JP3947959B2 - 曲データ配信装置および曲データ配信方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信することができる曲データ配信装置および曲データ配信方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、インターネット利用人口の増加に伴って様々なビジネスモデルが生れつつあり、曲データ配信サービスもその一形態として知られている。曲データ配信サービスは、インターネットを介して接続される配信サイト（配信事業者）と配信契約したユーザとからなり、ユーザが配信サイトにアクセスして所望の曲データについてダウンロードを要求すると、その要求に応じて配信サイトが対応する曲データをユーザへ送出する一方、当該ユーザからその料金を徴収するようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、曲データ再生機能を備えた携帯電話や無線携帯端末などの端末装置を用いて上述した曲データ配信サービスを利用すると、配信サイトからダウンロードした好みの曲データを再生し、それを聴きながらジョギングやウォーキングを楽しむことが可能になる。
曲を聴きながらジョギングやウォーキングなどの運動を楽しむ場合、曲のテンポに合わせて走ったり歩いたりし易く、その時の体調によっては過度な運動負荷になり、却って健康を害してしまうことも起こり得る。
そこで本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、曲を聴きながら運動を楽しむユーザに最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信することができる曲データ配信装置および曲データ配信方法を提供することを目的としている。
【０００４】
【問題点を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項１に記載の発明では、複数の曲データを記憶管理する曲データベース手段と、ユーザが行う歩行の速度に応じてユーザが設定する運動強度ｍ、歩行を開始してから一定距離歩行するまでの経過時間ＴＣ、当該一定距離歩行した後に計測された心拍数Ｓ、及び１分間あたりの歩数を表わす歩行テンポＴを受信する受信手段と、過去に受信されたユーザの心拍数Ｓの平均値である負荷心拍数Ｆが前記運動強度ｍと経過時間ＴＣとに対応して記憶された心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から、前記受信手段により受信された運動強度ｍ及び経過時間ＴＣを読み出しアドレスとして前記負荷心拍数Ｆを読み出す第１の読み出し手段と、前記第１の読み出し手段により読み出された負荷心拍数Ｆと前記受信手段で受信された心拍数Ｓとの差Δｄを算出して、前記負荷心拍数Ｆと前記心拍数Ｓとの大小関係に対応してテンポを増減させるためのテンポ増減係数Ｃが記憶されたテンポ増減テーブルＴＢＬ２から、この差Δｄに対応したテンポ増減係数Ｃを読み出す第２の読み出し手段と、この第２の読み出し手段により読み出されたテンポ増減係数Ｃに基づいて前記受信手段により受信された歩行テンポＴを増減した負荷テンポＴＭＰを算出する負荷テンポ算出手段と、この負荷テンポ算出手段により算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を前記曲データベース手段から検索してユーザに配信する配信手段とを具備することを特徴とする
【０００５】
請求項２に記載の発明では、ユーザが行う歩行の速度に応じてユーザが設定する運動強度ｍ、歩行を開始してから一定距離歩行するまでの経過時間ＴＣ、当該一定距離歩行した後に計測された心拍数Ｓ、及び１分間あたりの歩数を表わす歩行テンポＴを受信する受信過程と、過去に受信されたユーザの心拍数Ｓの平均値である負荷心拍数Ｆが前記運動強度ｍと経過時間ＴＣとに対応して記憶された心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から、前記受信された運動強度ｍ及び経過時間ＴＣを読み出しアドレスとして前記負荷心拍数Ｆを読み出す第１の読み出し過程と、前記読み出された負荷心拍数Ｆと前記受信された心拍数Ｓとの差Δｄを算出して、前記負荷心拍数Ｆと前記心拍数Ｓとの大小関係に対応してテンポを増減させるためのテンポ増減係数Ｃが記憶されたテンポ増減テーブルＴＢＬ２から、この差Δｄに対応したテンポ増減係数Ｃを読み出す第２の読み出し過程と、この読み出されたテンポ増減係数Ｃに基づいて前記受信された歩行テンポＴを増減した負荷テンポＴＭＰを算出する負荷テンポ算出過程と、複数の曲データを記憶管理する曲データベース手段から、この算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を検索してユーザに配信する配信過程とを具備することを特徴とする。
【０００６】
本発明では、ユーザが行う歩行の速度に応じてユーザが設定する運動強度ｍ、歩行を開始してから一定距離歩行するまでの経過時間ＴＣ、当該一定距離歩行した後に計測された心拍数Ｓ、及び１分間あたりの歩数を表わす歩行テンポＴを受信し、過去に受信されたユーザの心拍数Ｓの平均値である負荷心拍数Ｆが前記運動強度ｍと経過時間ＴＣとに対応して記憶された心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から、前記受信された運動強度ｍ及び経過時間ＴＣを読み出しアドレスとして前記負荷心拍数Ｆを読み出し、前記読み出された負荷心拍数Ｆと前記受信された心拍数Ｓとの差Δｄを算出して、前記負荷心拍数Ｆと前記心拍数Ｓとの大小関係に対応してテンポを増減させるためのテンポ増減係数Ｃが記憶されたテンポ増減テーブルＴＢＬ２から、この差Δｄに対応したテンポ増減係数Ｃを読み出し、この読み出されたテンポ増減係数Ｃに基づいて前記受信された歩行テンポＴを増減した負荷テンポＴＭＰを算出し、複数の曲データを記憶管理する曲データベース手段から、この算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を検索してユーザに配信するので、曲を聞きながら運動を楽しむユーザに最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信することが可能になる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の一形態について説明する。
（１）構成
図１は実施の一形態による曲データ配信システムの概略構成を示す図である。この図において、１はユーザ側が備える端末装置であり、無線接続する接続業者２を経由してネットワークＮＴに接続する。端末装置１は、例えばユーザの腕に装着され、構成要素１０〜１１を備えるウオッチとして形成されたり、あるいは携帯電話やＰＨＳもしくは無線通信機能を具備したＰＤＡであっても良い。
【０００８】
端末装置１において、１０は各種操作スイッチおよびＬＣＤ表示部を備える操作パネルである。操作パネル１０では、各種スイッチ操作に応じたスイッチイベントを発生する。各種操作スイッチの内には、例えばウォーキング等の運動を始める際および止める際にそれぞれオン操作されるスタート／ストップスイッチ（不図示）等が設けられている。また、操作パネル１０に備えられるＬＣＤ表示部では、後述する制御部１１から供給される表示制御信号に基づき動作モードなどを表示する。
【０００９】
１１はＣＰＵ、ＲＯＭおよびＲＡＭ等から構成される制御部である。制御部１１は、操作パネル１０から供給されるスイッチイベントに応じて装置各部の動作を制御したり、その動作状態などを操作パネル１０のＬＣＤ表示部に表示させるものであり、本発明の要旨に係わる特徴的な処理動作については追って詳述する。１２は制御部１１の指示の下に接続業者２と無線データ通信する通信部である。１３はユーザの心拍数や歩行距離を計測し、その結果を制御部１１に供給する計測部である。１４は制御部１１から与えられる曲データを楽音として再生する音源である。
【００１０】
３はプロキシーサーバ３１、配信管理サーバ３２およびデータベースサーバ３３から構成される配信サイトである。プロキシーサーバ３１は、後述する配信管理サーバ３２側に接続されるイントラネット（図示略）とインターネット等のネットワークＮＴとを遮断する機能を備えると共に、両ネットワーク間の通信を制御する。
具体的には、アクセス認証された正当なユーザ、つまり、配信サイト３に会員登録した端末装置１からの転送要求のみを配信管理サーバ３２へ中継する一方、それに対応する配信管理サーバ３２からの各レスポンスを該当する端末装置１に返送する。
【００１１】
配信管理サーバ３２は、プロキシーサーバ３１を介してサイトアクセスしてくる端末装置１からの要求に応じた処理を実行する。具体的には、アクセス認証された端末装置１のユーザに対し、最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信する。
また、配信管理サーバ２２は、端末装置１に曲データを配信し終えた時点で、ネットワークＮＴを介してバンキングシステム４０にアクセスし、データベースサーバ３３の会員データベース３３ａ（後述する）に登録される各ユーザ毎の属性の内から、曲データを配信した端末装置１のユーザの決済条件（クレジット情報）を参照してオンライン決済を依頼する。
【００１２】
データベースサーバ３３は、会員データベース３３ａおよび曲データをジャンル別に記憶管理する曲データベース３３ｂを備え、配信管理サーバ３２からの検索要求に対応したデータを、該当するデータベースから検索して抽出する。
会員データベース３３ａは、会員登録されたユーザ毎の属性、心拍数履歴テーブルＴＢＬ１およびテンポ増減テーブルＴＢＬ２を記憶管理する。ユーザ毎の属性とは、氏名や住所の他、配信曲の検索対象として指定される曲ジャンルおよび曲配信時の決済に用いるクレジット情報などから構成される。
【００１３】
心拍数履歴テーブルＴＢＬ１とは、運動強度ｍに対応した負荷を与えた時の、ユーザの心拍数変化を過去複数回分平均してなる負荷心拍数Ｆをテーブルデータとして記憶したものである。
具体的には、運動強度ｍの運動（例えばウォーキング）を行う過程で一定距離を歩行する毎に計測したユーザの心拍数変化を得る。そのようにして得た複数回分の心拍数変化を平均化することにより、運動負荷に応じて経時変化するユーザの負荷心拍数Ｆを表す心拍数履歴テーブルＴＢＬ１が形成される。心拍数履歴テーブルＴＢＬ１は、運動強度ｍ毎の負荷心拍数Ｆを備える。
【００１４】
図２に心拍数履歴テーブルＴＢＬ１の一例を示す。図２に図示する一例では、一定距離を歩行し終えた時点ＴＣ1を読み出しアドレスとして、運動強度ｍ＝１に対応した負荷心拍数Ｆを読み出す。
後述するように、心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から読み出された負荷心拍数Ｆと、一定距離を歩行した時点ＴＣ1で計測されるユーザの心拍数Ｓとの差Δｄに応じてユーザに配信する曲のテンポを決定するようになっている。
【００１５】
テンポ増減テーブルＴＢＬ２は、心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から読み出される負荷心拍数Ｆと計測された心拍数Ｓとの差Δｄに応じたテンポ増減係数Ｃを読み出すテーブルである。図３にその一例を図示する。図３に示すテンポ増減テーブルＴＢＬ２では、差Δｄに応じてテンポ増減係数Ｃをリニアに変化させているが、これに限定されず非線形で変化させるものでもよい。
後述するように、テンポ増減テーブルＴＢＬ２から読み出されたテンポ増減係数Ｃは、一定距離を歩行する毎に計測される歩行テンポＴに乗算され、これにて得られる負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を曲データベース３３ｂから検索して配信する。
【００１６】
（２）動作
次に、図４を参照して曲データ配信システムの動作について説明する。まず、ユーザがウォーキングを始める際に、端末装置１の操作パネル１０でスタート／ストップスイッチをオン操作したとする。そうすると、端末装置１では、制御部１１が図４に示す曲再生処理ルーチンを実行し、ステップＳ１に処理を進め、レジスタＴＣをゼロリセットする。このレジスタＴＣには、タイムクロックを累算した経過時間が格納されるようになっている（以下、レジスタＴＣの値を経過時間ＴＣと記す）。経過時間ＴＣがゼロリセットされると、図示されていないタイマ割込み処理にてタイムクロックの累算が開始される。
【００１７】
次いで、ステップＳ２では、操作パネル１０を介してユーザが入力する運動強度をレジスタｍにストアする。ユーザが入力する運動強度とは、負荷レベルを表す数値であり、例えばウォーキングであれば、普通の歩行速度をｍ＝１とし、早歩きの場合にｍ＝２、競歩の場合にｍ＝３としている。
さて、スタート／ストップスイッチをオン操作し、さらに運動強度ｍを入力してユーザがウォーキングを始めると、計測部１３にて計測される歩数に、予めメモリ登録しておいた歩幅を乗算して得られる歩行距離をレジスタＷＤにストアする（以下、レジスタＷＤの値を歩行距離ＷＤと記す）。
【００１８】
次に、ステップＳ４では、歩行距離ＷＤが一定距離に達したか否かを判断する。一定距離を歩行し終えていなければ、判断結果は「ＮＯ」となり、一定距離を歩行し終えるまでステップＳ３〜Ｓ４を繰り返す。
そして、一定距離を歩行し終えると、ステップＳ４の判断結果が「ＹＥＳ」となり、ステップＳ５に処理を進め、歩行距離ＷＤをゼロリセットする。次いで、ステップＳ６に進み、一定距離を歩行し終えた時の心拍数Ｓおよび歩行テンポＴを計測する。なお、心拍数Ｓは、１分間あたりの脈拍数をカウントして計測する。歩行テンポＴは、１分間あたりの歩数をカウントして計測する。心拍数Ｓおよび歩行テンポＴを計測し終えると、ステップＳ７に進み、接続業者２を経由してネットワークＮＴに接続される配信サイト３にアクセスする。
【００１９】
端末装置１からの接続要求を受けると、配信サイト３はステップＳ８を実行し、まずプロキシーサーバ３１が端末装置１との接続を確立してアクセス認証し、会員登録された端末装置１と認証した場合にはアクセス許可信号を該当する端末装置１側に返送する。
配信サイト３へのアクセスが許可されると、端末装置１はステップＳ９に処理を進め、経過時間ＴＣ、運動強度ｍ、心拍数Ｓおよび歩行テンポＴを配信サイト３側に送出する。
【００２０】
配信サイト３では経過時間ＴＣ、運動強度ｍ、心拍数Ｓおよび歩行テンポＴを受信すると、ステップＳ１０に処理を進め、会員データベース３３ａから該当するユーザの心拍数履歴テーブルＴＢＬ１を検索し、検索した心拍数履歴テーブルＴＢＬ１について、経過時間ＴＣに対応した心拍数Ｓを登録する。つまり、心拍数履歴テーブルＴＢＬ１において、運動強度ｍに対応する負荷心拍数Ｆに心拍数Ｓを新たに加えて平均化することで負荷心拍数Ｆを更新させる。
【００２１】
次に、ステップＳ１０に進むと、例えば図２に図示したように、一定距離を歩行し終えた時点（経過時間）ＴＣ1を読み出しアドレスとして、心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から運動強度ｍ＝１に対応した負荷心拍数Ｆを読み出し、この負荷心拍数Ｆと一定距離を歩行した時点で計測されたユーザの心拍数Ｓとの差Δｄを算出する。
負荷心拍数Ｆと心拍数Ｓとの差Δｄが得られると、ステップＳ１２に進み、会員データベース３３ａから該当するユーザのテンポ増減テーブルＴＢＬ２を検索し、このテンポ増減テーブルＴＢＬ２から差Δｄに応じたテンポ増減係数Ｃを求める。そして、テンポ増減テーブルＴＢＬ２から得たテンポ増減係数Ｃを、一定距離を歩行し終えた時点の歩行テンポＴに乗算して負荷テンポＴＭＰを算出する。
【００２２】
続いて、ステップＳ１３では、会員データベース３３ａから該当するユーザの属性として記憶される曲ジャンルを抽出し、抽出した曲ジャンルの内で負荷テンポＴＭＰに略合致する曲データを曲データベース３３ｂから検索し、該当する曲データを端末装置１に配信する。
こうして、運動強度ｍに対応した負荷テンポＴＭＰを有する曲データが配信サイト３から配信されると、端末装置１ではステップＳ１４に処理を進め、配信された曲データをダウンロードした後、配信サイト３との通信を一旦中断する。次いで、ステップＳ１５では、ダウンロードした曲データを音源１４に供給すると共に、その曲データの再生を音源１４に指示する。
【００２３】
これにより、端末装置１では最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを再生することになる。続いて、ステップＳ１６では、スタート／ストップスイッチがオン操作されたか、つまりストップ操作されたかどうかを判断する。ストップ操作された場合には、判断結果が「ＹＥＳ」となり、本ルーチンを完了させるが、ストップ操作されなければ、判断結果は「ＮＯ」となり、前述のステップＳ３に処理を戻す。
【００２４】
このように、本実施例によれば、運動負荷に応じて経時変化する負荷心拍数Ｆを運動開始からの経過時間ＴＣに応じて読み出す心拍数履歴テーブルＴＢＬ１および負荷心拍数Ｆと心拍数Ｓとの差Δｄに応じたテンポ増減係数Ｃを読み出すテンポ増減テーブルＴＢＬ２を予めユーザ毎の属性として記憶しておき、ユーザ認証によりアクセス許可されたユーザの端末装置１から経過時間ＴＣ、心拍数Ｓおよび運動テンポＴを受信すると、受信した経過時間ＴＣに従い心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から読み出した負荷心拍数Ｆと受信した心拍数Ｓとの差Δｄに応じてテンポ増減テーブルＴＢＬ２から読み出すテンポ増減係数Ｃを、受信した運動テンポＴに乗算して負荷テンポＴＭＰを算出し、算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を、複数の曲データを記憶管理する曲データベースから検索して該当するユーザに配信するので、曲を聴きながら運動を楽しむユーザに最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信することが可能になっている。
【００２５】
なお、この実施例では、負荷テンポＴＭＰの算出に用いる心拍数履歴テーブルＴＢＬ１およびテンポ増減テーブルＴＢＬ２を、配信サイト３の会員データベース３３ａに記憶管理する態様としたが、これに限らず、端末装置１が心拍数履歴テーブルＴＢＬ１およびテンポ増減テーブルＴＢＬ２を個々に備える態様としても構わない。
このような態様とした場合には、一定距離を歩行する毎に計測される心拍数Ｓおよび歩行テンポＴに応じて、端末装置１自身で負荷テンポＴＭＰを算出して配信サイト３に送出し、配信サイト３では受信した負荷テンポＴＭＰに略一致するテンポの曲データを曲データベース３３ｂから検索して配信すれば良い。
【００２６】
【発明の効果】
請求項１、２に記載の発明によれば、ユーザが行う歩行の速度に応じてユーザが設定する運動強度ｍ、歩行を開始してから一定距離歩行するまでの経過時間ＴＣ、当該一定距離歩行した後に計測された心拍数Ｓ、及び１分間あたりの歩数を表わす歩行テンポＴを受信し、過去に受信されたユーザの心拍数Ｓの平均値である負荷心拍数Ｆが前記運動強度ｍと経過時間ＴＣとに対応して記憶された心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から、前記受信された運動強度ｍ及び経過時間ＴＣを読み出しアドレスとして前記負荷心拍数Ｆを読み出し、前記読み出された負荷心拍数Ｆと前記受信された心拍数Ｓとの差Δｄを算出して、前記負荷心拍数Ｆと前記心拍数Ｓとの大小関係に対応してテンポを増減させるためのテンポ増減係数Ｃが記憶されたテンポ増減テーブルＴＢＬ２から、この差Δｄに対応したテンポ増減係数Ｃを読み出し、この読み出されたテンポ増減係数Ｃに基づいて前記受信された歩行テンポＴを増減した負荷テンポＴＭＰを算出し、複数の曲データを記憶管理する曲データベース手段から、この算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を検索してユーザに配信するので、曲を聞きながら運動を楽しむユーザに最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例による曲データ配信システムの構成を示すブロック図である。
【図２】心拍数履歴テーブルＴＢＬ１の一例を示す図である。
【図３】テンポ増減テーブルＴＢＬ２の一例を示す図である。
【図４】曲データ配信システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
１ 端末装置
２ 接続業者
３ 配信サイト
１０ 操作パネル
１１ 制御部
１２ 通信部
１３ 計測部
１４ 音源
３１ プロキシーサーバ
３２ 配信管理サーバ
３３ データベースサーバ
３３ａ 会員データベース
３３ｂ 曲データベース
４０ バンキングシステム
【発明の属する技術分野】
本発明は、最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信することができる曲データ配信装置および曲データ配信方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、インターネット利用人口の増加に伴って様々なビジネスモデルが生れつつあり、曲データ配信サービスもその一形態として知られている。曲データ配信サービスは、インターネットを介して接続される配信サイト（配信事業者）と配信契約したユーザとからなり、ユーザが配信サイトにアクセスして所望の曲データについてダウンロードを要求すると、その要求に応じて配信サイトが対応する曲データをユーザへ送出する一方、当該ユーザからその料金を徴収するようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、曲データ再生機能を備えた携帯電話や無線携帯端末などの端末装置を用いて上述した曲データ配信サービスを利用すると、配信サイトからダウンロードした好みの曲データを再生し、それを聴きながらジョギングやウォーキングを楽しむことが可能になる。
曲を聴きながらジョギングやウォーキングなどの運動を楽しむ場合、曲のテンポに合わせて走ったり歩いたりし易く、その時の体調によっては過度な運動負荷になり、却って健康を害してしまうことも起こり得る。
そこで本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、曲を聴きながら運動を楽しむユーザに最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信することができる曲データ配信装置および曲データ配信方法を提供することを目的としている。
【０００４】
【問題点を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項１に記載の発明では、複数の曲データを記憶管理する曲データベース手段と、ユーザが行う歩行の速度に応じてユーザが設定する運動強度ｍ、歩行を開始してから一定距離歩行するまでの経過時間ＴＣ、当該一定距離歩行した後に計測された心拍数Ｓ、及び１分間あたりの歩数を表わす歩行テンポＴを受信する受信手段と、過去に受信されたユーザの心拍数Ｓの平均値である負荷心拍数Ｆが前記運動強度ｍと経過時間ＴＣとに対応して記憶された心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から、前記受信手段により受信された運動強度ｍ及び経過時間ＴＣを読み出しアドレスとして前記負荷心拍数Ｆを読み出す第１の読み出し手段と、前記第１の読み出し手段により読み出された負荷心拍数Ｆと前記受信手段で受信された心拍数Ｓとの差Δｄを算出して、前記負荷心拍数Ｆと前記心拍数Ｓとの大小関係に対応してテンポを増減させるためのテンポ増減係数Ｃが記憶されたテンポ増減テーブルＴＢＬ２から、この差Δｄに対応したテンポ増減係数Ｃを読み出す第２の読み出し手段と、この第２の読み出し手段により読み出されたテンポ増減係数Ｃに基づいて前記受信手段により受信された歩行テンポＴを増減した負荷テンポＴＭＰを算出する負荷テンポ算出手段と、この負荷テンポ算出手段により算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を前記曲データベース手段から検索してユーザに配信する配信手段とを具備することを特徴とする
【０００５】
請求項２に記載の発明では、ユーザが行う歩行の速度に応じてユーザが設定する運動強度ｍ、歩行を開始してから一定距離歩行するまでの経過時間ＴＣ、当該一定距離歩行した後に計測された心拍数Ｓ、及び１分間あたりの歩数を表わす歩行テンポＴを受信する受信過程と、過去に受信されたユーザの心拍数Ｓの平均値である負荷心拍数Ｆが前記運動強度ｍと経過時間ＴＣとに対応して記憶された心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から、前記受信された運動強度ｍ及び経過時間ＴＣを読み出しアドレスとして前記負荷心拍数Ｆを読み出す第１の読み出し過程と、前記読み出された負荷心拍数Ｆと前記受信された心拍数Ｓとの差Δｄを算出して、前記負荷心拍数Ｆと前記心拍数Ｓとの大小関係に対応してテンポを増減させるためのテンポ増減係数Ｃが記憶されたテンポ増減テーブルＴＢＬ２から、この差Δｄに対応したテンポ増減係数Ｃを読み出す第２の読み出し過程と、この読み出されたテンポ増減係数Ｃに基づいて前記受信された歩行テンポＴを増減した負荷テンポＴＭＰを算出する負荷テンポ算出過程と、複数の曲データを記憶管理する曲データベース手段から、この算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を検索してユーザに配信する配信過程とを具備することを特徴とする。
【０００６】
本発明では、ユーザが行う歩行の速度に応じてユーザが設定する運動強度ｍ、歩行を開始してから一定距離歩行するまでの経過時間ＴＣ、当該一定距離歩行した後に計測された心拍数Ｓ、及び１分間あたりの歩数を表わす歩行テンポＴを受信し、過去に受信されたユーザの心拍数Ｓの平均値である負荷心拍数Ｆが前記運動強度ｍと経過時間ＴＣとに対応して記憶された心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から、前記受信された運動強度ｍ及び経過時間ＴＣを読み出しアドレスとして前記負荷心拍数Ｆを読み出し、前記読み出された負荷心拍数Ｆと前記受信された心拍数Ｓとの差Δｄを算出して、前記負荷心拍数Ｆと前記心拍数Ｓとの大小関係に対応してテンポを増減させるためのテンポ増減係数Ｃが記憶されたテンポ増減テーブルＴＢＬ２から、この差Δｄに対応したテンポ増減係数Ｃを読み出し、この読み出されたテンポ増減係数Ｃに基づいて前記受信された歩行テンポＴを増減した負荷テンポＴＭＰを算出し、複数の曲データを記憶管理する曲データベース手段から、この算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を検索してユーザに配信するので、曲を聞きながら運動を楽しむユーザに最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信することが可能になる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の一形態について説明する。
（１）構成
図１は実施の一形態による曲データ配信システムの概略構成を示す図である。この図において、１はユーザ側が備える端末装置であり、無線接続する接続業者２を経由してネットワークＮＴに接続する。端末装置１は、例えばユーザの腕に装着され、構成要素１０〜１１を備えるウオッチとして形成されたり、あるいは携帯電話やＰＨＳもしくは無線通信機能を具備したＰＤＡであっても良い。
【０００８】
端末装置１において、１０は各種操作スイッチおよびＬＣＤ表示部を備える操作パネルである。操作パネル１０では、各種スイッチ操作に応じたスイッチイベントを発生する。各種操作スイッチの内には、例えばウォーキング等の運動を始める際および止める際にそれぞれオン操作されるスタート／ストップスイッチ（不図示）等が設けられている。また、操作パネル１０に備えられるＬＣＤ表示部では、後述する制御部１１から供給される表示制御信号に基づき動作モードなどを表示する。
【０００９】
１１はＣＰＵ、ＲＯＭおよびＲＡＭ等から構成される制御部である。制御部１１は、操作パネル１０から供給されるスイッチイベントに応じて装置各部の動作を制御したり、その動作状態などを操作パネル１０のＬＣＤ表示部に表示させるものであり、本発明の要旨に係わる特徴的な処理動作については追って詳述する。１２は制御部１１の指示の下に接続業者２と無線データ通信する通信部である。１３はユーザの心拍数や歩行距離を計測し、その結果を制御部１１に供給する計測部である。１４は制御部１１から与えられる曲データを楽音として再生する音源である。
【００１０】
３はプロキシーサーバ３１、配信管理サーバ３２およびデータベースサーバ３３から構成される配信サイトである。プロキシーサーバ３１は、後述する配信管理サーバ３２側に接続されるイントラネット（図示略）とインターネット等のネットワークＮＴとを遮断する機能を備えると共に、両ネットワーク間の通信を制御する。
具体的には、アクセス認証された正当なユーザ、つまり、配信サイト３に会員登録した端末装置１からの転送要求のみを配信管理サーバ３２へ中継する一方、それに対応する配信管理サーバ３２からの各レスポンスを該当する端末装置１に返送する。
【００１１】
配信管理サーバ３２は、プロキシーサーバ３１を介してサイトアクセスしてくる端末装置１からの要求に応じた処理を実行する。具体的には、アクセス認証された端末装置１のユーザに対し、最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信する。
また、配信管理サーバ２２は、端末装置１に曲データを配信し終えた時点で、ネットワークＮＴを介してバンキングシステム４０にアクセスし、データベースサーバ３３の会員データベース３３ａ（後述する）に登録される各ユーザ毎の属性の内から、曲データを配信した端末装置１のユーザの決済条件（クレジット情報）を参照してオンライン決済を依頼する。
【００１２】
データベースサーバ３３は、会員データベース３３ａおよび曲データをジャンル別に記憶管理する曲データベース３３ｂを備え、配信管理サーバ３２からの検索要求に対応したデータを、該当するデータベースから検索して抽出する。
会員データベース３３ａは、会員登録されたユーザ毎の属性、心拍数履歴テーブルＴＢＬ１およびテンポ増減テーブルＴＢＬ２を記憶管理する。ユーザ毎の属性とは、氏名や住所の他、配信曲の検索対象として指定される曲ジャンルおよび曲配信時の決済に用いるクレジット情報などから構成される。
【００１３】
心拍数履歴テーブルＴＢＬ１とは、運動強度ｍに対応した負荷を与えた時の、ユーザの心拍数変化を過去複数回分平均してなる負荷心拍数Ｆをテーブルデータとして記憶したものである。
具体的には、運動強度ｍの運動（例えばウォーキング）を行う過程で一定距離を歩行する毎に計測したユーザの心拍数変化を得る。そのようにして得た複数回分の心拍数変化を平均化することにより、運動負荷に応じて経時変化するユーザの負荷心拍数Ｆを表す心拍数履歴テーブルＴＢＬ１が形成される。心拍数履歴テーブルＴＢＬ１は、運動強度ｍ毎の負荷心拍数Ｆを備える。
【００１４】
図２に心拍数履歴テーブルＴＢＬ１の一例を示す。図２に図示する一例では、一定距離を歩行し終えた時点ＴＣ1を読み出しアドレスとして、運動強度ｍ＝１に対応した負荷心拍数Ｆを読み出す。
後述するように、心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から読み出された負荷心拍数Ｆと、一定距離を歩行した時点ＴＣ1で計測されるユーザの心拍数Ｓとの差Δｄに応じてユーザに配信する曲のテンポを決定するようになっている。
【００１５】
テンポ増減テーブルＴＢＬ２は、心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から読み出される負荷心拍数Ｆと計測された心拍数Ｓとの差Δｄに応じたテンポ増減係数Ｃを読み出すテーブルである。図３にその一例を図示する。図３に示すテンポ増減テーブルＴＢＬ２では、差Δｄに応じてテンポ増減係数Ｃをリニアに変化させているが、これに限定されず非線形で変化させるものでもよい。
後述するように、テンポ増減テーブルＴＢＬ２から読み出されたテンポ増減係数Ｃは、一定距離を歩行する毎に計測される歩行テンポＴに乗算され、これにて得られる負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を曲データベース３３ｂから検索して配信する。
【００１６】
（２）動作
次に、図４を参照して曲データ配信システムの動作について説明する。まず、ユーザがウォーキングを始める際に、端末装置１の操作パネル１０でスタート／ストップスイッチをオン操作したとする。そうすると、端末装置１では、制御部１１が図４に示す曲再生処理ルーチンを実行し、ステップＳ１に処理を進め、レジスタＴＣをゼロリセットする。このレジスタＴＣには、タイムクロックを累算した経過時間が格納されるようになっている（以下、レジスタＴＣの値を経過時間ＴＣと記す）。経過時間ＴＣがゼロリセットされると、図示されていないタイマ割込み処理にてタイムクロックの累算が開始される。
【００１７】
次いで、ステップＳ２では、操作パネル１０を介してユーザが入力する運動強度をレジスタｍにストアする。ユーザが入力する運動強度とは、負荷レベルを表す数値であり、例えばウォーキングであれば、普通の歩行速度をｍ＝１とし、早歩きの場合にｍ＝２、競歩の場合にｍ＝３としている。
さて、スタート／ストップスイッチをオン操作し、さらに運動強度ｍを入力してユーザがウォーキングを始めると、計測部１３にて計測される歩数に、予めメモリ登録しておいた歩幅を乗算して得られる歩行距離をレジスタＷＤにストアする（以下、レジスタＷＤの値を歩行距離ＷＤと記す）。
【００１８】
次に、ステップＳ４では、歩行距離ＷＤが一定距離に達したか否かを判断する。一定距離を歩行し終えていなければ、判断結果は「ＮＯ」となり、一定距離を歩行し終えるまでステップＳ３〜Ｓ４を繰り返す。
そして、一定距離を歩行し終えると、ステップＳ４の判断結果が「ＹＥＳ」となり、ステップＳ５に処理を進め、歩行距離ＷＤをゼロリセットする。次いで、ステップＳ６に進み、一定距離を歩行し終えた時の心拍数Ｓおよび歩行テンポＴを計測する。なお、心拍数Ｓは、１分間あたりの脈拍数をカウントして計測する。歩行テンポＴは、１分間あたりの歩数をカウントして計測する。心拍数Ｓおよび歩行テンポＴを計測し終えると、ステップＳ７に進み、接続業者２を経由してネットワークＮＴに接続される配信サイト３にアクセスする。
【００１９】
端末装置１からの接続要求を受けると、配信サイト３はステップＳ８を実行し、まずプロキシーサーバ３１が端末装置１との接続を確立してアクセス認証し、会員登録された端末装置１と認証した場合にはアクセス許可信号を該当する端末装置１側に返送する。
配信サイト３へのアクセスが許可されると、端末装置１はステップＳ９に処理を進め、経過時間ＴＣ、運動強度ｍ、心拍数Ｓおよび歩行テンポＴを配信サイト３側に送出する。
【００２０】
配信サイト３では経過時間ＴＣ、運動強度ｍ、心拍数Ｓおよび歩行テンポＴを受信すると、ステップＳ１０に処理を進め、会員データベース３３ａから該当するユーザの心拍数履歴テーブルＴＢＬ１を検索し、検索した心拍数履歴テーブルＴＢＬ１について、経過時間ＴＣに対応した心拍数Ｓを登録する。つまり、心拍数履歴テーブルＴＢＬ１において、運動強度ｍに対応する負荷心拍数Ｆに心拍数Ｓを新たに加えて平均化することで負荷心拍数Ｆを更新させる。
【００２１】
次に、ステップＳ１０に進むと、例えば図２に図示したように、一定距離を歩行し終えた時点（経過時間）ＴＣ1を読み出しアドレスとして、心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から運動強度ｍ＝１に対応した負荷心拍数Ｆを読み出し、この負荷心拍数Ｆと一定距離を歩行した時点で計測されたユーザの心拍数Ｓとの差Δｄを算出する。
負荷心拍数Ｆと心拍数Ｓとの差Δｄが得られると、ステップＳ１２に進み、会員データベース３３ａから該当するユーザのテンポ増減テーブルＴＢＬ２を検索し、このテンポ増減テーブルＴＢＬ２から差Δｄに応じたテンポ増減係数Ｃを求める。そして、テンポ増減テーブルＴＢＬ２から得たテンポ増減係数Ｃを、一定距離を歩行し終えた時点の歩行テンポＴに乗算して負荷テンポＴＭＰを算出する。
【００２２】
続いて、ステップＳ１３では、会員データベース３３ａから該当するユーザの属性として記憶される曲ジャンルを抽出し、抽出した曲ジャンルの内で負荷テンポＴＭＰに略合致する曲データを曲データベース３３ｂから検索し、該当する曲データを端末装置１に配信する。
こうして、運動強度ｍに対応した負荷テンポＴＭＰを有する曲データが配信サイト３から配信されると、端末装置１ではステップＳ１４に処理を進め、配信された曲データをダウンロードした後、配信サイト３との通信を一旦中断する。次いで、ステップＳ１５では、ダウンロードした曲データを音源１４に供給すると共に、その曲データの再生を音源１４に指示する。
【００２３】
これにより、端末装置１では最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを再生することになる。続いて、ステップＳ１６では、スタート／ストップスイッチがオン操作されたか、つまりストップ操作されたかどうかを判断する。ストップ操作された場合には、判断結果が「ＹＥＳ」となり、本ルーチンを完了させるが、ストップ操作されなければ、判断結果は「ＮＯ」となり、前述のステップＳ３に処理を戻す。
【００２４】
このように、本実施例によれば、運動負荷に応じて経時変化する負荷心拍数Ｆを運動開始からの経過時間ＴＣに応じて読み出す心拍数履歴テーブルＴＢＬ１および負荷心拍数Ｆと心拍数Ｓとの差Δｄに応じたテンポ増減係数Ｃを読み出すテンポ増減テーブルＴＢＬ２を予めユーザ毎の属性として記憶しておき、ユーザ認証によりアクセス許可されたユーザの端末装置１から経過時間ＴＣ、心拍数Ｓおよび運動テンポＴを受信すると、受信した経過時間ＴＣに従い心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から読み出した負荷心拍数Ｆと受信した心拍数Ｓとの差Δｄに応じてテンポ増減テーブルＴＢＬ２から読み出すテンポ増減係数Ｃを、受信した運動テンポＴに乗算して負荷テンポＴＭＰを算出し、算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を、複数の曲データを記憶管理する曲データベースから検索して該当するユーザに配信するので、曲を聴きながら運動を楽しむユーザに最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信することが可能になっている。
【００２５】
なお、この実施例では、負荷テンポＴＭＰの算出に用いる心拍数履歴テーブルＴＢＬ１およびテンポ増減テーブルＴＢＬ２を、配信サイト３の会員データベース３３ａに記憶管理する態様としたが、これに限らず、端末装置１が心拍数履歴テーブルＴＢＬ１およびテンポ増減テーブルＴＢＬ２を個々に備える態様としても構わない。
このような態様とした場合には、一定距離を歩行する毎に計測される心拍数Ｓおよび歩行テンポＴに応じて、端末装置１自身で負荷テンポＴＭＰを算出して配信サイト３に送出し、配信サイト３では受信した負荷テンポＴＭＰに略一致するテンポの曲データを曲データベース３３ｂから検索して配信すれば良い。
【００２６】
【発明の効果】
請求項１、２に記載の発明によれば、ユーザが行う歩行の速度に応じてユーザが設定する運動強度ｍ、歩行を開始してから一定距離歩行するまでの経過時間ＴＣ、当該一定距離歩行した後に計測された心拍数Ｓ、及び１分間あたりの歩数を表わす歩行テンポＴを受信し、過去に受信されたユーザの心拍数Ｓの平均値である負荷心拍数Ｆが前記運動強度ｍと経過時間ＴＣとに対応して記憶された心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から、前記受信された運動強度ｍ及び経過時間ＴＣを読み出しアドレスとして前記負荷心拍数Ｆを読み出し、前記読み出された負荷心拍数Ｆと前記受信された心拍数Ｓとの差Δｄを算出して、前記負荷心拍数Ｆと前記心拍数Ｓとの大小関係に対応してテンポを増減させるためのテンポ増減係数Ｃが記憶されたテンポ増減テーブルＴＢＬ２から、この差Δｄに対応したテンポ増減係数Ｃを読み出し、この読み出されたテンポ増減係数Ｃに基づいて前記受信された歩行テンポＴを増減した負荷テンポＴＭＰを算出し、複数の曲データを記憶管理する曲データベース手段から、この算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を検索してユーザに配信するので、曲を聞きながら運動を楽しむユーザに最適な運動負荷を与えるテンポの曲データを配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例による曲データ配信システムの構成を示すブロック図である。
【図２】心拍数履歴テーブルＴＢＬ１の一例を示す図である。
【図３】テンポ増減テーブルＴＢＬ２の一例を示す図である。
【図４】曲データ配信システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
１ 端末装置
２ 接続業者
３ 配信サイト
１０ 操作パネル
１１ 制御部
１２ 通信部
１３ 計測部
１４ 音源
３１ プロキシーサーバ
３２ 配信管理サーバ
３３ データベースサーバ
３３ａ 会員データベース
３３ｂ 曲データベース
４０ バンキングシステム
Claims (2)
- 複数の曲データを記憶管理する曲データベース手段と、
ユーザが行う歩行の速度に応じてユーザが設定する運動強度ｍ、歩行を開始してから一定距離歩行するまでの経過時間ＴＣ、当該一定距離歩行した後に計測された心拍数Ｓ、及び１分間あたりの歩数を表わす歩行テンポＴを受信する受信手段と、
過去に受信されたユーザの心拍数Ｓの平均値である負荷心拍数Ｆが前記運動強度ｍと経過時間ＴＣとに対応して記憶された心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から、前記受信手段により受信された運動強度ｍ及び経過時間ＴＣを読み出しアドレスとして前記負荷心拍数Ｆを読み出す第１の読み出し手段と、
前記第１の読み出し手段により読み出された負荷心拍数Ｆと前記受信手段で受信された心拍数Ｓとの差Δｄを算出して、前記負荷心拍数Ｆと前記心拍数Ｓとの大小関係に対応してテンポを増減させるためのテンポ増減係数Ｃが記憶されたテンポ増減テーブルＴＢＬ２から、この差Δｄに対応したテンポ増減係数Ｃを読み出す第２の読み出し手段と、
この第２の読み出し手段により読み出されたテンポ増減係数Ｃに基づいて前記受信手段により受信された歩行テンポＴを増減した負荷テンポＴＭＰを算出する負荷テンポ算出手段と、
この負荷テンポ算出手段により算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を前記曲データベース手段から検索してユーザに配信する配信手段と
を具備することを特徴とする曲データ配信装置。 - ユーザが行う歩行の速度に応じてユーザが設定する運動強度ｍ、歩行を開始してから一定距離歩行するまでの経過時間ＴＣ、当該一定距離歩行した後に計測された心拍数Ｓ、及び１分間あたりの歩数を表わす歩行テンポＴを受信する受信過程と、
過去に受信されたユーザの心拍数Ｓの平均値である負荷心拍数Ｆが前記運動強度ｍと経過時間ＴＣとに対応して記憶された心拍数履歴テーブルＴＢＬ１から、前記受信された運動強度ｍ及び経過時間ＴＣを読み出しアドレスとして前記負荷心拍数Ｆを読み出す第１の読み出し過程と、
前記読み出された負荷心拍数Ｆと前記受信された心拍数Ｓとの差Δｄを算出して、前記負荷心拍数Ｆと前記心拍数Ｓとの大小関係に対応してテンポを増減させるためのテンポ増減係数Ｃが記憶されたテンポ増減テーブルＴＢＬ２から、この差Δｄに対応したテンポ増減係数Ｃを読み出す第２の読み出し過程と、
この読み出されたテンポ増減係数Ｃに基づいて前記受信された歩行テンポＴを増減した負荷テンポＴＭＰを算出する負荷テンポ算出過程と、
複数の曲データを記憶管理する曲データベース手段から、この算出された負荷テンポＴＭＰに略合致するテンポの曲を検索してユーザに配信する配信過程と
を具備することを特徴とする曲データ配信方法。
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