JP3874540B2 - 部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に艶消し効果、加工性、防湿性に優れた塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、建設、自動車、電線、電気電子機器、日用雑貨に使用されるシート、ホース、チューブ、パッキン、ガスケット、保護材、被覆材、静電気や電磁波シールド材について、外観表面の良好な艶消しが要望されている。これには、テトラヒドロフラン(THF)不溶ゲル分を含む部分的に架橋された塩化ビニル系樹脂からなる軟質の部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物を使用して、押出成形品の表面に艶消し性を持たせる手法が普及している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この手法には次の問題点があった。
▲1▼所定の機械的物性を得るために 160℃以上の成形温度を必要としたり、高速吐出によって、又はダイス圧力が掛かりやすい薄肉成形品を押出す際、成形品の表面に光沢が発生する。この現象は成形品の色にかかわらず発生するが、特には白色、ベージュ系といった淡い色よりも、黒などに代表される濃暗色で顕著である。
▲2▼艶消し性の風合いもまちまちで、要望される肌理(きめ)の細かい外観を得ることが必ずしもできなかった。
▲3▼部分架橋塩化ビニル系樹脂を使用するため、架橋レジンの崩壊が不十分となり、フィッシュアイが発生しやすかった。
▲4▼部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物は、練りムラ、流動ムラ(分流)、メヤニ、スジ、ひび割れ、光沢ムラ(艶消しムラ)を発生する場合があった。
▲5▼部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物に吸湿性の高い可塑剤やフィラー等が含まれる場合、塩化ビニル系樹脂間や、塩化ビニル系樹脂マトリックスとフィラーとの密着性が悪いと、ペレットの吸湿により成形品に気泡が発生しやすいという問題があった。特に成形品に可塑剤非移行性、難燃や帯電防止といった付加価値を付ける際、ポリエステル系可塑剤、水和物系難燃剤、カチオン系界面活性剤、カーボンブラックなどが添加されている部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物に、気泡が発生しやすかった。及び、
▲6▼カチオン系界面活性剤が添加されている部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物からなる成形品は、カチオン系界面活性剤がブリードして液膜が形成され、経時変化で艶消し性が消失するとともに、静電防止効果よりもブリード液のベタツキが勝り、一つの効果として期待されていた埃付着防止効果が消失する、
等の多くの問題点があった。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、可塑剤非移行性などの成形品の特性付与や暗色系(特に黒色系)の着色を施しても、高温成形や成形品の形状によって肌理の細かい艶消し性が消失しない、成形性に優れた塩化ビニル系樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物は、
(A)テトラヒドロフラン(THF)不溶ゲル分が3〜25重量%で残部がテトラヒドロフラン(THF)可溶分からなる塩化ビニル系樹脂 100重量部、
(B)可塑剤30〜 200重量部、
(C)塩素化ポリエチレン2〜30重量部、
(D)メタクリル酸メチルが30〜90重量%と、スチレン及び/又は下記[化4]式で示されるnが2〜9の(メタ)アクリル酸エステル及び/又はアクリル酸メチル70〜10重量%とを共重合して得られるアクリル系樹脂 0.5〜6重量部、及び
(E)一次粒子径が1.5 μm未満でBET比表面積が 2.0m2 /g以上の炭酸カルシウム10〜80重量部、からなっている。
【0006】
【化4】
【0007】
さらに、本発明の部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物には、下記[化5]式で表されるポリオルガノシロキサンと、アクリル酸エステルと共重合可能な単量体との混合物とを、乳化グラフト共重合させて得られるアクリル変性ポリオルガノシロキサン3〜40重量部を含有させることもできる。
【0008】
【化5】
【0009】
{式中のR1 、R2 及びR3 はそれぞれ同一又は異なる炭素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基、Yはラジカル反応性基、SH基又はその両方をもつ有機基であり、Z1 及びZ2 はそれぞれ同一又は異なる水素原子、低級アルキル基又は[化6]式で示されるトリオルガノシリル基、mは10,000以下の正の整数、nは1以上の整数である。}
【0010】
【化6】
【0011】
{R4 、R5 はそれぞれ同一又は異なる炭素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基、R6 は炭素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基、もしくはラジカル反応性基、SH基又はその両方をもつ有機基である。} この樹脂組成物の成形品は、さらに艶消し効果を増すとともに、カチオン系界面活性剤のブリード抑制にも優れている。
【0012】
【発明の詳細な説明】
本発明の部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物を構成する各成分について、順に説明する。
上記(A)成分であるTHF不溶ゲル分が3〜25重量%で残部がTHF可溶分からなる塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル単量体、又は塩化ビニル単量体と他単量体との混合物を懸濁重合する際、所望するTHF不溶ゲル分に応じた量のエチレン性二重結合を分子内に2個以上含有する多官能性モノマーを加えることによって得られるものを用いればよい。
例えば、GR−800T、GR−1300T、GR−1300S、GR−2500S[信越化学工業社製、製品名](これらをはじめとして、以後、使用する材料の詳細については後記する原材料リストを参照のこと)のようなTHF不溶ゲル分を含む塩化ビニル系樹脂(以下、部分架橋塩化ビニル系樹脂と称する)をそのまま使用してもよい。
【0013】
あるいは塩化ビニル単量体、又は塩化ビニル単量体と他単量体との混合物を懸濁重合して得られる、例えばTK−700、TK−800、TK−1000、TK−1300、TK−1700E、TK−2500LS、TK−2500HS、TK−2500PE、TK−2500R[信越化学工業社製、製品名]などのTHF不溶ゲル分を含まない非架橋の塩化ビニル系樹脂と併用してTHF不溶ゲル分を調整し、用いてもよいが、THF不溶ゲル分は3重量%以上にする必要がある。3重量%未満では光沢が発生し、成形品に艶消し性を与えることができず、かつ練りムラの発生など流動性が乱れる。さらには発泡防止効果が不十分となる。一方、THF不溶ゲル分が25重量%を超えると加工性が低下するので好ましくない。
【0014】
艶の出やすい成形条件下で使用する部分架橋塩化ビニル系樹脂は、THF可溶分の平均重合度が 1,000〜2,500 のものが艶消し効果に特に優れている。
また、部分架橋塩化ビニル系樹脂と非架橋塩化ビニル系樹脂とを併用する場合は、フィッシュアイを減らすために、平均重合度が部分架橋塩化ビニル系樹脂のTHF可溶分の1〜2倍の非架橋塩化ビニル系樹脂と混合することが望ましい。
【0015】
なお、本明細書において、「THF不溶ゲル分」とは、塩化ビニル系重合体1g(サンプル量)を 100ml の比色管に入れた後、これにTHF80ml 加え、常温で充分に振とうする。これを75〜85℃の湯浴中で5分間加熱振とうした後、常温まで冷却し、 100ml 標線までTHFを入れて再びよく振とうする。一昼夜静置後、上澄み液部分を10ml のピペットで抜取り、THF分を乾燥除去して樹脂分を精秤(W)し、その10倍を最初のサンプル量1gから減じ、さらにサンプル量1gで割った商を 100倍した値をTHF不溶分としたものである。すなわち、次式から求められる。
[(1g−10Wg)/サンプル1g]× 100(%)
【0016】
(B)成分である可塑剤は、例えば、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル又は炭素数11〜13程度の高級アルコールのフタル酸エステル等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、セバシン酸ジブチル等の脂肪族二塩基酸エステル類;燐酸トリブチル、燐酸トリ−2−n−エチルヘキシル、燐酸トリクレジル、燐酸トリフェニル等の燐酸エステル類;トリメリット酸−トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリブチル等のトリメリット酸エステル類;ペンタエリスリトールエステル、ジエチレングリコールベンゾエート等の多価アルコールエステル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ化エステル類;アセチルトリブチルシトレート、アセチルトリオクチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート等のクエン酸エステル類;テトラ−n−オクチルピロメリテート、ポリプロピレンアジペート、その他ポリエステル系可塑剤等が挙げられ、これらは一種単独又は2種以上の組み合わせで使用される。
【0017】
(B)成分の配合量は、(A)成分 100重量部に対して30〜 200重量部、好ましくは40〜 150重量部とされる。30重量部未満では用途に合った柔軟性を付与できない。一方、 200重量部を超えると光沢が出やすくなり、生産性、加工性が悪化する。
【0018】
(C)成分である塩素化ポリエチレンは、部分架橋塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、微細な炭酸カルシウムと相まって、肌理の細かい均一な艶消し性を増すのに寄与する。
塩素化ポリエチレンは、艶消し効果、熱安定性や流動性の観点から、分子量3万〜60万のポリエチレンを10〜50重量%塩素化して、DSC法(示差走査熱量測定)融解熱量が70J/g以下の非結晶性又は半結晶性のものがよい。DSC法融解熱量とは、示差熱量計を用い、昇温速度10℃/分で測定したDSCチャートの全結晶ピーク面積より算出した値をいい、2J/g未満であれば実質上残結晶がないことを示している。
さらに好ましくは、分子量10万〜60万のポリエチレンを20〜40重量%塩素化した塩素化ポリエチレンが、均一な艶消し性を出すために、特に望ましい。
塩素化ポリエチレンの分子量が3万未満では艶消し効果が現れない。一方、分子量が60万を超えると、塩化ビニル系樹脂への分散性が低下し、未溶融状態となり、艶消し効果が現れないばかりか、未溶融物が成形品の表面に粒状の凸部を形成し外観不良となる虞がある。
また、塩素化濃度が10重量%未満では、塩化ビニル系樹脂との相溶性が悪くなり、流動性が不均一となり成形品の艶消し性にムラが発生する。塩素化濃度が50重量%を超えると、艶消し効果が現れず熱安定性が低下する。さらに、DSC法による融解熱量が70J/gを超えると、分子中の塩素原子が極端に偏在し、脱塩素しやすくなり、部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物の熱安定性を低下させる。
この塩素化ポリエチレンの添加量は、(A)成分 100重量部に対して2〜30重量部の範囲とされる。2重量部未満では艶消し効果に乏しく、かつ流れムラが生じやすく均一な艶消し性が得られない。30重量部を超えると粘着性が増し、押出成形中にメヤニや発泡を生じたり、フィッシュアイが増加したり、粘着した部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物が焼けるという不具合がある。
【0019】
(D)成分のアクリル系樹脂は、メタクリル酸メチルが30〜90重量%の主単量体と、スチレン及び/又は前記[化4]式で示されるnが2〜9の(メタ)アクリル酸エステル及び/又はアクリル酸メチルとの共重合体である。
[化4]式で示されるnが2〜9の(メタ)アクリル酸エステルとしては、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられる。
アクリル系樹脂の主効果はフィッシュアイの削減にある。また、メヤニ防止効果もある。メタクリル酸メチル量はアクリル系樹脂の溶融性や塩化ビニル系樹脂の摩擦破壊性に影響を与える。メタクリル酸メチル量が上記した30〜90重量%より多すぎても、少なすぎても、ペレットへの混練や成形温度で十分な剪断力を与えることができず、フィッシュアイを削減する効果がない。スチレンや[化4]式で示されるnが2〜9の(メタ)アクリル酸エステル、アクリル酸メチルは、メタクリル酸メチルと共重合して、アクリル系樹脂の溶融性を調整するものである。[化4]式で示される(メタ)アクリル酸エステルはnが2〜9とされ、nが9を超えると塩化ビニル系樹脂の摩擦破壊性が低下して滑剤として作用し、フィッシュアイを削減する効果がない。
このアクリル系樹脂の添加量は、(A)成分 100重量部に対して 0.5〜6重量部の範囲から選択される。 0.5重量部未満ではフィッシュアイを削減する効果がなく、メヤニ防止効果もない。6重量部を超えると、塩化ビニル系樹脂組成物の流れに分流や練りムラが発生し、成形品の外観が悪くなるとともに、光沢が発生する。
【0020】
(E)成分の炭酸カルシウムは、一次粒子径が 1.5μm未満でBET比表面積が2.0m2/g 以上のものを(A)成分 100重量部に対して10〜80重量部添加する。添加により肌理の細かい艶消し性、均一な流動性、押出機内での脱気性を向上させる。このとき、一次粒子径が 1.5μm以上となったり、BET比表面積が 2.0m2 /g未満の炭酸カルシウムや、一次粒子径が 1.5μm未満でBET比表面積が 2.0m2 /g以上の炭酸カルシウムの添加量が10重量部未満では、肌理の細かい艶消し性が得られず、均一な流動性を得ることが困難である。さらに、塩化ビニル系樹脂組成物ペレットや成形時の発泡を防止することもできない。また、一次粒子径が 1.5μm未満でBET比表面積が 2.0m2 /g以上の炭酸カルシウムが80重量部を超えると、成形品の肌理が荒くなったり、分流、練りムラ、スジ、メヤニ、フィッシュアイや部分的に光沢が発生する。
炭酸カルシウムは、一次粒子径が 1.5μm未満でBET比表面積が 2.0m2 /g以上で、粒子径が細かく、粒度分布が狭いものが有効に働く。市販品の評価から、有効に働く一次粒子径の下限は0.03μmであり、BET比表面積の上限は51m2 /gであった。
なお、上記炭酸カルシウムには、脂肪酸等で表面処理したものを使用すると分散性の点からより好ましい。
【0021】
上記(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の4成分を配合することによって、艶消し効果や加工性に優れた成形品を得ることができる。
成形品の艶消し性を出すためには、(A)成分が架橋された塩化ビニル系樹脂と非架橋塩化ビニル系樹脂からなることが必須である。艶消し性は、架橋された塩化ビニル系樹脂と非架橋塩化ビニル系樹脂の粘弾性の違いが作用していると考えられる。ダイス内での流動性差、ダイスを出て負圧(大気圧)になったときの流動性差、ダイスを出た後の冷却収縮差が、成形品表面にシボを形成し、艶消し感が生まれると考えられる。従って、架橋された塩化ビニル系樹脂と非架橋の塩化ビニル系樹脂が自由に動きやすい分離状態とすることによって、粘弾性差が大いに引き出せられると考えられる。
(B)成分の可塑剤は、成形品に柔軟性を持たせることを一義としている。
【0022】
(C)成分の塩素化ポリエチレンは、各樹脂の外周に溶着し、架橋された塩化ビニル系樹脂と非架橋の塩化ビニル系樹脂が自由に動きやすい分離状態を形成するのに一役担っていると考えられる。塩素化ポリエチレンがないと、剪断崩壊して形成された樹脂の二次粒子や一次粒子は、分子鎖が絡み合い強固に一体化してしまうため、架橋された塩化ビニル系樹脂と非架橋の塩化ビニル系樹脂との粘弾性の差が発揮されず、光沢不良が発生する。塩素化ポリエチレンの特異な艶消し増強性は、樹脂粒子間を緩やかな強度で密着させ、成形時に分離を容易にしているだけでなく、金属への適度な粘着性にも原因があると考えられる。さらに、塩素化ポリエチレンは、ダイス面に直接触れる部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物の流速を遅くする働きがある。流れの遅い部分に掛かる樹脂圧力は低く、粘弾性差をさらに発現しやすくしているため、成形品外面に現れる艶消し性は、類を見ない顕著なものになると考えられる。
【0023】
(D)成分のアクリル系樹脂は、フィッシュアイの発生防止に効果を発揮し、これを添加しないと、フィッシュアイが多く発生する。添加されたアクリル樹脂は塩化ビニル樹脂の外周に溶着し、塩化ビニル樹脂の二次粒子や一次粒子への崩壊を促進し、フィッシュアイを低減していると考えられる。また、樹脂との相溶性や摩擦性が高く、塩素化ポリエチレンとは逆の働きをするため、艶消し性とフィッシュアイ低減機能を両立させるために、この構成成分の添加量を上記したように調整する必要がある。
【0024】
(E)成分の炭酸カルシウムは、成形品の肌の肌理の細かさや、成形品全体に均一な艶消し性と平滑性(分流、練りムラ、筋などのない)を与えている。粒径の大きい炭酸カルシウムでは、二次、一次粒子となった塩化ビニル系樹脂の流れに沿わず、不規則な運動をし、その動きが模様として外観に残され、肌理が荒くなると考えられる。また粒径の大きい炭酸カルシウムでは、均一化させたい塩化ビニル系樹脂の流れを阻害し、乱れた流れを発生させると考えられる。このことは、肌理を荒くするだけでなく、脱気性を消失させたり、気体を巻き込みやすくしていると考えられる。但し、成形品の肌の肌理の細かさや、成形品全体にわたる均一な艶消し性と平滑性は、炭酸カルシウム単独の効果ではなく、特には(A)成分の部分架橋塩化ビニル系樹脂や(C)成分の塩素化ポリエチレンとの相乗効果による発現を確認している。おそらく、前記した炭酸カルシウムの運動だけではなく、(A)、(C)、(E)各成分の粘弾性、特に緩和現象に由来するものと想像される。
【0025】
また、成形品の肌の肌理の細かさや、成形品全体にわたる均一な艶消し性と平滑性は、成形品の発泡と非常に関係が深いことを見出した。
部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物に吸湿性がある場合や、塩化ビニル系樹脂組成物が梅雨、台風期など高湿下に曝された時、吸湿水分が押出機内で気化し、ペレットや成形品に発泡をもたらすが、均一で肌理が細かく乱れのない流動性を有する塩化ビニル系樹脂組成物は、脱気性が高く、吸湿水分を押出機内から排除すると考えられる。均一な肌理の細かい乱れのない流動性を有する本発明の部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物は、ペレットにした際、緻密構造となり、塩化ビニル系樹脂間や塩化ビニル系樹脂マトリックスとフィラーとの密着性が高く、水分をペレット内部に浸透しにくくする効果があり、ペレットが高湿下で保管されたり、一年以上の長期にわたってペレットが保存されても、水分はペレット表面に吸着されるに留まり、押出機で容易に排除することができる。
【0026】
このように、本発明の部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物は上記構成とすることにより、高品位の艶消し製品を、広い加工幅で、外気や保存条件に影響されずに製造できるようになった。また、吸湿性の高い配合剤を添加しても、発泡せず、配合の自由度が高まり、製品に難燃性、他の樹脂への非移行性、帯電防止性や導電性などの付加価値を容易に付けることができるようになった。また、このような部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物からなる成形品は、防湿性が高く、成形品に金属粒子や金属繊維を導電剤として添加した場合、経時的にも腐食されにくく、抵抗値が安定するといった防湿効果をも有していた。
本発明は、押出成形を例に説明しているが、ブロー成形、射出成形やカレンダー成形についても、艶消し性、ヒケ防止、発泡防止や防湿効果を示す。いずれも溶融と脱気→流動→賦形→冷却の工程を経ることは共通であり、共通のメカニズムで良好な艶消しや発泡防止効果が実現される。
【0027】
本発明の部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物に、アクリル変性ポリオルガノシロキサンを添加することによってさらに艶消し性が増強され、カチオン系界面活性剤による帯電防止能力を保持したまま、カチオン系界面活性剤のブリードを押さえ、長期にわたり艶消し性が維持される。
アクリル変性ポリオルガノシロキサンは、(a)上記[化5]式で表されるポリオルガノシロキサンに、(b)アクリル酸エステル又はアクリル酸エステルと共重合可能な単量体との混合物を、乳化グラフト共重合させたものである。
このポリオルガノシロキサンにおいて、[化5]式におけるR1 、R2 及びR3 は、それぞれ同一でも互いに異なってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基やフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基などの炭素数1〜20の炭化水素基、又は、これらの炭化水素基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも1つをハロゲン原子で置換した炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基である。
【0028】
Yは、ビニル基、アリル基、γ−アクリロキシプロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基などのラジカル反応性基、SH基又はその両方を持つ有機基である。
Z1 及びZ2 は、それぞれ同一又は異なる水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの低級アルキル基又はトリオルガノシリル基である。このトリオルガノシリル基のR4 及びR5 は、それぞれ同一又は異なる炭素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基であり、R6 は炭素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基、もしくはラジカル反応性基、SH基又はその両方を持つ有機基であり、R1 、R2 、R3 及びYと同様のものを例示することができる。さらにmは10,000以下の正の整数、好ましくは 500〜8,000 の範囲から選択される整数であり、nは1以上の整数、好ましくは1〜500 の範囲から選択される整数である。上記のなかでは、後述の[化7]式に示されるポリオルガノシロキサンが最も好ましい。
【0029】
上記ポリオルガノシロキサンにグラフト乳化重合される(b)成分のアクリル酸エステルとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレートなどのアルキルアクリレート;メトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレートなどのアルコキシアルキルアクリレート;シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレートなどが挙げられる。これらは一種単独又は2種以上の組み合わせで使用される。
【0030】
また、アクリル酸エステルとともに用いられる、これと共重合可能な単量体としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシ基含有不飽和単量体などが挙げられ、これらは一種単独又は2種以上の組み合わせで使用される。
この乳化グラフト共重合に際し、(a)上記ポリオルガノシロキサン/(b)アクリル酸エステル又はアクリル酸エステルとこれと共重合可能な単量体との混合物は、重量比で2/8〜8/2、特には、4/6〜7/3の範囲にある割合であることが好ましい。
【0031】
また、アクリル酸エステルとともに用いられるこれと共重合可能な単量体は、アクリル酸エステルの30重量%未満であることが好ましい。
アクリル変性ポリオルガノシロキサンの添加量は、3〜40重量部が望ましい。3重量部未満では、添加の効果が得られず、カチオン系界面活性剤のブリード防止効果も十分でない。40重量部を超えると、成形品の肌理が荒くなったり、分流、スジ、メヤニ、ひび割れが発生したり、フィッシュアイが増加する。また引裂などの強度低下をもたらすことから用途によっては好ましくない場合がある。
アクリル変性ポリオルガノシロキサンは、塩素化ポリエチレン同様、樹脂粒子間を容易に分離する効果があると考えられる。また、カチオン系帯電防止剤と称されるアンモニウム塩のブリードを押さえつつ、帯電防止能を出す効果もある。上記添加量とすることで、さらに光沢のない成形品が得られ、さらに、低帯電と非ブリードという相反する問題も解決された。
【0032】
本発明の部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物には、必要に応じて、塩化ビニル系樹脂に一般に使用されている安定剤、滑剤、改質剤、充填剤、着色剤等を、本発明の目的を損なわない範囲内で添加配合することができる。特には、吸湿性のある例えば、ハイドロタルサイト、水酸化バリウム、珪酸マグネシウムなどの無機系安定剤、ホスフェート系安定剤、さらに、アンチモン、ジルコン、アルミニウム、シリコンの酸化物、水酸化物及び硫化物、硼酸亜鉛、水酸化マグネシウム、硫化亜鉛、錫酸亜鉛、ヒドロキシ錫酸亜鉛、アンチモン酸ソーダ、燐酸エステル及び燐酸化合物等の難燃化剤、ポリウレタン、ポリエステル等の弾性付与剤、アニオン系、カチオン系帯電防止剤(界面活性剤)、ポリエチレングリコール系帯電防止剤、アルコキシシラン、カーボンブラック、銅、鉄、錫などの導電粒子や繊維等が挙げられ、加工性や防湿性等に効果を発揮し、製品の付加価値を高めることができる。
(E)成分の炭酸カルシウムに1重量%以上の脂肪酸処理がなされ、かつ製品の色が淡い場合は、熱や経時による赤桃変色を防止するために、β−ジケトン類を添加しないほうが好ましい。
【0033】
本発明の部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物は、これらの各種成分を所定量、混合機又は混練機に投入し、塩化ビニル系樹脂組成物が劣化しない温度範囲70〜 230℃の温度に加熱しながら均一に混合又は混練することによって調製される。
例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、プラネタリーミキサー等の混合機で、均一に混合した混合物や、この混合物を例えば、バンバリーミキサー、インテンシブミキサー、加圧ニーダー等の密閉式混練機や、ミキシングロール、単軸又は二軸押出機、コニーダー、プラシチケーターなどにより、加熱しながら剪断下で混練した混練物として、押出成形法、ブロー成形法、射出成形法、回転成形法、プレス成形法、カレンダーロール法等の、通常の成形法によって各種成形品、例えばガスケット、パッキンなどのシール材、チューブ、ホース、電線被覆、管材被覆、シート、床材、シールド用被覆、自動車部品の被覆等各種成形品に使用することができる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例にもとづき本発明をさらに詳細に説明する。
1.部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物の調製;
実施例、比較例で用いる部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物を調製し、容量75Lのヘンシェルミキサーに投入して混合し、直径(φ)50mmのコニカル型二軸押出機にて混練し、吐出量が50kg/時になるように調整して造粒し、試料(ペレット)を得た。さらに、φ20mmの単軸押出機に厚さ 0.7mmのT−ダイを接続し、表1に示す2つの温度条件で、フルフライトスクリューを 60 rpmで回転させ、各3kgの試料ペレットをシート状に押出しした。なお、表1は,単軸押出機のシリンダー温度をホッパー側から順にC1,C2,C3,H,AD,Dの順で示している。
【0035】
【表1】
【0036】
このときの押出成形性、シートの品質については次のように評価した。
a.艶消し性の評価;
艶消し性は、▲1▼グロス測定値(グロス値)、▲2▼艶消し感の緻密性(肌理の細かさ)で評価した。グロス測定値は、シート表裏の光沢をポータブルグロスメーター;GMX−202(MURAKAMI COLOR RESEARCH LABORATORY社製、型式名)で測定した。グロス値は小さいほうが光沢がなく、艶消し性が高い。このグロス測定値と目視による艶消し性の高低は一致していた。グロス測定値を、0〜2.5 ◎、 2.5〜5.0 ○、 5.0〜7.0 △、 7.0以上×、とする4段階で評価した。
艶消し感の緻密性は、○、△、×の3段階で評価し、成形品の表面がすべすべしているものを○、部分的に粗くざらざらしているものを△、全体に粗くざらざらしているものを×と評価した。
【0037】
b.押出成形性の評価;
押出成形性は、▲1▼平滑性、均一性、▲2▼フィッシュアイ、▲3▼メヤニ、焼け等で評価した。
▲1▼の平滑性、均一性は、分流によるフローマークやスジ、練りムラ、ヒビ等の有無について観察し、外観のよいものから汚いものまでを4段階で評価した。
▲2▼のフィッシュアイについては、シート100 cm2 当たりのフィッシュアイ数で計測し、0〜50個○、50〜 100個△、 100個以上×、とする3段階で評価した。
▲3▼のメヤニ、焼け等についてはその有無を観察した。
これら▲1▼、▲2▼、▲3▼の評価項目は、成形品の艶消し性が均一で、成形時、不具合なく成形できるか否かを評価するものである。
【0038】
c.吸湿発泡性の評価;
試料ペレット2kgを低密度のポリエチレン袋に入れて封をし、40℃相対湿度80%の恒温恒湿槽に24時間放置して、ポリエチレン袋を透過した水分を試料ペレットに吸着又は浸透させた後、さらに、23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室に24時間放置した。この水分を吸着又は浸透した試料ペレットを、φ5mmの丸棒ダイを接続したφ20mmの単軸押出機に、表1に示す温度条件2で、フルフライトスクリューを 60 rpmで回転させ、棒状に押出しした。押出された棒を 180℃のシリコーンオイルバスに2分間漬けた後、水冷して、20mm間隔で10面のシートに裁断した。この裁断した10面のシートをルーペで観察し、発泡数を計測し、0〜5個○、5〜20個△、20個以上×、とする3段階で評価した。
【0039】
[実施例1、比較例1]
本実施例は、非架橋塩化ビニル系樹脂;TK−2500PEと部分架橋塩化ビニル系樹脂;GR−2500Sを用いて、THF不溶ゲル分を塩化ビニル系樹脂中9.75重量%に調整した塩化ビニル系樹脂 100重量部、ジイソノニルフタレート(DINP)95重量部、エポキシ化大豆油5重量部、分子量3万〜60万のポリエチレンを20〜40重量%塩素化して、DSC法による融解熱量50J/g以下の非結晶性又は半結晶性の塩素化ポリエチレン;エラスレン7種のうちの1種を選択して5重量部、アクリル系樹脂メタブレンP−530Aを1重量部、一次粒子径が 0.2μmでBET非表面積が16m2 /gの炭酸カルシウムMSK−Pを40重量部と、さらに安定剤としてAP−536G 0.55 重量部、滑剤としてLoxiol VPN963 0.3重量部、着色剤としてバッチA−3768BK 3.0重量部等を加え、ヘンシェルミキサーに投入撹拌して 125℃まで樹脂温度を上げてドライアップ後、70℃まで冷却して二軸押出機のホッパーに投入した。二軸押出機のシリンダー温度をホッパー側から順にC1 145℃、C2 150℃、C3 150℃、H 145℃、D 145℃に温度調節し、50kg/時間の吐出量で混練、ペレット化、シート化して、艶消し性、押出成形性、吸湿発泡性を評価した。この結果を表2に示す。なお、表中の矢印は「同左」を示し、以後の表においても同様である。
塩素化ポリエチレンの添加量が5重量部である実施例1−1〜7は均一な艶消し性が得られたが、塩素化ポリエチレンの添加量が 0.5重量部と少ない比較例1は、光沢や艶消しムラが発生し、肌理がやや荒くなった。
【0040】
【表2】
【0041】
[実施例2、比較例2]
本実施例、比較例は、塩素化ポリエチレンとしてエラスレン351Aを用い、この添加量を 0.5〜40重量部の範囲内で変化させた以外は実施例1と同一の調合組成、混練条件でペレット化、シート化し評価した。この結果を表3に示す。
塩素化ポリエチレンの添加量が2〜30重量部の範囲内にある実施例2−1〜4は、均一な艶消し性が得られ、発泡もなかったが、塩素化ポリエチレンの添加量が 0.5重量部と少ない比較例2−1は、前記比較例1と同様、光沢や艶消しムラが発生し、添加量が40重量部と多い比較例2−2は、メヤニ、スジや発泡が発生した。
【0042】
【表3】
【0043】
[実施例3、比較例3;実施例4、比較例4;実施例5、比較例5;実施例6、比較例6]
これらの実施例、比較例は、部分架橋塩化ビニル系樹脂の種類と、塩化ビニル系樹脂中のTHF不溶ゲル分の濃度を変化させたものである。なお、塩素化ポリエチレンはエラスレン351A又は303Bを5重量部、アクリル系樹脂はメタブレンP−551Aを2重量部、炭酸カルシウムはMSK−Pを25重量部と固定した。可塑剤は50〜 103重量部添加した。
これらは、50kg/時間の吐出量で混練、ペレット化したが、それぞれの温度条件はそれぞれ異なっている。実施例3、比較例3は、 100℃まで昇温してドライアップさせ、二軸押出機のシリンダー温度をC1 135℃、C2 135℃、C3 135℃、H 140℃、D 140℃に温度調節した。
実施例4、比較例4は、 130℃まで昇温してドライアップさせ、二軸押出機のシリンダー温度をC1 145℃、C2 150℃、C3 150℃、H 150℃、D 150℃に温度調節した。
実施例5、比較例5は、 135℃まで昇温しドライアップさせ、二軸押出機のシリンダー温度をC1 150℃、C2 155℃、C3 155℃、H 150℃、D 150℃に温度調節した。
実施例6、比較例6は 135℃まで昇温してドライアップさせ、二軸押出機のシリンダー温度をC1 150℃、C2 155℃、C3 155℃、H 150℃、D 150℃に温度調節した。この評価結果を表4、表5に示す。
【0044】
表4、表5から明らかなように、塩化ビニル系樹脂中のTHF不溶ゲル分が3〜25重量%の範囲内にある実施例3〜6は、均一な艶消し性が得られた。これに対して、THF不溶ゲル分の濃度が2重量%と低い比較例3〜6のものには光沢が発生した。比較例3以外の重合度が高い非架橋塩化ビニル系樹脂を含む比較例4、5、6には練りムラが発生し、肌理も荒くなる傾向にあった。さらに、ポリエステル系可塑剤を用いた比較例5、6は、発泡防止性に劣った。
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
[実施例7、比較例7]
本実施例、比較例は、ポリエステル系可塑剤と、難燃剤として硼酸亜鉛を添加した系で、アクリル系樹脂の効果を確認したものである。 135℃まで昇温してドライアップさせ、二軸押出機のシリンダー温度をC1 150℃、C2 155℃、C3 155℃、H 150℃、D 150℃に温度調節し、同様の方法でペレット化、シート化した。評価結果を表6に示す。
メタクリル酸メチルが30〜90重量%と、スチレン及び/又は[化4]式で示されるnが2〜9の(メタ)アクリル酸エステル及び/又はアクリル酸メチル10〜70重量%とを共重合して得られるアクリル系樹脂であるメタブレンP−530AやP−700を 0.5〜6重量部の範囲内で添加した実施例7−1〜4では、均一な艶消し性が得られたが、メタブレンP−700が 0.1重量部の比較例7−1やメタブレンL−1000が4重量部の比較例7−2、P−530Aが 0.1重量部の比較例7−3では、フィッシュアイやメヤニあるいは分流が発生し、艶消し性にムラが発生した。さらに、メタブレンP−530Aが8重量部の比較例7−4、メタブレンP−700が10重量部の比較例7−5では、肌理が荒く、分流に加えて練りムラが発生した。また光沢や発泡しやすい傾向を示した。
【0048】
【表6】
【0049】
[実施例8、比較例8]
実施例8、比較例8は、ポリエステル系可塑剤と硼酸亜鉛を添加した系で、炭酸カルシウムの種類を変更した実施例であり、実施例7と同一の条件でペレット化、シート化し、評価した。この結果を表7に示す。
実施例8−1〜4は、一次粒子径が 1.5μm未満でBET比表面積が2m2 /g以上の炭酸カルシウムを使用したものであり、均一な艶消し性を有する成形品が得られた。なお、この実施例は他の実施例とは異なり、ベージュ色に調色した。β−ジケトンを含む安定剤SA−1を使用した実施例8−4は、高温下に放置すると変色した。淡い色に調色した場合は、β−ジケトンを添加しない方が望ましい。
比較例8−1、8−2は、一次粒子径が 1.5μmであったり、BET比表面積が 1.5m2 /g以下で、肌理が荒く、分流や練りムラが発生した。また発泡評価では著しい発泡が認められた。比較例8−3、8−4は、一次粒子径が 1.3μmで、BET比表面積が3m2 /gの炭酸カルシウムを使用しているが、塩素化ポリエチレンが不足していたり、THF不溶分が不足の塩化ビニル系樹脂を使用しているため、肌理の細かさや平滑な製品面を得ることができず、発泡も押さえることができなかった。
【0050】
【表7】
【0051】
[実施例9、比較例9]
実施例9、比較例9は、炭酸カルシウムの添加量や、吸湿性の高い添加剤の種類を変えたものである。実施例7と同一の条件でペレットを製造し、シート化して評価した。この結果を表8に示す。
炭酸カルシウムMSK−Pを15〜60重量部添加した実施例9−1〜6は、均一な艶消し性を有する成形品を問題なく成形できたが、MSK−Pの添加量が5重量部、100 重量部である比較例9−1〜5は、分流、練りムラや発泡など多くの不具合が発生した。参考に、各種添加剤の吸湿性を表9に示す。
【0052】
【表8】
【0053】
【表9】
【0054】
[実施例10]
実施例10は、非架橋塩化ビニル系樹脂;TK−2500LSと部分架橋塩化ビニル系樹脂;GR−1300Sを用いて調整したTHF不溶分を4.5 重量%含む塩化ビニル系樹脂、可塑剤;W−700、PN−1030、塩素化ポリエチレン;エラスレン303B、アクリル系樹脂;メタブレンP−530A、炭酸カルシウム;白艶樺CCRからなる系に、アクリル変性ポリオルガノシロキサン:シャリーヌRを3〜40重量部の範囲内で添加し、難燃剤として三酸化アンチモン、さらに吸湿成分、着色剤を添加したものである。
これを 130℃まで昇温してドライアップさせ、シリンダー温度をC1 145℃、C2 145℃、C3 145℃、H 150℃、D 150℃に温度調節した二軸押出機を用いてペレット化し、シート化して評価した。この結果を表10に示す。
アクリル変性ポリオルガノシロキサンを添加した実施例10−1〜3は、無添加の参考例10−1に比べて、添加量が多いほどグロス値が低下した。
【0055】
【表10】
【0056】
[実施例11]
非架橋塩化ビニル系樹脂;TK−2500LSと部分架橋塩化ビニル系樹脂;GR−800Tを用いて調整したTHF不溶分を4重量%含む塩化ビニル系樹脂、可塑剤;W−700、PN−1030及びエポキシ化大豆油、塩素化ポリエチレン;エラスレン303B、アクリル系樹脂;メタブレンP−530A、炭酸カルシウム;MSK−Pからなる系に、アクリル変性ポリオルガノシロキサン;シャリーヌRを25重量部添加し、さらに、下記「化7」式で示されるアンモニウム塩:ニューエレガンC、エレガンLD−204やエレガンC−104を1.5 〜 4.5重量部添加したものである。
実施例10と同一の条件でペレット及びシートを作製した。この結果を表11に示す。
【0057】
【化7】
【0058】
{R1 、R2 及びR3 のうち、いずれか1つは、炭素数が5〜24のアルキル基を表し、他は、同一又は異なる炭素数が1〜5のアルキル基を表し、R4 は、炭素数が2〜4のアルキレン基を表す。nは、1〜15の整数を表し、Xは、塩酸、塩素酸、過塩素酸又は硝酸由来のアニオンを表す。}
【0059】
【表11】
【0060】
各実施例11及び参考例11は、均一な艶消し性を有する成形品が問題なく得られたが、1か月後、多くの参考例11でブリードが発生し、艶消し性が消失し、さらに表面がべたつき埃が付着していた。シャリーヌRを添加した各実施例11−1、2、3とアンモニウム塩量の少ない参考例11−1c、1d、2b、3cに限って、アンモニウム塩のブリードが発生しなかったが、シャリーヌRを添加した実施例11の方が参考例11よりも帯電防止能力に勝り、有用性が高かった。
【0061】
帯電防止能力は、表面抵抗値とスタッチクオネストメーターで測定し、E0 、E50、t50、S(E0 →E50)で評価した。いずれの値も小さいほど帯電防止性や導電性に優れる。表面抵抗値は、スタッチクオネストメーター;S−5109(宍戸商会社製、型式名)を用いて測定し、図1に示した帯電電圧減衰チャートを得た。E0 、E50、t50、S(E0 →E50)は図のように定義した値とする。 高圧発生部から試料に10kvの電荷を与え、電荷の分布が定常状態になるように30秒保持した後、電源から試料を切り放した。この時のアンプの初期出力電圧をE0 とし、対応する初期時間をt0 とした。E0 は試料の帯電電荷に比例する相対値であり、帯電電圧そのものの値は不明である。E0 は、コロナ放電によって供給される電荷と試料の漏れ電荷がバランスした値であるから、材料の帯電しやすさを示すものとして重要な値である。この帯電挙動や放電(discharge )後の漏れ電流による電位の減衰速度を計測するために、アンプから出力される電圧を縦軸に、時間を横軸に図1のように表示し、その結果を表12に示した。表12と表11から明らかなように実施例11はブリードと帯電防止効果のバランスが参考例11に比べて優れている。
【0062】
【表12】
【0063】
次に、本発明の実施例、比較例及び参考例で使用した原材料を列記して簡単な説明を付した。
1.GR−800T;部分架橋PVCレジン(信越化学工業社製)、THF不溶分20.0wt%、THF可溶分の平均重合度780 。
2.GR−1300S;部分架橋PVCレジン(同上)、THF不溶分22.5wt%、THF可溶分の平均重合度1180。
3.GR−1300T;部分架橋PVCレジン(同上)、THF不溶分17.5wt%、THF可溶分の平均重合度1600。
4.GR−2500S;部分架橋PVCレジン(同上)、THF不溶分19.5wt%、THF可溶分の平均重合度2020。
5.TK−1300;非架橋PVCレジン(同上)、平均重合度1300。
6.TK−2500LS; 非架橋PVCレジン(同上)、平均重合度2220。
7.TK−2500HS; 非架橋PVCレジン(同上)、平均重合度2430。
8.TK−2500PE; 非架橋PVCレジン(同上)、平均重合度3000。
9.TK−2500R;非架橋PVCレジン(同上)、平均重合度3780。
10.WINGSTEY L;フェノール系抗酸化剤(GOOD YEAR CHEMICALS 製)。
【0064】
11.AC−277M;Ba−Zn系複合液体型安定剤(アサヒ電化工業社製)、β−ジケトン非含有。
12.AP−536G;Ba−Zn系複合粉末型安定剤(同上)。
13.AP−582;ハイドロタルサイト(同上)。
14.RUP−110;Ca−Zn系複合液体型安定剤(同上)。
15.No.3053;Ba−Zn粉状安定剤(昭島化学工業社製)。
16.SA−1 ;Ba−Zn液状安定剤(同上)、β−ジケトン含有。
17.Loxiol VPN963;高分子複合エステル滑剤(ヘンケル白水社製)。
18.Loxiol G70S;高分子複合エステル滑剤(同上)。
【0065】
19.メタブレンP−530A;三菱レイヨン社製、メタクリル酸メチル70〜90wt%、n=2〜9のCH2=CR-COO-CnH2n+1(ここでRは水素またはメチル基)で示されるアクリル酸エステル及び/又はアクリル酸メチル10〜30wt%からなる分子量約310 万の重合体。
20.メタブレンP−551A;同上社製、メタクリル酸メチル70〜90wt%、n=2〜9のCH2=CR-COO-CnH2n+1(ここでRは水素またはメチル基)で示されるアクリル酸エステル及び/又はアクリル酸メチル10〜30wt%からなる分子量約14.5万の重合体。
21.メタブレンP−700;同上社製、メタクリル酸メチル30〜45wt%、n=2〜9のCH2=CR-COO-CnH2n+1(ここでRは水素またはメチル基)で示されるアクリル酸エステル及び/又はアクリル酸メチル15〜35wt%、スチレン35〜55wt%からなる分子量約51万の重合体。
22.メタブレンL−1000;同上社製、メタクリル酸メチルを主単量体とし、n=9〜18のCH2=CR-COO-CnH2n+1(ここでRは水素またはメチル基)で示される長鎖アルキル基を有するアクリル酸エステルとの分子量約23万の重合体
【0066】
23.シアリーヌR;日信化学工業社製、ジメチルメチルシロキサンを主単量体とし、メタクリロキシプロピルメチルシロキサン単位を3モル%有する分子量約8万のオルガノポリシロキサン30〜40wt%、メタクリル酸メチル35〜50wt%、2−ヒドロキシエチルメタクリレート0〜2wt%からなる重合体。
24.エラスレン301MA;昭和電工社製、分子量30〜60万のポリエチレンを塩素化した塩素含有量32wt%の非結晶性塩素化ポリエチレン。
25.エラスレン351A;同上社製、分子量20〜30万のポリエチレンを塩素化した塩素含有量36wt%の非結晶性塩素化ポリエチレン。
26.エラスレン303A;同上社製、分子量 5〜15万のポリエチレンを塩素化した塩素含有量32wt%の非結晶性塩素化ポリエチレン。
27.エラスレン202B; 同上社製、分子量10〜20万のポリエチレンを塩素化した塩素含有量22wt%で融解熱量35J/g(DSC法)の半結晶性塩素化ポリエチレン。
28.エラスレン352GB; 同上社製、分子量10〜20万のポリエチレンを塩素化した塩素含有量36wt%で融解熱量35J/g(DSC法)の半結晶性塩素化ポリエチレン。
29.エラスレン303B; 同上社製、分子量 5〜15万のポリエチレンを塩素化した塩素含有量32wt%で融解熱量50J/g(DSC法)の半結晶性塩素化ポリエチレン。
30.エラスレン404B; 同上社製、分子量 3〜10万のポリエチレンを塩素化した塩素含有量40wt%で融解熱量29J/g(DSC法)の半結晶性塩素化ポリエチレン。
【0067】
31.W−700;トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート可塑剤(大日本インキ化学工業社製)。
32.W−2630;ポリエステル可塑剤(同上社製)。
33.W−2050;ポリエステル可塑剤(同上社製)。
34.PN−280;ポリエステル可塑剤(アサヒ電化工業社製)。
35.PN−1030;ポリエステル系可塑剤(同上社製)。
36.DOP;フタル酸ジオクチル可塑剤。
37.DINP;ジイソノニルフタレート可塑剤。
38.ビスフェノール型エポキシレジン。
39.バッチA−3768 BK;漆黒ペレット顔料(大日本インキ化学工業社製)。
40.DAP−4050;白色顔料(大日精華工業社製)。
41.DAP−4710;黒色顔料(同上社製)。
42.DAP−4360;橙色顔料(同上社製)。
43.DAP−4460;黄色顔料(同上社製)。
【0068】
44.カルファイン200M;脂肪酸処理コロイド炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製)、一次粒子径0.05μm、BET比表面積25m2 /g 。
45.MSK−P;脂肪酸処理コロイド炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製)、一次粒子径 0.2μm、BET比表面積16m2 /g 。
46.FS#300;脂肪酸処理分級重質炭酸カルシウム(日鉄鉱業社製)、一次粒子径 1.3μm、BET比表面積3m2 /g 。
47.ホワイトン SSB( 青) ;重質炭酸カルシウム(備北粉化工業社製)、一次粒子径 1.5μm、BET比表面積 1.5m2 /g 。
48.ホワイトン SB (赤);重質炭酸カルシウム(同上社製)、一次粒子径 1.8μm、BET比表面積 1.2m2 /g。
49.白艶華CCR;脂肪酸処理コロイド炭酸カルシウム(白石工業社製)、一次粒子径 1.2μm、BET比表面積18m2 /g。
50.FR−100;硼酸亜鉛(水澤化学工業社製)。
51.FRC−600;水酸化マグネシウム処理硼酸亜鉛(水澤化学工業社製)。
52.ハイジライトH−42M;水酸化アルミニウム(昭和電工社製)。
53.M−ML−15;フォスファイト(アサヒ電化工業社製)。
54.ニューエレガンC;第四級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤(日本油脂社製)
55.エレガンLD−204;同上
56.エレガンC−104;同上
【0069】
【発明の効果】
本発明の部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物から得られる成形品は、艶消し性、帯電防止効果及び外観に優れ、さらに、ペレットとしての保存の容易性が大きく改善されるとともに、吸湿性の高い配合剤を添加しても、発泡せず、配合の自由度が高く、製品に難燃性、他の樹脂への非移行性、帯電防止性や導電性などの高付加価値化が容易となり、工業上優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面抵抗値の測定により得られた帯電電圧減衰チャートである。
【符号の説明】
E0 ・・・・・アンプの初期出力電圧
t0 ・・・・・初期時間
Claims (2)
- (A)テトラヒドロフラン不溶ゲル分が3〜25重量%で残部がテトラヒドロフラン可溶分からなる塩化ビニル系樹脂 100重量部、(B)可塑剤30〜200重量部、(C)分子量3万〜 60 万のポリエチレンを 10 〜 50 重量%塩素化してなり、DSC法(示差走査熱量測定)による融解熱量が 70 J/g以下である非結晶性又は半結晶性の塩素化ポリエチレン2〜30重量部、(D)メタクリル酸メチルが30〜90重量%と、スチレン及び/又は下記[化1]式で示されるnが2〜9の(メタ)アクリル酸エステル及び/又はアクリル酸メチル70〜10重量%とを共重合して得られるアクリル系樹脂0.5〜6重量部、及び
- 下記[化2]式で表されるポリオルガノシロキサンと、アクリル酸エステルと共重合可能な単量体との混合物とを、乳化グラフト共重合させて得られるアクリル変性ポリオルガノシロキサン3〜40重量部を含有する請求項1に記載の部分架橋塩化ビニル系樹脂組成物。
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