JP2009095927A - 墨壷 - Google Patents

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Abstract

【課題】墨糸を自動的に巻き取る墨壷において、引き出した墨糸が切断してもその墨糸が糸巻ドラムに巻き取られずに済むようにする。
【解決手段】ドラム収納部3に回動自在に設けられた糸巻ドラム2に墨糸1を巻き取る方向に付勢する渦巻きばね10を設ける。ドラム収納部3側にストッパー21を設けると共に糸巻ドラム3側にストッパー21が選択的に係止可能なストッパー受け部22を設ける。ストッパー21とストッパー受け部22間の墨糸1の巻き取り対応部を一方の壁部26による係止形状に形成し、ストッパー21とストッパー受け部22間の墨糸1の繰り出し対応部を他方の壁部27による非係止形状に形成する。墨糸1の巻き取りにおいては墨糸1が切れてしまっても糸巻ドラム2に収納されずに済むことができる。
【選択図】図10

Description

本発明は、大工や石工などが木材や壁や床や石材などに墨線を引くために使用するハンドタイプの墨壷に関する。
この種のハンドタイプの墨壷は、糸巻ドラムを収納するドラム収納部に握持可能な連設部を設け、この連設部内に糸巻ドラムから引き出した墨糸を案内外出する引出案内部を設けると共に、墨汁やチョーク粉などの墨材を収納する墨付部を設けて、引出案内部に設けた糸通し部に墨糸を通して糸巻ドラムから引き出した墨糸を案内外出させながら、墨付部の墨材に案内接触させることにより墨糸に墨材を付着させるように構成し、さらに糸巻ドラムには墨糸を巻き取る方向に付勢する弾性手段であるばねが設けられていた(例えば特許文献1)。そして、従来技術では、ドラム収納部の正面には、ドラム収納部内の糸巻ドラムを取り出す際に取り外して開放する着脱可能なリング状のカバー部が装着され、このカバー部には、糸巻ドラムを回動可能状態と回動不能状態とに切り替える切替操作部が設けられていた。また糸巻ドラムにはばね力がチャージされるばねが内蔵されていた。
したがって、作業者が墨壷を使用して、墨線を引くときには、墨糸を引き出し、墨糸の先端に接続されたカルコを所定位置に刺して固定した状態で、墨糸をさらに引き出すことで、ばね力に抗して回転した糸巻ドラムから墨糸が連続して所定長さに繰り出され、この繰り出された墨糸は墨付部において墨材が付着される。そして、作業者は糸巻きドラムを手で押えて糸巻きドラムを回転不能状態にし、墨壺をカルコと反対側に引っ張って墨糸に張力を付与し、この状態で墨糸を軽く弾いて墨線を引くようにしていた。
墨線を引いた後ではカルコを所定位置から外し、押え状態を解除して糸巻きドラムを回転可能にし、ばねにチャージされていたばね力によって糸巻ドラムは逆転し、これにより墨糸が糸巻ドラムに自動的に巻き取られるようになっている。
特開2005−103748号公報
従来技術においては、墨線を引くときは、墨壺をカルコと反対側に引っ張って墨糸に張力を付与して墨線を引くものであったが、その作業時に糸巻ドラムが回動可能状態のままであると、木材や壁や床や石材などとすれて墨糸が切断したような場合には、手で押えることで糸巻きドラムを回転不能状態にして、糸巻きドラムから手を離しても墨糸がドラムに巻き取られないように、切替操作部により糸巻ドラムを回動不能状態に切り替えた状態にする。その上で切断されたカルコ側の墨糸を取外して、糸巻きドラム側に残った墨糸の先端をカルコに結び付ける。この時糸巻きドラムを手で押え損ねたり、切替操作部の操作を忘れて糸巻きドラムから手を離した場合には墨糸が端まで糸巻ドラムに自動的に巻き取られてしまう。このようになってしまうと、墨糸の端をカルコに再び結び付けるには、カルコ側に残っていた墨糸を取外し、ドラム収納部から糸巻ドラムを取り出して墨糸の端を見つけ出すと共に墨糸を繰り出してカルコに結び付けるという煩雑な作業が必要となる。
また、カルコがしっかり木材に刺さっておらず、カルコが所定位置から外れた場合には、糸巻きドラムを手で押えて糸巻きドラムの回転を押えていないと、カルコが作業者のほうに付勢されたばねの力で飛んできて危険であった。
解決しようとする問題点は、糸巻ドラムに墨糸を自動的に巻き取ることができるように糸巻ドラムに弾性手段が設けられた墨壷において、墨線を引くときに墨糸が切断したり、カルコがしっかり刺さっておらず抜けた場合も、その墨糸が糸巻ドラムに巻き取られることがない墨壷を提供する点である。また、墨糸が切断した際のその墨糸の巻き取りを可及的に少なくできるようにする点である。
請求項1の発明は、墨糸の糸巻ドラムを収納するドラム収納部に連設部を設けると共に前記糸巻ドラムに前記墨糸を巻き取る方向に付勢する弾性手段を設け、前記連設部内に前記糸巻ドラムから引き出した墨糸を案内外出する引出案内路を設けると共に、墨汁やチョーク粉などの墨材を収納する墨付部を前記引出案内路に設けて、前記引出案内路に前記糸巻ドラムより繰り出した墨糸を案内外出させながら、前記墨付部の墨材に案内接触させることにより前記墨糸に前記墨材を付着させるように構成した墨壷において、前記墨糸の巻き取りを断続的に規制する断続ストッパー手段を設けると共に、該断続ストッパー機構にはストッパー解除操作部を設けたことを特徴とする墨壷である。
請求項2の発明は、墨糸の糸巻ドラムを収納するドラム収納部に連設部を設けると共に前記糸巻ドラムに前記墨糸を巻き取る方向に付勢する弾性手段を設け、前記連設部内に前記糸巻ドラムから引き出した墨糸を案内外出する引出案内路を設けると共に、墨汁やチョーク粉などの墨材を収納する墨付部を前記引出案内路に設けて、前記引出案内路に前記糸巻ドラムより繰り出した墨糸を案内外出させながら、前記墨付部の墨材に案内接触させることにより前記墨糸に前記墨材を付着させるように構成した墨壷において、前記ドラム収納部側にストッパーを設けると共に前記糸巻ドラム側に前記ストッパーが選択的に係止可能なストッパー受け部を設け、前記ストッパーと前記ストッパー受け部間における前記糸巻ドラムの前記墨糸の巻き取り対応部を係止形状に形成し、前記ストッパーと前記ストッパー受け部間における前記糸巻ドラムの前記墨糸の繰り出し対応部を非係止形状に形成したことを特徴とする墨壷である。
請求項3の発明は、前記ストッパーに前記巻き取り対応部の係止解除用操作部を設けたことを特徴とする請求項2記載の墨壷である。
請求項4の発明は、前記糸巻ドラムの周面に前記ストッパー受け部を設け、該ストッパー受け部は前記周面の中心軸芯を中心として放射方向に突設され、前記ストッパー受け部の前記墨糸の巻き取り回り方向側の一方の壁部は段状に形成されると共に、前記ストッパーは前記一方の壁部と係止可能状態に設けられ、前記ストッパー受け部の前記墨糸の繰り出し回り方向側の他方の壁部は傾斜して形成されると共に、前記ストッパーは前記他方の壁部と非係止状態に摺動自在に設けられることを特徴とする請求項2又は3記載の墨壷である。
請求項5の発明は、前記糸巻ドラムの周面に該周面に沿って前記ストッパー受け部を複数設けたことを特徴とする請求項4記載の墨壷である。
請求項1の発明によれば、断続ストッパー手段により墨糸の巻き取りが連続して行われることなく、墨糸が端まで糸巻ドラムに巻き取られてしまうことを阻止することができると共に、ストッパー解除操作部によりストッパー手段の断続作用を解除して墨糸の端まで糸巻ドラムに巻き取るようなこともできる。
請求項2の発明によれば、ドラム収納部側に設けられるストッパーと、糸巻ドラム側に設けられるストッパー受け部間は糸巻ドラムの回転に伴って係止されるようになり、糸巻ドラムの回転自体を確実に停止させることができる。
請求項3の発明によれば、糸巻ドラムの停止状態を操作部により解除することで、墨糸を従来と同様に連続して巻き取ることができる。
請求項4の発明によれば、ストッパー受け部の一方の壁部及び他方の壁部を段状、傾斜状に形成することで、構成が容易でしかも確実な断続ストッパー手段を設けることができる。
請求項5の発明によれば、断続して巻き取る最長の墨糸の長さを隣接するストッパー受け部間の円弧長さとすることができ、墨糸を小刻みに巻き取ることができる
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
図は実施例1を示しており、墨糸1を巻装する糸巻ドラム2を収納するドラム収納部3の周方向の一側に握持可能な連設部4を突設し、この連設部4は、糸巻ドラム2から繰り出した墨糸1を案内外出する引出案内路5を中心として引出案内部5Aが左右に2分割となって開閉可能に設けられている。ドラム収納部3の正面側にはリング状のドラムカバー6が着脱自在に設けられている。さらにこの連設部4には引出案内部5Aにより案内される墨糸1に墨汁を付着させる墨汁含浸材(図示せず)を収納する墨付部7を左右にそれぞれ設けている。そして、引出案内部5Aに設けた糸通し部8に墨糸1を通して糸巻ドラム2から引き出した墨糸1を案内外出させながら、墨付部7の墨汁含浸材に案内接触させることにより墨糸1に墨汁を付着させるように構成し、墨糸1の先端にはカルコ9を連結している。本発明で採用できる墨付用の墨材としては、墨汁やチョーク粉など様々なものが考えられるが、本実施例では、墨材として墨汁を採用し、この墨汁を含浸させた墨汁含浸材を墨付部7に収納したタイプの実施例を示している
また、糸巻ドラム2には、該糸巻ドラム2が墨糸1を巻き取る方向に付勢する弾性手段を設ける。実施例では弾性手段として渦巻きばね10が用いられ、この渦巻きばね10にはばねチャージ機構11が設けられている。渦巻きばね10を内蔵した糸巻ドラム2は、間隔をおいて設けられる正面側円板部12と背面側円板部12Aと、これらの間に配置される正面が円形の周面板部13からなり、正面側円板部12には第1の指掛け部14が凹状に形成されていると共に周面板部13には墨糸1が巻装されるようになっている。そして渦巻きばね10の一端10Aを糸巻ドラム2に連結すると共に、遊転して回動自在な中心軸芯となる中心軸部材15に他端10Bを連結している。そして糸巻ドラム2の背面側にチャージ機構11が設けられる。チャージ機構11は渦巻きばね10にばね力を蓄積させるものであり、ドラム収納部3の底面外側面に、糸巻ドラム2と同一回転中心軸状に回動自在に設けられるチャージハンドル16と、このチャージハンドル16と一体となってその中心軸芯上にドラム収納部3の底板を貫通して設けられる駆動回転軸からなる駆動用雄部17と、該駆動用雄部17の先端に回転方向において係止可能で中心軸部材15の端部にあらわれる従動用雌部(図示せず)とを備え、さらにチャージハンドル16とドラム収納部3の底面の外側面との間には、該チャージハンドル16のロック装置18を設ける。このロック装置18はチャージハンドル16をドラム収納部3に対して固定状態(ロック状態)にするか或いは回転中心軸を回転中心として回転可能状態(ロック解除状態)に選択するものであり、この実施例ではロック操作部19を回転中心軸側にスライドさせると該ロック操作部19が底面外側面に設けたロック係止受け部20に係止してロック状態となり、一方ロック操作部19を回転中心軸と反対側スライドさせると係止状態が解除されてロック解除状態となるものである。尚、図中19Aはロック操作部19に設けた操作用の第2の指掛け部である。したがって、ロック解除状態のチャージハンドル16を回動することで、この回動が駆動用雄部17、従動用雌部を介して中心軸部材15に伝達されて、渦巻きばね10が中心軸部材15を中心として回動することにより渦巻きばね10にばね力がチャージされるようになっており、このばね力のチャージにより糸巻ドラム2が墨糸1の巻き取り方向に常時付勢されるようになっている。尚、弾性手段としては従来技術にあるように弧巻ゼンマイを使用した自動巻取式でもよい。
さらに、糸巻ドラム2とドラム収納部3との間に、墨糸1の引き出し方向では糸巻ドラム2が遊転となり、墨糸1の巻き取り方向では糸巻ドラム2の回動が断続的に停止するようにするため、断続ストッパー機構の一方を形成するストッパー21をドラム収納部3側に前後方向に摺動自在に設けると共に、ストッパー21に選択的に係止可能なストッパー受け部22を糸巻ドラム2側に設ける。このストッパー受け部22は断続ストッパー機構の他方を形成する。そしてストッパー21は、ドラム収納部3における連設部4側の周面板部13に糸巻ドラム2の周面板部13に対向するように設けられる。ストッパー受け部22は、糸巻ドラム2の背面側円板部12Aの縁に周面板部13よりも径大となってフランジ状に形成されたリング部23周面の円方向に沿って間隔をおいて複数等間隔に設けられる。ストッパー21は後ろ向きの先端21Aが糸巻ドラム2の中心軸部材15に向けて出没可能に設けられたものであり、ストッパー21の基端(ピン)21Bである前端には操作部である引き金24(トリガー)が連結している。該引き金24の中間部は連設部4側下部に支持回転軸25を介して回動自在に連結すると共に、引き金24の上部にある孔24Aにストッパー21の基端にあるピン21Bをリンク状に回動自在に連結して、指掛け可能な引き金24の下部24Bを前後方向に揺動可能に設けている。尚、ストッパー21には先端21Aが常時リング部23側に当接して摺動するようにばねによる弾性体(図示せず)が装着しており、さらにピン21Bと該ピン21Bが挿入する孔24Aとの連結にあっては、隙間Wが設けられ、前後方向に多少がたついた状態で連結しており、その長さは概ね頂部22Aとリング部23との距離程度に形成されている。したがって、下部24Bに指を掛けて引き金24を引き操作することによりピン21Bが孔24Aによって押し出されてストッパー21が前進するようになっている。ストッパー受け部22は糸巻ドラム2のリング部23に円周方向に沿って間隔をおいて設けられるものであって、このストッパー受け部22は中心軸部材15を中心として放射方向に突設している。
そして、ストッパー受け部22における円周方向の一方の壁部26である墨糸1の繰り出し方向の一方の壁部26、すなわち中心軸部材15を中心とした反時計回り方向に配置された一方の壁部26は、ストッパー21が摺動することなく係止するように段差状に形成されている。これは中心軸部材15を中心とし、また該中心とした最大半径箇所をストッパー受け部22の頂部としたとき一方の壁部26の段差は、中心軸部材15から頂部22Aに向けた半径をあらわす位置とほぼ一致して切り欠き状に形成されている。すなわち、一方の壁部26の第1の始端26Aは頂部22Aの反時計回り方向に配置され、一方の壁部26の第1の終端26Bは第1の始端26Aと同一な半径をあらわす位置上に配置されることとなる。
逆にストッパー受け部22における円周方向の他方である墨糸1の繰り出し方向の他方、すなわち中心軸部材15を中心とした時計回り方向に配置された他方の壁部27は、ストッパー21が係止することなく摺動するように傾斜して形成されている。他方の壁部27の傾斜は、頂部22Aから墨糸1の繰り出し方向に向かって次第に中心軸部材15からの半径が小さくなるように形成されている。すなわち、他方の壁部27の第2の始端27Aは頂部22Aの時計回り方向に配置され、他方の壁部27の第2の終端27Bは第2の始端27Aより時計回り方向に離れたリング部23の円周面に配置されることとなる。
さらに、ストッパー21における中心軸部材15に対向する先端21Aも傾斜している。この先端21Aの傾斜は、中心軸部材15を中心としたとき、糸巻ドラム2の墨糸1の繰り出し方向の第1の部位21Cが、糸巻ドラム2の墨糸1の巻き取り方向の第2の部位21Dよりも後退、すなわち中心軸部材15側に配置されるように形成されている。
このようにしてストッパー21とストッパー受け部22間における糸巻ドラム2の墨糸1の巻き取り対応部28を一方の壁部26からなる係止形状に形成し、さらにストッパー21とストッパー受け部22間における糸巻ドラム2の墨糸1の繰り出し対応部29を傾斜した他方の壁部27により非係止形状に形成している。
次に前記構成についてその作用を説明する。作業者が墨壷を使用して、墨線を引くときには、予めロック操作部19を中心軸部材15側より離すように外側に移動してロック解除状態とした後にチャージハンドル16を回動することで、この回動が駆動用雄部17、従動用雌部を介して中心軸部材15に伝達され、中心軸部材15の回動によって渦巻きばね10にばね力がチャージされる。尚、この際には引き金24は引き操作されていないので、ストッパー21の先端21Aが一方の壁部26に係止して、渦巻きばね10のばね力にしたがって糸巻ドラム2は巻き取り方向(反時計回り方向)に回動しないように固定状態になっている。そしてロック操作部19をロック状態とすることで、渦巻きばね10にばね力がチャージされた状態が維持される。
次に墨糸1の先端に接続されたカルコ9を所定位置に刺して固定した状態で、墨糸1を引き出すことで、ばね力に抗して回転した糸巻ドラム2から墨糸1が連続して所定長さに繰り出され、この繰り出された墨糸1は墨付部7において墨材が付着される。このように墨糸1が連続して所定長さに繰り出される際には、図3〜図6に示すようにストッパー機構が墨糸1を規制しない。これは図3に示すように墨糸1を引くと糸巻ドラム2が時計回り方向に回動する。そして、図4に示すように糸巻ドラム2のストッパー受け部22の他方の壁部27にストッパー21の先端21Aが当ると、他方の壁部27の傾斜と先端21Aの傾斜が同じ向きであることに起因して両者間の摺動により押圧されて隙間Wに起因してストッパー21が前進し、図5に示すように先端21Aは頂部22Aに至る。さらに墨糸1を引くとストッパー21は引っ込んだまま糸巻ドラム2が時計回り方向にさらに回動する。そして、図6に示すようにストッパー受け部22の頂部22Aを乗り越えたストッパー21はばね(図示せず)の力で復帰して先端21Aがリング部23に直接対向するようになる。
このようにして、ストッパー21がストッパー受け部22に断続的に係止することなく糸巻ドラム2が連続して空転して、墨糸1を所定長さ引き出した後、引き出した墨糸1の張力をやや弱めるようにドラム収納部3側、すなわち連設部4側をカルコ9側にやや寄せる。この作業によって渦巻きばね10のばね力にしたがって糸巻ドラム2は巻き取り方向(反時計回り方向)にやや回動することで、図2に示すようにストッパー21が隣接する一対のストッパー受け部22間にある状態から、反時計回り方向にあるストッパー受け部22の一方の壁部26に係止し、この結果糸巻ドラム2は自動的に停止するようになっている。
そして、作業者はドラム収納部3側、すなわち連設部4側を握った状態で、ケースをカルコ9と反対側に引っ張って墨糸1を引き出し、糸巻きドラム2を手で押え糸巻きドラム2を回転不能状態にして墨糸1に張力を付与する。この状態で墨糸1を軽く弾いて墨線を引くようにする。
墨線を引いた後ではカルコ9を所定位置から外し、さらに引き金24を引き操作することで、孔24Aがピン21Bを押し出すことでストッパー21が前進してストッパー受け部22との係止状態が解除され、この結果、渦巻きばね10にチャージされていたばね力にしたがって糸巻ドラム2は逆転し、これによりカルコ9が引出案内路5の先端に係止するまで墨糸1が糸巻ドラム2に自動的に巻き取られる。
尚、前述の墨糸1の引き出し中やカルコ9と反対側に引っ張って墨糸1に張力を付与しているときに、万一墨糸1が切断しても、ストッパー21が隣接するストッパー受け部22間にある状態から、ストッパー受け部22の一方の壁部26に係止し、この結果糸巻ドラム2は自動的に停止して墨糸1がわずかに後退するだけですむので、墨糸1の全長が糸巻ドラム2に巻かれてドラム収納部3に収納されるようなことはない。したがって、墨糸1が自動で巻き取れないので、もし墨糸1が切れてしまっても糸巻ドラム2に収納されず、墨糸1の端をカルコ9に再び結びつける作業が容易となる。また、カルコ9が抜けてしまっても、手に刺さることがなく安全である。
以上のように、前記実施例においてはドラム収納部3に回動自在に設けられた糸巻ドラム2に墨糸1を巻き取る方向に付勢する渦巻きばね10を設け、墨材を収納する墨付部7を引出案内路5に設けて、引出案内路5に糸巻ドラム2より繰り出した墨糸1を案内外出させながら、墨付部7の墨材に案内接触させる墨壷において、墨糸1の引き出しをフリー、すなわち引き出し時に糸巻ドラム2を遊転できるようにし、一方墨糸1の巻き取りを断続的に規制するためのストッパー21とストッパー受け部22を設けると共に、ストッパー21には規制を解除する操作部である引き金24を設けたことにより、墨糸1の引き出すときには引き金24を操作することなく引き出せ、一方ストッパー21とストッパー受け部22とにより墨糸1が自動的に巻き取れないので、もし墨糸1が切れてしまっても糸巻ドラム2に収納されずに済み、墨糸1の端をカルコ9に再び結びつける作業が容易になり、さらにカルコ9が抜けてしまっても、手に刺さることはない。
また、ドラム収納部3側にストッパー21を設けると共に糸巻ドラム3側にストッパー21が選択的に係止可能なストッパー受け部22を設け、ストッパー21とストッパー受け部22間の墨糸1の巻き取り対応部を一方の壁部26による係止形状に形成し、ストッパー21とストッパー受け部22間の墨糸1の繰り出し対応部29を他方の壁部27による非係止形状に形成したことで、墨糸1の繰り出しにおいてはストッパー21とストッパー受け部22間で係止されず、一方墨糸1の巻き取りにおいてはストッパー21とストッパー受け部22間は糸巻ドラム2の回転に伴って係止されるようになり、糸巻ドラム2の回転自体を直接的に停止させることができる。
さらに、ストッパー21に巻き取り対応部28の係止解除用引き金24を設けたことにより、糸巻ドラム2の停止状態を解除することで、墨糸1を従来と同様に連続して巻き取ることができる。
また、糸巻ドラム2の周面にストッパー受け部22を設け、該ストッパー受け部22は前記周面の中心軸部材15を中心として放射方向に突設され、ストッパー受け部22の墨糸1の巻き取り回り方向側の一方の壁部26は段状に形成されると共に、ストッパー21は一方の壁部26と係止可能状態に設けられ、ストッパー受け部22の墨糸1の繰り出し回り方向側の他方の壁部27は傾斜して形成されると共に、ストッパー21は他方の壁部27と非係止状態に摺動自在に設けられることにより、ドラム収納部3側に設けられるストッパー21と、糸巻ドラム2の周面に設けられるストッパー受け部22とを設けることで、複雑な構造とすることなく確実な断続ストッパー手段を設けることができる。
しかも、糸巻ドラム2の周面に該周面に沿ってストッパー受け部22を等間隔に複数設けたことにより、断続して巻き取る最長の墨糸1の長さを隣接するストッパー受け部22間の円弧長さとすることができ、小刻みに墨糸1を巻き取ることができる。
以上のように本発明に係る墨壷は、各種の用途に適用できる。
本発明の実施例1を示す正面図である。 同要部を拡大した切り欠き正面図である。 同第1行程を示す要部の正面図である。 同第2行程を示す要部の正面図である。 同第3行程を示す要部の正面図である。 同第4行程を示す要部の正面図である。 同背面側の斜視図である。 同要部の斜視図である。 同展開した斜視図である。 同正面側の分解斜視図である。 同背面側の分解斜視図である。
符号の説明
1 墨糸
2 糸巻ドラム
3 ドラム収納部
4 連設部
5 引出案内路
7 墨付部
10 渦巻きばね(弾性体)
15 中心軸部材(中心軸芯)
21 ストッパー(断続ストッパー機構の一方)
22 ストッパー受け部(断続ストッパー機構の他方)
24 引き金(解除用操作部)
26 一方の壁部
27 他方の壁部
28 巻き取り対応部
29 繰り出し対応部

Claims (5)

  1. 墨糸の糸巻ドラムを収納するドラム収納部に連設部を設けると共に前記糸巻ドラムに前記墨糸を巻き取る方向に付勢する弾性手段を設け、前記連設部内に前記糸巻ドラムから引き出した墨糸を案内外出する引出案内路を設けると共に、墨汁やチョーク粉などの墨材を収納する墨付部を前記引出案内路に設けて、前記引出案内路に前記糸巻ドラムより繰り出した墨糸を案内外出させながら、前記墨付部の墨材に案内接触させることにより前記墨糸に前記墨材を付着させるように構成した墨壷において、前記墨糸の巻き取りを断続的に規制する断続ストッパー手段を設けると共に、該断続ストッパー機構にはストッパー解除操作部を設けたことを特徴とする墨壷。
  2. 墨糸の糸巻ドラムを収納するドラム収納部に連設部を設けると共に前記糸巻ドラムに前記墨糸を巻き取る方向に付勢する弾性手段を設け、前記連設部内に前記糸巻ドラムから引き出した墨糸を案内外出する引出案内路を設けると共に、墨汁やチョーク粉などの墨材を収納する墨付部を前記引出案内路に設けて、前記引出案内路に前記糸巻ドラムより繰り出した墨糸を案内外出させながら、前記墨付部の墨材に案内接触させることにより前記墨糸に前記墨材を付着させるように構成した墨壷において、前記ドラム収納部側にストッパーを設けると共に前記糸巻ドラム側に前記ストッパーが選択的に係止可能なストッパー受け部を設け、前記ストッパーと前記ストッパー受け部間における前記糸巻ドラムの前記墨糸の巻き取り対応部を係止形状に形成し、前記ストッパーと前記ストッパー受け部間における前記糸巻ドラムの前記墨糸の繰り出し対応部を非係止形状に形成したことを特徴とする墨壷。
  3. 前記ストッパーに前記巻き取り対応部の係止解除用操作部を設けたことを特徴とする請求項2記載の墨壷。
  4. 前記糸巻ドラムの周面に前記ストッパー受け部を設け、該ストッパー受け部は前記周面の中心軸芯を中心として放射方向に突設され、前記ストッパー受け部の前記墨糸の巻き取り回り方向側の一方の壁部は段状に形成されると共に、前記ストッパーは前記一方の壁部と係止可能状態に設けられ、前記ストッパー受け部の前記墨糸の繰り出し回り方向側の他方の壁部は傾斜して形成されると共に、前記ストッパーは前記他方の壁部と非係止状態に摺動自在に設けられることを特徴とする請求項2又は3記載の墨壷。
  5. 前記糸巻ドラムの周面に該周面に沿って前記ストッパー受け部を複数設けたことを特徴とする請求項4記載の墨壷。
JP2007269474A 2007-10-16 2007-10-16 墨壷 Active JP5177791B2 (ja)

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