JP2002121362A - 難燃性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリエステル樹脂組成物

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JP2002121362A
JP2002121362A JP2000310710A JP2000310710A JP2002121362A JP 2002121362 A JP2002121362 A JP 2002121362A JP 2000310710 A JP2000310710 A JP 2000310710A JP 2000310710 A JP2000310710 A JP 2000310710A JP 2002121362 A JP2002121362 A JP 2002121362A
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JP
Japan
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resin composition
polyester resin
flame retardant
flame
sheet
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JP2000310710A
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English (en)
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Minoru Murata
稔 村田
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Achilles Corp
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Achilles Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化ビニル系樹脂に替わる素材を用い、さら
にハロゲン系の難燃剤を使用することなく、透明性を有
し、かつ柔軟性に優れ、取扱いが容易な難燃性合成樹脂
フィルムまたはシートを製造し得る樹脂組成物の提供。 【解決手段】 ポリエステル系樹脂100重量部に対し
て、5〜50重量部の芳香環を有する縮合リン酸エステ
ル、および5〜50重量部のアセチル化グリセリドを添
加してなる難燃性ポリエステル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性樹脂組成物
に係り、シートやフィルム等(以下「フィルム・シー
ト」)、特に間仕切りシートへの加工に好適な、柔軟
性、透明性を有する難燃性ポリエステル系樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、工場等における間仕切りある
いはカーテンには、柔軟で、透明性があり、難燃性を有
する合成樹脂製のフィルム・シートが使用されている。
この種の要求を満たす合成樹脂製フィルム・シートとし
ては、塩化ビニル系樹脂製軟質フィルム・シートが用い
られているが、廃棄処分する場合には、焼却時に酸性ガ
スを発生し、地球環境上好ましいものとはいえない。
【0003】そこで、塩化ビニル系樹脂に替わる素材に
よる難燃性合成樹脂フィルム・シートの開発・検討が、
これまで積極的に行われてきている。その結果、塩化ビ
ニル系樹脂に替わる樹脂成分を素材とし、難燃性を有す
るオレフィン系樹脂フィルム・シートが製造されるもの
の、透明性と柔軟性を兼ね備えたものを得ることは難し
かった。
【0004】また、ハロゲン系難燃剤の添加により難燃
性を付与することも知られている。しかし、焼却時に
は、酸性ガスを発生するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
塩化ビニル系樹脂に替わる素材を用い、さらにハロゲン
系の難燃剤を使用することなく、透明性を有し、かつ柔
軟性に優れ、取り扱いが容易な難燃性合成樹脂フィルム
・シートを製造し得る樹脂組成物を提供することを課題
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めの本発明は、ポリエステル系樹脂100重量部に対し
て、5〜50重量部の芳香環を有する縮合リン酸エステ
ル、および5〜50重量部のアセチル化グリセリドを添
加してなる難燃性ポリエステル樹脂組成物である。
【0007】すなわち本発明は、塩化ビニル系樹脂に替
わる素材としてポリエステル系樹脂を選択し、そこにリ
ン酸エステル系の難燃剤として、芳香環を有する縮合リ
ン酸エステルと、アセチル化グリセリドを併用して添加
する点に特徴を有する。本発明の樹脂組成物は、かかる
組成とすることにより、透明性に優れ、柔軟性が良好な
フィルム・シートに成形し得る特性を有するのである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明が提供する樹脂組成物で使
用し得るポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート
(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PC
T)、テレフタル酸・エチレングリコール・1,4−シ
クロヘキサンジメタノールの共重合体(PET−G)等
を挙げることができる。また、イソフタル酸、ネオペン
チルグリコール、シクロヘキサンジオール等を共重合し
たものであってもよい。
【0009】一方、本発明で使用するポリエステル系樹
脂に添加される難燃剤としての芳香環を有する縮合リン
酸エステルは、その種類は特に限定されないが、耐熱
性、加工性、あるいは耐水性の面から、融点が80〜2
50℃の縮合リン酸エステルが好ましい。
【0010】本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物に
あっては、上記した芳香環を有する縮合リン酸エステル
の添加量は、ポリエステル系樹脂100重量部に対し
て、5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部であ
る。5重量部未満であると、難燃性が不足し、また50
重量部を超えると成形したフィルム・シートの機械的強
度が落ち、かつコストが高くなる割には、難燃性の向上
があまり見られない。
【0011】一方、上記の芳香環を有する縮合リン酸エ
ステルと併用して添加されるアセチル化グリセリドの添
加量は、ポリエステル系樹脂100重量部に対して、5
〜50重量部、好ましくは20〜40重量部である。5
重量部未満であると、成形したフィルム・シートの柔軟
性が得られず、また50重量部を超えると加工が困難な
ものとなり、成形品同士がブロッキングを起し、その取
り扱いが困難となる。
【0012】本発明で使用されるアセチル化グリセリド
とは、グリセリンの1つ又は2つのOH基を脂肪酸との
エステルとし、残りのOH基の少なくとも1つをアセチ
ル化した(酢酸とのエステルとした)ものである。グリ
セリンとエステルを形成する脂肪酸としては、ステアリ
ン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノレン酸等が挙げ
られる。
【0013】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、
滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、強化剤、顔料、無機/有機充填剤等の各種添加剤を
添加することもできる。この種の添加剤の種類およびそ
の添加量は、特に限定されるものではなく、従来からポ
リエステル系樹脂に使用されている添加剤を、目的に応
じ、従来と同様の添加量にて添加すればよい。
【0014】本発明が提供する難燃性のポリエステル樹
脂組成物は、特に、工場における間仕切りやカーテン等
のシート状、あるいはフィルム状の成形品として成形さ
れ、使用される。そのような成形品を得るには、本発明
の樹脂組成物をバインダーミキサー、2軸押出機、混錬
押出機、ロール等で溶融・混錬した後、カレンダー法や
Tダイ押出機により、押出成形し、適宜所望の厚さを有
するフィルム・シートとして製造することができる。な
お、成形品の厚さは一概に限定し得ず、得られるフィル
ム・シートの用途によって異なり、例えば、工場の間仕
切り、カーテンの場合には、0.01〜1mm程度の厚
みを有するシート状物に成形すればよい。
【0015】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されず、種
々の変形もまた本発明の範囲に包含されるものである。
【0016】実施例1〜5/比較例1〜3:下記表1に
示す配合のポリエステル系樹脂と難燃剤を同時に混練り
し、8インチ2本ロールにより、厚さ200μmのフィ
ルムを得た。なお、比較例1の樹脂組成物は、難燃剤と
して芳香環を有する縮合リン酸エステルのみを配合し、
比較例2の樹脂組成物にあっては、難燃剤としてアセチ
ル化グリセリドのみを配合し、比較例3の樹脂組成物に
あっては、難燃剤としてアセチル化グリセリドと、リン
酸アンモニウム系の難燃剤を併用した。
【0017】得られたフィルムについて、その透明性、
柔軟性および難燃性を試験した。それらの結果を合わせ
て、表中に示した。
【0018】
【表1】
【0019】*1 Eastar PETG 6763
(イーストマンケミカル社製) *2 PX200(大八化学社製) *3 PL012(理研ビタミン社製) *4 テラージュ C60(チッソ社製)
【0020】*5:透明性評価は、目視により判定し
た。 ○ 透明である × 不透明である
【0021】*6:柔軟性評価は、触感により判定し
た。 ○ 軟質である △ 半硬質である × 硬質である
【0022】*7:難燃性の評価は、消防法施行規則第
4条の3に定める、45°ミクロバーナー法に基づく評
価で行った。 ○ 合格 × 不合格
【0023】表中の結果からも明らかなように、本発明
の樹脂成分で成形されたフィルムにあっては、比較例の
フィルムに比べ、透明性もよく、柔軟であり、また難燃
性も良好なものであることが理解される。
【0024】
【発明の効果】本発明が提供する難燃性ポリエステル樹
脂組成物は、上記の構成を採用することにより、難燃性
に優れ、柔軟性があり、さらに透明性に優れたフィルム
状あるいはシート状に成形した製品に好適に使用し得る
難燃性樹脂組成物である。したがって、本発明の難燃性
樹脂組成物は、工場の間仕切り、カーテン等、難燃性、
透明性ならびに柔軟性が要求されるシート状物の製造用
の樹脂組成物として有用なものである。特に、塩化ビニ
ル系樹脂組成物に替わるものであり、その廃棄処理が地
球環境の保護に対応する点で、特に優れたものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル系樹脂100重量部に対し
    て、5〜50重量部の芳香環を有する縮合リン酸エステ
    ル、および5〜50重量部のアセチル化グリセリドを添
    加してなる難燃性ポリエステル樹脂組成物。
JP2000310710A 2000-10-11 2000-10-11 難燃性ポリエステル樹脂組成物 Pending JP2002121362A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004060990A2 (en) * 2002-12-20 2004-07-22 Eastman Chemical Company Flame retardant polyester compositions for calendering
US8071695B2 (en) 2004-11-12 2011-12-06 Eastman Chemical Company Polyeste blends with improved stress whitening for film and sheet applications
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US11396576B2 (en) 2016-08-18 2022-07-26 Eastman Chemical Company Oriented films and shrink films comprising polyesters which comprise tetramethylcyclobutanediol and ethylene glycol

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