JP3955354B2 - 貼付シートの貼付用補助具、それを製造するための型紙、及びそれを用いた貼付シートの貼付方法 - Google Patents

貼付シートの貼付用補助具、それを製造するための型紙、及びそれを用いた貼付シートの貼付方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貼付シートを所望の部位に貼り付けるのを補助するための補助具、その補助具を製造するための型紙、並びにその補助具を用いた貼付シートの貼付方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
貼付シートを所望の部位に貼り付ける際には、通常、先ずその粘着面に貼着された剥離紙(セパレータ)を除去した後、貼付シートの端部等を把持した状態で位置決めして貼り付けられる。しかし、剥離紙を除去した後は貼付シートの粘着面同士並びに粘着面と指がくっつき易く、取扱いがやっかいであるため、所望の部位に正確にかつ貼付シートに皺が入らないように貼り付けることは困難であり、所望の部位が本人の背面である場合は尚更困難であった。
【0003】
そこで、従来は、図10に示したように基材81と粘着剤82とからなる粘着シート83の粘着面に貼着したセパレータ84に中ぬき用の切れ目85を設け、セパレータ84の周縁部を残した状態で貼り付けることが可能な粘着シートが知られている(実開昭61-163628号公報)。また、図11に示したように支持体91と粘着剤92とからなる粘着シート93の支持体背面に裏打部材94を設けかつ粘着面に貼着したセパレータ95、粘着剤92及び支持体91に中ぬき用の切れ目96を設け、セパレータ95の周縁部を残した状態で貼り付けた後に裏打部材94をセパレータ95、粘着剤92及び支持体91の周縁部と共に除去することが可能な粘着シートが知られている(特開平5-38348号公報)。
【0004】
しかしながら、図10に示したようにセパレータの周縁部を残した状態で貼り付ける粘着シートの場合は、貼り付け時におけるセパレータ周縁部の除去が困難であり、またその際に粘着シートの周縁部が捲り上がってしまうという問題があった。また、図11に示したようにセパレータの周縁部を残した状態で貼り付けた後に裏打部材をセパレータ、粘着剤及び支持体の周縁部と共に除去する場合は、粘着シートの周縁部が無駄になってしまうという問題があった。更に、上述のような従来の粘着シートにあっては、特殊なセパレータや付加的な裏打部材を予め粘着シートに貼着しておく必要があるため、粘着シートの製造工程が複雑となりかつコストが向上するという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、一般的な貼付シートを、一部も無駄にすることなく、所望の部位に簡便にかつ確実に皺が入らないように貼り付けることが可能な貼付シートの貼付用補助具、それを製造するための型紙、並びにそれを用いた貼付シートの貼付方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、貼り付けるべき貼付シートの外縁よりも大きい内縁を有する枠体と、その内縁に設けられた突部とを備えた貼付用補助具を用いることによって上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、貼付シートを所望の部位に貼り付けるのを補助するための補助具であって、内縁の寸法が前記貼付シートの外縁よりも大きい枠体と、前記枠体の内縁から内側に向けて形成された、前記貼付シートの周縁部の一部を一時的に固定するための突部とを備えることを特徴とする、貼付シートの貼付用補助具にある。
【0008】
また、本発明は、貼付シートを所望の部位に貼り付けるのを補助するための補助具を製造するための型紙であって、内縁の寸法が前記貼付シートの外縁よりも大きい枠体と、前記枠体の内縁から内側に向けて形成された、前記貼付シートの周縁部の一部を一時的に固定するための突部とを備える前記補助具の形状が表されていることを特徴とする型紙にある。
【0009】
更に、本発明は、
貼付シートを所望の部位に貼り付けるのを補助するための補助具であって、内縁の寸法が前記貼付シートの外縁よりも大きい枠体と、前記枠体の内縁から内側に向けて形成された突部とを備える貼付用補助具の該突部に、前記貼付シートの周縁部の粘着面の一部を一時的に固定する工程と、
前記貼付シートの粘着面を所望の部位に貼り付ける工程と、
前記突部が前記貼付シートと前記所望の部位との間から該貼付シートの反対側に移動するようにして前記補助具を前記貼付シートから取り外す工程と、
を含むことを特徴とする、貼付シートの貼付方法にある。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付することとする。
【0011】
先ず、本発明の貼付シートの貼付用補助具について説明する。図1は、本発明の補助具1の好適な一実施形態を示す平面図である。補助具1は、矩形の枠体2と、その内縁2aから内側に向けて形成された擬扇形の突部3とを備えており、突部3は内縁2aの角部にそれぞれ一体的に形成されている。
【0012】
図1中、補助具1を用いて所望の部位に貼り付けるべき貼付シート(例えば医療用貼付シート)の外縁(周縁)を一点鎖線4で示してある。図1に示すように、補助具1の枠体2の内縁2aの寸法(X1,Y1)が貼付シートの外縁4の寸法(X2,Y2)よりも大きくなっている。そして、枠体2の内縁2aと貼付シートの外縁4との間隔{(X1−X2)/2,(Y1−Y2)/2}は、好ましくは0.5〜100mm程度、より好ましくは1〜50mm、特に好ましくは3〜30mmである。内縁2aと外縁4との間隔が上記下限未満では、貼付シートの周縁部と枠体2との重なりが生じるおそれが高まり、かかる重なりに起因して貼付シートの周縁部の捲り上がりや皺の発生が生じ易くなる傾向にある。他方、内縁2aと外縁4との間隔が上記上限を超えると、使用する貼付シートに比べて補助具1が大きくなり過ぎてしまい、補助具1の取扱いが困難な場合が生じる傾向にある。
【0013】
また、図1に示すように、貼付シートの角部がそれぞれ突部3の一部に重なるようになっており、これらの部分が貼付シートの角部を一時的に固定(仮貼り)するための部分(仮貼り部)3aを構成している。そして、突部3における貼付シートが一時的に固定される部分3aの合計面積は、貼付シートの粘着面の面積(X2×Y2)に対して、好ましくは0.1〜30%程度、より好ましくは0.5〜20%、特に好ましくは1〜10%である。仮貼り部3aの合計面積が上記下限未満では、突部3に貼付シートの粘着面がそれ自体の粘着力によって一時的に固定されにくくなる傾向にある。他方、仮貼り部3aの合計面積が上記上限を超えると、貼付シートを所望の部位に貼り付けた際に突部3に対する粘着力に比較して前記部位に対する粘着力が大きくなりにくくなり、補助具1を取り外す際に貼付シートも一緒に剥がれてしまったり、またその際に突部3によって一時的に持ち上げられる部分が拡大して貼付シートに皺が発生してしまうおそれが生じる傾向にある。
【0014】
更に、補助具1においては、枠体2及び突部3が貼付シートよりも大きな剛性(こわさ)を有しており、かかる枠体2及び突部3の剛性によって、貼付シートの角部を突部3に一時的に固定した状態で枠体2の一部を把持した場合であっても貼付シートの一部同士が接触しないようになっている。なお、補助具1の剛性は、枠体2及び突部3を構成する材料、枠体2の幅(枠体2の内縁2aと外縁2bとの間の距離)及び厚さ等に依存する。従って、使用する材料に応じて枠体2の幅は適宜決定されるが、2〜100mm程度となるようになっていることが好ましい。枠体2の幅が上記下限未満ではその剛性が充分な大きさに達しない場合が生じ易くなる傾向にあり、他方、上記上限を超えると補助具1の取扱いが困難な場合が生じる傾向にあるからである。また、枠体2の厚さも使用する材料に応じて適宜決定されるが、取扱い性等の点から0.1〜10mm程度が好ましい。なお、枠体2は硬質である必要はなく、その厚み方向に撓ませることができ、かつ外力を取り除いた際に元の形状に復元する程度の剛性(弾性)を有することが好ましい。枠体2を厚み方向に撓ませることができた方が身体の丸みをおびた部位等に対して貼付シートをより確実に貼り付けることが容易となる傾向にあり、また枠体2に復元力があった方が補助具1の繰り返し使用がより容易となる傾向にあるからである。
【0015】
補助具1の枠体2及び突部3を構成する材料は、上記剛性を達成できるものであればよく、特に制限はされないが、紙、板紙、厚紙、各種合成樹脂シート、ゴムシート、金属シート、不織布(フェルト等)、織布、あるいはこれらの複合材(例えば積層材)が挙げられ、製造コストを低く抑えられる点からは板紙や厚紙が好ましく、使用可能回数を向上させられる点からは各種合成樹脂シートが好ましい。各種合成樹脂シートとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリウレタン、ベークライト(フェノール樹脂)、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等の合成樹脂からなるシートが挙げられる。また、ゴムシートとしては、天然ゴム又は合成ゴム(ジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)からなるシートが挙げられる。なお、貼付シートの包装材や、包装材の補強材を補助具1の材料として用いるようにしてもよい。
【0016】
そして、少なくとも突部3の貼付シートが一時的に固定される側の面は、そこに貼着された貼付シートが適度に剥がれ易くなり、また貼付シートを剥がした後に粘着剤がそこに残存しない程度の非粘着性を有することが好ましい。突部3の上記面と貼付シートとの間の貼着力が強過ぎると、補助具1を取り外す際に突部3によって一時的に持ち上げられる部分が拡大して貼付シートに皺が発生してしまうおそれが生じる傾向にあり、また補助具1の繰り返し使用が困難となる傾向にあるからである。そのため、補助具1における少なくとも突部3の貼付シートが一時的に固定される側の面は、シリコーン樹脂被覆、ポリテトラフルオロエチレン被覆等の加工処理が施されていてもよい。
【0017】
本発明の補助具1によって貼り付けることが可能な貼付シートは特に制限されず、例えば一般的な市販の医療用貼付シートの身体への貼り付けに有効に使用される。このような医療用貼付シートとしては、シップ剤、テープ剤、リザーバー型テープ剤、創傷被覆剤、絆創膏等が挙げられ、より具体的には、例えば、紙、織布、不織布、各種合成樹脂、金属等からなる基材の表面に、鎮痛消炎剤等の薬効成分を含有するゴム系、アクリル系、シリコーン系、ビニルエーテル系等の粘着剤を塗布し、更にその表面に透明フィルム、紙等の剥離材(ライナー、セパレータ)を貼着したいわゆる貼付剤が挙げられる。
【0018】
次に、本発明の補助具を用いて貼付シートを所望の部位に貼り付ける方法の好適な一実施形態について説明する。先ず、基材5及び粘着剤6からなる貼付シート(例えば医療用貼付シート)7の表面から剥離紙(図示せず)を剥がし取り、粘着面8を上側にして配置する。次いで、図2に示すように、補助具1の突部3がそれぞれ貼付シート7の粘着面8の角部8aに重なるようにして補助具1を貼付シート7の上に載せる。そして、突部3を粘着面8の角部8aに軽く押さえ付けることによって、粘着面8の角部8aがそれ自体の粘着力によって突部3に一時的に固定される。
【0019】
このようにして貼付シート7を一時的に保持した補助具1の枠体2を把持し、貼付シート7の粘着面8が所望の部位(例えば身体の所望の部位)に一致するようにして補助具1を貼付シート7と共にその部位にあてがう。その際、枠体2と貼付シート7の粘着面8との間には隙間があるため、枠体2を把持した指が粘着面8に触れることが防止される。また、枠体2の一端を把持した状態であっても、補助具1によって貼付シート7を平面状又は緩やかに湾曲した状態で移動させることができ、粘着面8の一部同士の接触も防止される。従って、所望の部位がたとえ本人の背面であっても、その部位に貼付シート7を簡便にかつ確実にあてがうことができ、しかもその際に貼付シート7に皺が入らない。
【0020】
次いで、貼付シート7を所望の部位に押さえ付けることによって粘着面8の角部8a以外の部分8bを前記その部位に貼り付けた後、図3に示すように、枠体2を持って、突部3が貼付シート7と所望の部位との間から貼付シート7の反対側に移動(図3中、矢線Aで示す)するようにして補助具1を貼付シート7から取り外す。なお、図3においては一の角部3のみが外れた状態を示してあるが、そのまま補助具1を持ち上げることによって他の角部3も同様に外れ、貼付シート7からの補助具1の取り外しが完了することとなる。その際、角部8a以外の部分8bによって貼付シート7は身体にしっかりと粘着されているため、貼付シート7の角部8aのみが一時的に僅かに持ち上げられるだけで補助具1が容易に取り外される。しかも、貼付シート7の一時的に持ち上がった部分はそれ自体の復元力によって再び所望の部位に貼り付くため、必ずしも貼付シート7の角部8aを再度押さえ付ける必要はない。また、枠体2と貼付シート7の粘着面8との間には隙間があるため、補助具1を取り外す際に枠体2が粘着面8に触れることがなく、貼付シート7の角部8a以外の周縁部の捲り上がりが生じない。従って、補助具1を取り外す際においても、所望の部位にあてがわれた貼付シート7にずれが生じたり皺が入ることなく、貼付シート7の貼り付けが完了する。
【0021】
このように、本発明の補助具1を使用することによって貼り付けられる貼付シート7は一般的なものであり、しかも貼付シート7を一切無駄にすることなく貼り付けられる。従って、従来のように貼付シートの無駄は生じず、しかも特殊なセパレータや付加的な裏打部材を予め設けておく必要がないため、貼付シートの製造工程が複雑化したりコストが向上することはない。しかも、本発明の補助具1は繰り返し使用することが可能であり、上記の工程を繰り返すことによって貼付シート7が順次所望の部位に貼り付けられる。
【0022】
次に、上記補助具を製造するための本発明の型紙の好適な一実施形態について説明する。図4に示すように、型紙10の表面には、前述の枠体2と突部3とを備える前記補助具1に対応する形状(枠体2に対応する形状2’、突部3に対応する形状3’、補助具1に対応する形状1’)が線図(図4においては破線2a’,2b’,3b’)によって表されている。型紙10の材料は特に制限されないが、切断が容易なものが好ましく、紙、織布、不織布、各種合成樹脂等が挙げられる。また、貼付シートの包装材を型紙10の材料として用いるようにしてもよい。なお、枠体2に対応する形状2’及び突部3に対応する形状3’の大きさ等は、枠体2及び突部3について前述した大きさ等と同様である。
【0023】
このような型紙10を、補助具1を形成すべき材料の上に載せ、補助具1に対応する形状1’の外縁2b’及び内縁2a’,3b’に沿って型紙10と共に前記材料を切り抜くことによって、補助具1を製造することができる。このように、本発明の型紙10を用いることによって、本発明の補助具1が簡便にかつ効率的に製造される。
【0024】
以上、本発明の補助具および型紙の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0025】
例えば、本発明の補助具においては、図5に示すように、枠体2の内縁2a及び突部3の内縁3bに、ミシン目や切り込みのような弱化部12を介して打ち抜き部13が更に連設されていてもよい。このように打ち抜き部13を備えた補助具1は板状であるため、例えば貼付シートの包装材や、包装材の補強材としてそのまま使用可能であり、また打ち抜き部13によって枠体2等の折れ曲がりが防止される。そして、補助具として使用する際に、弱化部12を切断して打ち抜き部13を枠体2及び突部3から取り除くことによって、前述の枠体2及び突部3からなる補助具1が容易に得られる。
【0026】
また、前述の補助具における突部3は擬扇型であったが、図6に示すように、突部3は略三角形であってもよい。このように突部3が略三角形である補助具1は、突部3が擬扇型である補助具1に比べて枠体2の内縁2a及び突部3の内縁3bの形状が単純となり、補助具1の製造がより容易となる。
【0027】
更に、前述の補助具における突部3は矩形の内縁2aの角部に形成されていたが、突部3の位置は角部に限定されず、貼付シート7をその一部同士が接触しないように保持できれば内縁2aの角部以外の箇所に突部3が形成されていてもよい。突部3の数も4個に限定されるものではなく、貼付シート7をその一部同士が接触しないように保持できれば1〜3個又は5個以上であってもよい。なお、貼付シート7の角部8aが突部3に重なるように突部3を配置してあることが好ましい。このように配置してあると、突部3を貼付シート7から取り外す際に一時的に持ち上がる箇所が角部8aのみとなり、角部8aはより確実に復元力によって再び貼り付くことができる傾向にあるからである。
【0028】
また、前述の補助具における枠体2は矩形であったが、図7に示すように、使用する貼付シートの外縁4の形状に応じて枠体2は円形又は楕円形であってもよい。
【0029】
更に、前述の補助具における枠体2と突部3とは一体的に形成されていたが、これに限定されるものではなく、図8に示すように別個に形成された突部3を枠体2に接合したものであってもよい。すなわち、図8に示す補助具1は枠体2と突部形成部材9とを備えており、突部形成部材9は突部3を形成すべき突部形成部9aと枠体2に接着されるべき接着部9bとからなっている。そして、接着部9bを枠体2の角部に接着することによって枠体2の内縁2aの角部に突部3が形成されるようになっている。このように、枠体2と突部3とを別部材とすることによって、枠体2と突部3とをそれぞれ別の材料から作製することが可能となり、例えば突部形成部材9のみを合成樹脂シートや表面処理した厚紙で作製し、枠体2は製造コストが安価な普通の厚紙で作製することも可能となる。
【0030】
前述の補助具における枠体2の内縁2aと外縁2bとはほぼ平行であったが、枠体2の外縁2bの形状は特に制限されるものではなく、使用者が把持し易い形状を適宜選択して採用してもよい。また、補助具1を手の届かないような部位にあてがうための取っ手等を枠体2に更に取り付けてもよい。
【0031】
また、枠体2の内縁2aと突部3の内縁3bとの接続部分の形状は、図1に示すような鋭角、図6に示すような鈍角、又は図8に示すような直角に屈曲している形状に限定されず、図9に示すようになだらかに湾曲した形状となっていてもよい。なお、突部3は必ずしも板状である必要はなく、孔、凹部、凸部等が突部に形成されていてもよい。また、枠体2は完全に閉じている必要はなく、少なくとも一部が開いていてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の貼付用補助具を用いて本発明の貼付方法にしたがって貼付シートを所望の部位に貼り付けるようによれば、一般的な貼付シートを、一部も無駄にすることなく、所望の部位に簡便にかつ確実に皺が入らないように貼り付けることが可能となる。
【0033】
また、本発明の型紙によれば、本発明の貼付用補助具を簡便にかつ効率的に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補助具の好適な一実施形態を示す平面図である。
【図2】図1に示す補助具を貼付シートに貼り付ける状態を示す分解斜視図である。
【図3】貼付シートを所望の部位に貼り付けた後に、図1に示す補助具を取り外す状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の型紙の好適な一実施形態を示す平面図である。
【図5】本発明の補助具の好適な他の実施形態を示す平面図である。
【図6】本発明の補助具の好適な更に他の実施形態を示す平面図である。
【図7】本発明の補助具の好適な更に他の実施形態を示す平面図である。
【図8】本発明の補助具の好適な更に他の実施形態を示す平面図である。
【図9】本発明の補助具の好適な更に他の実施形態の一部を示す平面図である。
【図10】従来の粘着シートの一例を示す斜視図である。
【図11】従来の粘着シートの他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…補助具、1’…補助具の形状、2…枠体、2’…枠体の形状、2a…枠体内縁、2b…枠体外縁、3…突部、3’…突部の形状、3a…仮貼り部、3b…突部内縁、4…貼付シート外縁、5…基材、6…粘着剤、7…貼付シート、8…粘着面、9…突部形成部材、9a…突部形成部、9b…接着部、10…型紙、12…弱化部、13…打ち抜き部。

Claims (12)

  1. 貼付シートを所望の部位に貼り付けるのを補助するための補助具であって、内縁の寸法が前記貼付シートの外縁よりも大きい枠体と、前記枠体の内縁から内側に向けて形成された、前記貼付シートの周縁部の一部を一時的に固定するための突部とを備えることを特徴とする、貼付シートの貼付用補助具。
  2. 前記枠体が矩形であり、前記突部が前記枠体の内縁の角部に一体的に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の貼付用補助具。
  3. 前記突部が擬扇形であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の貼付用補助具。
  4. 前記突部が略三角形であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の貼付用補助具。
  5. 前記貼付用補助具が、
    前記枠体、及び
    前記突部を形成すべき突部形成部と前記枠体に接着されるべき接着部とを備える突部形成部材、
    からなることを特徴とする、請求項1に記載の貼付用補助具。
  6. 前記枠体及び前記突部が、前記貼付シートよりも大きな剛性を有することを特徴とする、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の貼付用補助具。
  7. 前記枠体の内縁が、該内縁と前記貼付シートの外縁との間隔が0.5〜100mmとなる大きさを有しており、かつ
    前記突部が、前記貼付シートの該突部に一時的に固定される部分の合計面積が該貼付シートの粘着面の面積の0.1〜30%となる大きさを有している、
    ことを特徴とする、請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の貼付用補助具。
  8. 前記枠体の内縁及び前記突部の内縁に弱化部を介して打ち抜き部が更に連設されていることを特徴とする、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の貼付用補助具。
  9. 前記貼付シートが医療用貼付シートであり、前記所望の部位が身体の所望の部位であることを特徴とする、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の貼付用補助具。
  10. 貼付シートを所望の部位に貼り付けるのを補助するための補助具を製造するための型紙であって、内縁の寸法が前記貼付シートの外縁よりも大きい枠体と、前記枠体の内縁から内側に向けて形成された、前記貼付シートの周縁部の一部を一時的に固定するための突部とを備える前記補助具の形状が表されていることを特徴とする型紙。
  11. 貼付シートを所望の部位に貼り付けるのを補助するための補助具であって、内縁の寸法が前記貼付シートの外縁よりも大きい枠体と、前記枠体の内縁から内側に向けて形成された突部とを備える貼付用補助具の該突部に、前記貼付シートの周縁部の粘着面の一部を一時的に固定する工程と、
    前記貼付シートの粘着面を所望の部位に貼り付ける工程と、
    前記突部が前記貼付シートと前記所望の部位との間から該貼付シートの反対側に移動するようにして前記補助具を前記貼付シートから取り外す工程と、
    を含むことを特徴とする、貼付シートの貼付方法。
  12. 前記枠体の内縁及び前記突部の内縁に弱化部を介して打ち抜き部が更に連設されており、
    前記弱化部を切断して前記枠体及び前記突部から前記打ち抜き部を取り除く工程を更に含むことを特徴とする、請求項11に記載の貼付方法。
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