JP2604101Y2 - かるこ - Google Patents

かるこ

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JP2604101Y2
JP2604101Y2 JP1993058522U JP5852293U JP2604101Y2 JP 2604101 Y2 JP2604101 Y2 JP 2604101Y2 JP 1993058522 U JP1993058522 U JP 1993058522U JP 5852293 U JP5852293 U JP 5852293U JP 2604101 Y2 JP2604101 Y2 JP 2604101Y2
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保 大川
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、墨壷から繰り出されて
建築工事の際の墨打ち作業に用いられる墨糸の先端を、
墨打ち対象物表面における墨出し起点に固定するための
かるこに関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築の工事の際の墨打ち作業は、図7に
示すように、墨壷から引き出して先端のかるこ1を墨打
ち対象物3の所定の墨出し起点Pに打ち込んで刺着する
ことによって張設した墨糸2を手指ではじき、墨糸2に
染み込まれた墨液を墨打ち対象物3の表面に付着させる
ことによってなされる。かるこ1としては、典型的には
合成樹脂製の本体1aと、この本体1aの先端に突設さ
れた刺通針1bとからなる極めて単純な構造のものが多
用されている。ところが、このようなかるこ1は、墨糸
2が本体1aの先端近傍に係着されると共に刺通針1b
の基部に結び付けられているので、墨打ちに際して、あ
るいは墨打ち終了後にかるこ1を墨打ち対象物3から取
り外す際に、墨糸2を強引に引っ張ることによってかる
こ1を墨打ち対象物3から引き抜くと、墨壷内部の糸巻
きリールによる糸巻き取り作用によって、図7に一点鎖
線で示すように、かるこ1は刺通針1bが墨壷側へ向い
た状態で飛来するので、この墨壷を持つ作業者の手や顔
等に突き刺さる恐れがあり、非常に危険であった。
【0003】そこで、このような危険を回避するため、
図8に示すように、通常は刺通針4bが付勢部材4cに
よって本体ケース4a内に収蔵され、墨打ち対象物3に
刺着する際には本体ケース4aの頭部から突出した軸部
材4dを叩打もしくは押圧することによって、刺通針4
bを本体ケース4aの先端から突出させて墨打ち対象物
3に打ち込むようにしたかるこ4が開発されている(例
えば実開平4−35885号公報参照)。すなわち、こ
のかるこ4によれば、墨糸2を強引に引っ張るなどして
墨打ち対象物3から引き抜いても、その瞬間に刺通針4
bが付勢部材4cによって本体ケース4a内に没入され
るため、かるこ4の飛来によって作業者が怪我をするこ
とはない。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記公報に開
示されたかるこによれば、次の問題が指摘される。 (1) 墨打ち対象物3に止着するに際しては、持っていた
墨壷をいったん足元などに置いて、かるこ4の本体ケー
ス4aを一方の手で支え、本体ケース4aの後端(上
端)から突出した軸部材4dの頭部を他方の手で叩いて
打ち込まなければならず、作業が面倒である。 (2) 墨糸2が本体ケース4aの外周に設けた溝に巻かれ
て結び付けられていて、墨糸2の起点の高さが高くなる
ことから、墨打ち対象物3の表面における墨出し起点P
と水平方向のずれが生じやすく、墨糸2の起点を墨出し
起点Pと照合して正確に確認することが困難である。 (3) 上記と同様に、墨糸2の起点の高さが高くなること
から、墨糸2の張力によってかるこ4が傾斜したり、刺
通針4bが折損したり、墨打ち対象物3から容易に抜け
てしまいやすい。 (4) 上記と同様に、墨糸2の起点の高さが高くなること
から、墨糸2を手指ではじいても墨出し起点Pからある
程度の長さまでは墨打ち対象物3の表面に墨液が付着せ
ず、その長さの分だけ再度墨打ち作業を行う必要があ
る。 (5) 分解不可能であるため、刺通針4bが折損した場合
は、かるこ4全体を交換しなければならず、不経済であ
る。
【0005】本考案は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その主な技術的課題とするところは、墨糸
を巻き取る時の刺通針による危険性を回避すると共に、
片手で容易に刺着することができ、しかも墨出し起点の
近傍で墨液の未着部分が生じることなく、刺通針の交換
も容易にすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本考案によって有効に解決することができる。すなわち
本考案に係るかるこは、先端に針突出口が開口されこの
針突出口から軸方向に収容室が形成された本体ケース
と、前記収容室内に軸方向移動自在に収蔵され軸方向一
部に被係止部が形成された軸部材と、この軸部材の先端
に設けられて前記針突出口から突没される刺通針と、前
記軸部材を収容室後方へ常時付勢して前記刺通針を前記
針突出口から没入させる付勢部材と、移動前端位置にあ
る時の前記軸部材の被係止部と係合可能な係止部を有し
前記本体ケースにその軸方向一部から露出した状態で設
けられた押圧部材と、前記本体ケースに設けられて前記
押圧部材を前記被係止部と係止部の係合解除方向へ常時
付勢する第二の付勢部材とを備え、前記軸部材に繋着さ
れた墨糸が前記針突出口から導出されたものである。
【0007】
【作用】本考案のかるこは、軸部材に対する付勢部材の
押圧力によって、通常は刺通針が本体ケースの収容室内
に没入した状態にある。墨打ち作業等で使用の際には、
本体ケースの針突出口から導出された墨糸を引っ張るこ
とによって、軸部材を付勢部材に抗して収容室内の移動
前端位置まで移動させると、これに伴って刺通針が針突
出口から突出するので、押圧部材を手指で押圧変位させ
てその係止部を軸部材の被係止部と係合させることによ
って、刺通針の突出状態を保持しながら墨打ち対象物の
所要の墨出し起点に刺着する作業を片手で行うことがで
きる。刺着後は、当該かるこから手を離すと、第二の付
勢部材の付勢力によって押圧部材の係止部と軸部材の被
係止部の係合が解除されるので、軸部材及び刺通針を後
退させようとする付勢部材の押圧力の反作用によって本
体ケースが前進移動し、その先端の針突出口から導出さ
れた墨糸を前記墨出し起点に押し付けるので、墨糸が墨
打ち対象物表面から大きく離れて張設されることがな
い。墨打ち終了後、墨打ち対象物から引き抜くと、その
瞬間に刺通針は付勢部材によって本体ケース内に没入さ
れる。
【0008】軸部材には、押圧部材の係止部と係合され
る被係止部のほかに第二の被係止部を形成し、第二の付
勢部材には、この第二の被係止部と係合して軸部材の針
突出口側への前進移動を阻害する第二の係止部を形成す
れば、墨壷からの墨糸の繰り出しの際に、墨糸の張力に
よって刺通針が針突出口から不用意に突出することがな
い。このため、刺通針による刺着が不可能なコンクリー
ト表面の墨出し起点へ墨糸を押し付けて固定するような
場合に特に使い勝手が良い。
【0009】また、収容室を本体ケースの後端に開放
し、その後端開放部からの軸部材の脱落を第三の係止部
で阻止し、この抜け止め状態が軸部材の軸直角方向の変
位により解除される構造とすれば、刺通針が折損した場
合に、この刺通針を軸部材と共に本体ケースから抜き取
り、刺通針及び軸部材のみを交換することができる。こ
の場合、軸部材に、収容室の後端開放部から本体ケース
外部に露出可能な引き出し片を設けることによって、刺
通針及び軸部材の本体ケースからの抜き取りを容易にな
すことができる。
【0010】
【実施例】図1乃至図6は、本考案に係るかるこの好適
な一実施例を示すものである。すなわち、この実施例の
かるこは、先端に針突出口11が開口されこの針突出口
11から後端にかけて軸方向に収容室12が貫通形成さ
れた本体ケース10と、収容室12内に軸方向移動自在
に収蔵された軸部材20と、この軸部材20の先端に設
けられて針突出口11から突没される刺通針30と、軸
部材20の外周に配置された付勢部材としてのコイルス
プリング40とを備えている。
【0011】本体ケース10は、図1に分解斜視図とし
て示すように、軸心を通る平面上で二分割されたほぼ対
称形状の一対の合成樹脂製のケース半体10A,10B
を、その向かい合わせ面で互いに一体的に溶着したもの
で、先端がすぼまった形状を呈する。本体ケース10に
おける一方のケース半体10Aの先端近傍には、窓部1
3が開設されており、この窓部13内には、合成樹脂製
押圧部材50が遊嵌状態に配置されている。また、他方
のケース半体10Aには、第二の付勢部材として、窓部
13の位置と対応すると共に収容室12内へ向けて適宜
傾斜した片持ち状の撓み板60が一体形成されている。
【0012】本体ケース10の先端における針突出口1
1の外周縁の一部には、一対の糸掛け突起14が突設さ
れている。この糸掛け突起14は、互いの間隔及び突出
高さが墨糸2の太さとほぼ対応するものである。なお、
参照符号15は、ケース半体10A,10Bを互いに溶
着接合する際の位置決め手段としてケース半体10Bの
向かい合わせ面に形成された突起で、すなわち一方のケ
ース半体10Aの向かい合わせ面に形成された凹部(図
示省略)と嵌合することによって、双方のケース半体1
0A,10B同士を精度良く組み合わせるためのもので
ある。
【0013】軸部材20の先端部近傍には、糸繋着用の
環状溝21が形成されており、この環状溝21に巻き付
け結び付けられた墨糸2は、更に刺通針30の基部31
に巻き付けられ、本体ケース10の針突出口11から外
部へ導出されて、墨壷(図示省略)内の糸巻き部に巻回
されている。軸部材20の軸方向中間における先端寄り
の位置には、後方を向いた切欠状の被係止部22が形成
されており、その円周方向反対側には、前方を向いた第
二の被係止部23が形成されている。また、軸部材20
の後端外周面には、第三の被係止部24及びフック状の
引き出し片25が突設された外向きフランジ部26が形
成されており、軸部材20の外周に配置されたコイルス
プリング40は、この外向きフランジ部26と、本体ケ
ース10の内側面に収容室12の軸方向中間に位置して
形成された環状の内向きフランジ部16との間に適宜圧
縮状態に介在することによって、刺通針30が針突出口
11から本体ケース10内へ没入するようにこの軸部材
20を収容室12の後方へ常時付勢している。
【0014】押圧部材50は、本体ケース10に窓部1
3の後端位置と対応してケース半体10A,10Bの接
合面に形成された枢結凹部17に回転自在に拘束される
後部枢軸51と、窓部13から外部へ突出する操作部5
2と、窓部13より内側に位置する先端の係止部53
と、この係止部53から収容室12内の軸部材20を挟
むように延在されて窓部13と反対側の撓み板60の先
端部に常時接触する接触片54とからなり、枢軸51を
中心として本体ケース10の軸心と交差する方向に変位
可能となっている。また、軸部材20が収容室12内に
おけるほぼ移動前端位置まで移動して、刺通針30が本
体ケース10先端の針突出口11から十分な突出状態と
なった時に、この軸部材20の被係止部22が押圧部材
50の係止部53の内側に位置するようになっており、
したがってこの時、図4に示すように、操作部52を手
指で押圧して押圧部材50を撓み板60の弾性に抗して
内側へ変位させることによって、その先端の係止部53
は軸部材20の被係止部22と係合状態となる。
【0015】撓み板60の先端部内側面には、フック状
の第二の係止部61が形成されている。この第二の係止
部61は、図3に示すように、軸部材20が収容室12
内における移動後端位置にある時に、その第二の被係止
部23と衝合状態に係合されることによって、軸部材2
0の前進移動を阻害するようになっている。また、この
係合は、軸部材20に強制的に前進方向への荷重を加え
て第二の係止部61及び撓み板60を弾性変形させるこ
とによって、任意に解除することができる。
【0016】本体ケース10の後端には、収容室12の
後端開放部12a内へ向けて部分的に突出した第三の係
止部18が形成されており、この第三の係止部18と、
軸部材20の後端に形成された第三の被係止部24との
係合によって、後端開放部12aからの軸部材20の不
用意な脱落が防止されている。収容室12の内側壁面1
2bは、後端へ向けて漸次拡がるように形成されてお
り、このため、軸部材20の後部は、引き出し片25を
手指でつまむことによって、本体ケース10の外側から
軸直角方向に偏心動作させることが可能であり、これに
よって、第三の係止部18と第三の被係止部24との係
合状態を任意に解除される。また、後端開放部12aの
一部には、第三の係止部18と反対側に位置して、引き
出し片25による偏心動作を許容するための切欠部12
cが形成されている。なお、第三の係止部18及び第三
の被係止部24の互いの衝合面は、軸部材20が切欠部
12c側へ不用意に偏心動作して抜け止め状態が解除さ
れてしまうことがないように、適当な傾斜面状に形成さ
れると共に、軸部材20の外向きフランジ部26の後端
面は、引き出し片25を手指で容易につまむことができ
るように、傾斜面状に形成されている。
【0017】この実施例のかるこは、通常は図2及び図
3に示すように、コイルスプリング40の付勢力によっ
て、軸部材20が本体ケース10の収容室12内におけ
る移動後端位置に後退しており、このため、刺通針30
は針突出口11から本体ケース10内に没入した状態に
ある。そして、木材等の墨打ち対象物3への墨打ち作業
のために使用するに際しては、まず針突出口11から導
出された墨糸2を引っ張る。この時、軸部材20の第二
の被係止部23は、図2に示すように、撓み板60の第
二の係止部61と係合状態にあるが、この係合力及びコ
イルスプリング40の伸長力に抗して墨糸2を強く引け
ば、第二の係止部61及び撓み板60が強制的に弾性変
形されて第二の被係止部23が外れるので、軸部材20
を収容室12における移動前端位置まで移動させること
ができ、これに伴って、刺通針30が針突出口11から
突出される。
【0018】そこで、図4に示すように、本体ケース1
0の窓部13から突出した押圧部材50の操作部52を
手指で押圧し、その接触片54に接触している撓み板6
0の弾性に抗して窓部13の内側へ向けて押し込むと、
枢軸51を中心として変位されるこの押圧部材50の先
端の係止部53が、軸部材20の被係止部22と係合す
るので、墨糸2の引っ張りを解除しても、コイルスプリ
ング40の圧縮反力による軸部材20の後退が阻止さ
れ、刺通針30は突出状態を保持される。このため、押
圧部材50の押圧による刺通針30の突出状態を保持し
ながら、本体ケース10の先端を墨打ち対象物3へ向け
て押圧することによって、刺通針30が墨打ち対象物3
上の墨出し起点Pに刺着される。
【0019】刺通針30の刺着後、当該かるこから手を
離すと、図5に示すように、撓み板60の復帰力によっ
て押圧部材50が窓部13側へ向けて押し戻され、その
係止部53が軸部材20の被係止部22から外れるの
で、コイルスプリング40の付勢力によって本体ケース
10が墨打ち対象物3の表面へ向けて前進しようとし、
これによって、針突出口11から導出された墨糸2が墨
打ち対象物3に押し付けられる。その後は、図示しない
墨壷を所定の場所まで移動させることによってこの墨壷
から墨糸2を繰り出して墨打ち対象物3上に張設し、墨
糸2を手指ではじいて墨打ち対象物3の表面に打ち付け
ることによって墨線を転写するといった、通常の方法で
墨打ち作業を行うが、当該かるこによる墨糸2の起点
が、墨打ち対象物3の表面に接触されているため、ほぼ
墨糸2の張設長さ全体にわたって確実に墨線が転写さ
れ、墨液の未着部分が生じない。また、墨糸2の起点が
墨打ち対象物3の表面から離れた高さにある場合のよう
に、張力によってかるこが傾斜したり、容易に抜けたり
することがなく、しかも、墨糸2の起点を墨出し起点P
に確実に一致させて正確な線引きを行うことができる。
【0020】墨打ち終了後は、当該かるこを墨打ち対象
物3から引き抜くと、その瞬間に、コイルスプリング4
0の付勢力によって刺通針30が本体ケース10内に没
入される。このため、例えば墨糸2を強引に引っ張るこ
とによって墨打ち対象物3から引き抜いた時に、墨壷内
部の糸巻きリールによる糸巻き取り作用によって、当該
かるこが墨壷側へ飛来しても、この墨壷を持つ作業者の
手や顔等に刺通針30が突き刺さる恐れはなく、安全で
ある。
【0021】墨打ち対象物3がコンクリート等のように
刺通針30による固定が不可能な材質である場合は、図
6に示すような方法で墨糸2を張設する。すなわち、本
体ケース10を手で引っ張って墨壷から墨糸2を引き出
す際に、軸部材20の第二の被係止部23は、撓み板6
0の第二の係止部61と係合状態にあって、刺通針30
は針突出口11から没入した状態に保持されるので、針
突出口11から導出された墨糸2を一対の糸掛け突起1
4間を通した状態で本体ケース10の先端を墨打ち対象
物3の表面に押し付けることによって、墨糸2が墨出し
起点Pに固定される。したがって、このような硬質材の
表面への墨打ちにおいては、従来は、かるこでの墨糸2
の固定ができず、手指で墨糸2の先端をつまんで張設し
なければならないので、手指が汚れてしまうことが避け
られなかったが、上記実施例によれば、墨糸2に触れる
ことなく墨出し起点Pに正確に固定できるので、手指を
汚すことがない。
【0022】刺通針30が折損したり、その先端が摩耗
して旨く刺さらなくなったりした場合には、これを交換
する必要があるが、この交換に際しては、まず、本体ケ
ース10の後端開放部12aの切欠部12cから露出し
ている引き出し片25を指先でつまんで、軸部材20の
後部を図2における矢印X方向へ偏心させる。これによ
って、軸部材20を抜け止めしている第三の係止部18
と第三の被係止部24との係合状態が解除されるので、
そのまま引き出し片25を後方へ引っ張れば、軸部材2
0と共に刺通針30が本体ケース10から抜き出され
る。したがって、刺通針30及びこれに一体の刺通針3
0のみを本体ケース10から分離して交換することがで
き、かるこ全体を交換する必要がない。
【0023】なお、本考案は、図示の一実施例に限定さ
れるものではなく、各部材の細部の形状等は、種々の変
更が可能である。
【0024】
【考案の効果】本考案によると、墨打ち終了後、墨糸を
引っ張ることによって当該かるこが作業者へ向けて飛び
返って来ても、刺通針による危険が回避されるほか、次
のような効果が実現されるものである。 (1) 墨打ち対象物への刺着を片手で容易に行うことがで
きる。 (2) 墨糸が本体ケースの先端の針突出口から導出され、
墨糸の固定高さが高くならないので、墨打ち対象物の表
面における墨出し起点と水平方向のずれが生じたり、墨
糸の張力によってかるこが傾斜したり、刺通針が折損し
たり、墨打ち対象物から抜けたりすることがなく、しか
も正確な墨打ちを行うことができる。 (3) 墨糸の固定高さが高くならないため、墨糸を手指で
はじくことによる墨線転写の際に、墨出し起点近傍にお
ける墨液の未着部分が発生せず、墨打ちの追加作業が不
要となる。 (4) 刺通針が折損した場合は、本体ケースから刺通針及
びこれと一体の軸部材のみを分離して交換することがで
き、かるこ全体を交換する必要がない。 (5) 刺通針による刺着が不可能なコンクリート表面への
墨打ち作業の際に、墨糸を手指で押し付ける必要がない
ので、作業者は手指を汚すことなく正確な墨打ちを行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るかるこの好適な一実施例を示す分
解斜視図である。
【図2】上記実施例の内部構造を、その本体ケースの一
方のケース半体を取り去って示す説明図である。
【図3】図2における III−III 線上で切断した断面図
である。
【図4】上記実施例において、刺通針を突出させた状態
を図3と同じ位置での断面で示す説明図である。
【図5】上記実施例において、墨打ち対象物に刺着した
状態を図3と同じ位置での断面で示す説明図である。
【図6】上記実施例において、刺着不可能な墨打ち対象
物への墨糸の固定方法を図3と同じ位置での断面で示す
説明図である。
【図7】かるこの従来例による墨打ち作業を示す説明図
である。
【図8】かるこの他の従来例による墨打ち作業を示す説
明図である。
【符号の説明】
2 墨糸 10 本体ケース 11 針突出口 12 収容室 13 窓部 18 第三の係止部 20 軸部材 22 被係止部 23 第二の被係止部 24 第三の被係止部 25 引き出し片 30 刺通針 40 コイルスプリング(付勢部材) 50 押圧部材 53 係止部 60 撓み板(第二の付勢部材) 61 第二の係止部

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に針突出口が開口されこの針突出口
    から軸方向に収容室が形成された本体ケースと、 前記収容室内に軸方向移動自在に収蔵され軸方向一部に
    被係止部が形成された軸部材と、 この軸部材の先端に設けられて前記針突出口から突没さ
    れる刺通針と、 前記軸部材を収容室後方へ常時付勢して前記刺通針を前
    記針突出口から没入させる付勢部材と、 移動前端位置にある時の前記軸部材の被係止部と係合可
    能な係止部を有し前記本体ケースにその軸方向一部から
    露出した状態で設けられた押圧部材と、 前記本体ケースに設けられて前記押圧部材を前記被係止
    部と係止部の係合解除方向へ常時付勢する第二の付勢部
    材と、 を備え、前記軸部材に繋着された墨糸が前記針突出口か
    ら導出されたことを特徴とするかるこ。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 軸部材に第二の被係止部が形成され、第二の付勢部材に
    この第二の被係止部と係合して前記軸部材の針突出口側
    への前進移動を阻害する第二の係止部が形成されたこと
    を特徴とするかるこ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の記載において、 収容室が、本体ケースの後端に開放されると共にその後
    端開放部から軸部材を抜け止めする第三の係止部を有
    し、この抜け止め状態が前記軸部材の軸直角方向の変位
    により解除されることを特徴とするかるこ。
  4. 【請求項4】 請求項3の記載において、 軸部材が、その移動後端位置にある時に収容室の後端開
    放部から本体ケース外部に露出する引き出し片を有する
    ことを特徴とするかるこ。
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