JP3951426B2 - 車両用乗員保護装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フロントエアバッグ、サイドエアバッグまたはプリテンショナのような乗員保護手段を備えた
車両用乗員保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の乗員保護手段を備えた車両用乗員保護装置としては、例えば、特開平7−309195号公報に記載の装置がある。
【0003】
すなわち車載バッテリにイグニッションスイッチを介してエアバッグやプリテンショナのような乗員保護手段を作動制御する作動回路を電気接続すると共に、該作動回路に加速度センサ(いわゆるGセンサ)を接続し、この加速度センサで衝突を検出した時に作動回路を介して上述のエアバッグ、プリテンショナ等の乗員保護手段を作動させて、乗員を保護すべく構成したものである。
【0004】
この従来装置においてはイグニッションスイッチのON時に作動回路に対してバッテリからの給電が行なわれるものであるから、イグニッションスイッチのON時には特に問題はないが、乗員がイグニッションスイッチをOFFにして車両から降りようとする降車時、または車両に乗込んでイグニッションスイッチをONにするまでの間は上記作動回路への給電が不可で、このような車両停止条件下(イグニッションスイッチOFF条件下)において相手車両がぶつかってくると、上述のエアバッグ、プリテンショナは作動しない問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明(請求項1)は、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が車両内に存在する時には乗員保護手段の作動を許容し、乗員が車両内に存在しない時には乗員保護手段の作動を禁止することで、車両の停止時のようなイグニッションスイッチのOFFであっても必要時には乗員保護手段を作動し、不要時には乗員保護手段を作動禁止することができ、また、乗員保護手段を作動させる第1制御手段の作動の許容もしくは禁止を、この第1制御手段に対する車載バッテリからの給電の許容もしくは禁止により実行することで、作動許容時にのみ給電を行なうことができ、さらに、上述の第1制御手段に対して車載バッテリの電源をイグニッションスイッチを介して供給すべく構成することで、運転席乗員を検出する乗員検出センサ故障時のフェールセーフを達成することができる車両用乗員保護装置の提供を目的とする。
この発明(請求項2)は、また、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が車両内に存在する時には、乗員保護手段の作動を許容し、乗員が車両内に存在しない時には、乗員保護手段の作動を禁止することで、車両の停止時のようなイグニッションスイッチのOFFであっても必要時には乗員保護手段を作動し、不要時には乗員保護手段を作動禁止することができ、また、ドア開時に乗員が車室内に存在すると推測することで、イグニッションスイッをOFFにした時点から乗員が降車するまでの間、並びに乗員が乗車した時点からイグニッションスイッチをONにするまでの間の所謂降車前、乗車後において乗員保護手段の作動許容をより一層安全サイドに補償することができ、さらに、上述の第1制御手段に対して車載バッテリの電源をイグニッションスイッチを介して供給すべく構成することで、運転席乗員を検出する乗員検出センサ故障時のフェールセーフを達成することができる車両用乗員保護装置の提供を目的とする。
【0006】
この発明(請求項3)は、さらに、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が車両内に存在する時には、乗員保護手段の作動を許容し、乗員が車両内に存在しない時には、乗員保護手段の作動を禁止することで、車両の停止時のようなイグニッションスイッチのOFFであっても必要時には乗員保護手段を作動し、不要時には乗員保護手段を作動禁止することができ、また、イグニッションスイッチのOFF時に、ドア開時において車載バッテリからの電力を第1制御手段に供給するドアスイッチを設けて、イグニッションスイッをOFFにした時点から乗員が降車するまでの間、並びに乗員が乗車した時点からイグニッションスイッチをONにするまでの間の所謂降車前、乗車後において乗員保護手段の作動許容をより一層安全サイドに補償することができ、さらに、上述の第1制御手段に対して車載バッテリの電源をイグニッションスイッチを介して供給すべく構成することで、運転席乗員を検出する乗員検出センサ故障時のフェールセーフを達成することができる車両用乗員保護装置の提供を目的とする。
【0007】
この発明の一実施態様(請求項4)は、、運転席と助手席との乗員の有無を検出し、少なくとも何れかに乗員が存在する時、イグニッションスイッチのOFF時であっても乗員保護手段の作動を許容することで、より一層適正な制御を行なうことができる車両用乗員保護装置の提供を目的とする。
【0008】
この発明の一実施態様(請求項5)は、乗員の有無を検出する乗員検出センサでシート上の乗員を検出することで、乗員検出を簡単に行なうことができる車両用乗員保護装置の提供を目的とする。
この発明の一実施態様(請求項6)は、イグニッションスイッチのOFF後においてドアが開かなければ車室内に乗員が存在すると判定することで、乗員検出センサの故障や検出ミスをより安全サイドに補償することができる車両用乗員保護装置の提供を目的とする。
【0009】
この発明の一実施態様(請求項7)は、乗員保護手段としてフロントエアバッグ、サイドエアバッグまたはプリテンショナを用いることで、イグニッションスイッチのOFF時であっても衝突が検出または予測された必要時にはフロントエアバッグ、サイドエアバッグまたはプリテンショナを作動させて、乗員保護性能の向上を図ることができる車両用乗員保護装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明(請求項1)による車両用乗員保護装置は、衝突を検出または予測する衝突判定センサと、上記衝突判定センサの出力に基づいて衝突が検出または予測された時に乗員保護手段を作動させる第1制御手段とを備えた車両用乗員保護装置であって、乗員の有無を検出する乗員検出センサと、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在する時に上記第1制御手段の作動を許容すると共に、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在しない時に上記第1制御手段の作動を禁止する第2制御手段とを備え、上記第2制御手段は第1制御手段の作動の許容もしくは禁止を、第1制御手段への車載バッテリの給電を許容もしくは禁止することにより実行し、上記第1制御手段はイグニッションスイッチを介して車載バッテリから給電され、乗員検出センサと第2制御手段は、イグニッションスイッチのON,OFFに係わらず車載バッテリから給電され、上記イグニッションスイッチのOFF時に車載バッテリから第1制御手段に電力を供給するスイッチを備え、第2制御手段は、このスイッチをON,OFF制御して給電を制御するものである。
【0011】
この発明(請求項2)による車両用乗員保護装置は、衝突を検出または予測する衝突判定センサと、上記衝突判定センサの出力に基づいて衝突が検出または予測された時に乗員保護手段を作動させる第1制御手段とを備えた車両用乗員保護装置であって、乗員の有無を検出する乗員検出センサと、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在する時に上記第1制御手段の作動を許容すると共に、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在しない時に上記第1制御手段の作動を禁止する第2制御手段と、ドアの開閉を検出するドアセンサと、ドアセンサ出力に基づいてドア開時に乗員が存在すると推測する推測手段とを備え、上記第2制御手段は推測手段の乗員存在推測により第1制御手段の作動を許容し、上記第1制御手段はイグニッションスイッチを介して車載バッテリから給電されるものである。
【0012】
この発明(請求項3)による車両用乗員保護装置は、衝突を検出または予測する衝突判定センサと、上記衝突判定センサの出力に基づいて衝突が検出または予測された時に乗員保護手段を作動させる第1制御手段とを備えた車両用乗員保護装置であって、乗員の有無を検出する乗員検出センサと、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在する時に上記第1制御手段の作動を許容すると共に、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在しない時に上記第1制御手段の作動を禁止する第2制御手段とを備え、上記第1制御手段はイグニッションスイッチを介して車載バッテリからの電飾が給電され、上記イグニッションスイッチのOFF時において、ドア開時に車載バッテリからの電力を第1制御手段に供給するドアスイッチを設け、該ドアスイッチで上記第2制御手段を構成したものである。
【0013】
この発明の一実施態様(請求項4)は、上記乗員検出センサは運転席と助手席との乗員を検出し、該乗員検出センサの検出結果に基づいて第2制御手段は少なくとも何れかに乗員が存在する時、イグニッションスイッチのOFF時において第1制御手段の作動を許容するものである。
【0014】
この発明の一実施態様(請求項5)は、上記乗員検出センサはシート上の乗員を検出するものである。
【0015】
この発明の一実施態様(請求項6)は、上記イグニッションスイッチのOFF後においてドアが開かなければ乗員が存在すると判定する判定手段を設け、上記第2制御手段は判定手段の乗員存在判定により第1制御手段の作動を許容するものである。
【0016】
この発明の一実施態様(請求項7)は、上記乗員保護手段はフロントエアバッグ、サイドエアバッグおよびプリテンショナの少なくとも何れか一方に設定されたものである。
【0017】
【発明の作用及び効果】
この発明(請求項1)によれば、上述の衝突判定センサは衝突を検出または予測(予知)し、第1制御手段は衝突判定センサの出力に基づいて衝突が検出または予測された時にエアバッグ等の乗員保護手段を作動させる一方、上述の乗員検出センサは乗員の有無を検出するが、上述の第2制御手段はイグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在する場合には第1制御手段の作動を許容し、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在しない場合には第1制御手段の作動を禁止する。
【0018】
このため、車両の停止時のようなイグニッションスイッチのOFF時であっても必要時には乗員保護手段を作動させることができ、また不要時には該乗員保護手段の作動を禁止することができる効果がある。
【0019】
また、上述の第2制御手段は第1制御手段の作動の許容もしくは禁止を、該第1制御手段へのバッテリ電源の供給もしくはしゃ断により実行するので、作動許容時にのみ給電を行なうことができ、この結果、バッテリ消費電力の低減を図ることができる効果がある。
【0020】
さらに、上述の第1制御手段はイグニッションスイッチのON時に車載バッテリから電力が給電されるものであるから、運転席乗員を検出する乗員検出センサ故障時においてもイグニッションスイッチのON時には第1制御手段が適正に作動して、フェールセーフを達成することができる効果がある。
【0021】
この発明(請求項2)によれば、また、上述の衝突判定センサは衝突を検出または予測(予知)し、第1制御手段は衝突判定センサの出力に基づいて衝突が検出または予測された時に、エアバッグ等の乗員保護手段を作動させる一方、上述の乗員検出センサは乗員の有無を検出するが、上述の第2制御手段はイグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在する場合には、第1制御手段の作動を許容し、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在しない場合には、第1制御手段の作動を禁止する。
【0022】
このため、車両の停止時のようなイグニッションスイッチのOFF時であっても必要時には乗員保護手段を作動させることができ、また不要時には該乗員保護手段の作動を禁止することができる効果がある。
【0023】
また、上述のドアセンサはドアの開閉を検出し、推測手段はドアセンサ出力に基づいてドア開時に乗員が存在すると推測し、第2制御手段はこの推測手段の乗員存在推測により第1制御手段の作動を許容する。
【0024】
このため、イグニッションスイッチをOFFにした時点からドアを開成して乗員が降車するまでの間、並びにドアを開成して乗員が乗車し、イグニッションスイッチをONにするまでの間のいわゆる降車前、乗車後において乗員保護手段の作動許容をより一層安全サイドに補償することができる効果がある。
【0025】
さらに、上述の第1制御手段はイグニッションスイッチのON時に車載バッテリから電力が給電されるものであるから、運転席乗員を検出する乗員検出センサ故障時においてもイグニッションスイッチのON時には第1制御手段が適正に作動して、フェールセーフを達成することができる効果がある。
【0026】
この発明(請求項3)によれば、さらに、上述の衝突判定センサは衝突を検出または予測(予知)し、第1制御手段は衝突判定センサの出力に基づいて衝突が検出または予測された時に、エアバッグ等の乗員保護手段を作動させる一方、上述の乗員検出センサは乗員の有無を検出するが、上述の第2制御手段はイグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在する場合には、第1制御手段の作動を許容し、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在しない場合には、第1制御手段の作動を禁止する。
【0027】
このため、車両の停止時のようなイグニッションスイッチのOFF時であっても必要時には乗員保護手段を作動させることができ、また不要時には該乗員保護手段の作動を禁止することができる効果がある。
【0028】
また、イグニッションスイッチのOFF時において、ドア開時に車載バッテリからの電力を第1制御手段に供給するドアスイッチを設けているので、イグニッションスイッチをOFFにした時点からドアを開成(ドアスイッチONで、第1制御手段に電力供給)して乗員が降車するまでの間、並びにドアを開成(ドアスイッチONで、第1制御手段に電力供給)して乗員が乗車し、イグニッションスイッチをONにするまでの間のいわゆる降車前、乗車後において乗員保護手段の作動許容をより一層安全サイドに補償することができる効果がある。
【0029】
さらに、上述の第1制御手段はイグニッションスイッチのON時に車載バッテリから電力給電されるものであるから、運転席乗員を検出する乗員検出センサ故障時においてもイグニッションスイッチのON時には第1制御手段が適正に作動して、フェールセーフを達成することができる効果がある。
【0030】
この発明の一実施態様(請求項4)によれば、上述の乗員検出センサは運転席と助手席との乗員を検出し、第2制御手段は乗員検出センサの検出結果に基づいて少なくとも何れかに乗員が存在する時、イグニッションスイッチがOFFであっても第1制御手段の作動を許容する。このため、より一層適正な制御を実行することができる効果がある。
【0031】
この発明の一実施態様(請求項5)によれば、上述の乗員検出センサはシート上の乗員を検出する。このため、乗員検出センサをシートセンサ(体重センサ)等で構成することができて、乗員検出を簡単に行なうことができる効果がある。
【0032】
この発明の一実施態様(請求項6)によれば、上述の判定手段はイグニッションスイッチのOFF後においてドアが開かなければ乗員が存在すると判定し、第2制御手段は判定手段の乗員存在判定により第1制御手段の作動を許容する。このため、乗員検出センサの故障や検出ミスが生じても第1制御手段の作動を許容することができて、良好な安全性を確保、補償することができる効果がある。
【0033】
この発明の一実施態様(請求項7)によれば、上述の乗員保護手段をフロントエアバッグ、サイドエアバッグおよびプリテンショナの少なくとも何れか一方に設定したので、イグニッションスイッチのOFF時であっても衝突が検出または予測された必要時にはフロントエアバッグ、サイドエアバッグまたはプリテンショナを作動させて、乗員保護性能の向上を図ることができる効果がある。
【0034】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
【0035】
図面は車両用乗員保護装置を示し、図1において、車両1はドライバーズシート2、パッセンジャーズシート3、リヤシート4を有し、ドライバーズシート2と対向するステアリングホイール5には運転席側フロントエアバッグ6を内設し、パッセンジャーズシート3と対向するインストルメントパネル7には助手席側フロントエアバッグ8を内設している。
【0036】
またドライバーズシート2のシートバックにおけるボディ外板側には側突時の衝撃を緩和する運転席側サイドエアバッグ9を内設し、パッセンジャーズシート3のシートバックにおけるボディ外板側には側突時の衝撃を緩和する助手席側サイドエアバッグ10を内設している。
【0037】
さらにドライバーズシート2の後部近傍位置には運転席側プリテンショナ11を設け、パッセンジャーズシート3の後部近傍位置には助手席側プリテンショナ12を設けて、必要時にプリテンショナ11,12を作動させてシートベルト(図示せず)の弛みをとって、乗員の体勢を正規の位置に規制するように構成している。
【0038】
上述の各エアバッグ6,8,9,10およびプリテンショナ11,12は乗員保護手段であって、各エアバッグ6,8,9,10は衝突が検知または予測された時、イグナイタに引火し、インフレータに内蔵させた化学物質に着火して、この化学物質から発生するガスをフィルタを通過させてエアバッグ(空気袋)内に入れて、エアバッグを図1に仮想線で示すように展開させることで、衝突時の荷重を緩和するものである。
【0039】
図2は車両用乗員保護装置の制御回路ブロック図を示し、車載用のバッテリ13からイグニッションスイッチ14を介して給電される第1制御手段としてのCPU20を設けている。
【0040】
このCPU20は加速度を検出するGセンサ15からの信号と、超音波を用いて相手車両の急接近状態を検出して衝突を予測する近接センサ16からの信号入力に基づいて、ROM17に格納したプログラムに従って、各フロントエアバッグ6,8、サイドエアバッグ9,10、プリテンショナ11,12を駆動制御し、またRAM18は必要なデータを記憶する。
【0041】
上述のバッテリ13とCPU20との間には2つの切換えスイッチSW1,SW2が並列接続された通電ライン19を設け、運転席側のドアの開閉を検出するドアセンサ21で、ドアの開成(オープン)が検出された時に切換えスイッチSW1をONにすべく構成している。
【0042】
またCPU20に接続された運転席乗員検知センサ22を設け、この乗員検知センサ22で運転席側の乗員の存在が検出された時に上述の切換えスイッチSW1をONにすべく構成している。
【0043】
同様に、助手席側のドアの開閉を検出するドアセンサ23で、ドアの開成(オープン)が検出された時に切換えスイッチSW2をONにすべく構成する一方、CPU20に接続された助手席乗員検知センサ24を設け、この乗員検知センサ24で助手席側の乗員の存在が検出された時に上述の切換えスイッチSW2をONにすべく構成している。
【0044】
上述の各乗員検知センサ22,24はドライバーズシート2、パッセンジャーズシート3のシートクッションに内蔵されて乗員の体重を感圧検知するシートセンサで構成するが、このシートセンサの他に赤外線センサやCCDカメラ等を用いて乗員検知センサを構成してもよい。
【0045】
ここで、上述のCPU20は衝突判定センサ(Gセンサ15、近接センサ16参照)の出力に基づいて衝突が検出または予測された時に乗員保護手段(各エアバッグ6,8,9,10およびプリテンショナ11,12参照)を作動させる第1制御手段(CPU20それ自体参照)と、
イグニッションスイッチ14のOFF時において乗員が存在する時には第1制御手段の作動を許容すると共に、イグニッションスイッチ14のOFF時において乗員が存在しない時には第1制御手段の作動を禁止する第2制御手段(図3に示すフローチャートの各ステップS7,S9参照)と、
イグニッションスイッチ14のOFF後においてドアが開かなければ乗員が存在すると判定する判定手段(図3に示すフローチャートの第3ステップS3参照)と、
ドアセンサ21,23の出力に基づいてドア開時に乗員が存在すると推測する推測手段(図3に示すフローチャートの第6ステップS6参照)と、
を兼ねる。
【0046】
また上述の第2制御手段(ソフト的には図3の各ステップS7,S9、ハード的には各スイッチSW1,SW2参照)は第1制御手段(CPU20参照)の作動の許容もしくは禁止を、第1制御手段へのバッテリ13の給電を許容もしくは禁止することにより実行する。
【0047】
さらに、上述の第2制御手段は判定手段(図3の第3ステップS3参照)の乗員存在判定(YES判定参照)により第1制御手段の作動を許容すると共に、推測手段(図3の第6ステップS6参照)の乗員存在推測(YES判定参照)により第1制御手段の作動を許容する。
【0048】
このように構成した車両用乗員保護装置の作用を、図3および図4に示すそれぞれのフローチャートを参照して、以下に詳述する。
【0049】
まず、図3に示すフローチャートを参照してイグニッションOFF時の第1制御手段作動可否処理について説明する。
【0050】
第1ステップS1で、CPU20はイグニッションスイッチ14がOFFか否かを判定し、YES判定時には次の第2ステップS2に移行する。
【0051】
この第2ステップS2で、ドアセンサ21,23はドアの開状態を検出する。運転席側のドアが開成されると、ドアセンサ21は一方の切換えスイッチSW1をONにし、助手席側のドアが開成されると、ドアセンサ23は他方の切換えスイッチSW2をONにする。また双方のドアが開成されると、2つの切換えスイッチSW1,SW2は共にONになる。このためドアの開閉検知信号は通電ライン19を介してCPU20に出力される。
【0052】
次に第3ステップS3で、CPU20はイグニッションスイッチ14のOFF後において運転席側のドア、助手席側のドアが開かなかったか否かを判定し、YES判定時には車室内に乗員が存在するので第9ステップS9に移行し、NO判定時には次の第4ステップS4に移行する。
【0053】
この第4ステップS4で、乗員検知センサ22,24は運転席、助手席の乗員を検出する。運転席側に乗員が存在すると、同側の乗員検知センサ22は一方の切換えスイッチSW1をONにし、助手席側に乗員が存在すると、同側の乗員検知センサ24は他方の切換えスイッチSW2をONにする。また双方に乗員が存在すると、2つの切換えスイッチSW1,SW2は共にONになる。このため乗員検知信号は通電ライン19を介してCPU20に出力される。
【0054】
次に第5ステップS5で、CPU20は上述の乗員検知信号に基づいてドライバーズシート2およびパッセンジャーズシート3の少なくとも何れか一方に乗員が存在するか否かを判定し、YES判定時には第9ステップS9に移行する一方、NO判定時には次の第6ステップS6に移行する。
【0055】
この第6ステップS6で、CPU20は乗員が降車する際および乗車する際の双方に対応して、ドア開か否かを判定し、YES判定時(ドア開時)には第9ステップS9に移行する一方、NO判定時(ドア閉時)には次の第7ステップS7に移行する。
【0056】
この第7ステップS7で、CPU20の第1制御手段としての作動を禁止(スイッチSW1,SW2のOFFにより通電しゃ断)し、次の第8ステップS8で、CPU20は乗員なしと判断する。なお、これら第7および第8の各ステップS7,S8は省略することも可能である。
【0057】
一方、上述の第9ステップS9で、少なくとも何れか一方の切換えスイッチSW1,SW2のONにより通電ライン19を介してバッテリ13電源をCPU20に給電し、該CPU20の第1制御手段としての作動を許容し、次の第10ステップS10で、CPU20は車室内に乗員が存在すると判断する。
【0058】
次に図4に示すフローチャートを参照して乗員保護手段の作動制御処理について説明する。
【0059】
第1ステップQ1で、CPU20はGセンサ15もしくは近接センサ16の出力に基づいて衝突を検出または予測する。
【0060】
次に第2ステップQ2で、CPU20は正面衝突、側突時の衝突か否かを判定し、NO判定時には第1ステップQ1にリターンする一方、YES判定時には次の第3ステップQ3に移行する。
【0061】
この第3ステップQ3で、CPU20は図3の第10ステップS10の判定内容に基づいて運転席乗員ありと判断されたか否かを判定し、NO判定時には第5ステップQ5にスキップする一方、YES判定時には次の第4ステップQ4に移行する。
【0062】
この第4ステップQ4で、CPU20は衝突内容に対応して運転席側のエアバッグ6,9、プリテンショナ11を作動させる。つまり正面衝突時にはフロントエアバッグ6を作動させ、側突時にはサイドエアバッグ9を作動させる。
【0063】
次に第5ステップQ5で、CPU20は図3の第10ステップS10の判定内容に基づいて助手席乗員ありと判断されたか否かを判定し、NO判定時には処理を終了する一方、YES判定時には次の第6ステップQ6に移行する。
【0064】
この第6ステップQ6で、CPU20は衝突内容に対応して助手席側のエアバッグ8,10、プリテンショナ12を作動させる。つまり正面衝突時にはフロントエアバッグ8を作動させ、側突時にはサイドエアバッグ10を作動させる。
【0065】
このように図1〜図4で示した実施例によれば、上述の衝突判定センサ(Gセンサ15、近接センサ16参照)は衝突を検出または予測(予知)し、第1制御手段(CPU20参照)は衝突判定センサの出力に基づいて衝突が検出または予測された時に乗員保護手段(各エアバッグ6,8,9,10、プリテンショナ11,12参照)を作動させる一方、上述の乗員検出センサ22,24は乗員の有無を検出するが、上述の第2制御手段(各ステップS7,S9参照)はイグニッションスイッチ14のOFF時において乗員が存在する場合には第1制御手段(CPU20参照)の作動を許容し、イグニッションスイッチ14のOFF時において乗員が存在しない場合には第1制御手段(CPU20参照)の作動を禁止する。
【0066】
このため、車両1の停止時のようなイグニッションスイッチ14のOFF時であっても必要時には乗員保護手段を作動させることができ、また不要時には該乗員保護手段の作動を禁止することができる効果がある。
【0067】
しかも、上述の第2制御手段(各ステップS7,S9参照)は第1制御手段(CPU20参照)の作動の許容もしくは禁止を、該第1制御手段(CPU20参照)へのバッテリ13電源の供給もしくはしゃ断により実行するので、作動許容時にのみ給電を行なうことができ、この結果、バッテリ13の消費電力の低減を図ることができる効果がある。
【0068】
加えて、上述の乗員検出センサ22,24は運転席と助手席との乗員を検出し、第2制御手段(各ステップS7,S9参照)は乗員検出センサ22,24の検出結果に基づいて少なくとも何れかに乗員が存在する時、イグニッションスイッチ14がOFFであっても第1制御手段(CPU20参照)の作動を許容する。このため、より一層適正な制御を実行することができる効果がある。
【0069】
また、上述の乗員検出センサ22,24はシート2,3上の乗員を検出する。このため、乗員検出センサ22,24をシートセンサ(体重センサ)等で構成することができて、乗員検出を簡単に行なうことができる効果がある。
【0070】
さらに、上述の判定手段(第3ステップS3参照)はイグニッションスイッチ14のOFF後においてドアが開かなければ乗員が存在すると判定し、第2制御手段(各ステップS7,S9参照)は判定手段の乗員存在判定により第1制御手段(CPU20参照)の作動を許容する。このため、乗員検出センサ22,24の故障や検出ミスが生じても第1制御手段(CPU20参照)の作動を許容することができて、良好な安全性を確保、補償することができる効果がある。
【0071】
さらにまた、上述のドアセンサ21,23はドアの開閉を検出し、推測手段(第6ステップS6参照)はドアセンサ21,23の出力に基づいてドア開時に乗員が存在すると推測し、第2制御手段(各ステップS7,S9参照)はこの推測手段(第6ステップS6参照)の乗員存在推測により第1制御手段(CPU20参照)の作動を許容する。
【0072】
このため、イグニッションスイッチ14をOFFにした時点からドアを開成して乗員が降車するまでの間、並びにドアを開成して乗員が乗車し、イグニッションスイッチ14をONにするまでの間のいわゆる降車前、乗車後において乗員保護手段(各エアバッグ6,8,9,10、プリテンショナ11,12参照)の作動許容をより一層安全サイドに補償することができる効果がある。
【0073】
そのうえ、上述の第1制御手段(CPU20参照)はイグニッションスイッチ14のON時にバッテリ13から給電されるものであるから、運転席乗員を検出する乗員検出センサ22の故障時においてもイグニッションスイッチ14のON時(例えば車両走行時等)には第1制御手段が適正に作動して、フェールセーフを達成することができる効果がある。
【0074】
さらに、上述の乗員保護手段をフロントエアバッグ6,8、サイドエアバッグ9,10およびプリテンショナ11,12の少なくとも何れか一方に設定したので、イグニッションスイッチ14のOFF時であっても衝突が検出または予測された必要時にはフロントエアバッグ6,8、サイドエアバッグ9,10またはプリテンショナ11,12を作動させて、乗員保護性能の向上を図ることができる効果がある。
【0075】
図5は車両用乗員保護装置の他の実施例を示し、図2の各ドアセンサ21,23を省略する一方、運転席側のドアが開成(オープン)されるとONになるドアスイッチSW3と、助手席側のドアが開成(オープン)されるとONになるドアスイッチSW4とを設け、これらの各ドアスイッチSW3,SW4を先の切換えスイッチSW1,SW2に対して並列接続し、このドアスイッチSW3,SW4に図3で示した実施例の第2ステップS2、第6ステップS6での機能を兼備させたものである。
【0076】
この場合、CPU20はGセンサ15、近接センサ16の出力に基づいて衝突が検出または予測された時に衝突内容に応じてエアバッグ6,8,9,10、プリテンショナ11,12を作動させる第1制御手段(CPU20それ自体参照)と、
イグニッションスイッチ14のOFF時において乗員が存在する時には第1制御手段の作動を許容する一方、イグニッションスイッチ14のOFF時において乗員が存在しない時には第1制御手段の作動を禁止する第2制御手段(図6に示すフローチャートの各ステップC4,C6参照、但しハード的にはスイッチSW1,SW2で第2制御手段を構成)と、
を兼ねる。
【0077】
このように構成した車両用乗員保護装置の作用、を図6に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。なお、乗員保護手段の衝突検出時または予測時における作動制御処理については図4と同一であるから、その説明を省略する。
【0078】
第1ステップC1で、CPU20はイグニッションスイッチ14がOFFか否かを判定し、YES判定時には次の第2ステップC2に移行する。
【0079】
この第2ステップC2で、乗員検知センサ22,24は運転席乗員、助手席乗員の有無を検出し、その乗員検知信号をCPU20に出力する。
【0080】
第3ステップC3で、CPU20は通電ライン19からの信号に基づいて運転席および助手席の少なくとも一方に乗員が存在するか否かを判定し、YES判定時には第6ステップC6に移行する一方、NO判定時には次の第4ステップC4に移行する。
【0081】
この第4ステップC4で、CPU20の第1制御手段としての作動を禁止(スイッチSW1〜SW4のOFFにより通電しゃ断)し、次の第5ステップC5で、CPU20は乗員なしと判断する。なお、これら第4および第5の各ステップC4,C5は省略することも可能である。
【0082】
一方、上述の第6ステップC6で、少なくとも何れか一方の切換えスイッチSW1,SW2または何れかのドアスイッチSW3,SW4のONにより通電ライン19を介してバッテリ13電源をCPU20に給電し、該CPU20の第1制御手段としての作動を許容し、次の第7ステップC7で、CPU20は車室内に乗員が存在すると判断する。
【0083】
このように構成しても先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図5において図2と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0084】
図7は車両用乗員保護装置のさらに他の実施例を示し、この図7に示す実施例では図2の各スイッチSW1,SW2を省略する一方、CPU20出力に対応して駆動されるリレー25と、バッテリ13およびCPU20間を接続する通電ライン19に介設されたリレー接点26とを設けたものである。
【0085】
この場合、上述のCPU20は衝突判定センサ(Gセンサ15、近接センサ16参照)の出力に基づいて衝突が検出または予測された時に乗員保護手段(各エアバッグ6,8,9,10およびプリテンショナ11,12参照)を作動させる第1制御手段(CPU20それ自体参照)と、
イグニッションスイッチ14のOFF時において乗員が存在する時には第1制御手段の作動を許容すると共に、イグニッションスイッチ14のOFF時において乗員が存在しない時には第1制御手段の作動を禁止する第2制御手段(図8に示すフローチャートの各ステップU7,U9参照)と、
イグニッションスイッチ14のOFF時においてドアが開かなければ乗員が存在すると判定する判定手段(図8に示すフローチャートの第3ステップU3参照)と、
ドアセンサ21,23の出力に基づいてドア開時に乗員が存在すると推測する推測手段(図8に示すフローチャートの第6ステップU6参照)と、
を兼ねる。
【0086】
また上述の第2制御手段(ソフト的には図8の各ステップU7,U9、ハード的にはリレー接点26参照)は第1制御手段(CPU20参照)の作動の許容もしくは禁止を、第1制御手段へのバッテリ13の給電を許容もしくは禁止することにより実行する。
【0087】
さらに、上述の第2制御手段は判定手段(図8の第3ステップU3参照)の乗員存在判定(YES判定参照)により第1制御手段の作動を許容すると共に、推測手段(図8の第6ステップU6参照)の乗員存在推測(YES判定参照)により第1制御手段の作動を許容する。
【0088】
このように構成した車両用乗員保護装置の作用を、図8に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。
【0089】
第1ステップU1で、CPU20はイグニッションスイッチ14がOFFか否かを判定し、YES判定時には次の第2ステップU2に移行する一方、NO判定時(イグニッションON時)には第4ステップU4にスキップする。
【0090】
上述の第2ステップU2で、CPU20はドアセンサ21,23からの出力に基づいてドアの開状態を検出する。
【0091】
次に第3ステップU3で、CPU20はイグニッションスイッチ14のOFF後において運転席側のドア、助手席側のドアが開かなかったか否かを判定し、YES判定時には車室内に乗員が存在するので第9ステップU9に移行し、NO判定時には次の第4ステップU4に移行する。
【0092】
この第4ステップU4で、CPU20は乗員検知センサ22,24からの出力に基づいて運転席、助手席の乗員を検出する。
【0093】
次に第5ステップU5で、CPU20はドライバーズシート2およびパッセンジャーズシート3の少なくとも何れか一方に乗員が存在するか否かを判定し、YES判定時には第9ステップU9に移行する一方、NO判定時には次の第6ステップU6に移行する。
【0094】
この第6ステップU6で、CPU20は乗員が降車する際および乗車する際の双方に対応して、ドアセンサ21,23の出力に基づいてドア開か否かを判定し、YES判定時(ドア開時)には第9ステップU9に移行する一方、NO判定時(ドア閉時)には次の第7ステップU7に移行する。つまり、イグニッションスイッチ14のON時にあっては、乗員がシート上にいないこと(第5ステップU5のNO判定参照)、ドアが成されていること(第6ステップU6のNO判定参照)のAND条件によって乗員なしと見なすものである。
【0095】
この第7ステップU7で、CPU20はリレー25を介してリレー接点26をOFFにして、CPU20の第1制御手段としての作動を禁止し、次の第8ステップU8で、CPU20は乗員なしと判断する。
【0096】
一方、上述の第9ステップU9で、CPU20は車室内に乗員が存在すること、または乗員が存在する可能性が高いことに対応して、リレー25を励磁駆動して、そのリレー接点26をONと成し、通電ライン19を介してバッテリ13電源をCPU20に給電し、該CPU20の第1制御手段としての作動を許容し、次の第10ステップU10で、CPU20は車室内に乗員が存在すると判断する。
このように構成しても、先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図7において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
なお、乗員保護手段の衝突検出時または予測時における作動制御処理については図4と同一である。
【0097】
図9は車両用乗員保護装置のさらに他の実施例を示し、図5の実施例におけるドアスイッチSW3,SW4に代えて、運転席ドアセンサ21でドアが開いていることを検出した時にONとなる切換えスイッチSW5と、助手席ドアセンサ23でドアが開いていることを検出した時にONとなる切換えスイッチSW6を設け、これらの各切換えスイッチSW5,SW6を先の切換えスイッチSW1,SW2に対して並列接続したものである。
【0098】
この場合、CPU20はGセンサ15、近接センサ16の出力に基づいて衝突が検出または予測された時に衝突内容に応じてエアバッグ6,8,9,10、プリテンショナ11,12を作動させる第1制御手段(CPU20それ自体参照)と、
イグニッションスイッチ14のOFF時において乗員が存在する時には第1制御手段の作動を許容する一方、イグニッションスイッチ14のOFF時において乗員が存在しない時には第1制御手段の作動を禁止する第2制御手段(図10に示すフローチャートの各ステップP4,P6参照)と、
イグニッションスイッチ14のOFF後においてドアが開かなければ乗員が存在すると判定する判定手段(図10に示すフローチャートの第3ステップP3参照)と、
ドアセンサ21,23の出力に基づいてドア開時に乗員が存在すると推測する推測手段(図10に示すフローチャートの第2ステップP2参照)と、
を兼ねる。
【0099】
このように構成した車両用乗員保護装置の作用を図10に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。
【0100】
第1ステップP1で、ドアセンサ21,23はドアの開状態を検出する。運転席側のドアが開成されると、ドアセンサ21は切換えスイッチSW5をONにし、助手席側のドアが開成されると、ドアセンサ23は切換えスイッチSW6をONにする。また双方のドアが開成されると、2つの切換えスイッチSW5,SW6は共にONになる。このためドアの開閉検知信号は通電ライン19を介してCPU20に出力される。
【0101】
次に第2ステップP2で、CPU20は乗員が降車する際および乗車する際の双方に対応して、ドア開か否かを判定し、YES判定時(ドア開時)には第6ステップP6に移行する一方、NO判定時(ドア閉時)には次の第3ステップP3に移行する。
【0102】
この第3ステップP3で、CPU20はイグニッションスイッチ14のOFF後において運転席側のドア、助手席側のドアが開かなかったか否かを判定し、YES判定時には車室内に乗員が存在するので第6ステップP6に移行し、NO判定時には次の第4ステップP4に移行する。
【0103】
この第4ステップP4で、CPU20の第1制御手段としての作動を禁止(スイッチSW1,SW2,SW5,SW6のOFFにより通電しゃ断)し、次の第5ステップP5で、CPU20は乗員なしと判断する。なお、これら第4および第5の各ステップP4,P5は省略することも可能である。
【0104】
一方、上述の第6ステップP6で、複数の切換えスイッチSW1,SW2,SW5,SW6のうちの少なくとも1つの切換えスイッチのONにより通電ライン19を介してバッテリ13電源をCPU20に給電し、該CPU20の第1制御手段としての作動を許容し、次の第7ステップP7で、CPU20は車室内に乗員が存在すると判断する。
【0105】
要するに図10に示すフローチャートにあっては、ドアが開いた時(第2ステップP2のYES判定参照)には当然、CPU20に給電して、第1制御手段の作動を許容し、イグニッションスイッチ14のOFF後においてドアが開成されなかった時(第3ステップP3のYES判定参照)にも車室内に乗員が存在することに対応して、CPU20に対する給電を実行して、第1制御手段の作動を許容するものである。
【0106】
このように構成しても、先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図9において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
なお、乗員保護手段の衝突検出時または予測時における作動制御処理については図4と同一である。
【0107】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の衝突判定センサは、実施例のGセンサ15または近接センサ16に対応し、
以下同様に、
乗員保護手段は、フロントエアバッグ6,8、サイドエアバッグ9,10プリテンショナ11,12に対応し、
第1制御手段は、CPU20に対応し、
第2制御手段は、各ステップS7,S9,C4,C6,U7,U9,P4,P6に対応し、
判定手段は、各ステップS3,U3,P3に対応し、
推測手段は、各ステップS6,U6,P2に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0108】
例えば、上記実施例においては乗員検知センサ22,24としてシートセンサを例示したが、このシートセンサに代えて赤外線センサやCCDカメラ等の他の人間検知センサを用いてもよい。また上記実施例においては運転席と助手席との乗員検知を主体として説明したが、リヤ席の乗員検知を併用してもよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両用乗員保護装置を示す概略平面図。
【図2】 同装置の制御回路ブロック図。
【図3】 イグニッションOFF時の第1制御手段作動可否処理を示すフロー
チャート。
【図4】 乗員保護手段の作動制御処理を示すフローチャート。
【図5】 本発明の他の実施例を示す制御回路ブロック図。
【図6】 他の実施例を示すフローチャート。
【図7】 本発明のさらに他の実施例を示す制御回路ブロック図。
【図8】 さらに他の実施例を示すフローチャート。
【図9】 本発明のさらに他の実施例を示す制御回路ブロック図。
【図10】 さらに他の実施例を示すフローチャート。
【符号の説明】
2,3…シート
6,8…フロントエアバッグ
9,10…サイドエアバッグ
11,12…プリテンショナ
13…バッテリ
14…イグニッションスイッチ
15…Gセンサ(衝突判定センサ)
16…近接センサ(衝突判定センサ)
20…第1制御手段
21,23…ドアセンサ
22,24…乗員検知センサ
S3,U3,P3…判定手段
S6,U6,P2…推測手段
S7,S9,C4,C6,U7,U9,P4,P6…第2制御手段

Claims (7)

  1. 衝突を検出または予測する衝突判定センサと、
    上記衝突判定センサの出力に基づいて衝突が検出または予測された時に乗員保護手段を作動させる第1制御手段とを備えた車両用乗員保護装置であって、
    乗員の有無を検出する乗員検出センサと、
    イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在する時に上記第1制御手段の作動を許容すると共に、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在しない時に上記第1制御手段の作動を禁止する第2制御手段とを備え
    上記第2制御手段は第1制御手段の作動の許容もしくは禁止を、第1制御手段への車載バッテリの給電を許容もしくは禁止することにより実行し、
    上記第1制御手段はイグニッションスイッチを介して車載バッテリから給電され、
    乗員検出センサと第2制御手段は、イグニッションスイッチのON,OFFに係わらず車載バッテリから給電され、
    上記イグニッションスイッチのOFF時に車載バッテリから第1制御手段に電力を供給するスイッチを備え、第2制御手段は、このスイッチをON,OFF制御して給電を制御する
    車両用乗員保護装置。
  2. 衝突を検出または予測する衝突判定センサと、
    上記衝突判定センサの出力に基づいて衝突が検出または予測された時に乗員保護手段を作動させる第1制御手段とを備えた車両用乗員保護装置であって、
    乗員の有無を検出する乗員検出センサと、
    イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在する時に上記第1制御手段の作動を許容すると共に、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在しない時に上記第1制御手段の作動を禁止する第2制御手段と、
    ドアの開閉を検出するドアセンサと、
    ドアセンサ出力に基づいてドア開時に乗員が存在すると推測する推測手段とを備え、
    上記第2制御手段は推測手段の乗員存在推測により第1制御手段の作動を許容し、
    上記第1制御手段はイグニッションスイッチを介して車載バッテリから給電される
    車両用乗員保護装置。
  3. 衝突を検出または予測する衝突判定センサと、
    上記衝突判定センサの出力に基づいて衝突が検出または予測された時に乗員保護手段を作動させる第1制御手段とを備えた車両用乗員保護装置であって、
    乗員の有無を検出する乗員検出センサと、
    イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在する時に上記第1制御手段の作動を許容すると共に、イグニッションスイッチのOFF時において乗員が存在しない時に上記第1制御手段の作動を禁止する第2制御手段とを備え、
    上記第1制御手段はイグニッションスイッチを介して車載バッテリからの電力が給電され、
    上記イグニッションスイッチのOFF時において、ドア開時に車載バッテリからの電力を第1制御手段に供給するドアスイッチを設け、該ドアスイッチで上記第2制御手段を構成した
    車両用乗員保護装置。
  4. 上記乗員検出センサは運転席と助手席との乗員を検出し、該乗員検出センサの検出結果に基づいて第2制御手段は少なくとも何れかに乗員が存在する時、イグニッションスイッ チのOFF時において第1制御手段の作動を許容する
    請求項1または2記載の車両用乗員保護装置。
  5. 上記乗員検出センサはシート上の乗員を検出する
    請求項1または記載の車両用乗員保護装置。
  6. 上記イグニッションスイッチのOFF後においてドアが開かなければ乗員が存在すると判定する判定手段を設け、
    上記第2制御手段は判定手段の乗員存在判定により第1制御手段の作動を許容する
    請求項1または2記載の車両用乗員保護装置。
  7. 上記乗員保護手段はフロントエアバッグ、サイドエアバッグおよびプリテンショナの少なくとも何れか一方に設定された
    請求項1または2記載の車両用乗員保護装置。
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