JP3955957B2 - 直接空気入口に適応可能な流量を備えたブースタ装置 - Google Patents

直接空気入口に適応可能な流量を備えたブースタ装置 Download PDF

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Description

本発明は、第1及び第2のそれぞれ異なる圧力を排出している第1及び第2の空気圧力源を用いた空気圧ブレーキブースタ装置であって、このブースタ装置が、剛性ケーシングと、剛性ケーシングを少なくとも第1及び第2の部屋に分割している少なくともひとつの密封可動部と、ケーシング内を密封構造で滑動し内部体積の範囲を定める少なくとも部分的に円筒形状の空気圧ピストンと、空気圧ピストンに支えられ内部体積内に格納された弁と、第2の圧力源と内部体積との間に介在させた浄化フィルタと、第2の部屋を第2の圧力源と連通させる通路によって形成された少なくともひとつの第1の空気吸入路と、第1の空気吸入路に設置され選択可能な開口部を備えている遮断手段と、遮断手段と結合された弾性手段とを包含し、第1の部屋が第1の圧力源に接続され、第2の部屋は、弁によって、ふたつの圧力源のいずれかひとつに選択可能に接続されることが可能となり、そして可動部は、空気圧ピストンに沿って移動させるため、ふたつの部屋に供給された圧力の間に、弁の作動によって生じさせられた圧力差で推進されることが可能になるものに関する。
この型式の装置は、欧州特許EP−A−405603号に記載されている。
技術の伝統的な特質にもかかわらず、ブースタ装置は本質的な研究課題の形成を継続し、それらの操作特性の最適化をめざす必要がある。
この研究の特徴の中から特に、操作時におけるブースタ装置の騒音レベルとそれらの作動に伴う応答時間の両方を低減することを試み、これらふたつのパラメータに関する同時の低減が、後方の部屋への導入空気がより大きな範囲でフィルタを通されたならブースタ装置はますます静かになり、同時に、それは導入空気がより小さな範囲でフィルタを通されたならますます短くなる応答時間を有するという事実によって、巧妙になされる。
これに関連して、前述した欧州特許EP−A−405603号に開示されたブースタ装置の応答時間を低減するための手段は、ブースタ装置入口に設置された浄化フィルタの選択しだいで共に密接にかつ取り返しがつかないように関係している騒音レベル及び応答時間の歩み寄りを解決することはできないことが証明されたと記載している。
さらに、統計学に基づく研究が、車両どうしの衝突は、むしろ運転者の一部の優柔不断の制動によるもので、無視できない割合のものが回避できたことを示しているので、最新の制動システムの設計は、制動時における運転者のあらゆる優柔不断の影響を取り除く必要性を認める傾向にある。
本発明はこの背景に位置し、そしてその目的は、操作時の騒音レベルの低減に関して公共の期待に応じ、同時に、短い応答時間の必要性が感じられた全ての場合において、少なくとも従来技術のブースタ装置のものと同様に満足できる応答時間を提供し、そして同時に制動の安全性が増したブースタ装置を提供することにある。
この結果、本発明によるブースタ装置は、本質的に、第1の空気吸入路がフィルタ及び弁の通過を回避し、遮断手段が第2の圧力源と空気圧ピストンの内部体積との間に設置され、そして、弾性手段が、少なくともピストンの内部体積の一部と第2の圧力源との間に現れる圧力低下が与えられた起点を越えた時、遮断手段の開口部を選択的に与えるためにその圧力低下を検知可能なことを特徴とするものである。
可能な他の実施例によれば、本発明のブースタ装置は、第2の部屋を選択的に弁を通して第2の圧力源と連通させる原因になる通路によって形成され、フィルタの通過を回避している第2の空気吸入路をさらに包含してもよく、この第2の空気吸入路自体が不変に弁を通過し、かつ第1及び第2の空気吸入路に共通する区域を包含し、この区域に選択可能な開口部を備えた遮断手段が設置されたものとすることができる。
弁が操作ロッドによって操作される従来のケースにおいて、本発明のブースタ装置は、フィルタが操作ロッドの回りに適合した円筒形状を採用し、そして遮断手段が、ピストンの内表面に形成された弁座と、フィルタと弁座との間の間隙を遮断して弁座へ向かうフレキシブル環状シールとを包含し、そしてまた弾性手段が、ピストンの内部と第2の圧力源との間の圧力差によってこのシール上に及ぼされうる力に抵抗して、このシールを弁座に押圧しているスプリングを包含するように、好適な設計がなされている。
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照し、限定することのない表示によって以下に与えられたその記載から明確になるであろう。
図1は、従来のブースタ装置を用いている空気圧により昇圧された制動システムの断面線図である。
図2は、本発明の第1実施例に基づくブースタ装置の部分断面図である。
図3は、本発明の第2実施例に基づくブースタ装置の断面図である。
図4は、本発明の第3実施例に基づくブースタ装置の断面図である。
本発明の範囲は、空気圧式に昇圧された制動システムの構成の単なる改良に関するものであり、そして一般に後者の制動システムの構造及び操作は当業者に公知であり、このようなシステムは、本発明を表す改良の総合的な理解をもたらすために、ここでは簡潔に単に回想されるだけであろう。
概して、この型式のシステムはブースタ1及びマスタシリンダ2を包含する。
ブースタ自体は、密封構造に、そして空気圧ピストン5に沿って駆動する可動部4によって、ふたつの部屋3a及び3bに分割された剛性ケーシング3を包含し、空気圧ピストン5は、少なくとも部分的に円筒でかつケーシング3に関して可動である。
その直前がマスタシリンダ2によって密封構造に閉じられた前方室3aは、逆止弁6を通して低圧力源Dに不変に接続されている。
対照をなす後方室3bは、低圧力源D又はたとえば大気圧Aのような高圧力源のいずれか一方に選択的に接続可能である。
この結果、後方室3bへのアクセスはピストン5の内部に格納された弁7及びプランジャ8によって制御され、このプランジャは操作ロッド10を介してブレーキペダル9に接続されている。
操作ロッド10が休止位置にある時、この場合は右側に引張られており、弁7は通常はブースタ装置のふたつの部屋3a及び3bの間の連通を確立している。
後方室3bがその後前方室3aと同様の局部真空に支配されるので、ピストン5は、リターンスプリング11によって、休止位置に向けて右側へ押し戻される。
操作ロッド10の移動を介したプランジャ8の作動(図中左側へ向けて)は、弁7が部屋3a及び3bを互いに分離するための弁7の第1の移動操作と、それから、弁7が後方室3bを大気圧Aに開放するためのこの弁の第2の移動操作とよりなる効果を有する。
その時可動部4で感じられたふたつの部屋の間の圧力差は、可動部に推力を及ぼすが、この推力は、それを左側へ移動させる傾向にあり、そしてそれが、スプリング11を圧縮して、シフト変化中のピストン5に沿って移動することを許す。
操作ロッド10によってプランジャ8に及ぼされた制動力、すなわち「入力」と、制動昇圧力、すなわち「昇圧力」とは、可動部4の推力の結果として、推力ロッド13を介してマスタシリンダに伝達される作動力を形成するため反動ディスク12で合成される。
図1に示すように、ブースタ装置は従来より浄化フィルタ14を包含し、大気Aによる空気圧ピストンの内側50の、弁7の、そして後方室3bのあらゆる汚染を妨げることを意図している。
このようなフィルタは少なくともブースタ装置の操作騒音を低減させるために必要であるが、それは後者が使用できる空気流を減速させ、そしてある意味では音の絶縁がより大きくなるとますます敏感になることから、ブースタ装置の応答時間を悪化させる。
本発明のブースタ装置はこの問題を克服するだけでなく、制動の安全性を増すためにフィルタの存在によって利益を得ることもまた同様に可能にする。
この結果、本発明のブースタ装置は、前述した部材に加えて(図2ないし4)、第2の部屋3bが第2の空気圧力源Aと連通する原因になる通路15a,15b,15cによって形成され、フィルタ14及び弁7の通過を回避している少なくともひとつの第1の空気吸入路15と、第2の圧力源Aとピストンの内側50との間の第1の空気吸入路15に設置された選択可能な開口部を備えている遮断手段16,51と、少なくともピストンの内側50の一部と第2の圧力源Aとの間の圧力低下が与えられた起点を越えた時、遮断手段16の開口部を選択的に与えるためにこの圧力低下を検知できる弾性手段17とを包含している。
たとえば、図2ないし図4に示すように、フィルタ14は操作ロッド10の回りに適合した円筒形状を採用し、遮断手段はその上好ましいことに、ピストンの内表面に形成された弁座51とフィルタ14及び弁座51の間の間隙を後者へ向かって遮断しているフレキシブル環状シール16とを包含し、そして、弾性手段は、ピストンの内部50と第2の圧力源Aとの間の圧力差によっておそらくこのシール上に及ぼされる力に抵抗して、このシール16を弁座51に押圧しているスプリング17を包含している。
第1の可能な実施例によれば(図2)、本発明の空気圧ブースタ装置は、従来のブースタ装置が包含するものに加えて、第1の、直接の空気吸入路15のみを包含し、弁7はこの吸入路15から連続壁18を形成している1又はそれ以上の管状部材によって分離されている。
第2の可能な実施例によれば(図3)、本発明の空気圧ブースタ装置は対照的に、第1の空気吸入路15に加えて、開状態にある時の弁7と、ピストン5の内側50と、そして開状態にある時のシール16と弁座51との間の間隙とを包含する通路によって形成された第2の空気吸入路150を包含してもよく、この第2の吸入路150は従って選択的に、第2の部屋3bを弁7を通して第2の圧力源Aと、フィルタ14の通過を回避して連通させる原因となる。
最後に、第3の可能な実施例によれば(図4)、本発明の空気圧ブースタ装置は、それ自体が公知の弁7を装備するかもしれず、その管状部材70は、管状部材70の外側体積151bが後方室3bと連通する原因となるオリフィス151aにより不変に貫通されている。このブースタ装置は従って、第1の空気吸入路15に加えて、第2の部屋3bを第2の圧力源Aと連通せしめる選択可能な原因となり、弁7を不変に通り抜けかつフィルタ14の通り抜けを回避している通路151a,151b,15b,15cによって形成された第2の空気吸入路151を包含してもよく、この第2の吸入路151は、第1及び第2の空気吸入路に共通し、その上に選択可能な開口部を備えた遮断手段16,51が設置された区域15b,15cを包含している。
本発明のブースタ装置の操作は下記のとおりである。
ブースタ装置が不意に作動させられた時、局部真空Dの圧力源によって可動部4に及ぼされた吸引力は、実質的に瞬間的な圧力低下をピストン5の内側に生じさせ、この圧力低下は、空気の通過に対するフィルタ14の抵抗が高くなればなるほど大きくなる。
このような状態において、そのふたつの面が異なる圧力にさらされるフレキシブルシール16は、もしもスプリング17によって及ぼされる力よりも大きければ、このスプリングによって及ぼされる力に逆らってシール16の表面を引き上げて弁座51を離れ、そしてこのようにして、一方が存在する時、150,151のような第2の空気連通路だけでなく第1の空気連通路15を開く力にさらされる。
対照的に、もしもブースタ装置がだんだんに作動させられたなら、ブースタ装置の内側50と第2の圧力源Aとの間の圧力差は依然としてあまり大きくない状態のままであり、そしてフレキシブルシール16がさらされる力は、スプリング17によってこのシールに及ぼされ、弁座51に向けてそれを押している力を克服するには不十分である。
当業者は容易に理解できるように、このような提案は、ブースタ装置の操作時における応答時間や騒音レベルを最適化することを可能にしており、最小の応答時間を要求し且つ低騒音レベルの快適さを重要としないような緊急制動の状況においては、最小の応答時間の達成を可能にし、また、フィルタを通過する空気による応答時間の増加により何ら影響を及ぼされず且ブースタ装置の作動が遅く短い応答時間を得ることができないような状況においては、騒音レベルを低減している。
さらに、ブレーキペダルのあらゆる迅速な動作は、第1の連通路15を通って後方室3bへ向かう付加された直接の空気入口に導き、そしてその結果、制動への昇圧に自然発生的な増加を生じさせ、このことは、次に起きることが制動力を低減するために運転者によって発揮されるであろうことに関係なく、制動力における初期の増加によって明らかにされる。

Claims (4)

  1. 第1及び第2のそれぞれ異なる圧力を排出している第1及び第2の空気圧力源(D,A)を用いた空気圧ブレーキブースタ装置であって、このブースタ装置が、剛性ケーシング(3)と、前記剛性ケーシングを少なくとも第1及び第2の部屋(3a,3b)に分割している少なくともひとつの密封可動部(4)と、前記剛性ケーシング内を密封構造で滑動し内部体積(50)の範囲を定める少なくとも部分的に円筒形状の空気圧ピストン(5)と、前記空気圧ピストンに支えられ前記内部体積(50)内に格納された弁(7)と、前記第2の空気圧力源(A)と前記内部体積(50)との間に介在させた浄化フィルタ(14)と、前記第2の部屋(3b)を前記第2の空気圧力源(A)と連通させる通路(15a,15b,15c)によって形成された少なくともひとつの第1の空気吸入器路(15)と、前記第1の空気吸入路(15)に設置され選択可能な開口部を備えている遮断手段(16,51)と、前記遮断手段(16,51)と結合された弾性手段(17)とを包含し、前記第1の部屋(3a)が前記第1の空気圧力源(D)に接続され、前記第2の部屋(3b)は、前記弁(7)によって、ふたつの前記空気圧力源(D,A)のいずれかひとつに選択可能に接続されることが可能となり、そして前記密封可動部は、前記空気圧ピストン(5)に沿って移動させるため、ふたつの前記部屋に供給された圧力の間に、前記弁の作動によって生じさせられた圧力差で推進されることが可能になるものにおいて、前記第1の空気吸入路(15)が前記浄化フィルタ(14)及び前記弁(7)の通過を回避し、前記遮断手段が前記第2の空気圧力源(A)と前記空気圧ピストンの前記内部体積(50)との間に設置され、そして、前記弾性手段(17)が、少なくとも前記空気圧ピストンの前記内部体積(50)の一部と前記第2の空気圧力源(A)との間に現れる圧力低下が与えられた起点を越えた時、前記遮断手段(16,51)の開口部を選択的に与えるためにその圧力低下を検知可能なことを特徴とする空気圧ブレーキブースタ装置。
  2. 前記第2の部屋(3b)選択的に前記弁(7)を通して前記第2の空気圧力源(A)と連通させる通路(7,50,16−51)によって形成され、前記浄化フィルタ(14)の通過を回避している第2の空気吸入路(150,151)をさらに包含することを特徴とする請求項1記載の空気圧ブースタ装置。
  3. 前記第2の空気吸入路(151)が前記弁(7)を不変に通過し、かつ前記第1及び第2の空気吸入路(15,151)に共通する区域(15b,15c)を包含し、選択可能な開口部を備えた前記遮断手段(16,51)が前記共通区域(15b,15c)に設置されていることを特徴とする請求項2記載の空気圧ブースタ装置。
  4. 前記弁が操作ロッド(10)によって操作される上記各請求項のいずれかひとつに記載の空気圧ブースタ装置において、前記浄化フィルタ(14)が前記操作ロッドの回りに適合した円筒形状を採用し、前記遮断手段が、前記空気圧ピストン(5)の内表面に形成された弁座(51)と、前記浄化フィルタ(14)と前記弁座(51)との間の間隙を遮断して該弁座へ向かうフレキシブル環状シール(16)とを包含し、さらにまた、前記弾性手段が、前記空気圧ピストンの内部と前記第2の圧力源との間の圧力差によってこのシール上に及ぼされうる力に抵抗して、このシールを前記弁座に押圧しているスプリング(17)を包含することを特徴とする空気圧ブースタ装置。
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