JP3953825B2 - 共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物及びフィルム - Google Patents

共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物及びフィルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物及びそれを用いたフィルム又はシートに関する。詳しくは、柔軟性が高く、且つ、難燃性で適度の強度を有し、紙や塩化ビニル樹脂に代替し得るフィルム等及びかかるフィルム等の素材として好適な共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、壁紙や障子紙は主としてセルロースを主成分とする紙が使用され、また、表面化粧フィルムや粘着テープの基材には塩化ビニルが多く使われてきた。紙製の障子紙や壁紙は、耐水性が悪く、濡れるとシミとなって汚れが残ったり、湿度によってカビが生えたり、火災の時に燃焼して延焼範囲を大きくする等見かけ上、衛生上、安全上の種々の問題があった。
【0003】
また、合板や鋼板の表面意匠性を発現させるために、これらの表面に塩化ビニル系樹脂(以下塩ビと称す)のフィルムを貼った化粧合板、化粧鋼板が、建築資材として使用されてきた。これらは表面が塩ビで被覆されているため、難燃性で汚れに強く、且つ燃え難く安全性も維持されている。しかし、近年、火災の際や廃材として焼却や再生炉で再生する際、塩素ガスやダイオキシンガス発生が懸念され、環境に悪影響を与える心配があることが大きな問題となっている。また塩ビフィルムを基材としたいわゆる”ビニールテープ”についてもゴミとしての焼却時の塩素ガスやダイオキシン発生問題を潜在化させたまま使用されてきた。
【0004】
近年は壁紙や表面化粧フィルムやシートにポリオレフィン系の樹脂が使われ始めたが、壁紙等では接着性が悪いために施工後の耐久性が劣っていたり、紫外線で変色してしまったり、火災時には紙同様燃焼してしまう問題は解決できていなかった。また表面化粧フィルムにポリオレフィン系材料(ポリエチレンやポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体)を使った場合は、傷が付きやすく、簡単に傷が付いていしまったり、傷ついた部分が毛羽立って実際の傷以上に傷が目立ったりする問題があった。そのため、柔軟で触感が紙とよく似ており、耐水性、難燃性等に優れ、安全で、環境汚染の畏れの少ない材料およびフィルム又はシートが求められていた。
【0005】
本願発明は、従来、主に紙や塩化ビニル樹脂が使われていた障子紙や表面化粧フィルム、粘着テープ基材等の分野で、紙や、塩化ビニル樹脂に代替することが出来、更に優れた特性を有し、焼却処分したときの塩素ガス、ダイオキシンの発生のおそれがないフィルムまたはシートが得られる、ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物、および、この樹脂組成物から製造されたフィルムまたはシートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するため、検討を重ねた結果、柔軟性の高い共重合ポリブチレンテレフタレート樹脂に、特定の可塑剤、触感付与剤を配合することにより、紙のような触感を発現させると共に、難燃性も併せ持つフィルムまたはシートが得られることを見出し本発明を完成するに至った。すなわち本発明の要旨は、動的粘弾性法で測定したガラス転移温度が0℃〜75℃である共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂(a)、平均粒径が2μm〜25μmのフィラー(b)、および、縮合リン酸エステル系化合物(c)を含有し、(a)、(b)および(c)の合計量に対する(b)の含量が3〜35重量%、(c)の含量が5〜40重量%であることを特徴とする、共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物、およびこの樹脂組成物から製造されたフィルムまたはシートに存する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明につき詳細に説明する。
本発明に使用される共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂(以下共重合PBTと称す)(a)は、テレフタル酸及び/またはそのエステル誘導体を主成分とするジカルボン酸成分と1,4ーブタンジオールを主成分とするジオール成分に、更に他のジカルボン酸及び/またはそのエステル誘導体、及び/又はジオールを重縮合させて得られるポリエステル樹脂であり、実質的にテレフタル酸及び/またはそのエステル誘導体と1,4−ブタンジオールから製造されるPBTに比し、柔軟性があることが知られており、ソフトPBTとも呼ばれている。
【0008】
共重合PBTの原料として用いられるテレフタル酸及び/又はそのエステル誘導体以外のジカルボン酸成分としては、具体的には、例えば、フタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルケトンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸及び/またはこれらのエステル誘導体等が挙げられる。
【0009】
上記ジカルボン酸成分の他に、更に、例えば、グリコール酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸やアルコキシカルボン酸、及び、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、安息香酸、t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸等の単官能成分またはそのエステル誘導体、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、没食子酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール等の三官能以上の多官能成分等またはそのエステル誘導体の一種又は二種以上を、共重合成分として用いてもよい。
【0010】
もう1つの共重合PBTの原料である1、4ーブタンジオール以外のジオール成分としては、具体的には、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ポリテトラメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロール等の脂環式ジオール、キシリレングリコール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等の芳香族ジオール等が挙げられる。
【0011】
これらのジカルボン酸成分やジオール成分は主成分であるテレフタル酸や1、4ーブタンジオールと併せて使用し、且つ、2種類以上を同時に用いても良いが、ジカルボン酸成分及びジオール成分の少なくとも一方が2種類以上の混合物であることが必要である。本発明の共重合PBTとしては、実質的にテレフタル酸及び/またはそのエステル誘導体からなるジカルボン酸成分と、1,4−ブタンジオールを主成分とする2種以上のジオール混合物からなるジオール成分の重縮合物、テレフタル酸及び/またはそのエステル誘導体を主成分とする2種以上のジカルボン酸混合物からなるジカルボン酸成分と、1,4−ブタンジオールを主成分とする2種以上のジオール混合物からなるジオール成分の重縮合物が好ましい。
【0012】
テレフタル酸及び/またはそのエステル誘導体や1,4−ブタンジオールと併用されるジカルボン酸成分及び/またはそのエステル誘導体及び又はジオール成分の使用量は、得られる共重合PBTの動的粘弾性法で測定したガラス転移温度が0〜75℃の範囲となる量である。測定方法は、後述の実施例記載の方法が採用される。なお、耐薬品性や耐紫外線性の点からテレフタル酸及び/またはそのエステル誘導体は、ジカルボン酸成分の50重量%以上、また、1,4−ブタンジオールはジオール成分の50重量%以上であることが望ましい。
共重合PBTの溶融粘度は、特に限定されるものではないが、フィルム成形のしやすさを考慮すると、250℃、せん断速度91.2(1/秒)、ノズル口径1mmφ、ノズル流路長30mm(L/D=30)の条件で測定した溶融粘度が400〜2500Pa・sが好ましく、さらに好ましくは600〜1300Pa・sである。
【0013】
本発明の共重合PBTの製造方法は、特に限定されるものではなく、基本的には、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の慣用の製造方法を採用することができる。即ち、テレフタル酸及び/またはそのエステル誘導体を主成分とする前記ジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオールを主成分とする前記ジオール成分とを、単数若しくは複数のエステル化反応槽内で、エステル化反応触媒の存在下に、通常150〜280℃、好ましくは180〜265℃の温度、通常50〜1000torr(6666〜133322Pa)、好ましくは70〜760torr(9333〜101325Pa)の圧力下で、攪拌下に2〜5時間エステル化反応させ、得られたエステル化反応生成物としてのオリゴマーを重縮合反応槽に移送し、単数若しくは複数の重縮合反応槽内で、重縮合反応触媒の存在下に、通常210〜280℃、好ましくは220〜265℃の温度、通常200torr(26664Pa)以下、好ましくは150torr(19998Pa)以下の減圧下で、攪拌下に2〜5時間重縮合反応させる。反応形式は連続式、半連続式、或いは回分式のいずれであってもよい。又、重縮合反応により得られた樹脂は、通常、重縮合反応槽の底部からポリマー抜き出しダイに移送されてストランド状に抜き出され、水冷されながら、若しくは水冷後、カッターで切断されてペレット状、チップ状等の粒状体とされる。
【0014】
エステル化反応触媒としては少なくともチタン化合物が用いられ、例えば、テトラメチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタンアルコラート、テトラフェニルチタネート等のチタンフェノラート等が代表的なものとして挙げられ、その使用量は、例えばテトラブチルチタネートの場合、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の理論収量に対してチタン原子として、通常30〜300ppm、好ましくは50〜200ppmである。また、エステル化反応触媒として、前記チタン化合物に加えて、例えば、錫化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、ジルコニウム化合物等を用いることもできる。
【0015】
重縮合反応触媒としては、エステル化反応時に添加したエステル化反応触媒を引き続いて重縮合反応触媒として用いることにより新たな触媒の添加を行わなくてもよいが、エステル化反応時に添加したエステル化反応触媒と同じ触媒を更に添加してもよく、そのときの使用量は、例えばテトラブチルチタネートの場合、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の理論収量に対してチタン原子として、通常300ppm以下、好ましくは150ppm以下である。又、エステル化反応時に添加したエステル化反応触媒とは異なる、例えば、三酸化二アンチモン等のアンチモン化合物、二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物等を新たに添加してもよい。
【0016】
前記エステル化反応、又は/及び、重縮合反応において、前記触媒の他に、正燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、ポリ燐酸、及びそれらのエステルや金属塩等の燐化合物、水酸化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属化合物等の反応助剤、2,6−ジ−t−ブチル−4−オクチルフェノール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3’,5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等のフェノール化合物、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−ラウリルチオジプロピオネート)等のチオエーテル化合物、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等の燐化合物等の抗酸化剤、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、モンタン酸やモンタン酸エステルに代表される長鎖脂肪酸及びそのエステル、シリコーンオイル等の離型剤等の他の添加剤を存在させてもよい。
【0017】
エステル化反応槽としては、例えば、縦型攪拌完全混合槽、縦型熱対流式混合槽、塔型連続反応槽等の型式のいずれであってもよく、又、単数槽としても、同種又は異種の槽を直列させた複数槽としてもよい。又、重縮合反応槽としては、例えば、縦型攪拌重合槽、横型攪拌重合槽、薄膜蒸発式重合槽等の型式のいずれであってもよく、又、単数槽としても、同種又は異種の槽を直列させた複数槽としてもよい。
【0018】
本発明に使用されるフィラー(b)は、平均粒径が2〜25μmのものが選ばれる。平均粒径が2μm未満では、フィルムにした時、紙のような触感が出
ないばかりか、重量あたりの粒子数が多くなるためにフィルムの伸度低下の原因となり好ましくない。一方、平均粒径が25μmを越えるフィラーではフィルム表面がざらつきすぎたり、フィルム表面から露出した粒子が壊れて粉状になったりして、成形機内や壁紙として使用したとき等室内を壊れた粒子が汚染してしまって好ましくない。フィラーのより好ましい平均粒子径2〜20μmであり、さらに好ましいのは3〜10μmの範囲である。フィラー(b)の添加量は共重合PBT(a)、フィラー(b)及び後述の縮合リン酸エステル系化合物(c)の合計量を100重量%としたとき、3〜35重量%である。この量が、3重量%未満では紙に似た触感が得られず、35重量%を越えるとフィルムの伸度が低くなりすぎて印刷や施工時に破断トラブルとなったり、過剰の粒子が製品から剥落または離脱し、施工場所の環境を汚染したりして好ましくない。添加量のより好ましい範囲は5〜30重量%であり、特に好ましいのは13〜25重量%である。
【0019】
本発明に使用されるフィラーとしては、ガラスビーズ、ガラスバルーン、架橋ポリスチレン、架橋メチルメタクリレート、ゼオライト、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム、マイカ、カオリン、タルクが挙げられる。特にガラスビーズ、ガラスバルーン、炭酸カルシウムは安価で好適な粒径のものの入手が容易である点で好ましい。これらフィラーはそのままで十分使用可能であるが、強度発現や粒子の剥落または離脱防止のために、例えば予めシランカップリング剤やチタンカップリング剤で表面処理をして用いることができる。また、フィルムに引き裂き性を発現させるために、樹脂との密着性を低下させる目的で、ステアリン酸等の高級脂肪酸や、ステアリルアルコール等の高級アルコール、ステアリルステアレート等の高級脂肪酸のエステルやポリエチレン系ワックス等で表面処理して使用しても良い。
【0020】
本発明で使用する縮合リン酸エステル系化合物(c)は、単体でも十分柔軟な共重合PBT(a)を更に柔軟にする可塑剤機能を有するものである。また縮合リン酸エステル系化合物は、ポリエステルの難燃剤としての機能もあり、縮合リン酸エステル化合物(c)を添加することにより、本発明の組成物及びそれから得られるフィルム又はシートの燃焼性を低下させることができる。本発明に使用される縮合リン酸エステル系化合物(c)としては、下記一般式(1)で示される化合物が好ましい。
【0021】
【化2】
Figure 0003953825
【0022】
(式中、R1,R2及びR4は同じまたは異なって、フェニル基又はナフチル基を示し、R3はフェニレン基、ナフチレン基又はビスフェノール残基を示す。R1〜R4に含まれるベンゼン環及びナフタレン環は、更に置換基を有していても良い。nは1〜3の数を示す。)。
一般式(1)において、R1,R2及びR4で示される基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、クロロフェニル基、トリル基、キシリル基、ブロモナフチル基等が挙げられる。又R3で示される基としては、例えば、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、2,7−ナフチレン基、1,4−ナフチレン基、ビスフェノールAから誘導される2価の基等が挙げられる。これらの基の、ベンゼン環、ナフチレン環には置換基として、更にメチル基、エチル基等の炭素数1〜4のアルキル基や塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子等が置換されいてもよい。nは1〜3の数を示す。また、一般式(1)の縮合リン酸エステルは、通常、nが1〜3の整数である化合物の混合物を包含し、その場合、nは各化合物の縮合度の平均値を示す。
【0023】
一般式(1)で示される縮合リン酸エステルとしては、例えば、R1,R2,R4がフェニル基、トリル基又はキシリル基であるレゾルシンビスホスフェート、ハイドロキノンビスホスフェート、ビスフェノールAビスホスフェート、トリオキシベンゼントリホスフェート、これらの混合物や、市販の、「アデカスタブFP−600又はFP−700」(何れも商品名、旭電化社製;2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン・トリクロロホスフィンオキシド重縮合物(縮合度1〜3)のフェノール縮合物)、「アデカスタブFP−500」(商品名、旭電化社製;1,3−フェニレン−ビス(ジキシレニルホスフェート)、「アデカスタブPFR」(商品名、旭電化社製;1,3−ジヒドロキシベンゼン・トリクロロホスフィンオキシド重縮合物(縮合度1〜3)のフェノールの縮合物)等が挙げられる。特にアデカスタブFP−500又はFP700が好ましい。
【0024】
これらの縮合リン酸エステル系化合物の添加量は、共重合PBT(a)、フィラー(b)及び縮合リン酸エステル系化合物(c)の合計量を100重量%とした時、5〜40重量%である。5重量%未満の添加量では柔軟性の発現が十分ではなく、40重量%を越える添加量ではリン酸エステル化合物がブリードアウトしてフィルム表面のべた付きや表面汚れを発生させて好ましくない。好ましい添加量としては7〜25重量%であり、さらに好ましくは10〜20重量%である。
【0025】
共重合PBT(a)とフィラー(b)、縮合リン酸エステル化合物(c)を含有する本発明の樹脂組成物を得る方法は特に限定されるものではなく、例えば、各材料を所定の量ブレンドした後、2軸押出機、加圧ニーダー等で混練し、ストランド状に押し出してペレット状にカットする全練り法、共重合PBTに予めフィラー、縮合リン酸エステル化合物を高濃度で配合し、前述の方法でペレット化した後、フィルム成形時に希釈用共重合PBTで希釈して所定の濃度に調整するマスターバッチ法、また前述の全練り法でストランド状には押し出さず、直接フィルム成形用のTダイやインフレーションダイを取り付けて直接フィルムを成形してしまう直接法等が挙げられる。工程の簡略化を考えると直接法、工程管理の容易さを考量すると全練り法が好ましい。
【0026】
本発明組成物は、(a)、(b)及び(c)の成分以外に、熱安定剤として、公知のヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、硫黄系、含チッソ複素環系化合物、紫外線吸収剤として、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系化合物、オキサゾリン系蛍光増白剤、着色のための有機系、無機系染顔料、更に紙の質感を発現させるためのセルロースやポリエステル系繊維等、公知の添加剤等を配合することができる。
【0027】
本発明の樹脂組成物をフィルム成形する方法は特に限定されるものではなく、公知の種々の方法が採用出来る。例えば、前述の直接法以外に、一旦得られた樹脂組成物を1軸または2軸の押出機で加熱しながら可塑化してスクリューで押し出しながらフィルム成形用のダイスへ供給し押し出すTダイキャスト法、空冷インフレーション法、水冷インフレーション法、加熱ロールで樹脂組成物を加熱溶融し、ロールとロールの隙間から平面上にした樹脂を取り出すカレンダーロール法等が利用可能である。
得られたフィルムはそのままで十分使用可能であるが、必要があれば1軸、若しくは2軸に延伸したフィルムとすることも可能である。フィルムの平面性、成形の容易さ、工程の簡略さからTダイを用いたTダイキャスト法が特に好ましいフィルム成形法である。
【0028】
本発明の樹脂組成物から得られるフィルムの厚みは、10〜200μmであることが好ましい。フィルムの適正厚みは用途によって異なる。例えば障子紙用は光を通す採光性と障子の桟に貼り付ける時の作業のしやすさを発現させる強度等を考慮すると、厚み10〜50μm程度、表面化粧フィルム用は耐傷つき性の点から30〜130μm、壁紙用は貼り付け時の強度、重量等の点から80〜200μm程度、粘着テープ基材用としては取り扱い性、一巻当たりの巻きの太さ当たりの長さの点から25〜100μm、床材用としては強度の点から150〜200μm程度が、それぞれ好ましい。
【0029】
また、フィルムの引張破断強度、引張破断伸度は、小さいと壁紙、障子紙等としての強度が不足し、逆に大きすぎると、粘着テープ等として使用する場合、引きちぎり性等の作業性を悪くする。引張破断強度は15MPa以上、引張破断伸度は厚みにもよるが50%以上が好ましい。本発明のフィルムは、壁紙、障子紙、床材、及び合板や鉄板の表面化粧フィルム、粘着テープ用基材フィルム、または粘着テープ等に適した引張破断強度、引張破断伸度を有し、これらの用途に特に好適である。
【0030】
本発明のフィルム又はシートを、壁紙、床材、粘着テープ用基材として使用するため、フィルム又はシートの少なくとも片面に粘着剤や接着剤を塗布しても良い。もちろん、壁紙や障子紙として使用する際には壁や桟の側に接着剤を塗布して使用することも出来る。粘着剤や接着剤の種類は目的や用途によって選んで構わない。粘着剤や接着剤を片面に塗布してロール上に巻き上げる際、非塗布面に粘着剤残りや接着剤残りが発生する場合は非塗布面に離型剤を塗布したり、離型紙と一緒に巻き上げることが出来る。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、溶融粘度は250℃、せん断速度91.2(1/秒)、ノズル口径1mmφ、ノズル流路長30mm(L/D=30)で測定した値であり、Tgは動的粘弾性法で測定したガラス転移温度である。
また、以下の例で使用した材料は次の通りである。
<ポリブチレンテレフタレート系樹脂>
組成及び物性値を表−1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0003953825
【0033】
<フィラー>
フィラー(1):平均粒子径10μmの架橋ポリメチルメタクリレート。
(日本触媒社製 エポスターMA1010)
フィラー(2):平均粒子径13μmの架橋ポリメチルメタクリレート。
(日本触媒社製 エポスターMA1013)
フィラー(3):平均粒子径 3.5μmの炭酸カルシウム。
(白石工業社製 ホワイトンP30)
フィラー(4):平均粒子径10μmの炭酸カルシウム。
(白石工業社製 ホワイトンP50)
フィラー(5):平均粒子径20μmの炭酸カルシウム。
(白石工業社製 ホワイトンP70)
フィラー(6):平均粒子径0.8μmのカオリン。
(エンゲルハード社 サチントンNo.5)
【0034】
<縮合リン酸エステル>
リン酸エステル(1):1,3−フェニレン−ビス(ジキシレニルホスフェ ート)(旭電化社製 アデカスタブFPー500)
リン酸エステル(2):2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン ・トリクロロホスフィンオキシド重縮合物(縮合度1 〜3)のフェノール縮合物(旭電化社製 アデカスタ ブFP−700)
【0035】
実施例1〜7及び比較例1〜4
表−2に示すポリブチレンテレフタレート系樹脂、フィラー及び縮合リン酸エステルを、表−2に示す割合で配合した後、口径35mmの2軸混練機(日本製鋼所社製 TEX30−HCT)を用い、シリンダー設定温度250℃で一括混練りした後、ストランド状に押出し、水をかけて冷却した後、連続的にカットして、樹脂組成物のペレットを得た。
得られたペレットを120℃で3時間真空乾燥した後、口径40mmφ、L/D=25の単軸押出機(池貝社製 FS40−25)の先端に幅600mm、リップ開度0.4mmのコートハンガー型Tダイを取り付けたフィルム成形機から、表面温度40℃のキャスティングロール上に押し出し、連続的に引き取って厚み50μmのフィルムを得、下記方法で評価に供し、フィルムの評価結果を表−3に示した。
【0036】
○手触り感
ざらざらした紙のような感触があるかどうかを手触り感で判断した。
○動的粘弾性法によるガラス転移温度。
動的粘弾性測定装置(レオバイブロン DDY−2−EA型/オリエンテック社製)を用いて測定周波数110Hz、昇温速度2℃、データーサンプリング間隔 2℃の条件で30μm厚みのフィルムを用いて測定し、tanδの最大を示す温度を動的粘弾性から得られるガラス転移温度(Tg)とした。
【0037】
○引張物性
幅19mmのフィルムを用い、ASTM D882に準拠し、チャック間50mm、引張速度200mm/分で、測定し、下式により引張破断強度及び引張破断伸度を求めた。
【0038】
【数1】
引張破断強度(MPa)=破断応力(N)/初期断面積(m2
【0039】
【数2】
引張破断伸度(%)=破断伸び(mm)/チャック間(mm)×100(%)
【0040】
○難燃性試験
得られたフィルムを20×200mmに切り出し、目開き約35×35mm角、線径約1mmの鋼線で作製した網の上に載せて、下からブタンガスバーナー(コールマン社製ソードガス206オート)で着火して自消性を示すかどうかを判断した。
【0041】
【表2】
Figure 0003953825
【0042】
【表3】
Figure 0003953825
【0043】
本発明に係る共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物から得られるフィルムまたはシートは、紙の様な触感を持ち、適度の引張強度と難燃性を有し、壁紙、障子紙、床材、表面化粧フィルムや粘着テープ基材等として使用した場合、従来、この用途に使用されている紙や塩化ビニル樹脂の欠点を改良し、環境に対する負荷が少ない

Claims (6)

  1. 動的粘弾性法で測定したガラス転移温度が0℃〜75℃である共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂(a)、平均粒径が2μm〜25μmのフィラー(b)、および、縮合リン酸エステル系化合物(c)を含有し、(a)、(b)および(c)の合計量に対する(b)の含量が3〜35重量%、(c)の含量が5〜40重量%であることを特徴とする、共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
  2. 共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂(a)が、テレフタル酸および/またはそのエステル誘導体からなるジカルボン酸成分と、1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール混合物、または、テレフタル酸および/またはそのエステル誘導体からなるジカルボン酸と、1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール混合物との重縮合物である、請求項1に記載の共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
  3. フィラー(b)が、ガラスビーズ、ガラスバルーン、架橋ポリスチレン、架橋ポリメチルメタクリレート、ゼオライト、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム、マイカ、カオリン、タルクからなる群から選ばれたものである、請求項1または請求項2に記載の共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
  4. 縮合リン酸エステル系化合物(c)が、下記一般式(1)で示される化合物から選ばれたものである、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
    Figure 0003953825
  5. 一般式(1)で示される化合物が、フェニレンビス(ジキシレンニルホスフェート)、または2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン・トリクロロホスフィンオキサイド重縮合物のフェノール縮合物である、請求項4に記載の共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物から製造されたフィルムまたはシート。
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