JP3951480B2 - 車両の回生制動制御装置 - Google Patents

車両の回生制動制御装置 Download PDF

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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、車両の制動時に車両の持つ運動エネルギを他のエネルギに変換することにより車輪に回生制動トルクを付与することができる車両の回生制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、走行中において車両が停止し、所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させ、燃料の節約、排気エミッションの低減、あるいは騒音の低減等を図るように構成した車両が提案され、すでに実用化されている(例えば特開平8−14076号公報)。
【0003】
また特開平9−39613号公報では、エンジンを完全に停止させてしまうのではなく、該エンジンの燃料の供給のみを停止し、モータジェネレータを駆動させて、該エンジンをほぼアイドリング回転速度に保持する技術を提案している。
【0004】
このようにアイドリング状態に維持する場合や、エンジンを自動停止させる場合には、充電状態(SOC:state of charge)によってエンジンを停止させ得る時間が決定される。
【0005】
そのため、バッテリへの充電を効率よく行うために、エンジンが非駆動状態のときの回生制動エネルギなどを利用し、効率よく充電する技術が提案されている。
【0006】
制動時(あるいは惰行時)に車両の運動エネルギにより車輪に連結されたモータジェネレータを駆動させることにより発電させれば、エネルギの有効利用ができる。
【0007】
この回生制動を得る場合には当然にモータジェネレータは車輪と連結されていることから制動エネルギの回収の制御を適切に行わないと当然車輪がロックする虞がある。そのため、特開平8−98313号公報では、この回生制動を行う際に車輪をロックさせず、且つ、効率よくエネルギを回収するために、前輪または後輪の車輪のスリップ率を検出する手段を設け、該スリップ率の検出値が所定値以上検出されたときは、回生制動による回生を減少し、回生制動から液圧制動へ切り替える技術が提案されている。
【0008】
また、特開平9−104333号公報では、制動エネルギを回収している車輪(以後、回生制動輪という)が前後輪間制動力配分線図上で、車輪ロック禁止領域をよぎらないように回生制動トルクを制御し、油圧ブレーキを併用して車輪のロックを防ぐ技術が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−98313号公報の技術は、回生制御を行っている車輪が所定のスリップ率を越えてしまうと回生制動を減少させて油圧ブレーキに切り替えている技術であるため、エネルギの回収量が減少してしまうという問題がある。
【0010】
また、特開平9−104333号公報の技術も、回生制動輪がロック禁止領域をよぎらないように回生ブレーキ力を減少させ、油圧制動を併用するため、この場合も前述した技術(特開平8−98313号公報)同様に、エネルギの回収量が減少してしまうという問題が生じる。
【0011】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであって、エネルギの回収を効率よく行うことができ、且つ回生制動中に車輪がロックすることを防止することができる車両の回生制動制御装置を提供することをその課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、車両の制動を行うときに車両の運動エネルギを他のエネルギに変換することで回生制動可能に構成された車両の回生制動制御装置において、同じ発電機からの回生制動トルクがトランスファ装置により前記車両の前輪と後輪の両方に分配されるようにすると共に、前記回生制動が行われている際に、発生している回生制動トルクを検出する手段と、該回生制動トルクの前輪と後輪の分担率を変更する手段と、を備え、前記回生制動トルクが大きいとき程前記前輪の回生制動トルクの分担率を上げるように制御することにより、上記課題を解決したものである。
【0013】
回生制動トルクが小さい場合には、前輪、後輪共にスリップする可能性は少ない。このような場合においては、車両が後輪の回生制動の分担率が大きい車両であっても、前輪の回生制動の分担率が大きい車両であっても、全体の回生制動トルクが小さいため、スリップの心配は少なく、全体の回生エネルギを減らすことなく、本来の駆動(回生制動)配分を維持したまま問題なく回生制動を行うことができる。
【0014】
これに対し、回生制動トルクが大きい場合には、車重は前輪に大きく集中し、後輪は浮く状態となる。そのため後輪は、路面から十分な反力を得られないためスリップする可能性が大きくなる。一方で、前輪は回生制動トルクが大きくとも車重が前輪へ集中しているため路面から十分な反力を得ることができ、スリップしにくい。
【0015】
そのため本発明では、回生制動トルクが大きい場合には、回生制動トルクの大きさに応じて(回生制動トルクが大きいとき程)前輪の分担率を上げるように制御する。
【0016】
具体的には、車両が例えば後述の実施形態のように駆動(回生制動)配分が前:後=3:7から前:後=5:5まで変更可能である車両にあっては回生制動トルクに応じて最大で前:後=5:5になるまで前輪の負担を増加させるように制御する。
【0017】
このようにすることで、特に回生制動トルクが大きい場合にでも後輪のスリップを抑制できると共に、回生エネルギの回収量を減らさないようにすることが出来る。
【0018】
なお、ここでいう「他のエネルギに変換する」とは、具体的には主に電気エネルギに変換することをいうが、特に電気エネルギのみに限定されず、さらにこの電気エネルギを科学反応などによって別のエネルギに変換するものも含まれるものとする。
【0031】
請求項に記載の発明は、請求項において、さらに、前輪と後輪の回生制動における分担率が所定の変更上限値を超えたか否かを検出する手段を備え、前記分担率が該変更上限値を超えた場合は、回生制動トルクを減らすことにより、同様に上記課題を解決したものである。
【0032】
今、車両が前輪と後輪の回生制動の配分が例えば前:後=30:70から前:後=50:50まで変更可能であったとする。この場合に、後輪から前輪への回生制動の配分がすでに限界まで行ってしまったとき(前:後=30:70が前:後=50:50になってしまったとき)に、さらになお、後輪がスリップやロックなどを起こす状態にあり、前輪の回生制動の割合を大きくしたくとも、もはやこれ以上増やすことができない場合が、「前輪と後輪の回生制動における分担率が所定の変更上限値を超えた」場合に相当する。この「分担率が所定の変更上限値を超えた」が継続されて続いた場合には、車輪(後輪)がスリップやロックを起こす可能性がある。本発明はこのような状態になったときに初めて全体の回生制動トルクを減らすように制御する。このようにすることによって、前後の車輪がスリップを起こすぎりぎりの状態まで回生エネルギを回収でき、また、車輪がスリップを起こしてしまうことから防ぐことができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0049】
先ず、図6を用いて本実施形態における車両のシステムの全体概略構成を説明する。
【0050】
本実施形態では、後輪駆動がベースの4輪駆動車を一例として説明する。なお、本発明は特にこの仕様(後輪駆動がベースの4輪駆動車)に限定されるものではなく、前輪駆動がベースの4輪駆動車でもよく、また、前輪駆動車あるいは後輪駆動車でも4輪から回生制動を行うことが可能な構成とした車両であれば適用できる。
【0051】
図6において、符号301は車両に搭載されるエンジン、符号303は第1のモータジェネレータ、310は第2モータジェネレータ、符号312はトルクコンバータ、R1は歯車変速機構部、符号75は油圧制御部、符号306はトランスファ装置である。
【0052】
本実施形態では、車両を駆動すると共に自動停止制御中に補機負荷などを駆動させるための動力発生源として、エンジン301の他に第1のモータジェネレータ303と第2のモータジェネレータ310が設置されている。
【0053】
第1のモータジェネレータ303は、駆動装置300を介してエンジンに併設して設置され、主にエンジン自動停止制御の復帰時にスタータに変わってクイック始動を可能にしている。
【0054】
また、第2のモータジェネレータ310は、エンジン301とトルクコンバータ312の間に設置され、主に回生制動により発生する回生制動エネルギの回収を行う機能を果たす。
【0055】
該トルクコンバータ312は第2のモータジェネレータ310と連結されており、内部にロックアップクラッチ124を備えている。歯車変速機構部R1はトルクコンバータ312に連結されており、油圧制御装置75により変速制御を可能としている。
【0056】
トランスファ装置306は、歯車変速機部R1に連結されており、図10に示すセンタデフ(センタデファレンシャル)400を含み、リヤのプロペラシャフト(リヤペラシャフト)308とフロントのプロペラシャフト(フロントペラシャフト)302に動力を伝達可能するようにしている。
【0057】
なお、フロントペラシャフト302はフロントデフ(フロントデファレンシャル)304を介して前輪へ動力を伝達し、リアペラシャフト308は図示せぬリアデフを介して後輪へ動力を伝達する構造となっている。
【0058】
後程詳述するが、本実施形態ではセンターデフクラッチ400(図10参照)を備えており、前後輪で駆動配分及び回生制動の分担率が変更できる構造となっている。
【0059】
さらに、本実施形態では、所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させるとともに、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動させるシステムを採用している。
【0060】
その詳細の構成を図7にて説明する。
【0061】
図7において、符号330は自動変速機である。この自動変速機330は図6に示した歯車変速機部R1、トルクコンバータ312を有する。
【0062】
このエンジン301には前記第2のモータジェネレータ310が、該エンジン301のクランク軸1aに、クラッチ26、チェーン27及び減速機構Rを介して連結されている。
【0063】
減速機構Rは、遊星歯車式で、サンギア33、キャリア34、リングギア35を含み、ブレーキ31、ワンウェイクラッチ32を介して第1の第1のモータジェネレータ3及びクラッチ28の間に組込まれている。
【0064】
自動変速機330用のオイルポンプ19は、エンジン301のクランク軸1aにクラッチ26、28を介して直結されている。自動変速機330内には前進走行時に係合される公知の前進クラッチC1が設けられている。
【0065】
符号4は第2のモータジェネレータ310に電気的に接続されるインバータである。このインバータ4は、スイッチングにより電力源であるバッテリ5から第2のモータジェネレータ310への電気エネルギの供給を可変にして第2のモータジェネレータ310の回転速度を可変にする。また、第2のモータジェネレータ310からバッテリ5への回生エネルギによる充電を行うように切り換える。
【0066】
符号7はクラッチ26、27、28の断続の制御、及びインバータ4のスイッチング制御等を行うためのコントローラである。コントローラ7へは、自動停止走行モード(エコランモード)のスイッチ40の信号やシフトレバー44のシフトポジションセンサ42信号が入力される。図中の矢印線は各信号線を示している。また、このコントロール7は、エンジン及び自動変速機等をコントールするECU(電子制御装置)80とリンクしている。
【0067】
なお、前輪駆動車及び後輪駆動車のような2輪駆動車においては、前輪と後輪のそれぞれにモータジェネレータを配置して制動エネルギの回収を行うようにすれば本発明を実施できる。
【0068】
図8はECU80の入出力される要素の具体例を示している。
【0069】
本実施形態では、センターデフクラッチの断続をセンターデフクラッチソレノイド350によって前輪と後輪のトルク分配制御及び回生制御力(回生制動トルク)の分配制御を行っている。また、後述する車輪のスリップの判断を行うための検出信号としての車速センサ352、車両加速センサ354などの入力も行われている。
【0070】
図9に自動変速機330のスケルトン図を示す。
【0071】
この自動変速機330は、トルクコンバータ312、副変速部112及び主変速部113を備える。
【0072】
前記トルクコンバータ312は、ロックアップクラッチ124を備える。このロックアップクラッチ124は、ポンプインペラ126に一体化させてあるフロントカバー127とタービンランナ128を一体に取付けた部材(ハブ)129との間に設けられている。
【0073】
第2のモータジェネレータ310の出力はカバー127に連結されている。タービンランナ128に連結された入力軸130は、副変速部112を構成するオーバードライブ用遊星歯車機構131のキャリヤ132に連結されている。
【0074】
この遊星歯車機構131におけるキャリヤ132とサンギヤ133との間には、クラッチC0と一方向クラッチF0とが設けられている。この一方向クラッチF0はサンギヤ133がキャリヤ132に対して相対的に正回転(入力軸130の回転方向の回転)する場合に係合するようになっている。
【0075】
一方、サンギヤ133の回転を選択的に止めるブレーキB0が設けられている。又、この副変速部112の出力要素であるリングギヤ134が、主変速部113の入力要素である中間軸135に接続されている。
【0076】
副変速部112は、クラッチC0もしくは一方向クラッチF0が係合した状態では遊星歯車機構131の全体が一体となって回転するため、中間軸135が入力軸130と同速度で回転する。又ブレーキB0を係合させてサンギヤ133の回転を止めた状態では、リングギヤ134が入力軸130に対して増速されて正回転する。即ち、副変速部112はハイ・ローの2段の切換えを設定することができる。
【0077】
前記主変速部113は三組の遊星歯車機構140、150、160を備えており、これらの歯車機構140、150、160が以下のように連結されている。
【0078】
即ち、第1遊星歯車機構140のサンギヤ141と第2遊星歯車機構150のサンギヤ151とが互いに一体的に連結され、第1遊星歯車機構140のリングギヤ143と第2遊星歯車機構150のキャリヤ152と第3遊星歯車機構160のキャリヤ162との三者が連結されている。又、第3遊星歯車機構160のキャリヤ162に出力軸170が連結されている。更に第2遊星歯車機構150のリングギヤ153が第3遊星歯車機構160のサンギヤ161に連結されている。
【0079】
この主変速部113の歯車列では後進1段と前進4段とを設定することができ、そのためのクラッチ及びブレーキが以下のように設けられている。
【0080】
即ち、第2遊星歯車機構150のリングギヤ153及び第3遊星歯車機構160のサンギヤ161と中間軸135との間に前進クラッチC1が設けられ、又第1遊星歯車機構140のサンギヤ141及び第2遊星歯車機構150のサンギヤ151と中間軸135との間にクラッチC2が設けられている。
【0081】
第1遊星歯車機構140及び第2遊星歯車機構150のサンギヤ141、151の回転を止めるブレーキB1が配置されている。又、これらのサンギヤ141、151とケーシング171との間には、一方向クラッチF1とブレーキB2とが直列に配列されている。一方向クラッチF1はサンギヤ141、151が逆回転(入力軸135の回転方向とは反対方向の回転)しようとする際に係合するようになっている。
【0082】
第1遊星歯車機構140のキャリヤ142とケーシング171との間にはブレーキB3が設けられている。又、第3遊星歯車機構160のリングギヤ163の回転をとめる要素としてブレーキB4と、一方向クラッチF2とがケーシング171との間に並列に配置されている。なお、この一方向クラッチF2はリングギヤ163が逆回転しようとする際に係合するようになっている。
【0083】
なお、各クラッチ及びブレーキ(摩擦係合装置)の係合あるいは解放には、油圧制御装置75内のソレノイドバルブS1、S2、S3、S4、SLN、SLT、SLUが、ECU(電子制御装置)80からの指令に基づいて駆動制御されることによって実行される。
【0084】
ここで、S1、S2、S3はシフト用ソレノイドバルブ、S4はエンジンブレーキ作動用ソレノイドバルブ、SLNはアキュムレータ背圧制御用のソレノイドバルブ、SLTはライン圧制御用のソレノイドバルブ、SLUはロックアップ用ソレノイドバルブを示す。
【0085】
ECU80は、前述したコントローラ7とリンクしており、各種センサ群90からの信号が入力されて、ソレノイドバルブ等を制御し、各クラッチ及びブレーキ(摩擦係合装置)の係合あるいは解放が行えるようにしている。
【0086】
次に、センターデフについて説明する。
【0087】
図10は、センターデフのスケルトン図である。
【0088】
符号400はトランスファ装置306内にあるセンターデフのクラッチである。自動変速機330の出力軸170からの動力はキャリア402に伝達される。このクラッチ400の圧着力の制御によりキャリア402とサンギヤ404の相対回転の許可状態を制御し、前輪と後輪の駆動配分を行っている。なお、後輪へはリングギヤ406を介して、前輪へはサンギヤ404を介し動力がそれぞれ伝達される構造となっている。
【0089】
本実施形態では、図8に示したセンターデフクラッチソレノイド350が作動することにより、クラッチ400の完全フリーの状態から完全ロックした状態まで制御が可能となっており、完全フリー状態で前輪:後輪の駆動分配が30:70の後輪駆動ベースの状態となり、完全デフロックした状態で前輪:後輪の駆動配分が50:50まで変更が可能となっている。この駆動配分率は、回生制動時には回生制動の分配率と同義になる。
【0090】
即ち、本実施形態では回生制動を行う際に前輪:後輪の回生制動の配分を該センターデフクラッチ400の圧着力により変更可能としている。
【0091】
ここで、具体的な制動エネルギの回収について説明する。
【0092】
例えば、センターデフのクラッチ400がフリーの状態では回生制動の配分率は前輪:後輪=30:70となる。
【0093】
図11は車速と回生制動トルクとの関係を表したものである。
【0094】
図から明らかなように、車両の車速が高いと回生制動トルクも大きくなる。つまり、車速が高いときに回生制動を行うと大きな回生エネルギを回収できる反面、悪路や路面が濡れているときなどでは車輪がロックする可能性も高くなってしまう。従来技術では回生制動の分担率は回生制動トルクに対しては固定されており、このような状態になったときは車輪のロック等を防ぐため、全体の回生制動トルク(回生エネルギ量)を減らすことにより対応していた。
【0095】
しかし、回生制動トルクを減らすと、当然バッテリに回収できるエネルギ量も減ってしまう。
【0096】
本実施形態では、このような状況下でもエネルギを効率よく回収するために回生制動が行われている際に発生している回生制動トルクを検出し、該回生制動トルクに応じて、クラッチ400を制御することによって前輪と後輪の回生制動トルクの分担率を変更するようにしている(第1の実施形態)。
【0097】
具体的には、回生制動トルクが小さいときは、車輪がスリップする恐れが小さいため、回生制動の分担は前輪:後輪=30:70の後輪駆動ベースのままとする。しかし、回生制動トルクが大のときは車重が前輪に集中し、後輪が浮く状況となるため後輪がよりスリップし易くなる。この傾向は回生制動トルクが大のとき程大となる。そこで、この実施形態では回生制動トルクをリアルタイムで検出し、特に回生制動トルクに応じて前輪と後輪の回生制動の分担率を最大で前輪:後輪=50:50にまで変更し、前輪の分担率を高く、即ち後輪の分担率を低くするように制御する。
【0098】
なお、4輪にて回生制動を行う前輪駆動車及び後輪駆動車の場合も同様に回生制動トルクに応じて前後輪の分担率を変更するようにする。
【0099】
このようにすることで、後輪はスリップしにくくなり、回生エネルギを減らすことなくスリップを回避できるようになる。
【0100】
回生制動により得られた回生エネルギは、この実施形態のように電気エネルギとして充電することにより車両を駆動するために蓄えてもよく、また、電気エネルギを用いてさらに化学反応により別のエネルギに変換して車両の駆動などに用いてもよい。
【0101】
図12は、第2のモータジェネレータ310によって4輪全体で回収される回生制動トルクと前後輪の分担率の関係を表したものである。横軸に現在回収している第2のモータジェネレータ310の4輪全体の回生制動トルクを表し、縦軸に前輪の回生制動の分配率を表している。本実施形態では、全体の回生制動トルクが大きくなるに従って、回生制動トルクを後輪より前輪で受け持たせるように比重を0.3付近より徐々に高めて変更限界の0.5にまで持っていくようにする。
【0102】
このようにすることで、後輪側の回生制動分担率が減少し、スリップを抑えられるようになるため、全体の回生量を減らすことなく、より安定した走行を行うことができる。
【0103】
次に、第2の実施形態を説明する。
【0104】
第2の実施形態は、前記同様、回生制動が行われている際に発生している回生制動トルクを(リアルタイムにて)検出し、さらに回生制動が正常に実施されているか否かを検出するようにする。この検出により、「回生制動が正常に実施されていない(異常)」と検出されたときに、前輪と後輪の回生制動トルクの分担率を変更するようにする。
【0105】
ここでいう「異常」とは、検出されている回生制動トルクが通常の車速・エンジン回転速度等の入力信号に対して算出される回生制動トルクに対して、「異常に多い」場合をいう。
【0106】
回生制動トルクが「異常」と判断される原因として、例えばセンサフェールや機械の故障、あるいは第2のモータジェネレータ310のコイル付近の温度変化の影響等が考えられる。回生制動が「異常に大きい」と判定されても、実際に回生エネルギが多い状況であるかは必ずしも明確には不明であるが、この第2実施形態では第1の実施形態と同様に後輪がロックする可能性を考えて前輪の分担率を上昇させる。
【0107】
図14にこの制御の状態例を示す。図14は時間tに対して回生制動トルク、クラッチ400の油圧Cdを表したものである。
【0108】
回生制動を行っている際に、何らかの原因(センサフェール、機械故障等)により回生制動トルクが時刻t1より多く検出され始めたとする。回生制動トルクが「異常」と判断される閾値αを越えたことが検出された場合には、回生制動の異常判定の出力を行う(時刻t2)。回生制動の異常判定が出力された後には、時刻t3よりクラッチ400を前輪の回生制動トルクの分担率を増加させるように油圧を制御する。
【0109】
回生制動トルク自体を低減した場合(a)、あるいは回生制動をカットした場合(b)には、当然回収されるエネルギーも減少してしまうが、この実施形態では回生制動トルクを減らさずに後輪スリップを抑制できる(c)。
【0110】
次に第3の実施形態を説明する。
【0111】
第3の実施形態は、車両の車輪がスリップをしているか否かを検出し、車輪がスリップしていると検出されたときは、前輪と後輪の回生制動トルクの分担率を変更するようにする。
【0112】
ここでいう「スリップ」とは、前述したように車輪が路面に対し滑っている状態のことをいう。
【0113】
第1の実施形態と異なるところは、第1の実施形態では、「回生制動トルクに応じて」前後輪の分担率を変更しているのに対し、第3の実施形態では、「車輪がスリップをしている」ことが検出された場合に前後輪の分担率を変更するようにしている。この検出には車輪速度と(推定)車速速度を比較する公知の方法を用いる。前述したようにまず後輪側からスリップすると考えられるため、該後輪がスリップをしたことが検出されたら前輪側の回生制動トルクの分担率を増加させるように油圧を制御する。
【0114】
前輪の分担率を上げる割合は、図13に示すように後輪のスリップ率に応じたものとし、スリップが多いときほど前輪での回生制動トルクの配分を多くするようにする。
【0115】
このようにすることで、万一、後輪がスリップした場合でもエネルギの回収率を低減することなく、該スリップを抑制することができる。なお、この制御を実施する場合は、分担率を変更することによってスリップが解消したとしても直ちには分配率を戻す(後輪側を増大する)ことはせず、しばらくはその状態を維持するか、又は、戻り側のゲインを小さく(戻りにくいように)設定しておくと、スリップの再発を効果的に防止できる。
【0116】
次に第4の実施形態について説明する。
【0117】
第1から第3の実施形態は、前輪と後輪の回生制動トルクの分担率を変更するように制御するものであった。
【0118】
しかしながら、前輪における回生制動の配分がすでに限界まで増大してしまったとき(前:後=50:50になってしまったとき)に、さらになお、例えば後輪のスリップの解消がない場合には、前輪の回生制動の割合を大きくしたくとも、もはやこれ以上前輪の回生制動トルクの配分を増やすことができないという状態が発生する。
【0119】
第4の実施形態では、前輪と後輪の回生制動における分担率が所定の変更上限値を超えたか否かを検出する手段を備え、その分担率が該変更上限値を超えたときは、回生制動トルクを減らすようにしている(例えば図14の(a)線参照)。
【0120】
ここでいう「所定の変更上限値を越える」とは、本実施形態では前輪へ回生制動における分担率を最高で「50」としているので、この配分率が「50」になったときが検出されたときであって、さらに前輪の分担率を上昇させたい状況にあるときとする。
【0121】
本実施形態では、このような状態になった場合に初めて全体の回生制動トルクを減らすように制御する。
【0122】
このようにすることによって、回生制動中に車輪がスリップしてしまうのを確実に防ぐことができる。
【0123】
次に第5の実施形態について説明する。
【0124】
第5の実施形態は、第2の実施形態における「回生制動が正常に実施されているか否かを判断する手段を備え、該回生制動が正常に実施されていると判断されないとき」の他の実施形態に相当する。
【0125】
回生制動が正常に実施されていると判断されないときには、第2の実施形態では「前輪と後輪の回生制動トルクの分担率を変更する」ように制御をしていたが、第5の実施形態では「変速機の変速比を高速側へ移動させる」ようにする。
【0126】
変速機の変速比を高速側へ移動させると、回生制動を行う際の回生制動トルクが減少する。このことを利用して、万一、回生制動が「正常に実施されていると判断されない(異常であると判断された)」きは、変速機の変速比を高速側へ移動させることにより回生制動のトルクを減少させる。
【0127】
その具体的な制御を図15に記す。
【0128】
図15は横軸に時間t、縦軸に回生制動トルクと変速段信号を示したものである。
【0129】
図15では、回生制動トルクが「異常である」と判定されたときに、アップシフトを行うことで回生制動のトルクを減少させるようにしている。図の中では第3速段にて回生制動中に回生制動トルクが異常と判断され第4速段へアップしている。このようにすることにより、車両の走行安定性を確保するようにしている。
【0130】
なお、高速側へ変速比を変更する(高速段側へアップシフトをする)ときに、例えば、回生制動トルクが目標に対して大きくずれているときは、大きく(2段以上)変更しても良く、また、回生制動トルクが目標に対して大きくずれていない場合には近い所へ(1段アップ)変速を行うようにするとよい。
【0131】
なお、アップシフトしてもなお異常状態が解消しないときは、図16(a)、(b)のように、全体の回生制動トルクを減らすように制御する。
【0132】
なお、ここでいう「変速機」は変速段の付いた有段自動変速機に限らず、プーリ径の幅を変更することにより変速が可能な無段変速機にも対応ができる。
【0133】
次に第6の実施形態について説明する。
【0134】
第6の実施形態は、第3実施形態における「車輪がスリップをしているか否かを検出する手段を備え、該車輪がスリップしていると判断されたとき」の他の実施形態に相当する。
【0135】
第3の実施形態では車輪がスリップしていると判断されたときに「前輪と後輪の回生制動トルクの分担率を変更する」ように制御をしていたが、第6の実施形態では、第5の実施形態と同様に、「変速機の変速比を高速側へ移動させる」ようにする。
【0136】
このようにして、第6の実施形態でも回生制動のトルクを減少することにより、車両の走行安定性を確保し、車輪がスリップやロックしてしまうことを防ぐようにしている。
【0137】
次に第7の実施形態について説明する。
【0138】
第7の実施形態は、第3、6実施形態における「車輪がスリップをしているか否かを検出する手段を備え、該車輪がスリップしていると判断されたとき」のさらに他の実施形態に相当するものである。
【0139】
第3の実施形態では、車輪がスリップしていると判断されたときに「前輪と後輪の回生制動トルクの分担率を変更する」ように制御をし、第6の実施形態では、「変速機の変速比を高速側へ移動させる」ように制御しているが、第7の実施形態では、「バッテリ以外の駆動源のトルクを増加させ、回生制動トルクを減少させる」ようにする。ここでいう「バッテリ以外の駆動源」とは、この実施形態では具体的にはエンジンである。「(エンジンの)トルクを増加させる」方法の一例としてスロットル弁を開ける方法がある。
【0140】
その具体的な制御例を図16に示す。
【0141】
図16は横軸に時間t、縦軸に回生制動トルクとスロットル開度を示したものである。
【0142】
図16では、車輪が「スリップしている」と判定されたときに、スロットル開度を開けている。
【0143】
エンジントルクを上昇させると、それまでいわゆるエンジンブレーキの発生要因として車輪を制動する側に機能していたエンジンを、車輪を駆動する側に機能させることができ、スリップを早期に解消することができる。この制御はこれまで述べてきた実施形態と併合して実施することができる。エンジントルクの上昇と共に、積極的に回生制動トルク自体の減少も併用したときは、先に応答性を早めることができる。なお、エンジンのトルクアップは、スリップの恐れがなくなるまで、例えぱ車速が所定値以外になるまで、あるいは停止するまで、もしくはフットブレーキが解除されたときまで行われるものとする。
【0144】
なお、第5実施形態に説明した「回生制動が正常に実施されていると判断されない」ときにも、モータジェネレータ以外の駆動源(エンジン)のトルクを増加させ回生制動トルクを減少させることにより車輪のスリップを防ぐことができる。なお、具体的な図示例としては、図16の「スリップ判定」を「回生制動異常判定」に置き換えることにより足りる。
【0145】
次に第8の実施形態について説明する。
【0146】
第8の実施形態は、変速機がロックアップクラッチ付きのトルクコンバータを有するものであった場合に、第2実施形態と第5実施形態における「回生制動が正常に実施されているか否かを判断する手段を備え、該回生制動が正常に実施されていると判断されないとき」のときの他の実施形態に相当する。
【0147】
第2の実施形態では、「前輪と後輪の回生制動トルクの分担率を変更する」ように制御をし、第5の実施形態では、「変速機の変速比を高速側へ移動させる」ように制御しているが、第8の実施形態では、「トルクコンバータのロックアップクラッチを半係合又は非係合にする」ようにしている。
【0148】
回生制動トルクが「異常である」と判定されたときに、ロックアップクラッチ312を半係合又は非係合にすることにより、エンジン310の引摺り(エンジンブレーキ)を低減でき、且つ第2のモータジェネレータ310と車輪との相対回転を許容できる状態になるので車輪に加わる回生制動トルクが弱まり、車輪のスリップを防ぐことができる。
【0149】
最後に第9の実施形態について説明する。
【0150】
第9の実施形態は、変速機がロックアップクラッチ付きのトルクコンバータを有するものであった場合に、第3、6、7の実施形態における「車輪がスリップをしているか否かを検出する手段を備え、該車輪がスリップしていると判断されたとき」の他の実施形態に相当するものである。
【0151】
第9の実施形態では、車輪がスリップしていると判断された際には、第8の実施形態同様、「トルクコンバータのロックアップクラッチを半係合又は非係合にする」ようにしている。効果としては、第8の実施形態同様、トルクコンバータによる車輪と、エンジン301及び第2のモータジェネレータ310とが相対回転できるようになるため、車輪に加わる回生制動トルクが弱まり、車輪のスリップを防ぐことができる。
【0152】
最後に、本実施形態の代表的な制御を図1〜図5のフローチャートに基づいて説明する。
【0153】
図1は前述の第1実施形態を実施するための制御フローである。
【0154】
図1において、ステップ510にて各種入力信号の処理を行う。ステップ520では、車両がコースト走行中で、且つ回生制動中か否かを判断する。回生制動中であると判断された場合にはステップ530へ進み回生制動トルクを検出する。これは第2のモータジェネレータ310によってリアルタイムで発生される電力等から演算によって検出すればよい。ステップ540では、リアルタイムで検出される回生制動トルクに応じ、図12の特性に従って前輪回生制動トルク(及び後輪回生制動トルク)の分担率を計算(算出)する。その算出された値に従って回生制動トルクの分担率を変更し、リターンする。このようにすることで、非常に効率よく制動エネルギーを回収でき、路面状況が悪い場合でも車輪のスリップなどから防ぐことができる。
【0155】
図2は前述の第2実施形態と第3実施形態を実施するための制御フローをである。
【0156】
図2におけるステップ610、620は、図1のステップ510、520と同様であるので説明を省略する。ステップ630では、所定の条件が成立したか否かを判断する。ここでいう「所定の条件」とは、第3実施形態に係る制御フローの場合は「後輪がスリップしている」、第2実施形態に係る制御フローの場合は「回生制動に異常を生じている」である。
【0157】
なお、回生制動の異常の判断方法及びスリップの検出手段は前述したとおりである。
【0158】
次に、この所定の条件が成立された場合にはステップ640へ進み、前後輪の回生制動トルクの分担率を変更する。具体的には、異常と検出された場合には、前輪分担率を最大(前:後=50:50)とし、スリップしていると検出された場合にはスリップ量に応じた値(スリップ大程前輪分担率大)とする。
【0159】
また、スリップがなお解消しないなど車両の走行状態が更なる前輪分担率の増大を要求しているにもかかわらず、前輪の分担率が既に限界の50%に達しているときは全体(前後輪)の回生制動トルクを減少させ(ステップ650、660:第4実施形態)、ステップ630にて所定の条件の成立がない場合には、そのまま回生制動を継続する。また、ステップ620にてコースト走行をしていない場合にはリターンする。
【0160】
図3のステップ700〜730は、図2におけるステップ600〜630と同様であるので説明を省略する。
【0161】
ステップ730にて、前述と同様に後輪がスリップしている場合、もしくは回生制動に異常を生じている場合のどちらかの条件が成立したと判断された後に、ステップ740にて変速機の変速比を高速側へ変更するようにする(第5、第6実施形態)。このようにすることで、第2のモータジェネレータ310と車輪の回転比が変わり、タイヤに加わる回生制動トルクが弱まり、その結果、後輪のスリップを抑制でき、車両の走行安定性が向上する。
【0162】
なお、高速側へ変更するときに、回生制動トルクが目標に対して大きくずれているときは、大きく(変速段がある場合には2段以上)変更しても良く、回生制動トルクが目標に対して大きくずれていない場合には近い所へ変速を行うようにする。
【0163】
なお、ステップ740の変速比操作によってもなおスリップが解消しないときはこの後に前端の回生制動トルクを低減するステップを配置してもよい。
【0164】
図4の制御フローは、ステップ830にて後輪がスリップしているか否かを検出し、スリップしていた場合にはステップ840へ進む。ステップ840では、エンジン301のトルクを増加させる(第7実施形態)。その後、回生制動トルクを減少させ、フットブレーキがオンとされたか否かを判断する(ステップ850、860)。フットブレーキがオンであることが検出された場合には、ステップ870へ進み車速が所定値(例えば10km/h)以下かどうかを判断する。車速が所定値以下であったならばステップ880へ進みトルクの増加を中止するようにする。なお、ステップ870で車速が所定値以下ではなかったらステップ840へ戻るようにする。
【0165】
これにより、タイヤのスリップを早期に解消でき、車両の走行安定性が向上する。
【0166】
図5は、ステップ930にて前述同様所定の条件が成立された場合には、ステップ940へ進み変速機のロックアップクラッチ124を半係合又は非係合状態にして車両が不安定な状態になることを防止するようにする(第8、9の実施形態)。
【0167】
【発明の効果】
本発明によれば、(いずれの請求項の発明によっても)スリップのない安定な状態を確保し、且つ、回生エネルギをできるだけ高く維持させることができるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の制御例を表すフローチャート
【図2】本発明の第2〜4実施形態の制御例を表すフローチャート
【図3】本発明の第5、6実施形態の制御例を表すフローチャート
【図4】本発明の第7実施形態の制御例を表すフローチャート
【図5】本本発明の第8、9実施形態の制御例を表すフローチャート
【図6】各実施形態を実現するための全体のシステム構成を表す図
【図7】同じく車両のエンジン駆動装置のシステム構成図
【図8】同じくECU(電子制御装置)に対する入出力信号の関係を示す図
【図9】同じく車両の自動変速機の概略を示すスケルトン図
【図10】同じくセンターデファレンシャルのロックを示すスケルトン図
【図11】回生制動トルクと車速の関係を表した図
【図12】MG全体の回生制動トルクと前輪と後輪の回生力分配率の特性を表す特性図
【図13】後輪スリップ率と前輪と後輪の回生力分配率の特性を表す特性図
【図14】時間軸に沿ってセンターデファレンシャルのクラッチの油圧値と回生制動トルクを示した図
【図15】時間軸に沿って変速段信号と回生制動トルクを示した図
【図16】時間軸に沿ってスロットル開度と回生制動トルクを示した図
【符号の説明】
4…インバータ
5…バッテリ
42…シフトポジションセンサ
124…ロックアップクラッチ
301…エンジン
302…フロントペラシャフト
303…第1のモータジェネレータ
304…フロントデフ
306…トランスファ
308…リアペラシャフト
310…第2のモータジェネレータ
312…トルクコンバータ
330…自動変速機
400…センターデフクラッチ
R1…歯車変速機部

Claims (2)

  1. 車両の制動を行うときに車両の運動エネルギを他のエネルギに変換することで回生制動可能に構成された車両の回生制動制御装置において、
    同じ発電機からの回生制動トルクがトランスファ装置により前記車両の前輪と後輪の両方に分配されるようにすると共に、
    前記回生制動が行われている際に、発生している回生制動トルクを検出する手段と、
    該回生制動トルクの前輪と後輪の分担率を変更する手段と、を備え、
    前記回生制動トルクが大きいとき程前記前輪の回生制動トルクの分担率を上げるように制御する
    ことを特徴とする車両の回生制動制御装置。
  2. 請求項1において、さらに、前輪と後輪の回生制動における分担率が所定の変更上限値を超えたか否かを検出する手段を備え、
    前記分担率が該変更上限値を超えた場合は、回生制動トルクを減らす
    ことを特徴とする車両の回生制動制御装置。
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