JP3938139B2 - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置およびその制御方法に関し、特に、複数の給紙部を備える画像形成装置およびその制御方法に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置は、記録用紙を格納する用紙格納部(給紙段)を持ち、その用紙格納部から給紙装置によって記録用紙を画像形成部に搬送し、用紙上に画像形成を行い、画像形成装置機外に排出する構成をとっている。このような画像形成装置における給紙装置は、給紙ローラの回転によってシートトレイ上に積載されたシートを下流側に搬送するローラ給紙装置が一般的である。このローラ給紙装置は、ローラ表面がゴム等の弾性体で構成され、かつ、その性能はローラ表面の摩擦係数に大きく依存する。したがって、磨耗によるローラの外形変化、ローラの材質の経時変化、紙粉の付着等によるローラ表面の摩擦係数の変化により給紙性能が安定しなかったり、各種の表面状態の異なるシートに対応しきれないという問題があった。
これらの問題を解決するために、特開平6−199437号公報(特許文献1)に開示されているようなエア分離方式を採用したエア給紙装置が提案されている。このエア給紙装置は、シートを積載するシート積載部と、シート積載部に積載されているシートの端部にエアを吹き付けることで上部のシートをさばくシートさばき手段と、搬送ベルトと、その搬送ベルトに最上位のシートを吸着して搬送する吸着搬送手段とで構成されている。
また、従来の画像形成装置ではさまざまな用紙に画像形成をするために複数の用紙格納部を設けることによって,各用紙格納部毎にさまざまな用紙サイズの用紙を格納することが可能なものも存在する。また、複数の給紙段に同一の用紙サイズの紙を格納することによって、大量の用紙を画像形成装置機内に格納し、一度の用紙の補給で、大量の画像形成を行う画像形成装置も現在では一般的になっている。
このように複数の給紙段から構成される画像形成装置において、エア給紙装置を利用する場合には、以下のような問題が存在する。
各給紙段に備えられたエア給紙装置は、上記のように、シートの端部にエアを吹き付けることで上部のシートをさばく手段、および搬送ベルトに最上位のシートを吸着する手段を有するが、これらの手段では空気圧力を利用している。ここで実際には、給紙動作をするためにエアの抽気/吸気を行っても給紙段のシートに空気圧が作用するまでに時間的な遅れが生じる。この原因としては、ダクトの長さ、エアを給紙段ごとに切り替えるためのダクト内の開閉弁の切り替え時間、シートの重さによるさばき時間の遅れが考えられる。
また、複数の給紙段に同一の用紙サイズの紙を格納する画像形成装置では、特開2002−40881号公報(特許文献2)に開示されるように、紙無しが発生した用紙格納部以外の用紙格納部に同一の用紙サイズのものがあれば、給紙動作を停止させずに、他の用紙格納部から用紙を給紙し続ける機能(Auto Cassette Change、以下、「ACC」と略す)が存在し、紙無しによる稼働停止時間を短縮し、効率を高めているが、前述したエア給紙装置においては、給紙動作を開始しようとしてもシートに空気圧が作用するまでの時間的な遅れが生じるため、給紙動作に遅れが生じ、ジョブのスループットが低下するという問題がある。
このような問題を解決するため、特開平5−286590号公報(特許文献3)では、常時2つの給紙装置にエアを作用させることによって、給紙段切り替えの遅延をなくしたエア給紙装置を提案している。同文献では、1つの抽気装置および給気装置によって複数の複写トレイ側に抽、給気の分配をしているエア給紙装置において、2つのトレイの開閉弁を開放したときに給紙が可能となる圧力に設定して、常時2つの開閉弁が開放するように開閉制御手段によって弁制御を行い、常時2つの開閉弁が開いているため、2つのトレイの同時給紙が行われても空気圧力変動が生じないか、あってもごくわずかという特性を利用して、給紙段切り替え時にトレイ側での空気圧を動作に必要とされる値にすばやく変化させることが可能で、給紙段切り替えのロスをなくし、ジョブのスループット低下をなくしたエア給紙装置の提案をしている。
また、特開平5−262437号公報(特許文献4)では、コピースタートスイッチを押してから給紙装置にエアを作用させるためのファンを回転させるのでは、所定の回転数に達して空気圧が安定するまでに時間がかかるため、主電源投入時に常にファンを低回転で回転させておき、コピースタートスイッチを押下後、直ちにファンを所定の回転数に上げることで、空気圧安定までの時間を短くすることを提案している。
特開平6−199437号公報 特開2002−40881号公報 特開平5−286590号公報 特開平5−262437号公報
しかし、上記した特許文献3のように、常時2つの給紙段のエア給紙装置にエアの抽・給気を行うということは、実際に給紙動作を行っている給紙段のシートのほかに、給紙動作を行わない給紙段のシートに対しても空気圧を作用させていることになる。これは給紙されもせずに、常時空気圧が作用しているシートが存在していることを意味し、そのシートの乾燥による劣化を生じるなどの問題が生じる。
また、上記した特許文献4のように、常時低回転でファンを回してエア給紙装置に空気圧をかけるということは、騒音、消費電力の面で好ましくない。やはり実際に給紙を行うときのみ空気圧がかかることが望ましい。さらに、この場合にもシートの乾燥による劣化が著しい。
本発明は上記した問題を解決するためになされたものであり、エア給紙を行う給紙段を複数備えた画像形成装置において、ACCによる給紙段切り替えのロスをなくし、もってジョブのスループット低下を防ぎ、かつ、用紙の乾燥による劣化を防ぐ給紙制御を実現することを目的とする。
さらに、本発明は、エア給紙を行う給紙段を複数備えた画像形成装置において、エア給紙の際の空気圧が安定するまでの時間による給紙動作の遅延を防ぎ、これにより、騒音および消費電力の低減、ならびに用紙の乾燥による劣化を防ぐ給紙制御を実現することを目的とする。
本発明の一側面によれば、複数の給紙部を備えた画像形成装置であって、
前記複数の給紙部の各々は、
複数のシートを載置可能なトレイと、
前記トレイに載置されたシートの残量を検知するための残量検知センサと、
シートを搬送するための搬送ベルトと、
前記トレイに載置されたシート群から最上位のシートを分離すべくシート端部にエアを噴出するエア噴出部と、
前記最上位のシートを前記搬送ベルトに吸着させるべくエアを吸引するエア吸引部と、
前記エア噴出部からのエアの噴出および前記吸引部からのエアの吸引を作用させるためのファンと、
を含み、
前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として画像形成動作を行っている間、当該一の給紙部におけるファンを駆動させる一方、その他のファンは停止させておき、当該一の給紙部内のシート残量が所定量N1未満となった時点で、給紙動作を続行可能な他の給紙部を前記シート残量が所定量N1未満の給紙部のシートのサイズ及びタイプに基づいて前記複数の給紙部の中から検索し、かつ、その検索された他の給紙部におけるファンを駆動させ、前記一の給紙部内のシート残量が0よりも多く且つ前記所定量N1よりも少ない所定量N2未満となった時点で、給紙元を前記検索された他の給紙部に切り換えて給紙動作を続行するよう制御する給紙制御手段を有することを特徴とする画像形成装置が提供される
本発明の別の側面によれば、複数のシートを載置可能なトレイと、
前記トレイに載置されたシートの残量を検知するための残量検知センサと、
シートを搬送するための搬送ベルトと、
前記トレイに載置されたシート群から最上位のシートを分離すべくシート端部にエアを噴出するエア噴出部と、
前記最上位のシートを前記搬送ベルトに吸着させるべくエアを吸引するエア吸引部と、
前記エア噴出部からのエアの噴出および前記吸引部からのエアの吸引を作用させるためのファンと、
を含む給紙部を複数備えた画像形成装置の制御方法であって、
前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として画像形成動作を行っている間、当該一の給紙部におけるファンを駆動させる一方、その他のファンは停止させておき、当該一の給紙部内のシート残量が所定量N1未満となった時点で、給紙動作を続行可能な他の給紙部を前記シート残量が所定量N1未満の給紙部のシートのサイズ及びタイプに基づいて前記複数の給紙部の中から検索し、かつ、その検索された他の給紙部におけるファンを駆動させ、前記一の給紙部内のシート残量が0よりも多く且つ前記所定量N1よりも少ない所定量N2未満となった時点で、給紙元を前記検索された他の給紙部に切り換えて給紙動作を続行するよう制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法が提供される。
本発明の更に別の側面によれば、複数の給紙部と、前記複数の給紙部の各々にエアを送るためのファンとを備える画像形成装置であって、
各給紙部は、
複数のシートを載置可能なトレイと、
前記トレイに載置されたシートの残量を検知するための残量検知センサと、
シートを搬送するための搬送ベルトと、
前記トレイに載置されたシート群から最上位のシートを分離すべくシート端部にエアを噴出するエア噴出部と、
前記最上位のシートを前記搬送ベルトに吸着させるべくエアを吸引するエア吸引部と、
前記ファンからのエアの供給/遮断を制御するためのバルブと、
を含み、
前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として画像形成動作を行っている間、当該一の給紙部にのみエアが供給されるように各バルブを調整しておき、当該一の給紙部内のシート残量が所定量N1未満となった時点で、給紙動作を続行可能な他の給紙部を前記シート残量が所定量N1未満の給紙部のシートのサイズ及びタイプに基づいて前記複数の給紙部の中から検索し、かつ、その検索された他の給紙部にもエアが供給されるように当該他の給紙部におけるバルブを調整し、前記一の給紙部内のシート残量が0よりも多く且つ前記所定量N1よりも少ない所定量N2未満となった時点で、給紙元を前記検索された他の給紙部に切り換えて給紙動作を続行するよう制御する給紙制御手段を有することを特徴とする画像形成装置が提供される
本発明の更に別の側面によれば、複数のシートを載置可能なトレイと、前記トレイに載置されたシートの残量を検知するための残量検知センサと、シートを搬送するための搬送ベルトと、前記トレイに載置されたシート群から最上位のシートを分離すべくシート端部にエアを噴出するエア噴出部と、前記最上位のシートを前記搬送ベルトに吸着させるべくエアを吸引するエア吸引部と、前記ファンからのエアの供給/遮断を制御するためのバルブとを含む複数の給紙部と、
前記複数の給紙部の各々にエアを送るためのファンと、
を備える画像形成装置の制御方法であって、
前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として画像形成動作を行っている間、当該一の給紙部にのみエアが供給されるように各バルブを調整しておき、当該一の給紙部内のシート残量が所定量N1未満となった時点で、給紙動作を続行可能な他の給紙部を前記シート残量が所定量N1未満の給紙部のシートのサイズ及びタイプに基づいて前記複数の給紙部の中から検索し、かつ、その検索された他の給紙部にもエアが供給されるように当該他の給紙部におけるバルブを調整し、前記一の給紙部内のシート残量が0よりも多く且つ前記所定量N1よりも少ない所定量N2未満となった時点で、給紙元を前記検索された他の給紙部に切り換えて給紙動作を続行するよう制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法が提供される
本発明によれば、エア給紙を行う給紙段を複数備えた画像形成装置において、ACCによる給紙段切り替えのロスをなくし、もってジョブのスループット低下を防ぎ、かつ、用紙の乾燥による劣化を防ぐ給紙動作制御が実現される。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
(画像入出力システムの概要)
図1は、本発明の画像形成装置を含む画像入出力システム100の全体構成を示す図である。
リーダー部(画像入力装置)200は、原稿画像を光学的に読み取り、画像データに変換する。リーダー部200は具体的には、原稿を読取るための機能を制御するスキャナユニット210と、原稿用紙を搬送するための機能を制御する原稿給紙ユニット250とで構成される。
プリンタ部(画像出力装置)300は、記録紙を搬送し、その上に画像データを可視画像として印字して装置外に排紙する。このプリンタ部300は、複数種類の記録紙カセットを制御する給紙ユニット310と、画像データを記録紙に転写、定着させる機能を制御するマーキングユニット320と、印字された記録紙を機外へ出力する機能を制御する排紙ユニット330とで構成される。
制御装置(コントローラ部)110は、リーダー部200、プリンタ部300と電気的に接続され、さらにLAN4000を介して、ホストコンピュータ4001、4002と接続されている。制御装置110は、リーダー部200を制御して、原稿の画像データを読込み、プリンタ部300を制御して画像データを記録用紙に出力してコピー機能を提供する。また、リーダー部200から読取った画像データを、コードデータに変換し、LAN4000を介してホストコンピュータへ送信するスキャナ機能、ホストコンピュータからLAN4000を介して受信したコードデータを画像データに変換し、プリンタ部300に出力するプリンタ機能、も提供する。
操作部150は、制御装置110に接続され、たとえば液晶タッチパネルで構成され、画像入出力システムを操作するためのユーザインタフェースを提供する。
図3は操作部150の一例を示す図である。
600はLCDタッチパネルであり、主なモード設定、状況表示はここで行われる。601は0〜9までの数値を入力するためのテンキーを含む。602はIDキーであり、装置が部門管理されている場合に部門番号や暗唱モード等を入力する際に使用されるものである。
603は設定されたモードをリセットするためのリセットキー、604は各モードについての説明画面を表示するためのガイドキー、605はユーザーモード画面に入るためのユーザーモードキー、606は割り込みコピーを行うための割り込みキーになっている。
607はコピー動作をスタートさせるためのスタートキー、608は実行中のコピージョブを中止させるためのストップキーである。
609はソフト電源スイッチであり、これを押下することによりLCD600のバックライトが消え、装置は低電力状態に落ちる。610は節電キーであり、これを押下することで節電状態に入り、再度押下することで節電状態から復帰する。
611、612はそれぞれ、コピー、ボックスに移行させるためのファンクションキーである。図3ではコピーの標準画面が表示された状態であり、他のファンクションキー612を押下することでそれぞれの機能の標準画面が表示される。
614はLCDタッチパネル600のコントラストを調整するための調整キーである。
615はカウンタ確認キーであり、このキーを押下することでそれまでに使用したコピー枚数の集計を表示するカウント画面がLCD600上に表示される。
616はジョブの実行中、画像メモリへの画像蓄積中を示すLED、617はジャム、ドアオープン等装置がエラー状態にあることを示すエラーLED、618は装置の主電源がONになっていることを示す電源LEDになっている。
(制御装置110の説明)
図4は、制御装置110の構成を示すブロック図である。
メインコントローラ111は、主にCPU112と、バスコントローラ113、各種I/Fコントローラ回路とから構成される。
CPU112とバスコントローラ113は制御装置110全体の動作を制御するものであり、CPU112はROM114からROM I/F115を経由して読込んだプログラムに基いて動作する。また、ホストコンピュータから受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスターイメージデータに伸張する動作も、このプログラムに記述されており、ソフトウェアによって処理される。バスコントローラ113は各I/Fから入出力されるデータ転送を制御するものであり、バス競合時の調停やDMAデータ転送の制御を行う。
DRAM116はDRAM I/F117によってメインコントローラ111と接続されており、CPU112が動作するためのワークエリアや、画像データを蓄積するためのエリアとして使用される。
ネットワーク・コントローラ(Network Contorller)121はI/F123によってメインコントローラ111と接続され、コネクタ122によって外部ネットワークと接続される。ネットワークとしては一般的にイーサネット(登録商標)があげられる。
汎用高速バス125には、拡張ボードを接続するための拡張コネクタ124とI/O制御部126とが接続される。汎用高速バスとしては、一般的にPCIバスがあげられる。
I/O制御部126には、リーダー部200、プリンタ部300の各CPUと制御コマンドを送受信するための調歩同期シリアル通信コントローラ127が2チャンネル装備されており、I/Oバス128によって外部I/F回路140,145に接続されている。
パネルI/F132は、LCDコントローラ131に接続され、操作部150上の液晶画面に表示を行うためのI/Fと、ハードキーやタッチパネルキーの入力を行うためのキー入力I/F130とから構成される。
操作部150は液晶表示部と液晶表示部上に張り付けられたタッチパネル入力装置と、複数個のハードキーを有する。タッチパネルまたはハードキーにより入力された信号は前述したパネルI/F132を介してCPU112に伝えられ、液晶表示部はパネルI/F520から送られてきた画像データを表示するものである。液晶表示部には、本画像形成装置の操作における機能表示や画像データ等を表示する。
リアルタイムクロックモジュール133は、機器内で管理する日付と時刻を更新/保存するためのもので、バックアップ電池134によってバックアップされている。
E−IDEインタフェース161は、外部記憶装置を接続するためのものである。このI/Fを介してハードディスクやCD−ROMドライブを接続し、プログラムや画像データを書き込んだり読み込んだりすることができる。
コネクタ142と147は、それぞれリーダー部200とプリンタ部300とに接続され、同調歩同期シリアルI/F(143,148)とビデオI/F(144,149)とから構成される。
スキャナI/F140は、コネクタ142を介してリーダー部200と接続され、また、スキャナバス141によってメインコントローラ111と接続されており、リーダー部200から受け取った画像を、その後の過程における処理の内容によって、最適な2値化を行ったり、主走査・副走査の変倍処理を行ったりする機能を有し、さらに、リーダー部200から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、スキャナバス141に出力する機能も有する。
スキャナバス141からDRAM116へのデータ転送は、バスコントローラ113によって制御される。
プリンタI/F145は、コネクタ147を介してプリンタ部300と接続され、また、プリンタバス146によってメインコントローラ111と接続されており、メインコントローラ111から出力された画像データにスムージング処理をして、プリンタ部300へ出力する機能を有し、さらに、プリンタ部300から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、プリンタバス146に出力する機能も有する。
DRAM116上に伸張されたラスターイメージデータのプリンタ部への転送は、バスコントローラ113によって制御され、プリンタバス146、ビデオI/F149を経由して、プリンタ部300へDMA転送される。
(メインコントローラ111の説明)
図5は、メインコントローラ111の構成を示すブロック図である。
プロセッサコアであるCPU112は、64ビットのプロセッサバス(SCバス)を介して、システム・バス・ブリッジ(SBB)402に接続される。SBB402は4×4の64ビットクロスバスイッチであり、CPU112の他に、キャッシュメモリを備えたSDRAMやROMを制御するメモリコントローラ403と専用のローカルバス(MCバス)で接続されており、さらに、グラフィックバスであるGバス404、IOバスであるBバス405と接続され、全部で4つのバスに接続される。SBB402は、これら4モジュール間を、可能な限り、同時平行接続を確保することができるように設計されている。また、データの圧縮伸張ユニット(codec)418とも、codec I/Fを介して接続されている.
Gバス404はGバスアービタ(GBA)406により協調制御されており、スキャナやプリンタと接続するためのスキャナ/プリンタコントローラ(SPC)408に接続される。また、Bバス405は、Bバスアービタ(BBA)407により協調制御されており、SPC408のほか、電力管理ユニット(PMU)409,インタラプトコントローラ(IC)410,UARTを用いたシリアルインタフェースコントローラ(SIC)411,USBコントローラ412,IEEE1284を用いたパラレルインタフェースコントローラ(PIC)413,イーサネット(登録商標)を用いたLANコントローラ(LANC)414,LCDパネル,キー,汎用入出力コントローラ(PC)415,PCIバスインタフェース(PCIC)416にも接続されている。
PC415には、表示パネルやキーボードを備えた操作パネル417が接続される。
(インタラプトコントローラ410の説明)
インタラプトコントローラ410は、Bバス405に接続され、メインコントローラチップ内の各機能ブロック及び、チップ外部からのインタラプトを集積し、CPUコア401がサポートする、6レベルの外部インタラプト及び、ノンマスカブルインタラプト(NMI)に再分配する。各機能ブロックとは、電力管理ユニット409,シリアルインタフェースコントローラ411,USBコントローラ412,パラレルインタフェースコントローラ413,イーサネット(登録商標)コントローラ414,汎用IOコントローラ415,PCIインタフェースコントローラ416,スキャナ/プリンタコントローラ408などである。
(メモリコントローラ403の説明)
メモリコントローラ403は、メモリコントローラ専用のローカルバスであるMCバスに接続され、シンクロナスDRAM(SDRAM)やフラッシュROMやROMを制御する。
(システムバスブリッジ402の説明)
図6はシステムバスブリッジ(SBB)402の構成を示すブロック図である。
SBB402は、Bバス(入出力バス)、Gバス(グラフィックバス)、SCバス(プロセッサローカルバス)及びMCバス間の相互接続をクロスバスイッチを用いて提供する、マルチチャネル双方向バスブリッジである。クロスバススイッチにより、2系統の接続を同時に確立することができ、並列性の高い高速データ転送を実現できる。
SBB402は、Bバス405と接続するためのBバスインタフェース2009と、Gバス404と接続するためのGバスインタフェース2006と、プロセッサコア401と接続するためのCPUインタフェーススレーブポート2002と、メモリコントローラ403と接続するためのメモリインタフェースマスターポート2001と、圧縮伸張ユニット418と接続するためのCODECバスインタフェース2014を備えるほか、アドレスバスを接続するアドレススイッチ2003、データバスを接続するデータスイッチ2004を含む。また、プロセッサコアのキャッシュメモリを無効化するキャッシュ無効化ユニット2005を備えている。
(PCIバスインタフェース416の説明)
PCIバスインタフェース416は、メインコントローラ内部汎用IOバスであるBバスと、チップ外部IOバスであるPCIバスの間をインタフェースするブロックである。
(Gバスアービタ406、Bバスアービタ407の説明)
Gバスのアービトレーションは、中央アービトレーション方式であり、各バスマスタに対して専用のリクエスト信号とグラント信号を持つ。このアービタは制御方法をプログラミングすることができる。また、バスマスタへの優先権の与え方として、すべてのバスマスタを同じ優先権として、公平にバス権を与える公平アービトレーションモードと、いずれかひとつのバスマスタの優先権を上げ、優先的にバスを使用させる優先アービトレーションモード、のどちらかを指定できる。
Bバスアービタ407は、IO汎用バスであるBバス405のバス使用要求を受け付け、調停の後、使用許可を選択された一つのマスタに対して与え、同時に2つ以上のマスタがバスアクセスを行うことを禁止する。アービトレーション方式は、3段階のプライオリティを持ち、それぞれのプライオリティに複数のマスタをプログラマブルに割り当てられる構成になっている。
(スキャナ/プリンタコントローラ408の説明)
図7は、スキャナ/プリンタコントローラ408の構成を示すブロック図である。
スキャナ/プリンタコントローラ408は、VideoI/Fによってスキャナおよびプリンタと接続され、内部バスGバスおよびBバスにインタフェースするブロックである。大別して以下の3つのブロックから構成される。
第1は、スキャナコントローラ4302である。ビデオI/Fを介してスキャナと接続され、動作制御およびデータ転送制御を行なう。Gバス/BバスI/Fユニット(GBI)4301Aとは、IFバスで接続され、データ転送およびレジスタのリード/ライトが行なわれる。
第2は、プリンタコントローラ4303である。ビデオI/Fを介してプリンタと接続され、動作制御およびデータ転送制御を行なう。GBI4301Bとは、IFバスで接続され、データ転送およびレジスタのリード/ライトが行なわれる。
第3は、Gバス/Bバス I/Fユニット(GBI)4301である。
スキャナコントローラ4302およびプリンタコントローラ4303をGバスまたはBバスに接続するためのユニットである。スキャナコントローラ4302とプリンタコントローラ4303にそれぞれ独立して接続され、GバスとBバスの両方に接続されている。
この他、スキャナとプリンタの画像データおよび水平垂直同期のための同期信号を直結するためのCPバスを有し、スキャナコントローラ4302とプリンタコントローラ4303とが、このCPバスによって接続されている。
(電力管理ユニット409の説明)
メインコントローラ111は、CPUを内蔵した大規模なASICである。このため、内部のロジックが全部同時に動作してしまうと、大量の熱を発生し、チップ自体が破壊されてしまう恐れがある。これを防ぐために、メインコントローラは、ブロック毎の電力の管理、すなわちパワーマネジメントを行ない、更にチップ全体の消費電力量の監視を行なう。
パワーマネージメントは、それぞれのブロックが各自個別に行なう。各ブロックの消費電力量の情報は、パワーマネージメントレベルとして、電力管理ユニット(PMU)409に集められる。PMU409では、各ブロックの消費電力量を合計し、その値が限界消費電力を超えないように、メインコントローラの各ブロックの消費電力量を一括して監視する。
(リーダ部200およびプリンタ部300の説明)
図2は、リーダー部200及びプリンタ部300の断面図である。リーダー部200における原稿給送ユニット250は原稿を先頭順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス211上の原稿を排出トレイ219に排出するものである。原稿がプラテンガラス211上に搬送されると、ランプ212を点灯し、そして光学ユニット213の移動を開始させて、原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー214、215、216、及びレンズ217によってCCDイメージセンサ(以下CCDという)218へ導かれる。このように、走査された原稿の画像はCCD218によって読み取られる。CCD218から出力される画像データは、所定の処理が施された後、制御装置110へ転送される。リーダー部は原稿検出センサ251を備え、この原稿検出センサ251によって原稿の有無を検知する。この原稿検出センサはレバーによるセンサ、あるいは光学センサによって構成されている。
制御装置110とリーダー部200とは、図8に示すようなコマンドのやり取りを行なっている。まず、制御装置110はリーダー部200に対して、フィーダ上の原稿を給紙させるために「原稿給紙実行要求」(8001)を発行する。それに対しリーダー部200はフィーダ上の原稿を給紙した時点で「原稿給紙終了ステータス通知」(8002)を制御装置110に対して発行する。この時リーダー部200は原稿検出センサ251上に原稿が存在するかどうかを検知し、原稿検出センサ251上に紙が存在していれば「次原稿あり」を通知し、原稿が無ければ「次原稿なし」を通知する。つまり、原稿の有無は「原稿給紙実行要求」(8001)時に判明し、次原稿の有無は「原稿給紙終了ステータス通知」(8002)時に判明することになる。
そして制御装置110は「スキャン実行要求」(8003)をリーダー部200に発行し、原稿の画像読み取りを要求する。その後リーダ部ー200は実際に画像読み取りを開始する時に「スキャン実行準備終了通知」(8004)、画像読み取り終了後に「スキャン終了ステータス通知」(8005)を制御装置110に対して通知する。
説明を図2に戻す。プリンタ部300のレーザドライバ321はレーザ発光部322を駆動するものであり、制御装置110から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部322に発光させる。このレーザ光は感光ドラム323に照射され、感光ドラム323にはレーザ光に応じた潜像が形成される。この感光ドラム323の潜像の部分には現像器324によって現像剤が付着される。
プリンタ部300は用紙格納部として、それぞれ引き出し上の形状をしたカセット350a、カセット350b、カセット350c、カセット350d、ならびに、機外に露出しているトレイ上の手差し給紙段360を備えている。手差し給紙段360を除き、通常、カセットを引き出し、そのカセットに用紙を補給し、カセットを閉めることによって用紙補給を行なっている。
この用紙格納部は、いわゆるエア分離方式を採用するもので、最上位のシートから順次シートを分離給送するタイプである。この用紙格納部は、図2に示すとおり、シートを積載されるシート収容部350(350a,350b,350c、350d)、シートを分離搬送するためのシート吸着搬送部352(352a,352b,352c、352d)、シートを分離する分離部353(353a,353b,353c、353d)、搬送ローラ382(382a,382b,382c、382d)等を備えて構成されている。
シート収容部350(350a,350b、350c、350d)は、給紙トレイ351(351a,351b,351c、351d)、高さ検知センサ365(365a,365b,365c、366d)、高さ検知センサレバー364(364a,364b,364c、364d)等を備えている。
給紙トレイ351(351a,351b,351c、351d)は、シートを積載するためのものである。この給紙トレイ351は、積載されているシートSの上面が所定の高さ位置に保たれるようにその上下方向における位置が調整されるように構成されている。この位置調整は、後述する高さ検知センサ365(365a,365b,365c、365d)および高さ検知センサレバー364(364a,364b,364c、364d)の検知結果に応じて、給紙ユニット310が、給紙トレイ351を昇降させるトレイモータ(不図示)の回転を制御することでなされている。
高さ検知センサ365(365a,365b,365c、365d)および高さ検知センサレバー364(364a,364b,364c、364d)は、トレイ上に載置されたシートSの上面の高さを検出するためのものである。高さ検知センサレバー365がシートSの上面の高さ位置に応じて作動し、その作動状況(高さ検知センサレバ364の位置)を高さ検知センサ365が検知することで、シートSの上面が所定の高さ位置に達しているか否かを検出するようになっている。この高さ検知センサ365の検知結果(ON/OFF)は、給紙ユニット310に出力されて、前述した給紙トレイ351を昇降させるトレイモータ(不図示)の回転を制御し、高さ位置の調整に利用されている。それと同時にトレイモータの回転位置により、給紙トレイ351の高さを検知すると同時に、給紙トレイ351内のシートSの残量を検知することができる。この用紙残量の検知結果は給紙ユニット310を通じて、制御装置110に随時通知される。
シート吸着搬送部352(352a,352b,352c、352d)は、給紙トレイ351に積載されているシートを給送するためのものである。シート吸着搬送部352aの詳細を図22、図23、および図24に示した。シート吸着搬送部352b,352c、352dも同様の構成である。シート吸着搬送部352(352a,352b,352c、352d)は、搬送ベルト356(356a,356b,356c、356d)、駆動部382、吸引ダクト371(371a,371b,371c、371d)、噴出ダクト370(370a,370b,370c、370d)等を含んで構成されている。
搬送ベルト356(356a,356b,356c、356d)は、給紙トレイ351の上方において、給紙方向側をやや上方にした状態で配置されている。この搬送ベルト356(356a,356b,356c、356d)は、駆動ローラ390および従動ローラ391に巻回されており、駆動ローラ390(390a,390b,390c、390d)の回転に伴って矢印B方向に回転されるようになっている(図22参照)。また、その表面には、シートを吸引吸着するための、吸引孔355が形成されている。
また吸引ダクト371(371a,371b,371c、371d)内部には、搬送ベルト356(356a、356b、356c、356d)に吸着されるシートに押圧されて上方回動する吸着センサーレバー367(367a、367b、367c、367d)と、この吸着センサーレバー367の上方回動に基づいてシートが搬送ベルト356に吸着したことを検知し、給紙ユニット310に吸着信号を出力する吸着センサ368が存在する。
図23に示した駆動部12は、駆動ローラ390を回転させることで、搬送ベルト356を作動させるものである。この駆動部12は、図23に示すとおり、モータ395,ギアプーリ381,クラッチ394等を備えて構成されている。モータ395の駆動力は、ギアプーリ381,ベルト396を介してクラッチの入力軸に伝達される。このクラッチ394は、その出力軸を、駆動ローラ390の駆動軸392に接続されている。従って、給紙ユニット310によって、クラッチ394を接続させることで、モータ395の駆動力が、駆動軸392を介して駆動ローラ390に伝えられ搬送ベルト356を回転させるようになっている。
吸引ダクト371(371a,371b,371c、371d)は、搬送ベルト356の吸引穴355を通じて空気を吸引するためのものであり、搬送ベルト356の軌道内に配置されている。ファン357(図23を参照)を作動させ、吸引ダクト371を通じて空気を吸引することで、吸引穴355近傍に負圧を生じさせるようになっている。また、吸引ダクト371内には、空気の吸引量を調整するための吸引バルブ375(375a,375b,375c、375d)が配置されている(図23を参照)。なお、ファン357の作用によって吸引された空気は、分離部353に流されて噴出されている。
分離部353(353a,353b,353c、353d)は、シート端部にエアを吹き付けてシートを浮上・分離させることで、シートの吸着搬送を助けるものである。分離部353(353a,353b,353c、353d)は、噴出ダクト370(370a,370b,370c、370d)、バルブ374(374a,374b,374c、374d)、中継ダクト372、ファン357等を備えている。
噴出ダクト370(370a,370b,370c、370d)は、給紙トレイ351の給紙方向下流側且つ駆動ローラ390の下方に配置されている。噴出ダクト370(370a,370b,370c、370d)には、図22における矢印C方向(水平方向)にエアを噴出するさばきノズル358と、矢印D方向にエアを噴出する分離ノズル359とが各々形成されている。さばきノズル358および分離ノズル359から噴出させるエアは、中継ダクト372を通じてファン357から供給されている。噴出ダクト370と中継ダクト372との接続部には、エアの噴出量を調整するためのバルブ374(374a,374b,374c、374d)が配置されている(図23参照)。このバルブ374は、給紙ユニット310からの指示に従ってその開度が調整可能である。
図23,24に示したファン357は、給紙ユニット310からの指示に従って作動するモータ(不図示)により駆動されている。ファン357は、図23に示すとおり、上述した吸引ダクト371にも接続されている。つまり、ファン357は、吸着搬送部352における吸引用と、分離部353における送風用とを兼ねた構成となっている。吸引ダクト371と噴出ダクト370との間でのエアの流れが図24に示されている。
このような構成を採用した場合、場合によっては、シートの吸着に適した吸引を行っているだけでは、噴出ダクト370から噴出させるエアが足りない場合も考えられる。また、ダクト371における吸引を行うことなく、噴出ダクト370におけるエアの噴出のみを行いたい場合もある。そのため、吸引ダクト371には吸引用の開口部354よりも上流側は開口されて大気解放されている。そして、この開口よりも下流側には、リリーフバルブ376(376a,376b,376c、376d)が設けられている。リリーフバルブ376は、通常は、その自重により吸引ダクト371のこの開口を塞いでいる。しかし、吸引ダクト371内の負圧が所定値以上になると、大気圧に押されて開き、大気を吸引ダクト371内に導入するようになっている。つまり、リリーフ部バルブ376は、定圧弁としての役割を果たしている。
搬送ローラ382(382a,382b,382c、382d)は、吸着搬送部352によって搬送されてきたシートを、転写部325へ搬送するためのものであり、シート吸着搬送部352の給紙方向下流側に設置されている。
給紙ユニット310は、用紙格納部の全体を制御統括するものである。給紙ユニット310は、制御装置110からの指示に従って各部を作動させることで、給紙動作を行わせる機能を備えている。
(給紙動作の説明)
次に給紙動作について説明する。
給紙ユニット310は、高さ検知センサレバー364および高さ検知センサ365の検知結果に応じて、給紙トレイ351を上昇させることで、シート吸着搬送部352とシートSの最上紙S1との間隔を一定に保っている(図22参照)。
制御装置110から図9に示す給紙実行要求9003(詳細は後述)が入力されると、給紙ユニット310は、そのとき選択された給紙トレイ351に対応したファン357およびモータ395を作動させる。そしてバルブ374が開かれて、噴出ダクト370にエアが供給される。その結果、さばきノズル358,分離ノズル359からは、所定方向にエアが噴出される。ここでは、給紙トレイ351aに収容されているシートSを給紙するものとする。
このとき、さばきノズル358aより噴出されたエアがシートS間に入り込むことで、シートSの上部数枚がさばかれながら浮上される(図22参照)。
次に、給紙ユニット310は、吸引バルブ375aを開かせる。すると、吸引ダクト371a内に負圧が生じ、さばきノズル358aからのエアにより浮上しているシートSのうち、最上位に位置するシートS1が搬送ベルト356aの表面に吸着される。このとき、シートS1の下部に位置するシートS2も一緒に吸着されてしまう場合がある。しかし、分離ノズル359aから噴出されたエアが、シートS1とシートS2との間に流れ込むことにより、このシートS2は押し戻される。
シート吸引ダクト371a内部に設けられた、吸着センサーレバー367a、吸着センサー368aの検知結果に応じて、シートS1が搬送ベルト356aの表面に吸着したことを給紙ユニット310は検知する。
ここで給紙ユニット310は、吸引バルブ375aを開かせてから、所定の時間内に、吸着センサーレバー367a、吸着センサー368aによって搬送ベルト356aへのシートS1の吸着を検知できなかった場合には、給紙トレイ351内にシートSが一枚も存在しないことを検知し、制御装置110に対して、紙なしを通知する。
次に、給紙ユニット310は、クラッチ394をつないで搬送ベルト356aの回転を開始させる。その結果、搬送ベルト356aに吸着されたシートS1は、給紙方向に搬送されてゆく。搬送ベルト356aと搬送ローラ382aの間の搬送路には、給紙センサ366(366a、366b、366c、366d)が付いている。給紙センサ366によって、シートS1の先端が搬送ローラ382aに到達したかを検知し、給紙ユニット310に対して通知する。
シートS1の先端が搬送ローラ対382aに到達すると、給紙ユニット310は、クラッチ394をOFFにすることで、搬送ベルト356aを停止させる。
そして搬送ローラ対382aが、シートS1を、搬送路331を通じて、転写部325へと送り出してゆく。
この後、シートS1は、感光ドラム323に付着された現像剤が転写され、現像剤の乗ったシートは搬送ベルト326によって、定着部327に搬送され、定着部327の熱と圧力により現像剤は記像紙に定着される。その後、定着部327を通過した記録紙は搬送路335を通り、排出される。あるいは、印字面を反転して排出する場合には、搬送路336、搬送路338まで導かれ、そこから記録紙を逆方向に搬送し、搬送路337を通る。
また、両面記録が設定されている場合は、定着部327を通過した後、搬送路336からフラッパ329によって、搬送路333に記録紙は導かれ、その後記録紙を逆方向に搬送し、フラッパ329によって、搬送路338、再給紙搬送路332へ導かれる。再給紙搬送路332へ導かれた記録紙は搬送路331を通り、転写部325へ給紙される。搬送路335より排出された記録紙は排出ビン328へ搬送され積載される。
次に、片面画像形成および両面画像形成における給紙制御について説明する。
まず、片面画像形成および両面画像形成における記録紙の搬送経路について説明する。図10はプリンタ部300における記録紙の搬送経路を模式的に示す図、図11Aは表面排紙モードによる片面が造形性の記録紙の搬送経路を模式的に示す図、図11Bは背面排紙モードによる片面画像形成の記録紙の搬送経路を模式的に示す図である。また、図12A、図12Bは両面画像形成の記録紙を搬送する搬送経路を模式的に示す図である。なお、ここでは、手差し給紙段315から給紙した場合に限定して説明する。
プリンタ部300においては、図10に示すように、記録紙搬送経路が、手差し給紙段360または各カセット350(350a、350b、350c、350d)から感光ドラム323と転写部325との間に至る搬送路331と、感光ドラム323上のトナー像が転写された記録紙を定着部(図示せず)を得て外部(排紙ビン)に向けて搬送するための搬送路335と、感光ドラム323上のトナー像が転写された記録紙を定着部(図示せず)を得て記録紙を搬送路338または搬送路333に導くための搬送路336と搬送路338に導かれた記録紙を外部へ排出するための搬送路337と、搬送路333へ導かれた用紙を搬送路331へ導いて感光ドラム323と転写部325との間に再給紙を行うための再給紙搬送路332とから構成される。
片面画像形成の場合、図11Aに示すように、まず、手差し給紙段315から給紙された記録紙Sが、搬送路331を経て感光ドラム323と転写部325の間に搬送される。そして、この記録紙Sは、その表面に感光ドラム323上のトナー像が転写されたあとに、定着部に送られ、トナー像が定着部により記録紙S上に定着される。画像が定着された記録紙Sは、搬送路335を経て外部(排紙ビンまたは排紙処理ユニット)に排紙される。
また、背面排紙を行う場合には、図11Bに示すように、定着後の記録紙Sは、搬送路336を経ていったん搬送路338に導かれたあとに、搬送路337を介して排紙される。これにより、記録紙Sは外部へ背面排紙される。なお、図中、記録紙Sにおいて△印が付された面は、画像形成面を示す。
両面画像形成の場合、図12Aに示すように、手差し給紙段315から給紙された記録紙Sが搬送路331を経て感光ドラム323と転写部325の間に搬送され、この記録紙Sの表面に感光ドラム323上のトナー像が転写された後に、定着部に送られる。定着部により画像が定着された記録紙Sは、搬送路336を経て搬送路333へ一旦導かれた後に、再給紙搬送路332へ導かれる。ここで、複数枚の記録紙に両面画像形成を行う場合には、所定枚数分の記録紙Sが順に給紙される。所定枚数分の記録紙Sが給紙されると、図12Bに示すように、再給紙搬送路323上の記録紙は搬送路331を経て感光ドラム323に再給紙される。そして、再給紙された記録紙の裏面にトナー像が転写され、この両面に画像が形成された記録紙は定着部を経て外部に排紙される。次いで、再給紙搬送路323上の次の記録紙Sが再給紙される。なお、図中、記録紙Sにおいて△印が付された面は、最初に画像が形成された面を示し、ほぼ半円形状の印が付された面は、再給紙により画像形成された面を示す。
(給紙段ごとの用紙設定の説明)
以下、図13〜図19を参照して、各給紙段ごとに給紙段変更の可否を設定するためのユーザインタフェース、ならびに各給紙段ごとに用紙タイプを設定するためのユーザインタフェースについて説明する。
図13は、操作部150のユーザモード選択ボタン605を押下時にLCDパネル600に表示される画面(ユーザモード画面)の一例を示す図である。
ユーザモード画面には各種設定を行うためのいくつかの選択ボタンが存在する。たとえば機器共通で設定する必要がある項目は、共通仕様設定ボタン1301を選択する。ほかには、節電モードに移行するためなどの時間を設定する設定項目がまとまった画面に遷移するためのタイマー設定ボタン、ステイプル位置などの位置を調整する設定項目がまとまった画面に遷移するための調整・クリーニングボタン、機器の状態をプリントアウトする設定項目がまとまった画面に遷移するためのレポート出力ボタン、ネットワークの設定する項目がまとまった設定画面に遷移するためのシステム管理設定ボタン、コピー特有の機能に関する設定項目がまとまった設定画面に遷移するためのコピー使用設定ボタン、FAXやインターネットFAXなどの設定項目がまとまった設定画面に遷移するための送信・受信仕様設定ボタン。スキャナーやPDLなどの画像を機器内のHDDに格納するBOX機能に関する設定項目がまとまった設定画面に遷移するボックス仕様設定ボタン、さらに先に説明したFAXやインターネットFAXなどの送信先(宛先)についてあらかじめ登録するための宛先表紙用設定ボタン、などが存在する。また、図13の画面を閉じて前回の画面に遷移するための閉じるボタン1302なども存在する。
図14は、図13の共通仕様設定ボタン1301を押下時にLCDパネル600に表示される画面(共通仕様設定画面)の一例を示す図である。
共通仕様設定画面ではコピー、PDL,BOX、FAXなどに特定しない機器全体にかかわる設定項目を選択するためのボタンなどが表示されている。また数多くの設定項目が存在するため、1画面に表示できる設定項目に対応したボタンを表示することは困難なため、1画面には5項目の設定項目に対応したボタン(ここでは「初期機能の設定ボタン」「オートクリア後の機能ボタン」「ブザーのON/OFFボタン」「インチ入力ボタン」「カセットオート選択のON/OFFボタン1402」)を表示し、現在表示されれている5項目以外の設定項目ボタンを選択する場合には、次画面選択ボタン1401を選択する。また、次画面選択ボタン1401の右にある「1/4」の表示は共通仕様設定には4画面が存在し、そのうちの1画面目を現在は表示していることを示している。そして図13の説明と同様に画面を閉じて共通仕様設定画面の前の画面に遷移するための閉じるボタン1403などが存在する。
図15は、図14の次画面選択ボタン1401を押下時にLCDパネル600に表示される画面の一例を示す図である。
図14で説明したように、図15の共通仕様設定画面ではコピー、PDL,BOX、FAXなどに特定しない機器全体にかかわる設定項目を選択するためのボタンが表示される。たとえば各給紙段に格納される用紙種類(普通紙、再生紙、色紙、OHP,インデックス紙など)を登録するための用紙種類の登録ボタン1503、節電モードの変更を行うための節電モード変更ボタン。スリープ時の消費電力を設定するスリープ時の消費電力ボタン。各ジョブ種(COPY,BOX,PDLなど)ごとに排出する排紙トレイを設定する専用トレイ設定ボタンなどが存在する。また、図14で示した次画面設定ボタンと同様に次画面にある共通仕様設定項目に関連するボタンを表示する画面を表示するためのボタン、次画面選択ボタン1501、そして前回の画面(図13)を表示するための前画面選択ボタン1502などが存在する。次画面選択ボタン1501の右にある「2/4」の表示は共通仕様設定には4画面が存在し、そのうちの2画面目を現在は表示していることを示している。そして図14の説明と同様に画面を閉じて共通仕様設定画面の前の画面に遷移するための閉じるボタン1504などが存在する。
図16は、図14に図示した共通仕様設定画面(1/4)時にカセットオート選択のON/OFFボタン1402を押下時にLCDパネル600に表示される画面の一例を示す図である。
ここでは、カセットオート選択のON/OFF画面では各ジョブ種(COPY,PDL,BOX,FAX,それ以外)毎に画像形成装置が自動的に選択できる給紙段を選択するための設定項目を表示している。まず図16では各ジョブ種を表示している。たとえばコピーで自動的に選択できる給紙段を設定するためのコピーボタン1601、PDL(プリント)で自動的に選択できる給紙段を設定するためのプリンタボタン1602、BOX機能で自動的に選択できる給紙段を設定するためのボックスボタン1603、FAXやインターネットファクスで自動的に選択できる給紙段を設定するための受信ボタン1604、今まで説明したジョブ種に含まれないジョブで自動的に選択できる給紙段を設定するためのその他ボタン1605が存在する。そして現在のカセットオート選択のON/OFF画面を閉じて共通仕様設定画面の画面に遷移するための閉じるボタン1606が存在する。
図17は、図16のコピーボタン1601を押下時にLCDパネル600に表示される画面の一例を示す図である。
1701〜1706はプリンタ部300に存在する用紙格納部、引き出し上の形状をしたカセット350(350a、350b、350c、350d)、および機外に露出しているトレイ上の手差し給紙段360に設定されている用紙のサイズ、用紙の種類を示している。1701は手差し給紙段360に設定されている用紙サイズ、用紙タイプを示しており、ここではなにも登録されていないことを示している。1702はカセット350aに設定されている用紙サイズ、用紙タイプを示しており、ここではA4サイズで普通紙の用紙タイプが登録されていることを示している。1703はカセット350bに設定されている用紙サイズ、用紙タイプを示しており、ここではA4サイズで再生紙が登録されていることを示している。1704はカセット350cに設定されている用紙サイズ、用紙タイプを示しており、ここではA4で色紙が登録されていることを示している。1705はカセット350dに設定されている用紙サイズ、用紙タイプを示しており、ここではA3で普通紙が登録されていることを示している。
各給紙段に設定されている用紙サイズ、用紙タイプを示す表示(1701〜1705)の右には各給紙段がカセットオート選択の候補として示されているかのON/OFFが示されている。たとえば手差し給紙段360に相当する1701は1711に示すようにOFFボタンが選択されている。ここではOFFボタン、ONボタンはそれぞれ背反しており、OFFボタンを選択した場合にはONボタンは選択されず、ONボタンを選択した場合にはOFFボタンは選択されない。1712、1713、1714、1715は1711とは逆にONボタンが選択されており、これらの給紙段(カセット350a、カセット350b、カセット350c、カセット350d)がコピーのジョブにおいてカセットオート選択がONになっていることを示している。
そして、「用紙の種類を考慮するボタン(1709)」はカセットオート選択時に用紙の種類を考慮するか否かを設定するためのボタンである。カセットオート選択時に用紙の種類を考慮する場合には、あるジョブで普通紙を給紙し、その給紙段が紙なしとなり、ほかの給紙段から給紙しようと制御装置110が判断する場合、ほかの給紙段に紙なしとなった同一サイズの紙が存在する給紙段が存在するとしても、その給紙段に存在する用紙タイプが普通紙でない場合には、その給紙段から給紙動作を行わないことを示すためのボタンである。
またこれらの設定を登録せずに前画面に戻るためのキャンセルボタン1707、これらの設定を登録して前画面に戻るためのOKボタン1708が図17には存在する。
図18は図15の用紙種類の登録ボタン1503を押下時にLCDパネル600に表示される画面の一例を示す図である。
用紙種類の登録画面(図18)にはプリンタ部300に存在する用紙格納部(すなわち、引き出し上の形状をしたカセット350a、カセット350b、カセット350c、カセット350dそして、機外に露出しているトレイ上の手差し給紙段360、あるいは図示しないオプションの給紙段)に対応するボタンが表示されている。たとえば、ボタン1801を押下した場合にはカセット350aに相当する給紙段に存在する用紙の用紙タイプを設定する画面に遷移し、ボタン1802を押下した場合にはカセット350bに相当する給紙段に存在する用紙の用紙タイプを設定する画面に遷移し、ボタン1803を押下した場合にはカセット350cに相当する給紙段に存在する用紙の用紙タイプを設定する画面に遷移し、ボタン1804を押下した場合にはカセット350dに相当する給紙段に存在する用紙の用紙タイプを設定する画面に遷移する。
また各ボタンには各給紙段に存在する用紙サイズ、用紙タイプが表示されている。図示の例では、ボタン1801には、カセット350aにA4サイズで普通紙の用紙タイプが存在することが表示され、ボタン1802には、カセット350bにA4サイズで再生紙が存在することが表示されている。また、ボタン1803には、カセット350cにA4で色紙が存在することが表示され、ボタン1804には、カセット350dにA3で普通紙が存在することが表示されている。このほか、図18には前画面である共通仕様設定画面に戻るために、現在の用紙種類の登録画面を閉じるためのボタン1805も存在する。
図19は、図18のボタン1801を押下時にLCDパネル600に表示される画面の一例を示す図である。
図19では、図18で選択された給紙段の用紙種類を登録するために、登録可能な用紙の種類に相当するボタンが並んでいる。たとえば普通紙(1901)、再生紙(1902)、色紙(1903)が存在する。これらの普通紙、再生紙、色紙は普通紙として認識され、図17で示した用紙の種類を考慮するボタン1715がOFFの場合でも普通紙から再生紙へ、再生紙から色紙へといった用紙の種類が異なっても制御装置110が紙なし時の給紙段の変更(ACC)が行える用紙の種類である。
また特別な種類の用紙として厚紙1904、第2原図1905、インデックス紙1906といった用紙の種類も登録できる。これら特別な種類の用紙では、異なる用紙の種類間で紙なし時の給紙段の変更(ACC)は行われない。ただし厚紙から厚紙、第二原図から第二原図へ、インデックス紙からインデックス紙へといった、同種の用紙間のACCは行われる。
ユーザーは用紙の種類を示したボタン1901〜1906を選択することによって、図18で選択した給紙段に存在する用紙タイプを登録するが、それらを登録する場合にはOKボタン1908を選択し、登録せずに前画面に戻る場合には1907のキャンセルボタン1907を選択する。
以上、図13〜図19を参照して、各給紙段ごとに給紙段の変更の可否を設定するためのユーザインタフェース、ならびに各給紙段ごとに用紙タイプを設定するためのユーザインタフェースについて説明した。
(印刷制御処理の説明)
図9は、図1に示した制御装置110とプリンタ部300との通信を模式的に示す図である。
まず、1ページを印字する場合、制御装置110はプリンタ部300に対して、印字準備要求9001を発行する。印字準備要求を受け取ったプリンタ部300は定着器温度制御や、前回転等のプリント前処理を開始する。プリント前処理が完了した後、プリンタ部300は制御装置110に対して、印字準備ステータス9002を発行する。
印字準備ステータス9002を受け取った制御装置110は、用紙の給紙を要求するために、プリンタ部300に対して給紙実行要求9003を発行する。この要求は、カセット350a、350b、350c、350d、手差し給紙段360のいずれを給紙元とするのかの指定を含む。
印字実行要求9003を受け取ったプリンタ部300は用紙の給紙を開始する。プリンタ部300内の給紙ユニット310は、そのとき選択された給紙トレイ350に対応したファン357およびモータ395が動作していない場合には、給紙ユニット310はそれらファン357およびモータ395を動作させ、バルブ374を開き、噴出ダクト370にエアを供給する。その結果、さばきノズル358,分離ノズル359からは、所定方向にエアが噴出され、さばき処理が開始される。このとき、さばきノズル358より噴出されたエアがシートS間に入り込むことで、シートSの上部数枚がさばかれながら浮上される(図22参照)。
これらの処理は対象となる給紙トレイ350のファン357の回転数、バルブ374の開閉動作により、空気圧が安定するまでに多少時間がかかるが、空気圧が安定しさばき処理が行われている2枚目以降の給紙ではスムーズに給紙動作を行うことができる。また給紙ユニット310はさばき処理を行っている給紙トレイ350から、所定の時間内に給紙動作を行っていないものに対しては、その給紙トレイ350に対応するファン357およびモータ395の動作を停止する、タイムアウト動作も行う。
次に、給紙ユニット310は、給紙元として指定されたカセットに対応する吸引バルブ375を開かせる。ここでは給紙元として指定されたカセットが350aであるとする。この場合には吸引バルブ375aが開くことになる。すると、吸引ダクト371a内に負圧が生じ、さばきノズル358aからのエアにより浮上しているシートSのうち、最上位に位置するシートS1が搬送ベルト356aの表面に吸着される。このとき、シートS1の下部に位置するシートS2も一緒に吸着されてしまう場合がある。しかし、分離ノズル359aから噴出されたエアが、シートS1とシートS2との間に流れ込むことにより、このシートS2は押し戻される。
シート吸引ダクト371a内部に設けられた、吸着センサーレバー367a、吸着センサー368aの検知結果に応じて、シートS1が搬送ベルト356aの表面に吸着したことを給紙ユニット310が検知する。
次に、給紙ユニット310は、クラッチ394をつないで搬送ベルト356aの回転を開始させる。その結果、搬送ベルト356aに吸着されたシートS1は、給紙方向に搬送されてゆく。搬送ベルト356aと搬送ローラ382aの間の搬送路には、給紙センサ366(366a、366b、366c、366d)が付いている。給紙センサ366によって、シートS1の先端が搬送ローラ382aに到達したかを検知し、給紙ユニット310に対して通知する。
各用紙格納部に装着されているセンサ366a、366b、366c、366d,366eのそれぞれのセンサに対して、給紙した用紙を検知した後に、制御装置110に対して給紙結果ステータス9004を発行する。また、先に述べたとおり、給紙ユニット310が吸引バルブ375を開かせてから、所定の時間内に、吸着センサーレバー367、吸着センサー368によって搬送ベルト356へのシートS1の吸着を検知できなかった場合には、給紙トレイ351内にシートSが一枚も存在しない紙無し検知する。このような紙無しなどのエラーが発生した場合には給紙結果ステータスでプリンタ部300は制御装置110に対してエラーを通知する。
用紙の給紙を行ったプリンタ部300は次に、所定の位置まで用紙が達したら、印字開始許可(印字開始準備完了9005)を発行する。プリンタ部300から印字開始許可(印字開始準備完了9005)を受け取った制御装置110は、実際に画像形成が可能な状態になった時点で印字実行要求9006をプリンタ部300に対して発行し、画像の形成、定着を要求する。その後、制御装置110とプリンタ部300間でImageのハード信号同期が行われ、画像形成、さらには定着が行われる。
画像形成が行われた用紙は、片面の場合には機外排出し、給紙実行要求9003時に支持された排紙ビン328に積載されたタイミング、あるいは両面の場合には片面完了(中間トレイ排出)のタイミングでプリンタ部300は制御装置110に対して印字結果ステータス9007を発行する。
そして用紙が排紙ビン328に積載に排出され、後続の出力画像が存在しない場合に、制御装置110はプリンタ部300に対して印字終了通知9008を発行し、印刷後後処理の実行をプリンタ部300に要求する。
図25は、制御装置110とプリンタ部300との間で行われる別の通信シーケンスを示す図である。図示のように、制御装置110はプリンタ部300に対して、さばき処理要求30001を発行する。このさばき処理要求にはどの給紙トレイ351のさばき処理を行うかをプリンタ部300内の給紙ユニット310が判別するための情報が付加されている。さばき処理要求30001を受け取ったプリンタ部300内の給紙ユニット310は、さばき処理要求30001によって選択された給紙トレイ350に対応したファン357およびモータ395が動作していない場合には、給紙ユニット310はそれらファン357およびモータ395を動作させ、バルブ374を開き、噴出ダクト370にエアを供給する。その結果、さばきノズル358,分離ノズル359からは、所定方向にエアが噴出され、さばき処理が開始される。このとき、さばきノズル358aより噴出されたエアがシートS間に入り込むことで、シートSの上部数枚がさばかれながら浮上する。
これらの処理は対象となる給紙トレイ350のファン357の回転数、バルブ374の開閉動作により、空気圧が安定するまでに多少時間がかかる。また給紙ユニット310はさばき処理を行っている給紙トレイ350から、所定の時間内に給紙動作を行っていないものに対しては、その給紙トレイ350に対応するファン357およびモータ395の動作を停止する、タイムアウト動作も行う。
図26は、制御装置110とプリンタ部300との間で行われるさらに別の通信シーケンスを示す図である。プリンタ部300内部の給紙ユニット310は制御装置110に対して、用紙残量通知31001を発行する。この用紙残量通知は各給紙トレイ351に備え付けられている高さ検知センサ365(365a,365b,365c、365d)および高さ検知センサレバー364(364a,364b,364c、364d)および不図示のトレイモータからの情報に基づき給紙ユニット310は各給紙トレイ351内に積載されている用紙の残量を検知する。高さ検知センサレバー365がシートSの上面の高さ位置に応じて作動し、その作動状況(高さ検知センサレバ364の位置)を高さ検知センサ365が検知することで、シートSの上面が所定の高さ位置に達しているか否かを検出するようになっている。この高さ検知センサ365の検知結果(ON/OFF)は、給紙ユニット310に出力されて、前述した給紙トレイ351を昇降させるトレイモータ(不図示)の回転を制御し、高さ位置の調整に利用されている。それと同時にトレイモータの回転位置により、給紙トレイ351の高さを検知すると同時に、給紙トレイ351内のシートSの残量を検知することができる。この用紙残量の検知結果は給紙ユニット310を通じて、制御装置110に随時通知される。
図27は、従来のAuto Cassette Change(ACC)時の制御装置110とプリンタ部300との間の通信シーケンスを示す図である。制御装置110とプリンタ部300は図9に示した通り、ページ単位で給紙実行要求9003、給紙結果ステータス9004、印字開始準備完了9005、印字実行要求9006、印字結果ステータス9007を処理している。そして、複数のページを連続して給紙する場合には、前のページの給紙結果ステータス9004がプリンタ部300から制御装置110に通知された後に,制御装置110は次のページの給紙実行要求9003をプリンタ部300に対して発行する。
図27は、第n−2、n−1、nページ(ただし、n≧3)の3ページを含む文書の画像形成を行う場合において、第nページで紙なしが発生し、ACCが発生した時のやり取りを示している。まず、第n−2、n−1は紙が存在するため通常のシーケンスを行う。第n−2、n−1ページ共に、制御装置110からプリンタ部300へ給紙実行要求(32001、32011)を発行し、プリンタ部300は、給紙実行要求(32001、32011)で給紙元として指定されたカセット350あるいは手差し給紙段360から紙を給紙し、給紙した時点で給紙結果ステータス(32002、32012)を制御装置110に通知する。給紙結果ステータス(32002、32012)を受信した制御装置110は、次のページの給紙実行要求を発行する。つまり第n−2ページの給紙結果ステータス32002を受信した時点でn−1ページ目の給紙実行要求32011を発行し、n−1ページ目の給紙結果ステータス32012を受信した時点でn−1ページ目の給紙実行要求32021を発行する。給紙結果ステータスで紙を給紙したプリンタ部300は給紙した紙が搬送路上の所定の位置に到達すると、制御装置110に対して、印字開始準備完了(32003、32013)を通知する。印字開始準備完了(32003、32013)を受信した制御装置110はプリンタ部300に対して印字実行要求(32004、32014)を発行し、その後、画像転送を行う。そして紙が搬送路を通り、機外に排出された時点で、印字結果ステータス(32005、32015)をプリンタ部300は制御装置110に通知する。
次に第nページで紙なしが発生し,ACCが行われたときの説明を行う。
第n−1ページの給紙結果ステータス32012を受信した制御装置110は、第nページの給紙実行要求32021をプリンタ部300に通知する。そしてプリンタ部300は、給紙結果ステータス32022として、紙なしのため給紙が失敗したことを示す紙なしエラーを制御装置110に通知する。給紙結果ステータス32022としてこのエラーを通知された制御装置110は、他に給紙を継続できる給紙段が存在するかどうかのACC判定を32023にて行う。このときのACC判定は、具体的には図20に示すフローチャートに従い行われる。
まず、ステップS101で、現在の(紙なしの)給紙段はACCの対象の給紙段か否かを判断する。ここで、現在の給紙段はACCの対象の給紙段でなければステップS120に進み、操作部に紙なしを示すエラー表示を行い、給紙動作を停止する。一方、現在の給紙段がACCの対象の給紙段である場合は、ステップS102に進む。
ステップS102以降では、図示のとおり、優先順位の高い給紙段から順に検索していく。通常、プリンタ部300の給紙段、カセット350a,350b,350c,350d,手差し給紙段360の優先順位は、出力速度の観点から、転写部325までの搬送路が短いものから選ばれる。つまり図2で示したプリンタ部300における給紙段の優先順位はカセット350a,350b,350c,350d,手差し給紙段360の順となる。ステップS103では、すべての給紙段を検索し終えたかどうかを判断する。ここですべての給紙段を検索し終えた場合には、ステップS120に進み、操作部に紙なしを示すエラー表示を行い、給紙動作を停止する。一方、すべての給紙段を検索し終えていないときはステップS104に進む。
ステップS104〜S106は検索対象の給紙段に対する条件判断のステップであり、S104〜S106のすべての条件を満たす場合にステップS107に進み、そうでなければステップS102に戻って次の検索対象の給紙段に対する処理を繰り返すことになる。ステップS104では、検索対象の給紙段がACC対象の給紙段であるかの判断、ステップS105では、検索対象の給紙段に用紙があるかの判断、そしてステップS106では、給紙中の給紙段(すなわち、これまで給紙していたが紙なしと判断された現在処理中の給紙段、以下「現在の給紙段」という。)と検索対象の給紙段の用紙サイズは一致しているかの判断を行う。
ステップS107では、現在の給紙段の用紙タイプと検索対象の給紙段の用紙タイプとが一致するかどうかの判断を行う。ここでの用紙タイプは図18、19で示した用紙種類の登録画面によって登録された各給紙段の用紙タイプに基づく。ここで現在の給紙段の用紙タイプと検索対象の給紙段の用紙タイプとが一致するときはステップS121に進み、その検索対象の給紙段を選択してその給紙段から給紙動作を継続することになる(これは後述する給紙実行要求32024の発行に相当する。)。一方、現在の給紙段の用紙タイプと検索対象の給紙段の用紙タイプとが一致しないときはステップS108に進む。
ステップS108〜S110は、それぞれ設定された条件を満たしているかどうかの判断を行うステップであり、S108〜S110の各条件を満たすときはステップS121に進み、いずれかの条件を満たさないときはステップS102に戻って次の給紙段について検索することになる。ステップS108では、用紙の種類を考慮するフラグが立っているかの判断を行う。ここでの用紙タイプを考慮するフラグは、図17で示した「用紙の種類を考慮するボタン1715」によって操作される。ステップS109では、現在の給紙段の用紙タイプが用紙タイプ不一致で選択できる用紙タイプかどうかの判断を行う。用紙タイプが不一致でも選択できる用紙タイプとは、先に図19で説明した普通紙、再生紙、色紙などが対象となる。そして、ステップS110では、検索対象の給紙段の用紙タイプが用紙タイプ不一致で選択できる用紙タイプかどうかの判断を行う。用紙タイプが不一致でも選択できる用紙タイプとは先に図19で説明した普通紙、再生紙、色紙などが対象となる。
上記のとおり、S108〜S110の各条件を満たすときはステップS121に進み、その検索対象の給紙段を選択してその給紙段から給紙動作を継続する。
給紙結果ステータスが(紙なし)エラーを示したときに行われるACC判定処理は以上のとおりである。
説明を図27に戻す。ACC判定後、ACC先の給紙段が存在した場合には、その給紙段から紙を給紙するように制御装置110はプリンタ部300に対し、新たに給紙実行要求32024を発行する(上記のとおり、これは図20のステップS121に相当する。)。そしてプリンタ部300内の給紙ユニット310は選択された給紙トレイ350に対応したファン357およびモータ395が動作していない場合には、給紙ユニット310はそれらファン357およびモータ395を動作させ、バルブ374を開き、噴出ダクト370にエアを供給する。その結果、さばきノズル358、分離ノズル359からは、所定方向にエアが噴出され、さばき処理が開始される。このとき、さばきノズル358aより噴出されたエアがシートS間に入り込むことで、シートSの上部数枚がさばかれながら浮上する(図22参照)。これらの処理は対象となる給紙トレイ350のファン357の回転数、バルブ374の開閉動作により、空気圧が安定するまでに多少時間がかかる。そして、空気圧が安定した状態になった後、シート吸着搬送部352を稼動させ、給紙動作を開始する。そしてその後は他のページと同じように給紙結果ステータス32025、印字開始準備完了32026、印字実行要求32027,印字結果ステータス32028といったコマンドをやり取りを制御装置110−プリンタ部300間で行い、画像形成を行う。
以上のように、図27に示した従来のACC時の制御装置とプリンタ部との間の通信処理によれば、制御装置がプリンタ部に対して給紙実行要求32024を発行してから、ファン357およびモータ395を動作させ、安定するまで待つという前処理が発生するため、実際の給紙が遅れ、給紙結果ステータス32025の通知が遅くなる(32040)。このため、紙間が発生し、ACCが発生するたびにスループットが低下してしまう。
図28は、本実施形態におけるAuto Cassette Change(ACC)時の制御装置110とプリンタ部300との通信を模式的に示す図である。制御装置110とプリンタ部300は図9に示した通り、ページ単位で給紙実行要求9003、給紙結果ステータス9004、印字開始準備完了9005、印字実行要求9006、印字結果ステータス9007を処理している。そして、複数のページを連続して給紙する場合には、前のページの給紙結果ステータス9004がプリンタ部300から制御装置110に通知された後に,制御装置110は次のページの給紙実行要求9003をプリンタ部300に対して発行する。
図28は、図27に示したケースと同様、第n−2、n−1、nページ(ただし、n≧3)の3ページが連続して給紙され画像形成を行っている場面で、3ページ目の第nページ目で紙なしが発生し、ACCが発生した時のやり取りを示している。まず、第n−2、n−1ページは紙が存在するため通常のシーケンスを行う。この時のシーケンスは図27と同様であるので説明を省略する。
ページ単位でのシーケンスとは別にプリンタ全体のステータスとして、用紙残量通知33001などが通知される。例えば、第n−2ページの給紙結果ステータス33012の後、プリンタ部300は用紙残量通知33001を制御装置110に通知する。この用紙残量通知は高さ検知センサー365、高さ検知センサーレバー364によって検知されるため、一般には紙1枚単位で検知できるものではない。そのため、紙が給紙されるたび、つまり給紙結果ステータスがプリンタ部300から制御装置110へ通知されるたびに用紙残量通知がなされるというわけではなく、数枚、あるいは数十枚の単位で、用紙残量通知はプリンタ部300から通知される。
このプリント動作中は例えば、現在給紙元として使用している給紙段に対するファン(例えば357a)を駆動させる一方、それ以外のファン(357b〜d)は停止しておく。
用紙残量通知33001が通知された制御装置110は、この時点でACC判定33002を行う。この時のACC判定は、図21のフローチャートに従って行われる。図21のフローチャートは、図20のフローチャートと対照すると分かるように、破線で示した部分の処理は図20のフローチャートの破線部分における給紙段の選択処理と同一のものである。ただしここでは、破線部分における給紙段の選択処理を行う前に、ステップS100として、現在の給紙段の用紙残量が所定値N1より少ないかどうかを判断する。これにより、まもなく紙なしが発生するかどうかを予測する。ここで現在の給紙段の用紙残量が所定値N1より少ない場合に、図21の破線部分における給紙段の選択処理を行う。一方、現在の給紙段の用紙残量が所定値N1以上あるときはそのままこのフローを抜ける。また、この図21のフローでは、破線部分に示される給紙段の選択処理によって給紙段が選択されると、ステップS130に進み、選択した給紙段にさばき処理を実行することになる。
説明を図28に戻す。用紙残量がN1未満となり、これにより制御装置110がまもなく給紙中の給紙段が紙なしになると判断される場合には、制御装置110はプリンタ部300に対してさばき処理要求33003を発行する。このさばき処理要求33003は図25に示したさばき処理要求30001に相当するものである。そして、このさばき処理要求33003によって図21のステップS130が実行されることになる。このさばき処理要求33003を受け取ったプリンタ部300内の給紙ユニット310は、さばき処理要求33003によって選択された給紙トレイ(例えば350b)に対応したファン(357b)を(好ましくは同時にそのモータ(395b)も)動作させる。そして、対応するバルブ(374b)を開き、噴出ダクト(370b)にエアを供給する。その結果、その噴出ダクト(370b)内のさばきノズル(358b),分離ノズル(359b)からは所定方向にエアが噴出され、選択された給紙段に対するさばき処理が開始する。
次に第nページで紙なしが発生し、ACCが行われたときの説明を行う。
第n−1ページの給紙結果ステータス33022を受信した制御装置110は、第nページの給紙実行要求32031をプリンタ部300に通知する。そしてプリンタ部300は、給紙結果ステータス33032として、紙なしのため給紙が失敗したことを示す紙なしエラーを制御装置110に通知する。その後、制御装置110は、プリンタ部300に対し、33002にて前もって行われたACC判定によって選択された給紙段から給紙するように新たに給紙実行要求33034を発行する。従来は、この時点でACC判定を行いその後にさばき処理を開始するため、ACCによる給紙段の切り替えに時間がかかっていたが(図27の32040を参照)、本実施形態によれば、制御装置110は、33001の用紙残量通知を受け取る都度ACC判定を行い(33002)、用紙残量が所定値N1未満となった場合にはこの時点で既にさばき処理を開始し(33003)、これにより切り替え先の給紙段におけるエアの供給を開始している。そのためプリンタ部300は、給紙結果ステータス33032として紙なしエラーを通知し、これに応じて給紙実行要求33034を受けた後、素早く切り替え先の給紙段の給紙動作を行い、給紙結果ステータス33035を制御装置110に通知することができる。
そしてその後は、他のページと同じように給紙結果ステータス32025、印字開始準備完了32026、印字実行要求32027、印字結果ステータス32028といったコマンドをやり取りを制御装置110、プリンタ部300とで行い、画像形成を行う。
以上のように、図28に示したような本実施形態におけるACC時の制御装置とプリンタ部との間の通信処理によれば、現在使用中の給紙段における用紙残量が所定値N1未満となった時点で切り替え先の給紙段におけるファン357を(好ましくは同時にモータ395も)動作させてエアの供給を開始するという前処理を行っているため、紙なしエラーが生じてから新たな給紙段からの給紙までに遅延を最小限に止めることができる。
よって、本実施形態によれば、ACCによる給紙段切り替えのロスをなくし、これによりジョブのスループット低下を防ぐことができる。さらに、用紙の乾燥による劣化も防ぐことができる。
なお、上述した実施形態では、紙なしエラーが生じてから給紙段の切り替えを行う態様について説明した。ここで紙なしエラーは一般には、現在使用中の給紙段における用紙残量が0となったときに発生するものをいう場合が多い。しかし、本発明は、現在使用中の給紙段における用紙残量が0となってから給紙段の切り替えを行う態様に限定されるものではない。用紙残量「0」は一例であって、画像形成装置によっては用紙残量が0より大きい所定値未満となった時点で給紙段の切り替えを行う態様も考えられる。つまり、現在使用中の給紙段における用紙残量が所定値N1未満となった時点で切り替え先の給紙段におけるファンを動作させ、その後、当該給紙段における用紙残量が所定値N2(ただし、0≦N2<N1)となった時点で給紙段を切り替えるという態様も、本発明の範疇に含まれることになる。
<第2の実施形態>
先述したとおり、特開平5−262437号公報(特許文献4)によれば、コピースタートスイッチを押してから給紙装置にエアを作用させるためのファンを回転させるのでは、所定の回転数に達して空気圧が安定するまでに時間がかかるため、主電源投入時に常にファンを低回転で回転させておき、コピースタートスイッチを押下後、直ちにファンを所定の回転数に上げることで、空気圧安定までの時間を短くすることが提案されている。
しかし、このように常時低回転でファンを回してエア給紙装置に空気圧をかけるということは、騒音、消費電力の面で好ましくない。また、この場合にもシートの乾燥による劣化が著しいという問題が残る。
そこで本実施形態では、エア給紙を行う給紙段を複数備えた画像形成装置において、エア給紙により空気圧が安定するまでの時間に伴う給紙動作の遅延を防ぎ、これにより騒音および消費電力を低減し、さらに用紙の乾燥による劣化をも防ぐことのできる給紙制御技術を提案する。
本実施形態における画像入出力装置の構成は第1の実施形態と同様であるので、以下の説明では第1の実施形態で用いた構成図を援用し、必要に応じて他の図面を参照しながら説明する。
図29は、画像入出力システムの電源立ち上げ直後に図3に示した操作部150上のLCDパネル600に表示される画面(コピー標準画面)の一例を示す図である。
コピー標準画面にはコピーに関連する各種設定を行うためのいくつかのボタンが存在する。たとえば、読取る原稿の倍率を設定する倍率ボタン(13002)、その倍率ボタンで変更した倍率を等倍に戻す等倍ボタン(13001)、読取った原稿の画像を図2に示す各種給紙段(350a、350b、350c、350d、360)のどの用紙に印字するかを選択する用紙選択ボタン(13007)、ステイプルやシフトなどのソートのタイプを設定するソート設定ボタン(13003)、原稿を片面あるいは両面で読取るか、あるいはプリンタ部300で片面印字を行うか、両面印字を行うかを設定する両面設定ボタン(13005)、コピー動作中に、他のコピーを割り込ませる割込みボタン(13004)、濃度を設定する濃度設定ボタン(13009、13010、13011)、画質を選択する画質設定ボタン(13012)、各種応用的な設定を行うためのダイアログを開くための応用モードボタン(13013)などが存在する。
中でも読取った原稿の画像を各給紙段(350a、350b、350c、350d、360)のどの用紙に印字するかを選択する用紙選択ボタン(13007)によって、どの給紙段(350a、350b、350c、350d、360)が給紙元となるかを示すために現在の設定が示される。表示部13006は図示の例では「自動用紙」と表示されており、ユーザーがあらかじめどの給紙段(350、360)から給紙するのかを指示するのではなく、読み取った原稿の用紙サイズから、自動的にどの給紙段から給紙するかを制御装置110が判断するモードであることを示している。
また、読み取った原稿を何枚複製するのかを示す置数表示部13008も存在する。この置数の設定は、図2のテンキー601によって入力される。
図30は、図29に示したコピー標準画面上の用紙選択ボタン(13007)を押下時にLCDパネル600に表示される画面例を示す図である。
ここには、各給紙段(350a、350b、350c、350d、360)にどのような用紙が格納されているか、そして、どの給紙段から用紙を給紙するのかを示すダイアログが表示される。どの給紙段から用紙を給紙するかを示すために、自動用紙選択ボタン14001、カセット350aに相当する給紙段を示すボタン14002、カセット350bに相当する給紙段を示すボタン14003、カセット350cに相当する給紙段を示すボタン14004、カセット350dに相当する給紙段を示すボタン14005が存在する。14001〜14005はそれぞれ排他となっており、どれかひとつのボタンだけが反転表示される。ここでは14001が反転表示となり、自動用紙選択ボタンが選択されていることを示している。
さらに、各給紙段に相当するボタン14002〜14005(第1の指示手段として機能する)には現在どのようなサイズの用紙が格納されているかをボタン上に表示することができる。図示の例では、カセット350aに相当する給紙段を示すボタン14002にはA4が、カセット350bに相当する給紙段を示すボタン14003には同じくA4が、カセット350cに相当する給紙段を示すボタン14004にはB4、カセット350dに相当する給紙段を示すボタン14005にはA3が存在していることを示している。
図31は、図30に示した用紙選択画面上でカセット350aに相当する用紙選択ボタン(14002)を押下したときの様子を示している。用紙選択ボタン(14002)を押下すると、図30では反転表示していた自動用紙選択ボタン(14001)から図31のようにカセット350aに相当する用紙選択ボタン(14002)が反転表示されるようになり、カセット350aから記録紙を給紙することをユーザーが選択したことを示すようになる。本実施形態ではこの時点で、制御装置110は図25に示したさばき処理要求30001をプリンタ部300に通知する。このさばき処理要求30001を受け取ったプリンタ装置300内の給紙ユニット310は、先述したとおり、さばき処理要求30001によって選択された給紙トレイ350に対応したファン357およびモータ395を動作させ、バルブ374を開き、噴出ダクト370にエアを供給する。その結果、さばきノズル358,分離ノズル359から所定方向にエアが噴出され、さばき処理が開始される。
図31において、給紙元となる給紙段を指示した後に「閉じる」ボタン(14006)を押下すると、コピー標準画面に戻ることができる。
図32は、図31の画面で給紙元となる給紙段を指示した後に「閉じる」ボタン(14006)を押下することにより表示されるコピー標準画面を示している。先に説明した図29のコピー標準画面では、現在どの給紙段(350a、350b、350c、350d、360)から給紙するかを示すために現在の設定を示す表示部13006には、「自動用紙」と表示されており、ユーザーがあらかじめどの給紙段(350、360)から給紙するのかを指示するのではなく、読み取った原稿の用紙サイズから、自動的にどの給紙段から給紙するかを制御装置110が判断するモードであることを示していたが、図31で用紙選択ボタン(14002)が押下されたため、図32では、これに応じてカセット350aに相当する給紙段1のA4が選択されていることが表示されている(16001)。
次に、図33を用いて、本実施形態による給紙制御処理によって給紙動作がどのように速くなるかを説明する。
左が従来のシーケンス、右が本発明によるシーケンスである。まず、従来のシーケンスにおいては、さばき実行要求30001を事前に制御装置110からプリンタ部300に送信せずに、31009のタイミングでスタートボタン607を押下しジョブを実行したため、制御装置110が送信した給紙実行要求9003をプリンタ装置300が受信した時点(31001)で初めて、ファン357およびモータ395を動作させ、バルブ374が開き、噴出ダクト370にエアが供給される。そして空気圧が安定するために時間がかかる。よって実際の給紙が始まり、用紙格納部に装着されているセンサ366aに対して、給紙した用紙を検知した後に、制御装置110に対して給紙結果ステータス9004を発行するのが31002の時点となり、給紙実行要求9003から給紙結果ステータス9004が帰ってくるまでの時間31003が長くなることがわかる。
一方、本発明によるシーケンスでは、用紙選択ボタンが押下された時点(例えば、図30、31に示したように、用紙選択ボタン14002が押下された時点)31010で、制御装置110はプリンタ装置300に対し、さばき実行要求30001を送信する。これにより、コピースタートボタンが押される前のこの時点31010で、プリンタ装置300はファン357およびモータ395を駆動させ、バルブ374が開き、噴出ダクト370にエアの供給が始まる。そして、給紙実行要求9003を制御装置110がプリンタ装置300に対して送信した時点31004では、安定した空気圧になっているためにすぐに給紙動作を行うことができ、プリンタ装置300はすばやく給紙結果ステータスを制御装置110に対して31005の時点で通知することができる。給紙実行要求9003から給紙結果ステータス9004までの時間が従来のシーケンスでは31003であったのに対し、本発明では31006と短くなっていることがわかる。
また、機外へ紙が排出されたときにプリンタ装置300から制御装置110に通知される印字結果ステータス9007を比較すると、従来では31008の時点で印字結果ステータスが通知されるのに対し、本発明では31007の時点で通知されるため、時間31009の分だけ給紙動作が速くなったことが分かる。
以上説明したように、本実施形態によれば、エア給紙を行う給紙段を複数備えた画像形成装置において、エア給紙による空気圧が安定するまでの時間に伴う給紙動作の遅延を防ぐことができ、もって騒音および消費電力を低減し、また、用紙の乾燥による劣化を防ぐことができる。
<第3の実施形態>
上述した第1および第2の実施形態では、図23、図24に示したように、シート吸着搬送部の各々に対してファン357が1つずつ備え付けられており、各ファンの駆動のタイミングを制御するものであったが、本発明は、すべてのシート吸着搬送部に対する吸排気を1つのファンでまかなう構成のプリンタ装置にも適用することができる。ただし、この場合の制御対象は上記のようにファンの駆動のタイミングではなく、各シート吸着部におけるエア噴出量を調整するためのバルブ等となる。
図34は、本実施形態におけるシート吸着搬送部の構成を示す図である。ここでは、上述の実施形態と共通する構成要素には同一の参照番号を付してそれらの説明を省略する。図示のように、シート吸着搬送部における噴出ダクト370a〜dおよび各吸引ダクト371a〜dはそれぞれ、1つだけ設けられたファン357に接続され、噴出ダクト370a〜dはこのファン357によるエアの供給を受ける。
この構成の場合の制御シーケンスを第1の実施形態で用いた図28を参照して説明する。いずれかの給紙段(例えば350a)を給紙元としてプリント動作を行っている間は、当該給紙段(350a)に対応するバルブ(374a)を開ける一方、他の給紙段に対応するバルブ(374b〜d)は閉じておく。用紙残量がN1未満となり、これにより制御装置110がまもなく給紙中の給紙段が紙なしになると判断される場合には、制御装置110はプリンタ部300に対してさばき処理要求33003を発行する。このさばき処理要求33003を受け取ったプリンタ部300内の給紙ユニット310は、さばき処理要求33003によって選択された給紙段(例えば350b)に対応するバルブ(374b)を開け、その他のバルブを閉じることにより、その噴出ダクト(370b)にのみエアを供給する。その結果、その噴出ダクト(370b)内のさばきノズル,分離ノズルからエアが噴出され、選択された給紙段に対するさばき処理が開始する。
このような構成および制御動作によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、第2の実施形態についても、この図34の構成を採用した場合にはバルブ374を制御対象とすることにより同様に実現可能である。例えば、画像形成処理を開始する前は、全ての給紙段へのエアが遮断されるように各バルブ374a〜dを閉じておく。そして、図30、31に示したような用紙選択ボタン14002が押下されることにより、給紙元とする給紙段が選択された時点で、その給紙段にエアが供給されるように当該給紙段におけるバルブを開ける。その後、表示されるコピー標準画面におけるコピースタートボタンがユーザによって押下されると、画像形成処理が開始される。つまり、画像形成処理が開始する時点では既に、選択された給紙段にエアが供給されていて安定した空気圧になっている。そのため、すばやく給紙動作を実行することが可能である。
本発明の実施形態に係る画像入出力システムの全体構成を示す図である。 リーダー部及びプリンタ部の断面図である。 操作部の例を示す図である。 制御装置の構成を示すブロック図である。 メインコントローラの構成を示すブロック図である。 システムバスブリッジの構成を示すブロック図である。 スキャナ/プリンタコントローラの構成を示すブロック図である。 制御装置とリーダー部との間の通信シーケンスの一例を示す図である。 制御装置とプリンタ部との間の通信シーケンスの一例を示す図である。 プリンタ部における記録紙の搬送経路を模式的に示す図である。 表面排紙モードによる片面が造形性の記録紙の搬送経路を模式的に示す図である。 背面排紙モードによる片面画像形成の記録紙の搬送経路を模式的に示す図である。 両面画像形成の記録紙を搬送する搬送経路を模式的に示す図である。 ユーザモード画面の一例を示す図である。 共通仕様設定のためのメニュー画面の一例を示す図である。 共通仕様設定のための他のメニューを示す画面の例を示す図である。 オートカセット選択に係るジョブ種を指定するための画面例を示す図である。 オートカセット選択のON/OFFを指定するための画面例を示す図である。 用紙種類を設定する給紙箇所を選択するための画面例を示す図である。 用紙種類を登録するための画面例を示す図である。 給紙結果ステータスがエラーを示したときに行われるACC判定処理の一例を示すフローチャートである。 用紙残量通知が通知された後に行われるACC判定処理を示すフローチャートである。 シート吸着搬送部の構成を示す図である。 シート吸着搬送部の構成を示す図である。 シート吸着搬送部の構成を示す図である。 制御装置とプリンタ部との間の通信シーケンスの一例を示す図である。 制御装置とプリンタ部との間の通信シーケンスの一例を示す図である。 従来のAuto Cassette Change(ACC)時の制御装置とプリンタ部との間の通信シーケンスを示す図である。 本実施形態におけるAuto Cassette Change(ACC)時の制御装置とプリンタ部との間の通信シーケンスを示す図である。 コピー標準画面の例を示す図である。 用紙選択画面の例を示す図である。 用紙選択画面において給紙元となる給紙段を指定した後に戻ったコピー標準画面の例を示す図である。 第2の実施形態による給紙制御処理を説明する図である。 第3の実施形態におけるシート吸着搬送部の構成を示す図である。

Claims (8)

  1. 複数の給紙部を備えた画像形成装置であって、
    前記複数の給紙部の各々は、
    複数のシートを載置可能なトレイと、
    前記トレイに載置されたシートの残量を検知するための残量検知センサと、
    シートを搬送するための搬送ベルトと、
    前記トレイに載置されたシート群から最上位のシートを分離すべくシート端部にエアを噴出するエア噴出部と、
    前記最上位のシートを前記搬送ベルトに吸着させるべくエアを吸引するエア吸引部と、
    前記エア噴出部からのエアの噴出および前記吸引部からのエアの吸引を作用させるためのファンと、
    を含み、
    前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として画像形成動作を行っている間、当該一の給紙部におけるファンを駆動させる一方、その他のファンは停止させておき、当該一の給紙部内のシート残量が所定量N1未満となった時点で、給紙動作を続行可能な他の給紙部を前記シート残量が所定量N1未満の給紙部のシートのサイズ及びタイプに基づいて前記複数の給紙部の中から検索し、かつ、その検索された他の給紙部におけるファンを駆動させ、前記一の給紙部内のシート残量が0よりも多く且つ前記所定量N1よりも少ない所定量N2満となった時点で、給紙元を前記検索された他の給紙部に切り換えて給紙動作を続行するよう制御する給紙制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 複数のシートを載置可能なトレイと、
    前記トレイに載置されたシートの残量を検知するための残量検知センサと、
    シートを搬送するための搬送ベルトと、
    前記トレイに載置されたシート群から最上位のシートを分離すべくシート端部にエアを噴出するエア噴出部と、
    前記最上位のシートを前記搬送ベルトに吸着させるべくエアを吸引するエア吸引部と、
    前記エア噴出部からのエアの噴出および前記吸引部からのエアの吸引を作用させるためのファンと、
    を含む給紙部を複数備えた画像形成装置の制御方法であって、
    前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として画像形成動作を行っている間、当該一の給紙部におけるファンを駆動させる一方、その他のファンは停止させておき、当該一の給紙部内のシート残量が所定量N1未満となった時点で、給紙動作を続行可能な他の給紙部を前記シート残量が所定量N1未満の給紙部のシートのサイズ及びタイプに基づいて前記複数の給紙部の中から検索し、かつ、その検索された他の給紙部におけるファンを駆動させ、前記一の給紙部内のシート残量が0よりも多く且つ前記所定量N1よりも少ない所定量N2満となった時点で、給紙元を前記検索された他の給紙部に切り換えて給紙動作を続行するよう制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  3. 前記画像形成装置は、更に、
    前記画像形成手段による画像形成処理の開始前に、操作部におけるユーザによる前記複数の給紙部の選択候補の中からいずれかを選択するための給紙部選択操作に応答し、前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として選択する選択手段と、
    前記画像形成手段による画像形成処理の開始前は各ファンの駆動を停止しておき、前記操作部におけるユーザによる前記給紙部選択操作に応答し前記選択手段により前記一の給紙部が給紙元として選択された時点で、当該一の給紙部におけるファンを駆動させる制御手段と、
    前記操作部における前記給紙部選択操作により選択された前記一の給紙部におけるファンが駆動された後に、前記操作部におけるユーザによる画像形成開始要求に応答し、前記画像形成手段による前記一の給紙部のシートを用いた画像形成処理を開始させる指示手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置の制御方法は、更に、
    前記画像形成手段による画像形成処理の開始前に、操作部におけるユーザによる前記複数の給紙部の選択候補からいずれかを選択するための給紙部選択操作に応答し、前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として選択する選択ステップと、
    前記画像形成手段による画像形成処理の開始前は各ファンの駆動を停止しておき、前記操作部におけるユーザによる前記給紙部選択操作に応答し前記選択ステップにより前記複数の給紙部のうちの一の給紙部が給紙元として選択された時点で、当該一の給紙部におけるファンを駆動させる制御ステップと、
    前記操作部におけるユーザによる前記給紙部選択操作に応答し前記選択手段による選択された前記一の給紙部におけるファンが駆動された後に、前記操作部におけるユーザによる画像形成開始要求に応答し、前記画像形成手段による前記一の給紙部のシートを用いた画像形成処理を開始させる指示ステップと、
    を有することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置の制御方法。
  5. 複数の給紙部と、前記複数の給紙部の各々にエアを送るためのファンとを備える画像形成装置であって、
    各給紙部は、
    複数のシートを載置可能なトレイと、
    前記トレイに載置されたシートの残量を検知するための残量検知センサと、
    シートを搬送するための搬送ベルトと、
    前記トレイに載置されたシート群から最上位のシートを分離すべくシート端部にエアを噴出するエア噴出部と、
    前記最上位のシートを前記搬送ベルトに吸着させるべくエアを吸引するエア吸引部と、
    前記ファンからのエアの供給/遮断を制御するためのバルブと、
    を含み、
    前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として画像形成動作を行っている間、当該一の給紙部にのみエアが供給されるように各バルブを調整しておき、当該一の給紙部内のシート残量が所定量N1未満となった時点で、給紙動作を続行可能な他の給紙部を前記シート残量が所定量N1未満の給紙部のシートのサイズ及びタイプに基づいて前記複数の給紙部の中から検索し、かつ、その検索された他の給紙部にもエアが供給されるように当該他の給紙部におけるバルブを調整し、前記一の給紙部内のシート残量が0よりも多く且つ前記所定量N1よりも少ない所定量N2満となった時点で、給紙元を前記検索された他の給紙部に切り換えて給紙動作を続行するよう制御する給紙制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 複数のシートを載置可能なトレイと、前記トレイに載置されたシートの残量を検知するための残量検知センサと、シートを搬送するための搬送ベルトと、前記トレイに載置されたシート群から最上位のシートを分離すべくシート端部にエアを噴出するエア噴出部と、前記最上位のシートを前記搬送ベルトに吸着させるべくエアを吸引するエア吸引部と、前記ファンからのエアの供給/遮断を制御するためのバルブとを含む複数の給紙部と、
    前記複数の給紙部の各々にエアを送るためのファンと、
    を備える画像形成装置の制御方法であって、
    前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として画像形成動作を行っている間、当該一の給紙部にのみエアが供給されるように各バルブを調整しておき、当該一の給紙部内のシート残量が所定量N1未満となった時点で、給紙動作を続行可能な他の給紙部を前記シート残量が所定量N1未満の給紙部のシートのサイズ及びタイプに基づいて前記複数の給紙部の中から検索し、かつ、その検索された他の給紙部にもエアが供給されるように当該他の給紙部におけるバルブを調整し、前記一の給紙部内のシート残量が0よりも多く且つ前記所定量N1よりも少ない所定量N2満となった時点で、給紙元を前記検索された他の給紙部に切り換えて給紙動作を続行するよう制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  7. 前記画像形成装置は、更に、
    前記画像形成手段による画像形成処理の開始前に、操作部におけるユーザによる前記複数の給紙部の選択候補の中からいずれかを選択するための給紙部選択操作に応答し、前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として選択する選択手段と、
    前記画像形成手段による画像形成処理の開始前は全ての給紙部へのエアが遮断されるように各バルブを制御しておき、前記操作部におけるユーザによる前記給紙部選択操作に応答し前記選択手段により前記複数の給紙部のうちの一の給紙部が給紙元として選択された時点で、当該一の給紙部にエアが供給されるように当該一の給紙部におけるバルブを制御する制御手段と、
    前記操作部におけるユーザによる前記給紙部選択操作に応答し前記選択手段により選択された前記一の給紙部に対するエア供給のためのバルブ制御がなされた後に、前記操作部におけるユーザによる画像形成開始要求に応答し、前記画像形成手段による前記一の給紙部のシートを用いた画像形成処理を開始させる指示手段と、
    を有することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成装置の制御方法は、更に、
    前記画像形成手段による画像形成処理の開始前に、操作部におけるユーザによる前記複数の給紙部の選択候補の中からいずれかを選択するための給紙部選択操作に応答し、前記複数の給紙部のうちの一の給紙部を給紙元として選択する選択ステップと、
    前記画像形成手段による画像形成処理の開始前は全ての給紙部へのエアが遮断されるように各バルブを制御しておき、前記操作部におけるユーザによる前記給紙部選択操作に応答し前記選択ステップにより前記複数の給紙部のうちの一の給紙部が給紙元として選択された時点で、当該一の給紙部にエアが供給されるように当該一の給紙部におけるバルブを制御する制御ステップと、
    前記操作部におけるユーザによる前記給紙部選択操作に応答し前記選択手段により選択された前記一の給紙部に対するエア供給のためのバルブ制御がなされた後に、前記操作部におけるユーザによる画像形成開始要求に応答し、前記画像形成手段による前記一の給紙部のシートを用いた画像形成処理を開始させる指示ステップと、
    を有することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置の制御方法。
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