JP2002321176A - 墨 壺 - Google Patents

墨 壺

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JP2002321176A
JP2002321176A JP2001127030A JP2001127030A JP2002321176A JP 2002321176 A JP2002321176 A JP 2002321176A JP 2001127030 A JP2001127030 A JP 2001127030A JP 2001127030 A JP2001127030 A JP 2001127030A JP 2002321176 A JP2002321176 A JP 2002321176A
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JP
Japan
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locking pin
case
charge handle
spiral
spiral spring
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JP2001127030A
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English (en)
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Tetsushi Sato
哲史 佐藤
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Patent Island Co Ltd
Tajima Tool Corp
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PATENT ISLAND KK
Patent Island Co Ltd
Tajima Tool Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 渦巻きばねが不用意に弛緩されてしまうよう
なことがなく、使い勝手の良い墨壷を提供する。 【解決手段】 ケースの底壁114の外部に糸巻きと同
心的にかつ回転可能に配置されて渦巻きばねを蓄勢させ
るチャージハンドル42と、このチャージハンドル42
に軸方向移動可能に挿通され弾性体46でケース側に向
けて付勢された係止ピン45とを備え、ケース1の底壁
114に、チャージハンドル42を回転させた時の係止
ピン45の軌跡と対応する円弧状に延びると共に渦巻き
ばねに対する弛緩方向の端部117aへ向けて深くなる
スパイラル面117が形成されている。過って係止ピン
45に触れたりしても、渦巻きばね及び弾性体46の付
勢力によって、スパイラル面117の最深端部117a
との係合状態が維持されるので、チャージハンドル42
が弛緩方向へ不用意に回転するのを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木工あるいは建築
における墨打ち作業に使用される墨壷において、糸巻き
を巻き取り方向に付勢する渦巻きばねを蓄勢するための
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築作業者等が使用する墨壷は、ケース
内に糸巻き及び墨室が設けられ、糸巻きに巻かれた墨打
ち糸が、ケースの一端に形成された糸繰り出し口から外
部へ繰り出され、先端に、この墨打ち糸を墨打ち起点に
止着するためのかるこが繋着された構成を有する。墨室
には、墨汁を沁み込ませた墨汁浸透部材が詰め込まれて
おり、糸巻きには、これを巻き取り方向へ回転させるた
めの渦巻きばねが内蔵されている。渦巻きばねの付勢力
は、ハンドルによって任意に調整できるようになってお
り、弛緩方向のハンドルの回転は、ハンドルに設けた係
止ピンによって規制されている。
【0003】この墨壷を用いた墨打ち作業においては、
まず、かるこを墨打ち起点に止着してから、ケースを移
動させることによって墨打ち糸を引き出すと、この墨打
ち糸には、墨室内を通る過程で、墨汁浸透部材との接触
によって墨汁が付着するので、この糸を墨打ち対象面に
向けて手指ではじくことによって、墨線を転写すること
ができる。また、墨打ち作業終了後は、墨打ち糸を強引
に引っ張るなどして、かるこを墨打ち起点から引き抜け
ば、墨打ち糸の繰り出しの際に蓄勢された渦巻きばねの
付勢力によって糸巻きが巻き取り方向に回転し、これに
よって墨打ち糸は、かるこがケースの糸繰り出し口に係
止された状態となるまで糸巻きに自動的に巻き取られ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術による墨壷は、摘みを兼ねた係止ピンがハンド
ルから常時突出しているため、作業中や携帯時に係止ピ
ンに過って接触するなどして、この係止ピンが係止位置
から変位し、このため意に反してハンドルが渦巻きばね
の弛緩方向へ回転して、渦巻きばねの付勢力が解除され
てしまうことがあった。また、渦巻きばねの蓄勢力を任
意に調整する際に、過って係止ピンから手指を離したり
した場合も、同様の不具合が起こることがあった。そし
てこのため、携帯時あるいは作業時においては、係止ピ
ンに不用意に触れたりしないように十分注意する必要が
あった。
【0005】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その技術的課題とするところは、渦巻きば
ねが不用意に弛緩されてしまうようなことがなく、使い
勝手の良い墨壷を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
請求項1に係る発明は、ケース内に糸巻き及び墨室を有
し、墨打ち糸が前記糸巻きから前記墨室内を通って外部
へ導出された墨壷において、前記糸巻きを巻き取り方向
に付勢する渦巻きばねと、前記ケースの外部に前記糸巻
きと同心的にかつ回転可能に配置されて前記渦巻きばね
を蓄勢させるチャージハンドルと、このチャージハンド
ルに軸方向移動可能に挿通した係止ピンと、この係止ピ
ンを前記ケース側に向けて変位させる弾性体とを備え、
前記ケースに、前記チャージハンドルを回転させた時の
前記係止ピンの軌跡と対応する円弧状に延びると共に前
記渦巻きばねに対する弛緩方向の端部へ向けて深くなる
スパイラル面が形成されたものである。
【0007】また、請求項2の発明に係る墨壷は、請求
項1の構成において、係止ピンがケースのスパイラル面
における弛緩方向の端部に係止された状態では、前記係
止ピンの頭部のみがチャージハンドルから突出するもの
である。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の好ましい実施の形
態を示す墨壺の平面図、図2は下面図、図3は図1のII
I−III線に沿って切断した断面図である。これらの図に
示されるように、本形態の墨壺は、ケース1と、このケ
ース1の糸巻き収容部11bに回転自在に収容された糸
巻き2と、糸巻き2に巻回された墨打ち糸3と、糸巻き
2に設けられたばねチャージ部4と、ケース1の墨室1
11に収容された墨汁浸透部材5と、墨打ち糸3の先端
に繋着されたかるこ6と、を備える。
【0009】ケース1は、前方が筒状の墨室形成部11
a、後方が糸巻き収容部11bとなっているケース本体
11と、墨室形成部11aの先端に接合されたトップ部
材12と、墨室形成部11aの上部に設けられた墨室カ
バー13と、糸巻き収容部11bに着脱自在に設けられ
たリング蓋14とからなる。
【0010】ケース本体11はABS等の合成樹脂で成
形されたものであって、その墨室形成部11a内には、
墨汁浸透部材5が充填される墨室111が形成されてお
り、墨室111と糸巻き収容部11bとの間の仕切壁1
12には、墨室111内へ向けて突出した糸挿通管11
3が形成されている。
【0011】トップ部材12は、ポリアセタール等の耐
摩耗性樹脂材で成形されたものであって、ケース本体1
1における墨室形成部11aの先端内周にパッキンを介
して挿入・固定され、内周に糸繰り出し口122が形成
された本体部121と、墨室形成部11aの先端に衝合
されたフランジ部123とからなる。トップ部材12の
糸繰り出し口122は、墨室111側の内端が墨打ち糸
3とほぼ同径の細い円孔状をなし、外側の開口縁122
aが扁平な長孔状に形成されている。
【0012】墨打ち糸3は、糸巻き2からケース本体1
1における糸挿通管113及び墨室111内を通って、
墨汁を染み込ませた墨汁浸透部材5に接触され、トップ
部材12に形成された糸繰り出し口122からケース1
の外部へ導出されている。
【0013】墨室カバー13は、ケース本体11の上部
壁面に形成された墨室111の上部開口111aを開閉
するものであって、ABS等の合成樹脂等で成形されて
おり、一側に形成された枢結部131が、上部開口11
1aの一側に位置してケース本体11に形成された枢結
部114と枢結され、自由端である他側に形成された被
掛止部132が、上部開口111aの他側に位置してケ
ース本体11に形成された掛止部115にスナップ的に
嵌合することにより、上部開口111aを閉塞した状態
に掛止されるようになっている。また、前記自由端に
は、この墨室カバー13を手指で開くための指掛け凸部
133が形成されている。
【0014】墨室カバー13の外周下面には、被掛止部
132をケース本体11の掛止部115に掛止すること
によって上部開口111aを閉塞した時に、この上部開
口111aの外周上面に密接して、墨室111内の墨汁
の漏れを防止するためのゴム製パッキン134が周設さ
れている。
【0015】墨室カバー13の中央部に開設された円形
孔には、ゴム材で成形された弾性封口体15を介して、
ABS等の合成樹脂材で成形された押圧部材16が封着
されている。また、弾性封口体15が取り付けられた部
分の周囲は、墨室111側へ凹んだ凹部13aとなって
いる。押圧部材16は、弾性封口体15におけるキャッ
プ部151を手指で押して凹ませることによって下方変
位して、墨打ち糸3と墨汁の浸透した墨汁浸透部材5と
を強制的に押し付け、墨打ち糸3に墨汁を十分に付着さ
せるものである。
【0016】糸巻き2は、外周に墨打ち糸3を巻回する
リール21と、このリール21の内周のばねケース21
a内に収容されて一端がリール21に固定されると共に
他端が後述するばね芯41に固定されてリール21を墨
打ち糸3の巻き取り方向に付勢する渦巻きばね22と、
リール21の軸方向一側に形成されリング蓋14の内周
から外部へ露出した巻き取りハンドル23とからなり、
これらの部材はABS等の合成樹脂で成形されている。
巻き取りハンドル23の外側面には、手指で回転操作す
るための複数の指掛け凹部23aが形成されている。
【0017】ばねチャージ部4は、糸巻き2のリール2
1の内周に同心的かつ相対回転可能な状態に組み込まれ
たばね芯41と、ケース本体11の糸巻き収容部11b
における底壁114の下面にばね芯41と同心的に配置
されたチャージハンドル42と、底壁114の軸孔に挿
通されたチャージハンドル42の中心軸にビス43で固
定されると共にばね芯41にワンウェイクラッチ状に掛
合されたクラッチ部材44とからなる。ばね芯41にお
ける巻き取りハンドル23と反対側の端部には円盤状の
頭部41aが形成され、チャージハンドル42の外側面
には、手指で回転操作するための指掛け凹部42aが形
成されている。
【0018】図4は、ケース本体11の糸巻き収容部1
1bと糸巻き2及びばねチャージ部4を分離して示す斜
視図である。この図4にも示されるように、ケース本体
11の糸巻き収容部11bにおける底壁114の軸孔1
14aに挿通されたチャージハンドル42の中心軸42
1には、糸巻き収容部11b内にばね芯41と同心的に
配置されたクラッチ部材44が、ビス43を介して固定
されている。クラッチ部材44におけるばね芯41との
対向面には、糸巻き2の巻き取り方向に向けて漸次ばね
芯41側へ突出するスパイラル状に延び、最も突出した
端部と最も後退した端部との間に軸方向の段差が形成さ
れた第一のクラッチ面44aが形成されている。一方、
ばね芯41の頭部41aにおけるクラッチ部材44との
対向面には、第一のクラッチ面44aと対応して、糸巻
き2の巻き取り方向に向けて漸次内側へ後退するスパイ
ラル状に延び、最も後退した端部と最も突出した端部と
の間に軸方向の段差が形成された第二のクラッチ面41
bが形成されている。
【0019】ばね芯41の第二のクラッチ面41bと、
クラッチ部材44の第一のクラッチ面44aは、ばね芯
41に渦巻きばね22の付勢力により与えられるトルク
によって、段差部同士が互いに衝合する方向にのみ係合
される。
【0020】リング蓋14は、ABS等の合成樹脂材で
成形されたものであって、その外周部の内側面に複数
(図示の例では4個)の被係止突起141が円周方向等
間隔で形成され、外側面に複数(図示の例では2個)の
指掛け部142が形成されている。一方、ケース本体1
1における糸巻き収容部11bの開口縁の内周には、各
被係止突起141と対応する複数の係止突起116が円
周方向等間隔で形成されている。
【0021】リング蓋14の被係止突起141と糸巻き
収容部11bの係止突起116は、指掛け部142でリ
ング蓋14を所定角度回転させることによって、互いに
係合状態又は係合解除状態となるので、これによって、
リング蓋14を糸巻き収容部11bの開口部内周に着脱
することができる。そして、リング蓋14を取り外すこ
とによって、糸巻き2を糸巻き収容部11b内から取り
出すことができる。
【0022】チャージハンドル42の外周近傍部におけ
る円周方向一部に開設された小孔422には、係止ピン
45が軸方向移動自在かつ抜け止めされた状態で挿通さ
れている。この係止ピン45は、その内端鍔部45aと
チャージハンドル42の内側面との間に介在された弾性
体であるコイルスプリング46によって、常時ケース本
体11の糸巻き収容部11bの底壁114へ向けて付勢
されている。
【0023】図5はケース本体11の糸巻き収容部11
bとチャージハンドル42とを分離して示す部分斜視図
である。この図5に示されるように、糸巻き収容部11
bの底壁114の外側面には、チャージハンドル42を
中心軸421の周りに回転させた時の係止ピン45の軌
跡と対応する円弧状に延びるスパイラル面117が形成
されており、このスパイラル面117は、糸巻き2の巻
き取り方向と反対の方向、言い換えれば渦巻きばね22
を弛緩させる方向の端部(以下、最深端部という)11
7aへ向かって漸次深くなるように形成されている。
【0024】なお、図4における参照符号117’は、
スパイラル面117の裏側に相当する部分を示してい
る。
【0025】かるこ6は、ABS等の合成樹脂製の柄6
1と、この柄61に基部が埋設固定された金属製の刺通
針62と、この刺通針62の外周を包囲するABS等の
合成樹脂製の保護材63とからなる。前記柄61は扁平
な形状に形成されており、その刺通針62側の端部及び
保護材63は、墨打ち糸3を完全に糸巻きリール21に
巻き取った状態において、トップ部材12の糸繰り出し
口122に挿入された状態に掛止されるようになってい
る。また、刺通針62はその尖端部のみが保護材63の
先端から突出している。
【0026】上述の構成を有する墨壺を用いて、墨打ち
作業を行う場合は、まず、かるこ6の刺通針62を墨打
ち対象面(図示省略)における墨打ちの一方の起点に突
き刺してから、ケース1を墨打ちの他方の起点へ向けて
移動させることによって、糸巻き2のリール21に巻か
れた墨打ち糸3を、ケース1の移動距離分だけ繰り出
す。墨打ち糸3には、墨室111内を通って繰り出され
る過程で、墨汁を染み込ませた墨汁浸透部材5に接触す
ることによって、墨汁が付着する。このとき、手指で弾
性封口体15のキャップ部151を凹ませることによっ
て、押圧部材16で墨打ち糸3と墨汁の浸透した墨汁浸
透部材5とを強制的に押し付けるようにすれば、墨汁の
残量が少なくなった場合でも、墨打ち糸3に墨汁を十分
に付着させることができる。
【0027】墨打ち糸3の繰り出し過程では、リール2
1は墨打ち糸3の繰り出し方向へ回転されるのに対し、
同方向へのばね芯41の回転は阻止される。これは、ば
ね芯41が渦巻きばね22を介してリール21と共に回
転しようとすると、この回転は、ばね芯41とクラッチ
部材44のクラッチ面41b,44aの係合部を介して
クラッチ部材44へ伝達され、更にクラッチ部材44と
連結されたチャージハンドル42に伝達されるが、コイ
ルスプリング46によって付勢された係止ピン45が、
スパイラル面117の最深端部117aに係止されてお
り、これによって、繰り出し方向へのチャージハンドル
42の回転が阻止されるからである。このため、リール
21の糸繰り出し方向の回転に伴って、渦巻きばね22
がばね芯41に巻き込まれてチャージされる。
【0028】次に、ケース1を墨打ちの他方の起点まで
移動させたら、このケース1のトップ部材12の開口縁
122aで墨打ち糸3を押止することによって、墨打ち
糸3をかるこ6との間に張設する。墨打ち糸3には、チ
ャージされた渦巻きばね22の引き込み力によって適当
なテンションが与えられているので、これを墨打ち対象
面に向けて指ではじいて打ち付けることによって、直線
状の墨線を転写することができる。
【0029】墨打ち作業終了後は、墨打ち糸3を強引に
引っ張るなどして、かるこ6を墨打ち対象面(図示省
略)から引き抜けば、墨打ち糸3の繰り出し過程でチャ
ージされた渦巻きばね22によって、リール21が巻き
取り方向へ回転するため、墨打ち糸3は、かるこ6がト
ップ部材12の糸繰り出し口122に半収容状態に係止
されるまで、前記リール21に自動的に巻き取られる。
【0030】図6は、チャージハンドル42の回転によ
る係止ピン45の動作を示す説明図である。チャージハ
ンドル42の係止ピン45は、通常はコイルスプリング
46の付勢力と、渦巻きばね22による巻き取り方向の
付勢力によって、スパイラル面117の最深端部117
aに落ち込んで係合した状態にあるので、この係止ピン
45は、図6(A)に示されるように、チャージハンド
ル42の外側面から頭部45bのみが露出し、その突出
量が小さなものとなっている。このため、携帯時や作業
時に係止ピン45が邪魔になることはない。
【0031】また、係止ピン45に触れたりしても、コ
イルスプリング46の付勢力によって、スパイラル面1
17の最深端部117aとの係合状態が維持されるの
で、チャージハンドル42が弛緩方向へ回転してしまう
ようなことがない。このため、渦巻きばね22が不用意
に弛緩してしまうのを防止することができる。
【0032】また、チャージハンドル42を、例えばそ
の指掛け凹部42aに指を掛けて、図6(A)に示され
る状態から巻き取り方向と同方向(チャージ方向R)へ
回転させると、これに伴って、係止ピン45がコイルス
プリング46を圧縮させながら、スパイラル面117内
をその浅部側へ滑動して乗り上がり、図6(B)に示さ
れるように、チャージハンドル42から係止ピン45が
自動的に突出する。このようにすることによって、係止
ピン45を容易に手指で摘むことができ、チャージハン
ドル42を渦巻きばね22のチャージ方向又は弛緩方向
へ回転させることができる。
【0033】そして、かるこ6がトップ部材12の内周
(糸繰り出し口122)に掛止されるまで墨打ち糸3を
完全に巻き取った状態、又はかるこ6を墨打ち対象面に
突き刺して墨打ち糸3を張設した状態において、チャー
ジハンドル42を図6(A)に矢印Rで示すチャージ方
向へ回転させた場合は、リール21は、同方向(巻き取
り方向)への回転を阻止されているため、クラッチ部材
44を介してチャージハンドル42と共に回転するばね
芯41に渦巻きばね22が巻き込まれる。したがって、
巻き取り方向へのリール21の回転によって弛緩した渦
巻きばね22を、任意にチャージすることができる。
【0034】係止ピン45の頭部45bを手指で摘んで
チャージハンドル42を回転させている過程で、手指を
係止ピン45から離すと、ばね芯41からクラッチ部材
44を介してチャージハンドル42に与えられている渦
巻きばね22の付勢力によって、チャージハンドル42
は渦巻きばね22の弛緩方向へ回転する。しかし、係止
ピン45はコイルスプリング46によって糸巻き収容部
11bの底壁114へ向けて付勢されるので、弛緩方向
へのチャージハンドル42の回転過程で、スパイラル面
117内をその深部側へ滑動し、最深端部117aと係
合して、チャージハンドル42の回転が阻止される。し
たがって、過って手指を係止ピン45から離しても、チ
ャージハンドル42は最大でも1回転しか回転せず、渦
巻きばね22の不用意な弛緩を最小限に抑えることがで
きる。
【0035】また、係止ピン45の頭部45bを手指で
摘んで、チャージハンドル42を弛緩方向、すなわち図
6(A)の矢印Rと反対の方向へ回転させれば、任意に
渦巻きばね22を弛緩させることができる。このとき、
係止ピン45はコイルスプリング46の付勢力に抗して
手指で引き出されているので、スパイラル面117の最
深端部117aと干渉することなく、チャージハンドル
42を円滑に回転させることができる。
【0036】渦巻きばね22が完全に弛緩した状態で
は、ばね芯41には渦巻きばね22によるトルクが作用
しない。しかも、クラッチ部材44に形成された第一の
クラッチ面44aと、ばね芯41の頭部41aに形成さ
れた第二のクラッチ面41bは、その形状によって、渦
巻きばね22のチャージ方向にのみ係合する一種のワン
ウェイクラッチをなしている。このため、渦巻きばね2
2が完全に弛緩した後、継続してチャージハンドル42
を弛緩方向へ回転させても、ばね芯41の第二のクラッ
チ面41bが、チャージハンドル42と一体に回転する
クラッチ部材44の第一のクラッチ面44aへの乗り上
がりと、その段差部への落ち込みを繰り返しながら、軸
方向へ往復動するのみで、ばね芯41が弛緩方向へ回転
することはない。したがって、渦巻きばね22が、所定
以上に弛緩方向へ変形を受けるのを防止することができ
る。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明に係る墨壺によると、チ
ャージハンドルに軸方向移動可能に挿通した係止ピン
が、ケースに形成されたスパイラル面の弛緩方向の端部
に弾性体によって係合するようになっているため、過っ
て係止ピンに触れたりしても、弾性体の付勢力によって
係合状態が維持される。したがって、チャージハンドル
が弛緩方向へ不用意に回転して渦巻きばねが弛緩してし
まうのを防止することができる。また、チャージハンド
ルをチャージ方向へ回転させることによって係止ピンが
自動的に突出するので、使い勝手が良く、係止ピンを手
指で摘んでチャージハンドルを回転させている時に、過
って手指を係止ピンから離しても、直ちに係止ピンが弾
性体の付勢力によってスパイラル面の弛緩方向の端部に
係止されるため、渦巻きばねの不用意な弛緩を最小限に
抑えることができる。
【0038】請求項2の発明に係る墨壺によると、係止
ピンは、係止状態では頭部のみがチャージハンドルから
突出するものであるため、その突出量が小さく、作業時
や携帯時の邪魔にならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る墨壷の好ましい実施の形態を示す
平面図である。
【図2】上記墨壺の底面図である。
【図3】上記墨壺を図1のIII−III線に沿って切断して
示す断面図である。
【図4】上記墨壺におけるケース本体の糸巻き収容部と
糸巻き及びばねチャージ部を分離して示す斜視図であ
る。
【図5】上記墨壺におけるケース本体の糸巻き収容部と
チャージハンドルとを分離して示す部分斜視図である。
【図6】上記墨壺において、チャージハンドルの回転に
よる係止ピンの動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ケース 111 墨室 114 底壁 117 スパイラル面 117a 最深端部(弛緩方向の端部) 2 糸巻き 22 渦巻きばね 3 墨打ち糸 4 ばねチャージ部 42 チャージハンドル 45 係止ピン 46 コイルスプリング(弾性体)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内に糸巻き及び墨室を有し、墨打
    ち糸が前記糸巻きから前記墨室内を通って外部へ導出さ
    れた墨壷において、 前記糸巻きを巻き取り方向に付勢する渦巻きばねと、 前記ケースの外部に前記糸巻きと同心的にかつ回転可能
    に配置されて前記渦巻きばねを蓄勢させるチャージハン
    ドルと、 このチャージハンドルに軸方向移動可能に挿通した係止
    ピンと、 この係止ピンを前記ケース側に向けて変位させる弾性体
    とを備え、 前記ケースに、前記チャージハンドルを回転させた時の
    前記係止ピンの軌跡と対応する円弧状に延びると共に前
    記渦巻きばねに対する弛緩方向の端部へ向けて深くなる
    スパイラル面が形成されたことを特徴とする墨壷のばね
    チャージ機構。
  2. 【請求項2】 係止ピンがケースのスパイラル面におけ
    る弛緩方向の端部に係止された状態では、前記係止ピン
    の頭部のみがチャージハンドルから突出することを特徴
    とする請求項1に記載の墨壺。
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