JP3935224B2 - 2−アミノ−4−メチルホスフィノブタンアミド誘導体の酵素切断方法 - Google Patents

2−アミノ−4−メチルホスフィノブタンアミド誘導体の酵素切断方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
L−2−アミノ−4−メチルホスフィニルブタン酸──以下L−ホスフィノトリシンまたはL−PTCと称す──またはその塩基または酸との塩は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2939269号明細書に記載されているように、化学的に容易に入手できるラセミ化合物、すなわち2−アミノ−4−メチルホスフィニルブタン酸の活性成分である。ドイツ連邦共和国特許出願公開第2717440号明細書に記載されている試験は、L−ホスフィノトリシンが、多様な雑草に対する顕著な除草活性を有することを示す。一方、D−形は不活性である。このため、L形を経済的方法によって容易に入手できる、使用に適した方法を開発する必要があった。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
文献から公知の微生物源の抗生物質であるL−PTC−アラニル−アラニンを、酸加水分解することによって(特開昭48−85538号公報)または酵素分解することによって(特開昭49−31890号公報)L−PTCを得ることができることが既に開示されている。
【0003】
さらに、化学的に合成された、ラセミPTC前駆体の酵素分割に基づく方法が知られている。ドイツ連邦共和国特許出願公開第2939269号明細書には、N−アシル−PTC、特にN−アセチル−PTCを、シュードモナス属、ストレプトマイセス属またはアスペルギルス属の特に培養した微生物菌株から得ることができるアシラーゼを用いて切断することが記載されている。
【0004】
ヨーロッパ特許出願第0382113号明細書には、ラセミ2−アシルアミノ−4−(アルコキシ−メチルホスフィニル)ブタンカルボン酸エステルを、エステラーゼにより、また2−アシルアミノ−4−(アルコキシ−メチルホスフィニル)−ブタン酸エステルおよび−ブタンアミドを、アシラーゼにより、酵素切断する種々の方法が記載されている。
【0005】
式1:
【0006】
【化2】
Figure 0003935224
【0007】
および
【0008】
【化3】
Figure 0003935224
【0009】
国際公開第8910969号パンフレットには、特にアリール置換されたラセミアミノニトリルを先ずアシネトバクター・カルコアチエンス(Acinetobacter calcoatiens)(DSM3875)培養株と共にインキュベーションすることによって対応するD,L−アミノ酸アミドに変換しそしてこの生成物を別の工程でL−アミノ酸アミダーゼ、例えばアルスロバクターATCC31652によって切断してL−アミノ酸を得、その際残ったD−アミノ酸アミドを同時にアミドラセマーゼによってラセミ化する方法が記載されている(式2)。
【0010】
式2:
【0011】
【化4】
Figure 0003935224
【0012】
R=例えば−CH2 6 5
1 * =アミノニトリル加水分解酵素
2 * =L−アミノ酸アミドアミダーゼ
3 * =D−アミノ酸アミドラセマーゼ
たとえこれら全ての合成工程が連続してまたは同時に行なわれ得るとしても、この方法は、部分方法の複雑さのために、3つの異なる酵素を用いてL−アミノ酸の工業的規模での生産を実現するためにはあまり有望でない。
【0013】
リン含有基を有するアミノ酸を切断できることは示唆されていない。これはおそらく、P(V)−含有化合物、特に式R' R''P(O)OR''' で表される誘導体が、その立体配置のために酵素加水分解されたカルボン酸エステルの遷移状態に似ていて(M. Dixon, E. Webb, Enzymes, e. 版, Longmans, Green & Co LTD, London 1964, pp.346-352)、従って、失活効果を有し得るためであろう。
【0014】
J. Org. Chem. 53, 1826 (1988) にはさらに、ミクロバクテリウム・ネサウラム(Microbacterium nesaurum)(ATCC25725)を用いてラセミα−アルキル化アミノ酸アミドを酵素分離してα−アルキル化L−アミノ酸および相当するD−アミノ酸アミドにする方法が記載されているが、その際得られるエナンチオマー過剰は普通の程度でしかない。
【0015】
ヨーロッパ特許出願公開第193113号明細書には、ラセミα−アミノ酸アミド、例えば、D,L−フェニルアラニンアミドを微生物、例えばシュードモナスによって加水分解してL−アミノ酸とすることが記載されている。残るD−アミノ酸アミドは強塩基、例えばNaOHによってラセミ化されそしてこの方法に再循環される。この特許明細書にも、リン含有アミノ酸誘導体の使用に関する示唆はない。
【0016】
最後に、Bull. Chem. Soc. Japan 61, 3599 (1988)には、L−2−アセトアミド−4−(メチルホスフィニル)−ブタンアミドまたはL−2−アセトアミド−4−(エトキシメチルホスフィニル)ブタンアミドを酵素グルタミナーゼによって加水分解してL−2−アセトアミド−4−(メチルホスフィニル)ブタン酸およびL−2−アセトアミド−4−(エトキシメチルホスフィニル)ブタン酸とすることが記載されている。しかし、これらのアミダーゼ反応は問題のL−立体配置ホスフィノトリシンアミド誘導体を用いてしか明確に行なわれず、従ってL−ホスフィノトリシンを安価なラセミ前駆体から経済的に合成する経路を提供しない。
【0017】
上記先行技術に基づいて、L−ホスフィノトリシンが、ホスフィン酸部分上で修飾されている容易に入手できるホスフィノトリシンアミドを用いて酵素により効果的に合成され得ることは予期され得なかった。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、式(I)および(II)
【0019】
【化5】
Figure 0003935224
【0020】
〔式中
1 は枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1 〜C20)−アルキル──これは置換されていないか、あるいは1個またはそれ以上のハロゲン、例えばフッ素、塩素、臭素またはヨウ素によって置換されているか、あるいは(C1 〜C8 )−アルコキシによって一置換または多置換されている──であるか、または(C3 〜C8 )−シクロアルキル──これは(C1 〜C4 )−アルキル、(C1 〜C4 )−アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1個またはそれ以上の基によって置換されていることができる──であるか、または(C3 〜C10)−アルケニル、(C3 〜C10)−アルキニルまたはベンジルであり、そして
2 はホルミル、枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1 〜C20)−アルキルカルボニル──これは置換されていないかまたはアルキル部分でヒドロキシル、ハロゲン、(C1 〜C4 )−アルコキシ、(C1 〜C4 )−アルキルチオおよびフェニル{これは(C1 〜C12)−アルキル、(C1 〜C12)−アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびCF3 からなる群から選択される3個までの基によって置換されていることができる}からなる群から選択される1個またはそれ以上の基によって置換されている──であるか、またはベンゾイルまたは、(C1 〜C12)−アルキル、(C1 〜C12)−アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびCF3 からなる群から選択される1〜3個の基によって置換されているベンゾイルである。〕
で表されるD−およびL−PTC誘導体の混合物を水媒体または水−有機媒体中で加水分解活性酵素で処理し、その際、選択的に作用するL−アミノ酸アミド−切断酵素またはこの酵素を合成する微生物が使用されることを特徴とする、PTC誘導体の酵素分離方法を提供する。
【0021】
式(I)および(II)で表されるラセミアミノ酸アミド誘導体またはL−形が豊化されたアミノ酸アミド誘導体を使用することができる。残るD−ホスフィノトリシンアミド誘導体は、例えば塩基の作用によってラセミ化され、この方法に再循環され得る。
【0022】
反応は、D−アミノ酸アミドラセマーゼの存在下に行なうこともでき、その結果純粋なL−ホスフィノトリシン誘導体が最後に得られる。
1 が枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1 〜C10)−アルキルまたは、ハロゲン、例えばフッ素、塩素によってもしくは(C1 〜C4 )−アルコキシによって置換されている(C1 〜C10)−アルキルであるか、または(C5 〜C6 )−シクロアルキルであり、そして
2 が水素、ホルミル、枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1 〜C10)−アルキルカルボニル──これは置換されていないかまたはアルキル部分がヒドロキシル、ハロゲン、(C1 〜C4 )−アルコキシ、(C1 〜C4 )−アルキルチオ、フェニルまたは、(C1 〜C4 )−アルキル、(C1 〜C4 )−アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1〜3個の基によって置換されているフェニルによって置換されている──であるか、またはベンゾイルまたは、C1 〜C4 −アルキル、C1 〜C4 −アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1〜3個の基によって置換されているベンゾイルである
上記式(I)および(II)で表されるD−およびL−PTC誘導体の混合物を用いることを包含する本発明による方法が特に重要である。
【0023】
1 が枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1 〜C10)−アルキルであり、そして
2 が水素、(C1 〜C10)−アルキルカルボニル──これはフェニルによってまたは一置換〜三置換されているフェニル{その1〜3個の置換基は(C1 〜C4 )−アルキル、(C1 〜C4 )−アルコキシおよびハロゲンから選択される}によって置換されている──、好ましくはフェナセチルであるか、またはベンゾイルである
上記式(I)および(II)で表されるD−およびL−PTC誘導体の混合物を用いることを包含する本発明による方法が好ましい。
【0024】
(C1 〜C6 )−アルキルは、特に、メチル、エチル、1−プロピルまたは2−プロピル、n−、i−、t−または2−ブチル、3−メチル−ブト−2−イル、n−、i−、t−、2−または3−ペンチル、n−ヘキシルあるいはヘキシル立体異性体である。C1 〜C6 −アルコキシは、特に、(C1 〜C6 −アルキル)−オキシであり、その際アルキル基は上記意味を有する。
【0025】
より詳細に定義するとは言えないが、ハロゲンは基フッ素、塩素、臭素およびヨウ素、好ましくはフッ素および塩素、特に塩素である。
本発明による切断は、R1 およびR2 が上で定義された通りである式(I)おおよび(II)で表されるD,L−PTC誘導体のN−アシル切断により行なわれ得る。
【0026】
式(I)で表されるアミノ酸アミド誘導体のこのアミダーゼ開裂により、式(III)
【0027】
【化6】
Figure 0003935224
【0028】
で表される対応するホスフィンエステル保護L−ホスフィノトリシンが得られ、これはそれ自体公知の方法で、公知の経路によって、例えば未反応のD−PTC誘導体を酸性範囲のpHで切断された酸から抽出により除去することによって、式IVで表される未反応のアミドから単離され得、この方法においてL−PTC誘導体は水溶液中にアンモニウム塩の形で残り次いで水溶液を乾燥するまで蒸発することによって単離され得る。さらに、特に、晶出、蒸留またはクロマトグラフィーによる分離が可能である。
【0029】
式(II)で表されるこれらのN−アシル−アミノ酸誘導体のアミダーゼ切断によって、式Vで表される対応するホスフィンエステル保護L−N−アシルホスフィノトリシンが式VIで表される未反応のD−N−アシルアミノ酸との混合物の形で得られる。
【0030】
【化7】
Figure 0003935224
【0031】
酵素的に加水分解されたL−PTC誘導体Vは、慣用の方法でまたは原理的に知られている方法で、例えば晶出、蒸留、カラムまたはイオン交換クロマトグラフィーによって、特に未反応のD−PTC誘導体を水相(pHは好ましくは9〜11、特に9.5〜10.5)から適当な有機溶剤を用いて、好ましくは0〜10℃の減ぜられた温度で素早く抽出することによって、首尾よく単離され得、その際アミド切断から生じるL−PTC誘導体はカルボン酸塩の形で水相中に残る。
【0032】
D−誘導体を分離した後、L−PTC誘導体を慣用の方法と同様に、例えば20℃〜溶液の沸点までの温度で希鉱酸水を用いて、化学加水分解し、その際反応時間は1〜24時間である。適当な鉱酸は、例えば、ハロゲン化水素酸または硫酸、特に希〜濃塩酸である。
【0033】
しかし、有機酸もまたそれぞれの場合に非常に適している。化学的全加水分解により、L−PTCだけでなくアシル基R2 に対応するカルボン酸も生じ、その際このカルボン酸を酸性水溶液から蒸留によってまたは適当な有機溶剤での抽出によって除去できる。
【0034】
残るD−PTC誘導体は、酵素加水分解の副産物から抽出方法、蒸留、晶出またはクロマトグラフィーによって精製され得そして再度D,L−混合物の形で、場合によりラセミ化後、例えば熱でまたは塩基、例えばアルコール性溶液中のアルコラートの作用によって、酵素加水分解される。一般に、このような塩基を用いたラセミ化は特に穏やかな方法である。
【0035】
上記酵素は遊離形で、あるいは慣用の方法または専門家に知られている方法で固定化した後に使用され得る。問題の基質は溶液または懸濁液の形で水性媒体中で使用される。0.1%〜飽和溶液(その際この方法は懸濁状態で行なわれる)までの濃度が可能である。水に溶解しない有機溶剤の添加下での2相混合物中での方法と同様に、水溶性溶剤、例えばメタノールの添加も、それぞれの場合に同様に行い得る。
【0036】
一般に、酵素切断の際の反応温度は10〜60℃、好ましくは20〜40℃である。例えば、本方法は、バッチ式でまたはカラム方法として連続的に行なわれ得る。
【0037】
酵素加水分解は好ましくは5〜12のpHで、特にpH6〜10で行なわれ、その際本方法はそれぞれの場合にカルボン酸エステルまたはカルボキサミドの非特異的な加水分解を抑えるようにpH5〜7で行なうこともできる。
【0038】
反応の過程は例えばHPLCによって基質の減量を監視することによって監視され得る。それぞれの場合において、特にカルボン酸エステルが切断される時に、反応の過程は他の簡単な方法によって、例えばpHが一定になるまで配量しなければならない塩基の量を監視することによっても監視され得る。
【0039】
酵素切断生成物中のL−化合物含有率は、化合物をアルカリ性または酸性加水分解してL−PTCとし、次いで誘導体化した後に、根本において知られている方法で(D. Asward, Analytical Biochemistry 137, 405-409 (1984))、HPLCを用いて、測定され得る。
【0040】
式IIで表される出発原料は公知であるかまたはそれ自体公知の方法によって製造され得る(ヨーロッパ特許出願第0382114号参照)。
式Iで表される出発材料は、これまで知られておらず、それ故本特許出願の主題でもある。この化合物の合成は実験部で例によって記載されている。
【0041】
場合により誘導体化されているPTC誘導体中の術語DまたはLは、カルボキル基に対してα位にあって場合により保護されているアミノ基に連結している炭素原子上の立体配置を示している。一般に、これらのD−またはL−PTC誘導体は、R1 保護PTC誘導体中のリン原子上の付加的なキラル中心のために、純粋なエナンチオマーではなくジアステレオマー混合物である。
【0042】
驚くべきことに、酵素切断には実質的に上記α−炭素原子上の立体配置だけが重要であることが明らかとなった。基R1 の加水分解後、リン原子上のキラル中心は、OHとOの間の素早いプロトン交換のために実質的に失われる。
【0043】
D,L−PTC誘導体の分割のためのまたL−PTCの製造のための本発明による方法は、基質/生成物混合物の効率的な分離の際に生じる塩が少量であることによって特徴づけられる。酵素分離後に得られるD−PTC誘導体が望まれない場合には、それは容易にかつ穏和な条件下で、場合により事前に単離せずにラセミ化され得、従って酵素分離に再使用され得る。
【0044】
本発明による方法は好ましくはアミダーゼを合成する微生物を用いて行なわれ得る。このような微生物の例は、エンテロバクター・エロゲネス(DSM9164)、クレブシエラ・オキシトカ(DSM9162)、クレブシエラ・トレビサニイ(DSM9163)、コリネバクテリウム・アクアチカム(Corynebacterium aquaticum(DSM9171)、ロドコッカス・ルブロパ−ティンクタス(ATCC21930)、ロドコッカス・ロドクラウス(ATCC33278)、アルスロバクターsp.(ATCC31652)およびコリネバクテリウムsp.(ATCC31662)である。
【0045】
【発明の効果】
本発明によりエステルが保護されたP−O酸官能基を持ったPTC誘導体を使用する時、特別な予期されない利点は、PTC誘導体のエナンチオ選択的切断に市販のアミダーゼさえ使用できることである。一般に、ホスフィン酸エステルによる加水分解活性の阻害、またはホスフィン酸エステルの加水分解の副反応さえ、本方法において観察されず、このことは驚くべきことである。この酵素アミド切断において、エステルの形でホスフィン酸を保護することは、変換率に正の効果を及ぼすかまたは、それぞれの場合に、まず第一に酵素により基質を受容させる。
【0046】
【実施例】
A)出発原料
例A1
D,L−2−アミノ−4−(1−ブトキシ−(メチル)ホスフィニル)ブタンアミド(式I:R1 =n−C4 9
a)D,L−2−アミノ−4−(1−ブトキシ−(メチル)ホスフィノイル)ブタノニトリル(米国特許第5,051,525号またはヨーロッパ特許出願第0382114号と同様に製造)
52.25g(0.200モル)のD,L−2−アセトキシ−4−(1−ブトキシ−(メチル)ホスフィノイル)ブチロニトリルを30℃で60mlのアンモニア溶液(25%)に2時間にわたって添加する。
【0047】
次いで反応混合物をジクロロメタンを用いて抽出し、そして抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させそしてロータリーエバポレーター中で蒸発させる。これによって、32.1g(理論量の73.5%)の帯黄色の油状物が得られ、これは精製することなく次の合成工程に使用される。
【0048】
b)D,L−2−アミノ−4−(1−ブトキシ−(メチル)ホスフィノイル)ブタンアミド
16.14gのD,L−2−アミノ−4−(1−ブトキシ−(メチル)ホスフィノイル)−ブタノニトリル(0.075モル)を室温で100mlのギ酸中で60gのHClガスで飽和させる。2時間後、反応混合物を濃縮し、残留物を水に溶解させ、そして混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液を用いてpH8にする。次いでこの溶液を2回ジクロロメタンを用いて洗浄し、次いで水相をロータリーエバポレーター中で蒸発させ、そして繰り返しメタノールを用いて煮詰める。メタノール抽出物を濃縮した後、残った油状物をシリカゲル上でメタノール/ジクロロメタン(3:7)中でクロマトグラフィーで分離する。
【0049】
これによって14.7g(理論量の83.1%)のD,L−2−アミノ−4−(1−ブトキシメチル)ホスフィノイル)ブタンアミドが無色の油状物の形で得られる。
【0050】
1H NMR(CDCl3 ):0.94(t,J=Hz,3H);1.48(d,J=14Hz,3H),1.32〜1.48(m,2H)、1.64(m,2H),1.8〜2.1(n,4H)と重複;2.5(s,NH2 );3.52(t,J=..Hz)、3.96(m,2H);6.38(s,1H);7.42(g,1H)。21p NMR(D2 ..):62.4(s)ppm。
【0051】
生物学的例
物質:
D,L−2−アミノ−4−(メチル)(n−ブトキシ)ホスフィノイルブタンアミド=PPT−AM
D,L−N−アセチル−4−(メチル)(n−ブトキシ)ホスフィノイル−2−アミノブタンアミド=PPT−Ac
例1:土壌中でのPPT−AMおよびPPT−Acの分解
種々の源(砂を含んだ、堤防砂利、森林地帯腐食土、牧草地、庭腐食土、ローム)からの土壌の10g試料を乾燥させ、スクリーニングしそして1.2mlの2つの試験物質の中の1つの100mM溶液,pH=7.0で処理した。バッチを暗がりで室温で14日間インキュベーションした。
【0052】
分解挙動を分析するために、0.5gの試料を1、2、4、6、8、12および14日後に採取して60℃で2×0.5mlの水を用いて2×30分間抽出した。合わせた上清をアミノ酸分析計中でニンヒドリンポストカラム誘導体化(Biotronic LC5001)(PPT−AMの場合)でまたはHPLC(カラム:Aminex HPX-87H/溶離液:0.01 H2 SO4 、10%のアセトニトリル、または0.1%のトリフルオロアセテート、10%のアセトニトリル/溶離:無勾配検出:それぞれ195nmおよび210nm1)(PPT−Acの場合)によって試験した。
【0053】
無菌土壌上での対照実験を行なった(200℃で4時間のインキュベーション)。両方の試験物質が微生物活性土壌中で、約1〜2日の半減期で分解されることが明らかになった。それぞれの場合において、1つの代謝生成物が出発材料に対してほぼ等モル比で蓄積する。しかし、試験化合物のさらなる分解は2週間の実験時間中で見出されなかった。無菌土壌中で上記両アミドの変換は検出され得なかった。
【0054】
例2:PPT−AMまたはPPT−Acを唯一の窒素源として用いた土壌微生物の増菌培養株(enrichment cultures)
例1に記載した土壌の1gのバッチを10mMのNaCl、10mMのリン酸ナトリウム緩衝液,pH=7.0で、室温で抽出し、そして上清を次の培地中への接種に使用した。
【0055】
グルコース 0.2%
スクシネート 5mM
グリセロール 10mM
NH4 Cl 1g/l
2 HPO4 ,pH=7.2 2.5g/l
MgSO4 0.06g/l
NaCl 0.01g/l
微量元素溶液 1ml/l
PPT−AMまたはPPT−Ac 10mM
微量元素溶液:
FeSO4 ×7H2 O 1g/l
MnSO4 ×H2 O 0.22g/l
3 BO3 0.1g/l
Na2 MoO4 ×2H2 O 0.1g/l
ZnSO4 ×7H2 O 0.18g/l
CuSO4 ×5H2 O 0.16g/l
CoCl2 ×6H2 O 0.1g/l
1N HCl 1ml/l
これらの培養株の2mlのバッチを28℃で200rpmで2〜3日間インキュベートしそして、増殖が起こった後、窒素源NH4 Clを段階的に減らしながら(1g/l ---> 0.5 ---> 0.1g/l ---> 0g/l)さらに継代した。これにより、いくつかの増菌培養株が得られ、これらは、唯一の窒素源として、それぞれPPT−AMおよびPPT−Acを用いて増殖することが可能である。
【0056】
純粋な培養株を得るために、単コロニーを、適当な寒天培地上にプレーティングした後に増菌培養株から単離し、次いでこれらの単コロニーを液体培地中で増殖させ再度寒天プレート上に画線して純度を評価した。得られた純粋な培養株は次のように同定された:
−唯一の窒素源としてPPT−AMおよびPPT−Acの利用:
エンテロバクター・エロゲネス(DSM寄託番号:DSM9164)
−唯一の窒素源としてPPT−Acの利用:
クレブシエラ・オキシトカ(DSM寄託番号:DSM9162)
クブシエラ・トレビサニイ(DSM寄託番号:DSM9163)
コリネバクテリウム・アクアチカム(DSM寄託番号:DSM9171)
例3:唯一の窒素源としてPPT−AMまたはPPT−Acの利用に関する他の微生物のスクリーニング
例2に記載した手順を使って、菌株コレクションからの一連の微生物を、唯一の窒素源として上記両アミドの利用についてスクリーニングした。次の菌株が、基質として専らPPT−AMを利用できることが見出された:
ロドコッカス・ルブロペルティンクタス,ATCC21930
ロドコッカス・ロドクラウス,ATCC33278
アルスロバクターsp.,ATCC31652
コリネバクテリウムsp.,ATCC31662
例4:分解反応の性質:
例2および例3に記載した菌株の10mlの培養株を例2の最小培地中で唯一の窒素源として関連のアミド基質を用いて28℃で200rpmで2〜3日間増殖した。細胞が対数増殖の後期に達した時に、細胞を遠心分離しそして培養上清をアミノ酸分析計で(PPT−AM培養株の場合)またはHPLCによって(PPT−Ac培養株の場合)例1に概説したように分析した。
【0057】
両方のアミド基質で、代謝生成物の形成が観察され、それは未反応出発化合物に対してほぼ等モル比である(図1および2参照)。
培地中の炭素源の過剰にもかかわず、ラセミアミドPPT−AMおよびPPT−Acのさらなる反応は観察されず、このことは分解反応が立体選択的であることを示唆した。さらに、アンモニアの豊富化が培地上清中で検出され(図1参照)、その際アンモニアは、アミダーゼ反応における生産物として形成された。
【0058】
例5:PPT−Ac代謝生成物の同定、およびエナンチオマー比の測定:
例4(PPT−Ac)からの培養上清を、凍結乾燥によって10倍に濃縮した。それぞれ約10mgの代謝生成物および未反応の出発化合物をこれらの溶液から次のように単離した:
−PPT−Acおよび代謝生成物M:調製に関するHPLC,条件は例1を参照、溶離:0.1%のトリフルオロアセテート、10%のアセトニトリル、検出:210nm。
【0059】
単離した物質は凍結乾燥によって濃縮し次いで質量分析によって分析した。これによって代謝生成物の分子構造を決定した。この物質は:
−M=N−アセチル−4−(メチル)(n−ブトキシ)ホスフィノイル−2−アミノブタン酸
と同定された。
【0060】
エナンチオマー純度を調べるために、代謝生成物および未反応のアミドをHClで加水分解して遊離ホスフィノトリシン(PPT)とした。得られるPPT試料のエナンチオマー比を、キラルHPLCによる誘導体化後に測定した(D. Aswad, Analytical Biochemistry, 137, 405-409, 1984)。
【0061】
結果を菌株エンテロバクター・エロゲネス(DSM寄託番号:DSM9164)についてここに示す。
Figure 0003935224
本明細書中に記載した他の菌株についても同等の結果が得られた。
【0062】
これらの試験から、見出された反応型が、使用したラセミアミドを立体選択的に加水分解して対応するL−カルボン酸とし、これはL−特異的アミダーゼによって触媒されることがわかった。
【0063】
例6:バイオ形質転換(biotransformation) によるPPT−Acのエナンチオ選択的アミド切断:
クレブシエラ・オキシトカ(DSM寄託番号:DSM9162)をエレンマイエルフラスコ中で例2の培地100ml中で28℃で200rpmで2日間唯一の窒素源として10mMのPPT−Acを用いて培養した。次いで細胞を500rpmで10分間遠心分離し、50mlの10mM NaCl、10mM リン酸ナトリウム緩衝液,pH7.0中で1回洗浄し、そして同一の緩衝液中に、30mg/mlのD,L−PPT−Acを用いてc=50mg/mlの濃度で再懸濁した。
【0064】
バイオ形質転換バッチ(全容積12ml)をエレンマイヤーフラスコ中で28℃で200rpmで15時間インキュベーションし、次いで反応上清をHPLCで分析した(例1参照)。
【0065】
N−アセチル−4−(メチル)(n−ブトキシ)ホスフィノイル−2−アミノブタン酸の含量は14.5mg/mlであった。形成される生成物のエナンチオマー純度は、図5に示された図に対応していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 唯一の窒素源として10mMのPPT−AMを含む最小培地中で増殖したエンテロバクター・エロゲネス(DSM寄託番号:DSM9164)の培養上清のアミノ酸プロフィール(例2参照)。試料は、アミノ酸分析計,モデルBiotronic LC5001で、ニンヒドリンポストカラム誘導体化を用いて分析した。図は、関連ピークの保持時間(単位:分)を示している。
51.287分=2−アミノ−4−(メチル)(n−ブトキシ)−ホスフィノイルブタン酸
91.254分=アンモニア
107.691分=PPT−AM
他のピークは、測定装置の内部ピークである。
【図2】 唯一の窒素源として10mMのPPT−Acを含む最小培地中で増殖したエンテロバクター・エロゲネス(DSM寄託番号:DSM9164)の培養上清のHPLCプロフィール(例2参照)。試料は、Aminex HPX-87Hカラム、0.1%のトリフルオロアセテート、10%のアセトニトリルでの無勾配溶離、検出:210nmを用いて分析した。M2=N−アセチル−4−(メチル)(n−ブトキシ)−ホスフィノイル−2−アミノブタン酸。

Claims (9)

  1. 式(I)および(II)
    Figure 0003935224
    〔式中
    1 は枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1 〜C20)−アルキル──これは置換されていないか、あるいは1個またはそれ以上のハロゲン、例えばフッ素、塩素、臭素またはヨウ素によって置換されているか、あるいは(C1 〜C8 )−アルコキシによって一置換または多置換されている──であるか、または(C3 〜C8 )−シクロアルキル──これは(C1 〜C4 )−アルキル、(C1 〜C4 )−アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1個またはそれ以上の基によって置換されていることができる──であるか、または(C3 〜C10)−アルケニル、(C3 〜C10)−アルキニルまたはベンジルであり、そして
    2 はホルミル、枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1 〜C20)−アルキルカルボニル──これは置換されていないかまたはアルキル部分でヒドロキシル、ハロゲン、(C1 〜C4 )−アルコキシ、(C1 〜C4 )−アルキルチオおよびフェニル{これは(C1 〜C12)−アルキル、(C1 〜C12)−アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびCF3 からなる群から選択される3個までの基によって置換されていることができる}からなる群から選択される1個またはそれ以上の基によって置換されている──であるか、またはベンゾイルまたは、(C1 〜C12)−アルキル、(C1 〜C12)−アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびCF3 からなる群から選択される1〜3個の基によって置換されているベンゾイルである。〕
    で表されるD−およびL−PTC誘導体の混合物を水媒体または水−有機媒体中で加水分解活性酵素で処理し、その際、選択的に作用するL−アミノ酸アミド−切断酵素またはこの酵素を合成する微生物が使用されることを特徴とする、PTC誘導体の酵素分離方法。
  2. 選択的に作用するL−アミノ酸アミド−切断酵素またはこの酵素を合成する微生物が使用される、請求項1記載の方法。
  3. エンテロバクター・エロゲネス(DSM9164)、クレブシエラ・オキシトカ(DSM9162)、クレブシエラ・トレビサニイ(DSM9163)、コリネバクテリウム・アクアチカム(Corynebacterium aquaticum)(DSM9171)、ロドコッカス・ルブロパ−ティンクタス(ATCC21930)、ロドコッカス・ロドクラウス(ATCC33278)、アルスロバクターsp.(ATCC31652)およびコリネバクテリウムsp.(ATCC31662)からなる群から選択される少なくとも1種の微生物が使用される、請求項1記載の方法。
  4. 式(I)または(II)で表されるラセミアミノ酸アミド誘導体、またはL形が富化されたアミノ酸アミド誘導体が使用される、請求項1記載の方法。
  5. 反応が、D−アミノ酸アミドラセマーゼの存在下に行なわれる、請求項1記載の方法。
  6. 1 が枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1 〜C10)−アルキルまたは、ハロゲン、例えばフッ素、塩素によってもしくは(C1 〜C4 )−アルコキシによって置換されている(C1 〜C10)−アルキルであるか、または(C5 〜C6 )−シクロアルキルであり、そして
    2 が水素、ホルミル、枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1 〜C10)−アルキルカルボニル──これは置換されていないかまたはアルキル部分がヒドロキシル、ハロゲン、(C1 〜C4 )−アルコキシ、(C1 〜C4 )−アルキルチオ、フェニルまたは、(C1 〜C4 )−アルキル、(C1 〜C4 )−アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1〜3個の基によって置換されているフェニルによって置換されている──であるか、またはベンゾイルまたは、C1 〜C4 −アルキル、C1 〜C4 −アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1〜3個の基によって置換されているベンゾイルである、請求項1記載の方法。
  7. 1 が枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1 〜C10)−アルキルであり、そして
    2 が水素、(C1 〜C10)−アルキルカルボニル──これはフェニルによってまたは一置換〜三置換されているフェニル(その1〜3個の置換基は(C1 〜C4 )−アルキル、(C1 〜C4 )−アルコキシおよびハロゲンから選択される)によって置換されている──、好ましくはフェナセチルであるか、またはベンゾイルである、請求項1記載の方法。
  8. (C1 〜C6 )−アルキルが、メチル、エチル、1−プロピルまたは2−プロピル、n−、i−、t−または2−ブチル、3−メチル−ブト−2─イル、n−、i−、t−、2−または3−ペンチル、n−ヘキシルあるいは立体異性ヘキシル基である、請求項1記載の方法。
  9. ハロゲンが、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好ましくはフッ素または塩素、特に塩素である、請求項1記載の方法。
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