JP3948263B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法、特に、下部電極上に誘電体膜を介して上部電極が形成されてなる容量素子を有する半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造に際しては、素子形成工程、配線層形成工程等においてフォトリソグラフィ技術が用いられる。このフォトリソグラフィ技術は、エッチング加工される領域、あるいは層上に形成したフォトレジスト層を、所要のマスクを介して露光、現像してレジストマスクを形成し、このレジストマスクを用いて直下の領域、あるいは層を選択的にエッチング加工する技術である。例えば、下部電極上に誘電体膜を介して上部電極が形成されてなる容量素子を有する半導体装置の製造でも、容量素子の下部電極及び下層配線層が、同じフォトリソグラフィ工程で形成される。
【0003】
フォトリソグラフィ工程により電極、配線等をパターニングする場合、レジスト層に対する露光工程において、下地の電極・配線材料層(金属層)での乱反射によるハレーションの発生や、電極・配線材料層の段差の有無でフォトレジスト層に厚み差が生じることによる、定在波効果(フォトレジスト層中に発生する定在波による影響)及びバルク効果によって、レジストマスクのパターニングの精度が悪化することが知られている。バルク効果とは、フォトレジスト層が厚くなると入射光が減衰する効果である。これらの対策として、露光波長に対してある程度の吸収率を有する染料を含有したフォトレジスト層を用いる方法がある。また、下地の電極・配線材料層の上面に露光波長に対して高い吸収率を有する金属化合物膜を埋積する方法もある。さらに、フォトレジスト層の上層、下層に露光波長に対して反射を抑制する材料膜、いわゆるトップコート反射防止膜(TARC:トップ・アンティリフレクション・コート)、ボトムコート反射防止膜(BARC:ボトム・アンティリフレクション・コート)を形成する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のフォトリソグラフィ工程におけるパターニングの精度の改善策として、露光波長の光に対しある程度の吸収率を有する染料を有したフォトレジスト層を用いる方法では、フォトレジストの解像度の向上には限界があり、微細加工に適さない場合が多かった。電極・配線材料層の上面に露光波長の光に対し高い吸収率を有する金属化合物を埋積して行う方法は、反射率の制御が比較的難しく、微細化に限界があった。フォトレジスト層の上層、または下層に露光波長の光に対して反射を抑制する反射防止膜を形成する方法では、露光後にこれらの反射防止膜を除去する必要があり、製造工程の増加につながる。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑み、高精度に製造することができ、且つ製造工程の簡素化を図った半導体装置の製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、下部電極上に誘電体膜を介して上部電極が形成されてなる容量素子を有する半導体装置の製造方法であって、基板上に下部電極材料層と誘電体膜を順に積層し、下部電極材料層の一部であるTiN膜と誘電体膜であるTa 2 O 5 膜とによる積層膜で反射防止膜を形成する工程と、積層膜上にフォトレジスト層を形成する工程と、フォトレジスト層を所定パターンに露光、現像してレジストマスクを形成する工程と、レジストマスクを介して誘電体膜及び下部電極材料層をパターニングして下部電極を形成する工程と、誘電体膜上に上部電極を形成して容量素子を形成する工程を有し、フォトレジスト層の露光時の露光波長の光に対する前記反射防止膜の反射率が10%未満になるように、前記TiN膜の膜厚を5〜80nm、前記誘電体膜の膜厚を10〜100nmに設定する。
【0007】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、下部電極上に誘電体膜を介して上部電極が形成されてなる容量素子を有する半導体装置の製造方法であって、基板上に下部電極材料層と誘電体膜と上部電極材料層を順に積層し、下部電極材料層の一部であるTiN膜と誘電体膜とであるTa 2 O 5 膜による積層膜で反射防止膜を形成する工程と、上部電極材料層をパターニングして上部電極を形成する工程と、上部電極を含む面上にフォトレジスト層を形成する工程と、フォトレジスト層を所定パターンに露光・現像してレジストマスクを形成する工程と、レジストマスクを介して誘電体膜及び下部電極材料層をパターニングして下部電極を形成し、容量素子を形成する工程を有しフォトレジスト層の露光時の露光波長の光に対する前記反射防止膜の反射率が10%未満になるように、前記TiN膜の膜厚を5〜80nm、前記誘電体膜の膜厚を10〜100nmに設定する。
【0008】
本発明の半導体装置の製造方法においては、下部電極材料層上に誘電体膜を積層し、この下部電極材料層の一部と誘電体膜とによる積層膜で反射防止膜を形成する工程を有するので、フォトリソグラフィ工程により下部電極用のレジストマスクを形成する際のフォトレジスト層に対する露光工程で、露光光の下部電極材料層での反射は低減され、精度の良い下部電極用のレジストマスクが形成される。この結果、容量素子が精度良く形成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の半導体装置の製造方法の実施の形態を説明する。
本例は、少なくとも、下部電極上に誘電体膜を介して上部電極が形成されてなる容量素子を有する半導体装置の製造方法である。
【0010】
図1〜図5は、本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施の形態を示す。
本実施の形態においては、先ず、図1Aに示すように、例えば半導体素子が形成された半導体基板(例えばシリコン基板)1上に例えば酸化シリコン(SiO2 )膜等による絶縁膜2を介して、容量素子の下部電極及び他の配線層(いわゆる下部配線層)となる所要の膜厚の第1配線材料層(以下、下部電極材料層という)3を形成し、この下部電極材料層3上に所要の膜厚の誘電体膜4を形成し、下部電極材料層3の一部と誘電体膜4との積層膜により反射防止膜5を形成する。
【0011】
下部電極材料層3は、例えばアルミニウム系、一例としてアルミニウム合金を主成分とする金属層で形成するもので、本例では下から例えば、膜厚50〜200nm程度のバリアメタル膜6、膜厚300nm〜1000nm程度のアルミニウム(Al)合金膜7及び反射防止膜5の一部となる窒化チタン(TiN)膜8の積層膜で形成される。バリアメタル膜6は、チタン(Ti)膜、またはチタン(Ti)と窒化チタン(TiN)との積層膜、またはチタン(Ti)と酸窒化チタン(TiON)との積層膜(例えばTi/TiON/Ti積層膜)で形成することができる。本例では窒化チタン膜8と誘電体膜である酸化タンタル膜4の積層膜で反射防止膜5を形成する。上層の窒化チタン(TiN膜:屈折率は組成により変わる)8と誘電体膜である酸化タンタル(Ta2 O5 :屈折率2.1〜2.15程度)膜4の膜厚は、後工程のフォトリソグラフィ工程における露光装置の露光波長の光にて反射率が10%未満となるように設定する。例えば、窒化チタン膜8の膜厚は10nm〜100nm程度、酸化タンタル膜4の膜厚は5nm〜80nm程度とすることができる。
酸化タンタル膜4の埋積方法としては、熱CVD(化学気相成長)法、プラズマCVD法、あるいはスパッタリング法等を用いることができる。酸化タンタル(Ta2 O5 )膜4の埋積に先立ち、必要に応じて、プラズマ照射、ウェット処理等の表面処理を行っても良い。
【0012】
次に図1Bに示すように、誘電体膜4上に所要の膜厚、本例では0.2μm〜2.0μm程度のフォトレジスト層10を形成する。
【0013】
次に、図2Cに示すように、フォトレジスト層10を所要パターンの光学マスクを介して露光し、現像処理して、容量素子の下部電極用及び他の配線層(いわゆる下部配線層)用の共通したレジストマスク11〔11A、11B〕を形成する。露光処理は、例えば波長193nmのArFエキシマレーザを照射して行う。この露光波長の光に対するTiN膜8と誘電体膜のTa2 O5 膜4との積層膜5の反射率は、10%未満となる。即ち、TiN膜8/Ta2 O5 膜4の積層膜5が波長193nmのArFエキシマレーザによる露光光に対する反射防止膜として機能する。これにより、露光工程においてフォトレジスト層10に入射した露光光の下部電極材料層3での反射が低減し、精度の良いレジストマスクが形成される。
【0014】
次に、図2Dに示すように、レジストマスク11〔11A、11B〕を介して誘電体膜4及び下部電極材料層3を選択エッチング、例えば反応性イオンエッチング(RIE)によりパターニングし、容量素子を構成する下部電極12及びその上の誘電体膜4を形成し、同時に下部配線層13を形成する。このとき、誘電体膜4と下部電極材料層3のエッチング加工は、同一装置で連続処理してもよく、あるいは同じレジストマスク11〔11A、11B〕を用いて別装置で夫々処理することも可能である。
【0015】
次に、図3Eに示すように、下部電極12及び誘電体膜4、さらに下部配線層13を含む全面上に例えば酸化シリコンによる層間絶縁膜14を形成し、この層間絶縁膜14に平坦化処理を施した後、層間絶縁膜14上にフォトレジスト層15を形成する。
【0016】
次に、図3Fに示すように、フォトレジスト層15を所要パターンの光学マスクを介して露光し、現像処理して、コンタクトホール用のレジストマスク16を形成する。露光光は、前述と同様の例えば波長193nmのArFエキシマレーザを用いることができる。この露光工程では、層間絶縁膜14下の下部電極12及び配線層13の表面には、上述の反射率の低い反射防止膜5があるので、下部電極12、配線層13による乱反射に起因するハレーションや、フォトレジスト層15中にて発生する定在波による影響が低減し、高い露光精度が得られる。
【0017】
次に、図4Gに示すように、レジストマスク16を介して、層間絶縁膜14及び誘電体膜4を例えば反応性イオンエッチング(RIE)により選択的にエッチング除去し、下部電極12の一部が臨むコンタクトホール18、他の所要の配線層13の一部が臨むコンタクトホール19を形成する。
【0018】
次に、図4Hに示すように、フォトリソグラフィ工程と選択エッチング工程により容量素子の上部電極を形成すべき領域の層間絶縁膜14に誘電体膜4が臨む開口20を形成する。このエッチング方法としては、反応性イオンエッチング(RIE)等のドライエッチング法や、ウェットエッチング法で行うことができる。このときのフォトレジスト層に対する露光工程においても、下層の下部電極12あるいは下部配線層13での露光光の乱反射等が反射防止膜5によって低減する。
【0019】
次に、図5Iに示すように、下部電極12上の誘電体膜4及び下部配線層13に接続するように、全面に第2配線材料層21を形成する。第2配線材料層21は、アルミニウム系、例えばアルミニウム合金を主成分とする金属層で形成するもので、本例では膜厚が例えば300nm〜1000nm程度のアルミニウム(Al)合金膜22とその下層の膜厚が10〜300nm程度の窒化チタン(TiN)膜23で形成する。この窒化チタン(TiN)膜23の他には、白金(Pt)膜等、誘電体膜であるTa2 O5 膜4に対し酸化されない金属やその化合物膜、あるいは酸化されても導電性を失われないルテニウム(Ru)膜等を用いることができる。
【0020】
次に、図5Jに示すように、フォトリソグラフィ工程及び選択エッチング工程により、第2配線材料層21をパターニングして誘電体膜4上に上部電極25と下部電極12に接続する上部配線層を兼ねる取り出し電極26、下部配線層13に接続する上部配線層27を形成し、下部電極12と誘電体膜4と上部電極25により容量素子29を形成する。このようにして、目的の容量素子29を有する半導体装置30を得る。
【0021】
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、容量素子の形成において、フォトリソグラフィ技術を用いて下部電極及び誘電体膜のパターニング用のレジストマスク11Aを形成する際(図1B、図2C参照)、下部電極材料層3の窒化チタン膜8と誘電体膜である酸化タンタル膜4の2層膜が反射防止膜5として機能するので、フォトレジスト層10に露光光が照射されても下部電極材料層3で乱反射することがない。従って、乱反射に起因して起こるハレーションや定在波による影響を低減することができ、レジストマスク11Aのパターニング精度を向上することができる。
この反射防止膜5を構成する窒化チタン膜8と酸化タンタル膜4は、夫々下部電極12の一部、及び誘電体膜4として用いられるので、露光工程後に除去する必要がなく、製造工程の簡略化を図ることができる。
【0022】
容量素子用のレジストマスク11Aの形成と同時に、下部配線層13のパターニング用のレジストマスク11Bを形成する場合(図1B、図2C参照)においても、下部電極材料層3の表面にある窒化チタン膜8と酸化タンタル膜4の2層膜が反射防止膜5として機能し、露光光の乱反射を防ぐ。従って、乱反射に起因して起こるハレーションや定在波による影響を低減することができ、レジストマスク11Bのパターニング精度を向上することができる。
層間絶縁膜14上にコンタクトホールのパターニング用のレジストマスク16を形成する場合(図3E、F参照)においても、下部電極12及び下部配線層13の表面にある窒化チタン膜8と酸化タンタル膜4の2層膜が反射防止膜5として機能し、露光光の乱反射を防ぎ、同様に、乱反射に起因して起こるハレーションや定在波による影響を低減して、レジストマスク16のパターニング精度を向上することができる。
【0023】
最終的に得られた容量素子29は、下部電極12、誘電体膜4及び上部電極25が高精度に形成され、絶縁膜2を挟んで下部電極12と半導体基板1との間に形成される寄生容量の低減化を図り、また下部電極12の取り出し部も金属電極26で形成され、下部電極12の寄生抵抗の低減化を図ることができる。従って、微細加工が可能になり、高容量、低寄生容量、低寄生抵抗の容量素子29を形成することができる。同時に下部配線層13及びビア・コンタクト(取り出し電極26)の形成工程の高精度化を図ることができる。
【0024】
図6〜図10は、本発明に係る半導体装置の製造方法の他の実施の形態を示す。
本実施の形態においては、先ず、図6Aに示すように、例えば半導体素子が形成された半導体基板(例えばシリコン基板)1上に例えば酸化シリコン(SiO2 )膜等による絶縁膜2を介して、容量素子の下部電極及び他の配線層(いわゆる下部配線層)となる所要の膜厚の第1配線材料層(以下、下部電極材料層という)3を形成し、この下部電極材料層3上に所要の膜厚の誘電体膜4を形成し、更に誘電体膜4上に所要の膜厚の上部電極材料層33を形成する。下部電極材料層3の一部と誘電体膜4との積層膜により反射防止膜5を形成する。
【0025】
下部電極材料層3は、前述と同様に例えば、アルミニウム系、一例としてアルミニウム合金を主成分とする金属層で形成するもので、本例では下から例えば、膜厚50〜200nm程度のバリアメタル膜6、膜厚300nm〜1000nm程度のアルミニウム(Al)合金膜7及び反射防止膜の一部となる窒化チタン(TiN)膜8の積層膜で形成される。バリアメタル膜6は、チタン(Ti)膜、またはチタン(Ti)と窒化チタン(TiN)との積層膜、またはチタン(Ti)と酸窒化チタン(TiON)との積層膜(例えばTi/TiON/Ti積層膜)で形成することができる。誘電体膜4は、酸化タンタル(Ta2 O5 )膜で形成することができる。本例では窒化チタン膜8と誘電体膜である酸化タンタル膜4の積層膜で反射防止膜5を形成する。上層の窒化チタン(TiN)膜8と誘電体膜である酸化タンタル(Ta2 O5 )膜4の膜厚は、後工程のフォトリソグラフィ工程における露光装置の露光波長の光にて反射率が10%未満となるように設定する。例えば、窒化チタン膜8の膜厚は10nm〜100nm程度、酸化タンタル膜4の膜厚は5nm〜80nm程度とすることができる。
上部電極材料層33は、例えば窒化チタン(TiN)膜とチタン(Ti)膜と窒化チタン(TiN)膜の積層膜(TiN/Ti/TiN積層膜)で形成される。上部電極材料層33の膜厚としては、TiN/Ti/TiN:20nm/20nm/20nm〜100nm/100nm/100nm程度とすることができる。このTiN/Ti/TiN積層膜は露光波長に対して反射防止機能を有する。上部電極材料層33としては、その他、白金(Pt)膜、窒化チタン(TiN)膜等、誘電体膜となる酸化タンタル(Ta2 O5 )膜4に対して酸化されない金属やその化合物、あるいは酸化されても導電性を失わないルテニウム(Ru)膜等を用いることができる。上部電極材料層33としては窒化チタン(TiN:膜厚50〜300nm程度)の単層でも可能である。
【0026】
次に、図6Bに示すように、フォトリソグラフィ工程及び選択エッチング(例えばドライエッチング)工程にて、上部電極材料層33をパターニングして容量素子を構成する上部電極34を形成する。
【0027】
次に、図7Cに示すように、上部電極34上及び誘電体膜4を含む全面に所要の膜厚、本例では0.2μm〜2.0μm程度のフォトレジスト層10を形成する。
【0028】
次に、図7Dに示すように、フォトレジスト層10を所要パターンの光学マスクを介して露光し、現像処理して、容量素子の下部電極用及び他の配線層(いわゆる下部配線層)用の共通したレジストマスク11〔11A、11B〕を形成する。露光処理は、例えば波長193nmのArFエキシマレーザを照射して行う。この露光波長の光に対するTiN膜8と誘電体膜のTa2 O5 膜4との積層膜5の反射率は、10%未満となる。即ち、TiN膜8/Ta2 O5 膜4の積層膜5が波長193nmのArFエキシマレーザによる露光光に対する反射防止膜として機能する。これにより、露光工程においてフォトレジスト層10に入射した露光光の下部電極材料層3での反射が低減し、精度のよいレジストマスク11が形成される。
【0029】
次に、図8Eに示すように、レジストマスク11〔11A、11B〕を介して誘電体膜4及び下部電極材料層3を選択エッチング、例えば反応性イオンエッチング(RIE)によりパターニングし、容量素子を構成する下部電極12及びその上の誘電体膜4を形成し、同時に下部配線層13を形成する。
【0030】
次に、図8Fに示すように、上部電極34、下部電極12及び誘電体膜4、さらに下部配線層13を含む全面上に例えば酸化シリコンによる層間絶縁膜14を形成し、この層間絶縁膜14に平坦化処理を施した後、層間絶縁膜14上にフォトレジスト層15を形成する。
【0031】
次に、図9Gに示すように、フォトレジスト層15を所要パターンの光学マスクを介して露光し、現像処理して、容量素子用の開口36A及びコンタクトホール用の開口36Bを有する共通したレジストマスク36を形成する。露光光は、前述と同様の例えば波長193nmのArFエキシマレーザを用いることができる。この露光工程では、層間絶縁膜14下の下部電極12及び配線層13の表面には、上述の反射率の低い反射防止膜5があり、上部電極34を構成する積層膜が反射防止の機能を有するので、下部電極12、配線層13及び上部電極34による乱反射に起因するハレーションや、フォトレジスト層15中にて発生する定在波による影響が低減し、高い露光精度が得られる。
【0032】
次に、図9Hに示すように、このレジストマスク36を介して、層間絶縁膜14を例えば反応性イオンエッチング(RIE)により選択的にエッチング除去し、下部電極12の一部が臨むコンタクトホール18、所要の下部配線層13の一部が臨むコンタクトホール19及び上部電極34が臨む開口37を形成する。
【0033】
次に、図10Iに示すように、前述と同様に、開口37に臨む上部電極34、コンタクトホール18に臨む下部電極12及びコンタクトホール19に臨む下部配線層13に接続するように、全面に第2配線材料層21を形成する。第2配線材料層21は、例えばアルミニウム系、一例としてアルミニウム合金を主成分とする金属層で形成するもので、本例では膜厚が例えば300nm〜1000nm程度のアルミニウム(Al)合金膜22で形成する。
【0034】
次に、図10Jに示すように、フォトリソグラフィ工程及び選択エッチング工程により、第2配線材料層21をパターニングして上部電極34上及び下部電極12に夫々接続する上部電極配線層を兼ねる取り出し電極41及び42、下部配線層13に接続する上部配線層43を形成し、下部電極12と誘電体膜4と上部電極34により容量素子39を形成する。このようにして、目的の容量素子39を有する半導体装置40を得る。
【0035】
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、容量素子の形成において、フォトリソグラフィ技術を用いて上部電極のパターニング用のレジストマスク(図示せず)を形成する際、上部電極材料層33を構成するTiN/Ti/TiN積層膜が反射防止機能を有するので、フォトレジスト層に露光光が照射されても上部電極材料層33での乱反射を防ぎ、パターニング精度を向上することができる。また、前述と同様に、フォトリソグラフィ技術を用いて下部電極及び誘電体膜のパターニング用のレジストマスク11Aを形成する際(図7C、図7D参照)、下部電極材料層3の窒化チタン膜8と誘電体膜である酸化タンタル膜4の2層膜が反射防止膜5として機能するので、フォトレジスト層10に露光光が照射されても下部電極材料層3での乱反射を防ぎ、レジストマスク11Aのパターニング精度を向上することができる。
反射防止膜5を構成する窒化チタン膜8と酸化タンタル膜4は、夫々下部電極12の一部、及び誘電体膜4として用いられるので、露光工程後に除去する必要がなく、製造工程の簡略化を図ることができる。
【0036】
上部電極34を先に形成しておくので、図9Gの工程で、容量素子用の開口36Aとコンタクトホール用の開口36Bを有するレジストマスク36を一括して形成することができ、工程の簡素化を図ることができる。
【0037】
容量素子用のレジストマスク11Aの形成と同時に、下部配線層のパターニング用のレジストマスク11Bを形成する場合(図7C、図7D参照)においても、下部電極材料層3の表面にある窒化チタン膜8と酸化タンタル膜4の2層膜が反射防止膜5として機能するので、露光光の乱反射を防ぎ、レジストマスク11Bのパターニング精度を向上することができる。
層間絶縁膜14の開口37、コンタクトホール18、19のパターニング用のレジストマスク36を形成する場合(図9G、図9H参照)においても、上部電極34の膜構成、下部電極12及び下部配線層13の表面にある窒化チタン膜8と酸化タンタル膜4の2層膜が反射防止機能を有するので、露光光の乱反射を防ぎ、同様に、レジストマスクのパターニング精度を向上することができる。
【0038】
最終的に得られた容量素子39は、下部電極12、誘電体膜4及び上部電極34が高精度に形成され、絶縁膜2を挟んで下部電極12と半導体基板1との間に形成される寄生容量の低減化を図り、また下部電極12の取り出し部も金属電極42で形成され、下部電極12の寄生抵抗の低減化を図ることができる。従って、微細加工が可能になり、高容量、低寄生容量、低寄生抵抗の容量素子39を形成することができる。同時に、上部電極34、下部配線層13及びビア・コンタクト(取り出し電極42)の形成工程の高精度化を図ることができる。
【0039】
上例では、露光手段として、ArFエキシマレーザ(波長193nm)を用いたが、その他、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、波長157nmのF2 、波長13nmのEUV等の露光光等を用いても同様の効果を奏する。なお、露光手段として電子ビームを用いることもできる。
【0040】
図11は本発明に係る半導体装置の製造方法の他の実施の形態を示す。
本実施の形態においては、前述の図9Gの工程で開口36Aに変えて、複数の開口を有するようにしたレジストマスクを形成し、このレジストマスクを介して層間絶縁膜14をパターニングする。そして、各コンタクトホール45、18、19内に、例えばタングステン(W)等による金属プラグ46を埋め込み、この金属プラグ46を介して上部電極34に接続する取り出し電極41、下部電極12に接続する取り出し電極42、下部配線層13に接続する上部配線層43を、フォトリソグラフィ工程及び選択エッチング工程を用いて選択的に形成して、目的の容量素子49を有する半導体装置50を得る。
【0041】
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法においても、前述と同様に、露光工程時に下地金属層での乱反射を防ぎ、結果として精度の良いパターニングを行うことができ、高容量、低寄生容量、低寄生抵抗の容量素子を形成することができる。また、金属プラグ46を形成して上層の電極41、42及び配線43を形成するので半導体装置の表面の平坦化を図ることができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、フォトリソグラフィ工程により下部電極用のレジストマスクを形成する際のフォトレジスト層に対する露光工程で、反射防止膜により露光光の下部電極材料層での乱反射を低減することができるので、乱反射に起因して起こるハレーションや定在波等による影響を低減することができ、レジストマスクのパターニング精度を向上することができる。従って高い精度を有する容量素子を形成することができる。反射防止膜を構成する下部電極材料層の一部及び誘電体膜は、露光工程後に除去する必要がないので、製造工程の簡略化を図ることができる。
誘電体膜及び下部電極材料層のパターニングに先立って上部電極を形成するときは、後の上部電極上の開口及び下部電極上のコンタクトホールの形成を一括して形成することができ、工程の簡略化を図ることができる。
【0043】
下部電極材料層のパターニング工程で、同時に下部電極材料層による他の配線層を形成する場合においても、露光光による乱反射を低減することができるので、乱反射に起因して起こるハレーションや定在波等による影響を低減することができ、レジストマスクのパターニング精度を向上することができる。従って、高精度の容量素子を形成すると同時に、配線層の形成工程の高精度化を図ることも可能となる。
【0044】
下部電極材料層の一部と誘電体膜からなる反射防止膜の反射率が10%未満となるように設定するときは、露光光による乱反射を確実に防止することができる。
誘電体膜をTa2 O5 膜とし、この誘電体膜に接触する下部電極材料層の一部をTiN膜とするときは、露光光の乱反射を防止することのできる反射防止膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】A〜B 本発明の半導体装置の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図(その1)である。
【図2】C〜D 本発明の半導体装置の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図(その2)である。
【図3】E〜F 本発明の半導体装置の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図(その3)である。
【図4】G〜H 本発明の半導体装置の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図(その4)である。
【図5】I〜J 本発明の半導体装置の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図(その5)である。
【図6】A〜B 本発明の半導体装置の製造方法の他の実施の形態を示す製造工程図(その1)である。
【図7】C〜D 本発明の半導体装置の製造方法の他の実施の形態を示す製造工程図(その2)である。
【図8】E〜F 本発明の半導体装置の製造方法の他の実施の形態を示す製造工程図(その2)である。
【図9】G〜H 本発明の半導体装置の製造方法の他の実施の形態を示す製造工程図(その3)である。
【図10】I〜J 本発明の半導体装置の製造方法の他の実施の形態を示す製造工程図(その4)である。
【図11】本発明の半導体装置の製造方法の他の実施の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・半導体基板、2・・・絶縁膜、3・・・第1配線材料層(下部電極材料層)、4・・・誘電体膜(Ta2 O5 膜)、5・・・反射防止膜、6・・・バリアメタル膜、7、22・・・Al合金膜、8、23・・・窒化チタン(TiN)膜、10、15・・・フォトレジスト層、11〔11A、11B〕、36〔36A、36B〕・・・レジストマスク、12・・・下部電極、13・・・下部配線層、14・・・層間絶縁膜、16・・・コンタクトホール用のレジストマスク、18、19・・・コンタクトホール、20、37・・・開口、21・・・第2配線材料層、25、34・・・上部電極、26、39、41、42・・・取り出し電極、27、43・・・上部配線層、29、39、49・・・容量素子、30、40、50・・・半導体装置、45・・・コンタクトホール、46・・・金属プラグ
Claims (4)
- 下部電極上に誘電体膜を介して上部電極が形成されてなる容量素子を有する半導体装置の製造方法であって、
基板上に下部電極材料層と誘電体膜を順に積層し、前記下部電極材料層の一部であるTiN膜と前記誘電体膜であるTa 2 O 5 膜とによる積層膜で反射防止膜を形成する工程と、
前記積層膜上にフォトレジスト層を形成する工程と、
前記フォトレジスト層を所定パターンに露光、現像してレジストマスクを形成する工程と、
前記レジストマスクを介して前記誘電体膜及び前記下部電極材料層をパターニングして下部電極を形成する工程と、
前記誘電体膜上に上部電極を形成して前記容量素子を形成する工程を有し、
前記フォトレジスト層の露光時の露光波長の光に対する前記反射防止膜の反射率が10%未満になるように、前記TiN膜の膜厚を5〜80nm、前記誘電体膜の膜厚を10〜100nmに設定する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 下部電極上に誘電体膜を介して上部電極が形成されてなる容量素子を有する半導体装置の製造方法であって、
基板上に下部電極材料層と誘電体膜を順に積層し、前記下部電極材料層の一部であるTiN膜と前記誘電体膜であるTa 2 O 5 膜とによる積層膜で反射防止膜を形成する工程と、
前記上部電極材料層をパターニングして上部電極を形成する工程と、
前記上部電極を含む面上にフォトレジスト層を形成する工程と、
前記フォトレジスト層を所定パターンに露光、現像してレジストマスクを形成する工程と、前記レジストマスクを介して前記誘電体膜及び前記下部電極材料層をパターニングして
下部電極を形成し、前記容量素子を形成する工程を有し、
前記フォトレジスト層の露光時の露光波長の光に対する前記反射防止膜の反射率が10%未満になるように、前記TiN膜の膜厚を5〜80nm、前記誘電体膜の膜厚を10〜100nmに設定する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記下部電極材料層のパターニング工程で、同時に該下部電極材料層による他の配線層を形成する
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 前記下部電極材料層のパターニング工程で、同時に該下部電極材料層による他の配線層を形成する
ことを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造方法。
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