JP3948368B2 - 容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に活きている魚介類をそのままの状態を維持しながら移送したり、保管する場合に好適な魚介類用の容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記容器としては、例えば実開平2−55565号に示されるものが提案されている。これは、蓋体に形成した凹部内にエアポンプを収納し、前記エアポンプからのエアを案内するエア供給管を前記凹部の底部に形成した貫通孔を介して魚介類を所定量の海水又は水と共に入れた容器本体内に導入することで、エア供給管の先端に備えたエア吹き出し部からエアを海水中又は水中へ吹き出して、魚介類が酸欠状態になることがなく、活きた状態を維持しながら移送することができるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記容器には海水又は水が入っていることから、容器から海水又は水が漏れることがないように蓋にて容器本体を密閉状態にしなければならない。このため、容器本体内の水面上に魚介類が呼吸して出した排出ガス等が溜まり、それらを外部に排出することができない結果、容器内に新鮮な空気を取り入れることができず、魚介類にとって好ましくない環境になっていた。
上記不都合を解消するものとして、特許番号第2939071号に示されるように、容器の上端開口部を閉じるための蓋を、縦方向に貫通して容器内と連通して排気するための排気口となる貫通孔が形成された底壁部とこの底壁部の外周縁から上方に立ち上げた上方開放型の周壁とから構成し、前記蓋の底壁部上にエアポンプを載置し、蓋の上方開口部を閉じるための別の蓋に前記貫通孔からの排出エアを外部に排出したり、前記エアポンプへ新鮮な外部エアを供給するための空気案内用の上下方向の貫通孔を形成している。
上記蓋は、上端開口部を閉じる別の蓋を必要とするため、部品点数の増大によるコストの高騰を招く不都合がある。又、別の蓋に形成された上下方向の貫通孔を、外部から容易に見ることができるものであるため、容器としての外観が悪化し、商品価値が低下する不都合もあった。
又、蓋に貫通孔を形成することから、蓋自体の強度が低下する不都合もある。又、容器内のガスを蓋体の底壁部に形成した排出口から排出し、エアポンプと共通の貫通孔(別の蓋に形成した孔)を通して容器内のガスの排出とエアポンプへのエアの吸入とを行う構成であるため、良好な排出が行えない不都合もあり、改善の余地があった。
【0004】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、外観を損ねることがなく、貫通孔の形成による蓋の強度低下も回避することができ、しかも容器内の気体を良好に排出することができる容器を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の容器は前述の課題解決のために、上方が開放された容器本体と、この容器本体の開口部を閉じる蓋体とからなり、前記容器本体及び蓋体のうちの一方にエア供給装置用収納部を備えさせ、前記容器本体と蓋体とを凹凸嵌合により閉蓋固定するための嵌合凸部を該容器本体及び蓋体のうちの一方に備えさせ、かつ、嵌合凹部を該容器本体及び蓋体のうちの他方に備えさせ、前記嵌合凸部と嵌合凹部の接合面間に周方向に連続する通気用間隙を形成し、前記通気用間隙に容器内部と連通するための入口側連通部及び該入口側連通部と周方向で異なる位置にて該通気用間隙に容器外部と連通するための出口側連通部を前記容器本体及び蓋体の少なくとも一方に形成したことを特徴としている。
上記のように容器本体と蓋体とを閉蓋固定するために備えられる嵌合凸部と嵌合凹部の接合面間に周方向に連続する通気用間隙を形成し、通気用間隙に容器内部と連通するための入口側連通部及び入口側連通部と周方向で異なる位置にて通気用間隙に容器外部と連通するための出口側連通部を容器本体又は蓋体に形成するだけで、容器内に溜まったガス等を外部に確実に排出することができる。しかも、通気用間隙を周方向に連続して形成しているので、例え容器本体内の海水又は水の一部が入口側連通部から入り込んだとしても、周方向に沿って形成された通気用間隙を介して出口側連通部に案内されて外部に排出されることがない、又は非常に少ない。又、蓋体に貫通孔を形成していないので、外観が悪化したり、蓋体の強度が低下するといったことがない。又、上記のように嵌合凹凸部を利用して通気を行う構成にすることによって、容器本体内に貯留している水や海水の中にエアを供給するエア供給装置を、蓋体又は容器本体のどの箇所へも装着可能になる。尚、前記エア供給装置は、乾電池等の二次電池を内蔵する携帯用のエアポンプであってもよいし、例えば輸送用車両から電源供給を行って駆動可能な二次電池等の電源を持たないエアポンプであってもよい。
【0006】
前記出口側連通部に連通して上方へ通気を行うための通気用溝を前記蓋体の外壁面に形成することによって、外壁面が接触した状態で水平方向に多数の容器を配置して保管したり、移送する場合でも通気用溝を介して通気が可能になる。
【0007】
前記容器が、平面視において4つの角部を備えたほぼ矩形状に構成され、前記通気用間隙を、少なくとも1つの角部を挟んで2つの辺に渡る状態で形成することによって、角部が海水や水の流動抵抗になるため、通気用間隙を直線状に形成した場合に比べて、入口側連通部を介して通気用間隙内に入り込んだ海水や水が通気用間隙の出口側連通部へ移動し難い。
【0008】
前記エア供給装置が乾電池等の二次電池により駆動される携帯用のエアポンプからなり、前記蓋体に前記エアポンプを構成するポンプ本体を収納するための前記エア供給装置用収納部としての凹部を形成し、前記凹部の上方を覆うために蓋体の表面と面一となる上面を備えたカバー体を嵌合により着脱自在に設け、前記カバーを取り付けた状態において該カバー体の横側面の一部を露出させるために前記蓋体の凹部特定箇所から該蓋体の外周縁にかけて凹溝部を形成し、前記凹溝部の上面と該カバー体の露出した下面との間に隙間を形成させて前記エア供給装置用収納部としての凹部と外部とを連通させている。
上記のように構成することによって、カバー体の横側面に凹溝部を介して指を接触させることができるから、カバー体を指にて持ち上げて容易に取り外すことができる。しかも、その凹溝部に形成された隙間を、エアポンプの給排気用の開口に利用することができる。
【0009】
前記通気用間隙が前記嵌合凸部の頂部表面と前記嵌合凹部の底部表面との間に形成され、前記通気用間隙を形成する下面が、前記出口側連通部側ほど上方に位置する傾斜面に形成することによって、入口側連通部を介して通気用間隙内に入り込んだ海水や水が入口側連通部側へ移動案内されることから、通気用間隙を形成する下面を水平面に形成したものに比べて、出口側連通部へ移動し難くい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1、図2及び図9に、本発明の魚介類を活きたままの状態を維持しながら移送したり(図9では水の中に魚Fを入れた状態を示している)、魚介類を活きたままの状態を維持しながら保管する場合に用いる魚介類用の容器の実施態様を示している。この容器は、上方が開放された平面視ほぼ長方形の発泡合成樹脂製の容器本体1と、この容器本体1の開口部1Kを閉じる平面視ほぼ長方形の発泡合成樹脂製の蓋体2とからなり、前記蓋体2にエア供給装置であるエアポンプ3を収納するためのエア供給装置用収納部としての凹部2Gを形成している。ここでは、平面視ほぼ長方形の容器を示しているが、正方形又は多角形あるいは円形等、どのような形状でもよいが、矩形状(長方形又は正方形)の容器とする場合には、車両等に多数積み込んで移送する場合に載置効率面で最適であり、又、円形の容器とする場合には、持ち運ぶ場合に有利になる。ここでは、軽量でコスト面において有利な発泡合成樹脂製の容器を示しているが、非発泡の合成樹脂で構成したものであってもよい。
【0011】
前記容器本体1は、ほぼ長方形状の底板部1Aと、この底板部1Aの外周縁から立ち上げられて外周壁を構成する4枚の縦板部1B,1C,1D,1Eとからなっているが、前述のように容器本体1の形状は、図に示されるもの以外であってもよい。又、前記縦板部1B,1C,1D,1Eの上端面の内方側部分に、上方に突出し、かつ、周方向全域に渡る環状の嵌合凸部1Tを形成している。この嵌合凸部1Tを、後述する蓋体2の嵌合凹部2Hに嵌合することによって、容器本体1に蓋体2を閉蓋状態で固定することができるようになっている。ここでは、嵌合凸部を容器本体1に備えさせ、嵌合凹部を蓋体2に備えさせているが、嵌合凸部を蓋体2に備えさせ、嵌合凹部を容器本体1に備えさせて実施することもできる。尚、嵌合凸部を蓋体2に備えさせ、嵌合凹部を容器本体1に備えさせて実施する場合には、容器本体1に後述する入口側連通部12及び出口側連通部13を形成することになる。又、前記嵌合凸部及び嵌合凹部を全周に渡って備えさせる方が嵌合力や密閉性(シール性)において有利であるが、周方向の一部にのみ嵌合凸部及び嵌合凹部を備えさせることもできる。本発明では上述のごとく、前記嵌合凸部1Tと嵌合凹部2Hとから容器本体1と蓋体2とを閉蓋固定するための嵌合手段を構成している。
【0012】
前記蓋体2は、図1〜図4に示すように、ほぼ長方形状の天板部2Aと、この天板部2Aの外周縁から下方に垂設してスカート部を構成する4枚の縦壁部2B,2C,2D,2Eとからなっているが、前述のように蓋体2の形状は、図に示されるもの以外であってもよい。又、前記縦壁部2B,2C,2D,2Eの下端面の厚み方向のほぼ中央部分に、溝部となる嵌合凹部2Hを周方向全域に渡って形成している。この嵌合凹部2Hが、前述したように容器本体1の嵌合凸部1Tに嵌合して容器本体1と蓋体2とを嵌合固定するのである。
【0013】
又、図2に示すように、前記天板部2Aの縦壁部2E寄り箇所(どこでもよい)に、前記凹部2Gを形成し、この凹部2Gの上方を覆うために蓋体2の表面(上面)と面一となる上面を備えたほぼ長方形状の発泡合成樹脂製のカバー体4を嵌合により着脱自在に設けている。前記カバー体4の周面に、周方向全域に渡る凸部4Tを形成してあり、カバー体4が凹部2Gから外れ難いようにしているが、凸部4Tを省略して実施することもできる。
【0014】
又、図2、図5及び図9に示すように、前記凹部2G内に、前記エアポンプ3の水平方向での不測の移動を阻止するための位置決め用のほぼL字形状となる突出部5を形成すると共に、前記凹部2Gを構成する底板部7の上面のうち、前記突出部5と前記凹部2Gを形成する縦壁部8とで囲まれる部分の上面に、前記エアポンプ3を載置支持するための帯板状の凸部6の複数を形成している。従って、特別な固定手段等を設けなくても、容器の運搬時等にエアポンプ3が不測に移動することを阻止することができる。又、凹部2G内に多少の海水や水が入った場合でも、凸部6に載置された底板部7の上面よりも高く位置したエアポンプ3内に海水や水が入ることを阻止することができるから、防水性を有しない安価なエアポンプ3を使用することができる利点がある。しかし、突出部5や凸部6を省略して実施することもできる。尚、前記突出部5と前記凹部2Gを形成する縦壁部8とで囲まれる部分以外の底板部7の上面にも、前記帯板状の凸部6を形成している。
【0015】
図2及び図5に示すように、前記カバー体4の横側面(凸部4Tを備えた面)の一部を露呈するために前記蓋体2に前記凹部2Gの特定箇所から蓋体2の外周縁にかけて凹溝部9を形成している。従って、凹溝部9を介してカバー体4の横側面の一部に指を接触させてカバー体4を上方に持ち上げることで容易に取り外すことができるようにしている。又、前記凹溝部9上面と該カバー体4の下面との間に該カバー体4にて閉塞された凹部2G内の空間と外部とを連通するための隙間10を形成して、この隙間10を通して前記エアポンプ3に対する給排気を行うことができるようにしている。前記凹溝部9の底面は、図5に示すように外周縁に近い側ほど下方に位置する傾斜面に構成して凹溝部9にかかる水や海水が凹部2G内に入り込み難くしているが、水平面に形成してもよい。
【0016】
図3、図4、図6〜図8に示すように、前記嵌合凸部1Tと嵌合凹部2Hの接合面間に周方向において特定範囲に渡って連続する通気用間隙Sを形成するために該蓋体2の嵌合凹部2Hの一部に他の部分よりも上方に位置する凹溝部11を形成し、前記通気用間隙Sの始端部に容器内部と連通するための入口側連通部12を蓋体2に形成し、この入口側連通部12と周方向で異なる位置、つまり前記通気用間隙Sの終端部に容器外部と連通するための出口側連通部13を蓋体2に形成することにより、容器内のガス等を入口側連通部12、通気用間隙S、出口側連通部13を通して外部に排出することができるようにしている。尚、前記入口側連通部12、通気用間隙S、出口側連通部13を1個ずつ設けた場合を示したが、複数(2個以上)設けて実施してもよい。
【0017】
前記入口側連通部12が、蓋体2の嵌合凹部2Hを形成する内側縦壁面2Mよりも内側に位置する上下面を有する第1凹部12Aと、この第1凹部12Aの下端から内側に水平方向に延びると共に蓋体2の底面(下面)よりも上方に位置する水平上面を有する第2凹部12Bとから構成されているが、通気用間隙Sに連通することができるものであればどのような形状のものであってもよい。
前記出口側連通部13が、蓋体2の嵌合凹部2Hを形成する外側縦壁面2Nよりも外側に位置する上下面を有する第1凹部13Aと、この第1凹部13Aの下端から外側に水平方向に延びると共に蓋体2の底面(下面)よりも上方に位置する水平上面を有する第2凹部13Bとから構成されているが、通気用間隙Sに連通することができるものであればどのような形状のものであってもよい。
前記通気用間隙Sは、1つの長辺とこれに隣り合う1つの短辺との間(2つの辺の間)、つまり前記縦壁部2Cの周方向ほぼ中央箇所から角部Kを挟んで隣り合う他の前記縦壁部2Dの周方向ほぼ中央箇所に渡って形成されているが、通気用間隙Sの形成箇所及び形成長さは自由に変更できる。又、前記通気用間隙Sを嵌合凸部1Tの頂部表面(上面)と嵌合凹部2Hの底部表面(底面)との間に形成しているが、嵌合凸部1Tの内側に位置する縦壁部又はこの縦壁部に対向位置する嵌合凹部2Hを構成する内側の縦壁部にそれの壁面よりも凹んだ溝部を形成して通気用間隙Sを構成してもよいが、この場合には、容器本体1及び蓋体2をそれぞれ成形するための金型構造が複雑になり、製造コストが高くなる不都合がある。
【0018】
図7に示すように、前記凹溝部11の幅(図において左右の寸法)を嵌合凹部2Hの幅よりも小さく形成することによって、凹溝部11の容器内外方向両側に位置する嵌合凹部2Hの底面とこれに対応する嵌合凸部1Tの上面とが接当する状態になり、容器本体1と蓋体2との嵌合を安定良く行うことができるが、図15に示すように、凹溝部11の幅(図において左右の寸法)を嵌合凹部2Hの幅と同一にして実施してもよい。この場合には、嵌合凸部1Tの上面が嵌合凹部2Hの底面に全く接当しない状態になる。又、前記凹溝部11を、図16に示すように、嵌合凸部1Tに形成して通気用間隙Sを形成することもできる。
【0019】
図3では、前記入口側連通部12及び出口側連通部13を凹溝部11の始端部と終端部にそれぞれ形成したが、図13に示すように、凹溝部11の始端部11E及び終端部11Fから凹溝部11の中間部側に少し寄った位置に入口側連通部12及び出口側連通部13を形成してもよい。又、前記凹溝部11を嵌合凹部2Hの全域に渡る環状に形成し、その環状に形成された凹溝部11の途中に入口側連通部12及び出口側連通部13をそれぞれ形成してもよい。
【0020】
図4、図6、図9に示すように、前記縦壁部2Dに、前記出口側連通部13に連通して上方へ通気を行うための縦向きの通気用溝14を形成している。従って、図10に示すように、外壁面が接触した状態で水平方向に多数の容器(図では2個)を配置して保管したり、移送する場合でも出口側連通部13からのエアを通気用溝14を介して上方に移動させた後、外部に排出することができる利点がある。図では通気用溝14を上下方向に沿った向きに形成したが、少し斜めとなる方向に沿う向きであってもよい。
【0021】
前記エアポンプ3は、図2及び図9に示すように、乾電池等の二次電池及びこの二次電池により駆動されるポンプ(図示せず)がケースに内装されたポンプ本体3Aと、このポンプからのエアを容器内に案内するために前記底板部7に貫通させたエア供給管としてのチューブ3Bと、チューブ3Bの先端に取り付けられて泡状にエアを吹き出すためのエア吹き出し部3Cとからなっているが、他の構成であってもよい。図には示していないが、前記エア吹き出し部3Cを容器本体1に固定する固定手段として、例えば容器本体1の底板部1Aの上面に上方に突出する一対の係止部を容器本体1に一体形成して実施してもよい。
【0022】
前記エアポンプ3を、図11に示すように容器本体1に備えさせて実施することもできる(図では蓋体2を省略している)。つまり、エアポンプ3を収納するために、容器本体1の水平方向に延出する延出部1Gを容器本体1に一体形成し、この延出部1Gにて形成される空間を2分割し、一方の空間1Sにエアポンプ3のポンプ本体3Aを収納している。前記他の空間1Wを設けることによって、チューブ3Bを容器本体1内に挿入するために該容器本体1に形成した切欠き1Nを通して容器本体1内の水又は海水の一部が入り込んでも、空間1Wに入り込むだけでポンプ本体3B側の空間1Sにまで入り込むことを回避することができるようにしている。尚、図11に示す1Mは、空間1W又は1S内に入り込んだ水又は海水を外部に排出するための排出孔であるが、無くてもよい。
【0023】
図12に示すように、前記通気用間隙Sを形成する下面、つまり嵌合凸部1Tの頂部表面(上面)1Uが、出口側連通部側(図では右側)ほど上方に位置する傾斜面(図では所定角度Xを有する傾斜面)に形成して実施してもよい。このように傾斜面とすることで、例え入口側連通部12から水又は海水が入り込んだとしても、その水又は海水が、傾斜面にて入口側連通部12側へ傾斜案内されるため、出口側連通部13に達することを阻止することができるようにしている。前記傾斜面の所定角度は、どのような角度に設定してもよいが、小さい角度の方が形成し易い利点がある。
【0024】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、容器本体と蓋体とを閉蓋固定するために本来的に備えさせる嵌合凸部と嵌合凹部の接合面間に通気用間隙を形成し、通気用間隙に容器内部と連通するための入口側連通部及び容器外部と連通するための出口側連通部を形成するだけで、容器内の気体を外部に良好に排出することができる。しかも、通気用間隙を周方向に形成しているので、例え容器本体内の海水又は水の一部が入口側連通部から入り込んだとしても、周方向に形成された通気用間隙を介して出口側連通部に案内されて外部に排出されることがない、又は非常に少なくでき、取扱面において有利な容器とすることができる。又、蓋体に貫通孔を形成していないので、外観が悪化したり、蓋体の強度が低下するといったことがなく、商品価値を高めることができる。又、上記のように嵌合凹凸部を利用して通気を行う構成にすることによって、容器本体内にエアを供給するエア供給装置を、蓋体又は容器本体のどの箇所へも装着可能になり、どのような容器にも取り付け可能な設計の自由度を高めることができる。
【0025】
請求項2の発明によれば、出口側連通部に連通して上方へ通気を行うための通気用溝を前記蓋体の外壁面に形成することによって、外壁面が接触した状態で水平方向に多数の容器を配置して保管したり、移送する場合でも通気用溝を介して通気が可能になり、使用面において有利な容器とすることができる。
【0026】
請求項3の発明によれば、容器が、平面視において4つの角部を備えたほぼ矩形状に構成され、前記通気用間隙を、少なくとも1つの角部を挟んで2つの辺に渡る状態で形成することによって、角部が海水や水の流動抵抗になるため、通気用間隙を直線状に形成した場合に比べて、入口側連通部を介して通気用間隙内に入り込んだ海水や水が通気用間隙の終端部に移動し難くでき、取扱面において更に有利な容器とすることができる。
【0027】
請求項4の発明によれば、カバー体の横側面に凹溝部を介して指を接触させることで、カバー体を容易に取り外すことができ、エアポンプのON−OFF操作や電池交換あるいはエアポンプの点検や交換等を工具等を用いることなく容易迅速に行うことができる。しかも、その凹溝部を有効利用することによって形成された隙間を、エアポンプの給排気用の開口に有効利用することができ、構成の簡素化によるコストの低減を図ることができる。
【0028】
請求項5の発明によれば、通気用間隙が嵌合凸部の頂部表面と前記嵌合凹部の底部表面との間に形成され、通気用間隙を形成する下面が、前記出口側連通部側ほど上方に位置する傾斜面に形成することによって、入口側連通部を介して通気用間隙内に入り込んだ海水や水が入口側連通部側へ移動案内されることから、通気用間隙を形成する下面を水平面に形成したものに比べて、出口側連通部へ移動し難くでき、取扱面において更に有利な容器とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】容器の全体斜視図である。
【図2】容器の分解斜視図である。
【図3】蓋体に形成された通気用間隙を示す蓋体の要部の底面図である。
【図4】蓋体の下面側から見た斜視図である。
【図5】指を入れることができる凹溝部を示す容器の要部の縦断面図である。
【図6】蓋体に形成された出口側連通部を示す容器の要部の縦断面図である。
【図7】蓋体に形成された通気用間隙を示す容器の要部の縦断面図である。
【図8】蓋体に形成された入口側連通部を示す容器の要部の縦断面図である。
【図9】魚を入れた状態の容器の縦断面図である。
【図10】2つの容器を横に並べて接触させた部分を示す要部の縦断面図である。
【図11】ポンプ本体を備えさせた容器本体の斜視図である。
【図12】傾斜面を有する嵌合凸部にて通気用間隙を形成した蓋体と容器本体の要部を示す斜視図である。
【図13】蓋体に形成された別の通気用間隙を示す蓋体の要部の底面図である。
【図14】蓋体に形成された別の通気用間隙を示す蓋体の底面図である。
【図15】蓋体に形成された別の通気用間隙を示す容器の要部の縦断面図である。
【図16】容器本体に形成された通気用間隙を示す容器の要部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 容器本体 1G 延出部
1B,1C,1D,1E 縦板部
1K 開口部 1S 空間
1W 空間 1U 上面
1T 嵌合凸部 1A 底板部
2H 嵌合凹部
2G エア供給装置用収納部としての凹部
2 蓋体 2A 天板部
2B,2C,2D,2E 縦壁部
3 エアポンプ 3B チューブ
3A ポンプ本体 3C 吹き出し部
4 カバー体 4T 凸部
5 突出部 6 凸部
7 底板部 8 縦壁部
9 凹溝部 10 隙間
11 凹溝部 12 入口側連通部
13 出口側連通部 14 通気用溝
F 魚 K 角部
X 所定角度 S 通気用間隙
Claims (5)
- 上方が開放された容器本体と、この容器本体の開口部を閉じる蓋体とからなり、前記容器本体及び蓋体のうちの一方にエア供給装置用収納部を備えさせ、前記容器本体と蓋体とを凹凸嵌合により閉蓋固定するための嵌合凸部を該容器本体及び蓋体のうちの一方に備えさせ、かつ、嵌合凹部を該容器本体及び蓋体のうちの他方に備えさせ、前記嵌合凸部と嵌合凹部の接合面間に周方向に連続する通気用間隙を形成し、前記通気用間隙に容器内部と連通するための入口側連通部及び該入口側連通部と周方向で異なる位置にて該通気用間隙に容器外部と連通するための出口側連通部を前記容器本体及び蓋体の少なくとも一方に形成したことを特徴とする容器。
- 前記出口側連通部に連通して上方へ通気を行うための通気用溝を前記蓋体の外壁面に形成してなる請求項1記載の容器。
- 前記容器が、平面視において4つの角部を備えたほぼ矩形状に構成され、前記通気用間隙を、少なくとも1つの角部を挟んで2つの辺に渡る状態で形成してなる請求項1記載の容器。
- 前記エア供給装置が乾電池等の二次電池により駆動される携帯用のエアポンプからなり、前記蓋体に前記エアポンプを構成するポンプ本体を収納するための前記エア供給装置用収納部としての凹部を形成し、前記凹部の上方を覆うために蓋体の表面と面一となる上面を備えたカバー体を嵌合により着脱自在に設け、前記カバーを取り付けた状態において該カバー体の横側面の一部を露出させるために前記蓋体の凹部特定箇所から該蓋体の外周縁にかけて凹溝部を形成し、前記凹溝部の上面と該カバー体の露出した下面との間に隙間を形成させて前記エア供給装置用収納部としての凹部と外部とを連通させてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器。
- 前記通気用間隙が前記嵌合凸部の頂部表面と前記嵌合凹部の底部表面との間に形成され、前記通気用間隙を形成する下面が、前記出口側連通部側ほど上方に位置する傾斜面に形成してなる請求項1又は3記載の容器。
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