JP3934792B2 - 現像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体に形成された静電潜像を着色剤であるトナーにて可視像化してなる現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタなどの電子写真方式を採用してなる画像形成装置においては、像担持体である感光体表面に静電潜像を形成し、これを可視像化するために着色剤であるトナー等の現像剤を感光体側へと供給し、トナーを付着させるようにしてなる現像装置が備えられている。
【0003】
上記現像装置にて、上記感光体に形成された静電潜像を現像し、その現像されたトナー像は、転写材であるシート等に転写されている。そして、転写後、上記感光体表面には、転写しきれなかった一部のトナーが残留する。この残留する不要トナーは、次の画像形成を繰り返し行うためにも感光体表面から除去される。そのため、転写後には感光体表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置が設けられており、該クリーニング装置において除去された不要トナーがクリーニング装置内の収容部に収容される。
【0004】
そこで、現像装置としては、トナー及び磁性キャリアからなる現像剤を磁力を利用して上記感光体と対応する現像領域へと搬送する現像ローラを備え、現像後には現像剤を現像槽内へと回収するようにしている。そのため、現像を安定させるためには、回収された現像剤は、一旦現像ローラより分離し、新しい現像剤を現像ローラに供給するようにしている。これにより、現像を安定させ、常に良質の可視像を得るようにしている。
【0005】
上記現像ローラより現像後に回収されてくる現像剤を分離するために、現像ローラを構成する非磁性の円筒形のスーリブ内に設けられたマグネットの磁極を奇数極としている。そして、現像後の現像剤を分離する領域において、隣接する磁極が同極になるようにしている。これにより、現像剤が現像ローラから自然に、分離する構成となっている。
【0006】
上述した構成の現像装置は、像担持体である感光体に対して、現像ローラが対向しており、感光体に成されている静電潜像を可視像化する。該現像装置の構成は、例えば図15に概略構成を示している。この図15において、トナー及び磁性キャリアからなる現像剤を収容してなる現像槽101の感光体(図示せず)と対向する開口部に対応させて現像ローラ102を回転可能に設けている。該現像ローラ102は、上記現像槽101の開口部より一部が露出し、図示しない感光体と一定の間隔(現像ギャップ)を介して配置される。
【0007】
この現像ローラ102は外周表面に非磁性体からなる円筒形状の回転スリーブ102aと、このスリーブ内に奇数の磁極からなるマグネットローラ102bとを備えて構成されている。マグネットローラ102bは、特に磁極N1が現像の主極となっており、この磁極N1が感光体と一定の間隔を隔てて配置される。
【0008】
上記マグネットローラ102bの磁極S2とS3の間では磁力による現像剤の吸着が作用しない。そのため、スリーブ102a表面から現像剤が剥がれる。その位置には、対向して撹拌ローラ103が配置されている。この撹拌ローラ103は、現像剤を撹拌し、これをマグネットローラ102bの汲み上げ磁極S3の位置へと撹拌後の現像剤を供給する。そのため、現像剤がスリーブ102a表面に吸着され該スリーブ102aの回転により搬送される。
【0009】
スリーブ102aは矢印方向に回転されることで、マグネットローラ102bの磁力により現像剤を表面に吸着した状態で搬送する。特にマグネットローラ102bの磁極S3に汲み上げられた現像剤をさらに搬送磁極N2とS1とで現像剤を吸着し搬送できるようにしている。そして、磁極N2とS1との間には、現像剤のスリーブ102aへの付着量を規制するドクター104がスリーブ102aと対向して配置され、現像磁極N1に至って現像剤が補立ち(磁気ブラシとなり)回転する感光体表面を摺擦させることで現像が行われる。
【0010】
現像ローラ102の感光体と対向する反対側には、補給されるトナーを現像ローラ102の回転軸方向へと搬送しながら、撹拌ローラ103側へと順次トナー供給する2本の搬送スクリューローラ105,106を設けている。この搬送スクリューローラ105,106は、現像ローラ102、撹拌ローラ103と水平方向に並設されている。
【0011】
搬送スクリューローラ105,106は、図16に示すようにスクリューの方向が同一となった2本が平行に互いに逆方向に回転駆動されるようになっている。一端部に対向配置されているトナー補給口107よりトナー補給Pされる。この補給トナーは、搬送スクリューローラ105にて矢印方向(図16において左方向)に搬送され、撹拌ローラ103側と対向する搬送スクリューローラ106にて撹拌ローラ103側へと順次供給される。
【0012】
以上のような現像装置の構成は、例えば特開平2−64583号公報等に記載されている。このような現像装置は、高さ方向の嵩が非常に小さくでき、よって薄型化に非常に有効である。これは、カラー画像を形成する時に、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、さらにブラックのトナーを収容した現像装置を感光体に対向させそれぞれを重ねるように配置する場合において非常に有効である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように図15及び図16に示す現像装置においては、現像剤の撹拌を行う撹拌ローラ103、現像ローラ102、トナー供給のための搬送スクリューローラ105,106等を水平方向に設けることで、現像装置を薄型化できる点で有効である。
【0014】
しかし、近年では、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置は、デジタル化が急速に進み、さらにカラー化が急激に進んでいる状況である。特にカラー画像形成装置は、種々の画像形成方法が提案されている。
【0015】
一般的には、感光体の周りに上述したように4個の現像装置を上下方向に並置し、4回の現像を繰り返しカラー画像を形成するものがある。そのため、配置スペース等を考えると、図15に示すような構造の現像装置を4個設ける場合、上下方向に嵩張るのを防止できる。しかし、このようなカラー画像形成方法では、4回の現像を個別に行う必要があり、コピー速度が遅くなる。
【0016】
そこで、4個の感光体を並列に配置し、それぞれに異なる色のトナー画像を形成し、これを一つのシート又は中間転写体に転写しカラー画像を形成するタンデム方式のカラー画像形成方法がある。これによれば、同時に4色のトナー像を形成でき、4倍ものコピー速度を得ることができる点で非常に有利なカラー画像形成方法と言える。
【0017】
しかしながら、タンデム方式を採用したカラー画像形成においては、各色のトナー画像を形成する感光体を並設し、それぞれにトナー画像形成のプロセス手段を必要とする。そのプロセス手段の一つである現像装置が、図15に示すような構造のものであれば、並設した時に水平方向に長くなる。特にタンデム方式においては、各感光体の間隔を短くし、シートの搬送距離等を短くすることでコピー速度を速くすることが望まれる。この点、図15に示す構造の現像装置を設けると、上述した要望を満たせなくなる。
【0018】
また、図15に示す現像装置においては、撹拌ローラ103が1個のみであり、補給されたトナーを現像剤と混合し、撹拌する効率が劣る。そのため、高速処理の現像装置には対応できなくなる。したがって、撹拌ローラ103を複数個並設することが考えられる。しかし、このようにすれば、さらに水平方向の長さ、つまり現像装置の幅がさらに大きくなる。
【0019】
そこで、本発明は、現像装置の本来の特性を損なうことなく、現像装置の幅、つまり水平方向の幅をコンパクトにすることを第1の目的とする。
【0020】
また本発明の目的は、カラー画像形成装置のタンデム方式に最適な現像装置を提供するものであって、横方向に現像装置が並設される時に、その横方向が長くならないように現像装置を構成することにある。
【0021】
さらに、本発明の目的は、高速処理に対応できるように現像剤の撹拌等をより効率よく行い、また合わせて現像剤の循環を効率よく行い、かつ現像剤の流動性をよくして滞留等をなくし、安定した現像を可能にできる現像装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
【0023】
このように構成することで、規制部材にて規制された現像剤が上部の撹拌室側に送られ搬送手段にて撹拌されながら搬送される。そして、撹拌された後の現像剤は戻し口から現像ローラが配置された下部の現像室側へと戻される。これにより現像室から撹拌室、そして現像室側へと規制された現像剤が循環搬送され、十分なる撹拌が行われる。そのため、トナー補給された時にトナーが十分に現像剤と混合、撹拌され均一濃度の状態で現像が行われ、よって良好なる現像を行える。また、上部に撹拌室が存在するため、横方向における幅がコンパクトになる。
【0032】
上述した基本構成における現像装置に対し、現像剤の循環、供給をさらに安定させるための目的を達成する本発明は、トナー及びキャリアからなる現像剤を、磁気的に吸着して搬送する現像ローラを現像槽に備えた現像装置において、
上記現像ローラへと現像剤を攪拌し供給する一つの攪拌ローラを備え、該攪拌ローラ及び現像ローラを備えた現像室と、上記現像ローラ及び攪拌ローラの上部で上記現像室上部に区分して設けられ、現像剤を搬送し、攪拌する搬送手段を備えてなる攪拌室とに上記現像槽を2分してなり、
上記現像ローラに吸着される現像剤の量を該現像ローラと対向配置された規制部材にて規制し、該規制された現像剤を上記攪拌室へと送り込む取り入れ口を形成すると共に、上記攪拌室側に送り込まれた現像剤を、搬送し、攪拌した後、上記現像室側へと戻す戻し口を設け、
上記戻し口に対応して設けられ、該戻し口を介して戻される現像剤の量を規制すると共に、上記現像室側の現像ローラと対向するように設けられた上記一つの攪拌ローラの現像ローラと対向する部分と反対の現像槽側へと現像剤を戻すようにしてなる戻し量規制板を設け、
上記戻し量規制板は、
傾斜状に設けると共に、先端位置が攪拌ローラの最上位置(上死点)よりも下部の位置に上記攪拌ローラに近接させて設けられ、
該先端位置は、攪拌ローラの回転する円周の接線方向に伸延させて、攪拌ローラと現像室の側壁との間に設けられ、
上記攪拌室側の搬送手段と上記現像室側の攪拌ローラとが該戻し口を挟んで対向し、対向する間隔mを、該搬送手段の径と該攪拌ローラの径との和の1/2以下に設定しておき
上記攪拌ローラは、上記戻し量規制板によって案内される現像剤を、上記現像室の側壁との間から底面を通って上記現像ローラに至るように送込むことを特徴とする現像装置である。
【0033】
このように構成すれば、現像剤が現像室及び撹拌室を循環されなが撹拌される。この時、現像剤は重力等の関係からして戻し口より自然に落下し、現像室側へと戻される。そのため、取り入れ口及び戻し口の大きさ等を考慮することで、その量を両者において同等にし、現像室側の現像剤の量が過剰にならないようにすることができる。しかし、そのように配慮しない場合には、どうしても現像室側へと戻される現像剤の量が増し、過剰状態になることが考えられる。
【0034】
しかし、戻し量を規制する戻し量規制板を設けることで、非常に簡単な手段、及び構成によりその量を安定させることができ、現像室側の現像剤の量を過剰状態にすることなく、かつ不足状態ともならず、安定した循環、及び搬送(供給)を可能にできる。これにより、現像剤の流れが良好になり、滞留による現像不良や撹拌不足による濃度不均一の画質低下等を防止できる。しかも、現像装置は現像剤を循環、搬送するために上部に撹拌室を設けているため、現像装置全体が大きくならず、画像形成装置に設けて該装置の小型化を可能にできる。
【0035】
また、上述したように構成された現像装置において、上記戻し量規制板は、先端位置が撹拌ローラの最上位置(上死点)よりも下部の位置になるように設けるようにしている。このようにすれば、撹拌室から戻される現像剤は撹拌ローラの現像ローラと対向する部分と反対側に戻され、直接現像ローラ側へと送り込まれることはなく、現像剤の戻し量が適当に規制され、現像室内の現像剤の量を適正状態に保つことができる。
【0036】
つまり、現像剤が現像ローラ側へと直接送られないため、撹拌ローラにて現像剤を供給する分が戻し口を介して撹拌室側から戻される。また、戻し量規制板先端が、撹拌ローラの最上位置よりも下部に存在するため、撹拌ローラの最上位置付近は現像剤より突出した状態になる。これは、現像室内の一部に空間領域が確保され、現像剤が現像室内で過剰になることはなく、この空間領域に撹拌ローラの最上位置部分が突出、すなわち露出する状態となる。よって、撹拌ローラを回転させるための駆動トルクが増大し、現像剤に多大なストレスを加えることもなくなり、帯電性についても安定する。このように、現像剤の循環、搬送が良好に行え、一部で現像剤の滞留等が生じることもなくなる。
【0037】
さらに、上述したように構成された現像装置において、上記戻し量規制板の先端部分を、撹拌ローラの回転する円周の接線方向に延伸させて設けるようにすれば、戻された現像剤が撹拌ローラの回転により即座に取り込まれ撹拌し、現像ローラへと供給できる。そのため、戻された現像剤にて戻し口を塞ぎ、現像剤の循環、流動性が阻害されることなく、より効率よく現像剤の循環、搬送を行えるようになる。
【0038】
さらに、上述した構成による現像装置において、上記戻し口と対向する現像室側に戻された現像剤を撹拌し現像ローラへと供給する撹拌手段を設け、撹拌室側の搬送手段と現像室側の撹拌手段とが該戻し口を挟んで対向し、対向する間隔mを、撹拌室側の搬送手段の径と現像室側の撹拌手段の径の和の1/2以下に設定したことで、戻し口より戻される現像剤は、重力による移動だけでなく、現像室側の撹拌手段による移送能力の援助を受ける。これにより、戻される現像剤が戻し口付近に溜まることなく、迅速に現像室側へと移送され、撹拌後に現像に寄与される。このため、規制された現像剤が撹拌室へと送られ、効率よく現像室側へと戻されるため、現像室側の現像剤の量も定量に保たれ、トナー濃度検出が安定するだけでなく、定量の現像剤にて安定した現像を行える。
なお、上述した戻し量規制板は、その材質としては当然現像ローラの磁力により磁化されるのを避けるために非磁性であることが重要である。つまり磁化されると現像剤がその位置で拘束され、循環、搬送が阻害される。また、戻し量規制板は、弾性部材にて構成することで、現像剤の量が突発的にまたは一時的に増大したような場合には、変形によりそれを吸収し、現像剤の量を平滑化でき、安定した循環、搬送を可能にできる。
また本発明で、上記戻し量規制板は、弾性部材によって形成され、上記戻し口から戻される現像剤の戻し量が増大すると、上記現像ローラ側に撓み得ることを特徴とする。
本発明に従えば、突発的に、または一時的に現像剤の戻り量が増大するような場合には、戻し量規制板が撓んで、増大した現像剤を現像室側へと取り込み、平滑化した状態で循環、搬送することができる。
また本発明で、上記攪拌室には、上記搬送手段が上記現像剤を搬送する経路の上流側に、上記トナーを上方から補給する補給口が設けられ
上記現像室の底面には、トナーの濃度を検出するトナー濃度センサが設けられることを特徴とする。
本発明に従えば、トナーと現像剤との攪拌を十分に行うことができる現像装置をコンパクトに構成し、タンデム方式のカラー画像形成装置もコンパクトに実現することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態について図面に従って詳細に説明する。本発明の現像装置における第1の実施形態については、図1及び図2に示す図に従って説明する。特に本発明の現像装置においては、タンデム方式に適用して最適なものとして説明するが、タンデム方式に限定されるものではなく、像担持体である感光体に形成される潜像を現像する画像形成装置において、その画像形成装置において横方向、つまり幅をコンパクトにでき、現像剤の撹拌を効率よく行い、高速処理に対応できるようにした点にある。
【0040】
まず、図1及び図2を参照して現像装置を説明する前に、画像形成装置の概略の構造について図9を参照して簡単に説明する。
【0041】
画像形成装置90本体のほぼ中央部には、画像形成動作時に回転駆動されるドラム形状に形成された像担持体としての役割を担う感光体91が設けられている。この感光体91の周囲に対向するようにトナー画像形成を行う各種プロセス手段が配置されている。
【0042】
上記各種プロセス手段は、まず感光体表面を均一に帯電する帯電器92、画像に応じた光による像を照射する光学系(像露光装置)93、該光学系により露光されたことで感光体91表面に形成された静電潜像を可視像化するための本発明にかかる現像装置1、現像された像(トナー像)を適宜搬送されてくるシート状の用紙や中間転写体に転写する転写器94、転写後のシートを感光体より剥離する剥離部材(除電部材)95、転写後に感光体表面に転写されなかった残留現像剤(トナー)を除去するクリーニング装置96、及び感光体表面に残る帯電電荷を除去する除電器97が、この順序で感光体の回転方向に配置されている。
【0043】
この場合、カラー画像を形成する画像形成装置において、タイデンム方式によるものは、上述した感光体の周囲にトナー像を形成するための各種プロセス手段が設けられており、使用する色のトナーが異なる現像装置1がそれぞれに対向配置されている。他のプロセス手段は同一である。そして、各色により形成されたトナー像は、例えば中間転写体に一旦重ねられて転写された後、1枚のシート上に一度に転写される。あるいは、シートを搬送ベルト上に吸着し、上述した各感光体と対向する転写位置を通過させることで4色のトナー像を順次重ねて転写していく。
【0044】
図9の装置においては、上記シートは、例えばトレイ又はカセット98に多量に収容されており、該収容されたシートが給送手段98aにて1枚給紙され、上述した転写位置へと送り込まれる。この転写後のシートは、感光体91より分離され、定着装置99へと送り込まれる。
【0045】
定着装置99は、シート上に転写された未定着のトナー像を永久像として定着させるものであって、トナー像と対向する面が、トナーを溶融し、定着させる温度に加熱されたヒートローラからなり、該ヒートローラに対して加圧され用紙をヒートローラ側へと密着させる加圧ローラ等を設けて構成している。この定着装置99を通過したシートは、その表面にトナー画像が形成されており、画像形成装置外へと排出ローラ(図示せず)を介して排出処理される。
【0046】
また、シートは、上述したカセット98からの給紙だけでなく、画像形成装置90本体の下部に装着可能に給紙カセットを備える給紙ユニットが必要に応じて設けられており、該給紙ユニットからシートは搬送経路を介して転写位置へと送り込まれる。また、任意のサイズのシートを適宜給紙するために、手差し給紙部が設けられている。
【0047】
一方、感光体91表面を露光するための光学系92は、図に示すように例えば、透明ガラスからなる原稿台92a上に載置され原稿を照明するランプを含む照明装置92b及び原稿からの反射光を必要な位置へと反射する第1ミラー92cを備えた第1走査手段と、第1ミラー92cからの反射光を感光体91上に結像するためのレンズへと導くための第2,第3ミラー92d,92eを支持した第2走査手段と、上記結像用レンズ92fと、レンズ92fを通過する反射光を感光体91へと導くための光路長等を調整する一対の固定ミラー92g,92hと、最終的に感光体91へと反射光を照射する固定ミラー92iと、から構成されている。
【0048】
次に本発明の現像装置の基本構成について図面を参照して説明する。
【0049】
本発明の基本構成
本発明における現像装置1は、図9に示すように感光体91表面に形成された静電潜像を可視像化するために着色剤であるトナーを含む現像剤を収容している。この現像装置1について、図1を参照して以下に説明する。
【0050】
図1において、現像装置1は、現像剤を収容する容器構成の現像槽2内に回転可能に現像ローラ3、現像剤を搬送又は(及び)撹拌する撹拌ローラ4が備えられており、現像槽2の上部、特に現像ローラ3と撹拌ローラ4との上部にトナー供給及び現像剤の循環供給を行うためのスクリュー構成の撹拌スクリューローラ5及び6を並設して構成している。
【0051】
現像ローラ3は、円筒形状の非磁性体スリーブ3a、該スリーブ3a内に設けられ5磁極構成の奇数磁極からなるマブネットローラ3bを設けて構成されている。マブネットローラ3bは、その磁極N1が現像極であって、該磁極N1が感光体91と対向する現像位置に配置されるように固定されている。そして、その外周を覆うように設けられたスリーブ3aが矢印方向に回転され、マブネットローラ3bの磁力により現像剤を表面に吸着し搬送し、現像後の現像剤を現像槽2へと回収するようにしている。
【0052】
上記現像剤は、例えばトナー及び磁性キヤリアからなる2成分系のもの、トナー自身が磁性を有する1成分系のもの等がある。そのため、現像剤は、マグネットロール3bの磁力により非磁性スリーブ3a表面に吸着される。吸着された現像剤は、感光体と対向する現像位置へと搬送される前に、その吸着量が一定になるように規制部材(ドクター)7にて一部が除去される。つまり、規制部材7は、一端側が現像槽2等に取り付けられたフレーム8に固定され、他端がスリーブ3aと一定の隙間(間隔)を隔てて配置されている。従って、この規制部材7を摺り抜ける現像剤は、スリーブ3aに吸着される量が一定量に規制される。
【0053】
撹拌ローラ4は、その構造を、例えば図16の従来例において説明したように回転軸に楕円形状の撹拌羽根を等間隔に所定の角度傾斜させて設けられている。また、このような構成でなく、トナー搬送ローラのようなスパイラル(スクリュー)形状の羽根を有するような構造の撹拌ローラ4であってもよい。
【0054】
また、撹拌ローラ4は、図3に示すように構成したものでもよい。該図3において、楕円形状の多数の羽根(鍔)4aを所定の傾斜角度で軸4bに固定して撹拌ローラ4が構成されている。羽根4aには図3(a)に示すように一部に現像剤の軸方向への搬送を可能にする通過部となる切り欠き4cが形成されている。そして、各羽根4aの間には軸4bに固定された供給片4dを設けている。これにより現像剤を現像ローラ3側、また回収されてきた現像剤を現像ローラ3とは反対側への送り込み、撹拌を行うことができる。
【0055】
この撹拌ローラ4は、図1において矢印方向に回転駆動されており、楕円形状の羽根4aにて軸方向へと現像剤を搬送、そして撹拌を行う。さらに、供給片4dにて軸4b方向と直交する方向へと現像剤を搬送及び撹拌するようにしている。このようにして撹拌ローラ4にて撹拌、搬送された現像槽2内の現像剤が、現像ローラ3へと供給される。この場合、現像ローラ3側ではマブネットローラ3bの磁極S3にて現像剤が汲み上げられる。
【0056】
現像剤は、上述したように回転される現像ローラ3のスリーブ3a表面に吸着され、マブネットローラ3bの磁極N2とS1とに間に対向配置されている規制部材7にて余分なものが除去される。そして、決められた量の現像剤がスリーブ3aに吸着された状態で磁極S1を経て現像磁極N1の位置へと至る。この位置では、現像剤がブラシ状に穂立ち、対向する感光体表面に摺擦される。これにより、感光体表面に形成された静電潜像に応じてトナーが付着し、トナー像として現像される。
【0057】
現像に寄与された後の現像剤は、スリーブ3aの回転により、マネットローラ3bの磁極S2との協同により現像槽2内へと回収される。そして、マネットローラ3bの磁極S2とS3の間の磁力関係において、現像剤がスリーブ3aより分離し、撹拌ローラ4の図3に示したような供給片4dにて現像ローラ3側と反対側へと取り込まれ、次の現像に備えて十分に撹拌された後、上述したように現像ローラ3へと供給される。このようにして現像に寄与された現像剤は現像位置から回収され、循環供給され、現像に再度寄与する。
【0058】
そこで、本発明においては、現像位置へと現像剤が搬送される途中で、その現像剤のスリーブ3aへの付着量を規制する規制部材7にて除去された現像剤が、撹拌ローラ4側へと戻される。この現像剤を戻すための構成は、図1に示すように、規制部材7に対応させて現像槽2内を上下に区分するようにしている。つまり、現像ローラ3と撹拌ローラ4を現像室とし、上述した撹拌スクリューローラ5,6を備えた領域を撹拌室として、2分してなる現像槽区切片2aを設けて上下に区分している。
【0059】
この区切片2aの先端と、規制部材7と対向する部分(間隔)は、現像ローラ3の軸方向全長において取り入れ口9となっている。従って、規制部材7にて規制された余分な現像剤は、取り入れ口9より区切片2a上に送り込まれる。
【0060】
上記現像槽区切片2aには、補給されるトナーと取り入れ口9より送り込まれてくる現像剤を混合し、搬送しながら撹拌するスクリューローラ5及び6が設けられている。このスクリューローラ5及び6は、その軸部分が図2に示すように現像槽2の両側壁に軸受10を介して回転可能に軸支されている。
【0061】
一方のスクリューローラ5は、取り入れ口9と対向する側に設けられており、図2において現像剤及びトナー補給口15から補給されるトナーを矢印方向へと現像剤と混合しながら搬送すると同時に撹拌を行う。このスクリューローラ5と並設されたスクリューローラ6は、スクリュー形状の羽根を同一方向にし、回転方向を逆にしている。そのため、現像剤及びトナーの搬送方向はスクリューローラ5による搬送方向と逆になる。
【0062】
なお、上記トナー補給口15には、図9に示すように現像装置1に対して着脱可能にトナー補給装置16が設けられている。トナー補給装置16には、上記トナー補給口15と連通する供給口が対応するように設けられており、該供給口には補給手段が設けられている。そのため、必要時に、トナー補給装置16からトナーが上記トナー補給口15を介して、撹拌室に設けられているスクリューローラ5側に補給される。
【0063】
また、上記撹拌室に設けられているスクリューローラ5及び6との間には、現像剤等が互いに相手側へと搬送されないように現像剤の軸と直交する方向の搬送を邪魔(遮蔽)する邪魔板11が設けられている。この邪魔板11は、現像槽区切片2aに一体的に形成されたものであって、両端部及び中央部付近にそれぞれ通過口12を設けている。そして、端部の通過口12a,12bは、スクリューローラ5及び6にて搬送された現像剤等を矢印方向に沿って相手側に送り込むための開口であり、中央部付近の通過口12cは、互いの方向より現像剤等を送り込むようになっている。
【0064】
取り入れ口9より送り込まれてくる現像剤は、まずスクリューローラ5にて一方の端部側へと搬送される。その途中で一部の現像剤が通過口12cを介してスクリューローラ6へと送り込まれる。そして、現像剤が通過口12aと対向する位置まで搬送されると、スクリューの形状が端部で逆になているため、現像剤がスクリューローラ6側へと送り込まれる。その現像剤はスクリューローラ6にて反対側の端部へと搬送され、端部の通過口12bの位置で、スクリューローラ5側へと送り込まれる。
【0065】
上述したスクリューローラ5及び6にて現像剤が搬送されるが、特にスクリューローラ6にて搬送される途中で、現像剤は撹拌ローラ4側へと落下し戻される。そのため、現像槽2の区切片2aには、スクリューローラ6と対向する下部よりやや上めに形成された戻し口13(図1参照)が形成されている。この戻し口13は、取り入れ口9と同様に、回転軸方向に全域に上記区切片2aに形成されている。
【0066】
従って、スクリューローラ5に搬送された現像剤がスクリューローラ6に受け渡されると、その現像剤はスクリューローラ6にて反対方向に搬送される途中で部分的に徐々に撹拌ローラ4へと落下し、戻される。
【0067】
一方、現像槽2の撹拌ローラ4と対向する底面には、現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度センサ14が設けられている。該トナー濃度センサ14は、例えば透磁率センサであり、現像剤中のトナー量が少なくなれば、透磁率が大きくなるため、出力が大きくなり、トナー不足を検出するようになっている。
【0068】
このトナー濃度センサ14にてトナー不足を検出すると、新たにトナー補給装置16内のトナーがトナー補給口15より図1においてP方向に補給され、トナー不足を解消するようにしている。そのために、現像装置1の上部には、トナー補給を行う上述したトナー補給装置16設けられている。このトナー補給装置16は、現像装置1の一端部側に設けられたトナー補給口15と連結する供給口を設けており、トナーを補給口15を介して行うようにしている。このトナー補給口15は、図2に示すようにスクリューローラ5の一端部、特に軸方向へと搬送する時のほぼ開始位置に対向するように設けられている。
【0069】
以上のような構成において、現像装置1が感光体91に形成された静電潜像を現像するために、動作を開始すれば、スリーブ3aが回転される。そして、スリーブ3a上に吸着された現像剤が、規制部材7にて規制され現像に寄与される以外の余分な現像剤は、スリーブ3aの回転により順次搬送されてくる新たな搬送される現像剤に押されて、取り入れ口9を介して区切片2a上のスクリューローラ5側の撹拌室側へと送り込まれる。
【0070】
この時、現像剤のトナー濃度が低下しておれば、トナー濃度センサ14がその状態を検出する。この検出に応答してトナー補給装置側よりトナーが補給口15を介して補給Pされる。このトナー補給と共に上述したように規制部材7にて規制された余分な現像剤がスクリューローラ5にて搬送される時に、補給されたトナーは現像剤と混合及び撹拌されながら搬送される。このトナーはスクリューローラ5の回転軸方向へと搬送される。そして、一方の端部へと送られた現像剤は、図2においてスクリューローラ6側に送られ、該スクリューローラ6にて反対方向へと搬送される。
【0071】
上述したスクリューローラ6による搬送の途中に現像剤は、戻し口13を介して順次撹拌ローラ4側に戻される。戻された現像剤はトナー補給されている場合、補給トナーと十分に撹拌されており、さらに撹拌ローラ4にて撹拌されることになる。この現像剤が現像ローラ3へと供給され現像に寄与される。
【0072】
一方、現像剤は現像に寄与されることで現像位置から現像槽2へと回収され撹拌ローラ4にて撹拌後に現像ローラ3へと供給される。また、現像に寄与されることなく規制部材7にて除去された現像剤は、上部のトナー補給される領域の撹拌室側のスクリューローラ5へと送られ、該スクリューローラ5の搬送と同時に補給されるトナーとの混合及び撹拌が十分に行われ、次にスクリューローラ6へと送られることで、該スクリューローラ6の搬送により撹拌ローラ4側へと順次戻される。この時、現像に寄与された後の現像剤とも合わせて撹拌され現像ローラ3へと供給されることになる。
【0073】
ここで、現像ローラ3及び撹拌ローラ4が設けられている領域を現像室、スクリューローラ5及び6を設けている上部領域を撹拌室とすれば、現像剤は現像室のみで循環されることなく、トナー補給を行う領域となる撹拌室を含めて循環される。そのため、従来技術として説明した図15に示すような構成の現像装置による現像剤の循環に比べて、現像剤の撹拌が十分に行われると同時に、補給されるトナーと現像剤との混合及び撹拌作用が十分に行われた状態で撹拌ローラ4へと供給、つまり戻される。
【0074】
しかし、従来の現像装置においては、図15に示すように補給されるトナーは撹拌ローラ103にて現像剤と混合及び撹拌されるため、混合及び撹拌が十分に行われず、トナー濃度が不安定になる。また、規制部材104にて除去された現像剤は、撹拌ローラ103との間でのみで循環されるため、現像室内で現像剤の滞留が長くなりトナー濃度が不安定になりがちとなる。
【0075】
その結果としては、本発明によれば、トナーと現像剤との撹拌が十分に行われ、トナーの帯電状態が安定するため、画質不良等が生じることはなくなる。この点、図15に示す従来の現像装置によれば、現像を行っている時にトナー補給されると、十分にトナーが現像剤と混合、撹拌されず、帯電状態が安定しなくなる。そのため、カブリ等が生じ、画質の劣化が生じる。よって、本発明の現像装置によれば、補給されるトナーを現像剤と混合し、撹拌することが効率よくスムースに行われるため、高速処理に対応できる。
【0076】
また、本発明による現像装置1によれば、トナー補給され撹拌ローラ4へと供給するためのスクリューローラ5及び6は、現像室を構成する現像ローラ3と撹拌ローラ4の上部に位置するため、横方向(水平方向)の幅が非常にコンパクトになる。同時に、上述したように、現像剤の撹拌、補給されるトナーとの混合、撹拌を合わせて十分に行える相乗効果を奏する。
【0077】
このような現像装置1を感光体91に形成される静電潜像を現像するプロセス手段の一つに設けることで、シートを搬送する方向の横方向の画像形成装置の幅をコンパクトにできる。しかも、タンデム方式のカラー画像形成装置の場合に、現像装置1を横方向に併置するようなことがあっても、その方向の全体の幅をコンパクトにできる。
【0078】
なお、トナーの補給口15の位置としては、図2に示すように通過口12bに対応することで、邪魔板11にて流路が分離されている部分に設けられている。これは、補給されたトナーが、その部分に現像剤が多く集まると通過口12bを逆方向に流れスクリューローラ6側へと送り込まれる。この時に、戻し口13を介して撹拌ローラ4へと即座に戻され、補給トナーと現像剤との撹拌が十分に行えない場合が考えられる。また、補給トナーがそのまま撹拌ローラ4へと送られると、その部分のトナー濃度が高くなりすぎてカブリを生じることもある。
【0079】
そのため、図2に示すように、邪魔板11にて仕切られた領域で、かつ現像剤の搬送開始部分に近い位置にトナー補給口15を設けることで、上述したようにトナーと現像剤の撹拌が十分に行われた状態で撹拌ローラ4へと供給できる。
【0080】
また、撹拌室を構成するスクリューローラ5と6の間の邪魔板11の中央部付近に通過口12cを形成しているが、これはトナー補給により現像剤のトナー濃度が基準のトナー濃度に回復しているか否かを迅速に検出するのに大いに役立つ。しかも、補給トナーが端部で行われうような場合、軸方向に均等に補給するために、途中で逆方向へと現像剤を送ることで、補給トナーが迅速に軸方向に均等に行き渡ることにもなる。
【0081】
そこで、図4に示すように、トナー濃度センサ14を設ける位置を規定することで、補給されたトナーが現像剤の混合、撹拌されたトナー濃度を迅速に検出することができる。図4は、撹拌室側の邪魔板11及び通過口12a,12b,12c、現像室の現像槽2の底部に設けられたトナー濃度センサ14の位置関係を模式的に示している。したがって、補給されたトナーがスクリューローラ5にて現像剤と撹拌されながら搬送され、中央部の通過口12cよりスクリューローラ6側へと一部が送り込まれる。この時、補給トナーと混合、撹拌された現像剤はスクリューローラ6にて逆方向に搬送される途中で撹拌ローラ4へ戻され、現像室側の現像槽2の底面に設けられているトナー濃度センサ14にてトナー濃度が検出される。
【0082】
上記トナー濃度センサ14は、図4に示すように、通過口12cに対向する位置よりも多少下流側に設けられている。そのため、補給されたトナーが混合、撹拌され、一部のものが通過口12cを介してスクリューローラ6側へと送られ、さらに搬送される途中で撹拌ローラ4へと戻される。よって、補給されたトナーが撹拌され、即座に撹拌ローラ4にて現像後の現像剤と合わせて撹拌される時に、その底部のトナー濃度センサ14が濃度検出を行う。これにより、不要にトナー補給を行うことなく、オバートナー濃度状態になるのを防止できる。特に、トナー濃度センサ14は、補給トナーが即座にトナー濃度センサ14の位置に達することもなく、正確なトナー濃度検出を行える。
【0083】
なお、現像装置1の構成において、現像室側に設けるられる撹拌ローラ4は、撹拌手段を構成するものであって、撹拌室側のスクリューローラ5,6は第1及第2搬送、及び攪拌手段を構成している。
【0084】
上述したような構造の現像装置1によれば、トナー補給を行う領域である撹拌室を、現像ローラ3及び撹拌ローラ4からなる現像室の上部に設け、規制部材7にて規制された余分な現像剤を上記撹拌室側へと送り込み、トナー補給と同時に現像剤との混合及び撹拌を行いながら搬送し、十分な撹拌後に下部の現像室の撹拌ローラへと循環させるようにしている。
【0085】
この時、撹拌室側での現像剤の搬送時に、現像室側の撹拌ローラ4へと戻される場合、軸方向において均等に現像剤が戻し口13を介して戻されるようにすることが要求される。つまり、一部分に集中して現像剤が撹拌ローラ4へと戻されると、撹拌ローラ4による負担が大きくなるだけでなく、他の部分の現像剤不足による現像不良の危惧が生じる。従って、スクリューローラ6側に設けられた戻し口13の軸方向全域にて均等に現像剤が撹拌ローラ4へと戻されるようにすることで、上述した問題を解消できる。
【0086】
その一例としては、図2に示すように、スクリューローラ5にて現像剤を軸方向に搬送する途中、例えば中央部に通過口12cを設けることで、一部の現像剤が通過口12cを介してスクリューローラ6側へと送り込まれ、逆方向へと搬送される途中で、徐々に現像剤が戻し口13を介して撹拌ローラ4に戻される。また、残りの現像剤は、一端部へと搬送され、通過口12aを介してスクリューローラ6への送り込まれ、そこで逆方向に搬送される。その逆方向へと搬送される途中で徐々に戻し口13より撹拌ローラ4に戻されるため、一部に現像剤が集中して戻されるのを解消できる。
【0087】
しかも、戻し口13を、図5に示すように軸方向全域につながるように設けることなく、部分的に分割するように設ける。特に、邪魔板11に設けられている通過口12a,12c,12bの位置には、全域をカバーするような戻し口13を設けることなく、多少かかる程度に戻し口13を形成している。これは、通過口12aか現像剤がスクリューローラ6側へと送り込まれる時に、その通過口12aの全域に対応させて戻し口13が存在すると、スクリューローラ6にて逆方向に搬送されようとする現像剤が収集して撹拌ローラ4側へと戻される。このようなことがないように部分的に戻し口13が存在するようにし、現像剤がスクリューローラ6側に送り込まれ、スクリューローラ6にて逆方向へと現像剤を搬送される途中で均等に現像剤が戻されるようにしている。
【0088】
また、戻し口13を分割する個数は、4個に限るものではなく、図において左右の邪魔板11に対応して2個の分割した戻し口13を設けてもよい。また、4個以上に分割した戻し口13を設けてもよい。しかも、スクリューローラ6にて図において左方向に現像剤を搬送する場合、右から左方向に徐々に戻し口の幅を大きくなるようにくさび形状に形成すると、より効果的に軸方向に均等に現像剤を戻すことが可能となる。
【0089】
一方、図2において、スクリューローラ5及び6のスクリューのピッチを同一としている。そのため、回転速度が同一であれば、現像剤の搬送能力は互いに同一となる。しかし、スクリューローラ6側では現像剤が徐々に戻し口13を介して撹拌ローラ4側へと戻されるため、現像剤の量はスクリューローラ5側の方が多くなる。そのため、現像剤はスクリューローラ5にて搬送される端部側に多く溜まる。よって、現像剤が一方側に片寄り、その端部付近での現像剤の撹拌ローラ4への戻し量が多くなる傾向にある。また、現像剤の滞留が生じ、現像剤の撹拌等が十分に行われず、現像不良等が生じる結果ともなる。
【0090】
そのため、スクリューローラ6側の現像剤の搬送能力を高めるためにも、該スクリューローラ6の回転速度を、スクリューローラ5側より速くする。これにより、スクリューローラ5にて軸方向に搬送されてくる現像剤を逆方向へと送り戻す現像剤の量を多くできるため、端部に片寄る現像剤を無くし、ほぼ均等に現像剤を搬送でき、戻し口13を介して均等に戻すことができる。
【0091】
また、スクリューローラ5及び6が駆動上の問題で同一速度となる場合には、図6に示すように、スクリューローラ6側のスクリュー6aのピッチをL2を、スクリューローラ5側のスクリュー5aのピッチL1より長く(L1<L2)する。このように構成することで、スクリューローラ6側の現像剤の搬送能力が上がり、回転速度を速くする場合と同一の結果を得ることができる。
【0092】
しかも、図6に示す状態において、さらに搬送能力を高める必要がある場合には、スクリューローラ6側の回転速度をスクリューローラ5側の回転速度より速くするとよい。
【0093】
以上説明したように、規制部材7にて規制された現像剤は、上部の撹拌室を構成するスクリューローラ5側へと送り込まれる。この時、現像剤がスクリューローラ5側へと効率よく送られないと、この現像剤が撹拌ローラ4側へと戻ろうとする時に、現像ローラ3のスリーブ3aにて順次吸着され搬送されてくる現像剤と衝突し、現像剤にダメージが生じることが考えられる。
【0094】
また、規制部材7にて規制された現像剤が、スクリューローラ5側へと送られずに、そのまま現像室側の撹拌ローラ4へと戻されると、この現像室内で現像剤が長く滞留することになり、トナー濃度が低下する等の不具合の危惧も生じてくる。
【0095】
そこで、現像ローラ3によて搬送され、規制部材7にて規制された現像剤を、スクリューローラ5側へと効率よく送り込むために、図7において区切片2aの先端20の位置を適切に決めるようにしている。つまり、区切片2aの先端20と、規制部材7との間隔により、規制された現像剤のスクリューローラ5へと送り量が決まる。
【0096】
即ち、区切片2aの先端20と規制部材7との間隔となる取り入れ口9が、狭ければ、規制された現像剤が取り入れ口9を介してスクリューローラ5へと送り込まれる量が少なくなり、余りのほとんどの現像剤が撹拌ローラ4側へと戻される。また、上記間隔である取り入れ口9が、広ければ規制部材7にて規制された現像剤が撹拌室側の区切片2a上に送られても、スクリューローラ5にて搬送されるときに区切片2aより逆流して撹拌ローラ4側へと戻される。従って、いずれにしても、規制された現像剤を十分に上部の撹拌室を構成するスクリューローラ5側へと送り込めなくなる。
【0097】
本発明においては、現像槽の区切片2aの先端20と規制部材7との間の取り入れ口9となる間隔は、現像ローラ3の回転軸の中心とスクリューローラ5の回転軸中心とを結ぶ直線と、現像ローラ3の回転軸中心とスクリューローラ5の羽根外周端部とを結ぶ直線とで作る角度θの範囲内に、上記現像槽区切片2aの先端20が位置するように設定している。
【0098】
このように構成することで、規制部材7にて規制された現像剤が取り入れ口9より上部のスクリューローラ5側へと送られる。この時、区切片2a先端20が、規制板7との間で十分な間隔で、かつ先に送り込まれた現像剤がスクリューローラ5に搬送される時に区切片2aより零れ落ちるのを阻止できる。従って、規制後の現像剤は、撹拌ローラ4側へと直接戻されることなく、上部の撹拌室を構成する区切片2a上に効率よく送られ、十分なる撹拌が行われた後、スクリューローラ6側での逆搬送時に順次撹拌ローラ4へと送り戻されることになる。
【0099】
よって、規制後の現像剤は、現像室側に滞留するのを効率よく防止し、撹拌処理を十分に行いつつ、撹拌ローラ4側へと送り戻されるように循環される。
【0100】
また、図8に示すように、現像ローラ3を構成するマブネットローラ3bの一つの磁極N2が、区切片2aの先端20に対向するように配置する。このように構成することで、規制された現像剤を取り入れ口9より効率よく上部の撹拌室側へと送り込むことができる。
【0101】
つまり、マブネットローラ3bの磁極N2の部分で現像剤により磁気ブラシによる穂立ちが形成される。この現像剤による穂立ちが、区切片2aの先端20と接触し、ブラシによる堰を形成することになる。これにより、規制された現像剤が取り入れ口9より撹拌ローラ4側へと直接戻されることなく、撹拌室側へと送り込まれる。また、上記現像剤による堰にて、スクリューローラ5より零れ落ちる現像剤の逆流もなくなる。
【0102】
この場合、上述したように区切片2aの先端20の位置を規定することなく、先端20が現像ローラ3のマブネットローラ3bの一つの磁極と対応させる単独構成としても十分に、上述した効果を期待できる。しかも、区切片2aの先端20位置を、図7に示すように角度θの範囲内に配置することと、マブネットローラ3bの磁極N2を対応する位置に配置する図8に示す構成を併用するようにすれば、さらにその効果が助長されることにもなる。
【0103】
一方、規制された現像剤を撹拌室側へと送り込むことと、撹拌室側の現像剤を撹拌、搬送して撹拌ローラ4側へと送り戻すことも重要である。つまり、規制された現像剤が撹拌室側へと送られる量と、撹拌室側から現像室側の撹拌ローラ4へと戻される量が大きく異なれば、現像室内の現像剤の量の増減が激しくなり、トナー濃度センサによる検出値が安定しなくなるか、現像剤の量の違いによる不安定な現像が行われることにもなる。特に、現像室側の現像剤が不足すると、安定した現像を行えなくなる。また、現像室側に多量の現像剤が存在すると、トナー濃度センサ14によりトナー不足検出によりオバートナーとなる。これにより、カブリ等が生じる。
【0104】
そのため、撹拌室側のスクリューローラ5,6にて搬送される現像剤が、現像室側の撹拌ローラ4へと戻される量を安定させるために、図8に示すようにスクリューローラ6側と撹拌ローラ4側の間隔mを適宜設定している。このスクリューローラ6と撹拌ローラ4とは、図に示すように戻し口13を介して対向配置されている。
【0105】
つまり、スクリューローラ6と撹拌ローラ4との各羽根の外周の間隔mを、適宜設定する。例えば上記間隔mが、広くなりすぎるとスクリューローラ6にて搬送される現像剤は、撹拌室から現像室側へと現像剤の重力での移動が支配的となる。このスクリューローラ6にて搬送され現像室側へと移送される現像剤は、撹拌ローラ4側で単に搬送し、現像槽2下部へと送り込むだけとなり、撹拌室側から移送される現像剤を現像室側で移動する能力が低下する。そのため、徐々に重力にて移動(落下)した現像剤の溜まりが間隔mの領域で生じ、現像室側への現像剤の移動を迅速に行えなくなる。
【0106】
この点、図8に示しているように、間隔mを、スクリューローラ6の径d1と、撹拌ローラ4の径d2の和の1/2以下に設定(m≦(d1+d2)/2)する。このようにすることで、スクリューローラ6の撹拌室側から戻し口13へと現像剤が重力にて移動(落下)すれば、即座に撹拌ローラ4にて現像槽2の下部へと送り込み搬送、撹拌を行うことができる。そのため、現像剤の重力により移動だけでなく、撹拌ローラ4の回転による現像剤の移送能力が作用し、重力にて移動する現像剤が間隔mの領域に溜まることなく、即座に撹拌ローラ4にて移送される。結果、現像剤の移送能力がスクリューローラ6を含むて撹拌ローラ4にて高められた形となり、現像剤が撹拌ローラ4を設ける現像室側へと迅速に戻され、撹拌され、現像に寄与されることになる。
【0107】
本発明による現像装置の実施形態)
以上説明した基本構成の現像装置においては、現像剤が戻し口13より現像室側の撹拌ローラ4へと戻される。この場合、現像剤はキャリアを含むものであって、重力により下方へと落ちようとする。そのため、現像室側に現像剤が多量に溜まることが考えされる。
【0108】
すなわち、図1に示すように現像装置1は、撹拌室と現像室とを上下に区分し、撹拌室側を上位置になるように設けている。そのため、現像室と撹拌室双方を循環するように現像剤が搬送されるが、撹拌室への現像剤の取り入れ口9と、撹拌室から現像室へと現像剤を送り戻し口13とを設けても、重力の関係上、戻し口13より戻される現像剤の方が多くなることが考えられる。
【0109】
その結果、現像室側では、現像剤の量が過剰状態となって、撹拌ローラ4による撹拌不良、現像剤の流路の詰まり、スリーブ3aや撹拌ローラ4の駆動トルクの増大、スリーブ3aの発熱等の弊害が予測できる。
【0110】
また、上部の撹拌室側では、現像剤不足によりトナー補給が行われると、現像剤との混合、撹拌不良が生じ、トナー濃度の不安定要素が増大される。
【0111】
さらに、規制部材7で規制された現像剤は、上部の撹拌室側へと取り入れ口9を介して送り込まれるが、現像室内での現像剤過多となることで圧力を吸収する場所がなくなるため、取り入れ口9を通じて円滑に上部撹拌室へ還流されない状態となる。そのため、現像室側で現像剤の滞留が生じ、上述した不具合、危惧が発生することにもなる。
【0112】
よって、現像装置1全体での現像剤の流動状態が不安定になるため、現像ローラ3による感光体91への現像剤の供給量等を一定に保つことができず、現像が不安定になる。また、非現像時等において、現像装置内で現像剤の循環、流動を行わない場合、現像剤は規制部材7による圧力で、パッキングし、現像剤流路で詰まりが発生する。そのため、次の現像時には現像剤の循環、供給を行えなくなり、現像不能状態に陥ることも予測できる。
【0113】
以上のように取り入れ口9と戻し口13を介して現像剤の循環、供給の量にアンバランス、特に戻し口13からの現像剤の戻し量が増大することで、上述した不具合が予測できる。これを解決するには、上記取り入れ口9の通過口を大きくすれば、その送り込み現像剤の量を多くできるものと考えられる。しかし、重力の関係からして大きくし過ぎると、現像剤を撹拌室側へと送り込む量が減る傾向にあり、その位置で現像剤の詰まりが生じる。
【0114】
これに対し、上記戻し口13の開口面積を小さく、現像室へと戻される現像剤の量を少なくすることが考えれる。これにより、取り入れ口9からの現像剤の撹拌室側への送り込み量と、戻し口13から現像室側へと戻され量を一定に保つことが可能となる。つまり、現像剤は重力等の関係から自然に下へと落下しようとするため、戻し口13の開口面積を小さくすることで、両者での現像剤の量を均等にすることが可能となり、上述した不具合を解消し、現像剤の循環、供給を良好に行え、安定した現像を可能にできる。
【0115】
しかし、上記戻し口13の開口面積をあまり小さくし過ぎると現像剤で戻し口13を閉鎖されることが考えられる。そのため、実際に現像剤を循環、供給させて、それらの量が均等になるような戻し口13の開口面積を適宜設定すれば効果的である。一例として、戻し口13の位置に通過量を調整できるシャッタ等を移動可能に設け、戻し口13の開口面積を任意の大きさに設定できるようにすればよい。
【0116】
上述したように、取り入れ口9と戻し口13の開口幅を適宜調整することで、現像剤の送り込み量と、戻し量を均等にでき、現像室側での現像剤の量が過剰になるのを避けることができる。また、現像剤が不足することで現像剤の現像ローラ3への十分なる供給を行えなくなる状態をも合わせて解消できる。しかし、その両者の口の幅を調整するのは非常に面倒でもある。
【0117】
そこで、上述した現像剤の取り入れ及び戻す時の現像剤の量を同等にするようにした簡単構成の本発明による現像装置について以下に詳細に説明する。
【0118】
図1においては戻し口13は、その開口縁を現像剤が落下する方向に平行、つまり垂直状態に形成している。これに対して、第4の実施形態においては、図10にその一例を示す戻し口13aの一方の縁を傾斜状態に形成し、現像剤の戻りをある程度規制させ、その落下量を少なくするようにしている。つまり、傾斜面を滑るようにして現像剤が現像室側の撹拌ローラ4へと戻されるように構成している。そのため、現像剤の戻り量が規制される。
【0119】
しかも、その戻し口13aの傾斜面の部分に傾斜するように戻し量規制板17が設けられている。この戻し量規制板17は、一端が戻し口13aの傾斜面に固定されており、他端を自由端として現像室側の撹拌ローラ4方向に近接させるように設けている。
【0120】
上記戻し口13aに取り付ける戻し規制板17は、材質として弾性を有する部材からなり、例えばポリエチレンテレフタレート等の樹脂、アルミニウムや銅等の非磁性金属等を用いることができる。特に非磁性とするのは、マグネットローラ3bにて磁化されて、現像剤を拘束し、その位置での現像剤の流動性を阻害するのを避けるためである。
【0121】
以上のように構成された図10に示す現像装置1において、本発明の第4の実施形態による発明を理解しやすくするためにも、特に現像剤の流れ、つまり循環供給される状態を以下に説明する。
【0122】
現像装置1の現像槽2内に収容されている現像剤は、まず撹拌ローラ4により、現像ローラ3へと供給される。現像ローラ3の位置に供給された現像剤は、マグネットローラ3bの磁力によりスリーブ3a表面に吸着され、規制部材7の位置まで搬送される。ここで、現像剤は規制部材7の先端と現像ローラを構成するスリーブ3aとの間を擦り抜けるて現像ローラ3表面に吸着された状態で、対向配置されている感光体91へと搬送される。
【0123】
また、上記規制部材7の位置で擦り抜けらずに規制された現像剤は、継続して送られてくる現像剤に押され、上部に設けられている撹拌室側へと取り入れ口9を介して送り込まれる。撹拌室側へと送り込まれてくる現像剤は、第1スクリューローラ5の回転に従って、図において手前(前面)側から奥側に撹拌されながら搬送される。この第1スクリューローラ5にて奥側へと搬送される現像剤は、邪魔板11の奥側の通過口12a(図2参照)を通り、第2スクリューローラ6側へと送り込まれる。また、この途中においても、図2に示すように中央に設けた通過口12cを介して現像剤の一部が送り込まれる。
【0124】
そして、第2スクリューローラ6側に送り込まれた現像剤は、その送り方向が先の第1スクリューローラ5と反対方向に撹拌されながら搬送される。この搬送途中において、現像剤は現像室側と連通するように設けられた戻し口13aを介して徐々に現像室側に戻される。この場合、戻し口13aに設けられている戻し量規制板17にて規制されながら撹拌ローラ4の現像ローラ3と対向する位置と反対側に戻される。
【0125】
上記戻し口13aを介して現像室へと戻されなかった現像剤は、再び邪魔板11に設けられている通過口12bを介して第1スクリューローラ5側に送り込まれ、取り入れ口9より送り込まれてくる現像剤と共に、上述したように奥側に撹拌されながら搬送される。このような動作を繰り返し行うことで、現像室と撹拌室との間を現像位置へと搬送されない現像剤は、循環されながら撹拌される。
【0126】
また、規制部材7の位置を通過した現像剤は、現像ローラ3の回転により現像位置に対向している感光体91へと搬送される。これにより、感光体91表面に形成されている静電潜像は、現像剤中のトナーが付着し、現像される。この現像を終えた現像剤は、さらに現像ローラ3の回転により現像位置を離れ現像装置1の現像槽2内へと回収される。そして、現像ローラ3の磁気的な吸着力が存在しない領域で、現像ローラ3より剥がれ、その位置には上記撹拌ローラ4が対向配置されているため、撹拌される。この時、撹拌ローラ4は上述した撹拌室側から送り戻される現像剤とも合わせて混合し、撹拌を行うことになる。その結果、混合、及び撹拌された現像剤は、再度撹拌ローラ4の作用により、現像ローラ3へと供給されることになる。
【0127】
上述したように、撹拌室側より戻し口13aを介して戻される現像剤は、戻し量規制板17により戻される量が規制される。つまり、戻し量規制板17の先端は、撹拌ローラ4の現像ローラ3と対向する位置と反対側に位置していることから、戻される現像剤は撹拌ローラにて現像剤を現像ローラ3側へと供給する量となる。そのため、現像剤は撹拌室側から多量に現像室側へと戻されることはなくなる。
【0128】
また、図1の現像装置においては現像剤が直接現像ローラ3側へもそのまま送られてしまう。この点、図10の現像装置1によれば、撹拌ローラ4の上部には、戻し量規制板17にて現像ローラ3側へと直接向かう現像剤が存在しなくなるため、空間領域が形成される。
【0129】
これにより、現像剤の戻し口13aから戻される現像剤の量は抑制され、撹拌ローラ4が設けられている現像室側の現像剤の量が一定に保たれる。その結果、撹拌室側の第1及び第スクリューローラ5,6におる現像剤の量も安定し、撹拌及び撹拌性が向上し、現像剤の循環と現像ローラ3への供給が良好に行われる。また、撹拌ローラ4が位置する現像室の上部には、空間領域18が形成されるため、撹拌ローラ4の駆動トルクの増大を防止でき、種々の上述したストレス等が合わせて解消できる。
【0130】
特に、図1に示すような現像装置1において、上部の撹拌室側から現像剤が戻し口13を介して戻される量が多くなり、また現像室側の撹拌ローラ4側に多量の現像剤が戻されると、図10に示すような空間領域18が形成されず、現像剤の循環、供給が一部で滞留し、安定した現像剤の供給を行えなくなる。これにより、上述した種々のストレスが発生することが考えられるが、図10の構成によれば、現像剤の戻り量が規制され、安定するため、上述したような不具合を解消できる。
【0131】
ここで、図11に示すように、上記撹拌ローラ4を備える現像室内の該撹拌ローラ4の上部に形成される空間領域18は、戻し量規制板17にて決まる。特に空間領域18の現像剤の上面位置18aは、戻し量規制板17の先端位置にて決まってくる。つまり、現像剤は上述したように戻し量規制板17にて現像ローラ3側へと直接戻されることはなく、撹拌ローラ4にて現像ローラ3へと撹拌されつつ、供給される。そのため、戻し量規制板17の先端位置に応じて空間領域18の現像剤の上面位置が決定される。その結果、現像剤の戻し量が規制(抑制)され、多量の現像剤が現像室に戻されることがなくなる。
【0132】
そこで、空間領域18に一部の撹拌ローラ4が突出するようにするために、戻し量規制板17の先端位置を、撹拌ローラ4の最上部位置(上死点)P2より低くするようにすればよい。これにより、撹拌ローラ4の上部位置が現像剤より露出し、空間領域18に突出する。
【0133】
また、戻し量規制板17の取り付け始端、つまり自由端部分の始端aが、現像ローラ3(特にスリーブ3a)の最上部位置(始点)P1よりも低い位置に設けられている。これは、取り付け部の始端aが上記点P1より高い場合、現像ローラ3への現像剤の供給量が減少し、十分な現像剤を供給できなくなる。そのため、現像剤の循環が悪くなり、現像室側から上部の撹拌室側へと現像剤が送り込まれず、また撹拌室から現像室への現像剤の戻り量が減少するため、現像剤の循環が良好に行われず、よって現像剤の滞留が一部で生じる結果となる。
【0134】
従って、戻し量規制板17は、その取り付け始端aを、現像ローラ3の最上部位置P1より下部になるように設定することで、上述した不具合を解消でき、現像剤が滞留することなく効率よく循環、供給されることになる。
【0135】
上述したように戻し量規制板17の先端については、撹拌ローラ4の最上部位置P2より下部に設定することで、現像剤の戻し量を抑制でき、現像剤の循環、供給を効率よく行うことができる。しかし、戻し量規制板17の先端が、点P2より上位に設定される場合には、現像剤の戻り量が抑制できず、図10に示した空間領域18が少なくなる。従って、現像室側での撹拌ローラ4により十分撹拌性が落ちる。よって、図11に示すような戻り量規制板17先端の位置関係を設定すると好適である
【0136】
上記戻し量規制板17は、先に説明したように、その先端が撹拌ローラ4の現像槽2側、つまり現像ローラ3の対向位置と反対側になるように設けられている。これにより、戻し口13aより現像室側へと戻される現像剤は、現像ローラ3側へと直接供給されることはなく、現像剤の循環経路が乱されるがなくなる。そのため、現像剤の循環、搬送が良好に行えるため、現像剤の流動状態が大きく乱れることはなく、そのために現像剤が滞留することもなくなる。
【0137】
そこで、現像剤の循環、搬送をより良好に行うために、戻し量規制板17の先端部は、撹拌ローラ4を構成する例えば図3に示すような撹拌羽根4aの回転円周の接線方向に伸びるように設けるようにすれば、上述したように戻された現像剤を撹拌羽根4aにて即座に搬送できる。つまり、戻し口13aを介して戻される現像剤は、その戻し量が規制されると同時に、撹拌ローラ4の矢印方向の回転により現像槽2の側壁との間を下部へと送り込み、現像ローラ3へと撹拌しながら供給している。そのため、現像槽2内での循環、搬送を良好に行え、現像剤が撹拌ローラ4にて即座に搬送されるため、現像剤の戻し量を抑制し過ぎて、現像室内が現像剤が過不足状態になることもなく、現像剤の規制も良好に行える。
【0138】
上記戻し量規制板17は、樹脂部材や金属等の弾性部材にて形成するような場合、戻し口13aから戻される現像剤に押され、現像ローラ3側へと撓むことで、突発的に、又は一時的に現像剤の戻り量が増大するような場合に対処できる。つまり、戻し量規制板17が大きく撓むことで、増大した現像剤を現像室側へと取り込み、平滑化した状態で循環、搬送できる。この場合、戻し量規制板17を、薄い樹脂材にて構成すれば、現像剤の戻り量が増大した時に、大きく撓み、元の形状に戻らず、現像ローラ3側へと現像剤を直接導くことが考えられる。そのため、図10に示すように現像剤の戻し量を規制する面と反対面側に補強部材19を設けるようにすればよい。しかし、金属等にて戻し量規制板17を形成すれば、そのような補強部材19を設ける必要はなくなる。
【0139】
なお、戻し量規制板17は、戻し口13の開口縁に取り付けるよう設けている。しかし、この戻し量規制板17は、戻し口13を介して現像室側に流れ込む現像剤の量を規制すればよく、このような構成に限るものではない。例えば、戻し量規制板17を仕切り板2aの下部面に固定し、その先端を撹拌ローラ4と現像槽2の側壁との間に送り込むように設ければ十分にである。また、戻し量規制板17を、仕切り板2aと一体成型により構成するようにしてもよい。
【0140】
また、戻し量規制板17の表面は、通常平面状に形成されている。そこで、撹拌性をさらに良好にするために、その表面上にランダムに現像剤の流れを規制するよう凸部多数設けたり、傾斜方向を適宜異なるようにしたリブ等を設けるようにしてもよい。このように構成すれば、現像剤の戻し量を規制できると同時に、凸部やリブにて戻し量規制板17上を流れるように戻される時に、撹拌され、撹拌性の向上を期待できる。
【0141】
以下に本発明の現像装置について、その効果、特に撹拌性等が良好になる優れた効果を得ることを確認するために実験した結果を実施例として記載する。この場合、図1に示すような本発明の基本構成の現像装置との比較による効果を確認した。
【0142】
(実施例)
図11に示すように、撹拌室から現像室側へと戻すための戻し口13aの開口幅Aを5.6mmに、戻し量規制板17の長さ、つまり突出量Lを6mmに設定した。この場合、戻し量規制板17を傾斜させて取り付けているが、この取り付ける角度、つまり傾斜角度θ1を107゜とし、規制板17の先端と戻し口13aの規制板17を取り付けない開口縁までの間隔Bを2.7mmとした。なお、戻り量規制板17の突出量Lに対して、その垂直方向の直線距離lは5.6mmであった。
【0143】
また、戻し量規制板17の材質については、ポリエチレンテレフタレート樹脂にて構成した。
【0144】
以上のように構成した現像装置において、現像剤を循環、搬送させるために、撹拌ローラ4、現像ローラ3、さらに撹拌室側の第1及び第2スクリューローラ5,6を回転させ、その時の現像室側に配置されている撹拌ローラ4の駆動トルクを測定した。この場合、現像槽2内に充填する現像剤の量を徐々に多くした状態における駆動トルク(kgfcm)の変換状態を確認した。その結果を図12に示している。
【0145】
図12に示すように、上述のように構成した戻し量規制板17を設けることで、現像剤の量を増しても、その撹拌ローラ4による駆動トルクに大きな変化が見られなかった。これに対して、図1に示す第1の実施形態における現像装置において、同様に現像剤の充填量を変えてその撹拌ローラ4の駆動トルクの変化を確認した。この場合、徐々に駆動トルクが大きくなっているのが判る。しかし、図1に示す第1の実施形態のものにおいて、駆動トルクは現像剤の量が増すに従って大きくなっているが、実際のコピーにおいては現像剤の量が増加することはなく、駆動トルクも大きく増すことはない。特に、取り入れ口9と戻し口13の開口幅等を適宜設定しておけば、現像剤の量のアンバランス(撹拌室と現像室との現像剤量のアンバランス)が大きく変化することはない。よって実際の現像を行っても全く支障はない。
【0146】
以上のように、戻し量規制板17を設けることで、現像剤の量が増しても、駆動トルクの変化があまりないため、現像室側に戻される現像剤の量が規制板17にて規制され、現像室側には適正の現像剤を常に保った状態となる。よって、撹拌ローラ4の駆動トルクが大きく変化することはなく、これによる現像剤に加える多大なストレスを合わせて解消できる。
【0147】
また、駆動トルクの変化がないことは、現像剤の量を適正に保つことができ、よって現像剤が過剰に、又は不足状態になることはなく、より安定した現像剤の流路を確保して供給を行え、かつ安定した現像を可能にできることにもなる。
【0148】
次に、現像剤を撹拌することにより生じるスペント量の変化についての実験結果を図13に示している。この図13は、スペント量について本発明による上述した構成の戻し量規制板17を設ける場合と、基本構成の現像装置において説明した戻し量規制板を設けない場合との比較を行った結果を示している。ここで、スペント量とは、現像剤を構成するキャリアの表面にトナーが融着する現象によりキャリアに対するトナー帯電量の変化を示すものである。つまり、現像の経時変化によりキャリアに徐々にトナーが融着し、帯電量が徐々に低下するのが現状であり、撹拌状態等を良好に行えずに、現像剤へのストレスが多くなると帯電量の低下が顕著になる。
【0149】
従って図13の結果を見れば分かるように、戻し量規制板17を設ければ、現像剤の戻し量が規制され、かつ撹拌ローラ4により撹拌が良好に行われ、現像剤のスペントを最小限に押さえ、そのスペント量の上昇を抑えることができる。なお、戻し量規制板17を設けない、基本構成の現像装置において説明した現像装置においても、そのスペント量はコピー枚数が1万枚までは徐々に上昇するものの、それ以後の変化はあまりない。よって、現像剤への過大のストレスを解消していることが判る。
【0150】
さらに、戻し量規制板17を設けた場合による撹拌性を確認するために、トナー補給を行った時に、そのトナー濃度変化の状態を確認した。この場合、現像装置1においては、図2に示すようにトナーを現像装置の前面(フトンロ/F)側より供給し、その供給時点での濃度状態と現像装置の奥側(リア/R)側のトナー濃度の変化状態を確認した。その結果を図14に示している。この図14においては、戻し量規制板17の長さ(突出量)Lを6mmとした場合、それより短いL=4mmとした場合の撹拌性の結果をも示している。また、基本構成の現像装置による戻し量規制板17を設けない場合についても、同様に示している。
【0151】
図14において、戻し量規制板17の突出量Lが長い方が、その撹拌性が良好になる。これは、図10に示すように空間領域18の現像剤の上位面18aの位置が下げり、撹拌性をより良好にできるものと思われる。つまり、上部の撹拌室側の第1及び第2スクリューローラ5,6による現像剤の量も十分に確保でき、撹拌性がより良好になるものと考えられる。
【0152】
また、基本構成の現像装置における戻し量規制板17を設けない場合においても、その撹拌性は設ける場合に比べて劣るものの、十分な撹拌性を確保でき、よって安定した現像を可能にできる。しかし、戻し量規制板17を設けるほうが、より効果的であることがよく理解できる。
【0153】
本発明の現像装置において説明したように戻し量規制板17を設けることで、現像剤が撹拌ローラ及び現像ローラ3を備える現像室側に戻される量を規制し、現像室内の現像剤の量を適正状態に保つようにしている。そのため、戻し量規制板17を設けることによる上述した多大の効果を奏することができる。
【0154】
この場合、戻し量規制板17を傾斜状態で設けている。そこで、戻し量規制板17を傾斜させないで設けても、それなりの効果を発揮する。つまり、戻し量規制板17を垂直状態(垂下状態)で設け、その先端を撹拌ローラ4の最上部の位置(上死点)P2点より下部で、図10において右側寄りに位置するよに設ければ、図10に示すような空間領域18を形成できる。しかし、現像剤の流れを規制する効果はあまり期待できない。
【0155】
そのため、戻し量規制板17を傾斜させることで上述したように現像剤の規制効果を十分に発揮できる。この戻し量規制板17の傾斜角度θ1(図10に示す角度θ1)としては、90゜を越えればよいが、少なくとも95゜以上とすればよい。最も良好な傾斜角度θ1は100゜以上である。また、その傾斜角度θ1を大きくし過ぎると、当然現像剤の戻し量を規制し過ぎるため、上限としは125゜程度であり、より良好な角度θ1は120゜である。
【0156】
上記傾斜角度θ1は、戻し口13aの設ける位置と、戻し量規制板17の先端の配置位置において決まり、よって上述したような範囲になるように、戻し口13aや、戻し量規制板17の長さ(突出量L)等を適宜設定すればよい。
【0157】
以上説明したように、基本構成の現像装置、また本発明の現像装置による効果を確認する実施例において説明したように、現像装置1によれば、トナー補給される領域を現像ローラ3を設ける現像槽2の上部に位置させ、規制部材7にて規制された現像剤を上記トナー補給される領域へと送り込むようにしたことで、現像装置の横方向、つまり水平方向の幅をコンパクトにできると同時に、規制後の現像剤と補給トナーとの混合及び撹拌を十分に行え、再度現像に寄与させることができる。よって、補給されたトナーとの混合、及び撹拌を十分に行った現像剤にて安定した現像を可能にできると同時に、コンパクトになった現像装置を備える画像形成装置、例えばタンデム方式によるカラー画像形成装置においては、大幅なコンパクト化が可能になる。
【0158】
また、従来においては、規制された現像剤を戻す場合には、直接撹拌ローラ4等へ戻すだけであり、補給されるトナーとの混合、及び撹拌が十分に行えなくなるため、現像を一時停止し撹拌を十分に行った後、現像を開始させるような工夫を行ったり、撹拌ローラ4を複数設けることで撹拌効率を上げるようにしている。このようにすれば、現像速度が落ちるだけでなく、現像装置全体がさらに大きくなる。
【0159】
しかし、本発明の現像装置1によれば、撹拌ローラ4を1個にしても、上部に設けるスクリューローラ5及び6を現像剤の撹拌、補給トナーの現像剤との混合、撹拌を行うように構成したことで、現像速度を落とすことな、かつ現像装置が大きくなるのを防止できる。しかも、画像形成装置の高速化にのも十分に対応させることが可能となる。
【0160】
また、本発明においては、現像剤を上部の撹拌室側へと送り込み、現像室側へと戻すように現像剤の循環を良好に行えるようにしている。その循環、特に現像室へと現像剤を戻す場合に、戻す量規制板17を設けるようにすれば、現像剤の循環がより良好になり、さらに撹拌性が向上し、より安定した現像剤の供給、現像を行えるようになる。
【0161】
なお、図2に示すように撹拌室側を構成する2本のスクリューローラ5及び6は、現像剤を軸方向に搬送すると同時に撹拌を行うものでればよく、図3に示すような撹拌ローラ4の構造であってもよい。この場合、スクリューローラ5及6は、特に供給片4dを除いた構造の撹拌手段にて構成してもよい。
【0162】
【発明の効果】
本発明の現像装置によれば、現像剤の撹拌、また補給されたトナーとの混合及び撹拌を効率よく行えると共に、装置全体をコンパクトにできる。
【0163】
そのため、カラー画像形成装置において、特にコンパクトを要求されるタンデム方式のカラー画像形成装置に適用することで十分にその目的を達成できる。
【0164】
また、高処理処理にも十分に対処でき、小型化と合わせて利用範囲の広い現像装置を提供できる。
【0165】
さらに、現像剤の戻し量規制板を設けることで、現像剤の循環をより良好に行えることになり、撹拌性等を良好にすることで、より安定した現像を可能にできる。この場合、現像剤を適正状態に保つことが可能となり、現像剤を撹拌のための駆動トルクが増大するようなこともなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成による現像装置の構成例を示す図である。
【図2】図1に示す現像装置のトナー補給部分及び現像剤の撹拌搬送を行う撹拌室を構成する領域に設けたスクリューローラを示す平面図である。
【図3】図1に示す現像装置の現像室を構成する撹拌ローラの一構成例を示す平面図であり、(a)は撹拌ローラの平面図、(b)は(a)の撹拌ローラを90°回転させた状態を示す平面図である。
【図4】図1における現像装置のトナー補給部、撹拌室の邪魔板、現像槽側のトナー濃度センサの位置関係等を模式的に示した図である。
【図5】図2におけるトナー補給部分の撹拌室の領域を示すものでスクリューローラを除いた現像槽を上下に2分する区切片の構造を示す平面図である。
【図6】本発明の基本構成の現像装置を説明するための撹拌室側に設けられる2本のスクリューローラの一例を示す平面図である。
【図7】本発明の基本構成における現像装置の構造を説明するための図である。
【図8】本発明の基本構成おける他の現像装置の構造を説明するための図である。
【図9】本発明にかかる画像形成装置の概略を説明するための内部構成図である。
【図10】本発明における現像装置の現像剤の循環、撹拌性をさらに良好にするための構造を説明するための図である。
【図11】本発明における現像装置を説明するために供する図である。
【図12】本発明による現像装置と、基本構成による現像装置の現像剤量と撹拌するための駆動トルクとの関係を比較するための図である。
【図13】本発明による現像装置と、基本構成による現像装置のコピー枚数に対応するスペント量の関係を比較するための図である。
【図14】本発明による現像装置と、基本構成による現像装置における現像剤の撹拌性を比較するための図である。
【図15】従来の現像装置の構造の一例を示す図である。
【図16】図15における現像ローラを除いた現像装置の上から見た平面図である。
【符号の説明】
1 現像装置
2 現像槽
2a 区切片
20 区切片の先端
3 現像ローラ
3a 非磁性体のスリーブ
3b マグネットローラ
4 撹拌ローラ(撹拌手段)
5 スクリューローラ(第1搬送手段)
6 スクリューローラ(第2搬送手段)
7 規制部材
9 取り入れ口
11 邪魔板
12 通過口
13 戻し口
13a 戻し口
14 トナー濃度センサ
15 トナー補給口
17 戻し量規制板
18 空間領域
18a 現像剤の上面位置

Claims (3)

  1. トナー及びキャリアからなる現像剤を、磁気的に吸着して搬送する現像ローラを現像槽に備えた現像装置において、
    上記現像ローラへと現像剤を攪拌し供給する一つの攪拌ローラを備え、該攪拌ローラ及び現像ローラを備えた現像室と、上記現像ローラ及び攪拌ローラの上部で上記現像室上部に区分して設けられ、現像剤を搬送し、攪拌する搬送手段を備えてなる攪拌室とに上記現像槽を2分してなり、
    上記現像ローラに吸着される現像剤の量を該現像ローラと対向配置された規制部材にて規制し、該規制された現像剤を上記攪拌室へと送り込む取り入れ口を形成すると共に、上記攪拌室側に送り込まれた現像剤を、搬送し、攪拌した後、上記現像室側へと戻す戻し口を設け、
    上記戻し口に対応して設けられ、該戻し口を介して戻される現像剤の量を規制すると共に、上記現像室側の現像ローラと対向するように設けられた上記一つの攪拌ローラの現像ローラと対向する部分と反対の現像槽側へと現像剤を戻すようにしてなる戻し量規制板を設け、
    上記戻し量規制板は、
    傾斜状に設けると共に、先端位置が攪拌ローラの最上位置(上死点)よりも下部の位置に上記攪拌ローラに近接させて設けられ、
    該先端位置は、攪拌ローラの回転する円周の接線方向に伸延させて、攪拌ローラと現像室の側壁との間に設けられ、
    上記攪拌室側の搬送手段と上記現像室側の攪拌ローラとが該戻し口を挟んで対向し、対向する間隔mを、該搬送手段の径と該攪拌ローラの径との和の1/2以下に設定しておき
    上記攪拌ローラは、上記戻し量規制板によって案内される現像剤を、上記現像室の側壁との間から底面を通って上記現像ローラに至るように送込むことを特徴とする現像装置。
  2. 上記戻し量規制板は、弾性部材によって形成され、上記戻し口から戻される現像剤の戻し量が増大すると、上記現像ローラ側に撓み得ることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
  3. 上記攪拌室には、上記搬送手段が上記現像剤を搬送する経路の上流側に、上記トナーを上方から補給する補給口が設けられ
    上記現像室の底面には、トナーの濃度を検出するトナー濃度センサが設けられることを特徴とする請求項1または2記載の現像装置。
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