以下、本発明を電子写真方式のフルカラー画像形成装置(以下、「複写機500」という。)に適用した実施形態について説明する。
図2は、本実施形態に係る複写機500の概略構成図である。図2において、複写機500は、画像形成手段としてのプリンタ部100、記録媒体としての転写紙をプリンタ部100に供給する給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されている画像読取手段としてのスキャナ300などを備えている。また、スキャナ300の上には原稿自動搬送装置400が固定されている。
プリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ18Y,M,C,Kからなる画像形成ユニット20を備えている。各符号の数字の後に付されたY,M,C,Kはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、黒用の部材であることを示している(以下同様)。プリンタ部100は、プロセスカートリッジ18Y,M,C,Kの他に、潜像書込手段としての光書込ユニット21、中間転写ユニット17、二次転写装置22、レジストローラ対49、ベルト定着方式の定着装置25などが配設されている。
光書込ユニット21は、図示しない光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体1の表面にレーザ光を照射する。
プロセスカートリッジ18Y,M,C,Kは、像担持体としてのドラム状の感光体1や、感光体1の表面を帯電する帯電手段としての帯電装置や、感光体1に形成された潜像を現像する現像手段としての現像装置4などを備えている。さらに、感光体1の表面をクリーニングする像担持体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置や、感光体1の表面を除電する除電手段としての除電器などを有している。
なお、各プロセスカートリッジ18Y,M,C,Kは互いに同様な構成を有しているので、以下、イエロー用のプロセスカートリッジ18Yについて説明する。
帯電装置によって、感光体1Yの表面は一様帯電される。帯電処理が施された感光体1Yの表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザ光が照射される。これにより、照射部(露光部)の感光体1Yの表面の電位が減衰する。この表面の電位の減衰により、感光体1Y表面にY用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像は、現像装置4Yによって現像されてYトナー像となる。Y用の感光体1Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写体としての中間転写ベルト110に一次転写される。
一次転写後の感光体1Yの表面は、ドラムクリーニング装置によって転写残トナーがクリーニングされる。また、Y用のプロセスカートリッジ18Yにおいて、ドラムクリーニング装置によってクリーニングされた感光体1Yは、除電器によって除電される。そして、帯電装置によって一様帯電されて初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスカートリッジ18M,C,Kについても同様である。
次に、中間転写ユニット17について説明する。
中間転写ユニット17は、中間転写体としての中間転写ベルト110、中間転写ベルト110の表面をクリーニングする中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置60などを有している。また、中間転写ユニット17は、張架ローラ14、駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、4つの一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kなども有している。
中間転写ベルト110は、所定の張力を有するように張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転により、中間転写ベルト110は図中時計回りに無端移動する。
一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kはそれぞれ、中間転写ベルト110の内周面側に接触するように配設され、図示しない電源から一次転写バイアスの印加を受ける。
また、中間転写ベルト110をその内周面側から感光体1Y,M,C,Kに向けて押圧してそれぞれ一次転写ニップを形成する。各一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、感光体1と一次転写バイアスローラ62との間に一次転写電界が形成される。Y用の感光体1Y上に形成されたYトナー像は、この一次転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト110上に一次転写される。このYトナー像の上には、M,C,K用の感光体1M,C,K上に形成されたM,C,Kトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト110上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、「4色トナー像」という。)が形成される。
中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の二次転写ニップで図示しない記録媒体としての転写紙に二次転写される。二次転写ニップ通過後の中間転写ベルト110の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置60によってクリーニングされる。
次に、二次転写装置22について説明する。
中間転写ユニット17の図中下方には、2本の張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している二次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動する。
2本の張架ローラ23のうち、一方の張架ローラ23すなわち転写紙搬送方向の上流側に配設された上流側の張架ローラ23は、中間転写ユニット17の二次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト110及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト110と、二次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する二次転写ニップが形成されている。
そして、上記一方の(上流側の)張架ローラ23には、トナーと逆極性の二次転写バイアスが図示しない電源によって印加される。この二次転写バイアスの印加により、二次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト110上の4色トナー像をベルト側から上記一方の(上流側の)張架ローラ23側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト110上の4色トナー像に同期するように二次転写ニップに送り込まれた転写紙には、上記二次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が二次転写される。なお、上記一方の(上流側の)張架ローラ23に二次転写バイアスを印加する二次転写方式に代えて、転写紙を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
複写機500本体の下部に設けられた給紙装置200には、内部に複数の転写紙を紙束の状態で複数枚重ねて収容可能な給紙カセット44が、鉛直方向に複数重なるように配設されている。それぞれの給紙カセット44は、紙束の一番上の転写紙に給紙ローラ42を押し当てている。そして、給紙ローラ42を回転させることにより、一番上の転写紙が給紙路48に向けて送り出される。
給紙カセット44から送り出された転写紙を受け入れる給紙路46,48は、複数の搬送ローラ対47と、給紙路48内の末端付近に設けられたレジストローラ対49とを有している。そして、転写紙をレジストローラ対49に向けて搬送する。レジストローラ対49に向けて搬送された転写紙は、レジストローラ対49のローラ間に挟まれる。
一方、中間転写ユニット17において、中間転写ベルト110上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って二次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を二次転写ニップにて4色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。
これにより、二次転写ニップでは、中間転写ベルト110上の4色トナー像が転写紙に密着する。そして、転写紙上に二次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って二次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト24上から定着装置25に送られる。
定着装置25は、定着ベルト26を2本のローラによって張架して無端移動させるベルトユニットと、このベルトユニットの一方のローラに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。定着ベルト26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、紙搬送ベルト24から受け取った転写紙をここに挟み込む。
ベルトユニットにおける2本のローラのうち、加圧ローラ27から押圧される方のローラは、内部に図示しない熱源を有しており、この熱源の発熱によって定着ベルト26を加熱する。加熱された定着ベルト26は、定着ニップに挟み込まれた転写紙を加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が転写紙に定着される。
定着装置25内で定着処理が施された転写紙は、プリンタ筐体の図中左側板の外側に設けたスタック部57上にスタックされるか、もう一方の面にもトナー像を形成するために上述の二次転写ニップに戻されるかの何れかの搬送形態が選択される。
図示しない原稿のコピーがとられる際には、例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30上セットされる。但し、その原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。
このセットに先立ち、複写機本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300のコンタクトガラス32が露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。このようにして原稿がセットされた後、図示しないコピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。
一方、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。
原稿読取動作では、まず、第一走行体33と第二走行体34とがともに走行を開始し、第一走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光が第二走行体34内に設けられたミラーによって反射され、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射される。読取センサ36は、入射光に基づいて画像情報を構築する。
このような原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジ18Y,M,C,K内の各装置や、中間転写ユニット17、二次転写装置22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって構築された画像情報に基づいて、光書込ユニット(露光装置)21が駆動制御され、各感光体1Y,M,C,K上にY,M,C,Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作が開始される。この給紙動作では、給紙ローラ42の1つが選択回転せしめられ、ペーパーバンク43内に多段に収容される給紙カセット44の1つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ45で1枚ずつ分離されて給紙路46に進入した後、搬送ローラ対47によって二次転写ニップに向けて搬送される。
このような給紙カセット44からの給紙に代えて、手差しトレイ51からの給紙が行われる場合もある。この場合、手差し給紙ローラ50が選択回転せしめられて手差しトレイ51上の転写紙を送り出した後、手差し分離ローラ52が転写紙を1枚ずつ分離してプリンタ部100の手差し給紙路53に給紙する。
複写機500は、2色以上のトナーからなる多色画像を形成する場合には、中間転写ベルト110をその上部張架面がほぼ水平になる姿勢で張架し、その上部張架面に全ての感光体1Y,M,C,Kを接触させる。これに対し、Kトナーのみからなるモノクロ画像を形成する場合には、図示しない機構により、中間転写ベルト110を図中左下に傾けるような姿勢にして、その上部張架面をY,M,C用の感光体1Y,M,Cから離間させる。
そして、4つの感光体1Y,M,C,Kのうち、K用の感光体1Kだけを図中反時計回りに回転させて、Kトナー像だけを作像する。この際、Y,M,Cについては、感光体1だけでなく、現像装置4も駆動を停止させて、感光体1や現像装置4の各部材及び現像装置4内のトナーと磁性キャリア(以下「キャリア」という。)とを含む二成分現像剤(以下「現像剤」という。)の不要な消耗を防止する。
複写機500は、複写機500内の各機器の制御を司るCPU等から構成される図示しない制御手段としての制御部と、液晶ディスプレイや各種キーボタン等などから構成される図示しない操作表示部とを備えている。
操作者は、この操作表示部に対するキー入力操作により、制御部に対して命令を送ることで、転写紙の片面だけに画像を形成するモードである片面プリントモードについて、例えば3つのモードの中から1つを選択することができる。この3つの片面プリントモードとは、ダイレクト排出モードと、反転排出モードと、反転デカール排出モードとからなる。
図3は、本実施形態に係る複写機におけるプロセスカートリッジ18Y,M,C,Kにそれぞれ装備されている現像装置4及び感光体1を示す拡大構成図である。4つのプロセスカートリッジ18Y,M,C,Kは、それぞれ扱うトナーの色が異なる点以外はほぼ同様の構成になっているので、同図では「4」等の符号に付すY,M,C,Kという添字を省略している。
図3に示すように、プロセスカートリッジ18は、の感光体1、図示しない帯電装置、現像装置4)、図示しない感光体クリーニング部が一体化されたものであって、プレミックス現像方式(キャリアの補給・排出を適宜におこなう現像方式)が採用されている。感光体1は、負帯電の有機感光体であって、不図示の回転駆動機構によって反時計方向に回転駆動される。
ここで、現像装置4は、プレミックス現像方式のものであって、現像装置4内に適宜に新品のキャリア(現像剤)が現像剤カートリッジから供給されるとともに、劣化した現像剤が現像装置4の外部に設置された図示しない剤貯留容器に向けて排出される。
現像剤カートリッジは、その内部に現像装置4内に供給するための現像剤(トナー及びキャリア)を収容している。そして、現像剤カートリッジは、現像装置4に新品のトナーを供給するトナーカートリッジとして機能するとともに、現像装置4に新品のキャリアを供給する供給手段として機能する。
なお、本実施形態では、現像剤剤カートリッジの現像剤における、キャリアに対するトナーの混合率(トナー濃度)は比較的高く設定されている。
図3に示すように、感光体1は図中矢印G方向に回転しながら、その表面を不図示の帯電装置により帯電される。帯電された感光体1の表面は、光書込ユニット21(図2参照)から照射されたレーザ光により静電潜像を形成され、その静電潜像に現像装置4からトナーを供給され、トナー像が形成される。
現像装置4は、トナーとキャリアとを含む現像剤を収容し、図中矢印I方向に現像剤を搬送しながら感光体1の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体としての現像ローラ5aを備えている。
また、現像装置4は、現像ローラ5aに現像剤を供給しながら現像ローラ5aの軸線方向に沿って図3の紙面手前側(以下、便宜上、「図中手前側」と称する場合もある)に向けて現像剤を搬送する供給搬送部材としての供給スクリュ8を有している。
現像ローラ5aの供給スクリュ8との対向部から現像剤搬送方向下流側には、現像ローラ5aに供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制手段としてのドクタブレード12を備えている。
また、現像ローラ5aの感光体1との対向部である現像領域よりも現像剤搬送方向下流側では、現像領域を通過して現像ローラ5bの表面から離脱した現像済みの現像剤を回収する回収搬送路7が、現像ローラ5bと対向する。回収搬送路7は、回収した回収現像剤を現像ローラ5bの軸線方向に沿って供給スクリュ8と同方向に搬送する回収搬送部材として、軸線方向に平行に配置された螺旋状の回収スクリュ6を備えている。
供給スクリュ8を備えた供給搬送路9は現像ローラ5aの斜め下方に並設され、回収スクリュ6を備えた回収搬送路7は現像ローラ5bの斜め下方に並設されている。
また、現像装置4は、供給搬送路9と回収搬送路7とに並列して攪拌搬送路10が設けられている。攪拌搬送路10は、奥側では回収搬送路7と手前側では供給搬送路9と略同じ高さになるよう傾斜が設けてある。
また、攪拌搬送路10は、現像ローラ5aの軸線方向に沿って現像剤を攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向すなわち図3の紙面奥側(以下、便宜上「図中奥側」と称する場合もある)の方向に向けて搬送する攪拌搬送部材としての攪拌スクリュ11を備えている。
供給搬送路9と攪拌搬送路10とは仕切り壁としての第一仕切り壁133によって仕切られている。第一仕切り壁133の供給搬送路9と攪拌搬送路10とは、図中手前側が開口となっており、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが連通している。
また、供給搬送路9と回収搬送路7との間は第二仕切り壁134によって仕切られている。第二仕切り壁134の供給搬送路9と回収搬送路7とは、図中奥側側が開口となっており、供給搬送路9と回収搬送路7とが連通している。
また、攪拌搬送路10と回収搬送路7との2つの現像剤搬送路は、仕切り部材としての第三仕切り壁135によって仕切られている。第三仕切り壁135は、図中奥側が開口となっており、攪拌搬送路10と回収搬送路7とが連通している。
現像剤搬送部材である供給スクリュ8、回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11は、樹脂もしくは金属のスクリュからなっており、各スクリュ径は供給スクリュ8及び回収スクリュ6がφ26[mm]、攪拌スクリュ11がφ30[mm]である。また、供給スクリュ8はスクリュピッチが54[mm]の2条巻きであり、回収スクリュ6はスクリュピッチが36[mm]の2条巻きであり、攪拌スクリュ11はスクリュピッチが54[mm]の2条巻きである。
現像ローラ5a上に担持された現像剤は、ステンレスからなるドクタブレード12によって薄層化されたうえで感光体1との対向部である現像領域まで搬送され、感光体1の潜像の現像が行われる。現像ローラ5aの直径はφ30[mm]、ドクタブレード12と感光体1とのギャップは0.3[mm]程度となっている。
現像後の現像剤は回収搬送路7にて回収が行われ、図3中奥側に搬送され、非画像領域部に設けられた第三仕切り壁135の開口で、攪拌搬送路10へ現像剤が移送される。
なお、供給搬送路9における現像剤搬送方向下流側の第二仕切り壁134の開口の付近で供給搬送路9の上側には、図5に示すように後述する現像剤補給口95から供給搬送路9に現像剤が供給される。
次に、3つの現像剤搬送路内での現像剤の循環について説明する。
図4は、現像剤搬送路内の現像剤の流れを説明する現像装置4の部分透視斜視図である。図中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。
図4において、攪拌搬送路10から現像剤の供給を受けた供給搬送路9では、現像剤が移動しながら現像ローラ5aに接触して供給される。そして、現像ローラ5aに供給されずに供給搬送路9の搬送方向下流端まで移動した余剰現像剤は、第二仕切り壁134の余剰開口部より回収搬送路7に供給される(図4中矢印E)。
一方、現像ローラ5aに供給された現像剤は、現像領域で現像に用いられた後、現像ローラ5bから分離・離脱して回収搬送路7に受け渡される。現像ローラ5bから回収搬送路7に受け渡され、回収スクリュ6によって回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤は、第三仕切り壁135の回収開口部より攪拌搬送路10に供給される(図4中矢印F)。
そして、攪拌搬送路10では、供給搬送路9から供給された余剰現像剤と回収搬送路7に回収された回収現像剤と後述する現像剤補給口95(図5参照)から補給された現像剤(図4中矢印t)とが攪拌される。これら攪拌された現像剤は、攪拌スクリュ11の搬送方向下流側で、かつ、供給スクリュ8の搬送方向上流側に搬送され、第一仕切り壁133の供給開口部より供給搬送路9に供給される(図4中矢印D)。
なお、攪拌搬送路10の下方には、透磁率センサからなるトナー濃度センサ(不図示)が設けられ、そのトナー濃度センサの出力に基づいて不図示のトナー補給制御装置を作動させ、不図示の現像剤カートリッジからトナー補給を行っている。
図4に示す現像装置4では、供給搬送路9と回収搬送路7とを備え、現像剤の供給と回収とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像済みの現像剤が供給搬送路9に混入することがない。このため、供給搬送路9の搬送方向下流側ほど現像ローラ5aに供給される現像剤のトナー濃度が低下することを抑制することができる。
また、回収搬送路7と攪拌搬送路10とを備え、現像剤の回収と攪拌とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像済みの現像剤が攪拌の途中に落ちることがない。これにより、十分に攪拌がなされた現像剤が供給搬送路9に供給されるため、供給搬送路9に供給される現像剤が攪拌不足となることを抑制することができる。
このように、供給搬送路9内の現像剤のトナー濃度が低下することを抑制し、供給搬送路9内の現像剤が攪拌不足となることを抑制することができるので現像時の画像濃度を一定にすることができる。
図5は、現像装置4のトナーを補給する位置を説明する外観斜視図である。
図5に示すように、現像剤を補給する現像剤補給口95は、供給スクリュ8を備える供給搬送路9の搬送方向下流端部の上方に設けられている。この現像剤補給口95は第二仕切り壁134の余剰開口部(図4中矢印E)の上部に位置することにより、補給された現像剤は余剰現像剤および回収現像剤と混ざりやすく、この位置で補給を行うことによってより効率よく現像剤の攪拌を行うことができる。
なお、本実施形態に用いられる現像剤としては、以下に示す構成の現像剤を用いることができる。本実施形態に用いられるトナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有し、必要に応じて離型剤や帯電制御剤、その他の成分が含有される。また、添加剤として上述のもの以外に、必要に応じて流動性向上剤やその他の成分が添加される。これら材料に関しては、公知のものがすべて可能である。
結着樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロレスチレン、ビニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)タクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリロニトリル酸、(メタ)アクリアミド、(メタ)アクリル酸、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル。ビニルメチルケトン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、ブタジエン等の単量体の重量体、又は、これらの単量体の2種類以上からなる共重合体、あるいはそれらの混合物が挙げられる。
その他、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ロジン、変性ロジン、テルベン樹脂、フェノール樹脂、水添石油樹脂、アイオノマー樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂等が単独あるいは混合して使用できる。
着色剤としては公知の染料及び顔料がすべて使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレトVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。使用量は一般にバインダー樹脂100重量部に対し0.1〜50重量部である。
帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む。)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくは結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、2〜5重量部の範囲がよい。0.1重量部未満では、トナーの負帯電が不足し実用的でない。10重量部を越える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、キャリアとの静電的吸引力の増大のため、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィンワックスやフィッシャー・トロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックスや密ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス、等の天然ワックス類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、等の高級脂肪酸及び高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸アミド等及びこれらの各種変性ワックスが挙げられる。
これらは1種または2種以上を併用して用いることができるが、融点が70〜125[℃]の範囲のものを使用するのが好ましい。融点が70[℃]以上とすることにより転写性、耐久性が優れたトナーとすることができ、融点を125[℃]以下とすることにより定着時に速やかに溶融し、確実な離型効果を発揮できる。
これらの離型剤の使用量は、トナーに対して1〜15[質量%]が好適である。1[質量%]より少ない場合にはオフセット防止効果が不充分であり、15[質量%]以上では転写性、耐久性が低下する。
添加剤(外添剤)としては、少なくとも体積平均粒径50〜500[nm]、嵩密度0.3[g/cm3]以上の微粒子を添加する。外添量としては、トナー母体に対して0.2〜3[質量%]が好ましい。この範囲より少ないとトナー間やトナーとその他との間に適度な空隙を形成する効果が発現されない。逆に多いと、流動性を阻害したり、脱離量が多くなったりすることにより外添剤の凝集体ができ、画像品質を低下させる。
上述の添加剤と合わせて、この範囲以外の添加剤を添加することも可能であり、流動性向上を目的として体積平均粒径が小さい微粒子を添加することが好ましい。
本実施形態での添加剤において、無機化合物としては、SiO2、TiO2、Al2O3、MgO、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O(TiO2)n、Al2O3・2SO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4、SrTiO3等を例示することができ、好ましくは、SiO2、TiO2、Al2O3があげられる。
特に、これら無機化合物は各種のカップリング剤、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、オクチルトリメトキシシラン等で疎水化処理が施されていてもよい。また、有機化合物の添加剤としては、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよく、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂の具体的な例としては、ビニル系モノマーを単独重合又は共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
本実施形態における添加剤(微粒子)は、現像装置内の現像剤用のトナーとしても優れている。すなわち、トナー粒子、感光体1、帯電付与部材との接触面積が非常に小さく、均等に接触するので付着力低減効果が大きく、現像・転写効率の向上に有効である。
さらに、コロの役割を果たすため、感光体1を摩耗又は損傷させることなく、クリーニングブレードと感光体1との高ストレス(高荷重、高速度等)下でのクリーニングの際も、トナー粒子に埋没し難く、あるいは少々埋没しても離脱、復帰が可能である。そのため、長期間にわたって安定した特性を得ることができる。
さらに、トナーの表面から適度に脱離し、クリーニングブレードの先端部に蓄積し、いわゆるダム効果によって、ブレードからトナーが通過する現象を防止する効果がある。
本実施形態におけるトナーの製造方法としては、トナー構成材料を溶融混練後、粉砕分級して得る方法が従来の方法として一般的であるが、この方法に限らず、重合法等も含めてさまざまな方法が可能である。重合法としては懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法などが可能であり、重合法とは異なるが溶解懸濁法、ポリマー懸濁法等の他、伸長反応法等が使用可能である。
先に説明した粒径範囲や円形度のトナーを容易に得られる点では、従来の方法以外が好ましい。また、粉砕分級後のトナーを加熱処理することにより円形度を調整してもよい。
なお、添加剤の添加方法は特に制限されず、トナー母体粒子と添加剤とを各種の公知の混合装置を用いて、機械的に混合して付着させる方法や、液相中でトナー母体粒子と添加剤とを界面活性剤等で均一に分散させ、付着処理後、乾燥させる方法等がある。
先に説明したトナーの粒径分布は、コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置を用いて測定することができる。これら装置として、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。
以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5[ml]加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1[%]NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。
ここで、さらに測定試料を2〜20[mg]加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理をおこない、上述の測定装置により、アパーチャーとして100[μm]アパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの重量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上40.30[μm]未満の粒子を対象とする。
先に説明したトナーの円形度は、数1により得られた値である。
上記円形度はトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど円形度は小さな値となる。
上記円形度は、例えば東亜医用電子製フロー式粒子像分析装置FPIA−1000を用いて測定することができる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5[ml]加え、さらに測定試料を0.1〜0.5[g]程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理をおこない、分散液濃度を3000〜10000[個/μl]として上述の装置によりトナーの形状を測定する。
以下、本実施形態に用いられるキャリアについて補足的に説明する。
本実施形態で用いられるキャリアは、重量平均粒径が20〜60[μm](好ましくは、20〜45[μm]である。)になるように形成されている。この粒径範囲は、現像装置内の現像剤用のキャリアとしても優れている。
キャリアの平均粒径が20[μm]未満であると、キャリア粒子の分布において微粉が多くなり、1粒子当たりの磁化が低くなってキャリア飛散を生じることがある。これに対してキャリアの平均粒径が45[μm]を超えると、現像工程時のキャリアの穂立ちが粗くなって、ベタやハーフトーンの均一性が劣る場合がある(特に、平均粒径が60[μm]を超えると顕著になる。)。また、比表面積が低下するため、小粒径トナーではトナーの飛散が生じることがある。
キャリアとしては、粒径以外に特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
芯材の材料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、50〜90[emu/g]のマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料等が好ましく、画像濃度の確保の点では、鉄粉(100[emu/g]以上)、マグネタイト(75〜120[emu/g])等の高磁化材料が好ましい。
また、トナーが穂立ち状態となっている感光体1への当りを弱くでき高画質化に有利である点で、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30〜80[emu/g])等の弱磁化材料が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
キャリアの樹脂層の材料としては、特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂層には、必要に応じて導電粉等を含有させてもよく、その導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が挙げられる。これらの導電粉の平均粒子径としては、1[μm]以下が好ましい。平均粒子径が1[μm]を超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
キャリアの樹脂層は、例えば、前記シリコーン樹脂等を溶剤に溶解させて塗布溶液を調製した後、該塗布溶液を前記芯材の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼付をおこなうことにより形成することができる。塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法等が挙げられる。
キャリアにおける樹脂層の量としては、0.01〜5.0[質量%]が好ましい。樹脂層の量が、0.01[質量%]未満であると、芯材の表面に均一な樹脂層を形成することができないことがあり、5.0[質量%]を超えると、樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の造粒が発生し、均一なキャリア粒子が得られないことがある。
また、現像装置内に予め収容される現像剤(初期剤)も、上述したトナーとキャリアとを混合したものである。現像剤におけるキャリアの含有量(キャリア濃度)としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、90〜98[質量%]が好ましく、93〜97[質量%]がより好ましい。
本実施例では、現像剤カートリッジを備え画像形成装置の使用状況に基づいて現像剤カートリッジから現像装置へ現像剤が補充される。現像装置4内に保持できる現像剤量には、現像ローラ5aへ適切な現像剤量を供給可能な現像剤量範囲がある。これは主に、現像剤の状態(帯電量、流動性等)により変化する。本実施例では、現像剤量下限は現像ローラ5aへの供給可能下限、現像剤量上限は現像装置からの現像剤溢れによって決定される。
したがって、余剰現像剤排出機構の機能としては、定められた現像剤量下限以下では現像剤を排出させない、上限以上では、現像剤カートリッジからの現像剤補給速度以上で現像剤を排出させることが必要となる。
図3に示す、余剰現像剤を装置外に排出するための排出口141は、攪拌搬送路10を形成する側壁136の、現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する所定の高さに設けられている。
詳しくは、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流側と攪拌搬送路10の現像剤搬送方向上流側とを連通するように第二仕切り壁134に開口を形成した、回収搬送路7から攪拌搬送路10に現像剤を受け渡す現像剤受け渡し部に対応した位置である。そして、その現像剤受け渡し部における攪拌搬送路10を形成する側壁であるとともに、攪拌搬送路10と現像剤排出路142とを仕切る仕切り壁136の前記開口と対向する箇所に、排出口141が設けられている。
そして、この仕切り壁136によって、攪拌搬送路10へ搬送される現像剤と、排出口141に排出される現像剤とに分けられる。
現像装置4では、現像剤搬送路全体の現像剤量が増加し、排出口141の高さまで現像剤の嵩が到達すると、攪拌スクリュ11の回転により排出口141から現像装置外に現像剤が排出される。排出口141から排出された現像剤は、現像剤排出路142を通って排出口141の下方に設けられる現像剤搬送機構(不図示)へ自重で落下し、廃トナー捕集部(不図示)へ輸送される。
本実施形態の現像装置4の現像剤搬送経路における現像剤受け渡し部は、図4に示すように、攪拌スクリュ11から供給スクリュ8への現像剤受け渡し部1a、及び、回収スクリュ6から攪拌スクリュ11への現像剤受け渡し部2aの2ヶ所である。そして、これら現像剤受け渡し部1a,2aは、現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に対しての現像剤の嵩の増減が最も顕著に現れる場所である。
そのため、本実施形態の現像装置4においては、回収搬送路7から攪拌搬送路10への現像剤受け渡し部2aに対応させて、現像装置外に現像剤を排出するための排出口141を設けている。
図3は、現像装置4の現像剤受け渡し部2aを図3中手前側から見た断面図である。
前述のように、現像装置奥側では回収搬送路7と攪拌搬送路10とは略同じ高さになっているので、回収スクリュ6と攪拌スクリュ11とはほぼ横方向に並んでいる。また、前述のとおり、現像装置4内での現像剤の流れにおいては、回収搬送路7が上流側であり、攪拌搬送路10が下流側である。
よって、図3に示すように、回収スクリュ6の回転方向は図3中時計まわり方向であり、攪拌スクリュ11は回収スクリュ6の寄せ側、すなわち、上流側の回収スクリュ6の回転が下方から上方へと向かう側に設けられており、回転方向は図3中反時計まわり方向である。
また、回収搬送路7から攪拌搬送路10へ、より現像剤を効率良く受け渡すために、回収スクリュ6の軸方向端部における現像剤受け渡し部2aに対応する部分には、回収搬送路7から攪拌搬送路10に向けて、現像剤を搬送する移送パドル70が設けられている。これにより、移送パドル70によって回収スクリュ軸方向に対し直角方向に現像剤を搬送することができるため、現像剤の受け渡し効率を高めることができる。
本実施例の回収スクリュ回転数は90[ppm]以上の高速印刷に対応するため、500〜700[rpm]と非常に高速で回転する。したがって、受け渡される現像剤は攪拌スクリュ11の回転方向に倣わず、回収スクリュ6と攪拌スクリュ11とのスクリュピッチの位置関係によっては、排出口141近傍で、攪拌スクリュ11の回転方向とは逆方向の現像剤の流れが発生する。
これは、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136の壁面に沿って上方に噴出すような現像剤の流れとなり、排出口141近傍の現像剤嵩が不安定になる。その結果、現像装置4内の現像剤量が排出を要する量まで増加していないにもかかわらず、排出口141から現像剤が誤排出されてしまう。そのため、現像装置4内の現像剤量が必要量を下回り、感光体1への現像剤の供給が不安定になって、画像抜けなどの異常画像が発生してしまう。
[構成例1]
図1は、構成例1に係る現像装置4の断面図である。
本構成例では図1に示すように、排出口141の下方に位置する仕切り壁136の攪拌スクリュ11側の壁面に、障壁部材150を設けている。障壁部材150は、仕切り壁136に沿って設けられており、攪拌スクリュ11と1[mm]程度のギャップを保持している。
障壁部材150は、排出口141が設けられている側の壁面から攪拌スクリュ側に突出している。障壁部材150の突出幅は、軸線方向で排出口141よりも長く延在しており、排出口141への現像剤の流れをより確実に止められるようになっている。また、障壁部材150は、下端面が徐々に高くなるようになっており、現像剤が障壁部材150近傍でたまらないようになっている。
障壁部材150は、上記ギャップがあることで攪拌スクリュ11と摺擦することがなく、また、攪拌スクリュ11と障壁部材150との間で現像剤に余計なストレスがかからないようになっている。
このように障壁部材150を設けることで、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136に沿って上方に噴出すような、攪拌スクリュ11の回転方向とは逆方向の現像剤の流れを障壁部材150によって遮断することが可能となる。これにより、上述したように排出口141近傍の現像剤嵩が不安定になり、必要以上の現像剤を排出してしまうのを抑えられ、安定した余剰現像剤の排出を行うことができる。
[構成例2]
図6は、構成例2に係る現像装置4の断面図である。
本構成例では図6に示すように、排出口141の下方に位置する仕切り壁136の攪拌スクリュ11側の壁面に、磁界形成部材であるマグネットシール151を設けている。マグネットシール151は、仕切り壁136に沿って設けられており、攪拌スクリュ11と所定量のギャップを保持している。
このようにマグネットシール151を設けることで、マグネットシール151の磁力によって形成された磁界により、磁性キャリアを有する現像剤がマグネットシール151上で穂立ちする。そして、このように穂立ちした現像剤によって、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136に沿って上方に噴出すような、攪拌スクリュ11の回転方向とは逆方向の現像剤の流れを遮断することが可能となる。マグネットシール151の幅は、軸線方向で排出口141よりも長く延在しており、排出口141への現像剤の流れをより確実に止められるようになっている。
これにより、上述したように排出口141近傍の現像剤嵩が不安定になり、必要以上の現像剤を排出してしまうのを抑えられ、安定した余剰現像剤の排出を行うことができる。
また、本構成例では、仕切り壁136に設けたマグネットシール151上で現像剤を穂立ちさせて、攪拌スクリュ11の回転方向とは逆方向の現像剤の流れを遮断する障壁部材として機能させている。このため、マグネットシール151と攪拌スクリュ11との間のギャップの管理が、構成例1のように障壁部材150を設ける場合よりもラフでよい。
なお、マグネットシール151などの磁界形成部材を設ける場所としては、排出口141の下方に位置する仕切り壁136の攪拌スクリュ11側の壁面に限定されるものではなく、前記壁面で現像剤を穂立ちさせるような磁界を形成できる位置であれば良い。
図7は、回収スクリュ回転数700[rpm]時における現像装置4内の現像剤量と余剰現像剤の排出量との関係を示したグラフである。なお、現像装置4の構成としては、回収スクリュ6に移送パドル70を設けた構成に限るものではなく、回収スクリュ6に移送パドル70を設けない構成であっても良い。
従来構成では、現像装置4内の現像剤量が減ると、回収スクリュ6または移送パドル70による現像剤の送りに起因した、攪拌スクリュ11の回転方向とは逆方向の現像剤の流れによる排出口141からの現像剤の排出が発生する。特に、回収スクリュ6に移送パドル70を設けた場合には、現像剤の受け渡しをより効率良く行えるが、攪拌スクリュ11の回転方向とは逆方向の現像剤の流れによる排出口141からの現像剤の排出が顕著となる。このような排出口141からの現像剤の排出が生じると、現像装置4内の現像剤量の下限を維持することが困難となる。
一方、構成例1や構成例2の現像装置4では、従来構成の現像装置に比べて、現像装置4内の現像剤量が減った際における排出口141からの現像剤の排出量が低減し、現像装置4内の現像剤量の下限を維持することが可能となる。
また、構成例1や構成例2の現像装置4は、回収スクリュ6の回転数が500[rpm]で動作する低速印刷モードと、回収スクリュ6の回転数が700[rpm]で動作する高速印刷モードとに対応している。
現像装置4内における現像剤量の上限値は、排出口141の下端での仕切り壁136の高さで調整可能である。一方で、攪拌スクリュ11の回転方向とは逆向きに発生する現像剤の流れは、回収スクリュ6の回転数が高いほど顕著に発生する。
そのため、高回転モードにおける排出口141から排出される現像剤量を基準にして排出口141の位置を決定した場合、低回転モードでは高回転モードに比べて、前述した逆向きの現像剤の流れが発生し難いため、排出口141から現像剤を排出できなくなる。
図8は、従来の現像装置にて、回収スクリュ6の回転数を500[rpm]と700[rpm]とで異ならせた場合での、現像装置4内の現像剤量と余剰現像剤の排出量との関係を示したグラフである。
したがって、排出口141近傍の現像剤嵩に対して、攪拌スクリュ11の回転方向とは逆向きの現像剤の流れの影響を減じることで、回収スクリュ6の幅広い回転数に対応して、適切な量の余剰現像剤を排出口141から排出させることが可能となる。
[構成例3]
図9は、構成例3に係る現像装置4の現像剤受け渡し部2aを、図3中手前側から見た断面図である。図10は、従来構成の現像装置4の現像剤受け渡し部2aを、図3中手前側から見た断面図である。なお、本構成例の現像装置4は、図9及び図10に示すような回収スクリュ6に移送パドル70を設けた構成に限るものではなく、回収スクリュ6に移送パドル70を設けない構成であってもよい。
従来構成の現像装置4では、回収スクリュ6または移送パドル70の回転により現像剤受け渡し部2aで回収搬送路7から攪拌搬送路10に横方向の現像剤の流れが生じる。そして、その現像剤の流れが、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136の壁面に沿って上方に跳ね上がるような現像剤の流れとなり、排出口141での剤面が下方から跳ね上げられる。
特に、図10に示すように回収スクリュ6に移送パドル70を設けた場合には、現像剤の受け渡しをより効率良く行えるが、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136の壁面に沿って上方に跳ね上がるような現像剤の流れが顕著となる。
回収スクリュ6または移送パドル70の回転数が高回転の場合、回収搬送路7から攪拌搬送路10への横方向の現像剤の流れは強くなるので、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136の壁面に沿って上方に跳ね上がる現像剤の流れも強くなる。そのため、この跳ね上がりによって、現像剤搬送路全体の現像剤量が排出を必要とする量まで増加していないにもかかわらず、排出口141から現像剤が誤排出されてしまう。
また、前述した現象は、現像装置4内の現像剤が適量、あるいは、それより少ない場合に顕著である。そのため、現像剤搬送路内の現像剤が適正な量以下の状態であるにもかかわらず、排出口141から現像剤が排出されることで、現像剤搬送路内の現像剤量が必要量を下回り、現像装置4から感光体1への現像剤の供給が不安定になるおそれがある。そして、感光体1への現像剤の供給が不安定になると、画像抜けなどの異常画像が発生してしまう。
そこで、本構成例の現像装置4においては、図9に示すように、現像剤受け渡し部2aにおける回収スクリュ6と攪拌スクリュ11との間に遮断部材137を設けている。この遮断部材137は、図11や図12に示すように排出口141に対向した位置に設けられている。遮蔽部材137は、現像剤搬送路の底面から上方に向かって突出し、前記底面から遮蔽部材上端までの間で現像剤が通過不可能な板状である。
そして、回収スクリュ6に移送パドル6を設けた場合には、回収スクリュ軸方向において移送パドル70の長さL1よりも遮断部材137の長さL2が長くなっている。また、排出口141の現像剤搬送方向の幅も、遮蔽部材137の長さL2よりも短くなっている。なお、遮蔽部材137は、現像剤受け渡し部2aの回収スクリュ軸方向全域にわたって設けても良い。
また、図12の点線で示すように排出口141が現像剤受け渡し部2aから攪拌スクリュ11の軸方向にずれている場合、遮蔽部材137は少なくとも排出口141と対向する位置(図中領域Aの範囲)に存在するように設けられている。
そして、現像剤受け渡し部2aの遮断部材137が設けられた範囲内において、回収搬送路7から攪拌搬送路10に向かって少なくとも回収スクリュ6の回転軸の下部よりも低い位置を流れる現像剤が、遮断部材137によって遮断される。
回収スクリュ6または移送パドル70の回転によって、攪拌スクリュ11側に押された現像剤は、遮蔽部材137に突き当たり、上方へとせりあがる。遮蔽部材137の上端に到達した現像剤は、回収スクリュ6の現像剤搬送方向上流側からさらに搬送されてくる現像剤や、回収スクリュ6または移送パドル70によりさらに押し出されてくる現像剤によって、攪拌スクリュ11側に移動する。
このため、攪拌スクリュ11側へ現像剤を移動させる力は弱くなり、現像剤が攪拌搬送路10を横断して排出口141へとせりあがって行く現象を抑制することができる。
これにより、現像剤受け渡し部2aでの回収搬送路7から攪拌搬送路10への搬送路底部近傍における横方向の現像剤の流れが、遮断部材137によって阻害される。よって、回収搬送路7から攪拌搬送路10への横方向の現像剤の流れの勢いが、遮断部材137によって弱められ、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136の壁面に沿って上方に跳ね上がる(せりあがる)現像剤の流れを抑えることができる。
よって、現像装置4内の現像剤が適正な量以下の状態で、排出口141から現像剤が誤排出されることがなく、現像装置4から感光体1への現像剤の供給が不安定になり、前記異常画像が発生するのを抑制することができる。
ここで、遮断部材137の高さを必要以上に高くすると、回収搬送路7から攪拌搬送路10への現像剤の受け渡しも阻害され、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流側端部での現像剤の滞留を発生させてしまう。そのため、回収搬送路7と攪拌搬送路10との間に設けられた遮断部材137の高さを、遮断部材137の上端の位置が、回収スクリュ6の軸の上部と同じ高さ以下であり当該軸の下部と同じ高さ以上となる範囲内で設定している。
これにより、回収搬送路7から攪拌搬送路10への横方向の流れの勢いを、遮断部材137によって低減させることができる。また、攪拌スクリュ11の羽根部や回収スクリュ6の移送パドル70の現像剤持ち上げ作用により、遮断部材137の上方での回収搬送路7から攪拌搬送路10への現像剤の受け渡しを可能とし、回収搬送路7の下流側端部での現像剤の滞留を抑制することができる。
さらに、遮蔽部材137の上端は攪拌搬送路10の軸部の下端よりも高く設定されている。このため、遮蔽部材137の上端を乗り越えた現像剤が、攪拌スクリュ11の下部と、攪拌搬送路10との隙間を通過して、排出口141までせり上がってゆく虞が低減できる。また、遮蔽部材137の上端は、攪拌搬送路10の軸部の上端よりも低く設定されている。これにより、遮蔽部材137の上端を越えた現像剤が、攪拌搬送路10に受け渡されずに滞留してしまうのを抑制することができる。
また、本構成例において、遮断部材137の回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11の軸中心以下の形状が、回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11と同心の円弧形状となっている。これにより、回収スクリュ6の羽根部や、回収スクリュ6の移送パドル70による現像剤の持ち上げによって、遮断部材137を乗り越える現像剤の動きをスムーズにすることができる。
よって、回収搬送路7から攪拌搬送路10への現像剤の受け渡しの効率を良くするとともに、遮断部材137の根元部の空間を埋めることで、当該空間での現像剤の滞留や、それによる不動現像剤の発生を防止することができる。
[構成例4]
図13は、構成例4に係る現像装置4の現像剤受け渡し部2aを、図3中手前側から見た断面図である。本構成例の現像装置4では、図13に示すように仕切り壁136の上端136aが、攪拌スクリュ11の上部を覆う位置までオーバーハングする形で仕切り壁136を形成している。すなわち、図13に示すように、攪拌スクリュ11の羽根部の外径に垂直な接線Xよりも攪拌搬送路10の内側(攪拌スクリュ11側)に、仕切り壁136の上端136aが位置している。
これにより、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136の壁面に沿って上方に跳ね上げられた現像剤を、仕切り壁136の上端136a側から攪拌スクリュ11側へ戻すことができる。よって、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136の壁面に沿って上方に跳ね上がる現像剤の流れによって、排出口141から現像剤が排出されるのを抑制することができる。
したがって、現像装置4内の現像剤が適正な量以下の状態で、排出口141から現像剤が誤排出されることがなく、現像装置4から感光体1への現像剤の供給が不安定になり、前記異常画像が発生するのを抑制することができる。
また、仕切り壁136の攪拌スクリュ11側の壁面を、攪拌スクリュ11の外径に沿った形状とするのが望ましい。これにより、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136の壁面に沿って上方に跳ね上がる現像剤の流れを、より効率良く仕切り壁136の上端136a側から攪拌スクリュ11側へ戻すことができる。
また、これとともに、攪拌スクリュ11の回転による攪拌スクリュ上方から下方への現像剤の流れによる阻害効果で、攪拌スクリュ下方からの現像剤の跳ね上がりを抑えることができる。
さらには、図14に示すように、仕切り壁136の上端部における壁面に、障壁部材である凸部152を設けてもよい。これにより、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136の壁面に沿って上方に跳ね上がる現像剤の流れを凸部152によって遮断することができ、攪拌スクリュ下方からの現像剤の跳ね上がりをより抑えることができる。
[構成例5]
図15は、構成例5に係る現像装置4の断面図である。
攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136に沿って上方に噴出すような現像剤の流れは、排出口141近傍にて攪拌スクリュ11の回転に沿って流れる現像剤の流れと衝突するため、排出口141近傍で現像剤が淀みやすくなる。
現像剤の流動性が良好な使用状況(画像形成装置近傍の雰囲気が25[℃]前後の常温環境での稼動)では、排出口141から現像剤が流出する。ところ、30[℃]以上の比較的高温時での稼動では、現像剤の温度がトナーのガラス転移点(Tg)近傍まで上昇するため、現像剤の流動性が急激に悪化する。
その結果、排出口141と攪拌スクリュ11との間の現像剤が動きにくくなったり、排出口141から現像装置外に延びる現像剤排出路142の傾斜部142aで現像剤が固化し始めて流れ落ちなくなったりする。そのため、これらにより適切な現像剤の排出が妨げられてしまう。
そこで、本構成例の現像装置4では、図15に示すように攪拌スクリュ11の外周の全周にわたって、複数の磁石部材であるマグネットシール153を一定間隔空けて配置している。これにより、攪拌スクリュ11が回転することで、排出口141近傍や現像剤排出路142の傾斜部142aには、マグネットシール153から発生する磁界が攪拌スクリュ11の回転に伴って、攪拌スクリュ11による現像剤搬送方向に移動していく。
そのため、現像剤排出路142の傾斜部142aを磁界が通過することで、そこに留まっている現像剤も磁界にならって移動する。これにより、極めて流動性が悪くなった現像剤でも、排出口141から適切に余剰現像剤を排出することが可能となる。
図16は、高温環境下で印刷実験(画像面積率10[%])を行った結果を示すグラフである。従来構成の現像装置では、32[℃]環境での稼働で現像剤の排出がうまくいかないため、プレミックス現像剤投入により現像剤量が印刷枚数と共に増加して、20000枚印刷後には、不具合発生領域まで現像剤が増加してしまう。
それに対し、本構成例の現像装置4を適用することで、32[℃]環境での稼動でも現像装置4内の現像剤量が増加することなく、不具合が発生しない領域で現像剤量が安定することがわかる。
また、本構成例では、攪拌スクリュ11の外周に設けた複数のマグネットシール153上で現像剤を穂立ちさせて、攪拌スクリュ11の回転方向とは逆方向の現像剤の流れを遮断することができる。
これにより、攪拌スクリュ11の下方から仕切り壁136の壁面に沿って上方に跳ね上がる現像剤の流れを抑えることができる。よって、現像装置4内の現像剤が適正な量以下の状態で、排出口141から現像剤が誤排出されることがなく、現像装置4から感光体1への現像剤の供給が不安定になり、前記異常画像が発生するのを抑制することができる。
また、図17に示すように、攪拌スクリュ11の外周の一部にマグネットシール153を配置してもよい。これにより、攪拌スクリュ11が回転することで、排出口141近傍や現像剤排出路142の傾斜部142aには、周期的な磁界が発生する。
こうすることで、攪拌スクリュ11の外周の全周にわたって、複数のマグネットシール153を一定間隔空けて配置する場合よりも、排出口141近傍に滞留する現像剤が、より躍動的に動くようになる。よって、極めて流動性が悪くなった現像剤でも、より確実且つ適切に余剰現像剤を排出口141から排出可能となる。
また、図18に示すように、攪拌スクリュ11における現像剤の搬送を担うスクリュ面とは反対側の面にマグネットシール153を設置するのが好ましい。これにより、攪拌スクリュ11の前記スクリュ面に突起物となるマグネットシール153を設けないことで、攪拌スクリュ11の現像剤搬送性に与える影響をより少なくすることができる。
図19は、現像装置4における現像剤排出路142の傾斜部142a近傍の拡大図である。攪拌スクリュ11の外周に設置したマグネットシール153から発生する磁界が、現像剤排出路142の傾斜部142aに対して垂直となるように構成する。このことで、現像剤排出路142の傾斜部142aに堆積した現像剤が前記磁界によって穂立ちを繰り返すことにより躍動的に動く。
そのため、現像剤排出路142の傾斜部142aに現像剤が堆積し続けて余剰現像剤の排出を阻害することなく、余剰現像剤を排出口141から現像剤排出口を通して確実に現像装置外へ排出することが可能となる。
[構成例6]
図20は、構成例6に係る現像装置4の断面図である。本構成例の現像装置4では、攪拌スクリュ11の外周全周にわたってマグネットシール153を配置している。
これにより、攪拌スクリュ11が回転することで、マグネットシール153上で穂立ちした現像剤が、仕切り壁136の壁面を撫でるように移動する。そして、仕切り壁136の壁面と攪拌スクリュ11との隙間をシールし、攪拌スクリュ11の回転方向とは逆向きに流れてくる現像剤を抑制することが可能となる。
また、現像剤排出路142の傾斜部142aに磁性板154(SUS430等)を貼り付けることで、マグネットシール153が発生する磁界によって、現像剤排出路142の傾斜部142aに磁場を確実に形成することができる。
これにより、現像剤排出路142の傾斜部142aにある現像剤が、攪拌スクリュ11の回転に伴って攪拌スクリュ11の現像剤搬送方向に移動していく。こうすることで、現像剤の流動性が極めて悪くなったとしても、排出口141から適切に余剰現像剤を排出することが可能となる。
また、図21に示すように、攪拌スクリュ11の外周の一部にマグネットシール153を配置してもよい。これにより、攪拌スクリュ11が回転することで、排出口141近傍や現像剤排出路142の傾斜部142aには、周期的な磁界が発生する。
こうすることで、攪拌スクリュ11の外周の全周にわたってマグネットシール153を設ける場合よりも、排出口141近傍に滞留する現像剤が、より躍動的に動くようになる。よって、極めて流動性が悪くなった現像剤でも、より確実且つ適切に余剰現像剤を排出口141から排出可能となる。
また、本構成例においても、攪拌スクリュ11における現像剤の搬送を担うスクリュ面とは反対側の面にマグネットシール153を設置するのが好ましい。これにより、攪拌スクリュ11の前記スクリュ面に突起物となるマグネットシール153を設けないので、攪拌スクリュ11の現像剤搬送性に与える影響をより少なくすることができる。
図22は、現像装置4における現像剤排出路142の傾斜部142a近傍の拡大図である。攪拌スクリュ11の外周に設置したマグネットシール153から発生する磁界が、現像剤排出路142の傾斜部142aに対して垂直となるように構成する。これにより、現像剤排出路142の傾斜部142aに堆積した現像剤が、前記磁界によって穂立ちを繰り返すことにより躍動的に動く。
そのため、現像剤排出路142の傾斜部142aに現像剤が堆積し続けて余剰現像剤の排出を阻害することなく、余剰現像剤を排出口141から現像剤排出口を通して確実に現像装置外へ排出することが可能となる。
[構成例7]
図23は、構成例7に係る現像装置4の断面図である。本構成例の現像装置4では、攪拌スクリュ11の外周全周にわたってマグネットシール153を配置している。また、排出口141の下方に位置する仕切り壁136の攪拌スクリュ11側の壁面に、障壁部材150を設けている。障壁部材150は、仕切り壁136に沿って設けられており、攪拌スクリュ11と1[mm]程度のギャップを保持している。
本構成例の現像装置4では、排出口141近傍や現像剤排出路142の傾斜部142aで、マグネットシール153から発生する磁界が攪拌スクリュ11の回転に伴って、攪拌スクリュ11による現像剤搬送方向に移動していく。
また、障壁部材155に磁性を有するステンレス鋼(SUS430)等の磁性部材を適用することで、その裏側に位置する現像剤排出路142の傾斜部142aに、確実に磁場を形成することができる。そのため、現像剤排出路142の傾斜部142aを磁界が通過することで、そこに留まっている現像剤も磁界にならって移動し、現像剤の流動性が極めて悪くなっても適切に余剰現像剤を排出口から排出することができる。
また、図24に示すように、攪拌スクリュ11の外周の一部にマグネットシール153を配置してもよい。これにより、攪拌スクリュ11が回転することで、排出口141近傍や現像剤排出路142の傾斜部142aには、周期的な磁界が発生する。
こうすることで、攪拌スクリュ11の外周の全周にわたってマグネットシール153を設ける場合よりも、排出口141近傍に滞留する現像剤が、より躍動的に動くようになる。よって、極めて流動性が悪くなった現像剤でも、より確実且つ適切に余剰現像剤を排出口141から排出可能となる。
また、本構成例においても、攪拌スクリュ11における現像剤の搬送を担うスクリュ面とは反対側の面にマグネットシール153を設置するのが好ましい。これにより、攪拌スクリュ11の前記スクリュ面に突起物となるマグネットシール153を設けないので、攪拌スクリュ11の現像剤搬送性に与える影響をより少なくすることができる。
図25は、現像装置4における現像剤排出路142の傾斜部142a近傍の拡大図である。攪拌スクリュ11の外周に設置したマグネットシール153から発生する磁界が、現像剤排出路142の傾斜部142aに対して垂直となるように構成する。これにより、現像剤排出路142の傾斜部142aに堆積した現像剤が、前記磁界によって穂立ちを繰り返すことにより躍動的に動く。
そのため、現像剤排出路142の傾斜部142aに現像剤が堆積し続けて余剰現像剤の排出を阻害することなく、余剰現像剤を排出口141から現像剤排出口を通して確実に現像装置外へ排出することが可能となる。
なお、本発明を適用可能な現像装置4としては、図4に示すような、攪拌搬送路10を現像剤搬送方向上流側端部では回収搬送路7と、現像剤搬送方向下流側端部では供給搬送路9と略同じ高さになるよう傾斜させて設ける構成に限るものではない。すなわち、回収搬送路7及び供給搬送路9と平行であって、供給搬送路9の斜め下方であり回収搬送路7と略同じ高さに攪拌搬送路10を設ける構成でも良い。
また、本発明を適用可能な現像装置4としては、図3に示すような、2つの現像ローラを備えたものに限らず、図26に示すように1つの現像ローラを備えたものであっても良い。そして、図26に示すような1つの現像ローラを備えた現像装置において、攪拌搬送路10を現像剤搬送方向上流側端部では回収搬送路7と、現像剤搬送方向下流側端部では供給搬送路9と略同じ高さになるよう傾斜させて設ける構成に限るものではない。
すなわち、図27に示すように、回収搬送路7及び供給搬送路9と平行であって、供給搬送路9の斜め下方であり回収搬送路7と略同じ高さに攪拌搬送路10を設ける構成でも良い。なお、このような構成の現像装置4では、攪拌搬送路10から供給搬送路9への現像剤の移動は、攪拌スクリュ11の回転で攪拌搬送路10の下流側に現像剤を押し込むことによって現像剤を盛り上がらせ、開口を介して供給搬送路9に現像剤を供給する。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
現像剤を表面上に担持する現像ローラ5などの現像剤担持体と、現像剤担持体の軸線方向で互いに逆向きに現像剤を搬送する、回転軸に少なくとも螺旋状の羽根部を備えた回収スクリュ6などの第一搬送部材と攪拌スクリュ11などの第二搬送部材とを有し、互いの間が第二仕切り壁134などの仕切り壁で仕切られた回収搬送路7などの第一搬送路及び攪拌搬送路10などの第二搬送路と、第一搬送路の現像剤搬送方向下流側と第二搬送路の現像剤搬送方向上流側とを連通するように前記仕切り壁に設けた開口部と、現像剤を装置外部に排出する排出口141などの現像剤排出口とを備えた現像装置4などの現像装置において、第二搬送路を形成する側壁のうち第二搬送部材を挟んで前記開口部とは反対側の箇所における所定高さの位置に、前記現像剤排出口が設けられており、第一搬送部材の回転方向が、第一搬送部材の回転軸と前記開口部との間で羽根部が上昇する方向であり、第一搬送路内から前記開口部を通って第二搬送路内に至り第二搬送路を形成する側壁に沿って現像剤排出口に向かう現像剤の流れを低減させる現像剤流れ低減手段を有する。
(態様A)においては、第一搬送部材の回転による第一搬送路内から前記開口部を通って第二搬送路内に至り前記側壁に沿って現像剤排出口に向かう現像剤の流れを、現像剤流れ低減手段によって低減することができる。これにより、第二搬送路の現像剤の嵩が現像剤排出口の高さに達していないにもかかわらず、前述した現像剤の流れによって現像剤排出口近傍の現像剤が跳ね上がることにより、現像剤排出口から排出されてしまう現像剤を低減させることができる。よって、その分、現像剤搬送路全体の現像剤量が必要量を下回り、現像剤担持体から像担持体への現像剤の供給が不安定になって、画像抜けなどの異常画像が発生してしまうのを抑制することができる。
(態様B)
(態様A)において、前記現像剤流れ低減手段として、前記第一搬送路から前記第二搬送路に向かって少なくとも前記第一搬送部材の回転軸の下部よりも低い位置を流れる現像剤を遮断する遮断部材137などの遮断部材を、前記第一搬送部材と前記第二搬送部材との間に設けた。これによれば、上記実施形態について説明したように、第一搬送路から第二搬送路への横方向の現像剤の流れの勢いを、前記遮断部材によって弱めることができる。よって、その分、第二搬送部材の下方から前記壁面に沿って上方に跳ね上がる現像剤の流れを低減させることができる。
(態様C)
(態様B)において、前記遮断部材の上端の位置が、前記第一搬送部材の回転軸の下部と同じ高さ以上に位置するように構成した。これによれば、上記実施形態について説明したように、第一搬送路から第二搬送路への横方向の現像剤の流れの勢いを弱める機能を、十分に発揮することができる。
(態様D)
(態様B)または(態様C)において、前記遮断部材の上端の位置が、前記第一搬送部材の回転軸の上部と同じ高さ以下に位置するように構成した。これによれば、上記実施形態について説明したように、遮断部材を乗り越えて、適切な現像剤の移送を行うことができる。
(態様E)
(態様B)、(態様C)または(態様D)において、前記遮断部材は、前記第一搬送部材及び前記第二搬送部材の回転軸中心よりも下側の形状が、第一搬送部材及び第二搬送部材と同心の円弧形状である。これによれば、上記実施形態について説明したように、遮断部材を乗り越える現像剤の動きをスムーズにすることができる。
(態様F)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)または(態様E)において、前記現像剤流れ低減手段として、前記第二搬送路を形成する側壁の前記現像剤排出口の下方に位置する壁面に障壁部材150などの突起部を設けた。これによれば、上記実施形態について説明したように、第二搬送部材の下方から前記壁面に沿って上方に噴出すような現像剤の流れを前記突起部によって遮断することが可能となる。
(態様G)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)または(態様E)において、前記現像剤は、トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤であり、前記現像剤流れ低減手段として、前記第二搬送路を形成する側壁の前記現像剤排出口の下方に位置する壁面で前記現像剤を穂立ちさせるような磁界を形成するようにマグネットシール151などの磁界形成部材を設けた。これによれば、上記実施形態について説明したように、前記磁界形成部材が形成した磁界により穂立ちした現像剤によって、第二搬送部材の下方から前記壁面に沿って上方に噴出すような現像剤の流れを前記突起部によって遮断することが可能となる。
(態様H)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)または(態様G)において、少なくとも前記第一搬送部材が複数の回転数で回転可能である。これによれば、上記実施形態について説明したように、第一搬送部材の幅広い回転数に対応して、適切な量の現像剤を現像剤排出口から排出させることが可能となる。
(態様I)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)または(態様H)において、前記第二搬送部材の回転軸方向から見たときに第二搬送部材の回転方向が、第二搬送部材の回転軸と前記現像剤排出口との間で上方から下方へ向かって回転する方向である。これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤搬送路全体の現像剤量が排出を要する量まで増加したときに、現像剤排出口から現像剤を効率良く排出することができる。
(態様J)
現像剤を表面上に担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の軸線方向で互いに逆向きに現像剤を搬送する、回転軸に少なくとも螺旋状の羽根部を備えた第一搬送部材と第二搬送部材とを有し、互いの間が仕切り壁で仕切られた第一搬送路及び第二搬送路と、前記第一搬送路の現像剤搬送方向下流側と前記第二搬送路の現像剤搬送方向上流側とを連通するように前記仕切り壁に設けた開口部と、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口とを備えた現像装置において、前記第二搬送路を形成する側壁のうち前記第二搬送部材を挟んで前記開口部とは反対側の箇所における所定高さの位置に、前記現像剤排出口が設けられており、前記第一搬送部材の回転方向が、該第一搬送部材の回転軸と前記開口部との間で羽根部が上昇する方向であり、前記開口部において、下方から突出し、且つ、上端の位置が、前記第一搬送部材の回転軸の下部と同じ高さ以上に位置する遮断部材を、前記第一搬送部材と前記第二搬送部材との間に設けた。これによれば、上記実施形態について説明したように、第一搬送路から第二搬送路への横方向の現像剤の流れの勢いを、前記遮断部材によって弱めることができる。よって、その分、第二搬送部材の下方から前記壁面に沿って上方に跳ね上がる現像剤の流れを低減させることができる。
(態様K)
感光体1などの像担持体と、前記像担持体の表面を帯電せしめる帯電手段と、前記像担持体の表面に潜像を形成する光書込ユニット21などの潜像形成手段と、前記潜像を現像する現像手段とを備えた画像形成装置において、前記現像手段として、(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)、(態様I)または(態様J)の現像装置を用いる。これによれば、上記実施形態について説明したように、像担持体への現像剤の供給が不安定になって、画像抜けなどの異常画像が発生してしまうのを抑制することができる。