JP4963980B2 - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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このようなトリクル現像方式を用いた画像形成装置は、キャリアの経時劣化が生じるごとに現像装置やキャリアを新品のものに交換する必要のある装置に比べて、経時においても出力画像の画質が安定化することになる。
このように、現像装置内の現像剤量が不足してしまうと、現像剤の劣化状態が不安定になったりトナーの帯電量が低下したりして、出力画像上に画像濃度低下等の不具合が生じてしまうことになる。
図1〜図6にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、実施の形態1における画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
書込み部2A〜2Dは、画像情報に基いて帯電工程後の感光体ドラム21(像担持体)に静電潜像を書き込むための装置である。書込み部2A〜2Dは、ポリゴンミラー3A〜3Dや光学素子4A〜4D等を用いた光走査装置である。なお、書込み部として、光走査装置の替わりにLEDアレイを用いることもできる。
給紙部61は、記録紙、OHP等の被転写材Pを格納して、画像形成時には被転写材Pを転写ベルト30に向けて給送する。
転写ベルト30を介して感光体ドラム21に対向する転写ローラ24は、芯金と芯金を被覆する導電性弾性層とを有する。転写ローラ24の導電性弾性層は、ポリウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)等の弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ等の導電性付与剤を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を中抵抗に調整した弾性体である。
転写ベルト30に沿って縦方向に配設された4つのプロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BKは、それぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのトナー像を形成するためのものである。
プロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BK、及び、剤カートリッジ28Y、28C、28M、28BKは、転写ベルト30を回転支軸を中心に開放して装置本体1から着脱することができる。
なお、各プロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BKはほぼ同一構造であって、各剤カートリッジ28Y、28C、28M、28BKもほぼ同一構造であるために、図2にてプロセスカートリッジ及び剤カートリッジは符号のアルファベット(Y、C、M、BK)を除して図示する。また、書込み部は符号のアルファベット(A〜D)を除して図示する。
像担持体としての感光体ドラム21は、負帯電の有機感光体であって、不図示の回転駆動機構によって反時計方向に回転駆動される。
クリーニング部25は、感光体ドラム21に摺接するクリーニングブラシ(又は、クリーニングブレード)が設置されていて、感光体ドラム21上の未転写トナーを機械的に除去・回収する。
図2を参照して、剤カートリッジ28は、その内部に現像装置23内に供給するための現像剤G(トナーT及びキャリアC)を収容している。そして、剤カートリッジ28は、現像装置23に新品のトナーTを供給するトナーカートリッジとして機能するとともに、現像装置23に新品のキャリアCを供給する供給手段として機能する。具体的に、現像装置23に設置された磁気センサ26(図3を参照できる。)によって検知されるトナー濃度(現像剤G中のトナーの割合である。)の情報に基いて、シャッタ機構80の開閉動作をおこなって、供給手段としての剤カートリッジ28から現像装置23内に向けて現像剤Gを適宜に供給する。
なお、本実施の形態1では、剤カートリッジ28の現像剤Gにおける、キャリアCに対するトナーTの混合率(トナー濃度)が比較的高く設定されている。
図2を参照して、感光体ドラム21が反時計方向に回転駆動されると、まず、帯電部22の位置で感光体ドラム21の表面が一様に帯電される。その後、帯電された感光体ドラム21表面は、露光光Lの照射位置に達して、書込み部2による露光工程がおこなわれる。すなわち、露光光Lの照射によって感光体ドラム21上を画像情報に応じて選択的に除電することで、照射されなかった非画像部の電位との差(電位コントラスト)を発生させて静電潜像を形成する。なお、この露光工程は、感光体ドラム21の感光層中で電荷発生物質が光を受けて電荷を発生して、このうち正孔が感光体ドラム21表面の帯電電荷と打ち消しあうものである。
詳しくは、現像ローラ23aの磁極による磁力で汲み上げられた現像剤Gは、ドクターブレード23cによって適量化された後に、感光体ドラム21との対向部である現像領域に搬送される。現像領域において穂立ちされたキャリアCが感光体ドラム21を摺擦する。このとき、キャリアCに混合されているトナーTは、キャリアCとの摩擦によって負帯電されている。これに対して、キャリアCは正帯電されている。不図示の電源部から現像ローラ23aに対して、所定の現像バイアスが印加される。これによって、現像ローラ23aと感光体ドラム21との間に電界が形成されて、負帯電されたトナーTが電界によって感光体ドラム21上の画像部にのみ選択的に付着してトナー像を形成する。
その後、トナー像が転写された被転写材Pは、定着部66を通過して、排出ローラ69から装置外部に排出される。
その後、感光体ドラム21表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
図2〜図5を参照して、現像装置23は、現像剤担持体としての現像ローラ23a、搬送部材としての搬送スクリュ23b1〜23b3(オーガスクリュ)、ドクターブレード23c、等で構成されている。
現像ローラ23aは、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂等の非磁性体を円筒形に形成してなるスリーブが不図示の回転駆動機構によって時計方向に回転されるように構成されている。現像ローラ23aのスリーブ内には、スリーブの周面に現像剤Gの穂立ちを生じるように磁界を形成するマグネットが固設されている。マグネットから発せられる法線方向磁力線に沿うように、現像剤G中のキャリアCがスリーブ上にチェーン状に穂立ちする。このチェーン状に穂立ちしたキャリアCに帯電したトナーTが付着されて、磁気ブラシが形成される。磁気ブラシは、スリーブの回転によってスリーブと同方向(時計方向)に移送される。
ドクターブレード23cは、現像領域の上流側に設置されていて、現像ローラ23a上の現像剤を適量に規制する。
第1搬送スクリュ23b1(第1搬送部材)は、現像ローラ23aに対向する位置に配設されていて、現像剤Gを水平方向に搬送する(図3の白矢印に示す左方向の搬送である。)とともに、現像ローラ23a上に現像剤23aを供給する。
図3を参照して、第2搬送スクリュ23b2による搬送経路の下流側と、第3搬送スクリュ23b3による搬送経路の上流側と、は第1中継部23gを介して連通している。また、第3搬送スクリュ23b3による搬送経路の下流側と、第1搬送スクリュ23b1による搬送経路の上流側と、は第2中継部23hを介して連通している。また、第1搬送スクリュ23b1による搬送経路の下流側と、第3搬送スクリュ23b3による搬送経路の上流側と、は落下経路23fを介して連通している。
なお、第3搬送スクリュ23b3による搬送経路中にはトナー濃度センサとしての磁気センサ26が設置されている。そして、磁気センサ26によって検知されるトナー濃度の情報に基いて、供給手段としての剤カートリッジ28から現像装置23内に向けて所定のトナー濃度の現像剤Gが供給される。
これにより、排出口23dの下部よりも高い位置にある現像剤のうち、高さ(H2−H1)分の現像剤は排出口23dから排出されることなく、開口23eを通じて第3搬送スクリュ23b3における搬送経路に戻されることになる。これにより、排出手段の本来の機能を維持しつつ、排出口23dから過剰に現像剤が排出される不具合を確実に抑止することができる。
なお、排出口23dと開口23eとの長手方向の距離Wは、なるべく短い方が好ましい。
また、本実施の形態1では、第3搬送スクリュ23b3を水平方向に対して斜めに配設したが、第3搬送スクリュ23b3を水平に配設することもできる。
図7〜図9にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図7は、実施の形態2における現像装置を示す断面図であって、前記実施の形態1における図4に相当する図である。本実施の形態2における現像装置は、主として、排出口23dの上端に突出部23kが設置されている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
本実施の形態2の構成によれば、第1搬送スクリュ23b1によって跳ね上げられた現像剤G1は、排出口23dに侵入することなく、突出部23kに衝突した後に第1搬送スクリュ23b1による搬送経路に戻される。これにより、排出手段としての排出口23dの機能を副作用なく充分に発揮することができる。
図8に示すように、本実施の形態2では、スリット状の排出口23d及び開口23eが、現像装置23に対して着脱自在に設置された板状部材23nに形成されている。詳しくは、第1搬送スクリュ23b1による搬送経路と、第3搬送スクリュ23b3による搬送経路と、が壁部23mによって隔絶されている。この壁部23mに対して、板状部材23nは白矢印方向に着脱自在に形成されている。板状部材23nには、スリット状に形成された排出口23d及び開口23eが設けられている。
このような構成は、被転写材Pの搬送速度(プロセス線速)が異なる2機種の画像形成装置の間で現像装置23を共通化したい場合に特に有用である。プロセス線速が異なる現像装置23は、搬送スクリュ23b1〜23b3の回転数が異なってしまうために、現像剤の波状の偏りの形態も異なってしまう。したがって、同じ現像装置であっても、搬送スクリュ23b1〜23b3の回転数によって、排出口23d及び開口23eの適正位置が異なってくる。本実施の形態2では、排出口23d及び開口23eの高さが異なる板状部材23nを交換自在に構成しているために、プロセス線速が異なる2機種の画像形成装置の間で、現像装置23の共通化(互換性)を高めることができる。
20、20Y、20C、20M、20BK プロセスカートリッジ、
21 感光体ドラム(像担持体)、
23 現像装置(現像部)、
23a 現像ローラ(現像剤担持体)、
23b1 第1搬送スクリュ(第1搬送部材)、
23b2 第2搬送スクリュ(第2搬送部材)、
23b3 第3搬送スクリュ(第3搬送部材)、
23c ドクターブレード、
23d 排出口(排出手段)、
23e 開口(バイパス経路)、
23f 落下経路、 23g 第1中継部、 23h 第2中継部、
23k 突出部(規制部材)、 23k1 傾斜面、
23n 板状部材、
28、28Y、28C、28M、28BK 剤カートリッジ(供給手段)、
29 供給管(供給手段)、 70 剤貯溜容器、
G 現像剤(2成分現像剤)、 T トナー、 C キャリア。
Claims (10)
- キャリアとトナーとを有する現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、
装置内に収容された現像剤を長手方向に搬送して循環経路を形成する複数の搬送部材と、
装置内に新たにキャリアを供給する供給手段と、
装置内に収容された現像剤の一部を外部に排出する排出手段と、
前記排出手段が配設された位置を通過させずに現像剤の一部を循環経路の上流側に戻すためのバイパス経路と、
を備え、
前記排出手段は、現像剤を外部に排出するための排出口を備えるとともに、前記排出口の位置に搬送される現像剤の剤面が前記排出口の下部の高さを超えたときにその現像剤を外部に排出し、
前記バイパス経路は、現像剤を当該バイパス経路に導くための開口を備えるとともに、前記開口の位置に搬送される現像剤の剤面が前記開口の下部の高さを超えたときにその現像剤を当該バイパス経路に導き、
前記排出口に対して前記開口が循環経路の上流側に配設されて、前記開口の下部の高さが前記排出口の下部の高さよりも高くなるように構成されたことを特徴とする現像装置。 - 前記排出口への現像剤の侵入を規制する規制部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記規制部材は、前記排出口の上端又は下端に設置された突出部であること特徴とする請求項2に記載の現像装置。
- 前記突出部は、その上部に現像剤が堆積しないように傾斜面が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
- 前記排出口及び前記開口は、装置に対して着脱自在に設置された板状部材に形成されたスリットであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の現像装置。
- 前記像担持体に対向するとともに、現像剤を担持する現像剤担持体を備え、
前記複数の搬送部材は、前記現像剤担持体に対向するとともに当該現像剤担持体に現像剤を供給する第1搬送部材と、前記第1搬送部材の下方であって前記現像剤担持体に対向する位置に配設されるとともに当該現像剤担持体から離脱された現像剤を搬送する第2搬送部材と、前記第2搬送部材によって搬送された現像剤を前記第1搬送部材による搬送経路の上流側に搬送する第3搬送部材と、であって、
前記第1搬送部材による搬送経路と前記第2搬送部材による搬送経路と前記第3搬送部材による搬送経路とを隔絶する壁部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の現像装置。 - 前記第1搬送部材による搬送経路の下流側に達した現像剤が前記第3搬送部材によって当該第1搬送部材による搬送経路の上流側に搬送されるように構成され、
前記排出手段は、前記第1搬送部材による搬送経路中に配設され、
前記バイパス経路は、前記第1搬送部材による搬送経路中であって前記排出手段の上流の位置と、前記第3搬送部材による搬送経路中の位置と、を中継するように配設されたことを特徴とする請求項6に記載の現像装置。 - 前記供給手段は、装置内に新たにトナーを前記キャリアとともに供給することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の現像装置。
- 画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、
請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とが一体化されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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