における、クランプ電位のOB電位への引き込み状態を模式的に示す図である。 ダミー電位クランプ処理が行われる場合における、クランプ電位のOB電位への引き込み状態を模式的に示す図である。 ダミー電位クランプ処理の実行時期の望ましい態様を考慮した、撮像センサ及びその関連部分の動作を示すタイムチャートである。 図12のタイムチャートにかかる動作が実行された場合における、クランプ電位のOB電位への引き込み状態を模式的に示す図である。
符号の説明
1 デジタルカメラ(撮像装置)
10 カメラ本体部
2 撮影レンズ
30 撮像センサ
311 撮像エリア
312 オプチカルブラック部
33 フローティングデフュージョン部
5 AFE
51 タイミング制御回路(タイミングパルス発生手段)
52 信号処理部
523 クランプ回路(クランプ手段)
62 メイン制御部(制御手段)
623 クランプ制御部
RG リセットゲート

Claims (6)

  1. 受光量に応じた信号電荷を生成する光電変換素子と、前記光電変換素子により生成された信号電荷を電圧に変換するフローティングデフュージョン部とを有する撮像センサと、
    前記撮像センサの出力をクランプするクランプ手段と、
    前記撮像センサ及びクランプ手段に対してタイミングパルスを供給するタイミングパルス発生手段と、
    前記撮像センサ、クランプ手段及びタイミングパルス発生手段の駆動動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記撮像センサへの通電後に最初に撮像された画像信号を転送する前に、前記撮像センサのフローティングデフュージョン部を駆動させてダミー電位を出力させ、前記クランプ手段に前記ダミー電位をクランプさせるクランプ制御部を具備することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記フローティングデフュージョン部は、当該フローティングデフュージョン部の電圧をリセットするリセットパルスにより駆動されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記クランプ制御部は、露光期間の前に、前記ダミー電位をクランプさせる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記クランプ制御部は、前記ダミー電位をクランプさせる動作を複数回に分けて実行させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記クランプ制御部は、実際の画像読み出し信号を転送する前に実行される高速転送期間においては、前記ダミー電位をクランプさせる動作を停止させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  6. 撮像装置が、一眼レフレックス型のデジタルカメラであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の撮像装置。
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