JP2014237271A - 難燃性積層ポリエステルフィルム - Google Patents

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【課題】 硬化型シリコーン塗布をしても離型性と難燃性の双方を満足することができる、難燃性積層ポリエステルフィルムを提供する【解決手段】 有機リン骨格を含有する難燃性ポリエステル樹脂(A)を含有するポリエステル層(X)と、実質的にリン元素を含まないポリエステル樹脂からなるポリエステル層(Y)を有する積層ポリエステルフィルムであり、当該フィルム中のリン元素総量が0.2〜2.0重量%であり、フィルム厚みT[μm]とフィルムの絶縁破壊電圧B[kV]の比T/Bが13以下であることを特徴とする難燃性積層ポリエステルフィルム。【選択図】 図1

Description

本発明は、シリコーンの硬化を阻害させない難燃性積層ポリエステルフィルムに関するものである。
従来、OA・家電などの電気機器部材や、自動車・車両・航空機の内装材料には、主にポリ塩化ビニルのような、ハロゲン系材料が用いられてきた。これらのハロゲン系材料は難燃性を有するが、燃焼時にダイオキシンのような有害な材料を発生するため、非ハロゲン系の難燃性軟質オレフィン材料などの発明がなされている(特許文献1)。
特許文献1のような材料はそのまま単独で使用されることはなく、接着剤や粘着剤を介して部材同士が接合されて利用される。そのときは、粘着剤や接着剤にも難燃性が求められるため、ノンハロゲン系の難燃性接着剤や粘着剤に関する発明がなされている(特許文献2、特許文献3、特許文献4)。粘着剤や接着剤の離型フィルムに対しても離型性が必要だが、そのような発明はなされていない。
難燃性ポリエステルフィルムの製造技術としては、例えば、特許文献5には、有機リン系難燃剤を用いた、難燃性ポリエステルフィルムの発明が記載されている。しかしながら、当該発明のポリエステルフィルム上にシリコーンを積層させても、難燃性ポリエステルフィルム中のリン元素がシリコーンの硬化を阻害するため、難燃性は満足できても離型性を満足することができない。
特開2008−195933号公報 特開2005−112910号公報 特開2012−180495号公報 特開2005−170990号公報 国際公開2001−053377
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、硬化型シリコーン塗布をしても離型性と難燃性の双方を満足することができる、難燃性積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、ある特定のフィルム構成とすることで、優れた特性を有する難燃性積層ポリエステルフィルムを得ることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、有機リン骨格を含有する難燃性ポリエステル樹脂(A)を含有するポリエステル層(X)と、実質的にリン元素を含まないポリエステル樹脂からなるポリエステル層(Y)を有する積層ポリエステルフィルムであり、当該フィルム中のリン元素総量が0.2〜2.0重量%であり、フィルム厚みT[μm]とフィルムの絶縁破壊電圧B[kV]の比T/Bが13以下であることを特徴とする難燃性積層ポリエステルフィルムに存する。
本発明よれば、硬化型シリコーン塗布をしても離型性と難燃性の双方を満足することができる、難燃性積層ポリエステルフィルムを提供することができ、本発明の工業的価値は高い。
燃焼試験装置
本発明でいう積層ポリエステルフィルムとは、全ての層が口金から共溶融押出される共押出法により押し出されたものを延伸後、必要に応じて熱固定したものを指す。以下、ポリエステルフィルムとして2層のフィルムについて説明するが、本発明においてポリエステルフィルムは、その目的を満たす限り、3層以上の多層であっても良い。
本発明の難燃性積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステル層(X)とポリエステル層(Y)におけるポリエステルは、ポリエステル層(X)中の有機リン骨格を含有する難燃性ポリエステル樹脂(A)を除き、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。ホモポリエステルからなる場合、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものが好ましく、芳香族ジカルボン酸成分の例としては、テレフタル酸およびテレフタル酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸以外に、例えばイソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、p−オキシエトキシ安息香酸等)等を用いることができる。特に、テレフタル酸もしくはテレフタル酸ジメチルを用いることが好ましい。グリコール成分の例としては、エチレングリコール以外に、例えばジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上を用いることができる。特に、エチレングリコールを用いることが好ましい。
一方、有機リン骨格を含有する難燃性ポリエステル樹脂(A)を除き、共重合ポリエステルの場合は、30モル%以下の第三成分を含有した共重合体であることが好ましい。共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)等の一種または二種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。
いずれにしても本発明でいうポリエステルとは、通常80モル%以上、好ましくは90モル%以上がエチレンテレフタレート単位であるポリエチレンテレフタレート、エチレン−2,6−ナフタレート単位であるポリエチレン−2,6−ナフタレート等であるポリエステルを指す。
本発明のフィルムの各層を構成するポリエステル組成物の極限粘度IV[dl/g]は、それぞれ通常0.50〜0.75、好ましくは0.53〜0.70、さらに好ましくは0.58〜0.67である。IV値が0.50未満では、フィルムとした際のポリエステルフィルムが持つ優れた特徴である耐熱性、機械的強度等が劣る傾向がある。また、IV値が0.75を超えると、ポリエステルフィルム製造時の押出工程での負化が大きくなりすぎる傾向があり、生産性が低下する恐れがある。
本発明の積層フィルムの全厚みは、通常10〜250μm、一般的には25〜188μmである。
本発明のフィルムにおいて、ポリエステル層(X)の厚みに対し、ポリエステル層(Y)の厚みは、通常0.01〜0.40倍の範囲であり、好ましくは0.02〜0.30倍、さらに好ましくは0.03〜0.25倍である。かかる厚み比が0.01未満では、内層が含有する難燃剤成分のブリードアウトやポリエステルフィルムの濡れ性を阻害したり、また、フィルム表面に設けるハードコート層との耐久接着性が悪化したりすることがある。また、厚み比が0.40を超えるとフィルムの最外層中に通常配合する滑剤粒子に起因するヘーズ値が高くなり、フィルムの透明性が悪化したり、また、難燃性の効果が低減したりすることがある。
本発明の積層ポリエステルフィルム中のリン含有量Pは後述するXRFにより求められる。リン含有量Pの範囲は、0.2〜2.0重量%であり、好ましくは、0.4〜1.5重量%である。リン含有量が0.2重量%未満では、難燃性ポリエステルフィルムの持つ本来の難燃性が発現しない。一方、リン含有量が2.0重量%より多いと、テンター内での破断が多発し、たとえ製膜できたとしても難燃性に関しては良好であるが、機械的強度や耐ブリード性の低下が激しく好ましくない。
また、有機リン骨格を含有する難燃性ポリエステル樹脂(A)の配合比率は、コスト面、マシーン装置への負荷等を考慮すると、よりリン濃度を高めたリン共重合ポリエステルを用いることが望ましく、当該発明では、50%未満としている。
本発明では、ポリエステル層(X)に含有させる有機リン骨格として、下記化学式で表される化合物がエステル形成により、ポリエステル中に介入した難燃性ポリエステル樹脂(A)を使用することが好ましい。
Figure 2014237271
上記式中、RおよびRは、それぞれ独立して、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基から選ばれる炭化水素基であり、mおよびnは0〜4の整数であり、Bは、イソシアネート基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基から選ばれる官能基である。
上記の直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などを例示することができる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、o-キシリル基などを例示することができる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニル−プロピル基、フェニル―イソプロピル基、フェニル―n−ブチル基、フェニル−sec−ブチル基、フェニル−イソブチル基、フェニル−tert−ブチル基などを例示することができる。シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを例示することができる。
Bは特に望ましくは、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基である。これら反応性官能基がないリン化合物を使用した場合、離型層内でリン化合物が低分子量状態で存在するため、粘着剤と接したとき、移行成分となる。
具体的には下記化学式(2)〜(5)で表されるものを例示できるが、これらの例に限った化合物でなくても構わない。
Figure 2014237271
Figure 2014237271
Figure 2014237271
Figure 2014237271
また、本発明で用いられる難燃性ポリエステル樹脂(A)を製造する際に、上記有機リン構造体をポリエステル製造系に添加する方法については特に限定されない。すなわち、例えば、ジカルボン酸ジエステルとジオールとのいわゆるエステル交換法によりポリエステルを製造する際には、エステル交換反応の際に難燃化合物を添加してもよいし、エステル交換反応後の重縮合反応前または重縮合の比較的初期段階で添加することもできる。また、ジカルボン酸とジオールとのいわゆるエステル化法によりポリエステルを製造する際においても任意のエステル化段階で添加することができる。
本発明の積層ポリエステルフィルムの絶縁破壊電圧B[kV]は後述する方法により求められる。フィルム厚みT[μm]と絶縁破壊電圧B[kV]の比T/Bは、近年のパーソナルコンピューターやスマートフォン、タブレット他の電子機器、コンデンサーなどの絶縁材料に求められている、各フィルム厚みにおける電気特性を考慮すると、13以下が求められる。また、T/Bの下限値は特に設けないが、現実的には2である。
本発明におけるポリエステル層(X)およびポリエステル層(Y)中には、易滑性付与を主たる目的として粒子を配合しても構わない。本発明に用いる微細な不活性粒子としては、平均粒径が0.1〜5.0μm、さらには平均粒径が0.5〜3.0μmの粒子が好ましい。平均粒径が0.1μm未満では、粒子が凝集しやすく、分散性が不十分となる、またフィルムの巻き特性が劣り、作業性が悪くなる傾向がある。また、平均粒径が5.0μmを超えると、フィルム表面の平面性が損なわれたりする恐れがあり、後工程において離型層を設ける場合等に不具合を生じることがある。
また、粒子の添加量は0.005〜0.5重量%、さらには、0.01〜0.1重量%の範囲が好ましい。粒子含有量が0.005重量%未満の場合には、フィルムの易滑性が不十分になる場合があり、一方、0.5重量%を超えて添加する場合にはフィルム表面の平滑性が不十分になる場合がある。
配合する粒子の種類は易滑性付与可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、無機粒子および/ または有機粒子のスラリーを混合することができる。例としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、リン酸リチウム、リン酸マグネシム、フッ化リチウム、ゼオライト、セライト、カオリン、タルク、カーボンブラック、および特公昭59−5216号公報に記載されたような架橋高分子微粉体、ジビニルベンゼン重合体、スチレン・ジビニルベンゼンの共重合体、各種イオン交換樹脂の他、アントラキノン等の有機顔料が例示されるが、もちろんこれらに限定されるものではない。液状スラリーとして供給できる粒子であればその種類は特に限定されない。この際、配合する不活性粒子は単成分でもよく、また2成分以上を同時に用いてもよい。
ポリエステル中に粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、ポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステル交換反応終了後、重縮合反応を進めてもよい。また、ベント付き混練押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または混練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレンドする方法などによって行われる。その際の押出機としてはベント付きの二軸押出機が好ましい。粒子の分散改良のためには、同方向二軸押出機よりも異方向二軸押出機の方が好ましい。
ポリエステル層(X)およびポリエステル層(Y)を形成するための溶融押出機は、単軸押出機でもベント式二軸押出機でも構わないが、ベント式二軸押出機を用いるほうが好ましい。単軸押出機を用いる場合は、ポリエステルの極限粘度低下防止のため、ポリエステルレジン中の水分を乾燥除去した後、溶融押出を行う必要がある。ベント式二軸押出機を用いる場合は、ポリエステル層(X)の形成の段落にて記載されている内容と同様な方法をとることで、ポリエステルの極限粘度低下防止が可能となる。
ベント式二軸押出機の脱気効率は、一定の押出量に対しスクリュー回転数の高い方が良好であると言える。すなわち、一定の押出量に対し、スクリュー回転数を増大させるとスクリュー表面に存在するポリエステルの表面を強制的に更新することができ、その分、溶融ポリエステルからの脱気効率が増大することになる。そして、その結果、ポリエステルの極限粘度IVの保持率が改善される。
ベント付き二軸押出機のシリンダーの内径(直径)をD(mm)とした際、単位時間当たりの押出量Q(kg/h r)とスクリュー回転数N(rpm) とが次の式( I )、好ましくは次の(II) 式、さらに好ましくは次の(III) 式を満足する条件下に溶融押出しを行う点にある。斯かる条件を満足することにより、スクリューの剪断作用による過度の発熱を抑制しつつ脱気効率を高め、ポリエステルの極限粘度:IV低下を防止することができる。
Figure 2014237271
Figure 2014237271
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次の(IV)式に示す条件では、回転数が押出量に対して高すぎるため、スクリューの剪断による発熱が過多となりIV保持率が悪化する傾向がある。また、次の( V ) 式に示す条件では、回転数が押出量に対して低すぎるため、減圧下での溶融樹脂表面の更新度が低下して十分な脱気が行えずに極限粘度IV保持率が悪化する傾向がある。
Figure 2014237271
Figure 2014237271
実質的に未乾燥のポリエステルを使用した場合、当該ポリエステルの内部の水分は、ベント孔からの減圧作用によって脱気される。水分の脱気効率を高めるため、ベント孔の減圧度は、通常40mmHg以下、好ましくは30mmHg以下、さらに好ましくは10mmHg以下とされる。
リン元素を実質的に含まないポリエステル樹脂からなるポリエステル層(Y)の「実質的にリン元素を含有しない」とは、リン元素濃度が300ppm未満のことを定義する。なお、ポリエステル層(Y)中のさらに好ましいリン元素濃度は150ppm未満であり、特に好ましくは120ppm未満であり、最も好ましくは40ppm未満である。ポリエステル層(Y)に含まれるリン濃度が300ppm以上だと、ポリエステル層(Y)上に硬化型シリコーンを塗布したときの硬化阻害がおきるため、離型性の観点から好ましくない。
本発明の積層ポリエステルフィルムとは、全ての層が口金から共溶融押出しされる共押出法により、押出されたものが二軸方向に延伸、熱固定されたものが好ましい。共押出方法としては、フィードブロックタイプまたはマルチマニホールドタイプにいずれを用いてもよい。本発明の積層ポリエステルフィルムの製造方法をさらに具体的に説明するが、本発明の構成要件を満足する限り、以下の例示に特に限定されるものではない。
有機リン構造体を含有するポリエステルX層を構成する原材料と、ポリエステルY層を構成する原材料を所定量各々別の溶融押出装置に供給し、当該ポリマーの融点以上の温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーを押出口金内において層流状で接合させてスリット状のダイから押出す。回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
本発明においては、このような方法で得られたシートを二軸方向に延伸してフィルム化する。延伸条件について具体的に述べると、前記未延伸シートを縦方向に70〜145℃で2〜6倍に延伸し、縦一軸延伸フィルムとした後、フィルムの少なくとも片面に塗布液を塗布し、適度な乾燥を施すか、あるいは未乾燥で、横方向に90〜160℃で2〜6倍延伸を行い、150〜250℃で1〜600秒間熱処理を行うことが好ましい。この際、熱処理の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向および/または横方向に0.1〜20%弛緩する方法が好ましい。また、必要に応じて再縦延伸および/または再横延伸を付加することも可能である。
層の構成としては、ポリエステル層(Y)が、難燃性積層ポリエステルフィルムの少なくとも片方の外層にあることが好ましく、X/Y構成、Y/X/Y構成などが考えられる。二層構成であるX/Y構成の難燃性積層ポリエステルフィルムであれば、硬化型シリコーン塗布層を設ける場合、リン元素を実質的に含まないポリエステル層(Y)上に設けてある必要があり、Y/X/Y構成であれば、いずれか一方の面に塗布層が設けられている必要がある。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(1)リン元素量P[ppm]
XRF:蛍光X線分析装置(島津製作所社製型式「XRF−1800」)を用いて、下記表1に示す条件下で、単枚測定で、積層ポリエステルフィルムのリン元素量[ppm]を求めた。
Figure 2014237271
(2)フィルムの厚さT[μm]
マイクロメーターで測定した。
(3)絶縁破壊電圧B[kV]
JIS C 2110に準じ評価した。電流:交流(AC)、電極:正=25mmΦ、負=75mmΦの条件下、大気中下にて評価を実施した。
(4)極限粘度[dl/g]
ポリエステルチップをサンプリングする場合は粉砕する。ポリエステルフィルムをサンプリングする場合はカッターやはさみなどで適宜必要量を予め裁断する。得られたサンプルを、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の中に、0.2(g/dl)となるよう精秤して添加する。150℃で20分間かけて溶解させた後、徐々に室温まで冷却させた。毛細管粘度計を用いて、溶液の流下時間、および、溶媒のみの流下時間を測定し、それらの時間比率から、Hugginsの式を用いて、極限粘度(dl/g)を算出した。その際、Huggins定数を0.33と仮定した。
(5)製膜性の評価
無定形シートを縦延伸後、横延伸する際、横延伸機(テンター)において、延伸時にフィルムが破断する状況を、下記3ランクの基準で判定評価した。
○:ほとんどフィルム破断を起こさず生産性良好
△:時折フィルム破断を生じ、生産性に劣る
×:常に破断を生じ、生産性は全くない
(6)難燃性
I:試験片作成
フィルム試験片として、200mm×50mmに裁断し、試料の一端(下部)から125mmの所で、試料の幅を横切って標線を入れる。シリコーンコート面が内側になるように、試料の縦軸を直径12.7mmのマンドレルの縦軸に硬く巻きつけて、125mmの線が外側に露出する、長さ200mmの巻かれた円筒になるようにする。試料の外にはみ出た縁は、125mmの標線(筒の上部)の上方75mmの間で、粘着テープにより固定する。そしてマンドレルを引き抜く。
II:状態調節
上記で得られた試験片を、23℃および50%の相対湿度で、48時間前処理をする。
III:燃焼試験手順
・試験片固定
図1に記載の燃焼試験装置を使用し、試料の縦軸を垂直にして、上端の長さ6mmの位置で、強いスプリング付きのクランプで固定し、筒の上端が閉じて試験中に煙突効果を生じないようにする。試料の下端は、最大厚が6mmの厚さにした、1枚の水平な0.05gの脱脂100%の綿(50mm×50mm)より、300mm上にあるようにする。
・バーナーの調整
バーナーから高さ15mmの青炎が出るように調整する。その炎を出すためにはガスの供給とバーナーの空気入口を調整して、15mmの先端が黄色い青い炎が出るようにする。そして黄色い先端が丁度消えるまで空気の供給を増やす。再度炎の高さを測定して、必要に応じて再調節をする。なお、バーナーへのメタンガス供給は、ASTMD5207に準じた方法で流量を調整する。
・一回目の接炎
炎は、試料の巻かれていない方の下端の中心点を中心にあて、バーナーの先端は試料の下端のその点から10mm下にあるようにして、その距離で3秒続ける。ただし、試料の長さまたは位置のあらゆる変化に応じてバーナーを移動させる。接炎中に溶融または発煙物質が滴下する場合は、バーナーの角度を45度までの範囲で傾けて、バーナーの管の中にその物質が落下するのを防ぐのにちょうど十分なだけ試料の下から移動させる。しかし、その間もバーナーの先端の中心と試料の残存部分間は10mm±1mmの間隔を保たなければならない。試料に3秒間接炎すると、直ちにバーナーを試料から毎秒約300mmの速度で少なくとも150mm遠ざけて、同時に計時装置により残炎時間tを秒で計り始める。そしてそのtを記録する。
・二回目の接炎
試料の残炎が消滅した時点で(バーナーを試料から150mm離れたところまで完全に取り去っていない状態であっても)、直ちにバーナーを試料の下に持ってきて、試料の残りの部分から10mm±1mm離れた箇所にバーナーを保持しておく。ただし、必要に応じてバーナーを動かして、妨害物のない状態で落下物の自然挙動が確認できるようにする。この試料に3秒の接炎を行った後、直ちに毎秒約300mmの速度で少なくとも150mm遠ざけて、同時に計時装置により残炎時間tを秒で計り始める。
・難燃性評価基準
下記表1に記載の基準で評価した。
Figure 2014237271
(7)離型性
試料フィルムの離型層に粘着テープ(日東電工製「No.31B」)を貼り付けた後、50mm×300mmのサイズにカットし、室温にて1時間放置後の剥離力を測定する。剥離力は引張試験機((株)インテスコ製「インテスコモデル2001型」)を使用し、引張速度300mm/分の条件下、180°剥離を行った。
○:50mN/cm未満
△:50mN/cm 以上 100mN/cm未満
×:100mN/cm以上
(8)残留接着性
A サンプリング方法
試料の測定面およびブランクとしてナフロンテープの片面に粘着テープ;日東電工製「No.31B」を貼り合わせる。
B 調整
100℃に加熱したオーブン内で、1時間加熱処理する。次いで20mm幅に切り出し、常温常湿に1時間放置する。予め用意しておいた専用SUS304板の表面をエタノールで拭き、乾いたガーゼで拭き上げた面に、試験片から剥がしたNo,31テープを圧着させる。
C 評価
測定試料およびステンレス板を引張試験機に取り付けて、剥離速度300mm/min、剥離角度180度の条件下で剥離力を測定する。
D 残留接着率の計算方法と評価基準
残留接着率=試料測定面貼合せ品の接着力/ナフロンテープ貼合せ品の接着力×100 残留接着性について、下記評価基準を設けた。
◎:残留接着率が95%以上
○:残留接着率が90%以上95%未満
△:残留接着率が80%以上90%未満
×:残留接着率が80%未満
<硬化型シリコーン離型剤組成−A>
硬化型シリコーン樹脂 (X−62−5039:信越化学社製) 20部
架橋剤 (X−92−185:信越化学社製) 0.4部
触媒 (PL−5000:信越化学社製) 1.0部
MEK/トルエン/n-ヘプタン混合溶媒(混合率は1:1:1)
<ポリエステル(1)の製造法>
1個のスラリー調製槽、およびそれに直列に接続された2段のエステル化反応槽、および2段目のエステル化反応槽に直列に接続された3段の溶融重縮合槽からなる連続式重合装置を用い、スラリー調製槽に、テレフタル酸とエチレングリコールを重量比で100:45の割合で連続的に供給すると共に、エチルアシッドホスフェートのエチレングリコール溶液を、生成ポリエステル樹脂に対してリン原子としての含有量が4重量ppmとなる量で連続的に添加して、攪拌、混合することによりスラリーを調製し、このスラリーを、窒素雰囲気下で267℃、相対圧力100kPa、平均滞留時間4時間に設定され、反応生成物が存在する第1段目のエステル化反応槽に連続的に流量120kg/hrで供給し、次いで、第1段目のエステル化反応生成物を、窒素雰囲気下で265℃、相対圧力5kPa、平均滞留時間2時間に設定された第2段目のエステル化反応槽に連続的に移送して、さらにエステル化反応させた。その際、第2段エステル化反応槽に設けた上部配管を通じて、エチレングリコールを生成するポリエステル樹脂に対して322モル/トンになる量を連続的に供給した。この場合、第2段エステル化反応槽におけるエステル化率は97%であった。
上述のエステル化反応生成物を、移送配管を経由して第1段重縮合反応槽に連続的に供給した。このとき移送配管に設けた移送ポンプの吐出圧は500kPaであった。移送配管中のエステル化反応生成物に、酢酸マグネシウム4水和物のエチレングリコール0.6 重量%溶液を得られるポリエステル樹脂1t当たりのマグネシウム原子としての含有量が0.165モル/樹脂tとなる量で連続的に添加した。添加配管を使用して、テトラブチルチタネートのエチレングリコール溶液を生成ポリエステル樹脂に対してチタン原子としての含有量が4重量ppmとなる量だけ連続的に添加した。
溶融重縮合の反応条件は、第1段重縮合反応槽が269℃、絶対圧力4kPa、平均滞留時間1時間であり、第2段重縮合反応槽は274℃、絶対圧力0.4kPa、平均滞留時間0.9時間、第3段重縮合反応槽は277℃、絶対圧力0.2kPa、平均滞留時間1時間であった。第3段重縮合反応槽から取り出した溶融重縮合反応生成物は、ダイからストランド状に押出して冷却固化し、カッターで切断して1個の重さが平均粒重24mgのポリエステル樹脂チップ:ポリエステル(1)とした。ポリエステル(1)の極限粘度は0.61(dl/g)。
<ポリエステル(2)の製造法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒としてテトラ−n−ブチルチタネートを得られるポリエステル樹脂1t当たりのチタン原子としての含有量が5g/樹脂tとなる量で加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、平均粒子径2 .5μmのシリカ粒子のエチレングリコールスラリーを、粒子のポリエステルに対する含有量が0.06 重量%となるように添加し、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.60(dl/g)に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、ポリエステルのチップを得た。
上記で、得られたポリエステルチップを真空下220℃で固相重合し、ポリエステル(2)を得た。極限粘度は0.85(dl/g)。
<ポリエステル(3)の製造法>
ポリエステル(1)を出発原料とし、窒素雰囲気下で約160℃に保持された攪拌結晶化機内に滞留時間が約60分となるようにチップが重ならないようにした状態で連続的に供給して結晶化させた後、塔型の固相重縮合装置に連続的に供給し、窒素雰囲気下215℃で、得られるポリエステル樹脂の極限粘度が0.83(dl/g)となるように滞留時間を調整して固相重縮合させ、ポリエステル(3)を得た。
<ポリエステル(4)の製造法>
攪拌機、温度計、ガス吹き込み口、および蒸留口を備えた内容積3Lのガラス製フラスコに9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド(下記化学式(2))7.8molとエチレングリコール25.97molを加え、成分を溶解させるため、内容物の温度が100℃になるまでフラスコを加熱した。次いで、攪拌しながらイタコン酸7.96molを添加し、蒸留口から減圧器を介して、フラスコを30Torrの真空状態で加熱し、内容物を沸騰させた。この時点で、蒸留口の留出速度を調製することで、生成した水を除去した。さらに、内容物の沸騰状態を維持したまま、フラスコ内の温度を上昇させ、それに対応させて、減圧度も低下させていった。その内訳として、内容物の温度が185℃になるまでに4時間を要し、この時点での減圧度は430Torrであった。さらに、加熱を続け、最終的に内容物の温度が200℃になるまで加熱していった。この点を確認後、反応機に窒素ガスを吹き込んでフラスコを常圧に戻した。反応混合物は下記化学式(3)のエチレングリコール溶液である。また、減圧下、エチレングリコールを除去することにより、固形状の下記化学式(3)の化合物を精製できる。
Figure 2014237271
Figure 2014237271
化学式(3)で示される化合物をポリマー鎖に対し、リン元素量が3.00重量%にとなるよう添加すること以外はポリエステル(1)と同様の方法でポリエステル(4)を得た。得られたポリエステルの粘度は0.63であった。ポリエステル(4)の概念図を化学式(4)に示す。
Figure 2014237271
<ポリエステル(5)の製造法>
ポリエステル(4)の製造において、化学式(3)の化合物の添加量をポリマー鎖に対するリン元素量を5.00重量%とする以外は、ポリエステルCと同様の方法でポリエステル(5)を得た。得られたポリエステルの粘度は0.61であった。
<ポリエステル(6)の製造法>
テレフタル酸43重量部と 、エチレングリコール19重量部のスラリーを、予めビス( ヒドロキシエチル)テレフタレート50重量部が仕込まれ、温度250℃ 、相対圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行った。このエステル化反応生成物を重縮合槽に移送した。エステル交換反応生成物が移送された前記重縮合槽に、引き続いて正リン酸および二酸化ゲルマニウムをエチレングリコール溶液として順次5分間隔で添加した。なお、正リン酸は、リン原子として樹脂1トンあたり32.2モル、二酸化ゲルマニウムについては、ゲルマニウム原子として、樹脂1トンあたり0.6モル含有するように添加した。その後、反応系内を2時間30分かけて225℃から280℃まで昇温すると共に、85分で常圧から400Pa(絶対圧力)に減圧して、同圧を保持しつつ、極限粘度0.63(dl/g)に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、ポリエステル(6)を得た。ポリエステル(6)の極限粘度は0.63(dl/g)。
<ポリエステル(7)>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール200重量部とを出発原料とし、エステル交換触媒として、酢酸マグネシウム・4水和物を得られるポリエステル樹脂1tあたりのマグネシウム含有量が46g/樹脂tとなる量で、加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、平均粒子径2 .5μmのシリカ粒子、エチルアシッドホスフェート、酢酸マグネシウム・4水和物、そしてテトラ−n−ブチルチタネートとの混合物からなるエチレングリコールスラリー溶液を添加し、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。なお、エチレングリコールスラリー溶液中の各化合物の量は、得られるポリエステルに対する含有量について、シリカ粒子は3.0重量%となるように、エチルアシッドホスフェートについてはリン元素量として74g/樹脂tとなるように、酢酸マグネシウム・4水和物については、マグネシウム元素量として46g/樹脂tとなるように(エステル交換時に添加したマグネシウムも含めて、マグネシウム元素量として92g/樹脂tとなる)、テトラ−n−ブチルチタネートについてはチタン元素量として5g/樹脂tとなるように、調整してある。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.60に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、ポリエステル(7)を得た。極限粘度は0.60(dl/g)。
<ポリエステルフィルムの製造>
以下、本発明における難燃性ポリエステル樹脂(A)とはポリエステル(4)もしくは(5)を指す。また、各層のレジン極限粘度とは、溶融押出装置に通す前の原材料の計算粘度のことを指す。
実施例1:
上記ポリエステル(2)、ポリエステル(4)およびポリエステル(7)を53:43:4の比率で混合したポリエステルをポリエステル層(X)の原料とし、上記ポリエステル(1)およびポリエステル(7)を95:5の比率で混合したポリエステルをポリエステル層(Y)の原料とした。ポリエステル層(X)について、シリンダー内径Dは90mmのベント付二軸押出機を用いて、吐出量Qは500kg/hr、スクリュー回転数Nは140rpm、ベント孔の減圧度は8mmHgとし、ポリエステル層(Y)について、シリンダー内径Dは44mmのベント付二軸押出機を用いて、吐出量Qは45kg/hr、スクリュー回転数Nは150rpm、ベント孔の減圧度は8mmHgとした。双方の原料を二軸押出機中280℃で溶融混練し、得られた溶融体を多層Tダイ内でX/Y=91.8/8.2の構成比となるように合流させてスリット状に押出しする。静電印加密着法を用いて表面温度を30℃に設定したキャスティングドラム上で急冷固化させて未延伸の2種2層からなる積層シートを得た。得られたシートを縦方向に83℃で3.3倍延伸した後、予熱/横延伸/熱固定1/熱固定2/熱固定3/冷却の各ゾーンにおける温度[℃]を95/110/200/221/180/125℃に設定したテンターに導くことでフィルム製膜を行った。得られたフィルムの平均厚さは50μmであった。得られたフィルムのポリエステル層(Y)側に、予め用意した硬化型シリコーン離型剤組成−Aからなる離型剤溶液を、塗布量(乾燥後)が0.12g/mになるようにリバースグラビアコート方式により塗布し、160℃で1分乾燥させた。得られたシリコーン塗布フィルムの特性および評価結果を下記表3に示す。
実施例2〜4:
表3に示す配合比、運転条件で行なうことを除いて、実施例1と同様の方法で、シリコーン塗布フィルムを得た。シリコーン塗布フィルムの特性および評価結果を下記表3に示す。
比較例1〜7:
表4に示す配合比、運転条件で行なうことを除いて、実施例1と同様の方法で、シリコーン塗布フィルムを得た。シリコーン塗布フィルムの特性および評価結果を下記表4に示す。
Figure 2014237271
Figure 2014237271
本発明のポリエステルフィルムは、離型性と難燃性が求められる用途のフィルムとして好適に利用することができる。
1 クランプ
2 粘着テープ
3 125mm標線
4 バーナー
5 綿

Claims (4)

  1. 有機リン骨格を含有する難燃性ポリエステル樹脂(A)を含有するポリエステル層(X)と、実質的にリン元素を含まないポリエステル樹脂からなるポリエステル層(Y)を有する積層ポリエステルフィルムであり、当該フィルム中のリン元素総量が0.2〜2.0重量%であり、フィルム厚みT[μm]とフィルムの絶縁破壊電圧B[kV]の比T/Bが13以下であることを特徴とする難燃性積層ポリエステルフィルム。
  2. 有機リン骨格が下記化学式で表される構造体に由来し、当該構造体がエステル形成により、ポリエステル中に介入した構造を有する難燃性ポリエステル樹脂(A)を含有する請求項1に記載の難燃性積層ポリエステルフィルム。
    Figure 2014237271
    (上記式中、R およびRは、それぞれ独立して、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基から選ばれる炭化水素基であり、mおよびnは0〜4の整数であり、Bは、イソシアネート基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基から選ばれる官能基である)
  3. ポリエステル層(X)が、50重量%未満の難燃性ポリエステル樹脂(A)を含有し、ベント式二軸押出機により押出してなる請求項1または2に記載の難燃性積層ポリエステルフィルム。
  4. ポリエステル層(Y)が少なくとも片側の外層にあることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性積層ポリエステルフィルム。
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