JP2014178661A - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像剤収容部内の気体が通過可能な圧抜き開口部に設けられたフィルタ部材に、短い期間で目詰りが生じることを抑制できる現像装置、並びにこの現像装置を備えた画像形成装置、及びプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】現像剤を担持し、表面移動して現像領域で感光体の表面上の潜像に現像剤を供給する現像ローラ8と、現像ローラ8に供給する現像剤を収容する循環搬送路V3内の現像剤に、回転することで搬送力を付与する循環スクリュ11と、循環搬送路V3内の空気を装置外部に排出し、現像装置4内の気圧が上昇することを抑制する圧抜き開口部21と、圧抜き開口部21から現像剤が排出されることを抑制する圧抜きフィルタ18と、を備える現像装置4において、循環スクリュ11が回転することによって跳ね上げられた現像剤が圧抜きフィルタ部材18に向かう移動経路を塞ぐ遮蔽部材19を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等に用いられる現像装置並びにこれを用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
従来から、トナーと磁性キャリアとを含む二成分の現像剤を用いた現像装置が広く用いられている。この種の現像装置では、内部に複数の磁極を備え、回転することで表面が無端移動する現像剤担持体を備えたものが広く用いられている(例えば、特許文献1〜4)。このような現像装置では、現像剤担持体の表面上に現像剤を担持し、現像剤担持体が潜像担持体と対向する現像領域で潜像担持体の表面上の潜像に現像剤中のトナーを供給することで潜像担持体上の潜像を現像する。
特許文献1〜4に記載の現像装置では、回転することによって現像剤担持体の回転軸に平行な方向に現像剤を搬送する複数の現像剤搬送部材を備える。そして、現像剤搬送部材を配置した現像剤収容部内で現像剤を循環させつつ、循環する現像剤の一部を現像剤担持体の表面に供給し、現像領域を通過した現像剤は現像剤担持体の表面から現像剤収容部内に回収し、他の現像剤とともに循環させる。
このように現像剤収容部内で現像剤を循環させる現像装置で高速出力に対応するには、現像剤の循環速度を速くする必要があるが、現像剤収容部内の現像剤の循環速度を速くすると、現像剤収容部内の気圧が上昇することがある。現像剤収容部内の気圧が上昇すると、現像領域へ向かう現像剤担持体と現像装置のケーシングとの僅かな隙間や、ケーシング同士の繋ぎ目等の隙間から空気と共にトナーが漏れ出し、トナー飛散に繋がるおそれがある。トナー飛散は、出力画像の汚れや、画像形成装置内の汚染による故障などの不具合の原因となるので、抑える必要がある。
特許文献3及び4には、現像剤収容部内の空気を装置外部に排出する開口部と、この開口部からトナーが排出されることを抑制するフィルタ部材とを備えた構成が記載されている。このような構成であれば、現像剤収容部内の気圧が上昇したときに、空気が開口部から装置外部に排出されるため、現像剤収容部内の気圧が上昇することを抑制できる。これにより、現像剤収容部内の気圧が上昇することに起因するトナー飛散の発生を抑制できる。
しかしながら、回転する現像剤搬送部材によって跳ね上げられたトナーが、開口部に向かって飛翔し、フィルタ部材に付着することがある。このように現像搬送部材の回転によって跳ね上げられたトナーがフィルタ部材に付着すると、短い期間でフィルタ部材に目詰りが生じてしまい、フィルタ部材を交換するメンテナンスの周期が短くなるという不具合が生じるおそれがある。
このような問題は、トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤を用いる現像装置に限るものではない。現像剤担持体に供給する現像剤収容部内の現像剤に対して、回転することで搬送力を付与する現像剤搬送部材を備える現像装置であれば、一成分の現像剤を用いる現像装置であっても生じ得る問題である。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、以下のとおりである。すなわち、現像剤収容部内の気体が通過可能な圧抜き開口部に設けられたフィルタ部材に、短い期間で目詰りが生じることを抑制できる現像装置、並びにこの現像装置を備えた画像形成装置、及びプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、現像剤を表面上に担持し、表面移動して潜像担持体と対向する現像領域で該潜像担持体の表面上の潜像に現像剤を供給する現像剤担持体と、該現像剤担持体に供給する現像剤を収容する現像剤収容部内の現像剤に、回転することで搬送力を付与する現像剤搬送部材と、該現像剤収容部内の気体を装置外部に排出し、該現像剤収容部内の気圧が上昇することを抑制する圧抜き開口部と、該圧抜き開口部に設けられ、該圧抜き開口部から現像剤が排出されることを抑制するフィルタ部材と、を備える現像装置において、上記現像剤搬送部材が回転することによって跳ね上げられた現像剤が上記フィルタ部材に向かう移動経路を塞ぐ現像剤移動経路遮蔽部材を備えることを特徴とするものである。
本発明においては、回転する現像剤搬送部材によって跳ね上げられた現像剤が、フィルタ部材に向かう移動経路を現像剤移動経路遮蔽部材によって塞ぐことができる。これにより、現像剤搬送部材の回転によって跳ね上げられた現像剤がフィルタ部材に付着することを抑制し、短い期間でフィルタ部材に目詰りが生じることを抑制できる。
本発明によれば、現像剤収容部内の気体が通過可能な圧抜き開口部に設けられたフィルタ部材に、短い期間で目詰りが生じることを抑制できるという優れた効果がある。
実施例1の現像装置の断面図。 本実施形態に係るプリンタの概略断面図。 本発明を適用可能な現像装置の一つ目の例の概略構成図、(a)は、回転軸に直交する断面の断面図、(b)は、模式的に示す側面図、(c)は、現像剤の循環・搬送の様子を説明するための模式図。 本発明を適用可能な現像装置の二つ目の例の概略構成図、(a)は、長手方向中央部の断面図、(b)は、長手方向手前側端部の断面図、(c)は、長手方向奥側端部の断面図、(d)は、模式的に示す側面図。 実施例2の現像装置の断面図。 実施例3の現像装置の断面図、(a)は、循環スクリュの回転方向が反時計回り方向である場合の説明図、(b)は、循環スクリュの回転方向が時計回り方向である場合の説明図。 供給スクリュの現像剤跳ね上げ方向とは逆側に流通路を設けた現像装置の断面説明図。 実施例1の現像装置の循環搬送路内の現像剤の領域を斜線部で示した説明図。 実施例4の現像装置の断面図。 実施例4の現像装置を模式的に示す側面図。 拡散部材を備えた遮蔽部材の説明図、(a)は、下面に複数の突起部材を設けた遮蔽部材の説明図、(b)は、下面に複数の板部材を設けた遮蔽部材の説明図。 実施例5の現像装置の断面図。 実施例6の現像装置の断面図。 実施例7の現像装置の断面図。 実施例8の現像装置の断面図、(a)は、循環搬送路の搬送方向上流側端部近傍の断面図、(b)は、循環搬送路の搬送方向下流側端部近傍の断面図。 実施例9の現像装置の断面図、(a)は、循環搬送路の搬送方向上流側端部近傍の断面図、(b)は、循環搬送路の搬送方向下流側端部近傍の断面図。 攪拌搬送路上部ケーシングを上から見た斜視図。 攪拌搬送路上部ケーシングを図17とは異なる角度の上から見た斜視図。 攪拌搬送路上部ケーシングを下から見た斜視図。 攪拌搬送路上部ケーシングを図19とは異なる角度の下から見た斜視図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図2は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタ(以下、単にプリンタ500という)の全体構成を示す概略断面図である。プリンタ500は、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの各色成分について、それぞれ独立した走査光学系と像担持体とを複数組備えたタンデム方式のプリンタである。また、プリンタ500は、複数の潜像担持体に形成された各色のトナー像を中間転写体に重ね合わせて転写する多重印刷を行う。そして、中間転写体上の重ね合わせトナー像を記録媒体としての転写紙Pに転写することにより、カラー画像を得ることができる。
プリンタ500は、電子写真方式の画像形成装置であり、互いに異なる色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)の可視トナー像を形成する四つのトナー像形成ユニット100(k,y,m,c)が配置されている。四つのトナー像形成ユニット100(k,y,m,c)はそれぞれ、像担持体としてのドラム状の感光体1(k,y,m,c)を備えている。感光体1(k,y,m,c)の周囲にはそれぞれ、帯電手段としての帯電器2(k,y,m,c)、露光手段としての走査光学装置3(k,y,m,c)が順に配置されている。さらに、各感光体1(k,y,m,c)の周囲には、それぞれ、現像手段としての現像装置4(k,y,m,c)、転写手段としての転写器5(k,y,m,c)、クリーニング手段としての清掃装置6(k,y,m,c)が順に配置されている。
四つの感光体1(k,y,m,c)はそれぞれ、図2中の矢印A方向に回転駆動する。なお、図2中の符号に付されている添え字k,y,m,cはそれぞれブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色に対応する装置等であることを示している。
また、各色のトナー像形成ユニット100は、感光体1、現像装置4、転写器5及び清掃装置6を一体的に支持したプロセスカートリッジを構成し、プリンタ500本体に対して着脱自在となっている。
プリンタ500は、四つのトナー像形成ユニット100(k,y,m,c)の図2中の右側に、無端ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト7を備える。図2に示すように、中間転写ベルト7は、三つ支持ローラ(114、115及び116)に掛け回されており、この状態で、図2中の時計回り方向(矢印B方向)に無端移動可能となっている。四つの感光体1(k,y,m,c)と中間転写ベルト7を挟んで対向する位置にはそれぞれ、一次転写装置である転写器5(k,y,m,c)が配置されている。
中間転写ベルト7の下方には、二次転写装置122が配置されている。二次転写装置122は、無端ベルトである転写搬送ベルト124が一対の転写搬送支持ローラ123に張架されている。そして、一対の転写搬送支持ローラ123の一方が駆動ローラとして回転駆動することにより、転写搬送ベルト124は図2中の反時計回り方向に回転駆動する。
また、図2中の右側の転写搬送支持ローラ123と二次転写対向ローラ116とは、中間転写ベルト7及び転写搬送ベルト124を挟んで当接している。この当接による中間転写ベルト7と転写搬送ベルト124との接触部分が、中間転写ベルト7上の画像を転写紙Pに転写する二次転写ニップとなる。
プリンタ500の二次転写装置122の転写紙Pの搬送方向下流側(図2中の左側)には、トナー像を転写紙P上に定着する定着装置125が配置されている。定着装置125は、内部に加熱手段である不図示のヒータが設けられた加熱ローラ126と、図示しないバネによって加圧されて加熱ローラ126と圧接し圧接部であるニップ部を形成する加圧ローラ127とを有している。
上述した二次転写装置122は、画像転写後の転写紙Pをこの定着装置125へと搬送するシート搬送機能も備えている。
次に、プリンタ500を用いたフルカラー画像の形成について説明する。
プリンタ500で画像を形成するときには、不図示の回転駆動手段でベルト駆動ローラ114を回転駆動し、他の二つの支持ローラ(115及び116)を従動回転させ、中間転写ベルト7を無端移動させる。これと同時に、四つのトナー像形成ユニット100(k,y,m,c)のそれぞれの感光体1(k,y,m,c)を回転駆動させる。
感光体1(k,y,m,c)はそれぞれ、帯電器2(k,y,m,c)により一様に帯電され、走査光学装置3(k,y,m,c)により像露光が行われ、感光体1(k,y,m,c)上に静電潜像が形成される。この感光体1(k,y,m,c)の静電潜像が現像装置4(k,y,m,c)によって現像されることにより、各色のトナー像が形成される。そして、各感光体1(k,y,m,c)上に形成されたトナー像が転写器5(k,y,m,c)により中間転写ベルト7にそれぞれ重ね合わせて転写されることによって、中間転写ベルト7上に重ね合わせトナー像であるカラー画像が形成される。このカラー画像は、複数の支持ローラに架け渡されて回転駆動されている中間転写ベルト7によって図中矢印B方向に搬送され、二次転写ニップへと搬送させる。
一方、転写紙Pを収容する給紙カセット144では、給紙ローラ142が回転することで、転写紙Pが繰り出され、分離ローラ145で一枚ずつ分離され、給紙路146に送り込まれる。給紙路146に到達した転写紙Pを搬送ローラ147で搬送し、レジストローラ49に突き当てて止める。
レジストローラ49に突き当てて止めた後、中間転写ベルト7上に形成されたカラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、上述した二次転写ニップに向けて転写紙Pを送り込む。二次転写ニップにおける二次転写装置122側の転写搬送支持ローラ123と二次転写対向ローラ116との間に形成される転写電界によって中間転写ベルト7上のカラー画像を転写紙P上に転写し、転写紙P上にカラー画像を形成する。二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト7上の転写残トナーは、不図示の中間転写体クリーニング装置が除去し、四つのトナー像形成ユニット100(k,y,m,c)による再度の画像形成に備える。
カラー画像が形成された転写紙Pは、二次転写装置122により搬送されて、定着装置125へと送り込まれる。この定着装置125では、加熱ローラ126と加圧ローラ127とによって形成されるニップ部で、熱と圧力とを付与することによりカラー画像を転写紙P上に定着する。
定着装置125を通過した転写紙Pは、排出ローラ対156により排出されて排紙トレイ57上にスタックされる。
次に、現像装置4について説明する。プリンタ500が備える四つの現像装置4(k,y,m,c)は、使用するトナーの色が異なる点以外は、構成及び動作は各色の現像装置4(k,y,m,c)で同様である。このため、以下の説明、及び、説明に用いる図では、各色を示す添え字k,y,m,cを省略して説明する。
図3は、本発明を適用可能な現像装置4の一つ目の例の概略構成図である。図3(a)は、ドラム状の感光体1の回転軸に直交する断面における現像装置4の断面図である。図3(b)は、図3(a)中のX方向から見た現像装置4の内部構成における現像剤搬送部材の位置関係を模式的に示す側面図である。図3(c)は現像装置4内の現像剤の循環・搬送の様子を説明するための模式図である。
現像装置4は、現像剤担持体として現像ローラ8を備え、複数の現像剤搬送部材として、供給スクリュ9と、回収スクリュ10と、循環スクリュ11とを備える。
現像ローラ8は、円筒形状を有し図中矢印方向に回転駆動可能な非磁性のスリーブと、そのスリーブ内に固定配置され所定位置にN磁極及びS磁極を有する磁石部材とを用いて構成されている。
現像装置4は、現像剤規制部材としての規制ブレード12と、供給搬送路V1、回収搬送路V2及び循環搬送路V3等の現像剤収容部を形成する現像剤収容部材としての現像ケーシング22とを、更に備えている。規制ブレード12は、現像ローラ8の上方に対向するように配置され、現像ローラ8に担持され現像領域αに向けて搬送される現像剤の磁気ブラシの高さ(現像剤の量)を規制することで、現像ローラ8上の現像剤量を規制する部材である。また、現像ケーシング22は、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタのいずれかの色のトナーと磁性粒子であるキャリアとを含む二成分現像剤(以下、実施形態において「現像剤」という。)を収容している。現像装置4では、現像ローラ8の外周面の一部が現像領域α側に露出するように、現像ケーシング22内の感光体1に対向している空間に現像ローラ8が配設されている。
また、現像ケーシング22内に形成された三つの現像剤搬送路である供給搬送路V1、回収搬送路V2及び循環搬送路V3のそれぞれに、供給スクリュ9、回収スクリュ10及び循環スクリュ11が配置されている。
図3中の矢印S1は、供給スクリュ9が配置された現像剤搬送領域である供給搬送路V1内での現像剤の搬送方向を示しており、図3中の矢印S2は、回収スクリュ10が配置された現像剤搬送領域である回収搬送路V2内での現像剤の搬送方向を示している。また、図3中の矢印S3は、循環スクリュ11が配置された現像剤搬送領域である循環搬送路V3内での現像剤の搬送方向を示している。
供給スクリュ9が配設されている供給搬送路V1と回収スクリュ10が配設されている回収搬送路V2との間には、二つの現像剤搬送路の間での現像剤の往来を規制する仕切り部材としての供給回収隔壁15aが設けられている。また、回収搬送路V2と循環スクリュ11が配設されている循環搬送路V3との間には、二つの現像剤搬送路の間での現像剤の往来を規制する仕切り部材としての回収循環隔壁15bが設けられている。さらに、循環搬送路V3と供給搬送路V1との間には、二つの現像剤搬送路の間での現像剤の往来を規制する仕切り部材としての循環供給隔壁15cが設けられている。図3に示す現像装置4では、これらの三つの隔壁(15a、15b、15c)は現像ケーシング22と一体的に形成されている。
現像ローラ8は、供給搬送路V1から供給された現像剤を表面に担持して、感光体1と対向する現像領域αまで搬送する。
上述した隔壁15(15a、15b、15c)には、供給搬送路V1と回収搬送路V2と循環搬送路V3との間で現像剤を循環搬送するための開口部を有している。例えば図3(c)に示すように、供給搬送路V1と回収搬送路V2とを仕切る供給回収隔壁15aは、供給スクリュ9による現像剤搬送方向下流側の端部に、供給搬送路V1から現像剤を排出して回収搬送路V2に受け渡すための供給下流端開口部N3を有している。また、回収搬送路V2と循環搬送路V3とを仕切る回収循環隔壁15bは、回収スクリュ10による現像剤搬送方向下流側の端部に、回収搬送路V2から現像剤を排出して循環搬送路V3に受け渡すための回収下流端開口部N1を有している。さらに、循環搬送路V3と供給搬送路V1とを仕切る循環供給隔壁15cは、循環スクリュ11による現像剤搬送方向下流側の端部に、循環搬送路V3から現像剤を排出して供給搬送路V1に受け渡すための循環下流端開口部N2を有している。
図3中の矢印S4は、供給搬送路V1の搬送方向下流側端部に到達した現像剤が回収搬送路V2に受け渡される現像剤の流れを示している。また、図3中の矢印S5は、回収搬送路V2の搬送方向下流側端部に到達した現像剤が循環搬送路V3に受け渡される現像剤の流れを示している。さらに、図3中の矢印S6は、循環搬送路V3の搬送方向下流側端部に到達した現像剤が供給搬送路V1に受け渡される現像剤の流れを示している。
また、循環搬送路V3の搬送方向上流側端部近傍には、現像装置4内に新たなトナーを補給するトナー補給口N4が設けられている。
三本の現像剤搬送スクリュ(9、10、11)及び現像ローラ8それぞれの回転軸の両端部は、現像ケーシング22に回転可能に支持されている。そして、図示しない駆動源及び駆動伝達機構などを有する回転駆動手段により、図3(a)の矢印方向に回転駆動することができる。
供給スクリュ9は、自身の回転軸である供給回転軸16に沿って現像剤を攪拌搬送するとともに、現像ローラ8に現像剤を供給する。また、回収スクリュ10は、自身の回転軸である回収回転軸17に沿って現像剤を攪拌搬送するとともに、現像ローラ8から現像剤を回収する。さらに、循環スクリュ11は、自身の回転軸である循環回転軸13に沿って現像剤を搬送するとともに、トナー補給口N4から補給されたトナーと既存の現像剤とを攪拌する。
三本の現像剤搬送スクリュ(9、10、11)のそれぞれの回転軸(16、17、13)は、感光体1の回転軸心に対して互いに平行に設けられている。また、これら三本の現像剤搬送スクリュ(9、10、11)は、鉛直方向の関係では、上方に供給スクリュ9、下方に回収スクリュ10、供給スクリュ9と回収スクリュ10とのほぼ中間の高さの位置に循環スクリュ11が配設された構成となっている。また、これら三本の現像剤搬送スクリュ(9、10、11)は、図示しない駆動源からの駆動力によって回転して現像装置4内の現像剤を攪拌搬送する。これにより、現像ケーシング22内の現像剤は、図3中の矢印S1、S2、S3、S4、S5及びS6に示すように循環搬送される。
図3(a)中の矢印S7に示すように、供給スクリュ9は、供給搬送路V1内の現像剤を攪拌搬送しながら現像ローラ8に供給する。図中時計回りに回転する現像ローラ8のスリーブは、供給スクリュ9から供給された現像剤を、内部に配置された磁石部材の磁力により表面に保持して磁気ブラシを形成する。規制ブレード12は、現像ローラ8上に形成された磁気ブラシの高さを規制し、規制した現像剤を供給搬送路V1に戻している。そして、供給搬送路V1内の現像剤の一部は、現像ローラ8によって現像領域αまで搬送されることなく、供給搬送路V1内の供給スクリュ9による現像剤搬送方向下流側(図中左側)の端部に到達する。供給搬送路V1内の現像剤搬送方向下流側端部まで攪拌搬送された現像剤は、図3(c)に示すように、滞留により移動して現像剤受け渡し部としての供給下流端開口部N3から排出され、回収搬送路V2内の回収スクリュ10の端部近傍に落下する。
また、現像ローラ8に担持されて現像領域αを通過し、現像によってトナー濃度が低下した現像剤は、現像ローラ8から回収搬送路V2へと回収される。回収搬送路V2内の現像剤は、回収スクリュ10によって攪拌搬送され、回収搬送路V2内の回収スクリュ10の現像剤搬送方向下流側(図3(c)中の左側)に向けて搬送される。回収搬送路V2内の現像剤搬送方向下流側の端部まで搬送された現像剤は、一定量の滞留により回収下流端開口部N1を通って斜め上方にある循環搬送路V3に移動する。移動した現像剤はトナー補給口N4から循環搬送路V3内に補給されたトナーとともに循環スクリュ11の攪拌搬送によって、搬送方向下流側(図3(c)中の右側)に向けて搬送される。循環搬送路V3内での循環スクリュ11による現像剤の攪拌搬送は、感光体が潜像を形成する画像領域の幅において、他のスクリュの攪拌搬送している現像剤と混じらないように設けた隔壁15で遮断された状態で行われる。
図4は、本発明を適用可能な現像装置4の二つ目の例の概略構成図である。図4(a)は、ドラム状の感光体1の回転軸に直交する断面で、現像装置4の長手方向中央部における現像装置4の断面図である。図4(b)は、回転軸に直交する断面で、現像装置4の長手方向手前側端部における現像装置4の断面図であり、図4(c)は、回転軸に直交する断面で、現像装置4の長手方向奥側端部における現像装置4の断面図である。図4(d)は、図4(a)中のX方向から見た現像装置4の内部構成における現像剤搬送部材の位置関係を模式的に示す側面図である。なお、図4(a)〜(d)において、図3と同様な部分については同じ符号を付し、説明を省略する。
図4に示す現像装置4では、循環スクリュ11の搬送方向における上流側の循環回転軸13の端部である循環回転軸上流端部13Aよりも、下流側の循環回転軸13の端部である循環回転軸下流端部13Bの方が高い位置となる配置である。また、循環スクリュ11が配置された循環搬送路V3は、他の現像剤搬送路である供給搬送路V1及び回収搬送路V2内の現像剤が混じらないように、隔壁15により遮断され、循環スクリュ11により現像剤の攪拌搬送を行う。
現像領域αでの現像に用いられてトナー濃度が低下した現像剤は、回収搬送路V2内に回収され、回収スクリュ10の攪拌搬送によって、回収搬送路V2内の現像剤搬送方向下流側に向けて搬送される。回収搬送路V2内の現像剤搬送方向下流側の端部に搬送された現像剤は、その下流側端部での滞留によって、回収下流端開口部N1を通り、側方にある循環搬送路V3に移動する。このとき、図4(c)中の矢印S5で示すように、回収下流端開口部N1を通った現像剤は、循環回転軸上流端部13Aが位置する循環搬送路V3の上流側端部に供給される。
循環搬送路V3の上流側端部に供給された現像剤は、トナー補給口N4から補給されたトナーとともに、循環スクリュ11によって攪拌搬送され、循環搬送路V3内の現像剤搬送方向下流側に向けて搬送される。この循環スクリュ11による搬送は、他の現像剤搬送スクリュである供給スクリュ9や回収スクリュ10が攪拌搬送している現像剤と混じらないように隔壁15で遮断された状態で行われる。そして、循環回転軸下流端部13Bが位置する循環搬送路V3の上流側端部に到達した現像剤は、図4(b)中の矢印S6で示すように、その位置での滞留によって循環下流端開口部N2を通り、側方にある供給搬送路V1内の現像剤搬送方向上流側端部に移動する。供給搬送路V1内に移動した現像剤は、供給スクリュ9に攪拌搬送されつつ、その一部が現像ローラ8に供給される。
次に、本実施形態の現像装置4の特徴部について説明する。
〔実施例1〕
図1は、本発明の特徴部を備えた現像装置4の一つ目の例(以下、実施例1と呼ぶ)の断面図である。実施例1の現像装置4は、現像ケーシング22の循環搬送路V3を形成する部分の循環スクリュ11の上方に圧抜き開口部21を設け、この圧抜き開口部21を圧抜きフィルタ18を配置した構成である。そして、循環スクリュ11から圧抜きフィルタ18への直線的な現像剤の移動経路を塞ぐ板状の遮蔽部材19を備える。遮蔽部材19は、その自由端と現像ケーシング22の内壁面の一部との間に隙間を設け、循環搬送路V3内の空気が圧抜きフィルタ18を配置された圧抜き開口部21に向かう迂回路である流通路20を形成する。
現像装置4では、回転する循環スクリュ11によって跳ね飛ばされて飛翔した現像剤が、圧抜き圧抜きフィルタ18に向かっても、その直線的な移動経路を現像剤移動経路遮蔽部材である遮蔽部材19によって塞ぐことができる。これにより、循環スクリュ11の回転によって跳ね飛ばされた現像剤が圧抜きフィルタ18に付着することを抑制し、短い期間で圧抜きフィルタ18に目詰りが生じることを抑制できる。また、遮蔽部材19が形成する流通路20によって、循環搬送路V3を含む現像剤収容部内の空気を圧抜き開口部21から外部に排出することができる。これにより、現像剤収容部内の気圧が上昇することを抑制してトナー飛散の発生を抑制するという圧抜き開口部21の機能を維持できる。
実施例1の現像装置4では、現像剤収容部内の空気が通過可能な圧抜き開口部21に設けられた圧抜きフィルタ18に、短い期間で目詰りが生じることを抑制できる。
ここで、従来の現像装置について説明する。
従来二成分現像方式による現像装置としては、水平に配置した二本乃至三本の現像剤搬送スクリュを並べ、そのうちの一本と現像ローラとを対向させ、現像ローラとスクリュ(供給スクリュ)との間で現像剤の供給と回収とを同時に進行させる方法が一般的であった。また、特許文献1及び特許文献2には、上下に二つのスクリュを配置し、現像ローラに対する現像剤の供給と回収とを別々に行うべく、断面構成上で現像剤を一方向に循環搬送させる方式が提案されている。このような方式の現像装置は、カラー化の進展に伴う連続的な高濃度画像の出力やハーフトーンの性能向上への要望を実現できる構成である。
高速出力可能な画像形成装置に搭載される現像装置は、高画質・高耐久性が求められる。高画質を実現するためには、特許文献1や特許文献2に記載の現像装置のように一方向循環の現像装置を採用するのは有力である。
一方、高耐久性を実現するためには、現像装置からのトナー飛散が課題となる。高速出力に対応するためには、現像装置内の現像剤の循環速度を上げる必要がある。現像剤の循環速度を上げると、現像装置内の気圧が上昇し、現像装置外にトナーとともに空気が漏れ出し、トナー飛散に繋がる。トナー飛散は、出力画像の汚れや、画像形成装置内の汚染による故障などの不具合の原因となるので、抑える必要がある。
特許文献3及び4には、現像装置内の圧力を抜くための開口部と、その開口部からトナーが漏れ出ることを防止するフィルタ部材とを備えた構成が記載されている。このような開口部とフィルタ部材とを設けた構成は、現像装置内の圧力を抜く構成としては有効な構成である。しかし、現像装置内の圧力が高いほど、短期間でフィルタ部材に付着するトナーが多くなり、フィルタ部材の目詰まりが早くなってしまう。その結果、短い周期でフィルタ交換する必要があり、高速出力、かつ高耐久な現像装置を実現するのが困難であった。
図1に示す現像装置4では、循環搬送路V3内の現像剤は、トナーとキャリアとを攪拌混合されながら長手方向に運ばれる。その際、循環スクリュ11の回転とともに現像剤は跳ね上げられる。跳ね上げられた現像剤が圧抜きフィルタ18に触れると、圧抜きフィルタ18にトナーが付着し、圧抜きフィルタ18が目詰まりしやすくなる。圧抜きフィルタ18が目詰まりすると、現像ユニット内の圧力低減効果がなくなり、トナー飛散が発生してしまう。
これに対して、図1に示す実施例1の現像装置4では、循環スクリュ11と圧抜きフィルタ18との間に、圧抜きフィルタ18を覆う遮蔽部材19を設けることで、循環スクリュ11によって跳ね上げられた現像剤が圧抜きフィルタ18に触れることを抑制できる。同時に、空気が通過可能な流通路20を設けるため、現像装置4内の圧抜きも可能となる。その結果、圧抜きフィルタ18の寿命を延ばすことができる。
圧抜きフィルタ18が配置された圧抜き開口部21としては、現像装置4の長手方向全域に形成されていることが望ましい。これにより、より確実に現像装置4内の圧力の低減を図ることができる。圧抜きフィルタ18が配置された圧抜き開口部21の配置としては、現像装置4の長手方向の一部に設ける構成としてもよい。この場合、少なくとも圧抜き開口部21を設けた位置の下方に遮蔽部材19を配置することで、現像装置4内の圧抜きを行う構成での圧抜きフィルタ18の寿命を延ばすことができる。
実施例1の現像装置4のように、圧抜きフィルタ18と循環スクリュ11との間に遮蔽部材19を設けることで、安価な手段にて、トナー飛散を抑えた高耐久な現像装置を実現できる。
このような現像装置4を備えたプリンタ500は長期に渡って安定した画像形成を行うことができる。また、このような現像装置4を複数備えるプリンタ500は、長期に渡って安定したカラー画像の画像形成を行うことができる。
なお、現像装置4の長手方向の一部に圧抜き開口部21を設ける構成の場合、少なくとも循環搬送路V3における現像剤搬送方向上流側端部の上方の現像ケーシング22に圧抜き開口部21を設けることが望ましい。循環搬送路V3における現像剤搬送方向上流側端部には、供給搬送路V1や回収搬送路V2を通過した現像剤の受け渡し口である回収下流端開口部N1が設けられており、このため、現像剤とともに多くの空気が取り込まれる。このように、多くの空気が取り込まれる位置の上方に圧抜き開口部21を設けることで現像装置4内の圧力の高まりをより効率的に防止できる。
また、図4を用いて説明した現像装置4のように、循環スクリュ11が循環搬送路V3内の現像剤を斜め上方に搬送する構成の場合、循環搬送路V3の上流側ほど現像剤の上方にスペースがあり飛翔する現像剤の影響を受け難くなる。
圧抜きフィルタ18が配置された圧抜き開口部21を現像装置4の長手方向の全域に設けた構成で、長手方向の一部にのみ遮蔽部材19を配置する構成もあり得る。このような構成の場合、少なくとも遮蔽部材19を設けた部分の圧抜きフィルタ18については、循環スクリュ11の跳ね上げに起因する目詰りを防止することができる。
本実施形態の現像装置4では、現像剤として平均粒径が35[μm]のキャリアと、平均粒径が5.8[μm]のトナーとから成る二成分現像剤を使用した。そして、このような現像剤に対して、日本バイリーン株式会社製の「FM‐65F」を圧抜きフィルタ18として使用している。
〔実施例2〕
図5は、本発明の特徴部を備えた現像装置4の二つ目の例(以下、実施例2と呼ぶ)の断面図である。実施例2の現像装置4は、現像ケーシング22の供給搬送路V1を形成する部分の供給スクリュ9の上方に、圧抜きフィルタ18を配置した圧抜き開口部21を設け、圧抜きフィルタ18と供給スクリュ9との間に、遮蔽部材19を設けた構成である。図5に示す現像装置4では、遮蔽部材19の自由端と現像ケーシング22の内壁面の一部との間に隙間を設け、流通路20を形成している。このような構成を備えるため、図1を用いて説明した現像装置4と同様に、現像剤収容部内の気圧が上昇することを抑制してトナー飛散の発生を抑制しつつ、短い期間で圧抜きフィルタ18に目詰りが生じることを抑制できる。
〔実施例3〕
図6は、本発明の特徴部を備えた現像装置4の三つ目の例(以下、実施例3と呼ぶ)の断面図である。実施例3の現像装置4は、循環スクリュ11の回転軸である循環回転軸13を挟んで循環スクリュ11が現像剤を持ち上げる側とは反対側の上方に、迂回路である流通路20を形成する構成である。図6(a)は、循環スクリュ11の回転方向が図6中の反時計回り方向である場合の説明図であり、図6(b)は、循環スクリュ11の回転方向が図6中の時計回り方向である場合の説明図である。図6に示す現像装置4は、現像剤搬送部材である循環スクリュ11の上方に圧抜きフィルタ18が配置された圧抜き開口部21を備え、圧抜き開口部21と循環スクリュ11との間に遮蔽部材19を備える。
循環搬送路V3では、循環スクリュ11の回転によって、現像剤は長手方向に搬送されると同時に、回転方向に沿って跳ね上げられる。図6では、循環スクリュ11の現像剤跳ね上げ方向を白抜きの矢印S8で示している。図6(a)及び(b)に示す現像装置4は、何れも循環スクリュ11の現像剤跳ね上げ方向とは逆側に流通路20を設けている。このように、現像剤跳ね上げ方向に対して逆側に流通路20を設けることで、現像剤が圧抜きフィルタ18に触れることを効果的に防止できる。
図7は、供給スクリュ9の現像剤跳ね上げ方向とは逆側に流通路20を設けた現像装置4の断面説明図である。供給搬送路V1の上方に遮蔽部材19を設ける構成であっても、図7に示すように、現像剤跳ね上げ方向とは逆側に流通路20を設けることで、図6に示す実施例3の現像装置4と同様に現像剤が圧抜きフィルタ18に触れるのを効果的に防止できる。
また、図6(a)及び(b)に示す実施例3の現像装置4は、何れも遮蔽部材19を流通路20側が低くなるように傾斜させている。遮蔽部材19が水平の場合や流通路20側が高くなるように傾斜している場合は、流通路20を通過して、遮蔽部材19の上方に到達した現像剤が遮蔽部材19の上面に堆積してしまう。遮蔽部材19の上面に現像剤が堆積すると、堆積した現像剤が圧抜きフィルタ18に接触するおそれがあり、目詰りが生じ易くなる。一方、図6に示す現像装置4のように、遮蔽部材19を流通路20側が低くなるように傾斜させることで、遮蔽部材19の上方に到達した現像剤は、傾斜した遮蔽部材19の上面を滑り落ち、流通路20を通じて循環スクリュ11によって搬送される領域に戻る。これにより、遮蔽部材19の上面に現像剤が堆積することに起因して圧抜きフィルタ18に目詰りが生じることを抑制できる。
図8は、図1を用いて説明した実施例1の現像装置4の循環搬送路V3内の現像剤のイメージを斜線で囲まれた領域で示したものである。図8に示すように、遮蔽部材19は循環搬送路V3内の現像剤Gの剤面Fよりも上方に配置されていることが望ましい。
現像剤Gの剤面Fよりも下方に遮蔽部材19があると、流通路20が現像剤Gで埋まり、圧抜きフィルタ18が配置された圧抜き開口部21の圧抜き効果が低下する。現像剤Gの剤面Fよりも上方に遮蔽部材19を設けることで、流通路20が現像剤Gで埋まることなく、圧抜き開口部21での圧抜き効果を十分に機能させることができる。
〔実施例4〕
図9は、本発明の特徴部を備えた現像装置4の四つ目の例(以下、実施例4と呼ぶ)の断面図であり、図10は、図9中のX方向から見た実施例4の現像装置4の内部構成における現像剤搬送部材の位置関係を模式的に示す側面図である。なお、後述する気体通過開口部23と遮蔽部材19とについては、図10では、上方から見た形状を示している。実施例4の現像装置4は、回収循環隔壁15bに気体通過開口部23を設けた点で実施例1の現像装置4と異なる。
実施例4の現像装置4では、供給スクリュ9が現像剤を攪拌搬送する供給搬送路V1から現像ローラ8に供給され、現像領域αを通過した現像剤は、回収搬送路V2に回収されて回収スクリュ10によって攪拌搬送される。回収搬送路V2に回収された現像剤は、回収搬送路V2内の現像剤搬送方向下流側端部において、現像領域αに搬送されずに供給搬送路V1内の現像剤搬送方向下流側に到達した現像剤と合流し、共に循環搬送路V3へと供給される。循環搬送路V3内の現像剤は循環スクリュ11によって攪拌搬送され、循環搬送路V3内の現像剤搬送方向下流側端部で供給搬送路V1へと受け渡される。このような現像剤の流れによって、現像装置4内を現像剤が循環する。
回収搬送路V2では、現像ローラ8の回転によって現像領域αを通過した現像剤と共に、外部の空気が現像装置4内に流入する。現像装置4内に流入した空気は、回収スクリュ10の回転によって発生した、現像剤搬送方向の気流と合流する。これらの空気は全て回収搬送路V2の現像剤搬送方向の下流側に向けて流れるため、回収搬送路V2の現像剤搬送方向下流側端部近傍は気圧が高くなり易い。回収搬送路V2の現像剤搬送方向下流側端部近傍で気圧が高くなると、現像ローラ8と対向する現像ケーシング22の隙間から現像装置4の外へ向かう気流が発生するおそれがある。このような気流が発生すると、気流によって空気と共にトナーが現像装置4の外へ流出し、トナー飛散してしまうおそれがある。
このような問題に対して、気体通過開口部23のように、複数の現像剤搬送路間を途中で連通させて現像剤収容部内の圧力バランスを確保する構成は、一部の現像剤搬送路内での気圧の上昇を抑制し、トナー飛散を抑制するためには有効である。すなわち、回収搬送路V2の現像剤搬送方向下流側端部近傍の回収循環隔壁15bに、循環搬送路V3との間を連通する気体通過開口部23を設け、回収搬送路V2内の空気を循環搬送路V3に逃がすことは有効である。
さらに、循環搬送路V3の上方の現像ケーシング22に圧抜きフィルタ18が配置された圧抜き開口部21を設けることで、現像装置4内の全体の圧力を低減でき、トナー飛散を抑制できる。
しかし、気体通過開口部23からは勢い良く空気が循環搬送路V3に流入することがあり、この流入した空気とともに現像剤が圧抜きフィルタ18に向かってしまうことがある。現像剤が圧抜きフィルタ18に触れると、圧抜きフィルタ18に現像剤が付着し、圧抜きフィルタ18が目詰まりし易くなる。圧抜きフィルタ18が目詰まりすると、現像装置4内の圧力低減効果がなくなり、トナー飛散してしまう。
一方、実施例4の現像装置4は、図9及び図10に示すように、気体通過開口部23と圧抜きフィルタ18との間に遮蔽部材19を設けている。これにより、気体通過開口部23から循環搬送路V3に流入した空気とこの空気の気流に乗った現像剤が圧抜きフィルタ18に接触することを抑制できる。よって、現像装置4内の圧力バランスを維持しつつ、圧抜きフィルタ18の寿命を延ばすことができる。
図9及び図10に示すように、実施例4の現像装置4は、遮蔽部材19を仕切り部材である回収循環隔壁15bの気体通過開口部23が設けられた部分の壁面から突き出すように設けている。遮蔽部材19を気体通過開口部23側から突き出すことで、気体通過開口部23から流入した空気及び現像剤が遮蔽部材19に当たらずに、直接に圧抜きフィルタ18に向かうことを防止でき、圧抜きフィルタ18の目詰まりを抑えることができる。
図10に示すように、実施例4の現像装置4では、遮蔽部材19は、循環搬送路V3内における現像剤搬送方向下流側ほど突き出し量が減少する形状である。詳しくは、循環搬送路V3の現像剤搬送方向の上流側の遮蔽部材19の突き出し量(L1)が、下流側の遮蔽部材19の突き出し量(L2)に対して長くなる形状である。
循環搬送路V3の現像剤搬送方向上流側ほど、すなわち、回収搬送路V2の現像剤搬送方向下流側ほど、気体通過開口部23から空気が勢い良く循環搬送路V3に流入する。回収循環隔壁15bからの遮蔽部材19の突き出し量が大きいほど、気体通過開口部23から流入した空気及び現像剤が圧抜きフィルタ18に触れることを抑制できる。しかし、遮蔽部材19の突き出し量が大きいほど圧抜きフィルタ18へ向かう空気が通過する流通路20が狭くなり、流通路20が狭くなり過ぎると、現像装置4内の圧力を抜くための圧抜きフィルタ18の効果が下がってしまう。
一方、実施例4の現像装置4のような遮蔽部材19の形状とすることで、気体通過開口部23から流入した空気及び現像剤が圧抜きフィルタ18に触れることを抑制すると共に、圧抜きフィルタ18の圧力を抜く効果が下がることを抑制できる。
実施例4の現像装置4では、遮蔽部材19の下面に空気を拡散する拡散部材を設けても良い。
図11は拡散部材を備えた遮蔽部材19の説明図である。図11(a)は、遮蔽部材19の下面に複数の突起部材24を設けた構成であり、図11(b)は、遮蔽部材19の下面に複数の板部材25を設けた構成である。遮蔽部材19の下面に突起部材24や板部材25を設けることで、衝突した空気が拡散される。これにより、気体通過開口部23から勢いよく流入した空気が遮蔽部材19の下面に衝突したときに、勢いを弱めることができる。流入する空気の勢いを弱めることで、現像剤が圧抜きフィルタ18に触れるのを抑制できるので、圧抜きフィルタ18の目詰まりを抑えることができる。
〔実施例5〕
図12は、本発明の特徴部を備えた現像装置4の五つ目の例(以下、実施例5と呼ぶ)の断面図である。実施例5の現像装置4は、気体通過開口部23を設けた回収循環隔壁15bの循環搬送路V3側の壁面に、現像剤が気体通過開口部23に進入することを防止する現像剤進入防止部材26を設けた点で実施例4の現像装置4と異なる。
実施例4の現像装置4のように、気体通過開口部23を備えた構成では、気体通過開口部23を介して、空気とともに、現像剤搬送スクリュの回転によって跳ね上げられた現像剤も循環搬送路V3と回収搬送路V2との間を往来できる。循環搬送路V3内の現像剤が気体通過開口部23を通って回収搬送路V2に移動すると、回収搬送路V2内の現像剤搬送方向下流側での現像剤量が多くなる。回収搬送路V2内の現像剤量が多いと、現像領域αを通過した現像剤が現像ローラ8の表面から分離できず、連れ回りが発生するおそれがある。連れ回りが発生すると、現像領域αを通過してトナー濃度が低下した現像剤がトナーを供給されない状態で再び現像領域αに運ばれてしまい、画像濃度ムラが発生してしまう。
一方、実施例5の現像装置4は、現像剤進入防止部材26によって、循環搬送路V3内で循環スクリュ11の回転によって跳ね上げられた現像剤が、気体通過開口部23を通じて回収搬送路V2へと移動することを防止できる。その結果、安価な手段にて、トナー飛散を防止した高耐久、かつ、画像濃度ムラの無い高画質な現像装置を実現できる。
〔実施例6〕
図13は、本発明の特徴部を備えた現像装置4の六つ目の例(以下、実施例6と呼ぶ)の断面図である。実施例6の現像装置4は、現像剤進入防止部材26が、気体通過開口部23の循環搬送路V3側を覆い、上方に開口を備えた煙突形状である点で実施例5の現像装置4と異なる。
図13に示すように、気体通過開口部23を覆うような煙突形状の現像剤進入防止部材26を備えることで、循環スクリュ11の回転によって跳ね上げられた現像剤と、軸方向に移動する現像剤とが気体通過開口部23に到達することを防止することができる。これにより、循環搬送路V3内の現像剤が気体通過開口部23を通って回収搬送路V2に移動することを防止できる。
〔実施例7〕
図14は、本発明の特徴部を備えた現像装置4の七つ目の例(以下、実施例7と呼ぶ)の断面図である。実施例7の現像装置4は、現像剤進入防止部材26が、循環スクリュ11を覆う形状である点で実施例5の現像装置4と異なる。
実施例7の現像装置4は、現像剤進入防止部材26によって、循環スクリュ11を覆うことで、循環スクリュ11によって跳ね上げられた現像剤が気体通過開口部23を通って回収搬送路V2に移動することを防止できる。
なお、実施例7のように、現像剤進入防止部材26によって循環スクリュ11を覆う構成の場合、現像装置4の長手方向において、気体通過開口部23を設けた位置のみ、または、その近傍のみに現像剤進入防止部材26を配置することが好ましい。
〔実施例8〕
図15は、本発明の特徴部を備えた現像装置4の八つ目の例(以下、実施例8と呼ぶ)の説明図である。図15(a)は、循環搬送路V3の搬送方向上流側端部近傍の現像装置4の断面図であり、図15(b)は、循環搬送路V3の搬送方向下流側端部近傍の現像装置4の断面図である。
実施例8の現像装置4は、図4に示す現像装置4のように、循環回転軸13の循環スクリュ11の搬送方向における上流側の端部である循環回転軸上流端部13Aよりも、下流側の端部である循環回転軸下流端部13Bの方が高い位置となる配置である。すなわち、循環回転軸上流端部13Aよりも循環回転軸下流端部13Bの方が高い位置となるように、循環スクリュ11が傾斜している。そして、循環搬送路V3の底面も循環スクリュ11の搬送方向下流側ほど高くなるように傾斜している。一方、循環搬送路V3の天井部は循環スクリュ11の搬送方向の上流側から下流側にかけて同じ高さとなっている。
実施例8の現像装置4は、循環搬送路V3に設けられた流通路20の幅が、循環搬送路V3内の現像剤の循環スクリュ11による搬送方向下流側ほど狭くなっている点で実施例1の現像装置4と異なる。
実施例1の現像装置4では、循環スクリュ11と圧抜きフィルタ18との間に、圧抜きフィルタ18を覆う遮蔽部材19を設けることで、循環スクリュ11によって跳ね上げられた現像剤が圧抜きフィルタ18に触れることを抑制できる。同時に、空気が通過可能な流通路20を設けるため、現像装置4内の圧抜きも可能となる。その結果、圧抜きフィルタ18の寿命を延ばすことができる。
圧抜きフィルタ18による圧抜き効果を高めるために、圧抜き開口部21及び圧抜きフィルタ18の設置面積を大きくすることが有効である。しかし、実施例8のように、循環スクリュ11及び循環搬送路V3の底部が斜めに傾斜している場合、レイアウト上の制約となる場合がある。なお、循環スクリュ11及び循環搬送路V3の底部を斜めに傾斜させることで、回収搬送路V2から循環搬送路V3への現像剤の受け渡しと、循環搬送路V3から供給搬送路V1への現像剤の受け渡しと、円滑に行うことができる。
循環搬送路V3に圧抜きフィルタ18と遮蔽部材19とを設ける循環スクリュ11の上方にある程度の空間が必要となる。循環スクリュ11に対する圧抜きフィルタ18の高さ方向の距離が離れる程、圧抜きフィルタ18と現像剤との接触機会を減らすことができる。実施例8のように、循環スクリュ11及び循環搬送路V3の底部が傾斜している構成では、循環搬送路V3における循環スクリュ11の搬送方向上流側では高さ方向の距離を十分に確保できる。しかし、循環搬送路V3における循環スクリュ11の搬送方向下流側にいくにつれて、循環スクリュ11の位置が高くなる。このような構成で、循環搬送路V3における循環スクリュ11の搬送方向の全域で、循環スクリュ11と圧抜きフィルタ18との位置関係が上流側と同じ位置関係となるように圧抜きフィルタ18と遮蔽部材19とを設けようとすると、両者も傾斜させる必要がある。これらを傾斜させるためには、循環搬送路V3の天井部を形成する現像ケーシング22も傾斜させる必要があり、必要となる現像装置4の断面が大きくなり、現像装置4や現像装置4を設置するプリンタ500の大型化に繋がる。
一方、圧抜きフィルタ18と遮蔽部材19との高さを一定、もしくは循環スクリュ11や循環搬送路V3の傾斜よりも小さい傾斜となるように設置する場合、搬送方向下流側での循環スクリュ11と圧抜きフィルタ18との高さ方向の距離が近くなる。この高さ方向の距離が近くなると、循環スクリュ11に跳ね上げられた現像剤が流通路20を通過して圧抜きフィルタ18に接触し易くなり、圧抜きフィルタ18に目詰まりが発生し、現像装置4からのトナー飛散が発生し易くなる。
図15では、循環搬送路V3の搬送方向上流側端部近傍の流通路20を上流側流通路20aとし、循環搬送路V3の搬送方向下流側端部近傍の流通路20を下流側流通路20bとしている。
上述したように実施例8の現像装置4では、循環搬送路V3に設けられた流通路20の幅が、循環搬送路V3内の現像剤の循環スクリュ11による搬送方向下流側ほど狭くなっている。このため、図15に示すように、下流側流通路20bは上流側流通路20aよりも狭くなっている。
このように流通路20の幅を下流側ほど狭く設定することで、循環搬送路V3内における循環スクリュ11の搬送方向下流側で、圧抜きフィルタ18と循環スクリュ11との高さ方向の距離が近くなっても、跳ね上げられた現像剤が流通路20を通過し難くなる。このため、圧抜きフィルタ18への現像剤の接触を抑制できる。これにより、搬送方向下流側での循環スクリュ11と圧抜きフィルタ18との高さ方向の距離が近くなる構成であっても、圧抜きフィルタ18の寿命を延ばすことができる。このような実施例8の現像装置4では、省スペースにて、トナー飛散を防止した高耐久な現像装置を実現できる。
〔実施例9〕
図16は、本発明の特徴部を備えた現像装置4の九つ目の例(以下、実施例9と呼ぶ)の説明図である。図16(a)は、循環搬送路V3の搬送方向上流側端部近傍の現像装置4の断面図であり、図16(b)は、循環搬送路V3の搬送方向下流側端部近傍の現像装置4の断面図である。
実施例9の現像装置4は、遮蔽部材19が傾斜している点と補助遮蔽部材190を備えている点とで実施例8の現像装置4と異なる。実施例9の現像装置4は実施例8と同様に、循環回転軸上流端部13Aよりも、循環回転軸下流端部13Bの方が高い位置となるように循環スクリュ11が傾斜しており、循環搬送路V3の底面も循環スクリュ11の搬送方向下流側ほど高くなるように傾斜している。また、循環搬送路V3の天井部は循環スクリュ11の搬送方向の上流側から下流側にかけて同じ高さとなっている。
そして、遮蔽部材19と補助遮蔽部材190との隙間によって形成される流通路20の幅が、循環搬送路V3内の現像剤の循環スクリュ11による搬送方向下流側ほど狭くなっている。
循環スクリュ11の回転によって、現像剤は長手方向に搬送されると同時に、回転方向に沿って跳ね上げられる。図16には循環スクリュ11の現像剤跳ね上げ方向を白抜きの矢印S8で示している。図16に示すように、実施例9の現像装置4は、循環スクリュ11の現像剤跳ね上げ方向とは逆側に流通路20を設けている。さらに、遮蔽部材19を流通路20側が低くなるように傾斜させている。
実施例9のように、圧抜きフィルタ18と遮蔽部材19との高さを一定、もしくは循環スクリュ11や循環搬送路V3の傾斜よりも小さい傾斜となるように設置する場合、搬送方向下流側での循環スクリュ11と圧抜きフィルタ18との高さ方向の距離が近くなる。この高さ方向の距離が近くなると、循環スクリュ11に跳ね上げられた現像剤が流通路20を通過して圧抜きフィルタ18に接触し易くなり、圧抜きフィルタ18に目詰まりが発生し、現像装置4からのトナー飛散が発生し易くなる。
図16では、循環搬送路V3の搬送方向上流側端部近傍の流通路20を上流側流通路20aとし、循環搬送路V3の搬送方向下流側端部近傍の流通路20を下流側流通路20bとしている。
上述したように実施例9の現像装置4では、循環搬送路V3に設けられた流通路20の幅が、循環搬送路V3内の現像剤の循環スクリュ11による搬送方向下流側ほど狭くなっている。このため、図16に示すように、下流側流通路20bは上流側流通路20aよりも狭くなっている。
このように流通路20の幅を下流側ほど狭く設定することで、実施例8と同様に、搬送方向下流側での循環スクリュ11と圧抜きフィルタ18との高さ方向の距離が近くなる構成であっても、圧抜きフィルタ18の寿命を延ばすことができる。
また、実施例9の現像装置4は、遮蔽部材19を流通路20側が低くなるように傾斜させている。遮蔽部材19が水平の場合や流通路20側が高くなるように傾斜している場合は、流通路20を通過して、遮蔽部材19の上方に到達した現像剤が遮蔽部材19の遮蔽部材上面19aに堆積してしまう。遮蔽部材19の上面に現像剤が堆積すると、堆積した現像剤が圧抜きフィルタ18に接触するおそれがあり、目詰りが生じ易くなる。一方、図6に示す現像装置4のように、遮蔽部材19を流通路20側が低くなるように傾斜させることで、遮蔽部材19の上方に到達した現像剤は、傾斜した遮蔽部材19の上面を滑り落ち、流通路20を通じて循環スクリュ11によって搬送される領域に戻る。これにより、遮蔽部材19の上面に現像剤が堆積することに起因して圧抜きフィルタ18に目詰りが生じることを抑制できる。
また、実施例9の現像装置4では循環スクリュ11に直交する断面における遮蔽部材19の水平面に対する傾斜角は、使用する現像剤の安息角より大きくなるように設定することが望ましい。
これにより、遮蔽部材19における流通路20側の端部が現像剤の剤面よりも高い位置にあれば、遮蔽部材19の根元側(図16中の右側)も現像剤の剤面よりも高い位置に設定することができる。
遮蔽部材19の傾斜角が現像剤の安息角よりも小さいと、遮蔽部材19における流通路20側の端部が現像剤の剤面よりも高い位置にあっても、遮蔽部材19の根元側(図16中の右側)で遮蔽部材19の下面に現像剤が接触するおそれがある。遮蔽部材19の下面に現像剤が接触すると、接触した位置よりも遮蔽部材19の根元側(図16中の右側)と、流通路20側との間を現像剤が遮蔽してしまう。この結果、循環搬送路V3内における遮蔽部材19の下面に現像剤が接触した位置よりも遮蔽部材19の根元側(図16中の右側)の空気が流通路20に向かうことが出来ず、この空間における空気の圧力が上昇したときに圧抜き効果が得られなくなる。
一方、実施例9の現像装置4のように、遮蔽部材19の傾斜角を現像剤の安息角よりも大きく設定することで、遮蔽部材19の根元側(図16中の右側)で遮蔽部材19の下面に現像剤が接触することを防止できる。これにより、循環搬送路V3内における遮蔽部材19の根元側(図16中の右側)の空間の圧抜き効果が得られなくなることを防止できる。
また、遮蔽部材19の傾斜角が現像剤の安息角よりも小さいと、流通路20を通過してしまった現像剤が遮蔽部材19の上面に載ったときにこの上面の傾斜に沿って滑り落ちずに、そのまま堆積してしまうおそれがある。これに対して、遮蔽部材19の傾斜角が現像剤の安息角よりも大きくすると、現像剤が流通路20を通過して現像剤が遮蔽部材19の上面に載ったとしても、現像剤はこの上面の傾斜に沿って滑り落ちて、循環搬送路V3内に戻される。このため、現像剤が遮蔽部材19上に堆積することを抑制し、流通路20から外部への空気の流路が安定的に確保されることが可能になる。
図17〜図20は、図16に示す実施例9の現像装置4の現像ケーシング22のうち、循環搬送路V3の天井部を形成する攪拌搬送路上部ケーシング220の斜視説明図である。図17は、攪拌搬送路上部ケーシング220をケーシング上面220a側から見た斜視図である。図18は、図17中のZ軸を中心に90[°]回転させた状態であり、攪拌搬送路上部ケーシング220をケーシング上面220a側から見た斜視図である。図19は、図17中のY軸を中心に90[°]回転させた状態であり、攪拌搬送路上部ケーシング220を下から見た斜視図である。図20は、図18中のY軸を中心に90[°]回転させた状態であり、攪拌搬送路上部ケーシング220を下から見た斜視図である。
図16に示すように、遮蔽部材19の表面のうち、上方の面を遮蔽部材上面19aとし、下方の面を遮蔽部材下面19bとし、自由端の端面を遮蔽部材端面19cとする。また、補助遮蔽部材190の表面のうち、上方の面を補助遮蔽部材上面190aとし、下方の面を補助遮蔽部材下面190bとする。
図18及び図20に示すように、遮蔽部材19の自由端には段部19dが形成されている。流通路20は、段部19dを挟んで循環スクリュ11の搬送方向の上流側が上流側流通路20aであり、段部19dを挟んで循環スクリュ11の搬送方向の下流側が下流側流通路20bである。また、図18及び図20に示すように、上流側流通路20aの長手方向中央部、及び、下流側流通路20bの長手方向中央部には、それぞれ遮蔽部材19の自由端と補助遮蔽部材190の自由端とを繋ぐ補強リブ195が設けられている。補強リブ195を設けることで、遮蔽部材19の自由端にぶれが生じることを抑制できる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
現像剤を表面上に担持し、表面移動して感光体1等の潜像担持体と対向する現像領域α等の現像領域で潜像担持体の表面上の潜像に現像剤を供給する現像ローラ8等の現像剤担持体と、現像剤担持体に供給する現像剤を収容する供給搬送路V1や循環搬送路V3等の現像剤収容部内の現像剤に、回転することで搬送力を付与する供給スクリュ9や循環スクリュ11等の現像剤搬送部材と、現像剤収容部内の空気等の気体を装置外部に排出し、現像剤収容部内の気圧が上昇することを抑制する圧抜き開口部21等の圧抜き開口部と、圧抜き開口部に設けられ、圧抜き開口部から現像剤が排出されることを抑制する圧抜きフィルタ18等のフィルタ部材と、を備える現像装置4等の現像装置において、現像剤搬送部材が回転することによって跳ね上げられた現像剤がフィルタ部材に向かう移動経路を塞ぐ遮蔽部材19等の現像剤移動経路遮蔽部材を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤搬送部材の回転によって跳ね上げられた現像剤がフィルタ部材に付着することを抑制し、短い期間でフィルタ部材に目詰りが生じることを抑制できる。このため、安価な手段にて、トナー飛散を防止した高耐久な現像装置を実現できる。
(態様B)
態様Aにおいて、遮蔽部材19等の現像剤移動経路遮蔽部材は、供給搬送路V1や循環搬送路V3等の現像剤収容部内の空気等の気体が圧抜きフィルタ18等のフィルタ部材を設けた圧抜き開口部21等の圧抜き開口部に向かう流通路20等の迂回路を形成する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤移動経路遮蔽部材が形成する迂回路によって、現像剤収容部内の気体を圧抜き開口部から外部に排出することができる。このため、現像剤収容部内の気圧が上昇することを抑制してトナー飛散の発生を抑制するという圧抜き開口部の機能を維持できる。
(態様C)
態様Bにおいて、供給スクリュ9や循環スクリュ11等の現像剤搬送部材の上方に圧抜き開口部21等の圧抜き開口部を備え、圧抜き開口部と現像剤搬送部材との間に遮蔽部材19等の現像剤移動経路遮蔽部材を備え、現像剤搬送部材の回転軸を挟んで現像剤搬送部材が現像剤を持ち上げる側とは反対側の上方に、流通路20等の迂回路を形成する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤が圧抜きフィルタ18等のフィルタ部材に触れることを効果的に防止できる。
(態様D)
態様Cにおいて、遮蔽部材19等の現像剤移動経路遮蔽部材は、流通路20等の迂回路側が低くなるように傾斜している。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤移動経路遮蔽部材の上面に現像剤が堆積することに起因して圧抜きフィルタ18等のフィルタ部材に目詰りが生じることを抑制できる。
(態様E)
態様Dにおいて、遮蔽部材19等の現像剤移動経路遮蔽部材の水平面に対する傾斜角を現像剤の安息角以上に設定する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、循環搬送路V3等の現像剤移動経路遮蔽部材を設けた現像剤収容部内における現像剤移動経路遮蔽部材の根元側の空間の圧抜き効果が得られなくなることを防止できる。
(態様F)
態様B乃至Eの何れかの態様において、現像剤収容部を、内部の現像剤を現像ローラ8等の現像剤担持体の表面に供給しつつ、長手方向等の現像剤担持体の幅方向に沿って搬送する供給搬送路V1等の供給搬送路と、現像剤担持体に担持され、現像領域α等の現像領域を通過した現像剤を現像剤担持体表面から回収しつつ、内部の現像剤を現像剤担持体の幅方向に沿って搬送する回収搬送路V2等の回収搬送路と、回収搬送路の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を、供給搬送路の搬送方向上流側端部まで搬送する循環搬送路V3等の循環搬送路とに仕切る隔壁15等の仕切り部材を備え、回収搬送路は供給搬送路よりも低い位置に形成され、回収搬送路の搬送方向下流側端部の位置から供給搬送路の搬送方向上流側端部の位置まで現像剤を搬送するように、循環搬送路は搬送方向下流側ほど高くなるように傾斜した形状であり、循環搬送路の上部に圧抜きフィルタ18等のフィルタ部材が配置された圧抜き開口部21等の圧抜き開口部を備え、流通路20等の迂回路は、循環搬送路における搬送方向上流側よりも搬送方向下流側の方が狭くなっている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、循環搬送路内の搬送方向下流側での循環スクリュ等の現像剤搬送部材とフィルタ部材との高さ方向の距離が近くなる構成であっても、フィルタ部材の寿命を延ばすことができる。
(態様G)
態様A乃至Fの何れかの態様において、遮蔽部材19等の現像剤移動経路遮蔽部材は、供給搬送路V1や循環搬送路V3等の現像剤収容部内の現像剤の剤面よりも上方に配置されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、流通路20等の迂回路が現像剤で埋まることなく、圧抜きフィルタ18等のフィルタ部材が配置された圧抜き開口部21等の圧抜き開口部での圧抜き効果を十分に機能させることができる。
(態様H)
態様A乃至Gの何れかにおいて、現像剤収容部を、内部の現像剤を現像ローラ8等の現像剤担持体の表面に供給しつつ、長手方向等の現像剤担持体の幅方向に沿って搬送する供給搬送路V1等の供給搬送路と、現像剤担持体に担持され、現像領域α等の現像領域を通過した現像剤を現像剤担持体表面から回収しつつ、内部の現像剤を現像剤担持体の幅方向に沿って搬送する回収搬送路V2等の回収搬送路と、回収搬送路の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を、供給搬送路の搬送方向上流側端部まで搬送する循環搬送路V3等の循環搬送路とに仕切る隔壁15等の仕切り部材を備え、仕切り部材の回収搬送路と循環搬送路とを仕切る部分(回収循環隔壁15b等)の回収搬送路と循環搬送路とに存在する現像剤の剤面よりも高い位置に、回収搬送路と循環搬送路とを連通し、空気等の気体が通過することができる気体通過開口部23等の気体通過開口部を備え、循環搬送路における気体通過開口部の上方に、圧抜きフィルタ18等のフィルタ部材が配置された圧抜き開口部21等の圧抜き開口部を備え、遮蔽部材等の現像剤移動経路遮蔽部材を気体通過開口部とフィルタ部材との間に配置する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、気体通過開口部から循環搬送路に流入した気体とこの気体の気流に乗った現像剤がフィルタ部材に接触することを抑制できる。よって、現像装置内の圧力バランスを維持しつつ、フィルタ部材の寿命を延ばすことができる。
(態様I)
態様Hにおいて、遮蔽部材19等の現像剤移動経路遮蔽部材を、仕切り部材の気体通過開口部23等の気体通過開口部が設けられた部分(回収循環隔壁15b等)の壁面から突き出すように設ける。
これによれば、上記実施形態について説明したように、気体通過開口部から流入した気体及び現像剤が現像剤移動経路遮蔽部材に当たらずに、直接に圧抜きフィルタ18等のフィルタ部材に向かうことを防止でき、フィルタ部材の目詰まりを抑えることができる。
(態様J)
態様Iにおいて、遮蔽部材19等の現像剤移動経路遮蔽部材は、循環搬送路V3等の循環搬送路内における現像剤搬送方向下流側ほど突き出し量が減少する形状である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、気体通過開口部から流入した気体及び現像剤が圧抜きフィルタ18等のフィルタ部材に触れることを抑制すると共に、フィルタ部材を備えた圧抜き開口部の圧力を抜く効果が下がることを抑制できる。
(態様K)
態様H乃至Jの何れかの態様において、隔壁15等の仕切り部材の気体通過開口部23等の気体通過開口部を設けた部分の循環搬送路V3等の循環搬送路側の壁面に、循環搬送路側の現像剤が気体通過開口部に進入することを防止する現像剤進入防止部材26等の現像剤進入防止部材を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤進入防止部材によって、循環搬送路内で循環スクリュ11等の現像剤搬送部材の回転によって跳ね上げられた現像剤が、気体通過開口部を通じて回収搬送路へと移動することを防止できる。よって、循環搬送路内の現像剤が回収搬送路内に移動することに起因する画像濃度ムラの発生を防止することができる。
(態様L)
態様Kにおいて、現像剤進入防止部材26等の現像剤進入防止部材は、気体通過開口部23等の気体通過開口部の循環搬送路V3等の循環搬送路側を覆い、上方に開口を備えた形状である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、循環スクリュ11等の現像剤搬送部材の回転によって跳ね上げられた現像剤と、軸方向に移動する現像剤とが気体通過開口部に到達することを防止することができる。
(態様M)
態様Kにおいて、循環搬送路V3等の循環搬送路内の現像剤に搬送力を付与する現像剤搬送部材として循環スクリュ11等の循環搬送部材を備え、現像剤進入防止部材26等の現像剤進入防止部材は、循環搬送部材を覆う形状である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤進入防止部材によって、循環搬送部材を覆うことで、循環搬送部材によって跳ね上げられた現像剤が気体通過開口部を通って回収搬送路に移動することを防止できる。
(態様N)
態様A乃至Mにおいて、遮蔽部材19等の現像剤移動経路遮蔽部材の下面に気体を拡散する突起部材24や板部材25等の拡散部材を設ける。
これによれば、上記実施形態について説明したように、気体通過開口部23等の気体通過開口部から勢いよく流入した空気等の気体が現像剤移動経路遮蔽部材の下面に衝突したときに、勢いを弱めることができる。流入する気体の勢いを弱めることで、現像剤が圧抜きフィルタ18等のフィルタ部材に触れるのを抑制でき、フィルタ部材の目詰まりを抑えることができる。また、気体通過開口部を備えない構成であっても、現像剤移動経路遮蔽部材の下面に拡散部材を設け、衝突する気体の勢いを弱める構成であれば、現像剤搬送部材の回転によって跳ね上げられた現像剤の勢いも弱めることができる。これにより、跳ね上げられた現像剤がフィルタ部材に触れるのを抑制でき、フィルタ部材の目詰まりを抑えることができる。
(態様O)
感光体1等の潜像担持体、潜像担持体を帯電する帯電器2等の帯電手段、及び、潜像担持体をクリーニングする清掃装置6等のクリーニング手段より選ばれる少なくとも一つと、該潜像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とが一体的に支持され、プリンタ500等の画像形成装置に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、現像手段として、態様A乃至Nの何れかの態様の現像装置4等の現像装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、プロセスカートリッジが備える現像装置として安価な手段にて、トナー飛散を防止した高耐久な現像装置を実現することができる。
(態様P)
感光体1等の潜像担持体と、潜像担持体に潜像を形成する走査光学装置3等の潜像形成手段と、潜像担持体に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、潜像担持体に担持されたトナー像を被転写体に転写する転写器5及び二次転写装置122等の転写手段と、を備えたプリンタ500等の画像形成装置において、現像手段として、態様A乃至Nの何れかの態様の現像装置4等の現像装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、トナー飛散を抑えた高耐久な現像装置を備えた画像形成装置であるため、長期に渡って安定した画像形成を行うことができる。
(態様Q)
態様Pにおいて、現像装置4等の現像装置を複数備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、トナー飛散を抑えた高耐久な現像装置を複数備えた画像形成装置であるため、長期に渡って安定したカラー画像の画像形成を行うことができる。
(態様R)
感光体1等の潜像担持体、潜像担持体を帯電する帯電器2等の帯電手段、及び、潜像担持体をクリーニングする清掃装置6等のクリーニング手段により選ばれる少なくとも一つと、潜像担持体に形成した潜像を現像してトナー像を形成する現像装置4等の現像手段とが一体に支持され、プリンタ500等の画像形成装置に対して着脱自在なプロセスカートリッジと、潜像担持体に担持されたトナー像を転写紙P等の被転写体に転写する転写器5及び二次転写装置122等の転写手段と、を備えた画像形成装置において、プロセスカートリッジとして、態様Oのプロセスカートリッジを複数備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、トナー飛散を抑えた高耐久な現像装置を有するプロセスカートリッジを複数備えた画像形成装置であるため、長期に渡って安定したカラー画像の画像形成を行うことができる。
1 感光体
2 帯電器
3 走査光学装置
4 現像装置
5 転写器
6 清掃装置
7 中間転写ベルト
8 現像ローラ
9 供給スクリュ
10 回収スクリュ
11 循環スクリュ
12 規制ブレード
13 循環回転軸
13A 循環回転軸上流端部
13B 循環回転軸下流端部
15 隔壁
15a 供給回収隔壁
15b 回収循環隔壁
15c 循環供給隔壁
16 供給回転軸
17 回収回転軸
18 圧抜きフィルタ
19 遮蔽部材
19a 遮蔽部材上面
19b 遮蔽部材下面
19c 遮蔽部材端面
19d 段部
20 流通路
20a 上流側流通路
20b 下流側流通路
21 圧抜き開口部
22 現像ケーシング
23 気体通過開口部
24 突起部材
25 板部材
26 現像剤進入防止部材
49 レジストローラ
57 排紙トレイ
100 トナー像形成ユニット
114 ベルト駆動ローラ
116 二次転写対向ローラ
122 二次転写装置
123 転写搬送支持ローラ
124 転写搬送ベルト
125 定着装置
126 加熱ローラ
127 加圧ローラ
142 給紙ローラ
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
156 排出ローラ対
190 補助遮蔽部材
190a 補助遮蔽部材上面
190b 補助遮蔽部材下面
195 補強リブ
220 攪拌搬送路上部ケーシング
220a ケーシング上面
500 プリンタ
F 剤面
G 現像剤
N1 回収下流端開口部
N2 循環下流端開口部
N3 供給下流端開口部
N4 トナー補給口
P 転写紙
V1 供給搬送路
V2 回収搬送路
V3 循環搬送路
α 現像領域
特開平05−333691号公報 特開平11−174810号公報 特開2009−223075号公報 特開2011−174983号公報 特開2008−233834号公報

Claims (18)

  1. 現像剤を表面上に担持し、表面移動して潜像担持体と対向する現像領域で該潜像担持体の表面上の潜像に現像剤を供給する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体に供給する現像剤を収容する現像剤収容部内の現像剤に、回転することで搬送力を付与する現像剤搬送部材と、
    該現像剤収容部内の気体を装置外部に排出し、該現像剤収容部内の気圧が上昇することを抑制する圧抜き開口部と、
    該圧抜き開口部に設けられ、該圧抜き開口部から現像剤が排出されることを抑制するフィルタ部材と、を備える現像装置において、
    上記現像剤搬送部材が回転することによって跳ね上げられた現像剤が上記フィルタ部材に向かう移動経路を塞ぐ現像剤移動経路遮蔽部材を備えることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記現像剤移動経路遮蔽部材は、上記現像剤収容部内の気体がフィルタ部材を設けた上記圧抜き開口部に向かう迂回路を形成することを特徴とする現像装置。
  3. 請求項2の現像装置において、
    上記現像剤搬送部材の上方に上記圧抜き開口部を備え、該圧抜き開口部と該現像剤搬送部材との間に上記現像剤移動経路遮蔽部材を備え、
    該現像剤搬送部材の回転軸を挟んで該現像剤搬送部材が現像剤を持ち上げる側とは反対側の上方に、上記迂回路を形成することを特徴とする現像装置。
  4. 請求項3の現像装置において、
    上記現像剤移動経路遮蔽部材は、上記迂回路側が低くなるように傾斜していることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項4の現像装置において、
    上記現像剤移動経路遮蔽部材の水平面に対する傾斜角を現像剤の安息角以上に設定することを特徴とする現像装置。
  6. 請求項2乃至5の何れかに記載の現像装置において、
    上記現像剤収容部を、内部の現像剤を上記現像剤担持体の表面に供給しつつ、該現像剤担持体の幅方向に沿って搬送する供給搬送路と、
    該現像剤担持体に担持され、現像領域を通過した現像剤を現像剤担持体表面から回収しつつ、内部の現像剤を該現像剤担持体の幅方向に沿って搬送する回収搬送路と、
    該回収搬送路の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を、該供給搬送路の搬送方向上流側端部まで搬送する循環搬送路とに仕切る仕切り部材を備え、
    上記回収搬送路は上記供給搬送路よりも低い位置に形成され、該回収搬送路の搬送方向下流側端部の位置から該供給搬送路の搬送方向上流側端部の位置まで現像剤を搬送するように、上記循環搬送路は搬送方向下流側ほど高くなるように傾斜した形状であり、
    該循環搬送路の上部に上記フィルタ部材が配置された上記圧抜き開口部を備え、
    上記迂回路は、該循環搬送路における搬送方向上流側よりも搬送方向下流側の方が狭いことを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の現像装置において、
    上記現像剤移動経路遮蔽部材は、上記現像剤収容部内の現像剤の剤面よりも上方に配置されていることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の現像装置において、
    上記現像剤収容部を、内部の現像剤を上記現像剤担持体の表面に供給しつつ、該現像剤担持体の幅方向に沿って搬送する供給搬送路と、
    該現像剤担持体に担持され、現像領域を通過した現像剤を現像剤担持体表面から回収しつつ、内部の現像剤を該現像剤担持体の幅方向に沿って搬送する回収搬送路と、
    該回収搬送路の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を、該供給搬送路の搬送方向上流側端部まで搬送する循環搬送路とに仕切る仕切り部材を備え、
    該仕切り部材の該回収搬送路と該循環搬送路とを仕切る部分の該回収搬送路と該循環搬送路とに存在する現像剤の剤面よりも高い位置に、該回収搬送路と該循環搬送路とを連通し、気体が通過することができる気体通過開口部を備え、
    該循環搬送路における該気体通過開口部の上方に、上記フィルタ部材が配置された上記圧抜き開口部を備え、
    上記現像剤移動経路遮蔽部材を該気体通過開口部と該フィルタ部材との間に配置することを特徴とする現像装置。
  9. 請求項8の現像装置において、
    上記現像剤移動経路遮蔽部材を上記仕切り部材の上記気体通過開口部が設けられた部分の壁面から突き出すように設けることを特徴とする現像装置。
  10. 請求項9の現像装置において、
    上記現像剤移動経路遮蔽部材は、上記循環搬送路内における現像剤搬送方向下流側ほど突き出し量が減少する形状であることを特徴とする現像装置。
  11. 請求項8乃至10の何れかに記載の現像装置において、
    上記仕切り部材の上記気体通過開口部を設けた部分の上記循環搬送路側の壁面に、該循環搬送路側の現像剤が該気体通過開口部に進入することを防止する現像剤進入防止部材を備えることを特徴とする現像装置。
  12. 請求項11の現像装置において、
    上記現像剤進入防止部材は、上記気体通過開口部の上記循環搬送路側を覆い、上方に開口を備えた形状であることを特徴とする現像装置。
  13. 請求項11の現像装置において、
    上記循環搬送路内の現像剤に搬送力を付与する上記現像剤搬送部材として循環搬送部材を備え、
    上記現像剤進入防止部材は、該循環搬送部材を覆う形状であることを特徴とする現像装置。
  14. 請求項1乃至13の何れかに記載の現像装置において、
    上記現像剤移動経路遮蔽部材の下面に気体を拡散する拡散部材を設けることを特徴とする現像装置。
  15. 潜像担持体、該潜像担持体を帯電する帯電手段、及び、該潜像担持体をクリーニングするクリーニング手段より選ばれる少なくとも一つと、
    該該潜像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とが一体的に支持され、画像形成装置に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、
    上記現像手段として、請求項1乃至14の何れかに記載の現像装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  16. 潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、該潜像担持体に担持されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、を備えた画像形成装置において、
    上記現像手段として、請求項1乃至14の何れかに記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項16の画像形成装置において、
    上記現像装置を複数備えたことを特徴とする画像形成装置。
  18. 潜像担持体、該潜像担持体を帯電する帯電手段及び該潜像担持体をクリーニングするクリーニング手段により選ばれる少なくとも一つと、該潜像担持体に形成した潜像を現像してトナー像を形成する現像手段とが一体に支持され、画像形成装置に対して着脱自在なプロセスカートリッジと、該潜像担持体に担持されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、を備えた画像形成装置において、
    上記プロセスカートリッジとして、請求項15のプロセスカートリッジを複数備えたことを特徴とする画像形成装置。
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