JP3934486B2 - 線引き具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築板金業者や内装業者などが家屋などの建築、改装の際に使用するもので、粉体を付着させた糸を張設し、これをはじくことによって所定箇所に線引きを施す為の線引き具に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
建築板金業者や内装業者などが家屋などの建築、改装の際に、施工箇所に線引きを施す場合、従来から墨壷と称される墨線を引くタイプの線引き具や、粉体を糸に付着させて粉線を引くタイプの線引き具が提案されている。
【0003】
ところで、この粉線を引くタイプの線引き具にも、前述した墨線を引くタイプの線引き具と同様、引き出した糸を自動的に巻き取る自動巻き取り構造のものがある(例えば、特開平5−285862号)。
【0004】
具体的には、粉体を収納し得るケース体に糸巻きドラムを回転自在に収納し、この糸巻きドラムの外周に巻回され、先端にカルコやフック等の止め具が付設された糸をゼンマイバネの巻き取り戻り付勢に抗して外部に引き出し自在に設けた構造のものである。
【0005】
しかし、これまで提案されている自動巻き取り式の粉線を引くタイプの線引き具は、糸巻きドラムと本体との連結構造が複雑な為、糸巻きドラムの取り外しが厄介であるという問題点があった。
【0006】
本発明者は、前述した問題点を解決したもので、極めて商品価値の高い画期的な自動巻き取り式の粉線を引くタイプの線引き具を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
適宜な粉体1を収納する粉体収納部2bを備えたケース体2の該粉体収納部2b内に自動巻き取り用のゼンマイバネ3を密閉状態で内装した糸巻きドラム4が回転可能に収納され、この糸巻きドラム4に巻回され先端にカルコやフック等の止め具6が付設された糸5を前記ゼンマイバネ3による巻き取り付勢に抗して外部に引き出し可能に設けた自動巻き取り式の線引き具であって、前記糸巻きドラム4には前記ゼンマイバネ3に連結される軸部15が設けられ、前記ケース体2には前記軸部15を回転させて該糸巻きドラム4に内装されたゼンマイバネ3を巻き締め操作する巻き締め操作体9が設けられており、この巻き締め操作体9による前記ゼンマイバネ3の巻き締め操作は該巻き締め操作体9の回転軸8と前記軸部15との連結により行なわれ、更に、前記回転軸8は前記ケース体2に形成した孔部 11 を介して前記粉体収納部2b内に突設されており、また、前記孔部 11 aの内縁と前記回転軸8の外縁との間の近傍には該間からの前記粉体1の漏れを阻止するパッキン 12 が設けられ、前記回転軸8と前記軸部15の連結を解除することで前記糸巻きドラム4を前記ケース体2の粉体収納部2bから取り出すことが可能に構成されていることを特徴とする線引き具に係るものである。
【0009】
また、請求項1記載の線引き具において、前記ゼンマイバネ3の内側端部3bが連設される糸巻きドラム4の軸部15と、前記巻き締め操作体9の回転軸8とは回り止め状態にして凹凸嵌合連結されるように構成されていることを特徴とする線引き具に係るものである。
【0010】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の線引き具において、前記糸巻きドラム4の軸部15が凹、前記巻き締め操作体9の回転軸8が凸であり、両者は断面多角形状であることを特徴とする線引き具に係るものである。
【0011】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の線引き具において、前記ケース体2の所定位置には引き出した糸5に粉体1を定着させる粉体定着部材23が配設されており、この粉体定着部材23には、前記糸5を挟み込み、この糸5に対する挟み込み力を適宜可変し得る対向する挟み面23a,23bが形成されており、この挟み面23a,23b同士間に該糸5を接触状態で通過させることで該糸5に粉体1が定着するように構成されていることを特徴とする線引き具に係るものである。
【0012】
また、請求項4記載の線引き具において、前記粉体定着部材23は互いに対向状態で配設される分割体23A,23Bで構成され、この分割体23A,23B同士の対向内面を前記挟み面23a,23bとしたことを特徴とする線引き具に係るものである。
【0013】
また、請求項4記載の線引き具において、前記粉体定着部材23にはスリット28が形成され、このスリット28の対向内面を前記挟み面23a,23bとしたことを特徴とする線引き具に係るものである。
【0014】
また、請求項4〜6いずれか1項に記載の線引き具において、前記粉体定着部材23としてフエルトを採用したことを特徴とする線引き具に係るものである。
【0015】
【発明の作用及び効果】
本発明は、糸5を引き出すと糸巻きドラム4が回転し、糸巻きドラム4に内装されたゼンマイバネ3は逐次巻き締めされ、この状態で糸5を所定の長さ引き出して張設し、この糸5を指で摘むなどして引っ張り、この引っ張った糸5を離して打ちつけて糸5に付着した粉体1による粉線を引くことができる。
【0016】
ところで、本発明は、ゼンマイバネ3を糸巻きドラム4に密閉状態で内装し、且つ、この糸巻ドラム4をケース体2の粉体収納部2bに取り出し可能に収納している。
【0017】
よって、粉体1の侵入によるゼンマイバネ3の機能低下が生じることは無く、しかも、糸巻きドラム4をケース体2の粉体収納部2bに収納する構造としたから、コンパクトで、量産性に秀れ且つコスト安に製造することができ、そして更に、仮にケース体2に糸巻きドラム4を収納する部位と粉体1を収納する部位とを分けて設けた場合、この粉体1が収納される部位に引き出した糸5を通過させただけでは糸5に粉体1が良く付着しないという問題が生じるが(墨のように直ちに付着するものではない)、この点、本発明は、糸巻きドラム4が粉体1を収納する部位に収納される構造の為、糸5が収納時に絶えず粉体1に晒された状態となり粉体1が良好に付着することになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図面は本発明の一実施例を図示したものであり、以下に説明する。
【0019】
符号1は粉末チョークから成る粉体である。
【0020】
本実施例は、粉体1を収納し得るケース体2に自動巻き取り用のゼンマイバネ3を密閉状態で内装した糸巻きドラム4を回転自在に収納し、この糸巻きドラム4の外周に巻回され、先端にカルコやフック等の止め具6が付設された糸5をゼンマイバネ3の巻取り付勢力に抗して外部に引き出し自在に設けたものである。
【0021】
以下、本実施例に係る構成各部について詳細な説明をする。
【0022】
ケース体2は、適宜な合成樹脂製の部材で形成したものであり、内部には所定量の粉体1を収納し得る粉体収納部2bが設けられている。
【0023】
また、ケース体2は、その下端部に円錐状の凹部が形成されており、この凹部はゼンマイバネ3の巻取り付勢力により巻取られる止め具6を嵌合状態に収納し得る止め具収納部22として構成されている。
【0024】
また、この止め具収納部22にはケース体2内に貫通する貫通孔からなる糸引き出し部26が設けられており、この糸引き出し部26の近傍位置には粉体定着部材23が配設されている。
【0025】
この粉体定着部材23は、図4に図示したようにフエルトからなる一対の分割体23A 23 で構成され、ケース体2内の糸引き出し部26の近傍位置に形成されたボックス状の配設部25内に配設されている。
【0026】
この分割体23A,23B同士の対向内面は、引き出した糸5に挟み込み状態で接触する挟み面23a,23bとして構成されており、糸5に対する挟み込み力を適宜可変し得るように構成されている。
【0027】
この粉体定着部材23を配設する配設部25には、糸5を通過させる糸通過部25aが設けられており、この糸通過部25aには糸5を粉体定着部材23に係る分割体23A 23 間及び糸引き出し部26へ誘導するガイド棒27が設けられている。
【0028】
従って、引き出された糸5は粉体定着部材23に係る分割体23A,23Bの対向内面となる挟み面23a,23b間を接触状態で通過して当該糸5に付着した粉体1が擦りこまれて定着することになる。
【0029】
また、図5のように粉体定着部材23にスリット28を形成し、このスリット28の対向内面を前記挟み面23a,23bとしても良い。
【0030】
また、ケース体2は、その表面側に開口部が形成されており、この表面開口部から粉体収納部2bへ後述する糸巻きドラム4を収納し得るように構成されている。
【0031】
また、この表面開口部には該表面開口部を閉塞する閉塞体13が着脱自在に設けられており、この閉塞体13の内側部には糸巻きドラム4が配設され、糸巻きドラム4は閉塞体13の外側部に配設した回転自在の摘み部材14により回転操作できるように構成されている。
【0032】
従って、ケース体2から閉塞体13を取り外すだけでケース体2内から糸巻きドラム4を取り出すことができる。
【0033】
この糸巻きドラム4は、適宜な合成樹脂製の部材で形成したものであり、その外周面に先端に止め具6が付設された糸5が巻回されている。尚、本実施例では、止め具6として摘み部6aの先端に針部6bを突設したカルコを採用しているが、例えば摘み部6aの先端にフックを設けたタイプとするなど、本実施例の特性を発揮する構成であれば適宜採用するものである。
【0034】
また、糸巻きドラム4は、その内部にゼンマイバネ3が内装されており、ゼンマイバネ3の一端部にして外側端部3aは糸巻きドラム4の内周面所定位置に連結され、一方、他端部にして内側端部3bは糸巻きドラム4の一側面に露出(突出)する軸部15に連結されている。
【0035】
この軸部15は、糸巻きドラム4の中央部分に密接状態にして架設状態に軸支されており、糸巻きドラム4の一側面に露出する部分には後述する巻き締め操作体9の回転軸8が凹凸嵌合連結する断面六角形状にして凹状の嵌合部15aが設けられている。従って、巻き締め操作体9を回転操作することで軸部15は回転し、糸巻きドラム4内に密閉状態に収納されたゼンマイバネ3を巻き締めし得ることになる。符号16は糸巻きドラム4にゼンマイバネ3を収納した後、密閉状態に閉塞する閉塞部材である。
【0036】
また、ケース体2は、その裏面側に正面視円形状の凹部2aが陥没状に形成されており、この凹部2aの反対面は、粉体収納部2b内において突出しており、この突出部位は糸巻きドラム4が被嵌されてガイドとなる。また、凹部2aには巻き締め操作体9が回転自在に配設されている。
【0037】
また、この凹部2aの底面は、糸巻きドラム4と巻き締め回転操作体9との間を仕切る仕切り体11となる。
【0038】
巻き締め操作体9は、前述した糸巻きドラム4の軸部15に連設される第一部材17と、この第一部材17に被嵌するリング状の第二部材18とで構成されている。
【0039】
第一部材17は、適宜な合成樹脂製の部材で形成したものであり、その表面に摘み操作部17aが形成され、その裏面中央部に断面六角形状の回転軸8が付設されている。
【0040】
この回転軸8は、ケース体2に係る凹部2aの仕切り体11の中央位置に形成された孔部11aに嵌挿され、前述した糸巻きドラム4に配設されるゼンマイバネ3の内側端部3bが連結される軸部15に形成された嵌合部15aに回り止め状態に凹凸嵌合するように構成されている。
【0041】
従って、第一部材17は、摘み操作部17aを一方向に回転操作することによりゼンマイバネ3を巻き締めすることができ、そして、糸5を引き出して糸巻きドラム4を回転させた際にはゼンマイバネ3により他方向に回転付勢される。但し、この第一部材17における反対方向への回転付勢は、第二部材18に係止されることで阻止されており、後述する巻取り付勢力開放機構7に係る係止体10の係止を解除して第二部材18を回転可能状態とした際に、この回転付勢により第一部材17及び第二部材18は共に回転することになる。
【0042】
また、第一部材17は、その裏面にして回転軸8の周囲にパッキン12としてのOリングを配設する凹溝17bが撓設されており、このOリング12は、回転軸8を糸巻きドラム4の軸部15の嵌合部15aに嵌合連結した際、仕切り体11に密接することになる。
【0043】
従って、このOリング12によってケース体2内に収納される粉体1が外部に漏れるのが確実に阻止されることになる。
【0044】
また、第一部材17は、その周縁に所定間隔をおいて4つの鉤状部17cが形成されている。
【0045】
この鉤状部17cは、第二部材18の被嵌孔18a内に形成される弾性係止片18bに係止し得るように構成され、第一部材17を第二部材18に対して一方向に回転させたときのみ鉤状部17cは弾性係止片18bに係止し、よって、第一部材17は一方向にのみ第二部材18に対して回転し得ることになり、この第一部材17の回転が許容される回転方向は、ゼンマイバネ3を巻き締めする際の回転方向となるように設定されている。
【0046】
第二部材18は、適宜な合成樹脂製の部材で形成したものであり、その内側には前述した第一部材17に被嵌し得る被嵌孔18aが形成され、この被嵌孔18aには弾性係止片18bが切欠形成されており、この弾性係止片18bは樹脂製故に適度な弾性を有している。
【0047】
また、第二部材18は、その裏面に後述する係止体10に係止する係止部18cが突出形成されており、通常、巻取り付勢力開放機構7に係る係止体10の係合状態を解除しないと回転不能状態に保持されている。
【0048】
従って、第二部材18に対する係止体10の係合が解除されない限り、ゼンマイバネ3の付勢力によって第一部材17及び第二部材18から成る巻き締め操作体9が回転することはできず、この巻き締め操作体9に対する係止体10の係合を解除することにより、糸5を引き出した際にゼンマイバネ3に蓄積される巻き取り付勢力を開放し得ることになる。
【0049】
前記構成の第一部材17及び第二部材18から成る巻き締め操作体9は、ケース体2の凹部2aに収納された後、後方から押さえ部材19が配設され、この押さえ部材19に設けられた突片19aの弾性により巻き締め操作体9は仕切り体11に押し付けられている。
【0050】
従って、この押さえ部材19により、回転軸8と軸部15の嵌合部15aとの嵌合連結が堅固となると共に、仕切り体11に対するOリング12の押し付け力が向上し、より一層粉体1の侵入を阻止する効果が向上することになる。
【0051】
係止体10は、適宜な合成樹脂製の部材で形成したものであり、ケース体2の凹部2aを閉塞する閉塞蓋体20に押込み傾動自在に設けられており、その裏面には押さえ部材19の窓孔19bを貫通して第二部材18の係止部18cに係止する係止爪10aが突出形成されており、発条21によって常に係止爪10aが係止部18cに係止する方向に付勢されている。従って、この係止体10の係止爪10aが設けられた側と反対側を押込み操作することにより巻き締め操作体9に係る係止部18cに対する係止爪10aの係止が解除されることになる。
【0052】
また、係止体10は、その裏面にして係止爪10aの対向位置に突起10bが突出形成されており、この突起10bは、係止爪10aとの係合が解除されて付勢回転する巻き締め操作体9に係る係止部18cが係止するように構成されており、これは、ゼンマイバネ3の巻き取り付勢力が一気に解除されてしまうのを防止するための構成であり、従って、係止体10の押込み操作を繰り返し行うことで巻き締め操作体9は約一回転、付勢回転しては停止することなり、段階的に巻き取り付勢力が解除されることになる。
【0053】
以上の構成から、糸5を引き出した際、ゼンマイバネ3は巻き締め操作体9が係止体10との係合により回転不能状態のため巻き締めされ、この巻き締めは糸5の巻き取り付勢力となり、また、ゼンマイバネ3が巻き締めされた状態で巻取り付勢力開放機構7に係る係止体10の係合を解除すると、巻き締め操作体9が回転することによりゼンマイバネ3の巻き締めが開放され、よって、このゼンマイバネ3に蓄積された糸5を巻き取ろうとする巻き取り付勢力が開放されたことになる。
【0054】
符号24は粉体供給部である。
【0055】
本実施例は上述のように構成したから、糸5を引き出すと糸巻きドラム4が回転し、糸巻きドラム4に内装されたゼンマイバネ3は逐次巻き締めされ、この状態で糸5を所定の長さ引き出すと、ゼンマイバネ3は略巻き締め限界まで巻き締めされる。この際、糸巻きドラム4に内装されたゼンマイバネ3の巻き取り付勢に抗して糸5を引き出すと、糸5は粉体定着部材23に接触状態で通過し、表面に付着した粉体1が擦りこまれるようにして定着する。
【0056】
この引き出し長さより更に所望の長さ糸5を引き出したいときには、巻取り付勢力開放機構7に係る係止体10を押し操作することにより、ゼンマイバネ3に蓄積される巻取り付勢力が開放され、糸5を更に引き出すことができることになる。
【0057】
その後、止め具6で止めて張設した糸5を指で摘んで引っ張り、この引っ張った糸5を離して打ちつけて糸5に付着した粉体1による粉線を引くことができる。
【0058】
よって、本実施例によれば、ゼンマイバネ3を密閉状態で内装した糸巻きドラム4をケース体2の粉体収納部2bに取り出し自在に設けたから、粉体1の侵入によるゼンマイバネ3の機能低下が生じることは無く、しかも、糸巻きドラム4をケース体2の粉体収納部2bに収納する構造としたから、コンパクトで、量産性に秀れ且つコスト安に製造することができ、そして更に、仮にケース体2に糸巻きドラム4を収納する部位と粉体1を収納する部位とを分けて設けた場合、この粉体1が収納される部位に引き出した糸5を通過させただけでは糸5に粉体1が良く付着しないという問題が生じるが(墨のように直ちに付着するものではない)、この点、本実施例は、糸巻きドラム4が粉体1を収納する部位に収納される構造の為、糸5が収納時に絶えず粉体1に晒された状態となり粉体1が良好に付着することになる。
【0059】
また、本実施例は、糸巻きドラム4に内装されるゼンマイバネ3を巻き締め操作する巻き締め操作体9がケース体2に設けられ、この巻き締め操作体9は糸巻きドラム4をケース体2に配設した場合に該糸巻きドラム4に連設されるように構成され、糸巻きドラム4はケース体2から取り出し自在に構成されているから、例えば糸切れや糸濡れによる糸巻きドラム4を取り外して行われる糸替え作業が簡易且つ迅速に行えることになる。
【0060】
また、本実施例は、ゼンマイバネ3は糸巻きドラム4に密閉状態となるように内装されており、しかも、ゼンマイバネ3を巻き締めするための巻き締め操作体9がOリング12を介してケース体2に設けられることで、該ケース体2外に粉体1が漏れるのを阻止するように構成されており、よって、より一層粉体1によるゼンマイバネ3の機能低下やケース体2外への粉体1の漏れなどの心配は確実に解消されることになり、しかも、糸巻きドラム4に連結され、ケース体2を貫通して外部に配される付属構造、即ち、ゼンマイバネ3を巻き締めし得る巻き締め操作体9が粉体1によってその巻き締め機能の低下が生じるようなことは確実に防止されることになる。
【0061】
また、本実施例は、このOリング12による粉体1の漏れ防止機能により、巻取り付勢力開放機構7の機能低下などの心配も確実に解消されることになる。
【0062】
また、本実施例は、ケース体2の所定位置には引き出した糸5に粉体1を定着させる粉体定着部材23が配設されており、この粉体定着部材23には、糸5を挟み込み、この糸5に対する挟み込み力を適宜可変し得る対向する挟み面23a,23bが形成されており、この挟み面23a,23b同士間に該糸5を接触状態で通過させることで該糸5に粉体1が定着するように構成されているから、この粉体定着部材23による糸5に対する接触抵抗の調整が非常に行い易く、即ち、糸5に粉体1を良好に定着させることができ、且つ、良好な糸5の自動巻き取りが行われる状態となるように粉体定着部材23の設定が簡易に行えることになる。
【0063】
また、本実施例は、粉体定着部材23を配設する配設部25を前記ケース体2の糸引き出し部26の近傍位置に設けたから、糸5に粉体1を定着した後、この粉体1が定着した部分が直ちにケース体2の外部へ引き出されることになるから、定着した粉体1がケース体2の何処かに当たって落ちるようなことが可及的に防止され、常に良好な線引き作業が行えることになり、しかも、粉体定着部材23がケース体2内に収納される粉体1の漏れを防止することができる。
【0064】
また、本実施例は、糸巻きドラム4に収納されるゼンマイバネ3の内側端部3bに連結される軸部15に回転軸8を介して巻き締め操作体9を着脱自在に連結し、この回転軸8を嵌挿する孔部11aをケース体2に設け、この孔部11aの周囲にOリング12を配設したから、このOリング12により粉体1の漏れ防止が達成されるのは勿論、この回転軸8を嵌挿する孔部11aをケース体2の凹部2aに設けた仕切り体11に設けたから、このゼンマイバネ3と巻き締め操作体9とがこの回転軸8による連結部位以外は仕切り体11で完全に分離されることになり、つまり、ケース体2に設けられる貫通部分は巻き締め操作体9の回転軸8を貫通するだけの最小限の孔で済むことになり、より一層ケース体2外への粉体1の漏れが防止し得ることになる。
【0065】
また、本実施例は、糸巻きドラム4と巻き締め操作体9との連結が回転軸8と軸部15との連結であり、例えば糸巻きドラム4の取り換えの度にゼンマイバネ3の端部を軸に設けたスリットなどに係止するような煩わしい連結ではない為、糸巻きドラム4と巻き締め操作体9との連結、分離が簡易且つ迅速に行えるから、糸巻きドラム4の取り換えが容易に行えることになり、例えば糸切れや糸濡れによる糸巻きドラム4を取り外して行われる糸替え作業が簡易且つ迅速に行えることになる。
【0066】
また、本実施例は、糸巻きドラム4の軸部15が凹、前記巻き締め操作体9の回転軸8が凸であり、両者は断面六角形状であるから、この回転軸8と軸部15との断面六角形状は、巻き締め操作体9と糸巻きドラム4との嵌合連結を良好とすることに貢献し、且つ、両者の連結時における回転方向に対する堅固な連結を達成することに貢献する。即ち、例えば凸と凹とを突合せ状態で嵌合連結する場合、互いに断面円形状であれば非常に簡易に連結することができるが、これでは回り止めが達成されず回転伝達機能が生じない。そこで、堅固な回り止めを達成することを目的として例えば断面三角形状とした場合、ゼンマイバネ3によって付勢されており位置が一定でないこともあって、角を設けると方向性ができてしまい嵌合できない場合がある。そこで、本実施例は、この嵌合連結の点と回転伝達機能の点を考慮して断面六角形状を採用してこれを両立している。
【0067】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例を示す斜視図である。
【図2】 本実施例に係る要部の説明断面図である。
【図3】 本実施例を示す側断面図である。
【図4】 本実施例に係る要部の説明図である。
【図5】 本実施例に係る要部の説明図である。
【図6】 本実施例に係る要部の分解斜視図である。
【図7】 本実施例に係る要部の分解斜視図である。
【図8】 本実施例に係る要部の分解斜視図である。
【図9】 本実施例に係る要部の分解説明図である。
【図10】 本実施例に係る要部の説明図である。
【符号の説明】
1 粉体
2 ケース体
2b 粉体収納部
3 ゼンマイバネ
3b 内側端部
4 糸巻きドラム
5 糸
6 止め具
8 回転軸
9 巻き締め操作体
11a 孔部
12 パッキン
15 軸部
23 粉体定着部材
23A 分割体
23B 分割体
23a 挟み面
23b 挟み面
28 スリット

Claims (7)

  1. 適宜な粉体を収納する粉体収納部を備えたケース体の該粉体収納部内に自動巻き取り用のゼンマイバネを密閉状態で内装した糸巻きドラムが回転可能に収納され、この糸巻きドラムに巻回され先端にカルコやフック等の止め具が付設された糸を前記ゼンマイバネによる巻き取り付勢に抗して外部に引き出し可能に設けた自動巻き取り式の線引き具であって、前記糸巻きドラムには前記ゼンマイバネに連結される軸部が設けられ、前記ケース体には前記軸部を回転させて該糸巻きドラムに内装されたゼンマイバネを巻き締め操作する巻き締め操作体が設けられており、この巻き締め操作体による前記ゼンマイバネの巻き締め操作は該巻き締め操作体の回転軸と前記軸部との連結により行なわれ、更に、前記回転軸は前記ケース体に形成した孔部を介して前記粉体収納部内に突設されており、また、前記孔部の内縁と前記回転軸の外縁との間の近傍には該間からの前記粉体の漏れを阻止するパッキンが設けられ、前記回転軸と前記軸部の連結を解除することで前記糸巻きドラムを前記ケース体の粉体収納部から取り出すことが可能に構成されていることを特徴とする線引き具。
  2. 請求項1記載の線引き具において、前記ゼンマイバネの内側端部が連設される糸巻きドラムの軸部と、前記巻き締め操作体の回転軸とは回り止め状態にして凹凸嵌合連結されるように構成されていることを特徴とする線引き具。
  3. 請求項1,2いずれか1項に記載の線引き具において、前記糸巻きドラムの軸部が凹、前記巻き締め操作体の回転軸が凸であり、両者は断面多角形状であることを特徴とする線引き具。
  4. 請求項1〜3いずれか1項に記載の線引き具において、前記ケース体の所定位置には引き出した糸に粉体を定着させる粉体定着部材が配設されており、この粉体定着部材には、前記糸を挟み込み、この糸に対する挟み込み力を適宜可変し得る対向する挟み面が形成されており、この挟み面同士間に該糸を接触状態で通過させることで該糸に粉体が定着するように構成されていることを特徴とする線引き具。
  5. 請求項4記載の線引き具において、前記粉体定着部材は互いに対向状態で配設される分割体で構成され、この分割体同士の対向内面を前記挟み面としたことを特徴とする線引き具。
  6. 請求項4記載の線引き具において、前記粉体定着部材にはスリットが形成され、このスリットの対向内面を前記挟み面としたことを特徴とする線引き具。
  7. 請求項4〜6いずれか1項に記載の線引き具において、前記粉体定着部材としてフエルトを採用したことを特徴とする線引き具。
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