JPH0853477A - 2−アミノ−4−メチルホスフィノブタンアミド誘導体の酵素切断方法 - Google Patents

2−アミノ−4−メチルホスフィノブタンアミド誘導体の酵素切断方法

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JPH0853477A
JPH0853477A JP7158189A JP15818995A JPH0853477A JP H0853477 A JPH0853477 A JP H0853477A JP 7158189 A JP7158189 A JP 7158189A JP 15818995 A JP15818995 A JP 15818995A JP H0853477 A JPH0853477 A JP H0853477A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】式(I)および(II) 〔R1 は枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1
〜C20)−アルキルなど、R2 はホルミル、枝分かれし
ていないまたは枝分かれした(C1 〜C20)−アルキル
カルボニルなど〕で表されるD−およびL−PTC誘導
体の混合物を水媒体または水−有機媒体中で加水分解活
性酵素で処理して、PTC誘導体を酵素により分離す
る。 【効果】L−ホスフィノトリシンの効果的な酵素合成が
可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】L−2−アミノ−4−メチルホス
フィニルブタン酸──以下L−ホスフィノトリシンまた
はL−PTCと称す──またはその塩基または酸との塩
は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2939269号
明細書に記載されているように、化学的に容易に入手で
きるラセミ化合物、すなわち2−アミノ−4−メチルホ
スフィニルブタン酸の活性成分である。ドイツ連邦共和
国特許出願公開第2717440号明細書に記載されて
いる試験は、L−ホスフィノトリシンが、多様な雑草に
対する顕著な除草活性を有することを示す。このため、
L形を経済的方法によって容易に入手できる、使用に適
した方法を開発する必要があった。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】文献
から公知の微生物源の抗生物質であるL−PTC−アラ
ニル−アラニンを、酸加水分解することによって(特開
昭48−8553号公報)または酵素分解することによ
って(特開昭49−31890号公報)L−PTCを得
ることができることが既に開示されている。
【0003】さらに、化学的に合成された、ラセミPT
C前駆体の酵素分割に基づく方法が知られている。ドイ
ツ連邦共和国特許出願公開第2939269号明細書に
は、N−アシル−PTC、特にN−アセチル−PTC
を、シュードモナス属、ストレプトマイセス属またはア
スペルギルス属の特に培養した微生物菌株から得ること
ができるアシラーゼを用いて切断することが記載されて
いる。
【0004】ヨーロッパ特許出願第0382113号明
細書には、ラセミ2−アシルアミノ−4−(アルコキシ
−メチルホスフィニル)ブタンカルボン酸エステルを、
エステラーゼにより、また2−アシルアミノ−4−(ア
ルコキシ−メチルホスフィニル)−ブタン酸エステルお
よび−ブタンアミドを、アシラーゼにより、酵素切断す
る種々の方法が記載されている。
【0005】式1:
【0006】
【化2】
【0007】および
【0008】
【化3】
【0009】国際公開第8910969号パンフレット
には、特にアリール置換されたラセミアミノニトリルを
先ずアシネトバクター・カルコアチエンス(Acinetobact
er calcoatiens)(DSM3875)培養株と共にインキ
ュベーションすることによって対応するD,L−アミノ
酸アミドに変換しそしてこの生成物を別の工程でL−ア
ミノ酸アミダーゼ、例えばアルスロバクターATCC3
1652によって切断してL−アミノ酸を得、その際残
ったD−アミノ酸アミドを同時にアミドラセマーゼによ
ってラセミ化する方法が記載されている(式2)。
【0010】式2:
【0011】
【化4】
【0012】R=例えば−CH2 6 5 ; E1 * =アミノニトリル加水分解酵素 E2 * =L−アミノ酸アミドアミダーゼ E3 * =D−アミノ酸アミドラセマーゼ たとえこれら全ての合成工程が連続してまたは同時に行
なわれ得るとしても、この方法は、部分方法の複雑さの
ために、3つの異なる酵素を用いてL−アミノ酸の工業
的規模での生産を実現するためにはあまり有望でない。
【0013】リン含有基を有するアミノ酸を切断できる
ことは示唆されていない。これはおそらく、P(V)−
含有化合物、特に式R' R''P(O)OR''' で表され
る誘導体が、その立体配置のために酵素加水分解された
カルボン酸エステルの遷移状態に似ていて(M. Dixon,
E. Webb, Enzymes, e. 版, Longmans, Green & Co LTD,
London 1964, pp.346-352)、従って、失活効果を有し
得るためであろう。
【0014】J. Org. Chem. 53, 1826 (1988) にはさら
に、ミクロバクテリウム・ネサウラム(Microbacterium
nesaurum)(ATCC25725)を用いてラセミα−ア
ルキル化アミノ酸アミドを酵素分離する方法が記載され
ているが、その際得られるエナンチオマー過剰は普通の
程度でしかない。
【0015】ヨーロッパ特許出願公開第193113号
明細書には、ラセミα−アミノ酸アミド、例えば、D,
L−フェニルアラニンアミドを微生物、例えばシュード
モナスによって加水分解してL−アミノ酸とすることが
記載されている。残るD−アミノ酸アミドは強塩基、例
えばNaOHによってラセミ化されそしてこの方法に再
循環される。この特許明細書にも、リン含有アミノ酸誘
導体の使用に関する示唆はない。
【0016】最後に、Bull. Chem. Soc. Japan 61, 359
9 (1988)には、L−2−アセトアミド−4−(メチルホ
スフィニル)−ブタンアミドまたはL−2−アセトアミ
ド−4−(エトキシメチルホスフィニル)ブタンアミド
を酵素グルタミナーゼによって加水分解してL−2−ア
セトアミド−4−(メチルホスフィニル)ブタン酸およ
びL−2−アセトアミド−4−(エトキシメチルホスフ
ィニル)ブタン酸とすることが記載されている。しか
し、これらのアミダーゼ反応は問題のL−立体配置ホス
フィノトリシンアミド誘導体を用いてしか明確に行なわ
れず、従ってL−ホスフィノトリシンを安価なラセミ前
駆体から経済的に合成する経路を提供しない。
【0017】上記先行技術に基づいて、L−ホスフィノ
トリシンが、ホスフィン酸部分上で修飾されている容易
に入手できるホスフィノトリシンアミドを用いて酵素に
より効果的に合成され得ることは予期され得なかった。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I)およ
び(II)
【0019】
【化5】
【0020】〔式中R1 は枝分かれしていないまたは枝
分かれした(C1 〜C20)−アルキル──これは置換さ
れていないか、あるいは1個またはそれ以上のハロゲン
基、例えばフッ素、塩素、臭素またはヨウ素によって置
換されているか、あるいは(C1 〜C8 )−アルコキシ
によって一置換または多置換されている──であるか、
または(C3 〜C8 )−シクロアルキル──これは(C
1 〜C4 )−アルキル、(C 1 〜C4 )−アルコキシお
よびハロゲンからなる群から選択される1個またはそれ
以上の基によって置換されていることができる──であ
るか、または(C3 〜C10)−アルケニル、(C3 〜C
10)−アルキニルまたはベンジルであり、そしてR2
ホルミル、枝分かれしていないまたは枝分かれした(C
1 〜C20)−アルキルカルボニル──これは置換されて
いないかまたはアルキル部分でヒドロキシル、ハロゲ
ン、(C1 〜C4 )−アルコキシ、(C1 〜C4 )−ア
ルキルチオおよびフェニル{これは(C1 〜C12)−ア
ルキル、(C1 〜C12)−アルコキシ、ハロゲン、ニト
ロおよびCF3 からなる群から選択される3個までの基
によって置換されていることができる}からなる群から
選択される1個またはそれ以上の基によって置換されて
いる──であるか、またはベンゾイルまたは、(C1
12)−アルキル、(C1 〜C12)−アルコキシ、ハロ
ゲン、ニトロおよびCF3 からなる群から選択される1
〜3個の基によって置換されているベンゾイルであ
る。〕で表されるD−およびL−PTC誘導体の混合物
を水媒体または水−有機媒体中で加水分解活性酵素で処
理し、その際、選択的活性のL−アミノ酸−切断酵素ま
たは微生物が使用される、PTC誘導体の酵素分離方法
を提供する。
【0021】式(I)および(II)で表されるラセミ
アミノ酸アミド誘導体またはL−形が豊化されたアミノ
酸アミド誘導体を使用することができる。残るD−ホス
フィノトリシンアミド誘導体は、例えば塩基の作用によ
ってラセミ化され、この方法に再循環され得る。
【0022】反応は、D−アミノ酸アミドラセマーゼの
存在下に行なうこともでき、その結果純粋なL−ホスフ
ィノトリシン誘導体が最後に得られる。R1 が枝分かれ
していないまたは枝分かれした(C1 〜C10)−アルキ
ルまたは、ハロゲン、例えばフッ素、塩素によってもし
くは(C1 〜C4 )−アルコキシによって置換されてい
る(C1 〜C10)−アルキルであるか、または(C5
6 )−シクロアルキルであり、そしてR2 が水素、ホ
ルミル、枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1
〜C10)−アルキルカルボニル──これは置換されてい
ないかまたはアルキル部分がヒドロキシル、ハロゲン、
(C1 〜C4 )−アルコキシ、(C1 〜C4 )−アルキ
ルチオ、フェニルまたは、(C1 〜C4 )−アルキル、
(C1 〜C4 )−アルコキシおよびハロゲンからなる群
から選択される1〜3個の基によって置換されているフ
ェニルによって置換されている──であるか、またはベ
ンゾイルまたは、C1 〜C4 −アルキル、C1 〜C4
アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1
〜3個の基によって置換されているベンゾイルである上
記式(I)および(II)で表されるD−およびL−P
TC誘導体の混合物を用いることを包含する本発明によ
る方法が特に重要である。
【0023】R1 が枝分かれしていないまたは枝分かれ
した(C1 〜C10)−アルキルであり、そしてR2 が水
素、(C1 〜C10)−アルキルカルボニル──これはフ
ェニルによってまたは一置換〜三置換されているフェニ
ル{その1〜3個の置換基は(C1 〜C4 )−アルキ
ル、(C1 〜C4 )−アルコキシおよびハロゲンから選
択される}によって置換されている──、好ましくはフ
ェナセチルであるか、またはベンゾイルである上記式
(I)および(II)で表されるD−およびL−PTC
誘導体の混合物を用いることを包含する本発明による方
法が好ましい。
【0024】(C1 〜C6 )−アルキルは、特に、メチ
ル、エチル、1−プロピルまたは2−プロピル、n−、
i−、t−または2−ブチル、3−メチル−ブト−2−
イル、n−、i−、t−、2−または3−フェニル、n
−ヘキシルあるいはヘキシル立体異性体である。C1
6 −アルコキシは、特に、(C1 〜C6 −アルキル)
−オキシであり、その際アルキル基は上記意味を有す
る。
【0025】より詳細に定義するとは言えないが、ハロ
ゲンは基フッ素、塩素、臭素およびヨウ素、好ましくは
フッ素および塩素、特に塩素である。本発明による切断
は、R1 およびR2 が上で定義された通りである式
(I)おおよび(II)で表されるD,L−PTC誘導
体のN−アシル切断により行なわれ得る。
【0026】式(I)で表されるアミノ酸アミド誘導体
のこのアミダーゼ開裂により、式(III)
【0027】
【化6】
【0028】で表される対応するホスフィンエステル保
護L−ホスフィノトリシンが得られ、これはそれ自体公
知の方法で、公知の経路によって、例えば未反応のD−
PTC誘導体を酸性範囲のpHで切断された酸から抽出
により除去することによって、式IVで表される未反応
のアミドから単離され得、この方法においてL−PTC
誘導体は水溶液中にアンモニウム塩の形で残り次いで水
溶液を乾燥するまで蒸発することによって単離され得
る。さらに、特に、晶出、蒸発またはクロマトグラフィ
ーによる分離が可能である。
【0029】式(II)で表されるこれらのN−アシル
−アミノ酸誘導体のアミダーゼ切断によって、式Vで表
される対応するホスフィンエステル保護L−N−アシル
ホスフィノトリシンが式VIで表される未反応のD−N
−アシルアミノ酸との混合物の形で得られる。
【0030】
【化7】
【0031】酵素的に加水分解されたL−PTC誘導体
Vは、慣用の方法でまたは根本において知られている方
法で、例えば晶出、蒸発、カラムまたはイオン交換クロ
マトグラフィーによって、特に未反応のD−PTC誘導
体を水相(pHは好ましくは9〜11、特に9.5〜1
0.5)から適当な有機溶剤を用いて、好ましくは0〜
10℃の減ぜられた温度で素早く抽出することによっ
て、首尾よく単離され得、その際アミド切断から生じる
L−PTC誘導体はカルボン酸塩の形で水相中に残る。
【0032】D−誘導体を分離した後、L−PTC誘導
体を慣用の方法と同様に、例えば20℃〜溶液の沸点ま
での温度で希鉱酸水を用いて、化学加水分解し、その際
反応時間は1〜24時間である。適当な鉱酸は、例え
ば、ハロゲン化水素酸または硫酸、特に希〜濃塩酸であ
る。
【0033】しかし、有機酸もまたそれぞれの場合に非
常に適している。化学全加水分解により、L−PTCだ
けでなくアシル基R2 に対応するカルボン酸も生じ、そ
の際このカルボン酸を酸性水溶液から蒸発によってまた
は適当な有機溶剤での抽出によって除去できる。
【0034】残るD−PTC誘導体は、酵素加水分解の
副産物から抽出方法、蒸留、晶出またはクロマトグラフ
ィーによって精製され得そして再度D,L−混合物の形
で、場合によりラセミ化後、例えば熱でまたは塩基、例
えばアルコール性溶液中のアルコラートの作用によっ
て、酵素加水分解される。一般に、このような塩基を用
いたラセミ化は特に穏やかな方法である。
【0035】上記酵素は遊離形で、あるいは慣用の方法
または専門家に知られている方法で固定化した後に使用
され得る。問題の基質は溶液または懸濁液の形で水媒体
中で使用される。0.1%〜飽和溶液(その際この方法
は懸濁状態で行なわれる)までの濃度が可能である。水
に溶解しない有機溶剤の添加下での2相混合物中での方
法と同様に、水溶性溶剤、例えばメタノールの添加も、
それぞれの場合に同様に行い得る。
【0036】一般に、酵素切断の際の反応温度は10〜
60℃、好ましくは20〜40℃である。例えば、本方
法は、バッチ式でまたはカラム方法として連続的に行な
われ得る。
【0037】酵素加水分解は好ましくは5〜12のpH
で、特にpH6〜10で行なわれ、その際本方法はそれ
ぞれの場合にカルボン酸エステルまたはカルボキサミド
の非特異的な加水分解を抑えるようにpH5〜7で行な
うこともできる。
【0038】反応の過程は例えばHPLCによって基質
の減量を監視することによって監視され得る。それぞれ
の場合において、特にカルボン酸エステルが切断される
時に、反応の過程は他の簡単な方法によって、例えばp
Hが一定になるまで配量しなければならない塩基の量を
監視することによっても監視され得る。
【0039】酵素切断生成物中のL−化合物含有率は、
化合物をアルカリ性または酸性加水分解してL−PTC
とし、次いで誘導体化した後に、根本において知られて
いる方法で(D. Asward, Analytical Biochemistry 137,
405-409 (1984))、HPLCを用いて、測定され得る。
【0040】式IIで表される出発原料は公知であるか
またはそれ自体公知の方法によって製造され得る(ヨー
ロッパ特許出願第0382114号参照)。式Iで表さ
れる出発材料は、これまで知られておらず、それ故本特
許出願の主題でもある。この化合物の合成は実験部で例
によって記載されている。
【0041】場合により誘導体化されているPTC誘導
体中の術語DまたはLは、カルボキル基に対してα位に
あって場合により保護されているアミノ基に連結してい
る炭素原子上の立体配置を示している。一般に、これら
のD−またはL−PTC誘導体は、R1 保護PTC誘導
体中のリン原子上の付加的なキラル中心のために、純粋
なエナンチオマーではなくジアステレオマー混合物であ
る。
【0042】驚くべきことに、酵素切断には実質的に上
記α−炭素原子上の立体配置だけが重要であることが明
らかとなった。基R1 の加水分解後、リン原子上のキラ
ル中心は、OHとOの間の素早いプロトン交換のために
実質的に失われる。
【0043】D,L−PTC誘導体の分割のためのまた
L−PTCの製造のための本発明による方法は、基質/
生成物混合物の効率的な分離の際に生じる塩が少量であ
ることによって特徴づけられる。酵素分離後に得られる
D−PTC誘導体が望まれない場合には、それは容易に
かつ穏和な条件下で、場合により事前に単離せずにラセ
ミ化され得、従って酵素分離に再使用され得る。
【0044】本発明による方法は好ましくはアミダーゼ
を合成する微生物を用いて行なわれ得る。このような微
生物の例は、エンテロバクター・エロゲネス(DSM9
164)、クレブシエラ・オキシトカ(DSM916
2)、クレブシエラ・トレビサニイ(DSM916
3)、コリネバクテリウム・アクアチカム(Colynebacte
riumaquaticum(DSM9171)、ロドコッカス・ル
ブロペンティンクタス(ATCC21930)、ロドコ
ッカス・ロドクラウス(ATCC33278)、アルス
ロバクターsp.(ATCC31652)およびコリネ
バクテリウムsp.(ATCC31662)である。
【0045】
【発明の効果】本発明によりエステルが保護されたP−
O酸官能基を持ったPTC誘導体を使用する時、特別な
予期されない利点は、PTC誘導体のエナンチオ選択的
切断に市販のアミダーゼさえ使用できることである。一
般に、ホスフィン酸エステルによる加水分解活性の阻
害、またはホスフィン酸エステルの加水分解の副反応さ
え、本方法において観察されず、このことは驚くべきこ
とである。この酵素アミド切断において、エステルの形
でホスフィン酸を保護することは、変換率に正の効果を
及ぼすかまたは、それぞれの場合に、まず第一に酵素に
より基質を受容させる。
【0046】
【実施例】
A)出発原料 例A1 D,L−2−アミノ−4−(1−ブトキシ−(メチル)
ホスフィニル)ブタンアミド(式I:R1 =n−C4
9 ) a)D,L−2−アミノ−4−(1−ブトキシ−(メチ
ル)ホスフィノイル)ブタノニトリル(米国特許第5,
051,525号またはヨーロッパ特許出願第0382
114号と同様に製造) 52.25g(0.200モル)のD,L−2−アセト
キシ−4−(1−ブトキシ−(メチル)ホスフィノイ
ル)ブチロニトリルを30℃で60mlのアンモニア溶
液(25%)に2時間にわたって添加する。
【0047】次いで反応混合物をジクロロメタンを用い
て抽出し、そして抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させそ
してロータリーエバポレーター中で蒸発させる。これに
よって、32.1g(理論量の73.5%)の帯黄色の
油状物が得られ、これは精製することなく次の合成工程
に使用される。
【0048】b)D,L−2−アミノ−4−(1−ブト
キシ−(メチル)ホスフィノイル)ブタンアミド 16.14gのD,L−2−アミノ−4−(1−ブトキ
シ−(メチル)ホスフィノイル)−ブタノニトリル
(0.075モル)を室温で100mlのギ酸中で60
gのHClガスで飽和させる。2時間後、反応混合物を
濃縮し、残留物を水に溶解させ、そして混合物を飽和重
炭酸ナトリウム溶液を用いてpH8にする。次いでこの
溶液を2回ジクロロメタンを用いて洗浄し、次いで水相
をロータリーエバポレーター中で蒸発させ、そして繰り
返しメタノールを用いて煮詰める。メタノール抽出物を
濃縮した後、残った油状物をシリカゲル上でメタノール
/ジクロロメタン(3:7)中でクロマトグラフィーで
分離する。
【0049】これによって14.7g(理論量の83.
1%)のD,L−2−アミノ−4−(1−ブトキシメチ
ル)ホスフィノイル)ブタンアミドが無色の油状物の形
で得られる。
【0050】1H NMR(CDCl3 ):0.94
(t,J=Hz,3H);1.48(d,J=14H
z,3H),1.32〜1.48(m,2H)、1.6
4(m,2H),1.8〜2.1(n,4H)と重複;
2.5(s,NH2 );3.52(t,J=..H
z)、3.96(m,2H);6.38(s,1H);
7.42(g,1H)。21p NMR(D2 ..):6
2.4(s)ppm。
【0051】生物学的例 物質:D,L−2−アミノ−4−(メチル)(n−ブト
キシ)ホスフィノイルブタンアミド=PPT−AM D,L−N−アセチル−4−(メチル)(n−ブトキ
シ)ホスフィノイル−2−アミノブタンアミド=PPT
−Ac 例1:土壌中でのPPT−AMおよびPPT−Acの分
解 種々の源(砂を含んだ、堤防砂利、森林地帯腐食土、牧
草地、庭腐食土、ローム)からの土壌の10g試料を乾
燥させ、スクリーニングしそして1.2mlの2つの試
験物質の中の1つの100mM溶液,pH=7.0で処
理した。バッチを暗がりで室温で14日間インキュベー
ションした。
【0052】分解挙動を分析するために、0.5gの試
料を1、2、4、6、8、12および14日後に採取し
て60℃で2×0.5mlの水を用いて2×30分間抽
出した。合わせた上清をアミノ酸分析計中でニンヒドリ
ンポストカラム誘導体化(Biotronic LC5001)(PPT−
AMの場合)でまたはHPLC(カラム:Aminex HPX-8
7H/溶離液:0.01 H2 SO4 、10%のアセトニ
トリル、または0.1%のトリフルオロアセテート、1
0%のアセトニトリル/溶離:無勾配検出:それぞれ1
95nmおよび210nm1)(PPT−Acの場合)
によって試験した。
【0053】無菌土壌上での対照実験を行なった(20
0℃で4時間のインキュベーション)。両方の試験物質
が微生物活性土壌中で、約1〜2日の半減期で分解され
ることが明らかになった。それぞれの場合において、1
つの代謝生成物が出発材料に対してほぼ等モル比で蓄積
する。しかし、試験化合物のさらなる分解は2週間の実
験時間中で見出されなかった。無菌土壌中で上記両アミ
ドの変換は検出され得なかった。
【0054】例2:PPT−AMまたはPPT−Acを
唯一の窒素源として用いた土壌微生物の増菌培養株(enr
ichment cultures) 例1に記載した土壌の1gのバッチを10mMのNaC
l、10mMのリン酸ナトリウム緩衝液,pH=7.0
で、室温で抽出し、そして上清を次の培地中への接種に
使用した。
【0055】 グルコース 0.2% スクシネート 5mM グリセロール 10mM NH4 Cl 1g/l K2 HPO4 ,pH=7.2 2.5g/l MgSO4 0.06g/l NaCl 0.01g/l 微量元素溶液 1ml/l PPT−AMまたはPPT−Ac 10mM 微量元素溶液: FeSO4 ×7H2 O 1g/l MnSO4 ×H2 O 0.22g/l H3 BO3 0.1g/l Na2 MoO4 ×2H2 O 0.1g/l ZnSO4 ×7H2 O 0.18g/l CuSO4 ×5H2 O 0.16g/l CoCl2 ×6H2 O 0.1g/l 1N HCl 1ml/l これらの培養株の2mlのバッチを28℃で200rp
mで2〜3日間インキュベートしそして、増殖が起こっ
た後、窒素源NH4 Clを段階的に減らしながら(1g
/l ---> 0.5 ---> 0.1g/l ---> 0g/l)
さらに継代した。これにより、いくつかの増菌培養株が
得られ、これらは、唯一の窒素源として、それぞれPP
T−AMおよびPPT−Acを用いて増殖することが可
能である。
【0056】純粋な培養株を得るために、単コロニー
を、適当な寒天培地上にプレーティングした後に増菌培
養株から単離し、次いでこれらの単コロニーを液体培地
中で増殖させ再度寒天プレート上に画線して純度を評価
した。得られた純粋な培養株は次のように同定された: −唯一の窒素源としてPPT−AMおよびPPT−Ac
の利用: エンテロバクター・エロゲネス(DSM寄託番号:DS
M9164) −唯一の窒素源としてPPT−Acの利用: クレブシエラ・オキシトカ(DSM寄託番号:DSM9
162) クブシエラ・トレビサニイ(DSM寄託番号:DSM9
163) コリネバクテリウム・アクアチカム(DSM寄託番号:
DSM9171) 例3:唯一の窒素源としてPPT−AMまたはPPT−
Acの利用に関する他の微生物のスクリーニング 例2に記載した手順を使って、菌株コレクションからの
一連の微生物を、唯一の窒素源として上記両アミドの利
用についてスクリーニングした。次の菌株が、基質とし
て専らPPT−AMを利用できることが見出された: ロドコッカス・ルブロペルティンクタス,ATCC21
930 ロドコッカス・ロドクラウス,ATCC33278 アルスロバクターsp.,ATCC31652 コリネバクテリウムsp.,ATCC31662 例4:分解反応の性質:例2および例3に記載した菌株
の10mlの培養株を例2の最小培地中で唯一の窒素源
として関連のアミド基質を用いて28℃で200rpm
で2〜3日間増殖した。細胞が対数増殖の後期に達した
時に、細胞を遠心分離しそして培養上清をアミノ酸分析
計で(PPT−AM培養株の場合)またはHPLCによ
って(PPT−Ac培養株の場合)例1に概説したよう
に分析した。
【0057】両方のアミド基質で、代謝生成物の形成が
観察され、それは未反応出発化合物に対してほぼ等モル
比である(図1および2参照)。培地中の炭素源の過剰
にもかかわず、ラセミアミドPPT−AMおよびPPT
−Acのさらなる反応は観察されず、このことは分解反
応が立体選択的であることを示唆した。さらに、アンモ
ニアの豊富化が培地上清中で検出され(図1参照)、そ
の際アンモニアは、アミダーゼ反応における生産物とし
て形成された。
【0058】例5:PPT−Ac代謝生成物の同定、お
よびエナンチオマー比の測定: 例4(PPT−Ac)からの培養上清を、凍結乾燥によ
って10倍に濃縮した。それぞれ約10mgの代謝生成
物および未反応の出発化合物をこれらの溶液から次のよ
うに単離した: −PPT−Acおよび代謝生成物M:調製に関するHP
LC,条件は例1を参照、溶離:0.1%のトリフルオ
ロアセテート、10%のアセトニトリル、検出:210
nm。
【0059】単離した物質は凍結乾燥によって濃縮し次
いで質量分析によって分析した。これによって代謝生成
物の分子構造を決定した。この物質は: −M=N−アセチル−4−(メチル)(n−ブトキシ)
ホスフィノイル−2−アミノブタン酸と同定された。
【0060】エナンチオマー純度を調べるために、代謝
生成物および未反応のアミドをHClで加水分解して遊
離ホスフィノトリシン(PPT)とした。得られるPP
T試料のエナンチオマー比を、キラルHPLCによる誘
導体化後に測定した(D. Aswad, Analytical Biochemis
try, 137, 405-409, 1984)。
【0061】結果を菌株エンテロバクター・エロゲネス
(DSM寄託番号:DSM9164)についてここに示
す。 −代謝生成物:L−PPT 95.7% D−PPT 4.3% −未反応のPPT−AM:L−PPT 3.3% D−PPT 96.7% 本明細書中に記載した他の菌株についても同等の結果が
得られた。
【0062】これらの試験から、見出された反応型が、
使用したラセミアミドを立体選択的に加水分解して対応
するL−カルボン酸とし、これはL−特異的アミダーゼ
によって触媒されることがわかった。
【0063】例6:バイオ形質転換(biotransformatio
n) によるPPT−Acのエナンチオ選択的アミド切
断: クレブシエラ・オキシトカ(DSM寄託番号:DSM9
162)をエレンマイエルフラスコ中で例2の培地10
0ml中で28℃で200rpmで2日間唯一の窒素源
として10mMのPPT−Acを用いて培養した。次い
で細胞を500rpmで10分間遠心分離し、50ml
の10mM NaCl、10mM リン酸ナトリウム緩
衝液,pH7.0中で1回洗浄し、そして同一の緩衝液
中に、30mg/mlのD,L−PPT−Acを用いて
c=50mg/mlの濃度で再懸濁した。
【0064】バイオ形質転換バッチ(全容積12ml)
をエレンマイヤーフラスコ中で28℃で200rpmで
15時間インキュベーションし、次いで反応上清をHP
LCで分析した(例1参照)。
【0065】N−アセチル−4−(メチル)(n−ブト
キシ)ホスフィノイル−2−アミノブタン酸の含量は1
4.5mg/mlであった。形成される生成物のエナン
チオマー純度は、図5に示された図に対応していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 唯一の窒素源として10mMのPPT−AM
を含む最小培地中で増殖したエンテロバクター・エロゲ
ネス(DSM寄託番号:DSM9164)の培養上清の
アミノ酸プロフィール(例2参照)。試料は、アミノ酸
分析計,モデルBiotronic LC5001で、ニンヒドリンポス
トカラム誘導体化を用いて分析した。図は、関連ピーク
の保持時間(単位:分)を示している。 51.287分=2−アミノ−4−(メチル)(n−ブ
トキシ)−ホスフィノイルブタン酸 91.254分=アンモニア 107.691分=PPT−AM 他のピークは、測定装置の内部ピークである。
【図2】 唯一の窒素源として10mMのPPT−Ac
を含む最小培地中で増殖したエンテロバクター・エロゲ
ネス(DSM寄託番号:DSM9164)の培養上清の
HPLCプロフィール(例2参照)。試料は、Aminex H
PX-87Hカラム、0.1%のトリフルオロアセテート、1
0%のアセトニトリルでの無勾配溶離、検出:210n
mを用いて分析した。M2=N−アセチル−4−(メチ
ル)(n−ブトキシ)−ホスフィノイル−2−アミノブ
タン酸。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)および(II) 【化1】 〔式中R1 は枝分かれしていないまたは枝分かれした
    (C1 〜C20)−アルキル──これは置換されていない
    か、あるいは1個またはそれ以上のハロゲン基、例えば
    フッ素、塩素、臭素またはヨウ素によって置換されてい
    るか、あるいは(C1 〜C8 )−アルコキシによって一
    置換または多置換されている──であるか、または(C
    3 〜C8 )−シクロアルキル──これは(C1 〜C4
    −アルキル、(C 1 〜C4 )−アルコキシおよびハロゲ
    ンからなる群から選択される1個またはそれ以上の基に
    よって置換されていることができる──であるか、また
    は(C3 〜C10)−アルケニル、(C3 〜C10)−アル
    キニルまたはベンジルであり、そしてR2 はホルミル、
    枝分かれしていないまたは枝分かれした(C1 〜C20
    −アルキルカルボニル──これは置換されていないかま
    たはアルキル部分でヒドロキシル、ハロゲン、(C1
    4 )−アルコキシ、(C1 〜C4 )−アルキルチオお
    よびフェニル{これは(C1 〜C12)−アルキル、(C
    1 〜C12)−アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびCF
    3 からなる群から選択される3個までの基によって置換
    されていることができる}からなる群から選択される1
    個またはそれ以上の基によって置換されている──であ
    るか、またはベンゾイルまたは、(C1〜C12)−アル
    キル、(C1 〜C12)−アルコキシ、ハロゲン、ニトロ
    およびCF3 からなる群から選択される1〜3個の基に
    よって置換されているベンゾイルである。〕で表される
    D−およびL−PTC誘導体の混合物を水媒体または水
    −有機媒体中で加水分解活性酵素で処理することを特徴
    とする、PTC誘導体の酵素分離方法。
  2. 【請求項2】 選択的に作用するL−アミノ酸アミド−
    切断酵素またはこの酵素を合成する微生物が使用され
    る、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 エンテロバクター・エロゲネス(DSM
    9164)、クレブシエラ・オキシトカ(DSM916
    2)、クレブシエラ・トレビサニイ(DSM916
    3)、コリネバクテリウム・アクアチカム(Colynebacte
    rium aquaticum)(DSM9171)、ロドコッカス・ル
    ブロペンティンクタス(ATCC21930)、ロドコ
    ッカス・ロドクラウス(ATCC33278)、アルス
    ロバクターsp.(ATCC31652)およびコリネ
    バクテリウムsp.(ATCC31662)からなる群
    から選択される少なくとも1種の微生物が使用される、
    請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 式(I)または(II)で表されるラセ
    ミアミノ酸アミド誘導体、またはL形が富化されたアミ
    ノ酸アミド誘導体が使用される、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 反応が、D−アミノ酸アミドラセマーゼ
    の存在下に行なわれる、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 R1 が枝分かれしていないまたは枝分か
    れした(C1 〜C10)−アルキルまたは、ハロゲン、例
    えばフッ素、塩素によってもしくは(C1 〜C4 )−ア
    ルコキシによって置換されている(C1 〜C10)−アル
    キルであるか、または(C5 〜C6 )−シクロアルキル
    であり、そしてR2 が水素、ホルミル、枝分かれしてい
    ないまたは枝分かれした(C1 〜C10)−アルキルカル
    ボニル──これは置換されていないかまたはアルキル部
    分がヒドロキシル、ハロゲン、(C1 〜C4 )−アルコ
    キシ、(C1 〜C4 )−アルキルチオ、フェニルまた
    は、(C1 〜C4 )−アルキル、(C1 〜C4 )−アル
    コキシおよびハロゲンからなる群から選択される1〜3
    個の基によって置換されているフェニルによって置換さ
    れている──であるか、またはベンゾイルまたは、C1
    〜C4 −アルキル、C1 〜C4 −アルコキシおよびハロ
    ゲンからなる群から選択される1〜3個の基によって置
    換されているベンゾイルである、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 R1 が枝分かれしていないまたは枝分か
    れした(C1 〜C10)−アルキルであり、そしてR2
    水素、(C1 〜C10)−アルキルカルボニル──これは
    フェニルによってまたは一置換〜三置換されているフェ
    ニル{その1〜3個の置換基は(C1 〜C4 )−アルキ
    ル、(C1 〜C4 )−アルコキシおよびハロゲンから選
    択される}によって置換されている──、好ましくはフ
    ェナセチルであるか、またはベンゾイルである、請求項
    1記載の方法。
  8. 【請求項8】 (C1 〜C6 )−アルキルが、メチル、
    エチル、1−プロピルまたは2−プロピル、n−、i
    −、t−または2−ブチル、3−メチル−ブト−2−イ
    ル、n−、i−、t−、2−または3−ペンチル、n−
    ヘキシルあるいは立体異性ヘキシル基である、請求項1
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 ハロゲンが、フッ素、塩素、臭素または
    ヨウ素、好ましくはフッ素または塩素、特に塩素であ
    る、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の式(II)で表される
    化合物。
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