JP2006205329A - 墨線引き器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 墨を収容しておく内層と、墨糸に墨を転移させる外層を備えた回転式の墨収容体を備えた墨線引き器を対象として、難しい操作を必要とすることなく内層から外層を経て墨糸に適量の墨を転移させることができる墨線引き器を提供すること。
【解決手段】 回転式の墨収容体5をケース本体Aに備えてなる墨線引き器であって、前記墨収容体5は、墨を収容しておく内層6aと、墨糸2に墨を転移させる外層6bを備え、内層6aと外層6bの間に墨通孔5cを備えた隔壁5bが形成され、該墨通孔5cを閉口状態にするように弾性部材32により付勢されているバルブ7を備えており、前記ケース本体Aは、墨収容体5の回転に応じてバルブ7に接して墨通孔5cを開口状態にするようにバルブ7を変位させるレバー8を備えている構成としたこと。
【選択図】 図1

Description

本発明は、大工職人が柱や板材に直線を描くのに使用するものであって、古くから「墨壺」と呼ばれている墨線引き器に関するものである。
従来、「墨壺」と呼ばれている墨線引き器は、糸巻きリールから墨糸を引き出すときに墨入れに収納した墨肉上を滑らせて糸に墨を転移させ、墨糸の両端を安定させた状態で墨糸を指で弾くことにより柱等の目的物に直線を描くことができるように形成されている。
しかし、上記の従来構造では、墨肉はその上面が露出されているので、雨や乾燥に弱く、且つ持ち運びのときに衣服や他の道具に墨が付着する等の問題点があった。加えて、墨糸が墨肉上を滑ることにより墨糸へ墨転移が行われているため、墨肉の傷みが早く、且つ摩擦によって墨糸の寿命も短くなって糸切れが発生し易い等の欠点があった。更に、水平面上で使用するときは墨肉内の墨が安定して墨糸へ墨転移が均一に行われるが、横向きや傾斜面で使用すれば墨肉内の墨が比重によってかたより、その為、墨糸への墨転移が不均一になって線がかすれる等の弊害があった。
そこで、前記の課題を解決するために、本発明者は、特開2004−68474号公報に見られるように、正逆回転する墨収容体内に、墨肉即ち墨含浸材を内層として、その外周面に墨通孔を有する隔壁を形成し、さらにその外周面に墨糸に墨を転移する外層を形成した構造とし、墨収容体の周面の一部を細くリング状に切開して墨糸を墨含浸材に接触させ、墨糸を引き戻しして墨収容体を正逆回転させることによりかかる遠心力で墨糸への墨転移を行うようにした新規な墨線引き器を開発し、過去に出願を行い、この技術はすでに公知となっている。
また、前記の課題を解決するための別の手段として、実開60−157191号公報に見られるように、内部に墨汁収納部を有し、回転自在に支承された中空円盤状墨壺の外周面に、この墨壺周壁に形成の孔を介して内部の墨汁収納部に連通する墨汁含浸層を形成し、その外周に墨糸を引き戻し自在に巻きつけてあり、墨壺内部の墨汁を墨壺周壁に形成の孔を通して墨汁含浸層に浸透させ、墨汁含浸層から巻きつけてある墨糸に墨を転移させ、引き出した墨糸の墨量を別に設けられた墨付け調節部で調節する墨縄が存在し、これも公知である。
特開2004−68474号公報 実開60−157191号公報
しかしながら、前者の墨線引き器は、内層と外層が墨通孔を有する隔壁によって隔てられており、墨糸の引き戻しにともなう回転の遠心力によって、墨を内層から墨通孔を経て外層、そして墨糸に転移させる構成であるので、不使用時には外層は墨で満たされておらず、この状態から墨糸の引き戻しにより外層を墨で満たして墨糸に墨を転移させるという難しい調整が必要であり、内層の墨の含浸量や、墨糸の引き戻し操作のやり方によっては、墨が内層から外層に転移しなかったり、墨が内層から外層に転移しすぎて墨糸に墨が付着しすぎたりすることがある。また、内層の墨保持力により、遠心力によっても外層に転移してこないで、内層に使い残しとして残る墨があり、経済的でない。
他方、後者の墨縄は、中空円盤状墨壺の内部に墨汁が液体状でそのまま収容されているので、墨汁が墨壺周壁に形成の孔を通して墨汁含浸層から墨糸に必要以上に転移し、その結果、墨糸に付着した墨量を調節する為に、別に墨付け調節部を必要とする構成となっている。
そこで、本発明は、墨を収容しておく内層と、墨糸に墨を転移させる外層を備えた回転式の墨収容体を備えた墨線引き器を対象として、難しい操作を必要とすることなく内層から外層を経て墨糸に適量の墨を転移させることができる墨線引き器を提供するものである。
この課題を解決するために講じた本発明の構成を、実施例を示す図面に使用した符号を用いて説明すると、本発明は、回転式の墨収容体5をケース本体Aに備えてなる墨線引き器であって、前記墨収容体5は、墨を収容しておく内層6aと、墨糸2に墨を転移させる外層6bを備え、内層6aと外層6bの間に墨通孔5cを備えた隔壁5bが形成され、該墨通孔5cを閉口状態にするように弾性部材32により付勢されているバルブ7を備えており、前記ケース本体Aは、墨収容体5の回転に応じてバルブ7に接して墨通孔5cを開口状態にするようにバルブ7を変位させるレバー8を備えている構成としたものである。
本発明の墨線引き器は、墨収容体において内層と外層の間の隔壁に形成された墨通孔を閉口状態にするようにバルブが弾性部材により付勢されていて、ケース本体に備え付けられたレバーが墨収容体の回転に応じてバルブに接して、墨通孔を開口状態にする構成としたものであるから、使用時には、墨収容体の回転によって、レバーのバルブ作動部がバルブに接してバルブを変位させたときだけ墨通孔が開口して内層から外層に適量の墨が転移するので、常に適量の墨が墨糸に供給されて、滴ったり、かすれたりすることなく、綺麗な墨線を引くことができる。他方、不使用時には、墨収容体が回転せず、レバーのバルブ作動部がバルブに接してバルブを変位させることがないので、墨通孔は閉口状態を保ち、内層から外層に墨が漏れて滴り落ちるということがない。また、適量の墨を外層から墨糸に供給できることにより、別に墨糸の墨の量を調節する墨付け調節部等の構成は必要なく、墨線引き器の全体の構成が簡素で製品コストを抑制することにも寄与している。
本発明を実施するにあたって、前記バルブ7は、墨通孔5cを貫通して径方向外方に付勢するように取り付けられており、かつ、該墨通孔5cの貫通部分から径方向外方に向かって断面積が小さくなるように形成されている箇所を有する構成とすると、バルブ7を径方向内方へ変位させることにより、墨通孔5cを開口状態にすることができ、殊に、バルブ7が墨通孔5cの貫通部分から径方向外方に向かって漸次断面積が小さくなるように形成されている箇所を有する構成や、墨通孔5cの貫通部分から径方向外方に向かって多段階的に断面積が小さくなるように形成されている箇所を有する構成とすると、バルブ7の径方向内方への変位量を調節することにより、墨通孔5cの開口断面積を変化させて、内層6aから外層6bへの墨の転移量を調節することができる。また、墨収容体5の隔壁5bに形成された墨通孔5c及び該墨通孔5cを開閉するバルブ7は、周方向に等間隔に複数箇所形成して、内層6aに充填された墨が外層6bに均等に浸透する構成とするのがよい。
前記レバー8は、バルブ7の回転領域内と回転領域外にその位置を変更する位置調節手段を備えた構成で実施すると、使用時には、レバー8をバルブ7の回転領域内に位置するようにすることにより、墨収容体5の回転に応じてレバー8をバルブ7に接させて、バルブ7を変位させ、墨通孔5cを開口し、内層6aから外層6bへ墨を転移することができるものでありながら、不使用時には、レバー8をバルブ7の回転領域外に位置するようにすることにより、墨収容体5の回転、非回転に関わらず、レバー8とバルブ7が接することがなく、バルブ7は墨通孔5cを確実に閉口状態に保つので、内層6aから外層6bに墨が漏れて滴り落ちることを確実に防止することができる。さらに、バルブ7の回転領域内においてレバー8の位置を変化させることにより、レバー8がバルブ7に接したときのバルブ7の変位量を変化させて、墨通孔5cの開口断面積を変化させ、内層6aから外層6b、外層6bから墨糸2への墨の転移量を調節する構成とすることができる。
また、墨収容体5の回転方向の外周面に環状の切開溝5aが回転方向に形成され、該切開溝5aから露出する外層6bに墨糸2を接触させて使用する構成で実施すると、墨糸2の引き出しにより墨収容体5を回転させることができ、墨糸2の引き出しにより墨収容体5が回転することにより、レバー8のバルブ作動部83は周期的にバルブ7に接して、内層6aから外層6bに適量の墨が転移するとともに、この外層6bに転移した適量の墨は、墨糸2の引き出しにより墨収容体5が回転することにより、外層6bに接触しながら引き出される墨糸2に順次供給されるので、墨糸2の引き出し操作を行うだけで容易に適量の墨を連続的に墨糸に供給することができる。加えて、墨糸2の引き出しにより墨収容体5が回転して墨糸2が外層6bに対して圧接した状態で接触するので、滑りによる摩擦が殆ど生じることが無く、外層6bや墨糸2に対する損傷を防止でき、且つ墨収容体5の回転によりスムーズに墨糸2を引き出すことができて、糸詰まりや糸切れを未然に防止することができ、更には、内層6aはもちろんのこと、外層6bの殆どの部分が墨収容体5内に収納されて隠されているため、乾燥や雨に強く、横向きや傾斜面で使用しても水平面での使用と変わらない線引きができるといった効果が得られる。また、墨糸2の引き出しにともなう墨収容体5の回転の遠心力によって、内層6aに含浸させた墨を外層6b、墨糸2へ転移させるのに助けとなる。
前記墨収容体5の外層6bは、スポンジやフェルト、不織布若しくはこれらの混合材料等で形成され、好ましくは綿、麻、絹等の天然性の素材で形成するのが好ましく、内層6aも同様の構成として墨液Nを充填してもよいし、もしくは、墨液Nだけを直接充填してもよい。
以下本発明の実施例について図面に基づいて説明する。図1乃至図9は、本願第1実施例の墨線引き器を説明する図であって、図1は墨線引き器の縦断断面図、図2は全体の平面形状を表す図、図3は内部の状態を示す平面図、図4は墨収容体部分拡大断面図、図5は墨収容体の拡大分解断面図、図6(a)乃至(c)はバルブの作用状態を示す部分拡大断面図、図7(a)乃至(c)はバルブの作用状態を示す別の部分拡大断面図、図8はバルブの拡大図、図9は外層の形成素材の展開図である。
図1に示した符号Aはケース本体であって、墨線引き器の外観を形成し、これの後部に糸巻きリール1が装着されている。この糸巻きリール1はスプリングによって常時糸の巻取り状態に自動復帰する構造となっている。また前記ケース本体Aの先端には糸巻きリール1に巻かれた墨糸2をガイドローラーRを経由させて取り出す糸取出口3が設けられ、この糸取出口3に墨糸2の先端を連結した糸止め4が着脱自在に装着されている。該糸止め4は針4aを備えている。更に、前記糸巻きリール1と糸取出口3との間に、墨糸2の引き戻しによって正逆回転するようにその周面に前記墨糸2が圧接された墨付け用の墨収容体5が着脱自在、かつ、回転自在に配置されている。尚、図中符号9は前記墨収容体5を取り出すためにケース本体Aに形成された開口部を開閉する蓋である。
墨収容体5について詳述すると、図4及び図5に示すように、墨収容体5は本体部11、カバー体21、軟質ゴムシート製のシールパッキン31、バルブ7、バルブ7に取り付けられる弾性部材32とOリング32aから構成されている。弾性部材32としてはコイルバネや板バネ、その他様々な種類が考えられるが、本実施例においてはコイルバネを用いている。本体部11は、側面視円形状の側面部12を備え、該側面部12には、ケース本体Aに回転自在、かつ、着脱自在に取り付けられる軸孔13をその回転中心に備えている。軸孔13の内部は肉抜きされて空洞となっている。そして、円形の側面部12から断面視で略直に突出し、内層6aと外層6bを隔てる隔壁5bが形成され、周方向に等間隔に3箇所、内層6aから外層6bへ墨を移行させる円形の墨通孔5cが形成されている。本実施例では、墨通孔5cは周方向に3箇所形成したが、3箇所に限定されるものではなく、2箇所でも4箇所以上であってもよい。さらに、隔壁5bから径方向外方に断面視で鉤型に立ち上げられた立ち上がり壁14が形成され、墨通孔5cの径方向外方の対応する位置に3箇所バルブ挿通孔5eが形成されている。本体部11の開口側には、後述するカバー体21を本体部11にビス止めするためのビス穴15が回転中心に形成されている。
カバー体21は、側面視円形状の側面部22を備え、該側面部22にはビスBを挿通して留めつけることができ、かつ、ケース本体Aに回転自在、かつ、着脱自在に取り付けられる軸孔23がその回転中心に形成されている。そして、側面部22から断面視で略直に挟着壁25が突出形成されていて、図5に示すように、該挟着壁25は、カバー体21を本体部11に取り付けたときに、本体部11の隔壁5bを外周面から覆って挟着する。また、挟着壁25の外周側に、該側面部22から断面視で略直に突出する突出壁24が突出形成されている。また、挟着壁25の内周側に、円形の空気穴26が形成されている。
このような構成としたカバー体21を本体部11に取り付けると、本体部11に形成された立ち上がり壁14とカバー体21に形成された突出壁24が、末端同士がおよそ墨糸一本分の幅で対向して、立ち上がり壁14と突出壁24とで外層壁8が形成される。本体部11の立ち上がり壁14とカバー体21の突出壁24の末端同士のおよそ墨糸一本分の幅は、外層壁8の回転方向外周面に形成された細いリング状の切開溝5aを構成し、この切開溝5aから露出した外層6bに墨糸2を圧接させて使用する。また、本体部11の側面部12とカバー体21の側面部22と隔壁5bとで、内層6aの空間が形成され、隔壁5bと外層壁8とで、外層6bの空間が形成される。
図8に示すように、バルブ7は、全体的に突起棒状の形状で、一端側寄りにはOリング32aを取り付けるために平板状に突出したフランジ部71が形成され、フランジ部71から他端側に向かって漸次断面積が小さくなる箇所72、及び一定長さを有し、断面積が最小となる最小径部73と続き、その後、他端側に向かって大径になる箇所74を有し、他端側はレバー8のバルブ作動部83が接する球面状の先端部75となっている。他端側に向かって大径になる箇所74は、バルブ挿通孔5eと略同径(略同断面積)に形成されている。
墨収容体5の組み立てにあたっては、図4に示すように、あらかじめバルブ7のフランジ部71が形成された側の端部に弾性部材32の一端を取り付け、Oリング32aをはめる。そして、弾性部材32の他端を本体部11の軸孔13の軸に取り付け、バルブ7の他端側を墨通孔5c及びバルブ挿通孔5eに挿通する。バルブ7は、弾性部材32の弾性力によって径方向外方に付勢され墨通孔5cを閉口状態にし、その先端部75をバルブ挿通孔5eから墨収容体5の外部へ突出させている。そして、本体部11に外層6bの形成材としてフェルトFを内装し、内層6aとして墨液Nのみを充填し、本体部11の開口部側から軟質ゴムシート製の伸縮自在のシールパッキング31で開口部を覆った後、カバー体21を取り付けて軸孔23からビスBを挿通して締め付ける。図5にその組み立て後の状態を示されている。シールパッキング31は、温度、気圧変化による墨液、空気の膨張、伸縮をシート外側の空隙で吸収し、キャップ外殻に設けられた空気穴26により、大気圧と空隙部気圧が同一とすることができる。
なお、外層6bの形成材であるフェルトFは、図9の展開図に示すように、3箇所のバルブ占有部の切り欠き91の他に、各バルブ7間(各バルブ占有部の切り欠き91間)であって、墨糸2の接触部93以外の部分に、半長円形状の切欠き部92を形成して、墨糸2の接触部93とは関係のない場所への墨の移送を減少させ、墨糸2の接触部93に速やかに、かつ、効率的に墨を浸透させることができるようにしてある。
上記の如く構成された墨収容体5は、使用時には、図1に示したように、墨収容体5の軸孔13及び軸孔23を墨線引き器のケース本体Aの所定の位置に取り付けて、墨収容体5の下側に墨糸2を通して、切開溝5aの部分から墨糸2を外層6bに対して圧接した状態で接触させる。
図1に示すように、墨収容体5が取り付けられた上部のケース本体Aには、切り替え式のレバー8が取り付けられている。該レバー8は、位置を切り替えるために押す操作部81と、本体部1に形成された溝Gと係合するための凸部82aを備えた係合部82と、バルブ7に接するために湾曲面状に突出成形されたバルブ作動部83と、その移動方向である長手方向の前後に取り付けられた板バネ状のスライド板84を備えた構成である。バルブ作動部83の突出した湾曲面は、墨収容体5の方向に向けられ、かつ、墨収容体5の回転方向に沿う方向に位置していて、バルブ7に対して抵抗が小さい状態で滑らかに接することができる。スライド板84は、ケース本体Aに対して移動方向にスライド自在に取り付けられている。図2に示すように、ケース本体Aには、レバー8の切り替え位置に対応して3本の幅方向に向かって延びる溝G1,G2,G3が長手方向に所定の間隔で形成され、レバー8の係合部82の凸部82aが溝G1、G2,G3に係合することによりその位置が固定される。レバー8の位置の切り替えは、レバー8の操作部81をケース本体A側に押して、レバー8の係合部82の凸部82aとケース本体Aの溝G1,G2,G3との係合を解除し、レバー8をスライドさせて、凸部82aをケース本体Aの別の溝G1,G2,G3と係合させることにより行う。
図6(a)乃至(c)及び図7(a)乃至(c)に示すように、レバー8のバルブ作動部83が、回転する墨収容体5に取り付けられたバルブ7に接することにより、バルブ7を墨収容体5の径方向内方に変位させ、墨通孔5cを開口状態にすることができるものである。前述したように、レバー8は、係合部82の凸部82aとケース本体1の溝G1,G2,G3との係合をそれぞれ切り替えることによりレバー8の位置を3段階に切り替えることができ、レバー8のバルブ作動部83によるバルブ7への作用状態を変化させることができる。レバー8の凸部82aが溝G1と係合している場合は、レバー8のバルブ作動部83はバルブ7に接さず、レバー8の凸部82aが溝G2と係合している場合は、レバー8のバルブ作動部83はバルブ7に浅く接して、バルブ7を小さく変位させ、レバー8の凸部82aが溝G3と係合している場合は、レバー8のバルブ作動部83はバルブ7に深く接して、バルブ7を大きく変位させる。
糸止め4に接続された墨糸2の引き出し操作を行わない通常時は、レバー8のバルブ作動部83によるバルブ7への作用はなく、したがって、バルブ8は墨通孔5cを閉口状態にしたままであるので、内層6aから外層6bへの墨が移行せず、外層6bから墨糸2への墨の転移がない。また、図7(a)及び図8(a)に示すように、レバー8の凸部82aが最も糸取出口3側に近い溝G1と係合している場合も、たとえ墨糸2の引き出し操作を行っても、レバー8のバルブ作動部83はバルブ7に接さず、バルブ7は墨通孔5cを閉口状態にしたままであるので、内層6aから外層6bへ墨が移行せず、外層6bから墨糸2へ墨の転移がない。
図7(b)及び図8(b)に示すように、レバー8の凸部82aが中間の溝G2と係合している場合に墨糸2の引き出し操作を行うと、レバー8のバルブ作動部83とバルブ7は比較的浅く接して、バルブ7は径方向内方に比較的小幅に変位し、バルブ7の他端側に向かって漸次断面積が小さくなる箇所72が墨通孔5cに位置することにより、墨通孔5cが僅かに開口して、比較的少量の墨が内層6aから外層6bに移行し、次いで、外層6bから墨糸2へその墨が転移し、比較的薄い線を引くことができる。
図7(c)及び図8(c)に示すように、レバー8の凸部82aが最も糸取出口3側から遠い溝G3と係合している場合に墨糸2の引き出し操作を行うと、レバー8のバルブ作動部83とバルブ7は比較的深く接して、バルブ7は径内方向に比較的大幅に変位し、バルブ7の断面積が最小となる最小径部73が墨通孔5cに位置することにより、墨通孔5cが最も大きく開口して(すなわち開口断面積が最も大きくなり)、前者と比較して大量の墨が内層6aから外層6bに移行し、次いで、外層6bから墨糸2へその墨が転移し、比較的濃い線を引くことができる。
内層6aから外層6b、そして外層6bから墨糸2への墨の転移作業を詳しく説明すると、レバー8の凸部82aを溝G2または溝G3と係合させておき、図1に見られる糸止め4を図中左側へ引っ張って墨糸2を引き出すと、墨糸2が圧接した墨収容体5は時計回りに回転する。同図中墨収容体5の上部に取り付けられているレバー8のバルブ作動部83は、墨収容体5に取り付けられて時計回りに回転移動するバルブ7に接する。バルブ作動部83がバルブ7に接している間、バルブ7は墨収容体5の径方向内方に変位し、墨通孔5cを開口させ、内層6aから外層6bに墨が転移し、外層6bに墨が浸透する。バルブ7がレバー8の取り付けられた箇所を通過して、バルブ作動部83によるバルブ7への作用が終わると、バルブ7は墨収容体5の径方向外方に戻り、墨通孔5cを閉口させ、内層6aから外層6bへの墨の転移が止まる。墨が浸透した箇所の外層6bは、時計回りに回転する墨収容体5により、図中下部の墨糸2が圧接した箇所に移送され、墨糸2に墨が転移される。墨収容体5の周方向に等間隔に取り付けられている3箇所のバルブ7それぞれにおいて、同様の作用がなされ、墨収容体5の外層6bの全周にわたって均等に墨を浸透させることができる。
また、レバー8の凸部82aが溝G2または溝G3と係合している場合に、墨糸2の引き出し操作を行った後に、引き出した墨糸2を放すと、墨糸2が圧接している墨収容体5を回転させながら、糸巻きリール1のスプリングによって墨糸2は糸巻きリール1に巻取り状態に自動復帰しようとするが、バルブ7がレバー8のバルブ作動部83に当接して静止し、これ以上の墨収容体5の回転が制動され、糸巻きリール1への墨糸2の巻き取りも止まる。つまり、レバー8の凸部82aが溝G2または溝G3と係合している場合には、レバー8はバルブ7に当接して一度引き出した墨糸2の巻き戻りに対するストッパーの役割を果たす。これにより、一度引き出した墨糸2の巻き戻りを気にすることなく、安定した状態で墨糸2を固定して墨線を引くことができる。
この状態から、墨糸2を糸巻きリール1へ巻き取り状態に戻すためには、レバー8の操作部81を押してスライドさせて、溝G2あるいは溝G3に係合している凸部82aを溝G1に係合させて、レバー8のバルブ作動部83をバルブ7の回転領域内から回転領域外に移動させると、レバー8のバルブ作動部83がバルブ7に当接することにより実現されていた墨収容体5の制動状態が解除されて、墨収容体5が自由に回転できるようになり、墨収容体5の回転を伴いながら、糸巻きリール1のスプリングによって墨糸2は糸巻きリール1に巻取り状態に自動復帰する。
以上本発明の代表例と思われる実施例について説明したが、本発明は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、例えば、本実施例で示したレバー8の位置調節手段は、スライド板84を用いて、ケース本体Aの形成壁に沿って移動させて位置を切り替える形態であったが、ケース本体Aの形成壁の垂直方向、すなわち、ケース本体Aの内外方向に移動させて位置を切り替える形態とし、レバー8のバルブ作動部83によるバルブ7への作用状態を変化させる構成とすることもできる。また、本実施例で示したバルブ7は、墨収容体5の径方向に変位して隔壁5bに形成された墨通孔5cを開閉する形態であったが、他に一例として、墨収容体5の周方向に倒立する形態として、レバー8のバルブ作動部83が接したとき倒伏して墨通孔5cを開口し、レバー8のバルブ作動部83が接してないときは、起立して墨通孔5cを閉口状態としている構成とすることもできる。その他本発明にいう前記の構成要件を備え、かつ本発明にいう目的を達成し、本発明にいう効果を有する範囲内において適宜改変して実施することができるものである。
本発明の墨線引き器は、常に適量の墨を墨糸に供給することができ、従来のものに取って代わって、大いに歓迎されるものと思われる。
第1実施例の墨線引き器の縦断断面図。 同全体の平面形状を表す図。 同内部の状態を示す平面図。 同墨収容体部分拡大断面図。 同墨収容体の拡大分解断面図。 同バルブの作用状態を示す部分拡大断面図。 同バルブの作用状態を示す部分拡大断面図。 同バルブの作用状態を示す部分拡大断面図。 同バルブの作用状態を示す別の部分拡大断面図。 同バルブの作用状態を示す別の部分拡大断面図。 同バルブの作用状態を示す別の部分拡大断面図。 同バルブの拡大図。 同外層の形成素材の展開図。
符号の説明
1 糸巻きリール
2 墨糸
3 糸取出口
4 糸止め
4a 針
5 墨収容体
5a 切開溝
5b 隔壁
5c 墨通孔
5d 外層壁
5e バルブ挿通孔
6a 内層
6b 外層
7 バルブ
8 レバー
81 操作部
82 係合部
82a 凸部
83 バルブ作動部
84 スライド板
9 蓋
11 本体部
12 側面部
13 軸孔
14 立ち上がり壁
15 ビス穴
21 カバー体
22 接合壁
23 軸孔
24 立ち上がり壁
25 挟着部
91 バルブ占有部分の切り欠き
92 切り欠き部
93 墨糸の接触部
A ケース本体
B ビス
F フェルト
G(G1,G2,G3) 溝
N 墨液
R ガイドローラー

Claims (3)

  1. 回転式の墨収容体(5)をケース本体(A)に備えてなる墨線引き器であって、
    前記墨収容体(5)は、墨を収容しておく内層(6a)と、墨糸(2)に墨を転移させる外層(6b)を備え、内層(6a)と外層(6b)の間に墨通孔(5c)を備えた隔壁(5b)が形成され、該墨通孔(5c)を閉口状態にするように弾性部材(32)により付勢されているバルブ(7)を備えており、
    前記ケース本体(A)は、墨収容体(5)の回転に応じてバルブ(7)に接して墨通孔(5c)を開口状態にするようにバルブ(7)を変位させるレバー(8)を備えている墨線引き器。
  2. 前記バルブ(7)は、墨通孔(5c)を貫通して径方向外方に付勢するように取り付けられており、かつ、該墨通孔(5c)の貫通部分から径方向外方に向かって断面積が小さくなるように形成されている箇所を有する請求項1に記載の墨線引き器。
  3. 前記レバー(8)は、バルブ(7)の回転領域内と回転領域外にその位置を変更する位置調節手段を備えたものである請求項1又は2に記載の墨線引き器。
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